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相生市

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
あいおいし ウィキデータを編集
相生市
相生市旗
相生市章
相生市章
相生市旗
1992年10月1日制定
相生市章
1942年12月12日制定
日本の旗 日本
地方 近畿地方
都道府県 兵庫県
市町村コード 28208-1
法人番号 8000020282081 ウィキデータを編集
面積 90.40km2
総人口 26,535[編集]
推計人口、2024年11月1日)
人口密度 294人/km2
隣接自治体 たつの市赤穂市赤穂郡上郡町
(海を挟んで隣接)姫路市
市の木 椿
市の花 コスモス
市の日 10月1日
相生市役所
市長 谷口芳紀
所在地 678-8585
兵庫県相生市旭一丁目1番3号
北緯34度48分13秒 東経134度28分05秒 / 北緯34.80358度 東経134.46811度 / 34.80358; 134.46811座標: 北緯34度48分13秒 東経134度28分05秒 / 北緯34.80358度 東経134.46811度 / 34.80358; 134.46811
地図
市と市庁舎の位置

相生市役所
外部リンク 公式ウェブサイト

相生市位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町・村

ウィキプロジェクト
北部より見た相生市街。

相生市(あいおいし)は、兵庫県の島嶼部を除いた地域の南西部に位置する1942年(昭和17年)市制施行[1]西播磨県民局管轄地域。

概要

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造船業の町

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明治期までは瀬戸内海に面した典型的な漁村であった。明治終期に、の建造・修繕のための施設「船渠」(ドック)が完成した。住民らは「わしらのドック」と呼び、誇りにした。以来、造船業は相生の看板産業として発達し、昭和30年代に年間の進水量で世界首位に立った。播磨造船所石川島播磨重工業など造船会社名は変遷を繰り返し、現在はジャパン マリンユナイテッド子会社のJMUアムテックがドックを構える。第二次世界大戦後、大型船の新造が禁止され、一旦は町の灯が消えかかったが、1951年10月18日の捕鯨船団の母船図南(となん)丸」の進水式をきっかけに再び造船の町として歩み始めた。図南丸は、戦争末期、米軍の爆撃を受け、南太平洋の海底40メートルに沈没。眠っていたものを播磨造船所が引き揚げに成功し、ドックでの改修を担ったものであった。沈没した第三図南丸には完全な図面が残っておらず、実測で図面をそろえるなどした上、連日2000人超が昼夜を問わぬ突貫工事に従事し、クレーンの争奪戦が起こるほど現場は熱気にあふれていたという。播磨造船所の年間売り上げの約半分を要したこの大事業での技術力は、国内外で高く評価され、「図南丸」と改名され、1970年まで日本の捕鯨を支えた[2]

地理

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西播地域の真ん中位置にあり、鉄道幹線道路も比較的整備されている。

北部の三濃山、東部の天下台山、西部の宮山などを含め、市の周辺は小高い山に覆われた盆地のようになっている。

南部には瀬戸内海の中でも深く入り組んだ相生湾がある。万葉の岬こと金ヶ崎や、遠見山公園などからの眺望がある。北部には播磨科学公園都市がある。相生市の範囲にはないが、副母都市として交通などの面において重要な関係にある。

姫路市への通勤率は14.9%、たつの市への通勤率は10.7%である(いずれも平成22年国勢調査)。

人口

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2010年(平成22年)国勢調査より前回調査からの人口増減をみると、4.02%減の31,171人であり、増減率は県下41市町村中24位、49行政区域中32位。

相生市と全国の年齢別人口分布(2005年) 相生市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 相生市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
相生市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 40,657人
1975年(昭和50年) 42,008人
1980年(昭和55年) 41,498人
1985年(昭和60年) 39,868人
1990年(平成2年) 36,871人
1995年(平成7年) 36,103人
2000年(平成12年) 34,320人
2005年(平成17年) 32,475人
2010年(平成22年) 31,158人
2015年(平成27年) 30,129人
2020年(令和2年) 28,355人
総務省統計局 国勢調査より


歴史

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市名の由来

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相生市中心部周辺の空中写真。深く入り組んだ相生湾の最奥に中心市街地がある。1980年撮影の12枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。
  • 大嶋城の城主となった海老名氏相模国(現在の神奈川県海老名市)出自であることから、海=浦として呼ばれていた「おお」にまれの漢字を宛てたのが「相生」の由来であるという説が有力である。
  • 1913年1月1日に周辺の村に先駆けて相生町となる。以前は「相生(おお)村」と呼ばれていた(歴史的仮名遣では「あう」)。現在でも相生市相生の集落の一帯を、通称「おお」と呼ぶ。このため、「O」という地名であるとしてギネスブックに「世界最短の地名」の一つとして掲載されていたことがある(現在の邦訳版にはない)[3]
  • 相生」という言葉は、日本全国で相生町相生村など地名として使われているほか、語句としても使用されることがある。これらは、直接「相生市」とは関係がないものと思われる。
  • 現行の日本の市町村を五十音順に並べると、当市が最初になる(2005年までは秋穂町(あいおちょう、現・山口市)が存在したため、市町村では最初ではなかった)。

