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2016年11月6日 (日) 10:22時点における版

ピエール瀧
出生名 瀧正則
生誕 (1967-04-08) 1967年4月8日(57歳)
出身地 日本の旗 日本 静岡県静岡市葵区
学歴 静岡県立静岡東高等学校
ジャンル テクノ
J-POP
職業 ミュージシャン
マルチタレント
俳優
声優
ナレーター
担当楽器 ボーカル・TAKI
活動期間 1985年 - 1989年(人生)
1989年 - (電気グルーヴ)
レーベル キューンレコード
事務所 ソニー・ミュージックアーティスツ
共同作業者 電気グルーヴ
公式サイト http://www.pierretaki.com/
クラフトワーク

ピエール瀧(ピエールたき、本名:瀧 正則〈たき まさのり〉、1967年4月8日 - )は、日本ミュージシャンマルチタレント[1]俳優テクノバンド電気グルーヴ」のメンバー。身長179cm。血液型はAB型。愛称は「瀧」・「顔」[2]。真人間な仕事の時は「ピエールさん」と呼ばれることも多い[3]

略歴

静岡県静岡市葵区出身。 高校時代までは野球部の活動に日々打ち込む少年であった。甲子園に憧れたが叶わず、高校3年だった1985年、入団テスト会場が甲子園という理由で阪神タイガースの入団テストを受けたこともある[4][5]。ある日、友人の友人として知り合った石野卓球の部屋に往訪したとき石野から「お前が好きそうな曲があるから」と紹介され、再生演奏を聴いたニュー・オーダーの「ブルー・マンデー」に衝撃を受け、そのまま直立不動の状態で最後まで聴き入ってしまったという逸話が残っている。これは以降の瀧の人生を大きく変える出来事だった。その後、石野が結成するバンド人生」(ナゴムレコード所属)に参加し、主要メンバーとして(楽器は弾かないが)活躍することとなる。 その後、人生の後身である電気グルーヴに参加し、電気グルーヴや石野卓球のプロモーションビデオのディレクションも手がけている。

「人生」在籍当時は、実家が畳屋であることにちなんで「畳三郎[6]と名乗っていたが、電気グルーヴへの参加と同時に「ピエール畳」に改名し、さらに現在のピエール瀧へと変化。当時アメリカ人風の芸名が流行っていたのでフランス人風のピエールにしたとのこと。

現在の芸名に改名したきっかけは、レベッカNOKKOSHAKEが1990年に結婚した際(1993年に離婚)のスポーツ新聞の記事の見出しが「NOKKO・SHAKE 結婚」という、一見すると一体何なのかわからないものだったことから、自分の「畳」という名前にも疑問を抱いたため[7]。その後は「ポンチョ瀧」に改名すると宣言したり(実際には改名せず)、2007年11月に月末までの期限つきで「ピエルー瀧」に改名するとラジオで発言したりと度々自身の芸名で遊んでいる。

「人生」在籍当時より「楽器の弾けないミュージシャン」を公言しており、ステージにおいてかつては殿様ドラえもんの衣装で登場したり、最近のライヴステージでは着ぐるみを着て踊っているだけだったりする。筋肉少女帯ばちかぶりなどナゴムレコード所属バンドはステージ上でいきなりお好み焼きを焼き客に振舞う、ライヴ中に出前を頼み配達人をステージに引っ張り上げる、炊き上がった炊飯器の中に脱糞するといったパフォーマンスを行う者がいたが、瀧はメジャーデビュー後もライヴの最中に綿菓子を作ったり、手作りピザを回したり、ろくろを回して陶芸作品を作ったり、生きた鶏を会場に放す(そして捕まえる)などの行為を唯一おこなっていた。このように、バンドのメンバーでありながら、そのパフォーマンスは一般的なミュージシャンの域を良くも悪くも越えている。

なお公式プロフィール上の彼の担当パートは「TAKI」と表記されている。この表記はハッピー・マンデーズのベズが担当パートを「ベズ」としたことと一致している。

しかし、実際のところは、彼の存在が無ければ電気グルーヴは成立しないとよく言われるように、作詞の多くを石野とともに手がける、映像表現に関与するなど、コンセプトの面ばかりでなく音楽面においても非常に重要なポジションを担っている。サンプラーシンセサイザーも所持しており、楽曲制作の実績も当然ある。実際、バンドがインスト物に傾倒していた1993年頃はライブでもROLAND VP-330が瀧の前にセットされ、演奏を行っている。また、ターンテーブルの購入は石野よりも早く(なぜか一台だけ)、かつてはDJ活動も行っていたという。テレビでも共演機会の多かったPUFFYの楽曲にも詞を提供している。