行政区域の変遷

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  • 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行により、赤穂郡相生村・揖西郡野瀬村の区域をもって赤穂郡相生村(おおむら)が発足。
  • 1913年(大正2年)1月1日 - 町制施行して相生町(おおちょう)となる。
  • 1939年(昭和14年)4月1日 - 相生町が那波町を編入。
  • 1939年(昭和14年)4月11日 - 読みをあいおいちょうに変更。
  • 1942年(昭和17年)10月1日 - 市制施行して相生市となる。
  • 1942年(昭和17年)11月12日 - 市章を制定[4]
  • 1951年(昭和26年)8月10日 - 揖保郡揖保川町の一部(大字那波野)を編入。
  • 1954年(昭和29年)8月1日 - 赤穂郡若狭野村矢野村を編入。
  • 1992年(平成4年)10月1日 - 市旗を制定[5]

行政・議会

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2003年(平成15年)11月30日に赤穂郡上郡町との間に相生市・上郡町合併協議会を設置したが、合併特例法の期限内の合併には至らなかった。

相生市議会

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  • 定数:14
  • 任期:令和5年5月から令和9年4月[6][7]
会派 人数
輝相会 8
公明党 2
緑風クラブ 2
会派無所属 2

兵庫県議会

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本市でひとつの選挙区(相生市選挙区)をなす。その定数は1である。

  • 2023年4月 最終投票率:無投票
候補者名 当落 政党 得票
富山恵二 当選 無所属

衆議院

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当落 候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 重複
山口壯 70 自由民主党 72,374票
比当 池畑浩太朗 50 日本維新の会 56,464票
太田清幸 69 日本共産党 23,137票 ×
山田敏良 69 無所属  新 4,932票 ×

姉妹都市・提携都市

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教育

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小学校 中学校
相生市立相生小学校 相生市立那波中学校
相生市立那波小学校
相生市立青葉台小学校
相生市立双葉小学校 相生市立双葉中学校
相生市立中央小学校
相生市立若狭野小学校 相生市立矢野川中学校
相生市立矢野小学校
高等学校
専門学校
  • 相生市看護専門学校
廃校
  • 相生市立旭小学校
  • 相生市立相生中学校
  • 相生市立若狭野中学校
  • 相生市立矢野中学校

交通

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相生駅

鉄道路線

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西日本旅客鉄道(JR西日本)

中心となる駅:相生駅

路線バス

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道路

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港湾

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港内で相生市が坪根地区と中心部を結ぶ連絡船「つぼね丸」を運航していたが、2012年3月31日に廃止された[8]

観光

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市内には坪根坪根古墳群などの古墳や市北部の感状山城址羅漢の里などの歴史的な史跡があり、瀬戸内海播磨灘)や相生湾の眺望スポットもある。

2005年8月に那波野の歩道からアスファルトを押しのけて出てきた大根ど根性野菜)がマスメディアなどで話題となった。市はこれを受けて「ど根性大根 大ちゃん」と名付けたマスコットキャラクターを制定し、各種イベントなどで使用している[9][10]

旧跡・自然

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感状山城の標記

祭事・催事

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相生市に設置されているペーロン船

温泉・銭湯

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施設

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産業

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工業

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かつてはIHI企業城下町としてにぎわっていたが、同社の縮小化のために過疎化が進む。野瀬の湾岸部にある工業団地にも、いくつかの企業の工場がある。

地場産業

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市南部の相生湾坪根、鰯浜沖では、カキ養殖が盛んである。「相生産」と記載され、全国各地の店頭に出荷される。他にもイカナゴちりめんの漁が盛んである。

新聞社

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金融

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指定金融機関:みなと銀行

著名な出身者

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脚注

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  1. ^ 資料編”. 相生市. 2024年10月6日閲覧。
  2. ^ 造船の町、よみがえった誇り 無残な鉄の骸の沈没船を復活”. 神戸新聞NEXT (2021年4月1日). 2022年1月8日閲覧。
  3. ^ 講談社が刊行していた邦訳版では1978年 - 1988年に出版されたどの版にも記載されている。
  4. ^ 図典 日本の市町村章 p158
  5. ^ 平成4年10月1日 告示第67号 相生市旗の制定について”. 相生市 (1994年10月1日). 2023年12月7日閲覧。
  6. ^ 市議会のしくみ”. 相生市. 2023年12月7日閲覧。
  7. ^ 会派別名簿”. 相生市. 2023年12月7日閲覧。
  8. ^ 連絡船「つぼね丸」の運航終了のお知らせ”. 相生市 (2013年4月16日). 2015年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月7日閲覧。
  9. ^ マスコットキャラクター”. 相生市観光協会オフィシャルサイト. 2023年12月7日閲覧。
  10. ^ 一世を風靡した「ど根性大根」 “大ちゃん”は今どこに?”. 神戸新聞NEXT (2019年12月5日). 2023年12月7日閲覧。
  11. ^ 「相撲の神様」関西各地に古墳点在、本物はどこ? 元横綱・白鵬が参拝の地も「根拠ない」”. 神戸新聞NEXT (2023年6月11日). 2023年12月7日閲覧。
  12. ^ HOTEL 万葉岬”. 2023年12月7日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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