専門の会社に勤めていた事もあってか、映像に関する造詣が深く、電気グルーヴの活動の映像に関してのイニシアティブは基本的に瀧が取っている場合が多い。「VOLCANIC DRUMBEATS」や「ドリルキング社歌2001」のPVを監督したほか、石野卓球のソロシングルのPV監督を務めた事もある。祖父は画家だが、瀧本人に絵心は全くないとのこと。(過去に『月刊漫画ガロ』〈青林堂〉にて漫画を発表していたこともある。)

電気グルーヴ以外の音楽活動としては「ピエール瀧とベートーベン」(電気グルーヴ脱退後の砂原良徳も在籍)としてライヴやDVD発売などを行っている。また旧知の仲である田中秀幸とのユニット「プリンストンガ」としてもVJ活動を行っている。ナゴム時代はのちに「ボヨヨンロック」のヒットで知られる大槻ケンヂのユニット「まんが道」のステージに一時的に参加した事もあった。また1991年瀧勝(たき まさる)の名義で演歌人生」をリリース。瀧勝のプロデューサーは「犬」で、彼を引きつれ様々なプロモーションを行い、ABCおはよう朝日です』にも出演した。しかし、「人生」は売れず、瀧勝は当初の予定通り「犬(師匠という設定)に噛み殺されて死亡した」という事になった。ピエール瀧名義のソロ作品としては、自身が製作したビデオ作品『メカノ』のテーマ曲を作曲している。2001年にはTBS系「学校へ行こう!」の企画でGOタリモ&ミニカレー恋の400Mカレー』をプロデュースした。

近年では音楽活動以外にタレント、俳優、声優、ナレーターとしてテレビ番組(ドラマ、バラエティからNHK語学番組の生徒役まで)・CM・映画・ゲーム(『SIREN2』等)などへ出演して一般にも知名度を上げる。石野からは「男YOU」「ポストなぎら健壱」「ネオなぎら」とも評される。本家なぎらとはタウンページの広告にて兄弟役で共演している。

2000年代以降は特に俳優として邦画への起用の機会が目立ち、年間に約3本ほど出演作が続く。87歳老教諭、中年サラリーマン役、妹思いの兄役、やさしいお父さん役、頑固な職人役、冷徹な軍人役など、幅広い役柄をこなす。ベルギーの人形アニメ『パニック・イン・ザ・ヴィレッジ』の日本語吹き替えを担当した際は、一人で45役を演じた。また、ある映画でハリウッド進出を果たすものの、出演シーンが丸々カットされるという憂き目に遇っている。『凶悪』と『くじけないで』の演技で第38回報知映画賞助演男優賞を受賞し、『そして父になる』と合わせての3作品では第56回ブルーリボン賞助演男優賞を受賞[8]するなど、2013年は演技での高評価が相次いだ。2015年のNHKのドラマ『64(ロクヨン)』では「昭和な顔」が決め手となり主演を務めた[9]。瀧の演技は高評価され[10]、同作は文化庁芸術祭大賞などを受賞した。

その他にもPlayStation用ゲームソフト『グルーヴ地獄V』、PlayStation Portable用ゲームソフト『バイトヘル2000』のプロデュース、漫画『虐殺! ハートフルカンパニー』『樹海少年ZOO1』原作(漫$画太郎作画)、中目黒おでん屋をオープンするなど、その活動の場は実に多岐に渡っている。

受賞歴

ディスコグラフィー

出演

映画

テレビドラマ

バラエティ

ドキュメンタリー

紀行番組

  • 歴史発見 城下町へ行こう!(2012年4月11日 - 2014年3月26日、BS朝日) - ナビゲーター
    • 城下町へ行こう!織田信長の野望スペシャル(2014年5月11日、BS朝日) - ナビゲーター

語学番組

ラジオ

アニメ(声優)

舞台

  • シティボーイズミックス PRESENTS 「オペレッタ ロータスとピエーレ」(2008年)

CM

Cook Do」(1999年) - ナレーション
「おかずごはん」(2016年 - ) - 父親 役

ゲーム

  • SIREN2 - 三沢 岳明 三等陸佐 役(2006年 PlayStation 2用ソフト ソニー・ミュージックエンタテインメント)

ナレーション

  • アナと雪の女王のすべて(2014年) - ナレーション(日本語吹き替え)

その他

書籍

映像作品

  • メカノ(1995年) - 田中秀幸とのタッグで製作したアニメ作品。VHSのみ
  • ノモビデオ(2000年) - 電気グルーヴのPV集。ソロ作「ピエール瀧の体操30歳」を収録。
  • “究極ホ乳類ニシイ”vol.1 COMIC牙コミックス(2003年)ソロ作「ピエール瀧の体操36歳」を収録。
  • 県道スター(2003年) - 『SF Short Films』内の短編作品。
  • COMIC牙DELUXE/Pierre Taki&BEETHOVEN LIVE at LIQUIDROOM(2004年)
  • 第2回全日本コール選手権 with ピエール瀧(2007年)
  • ピエール靖子〜企画でわかる脳タイプ〜 金脳編・銀脳編・銅脳編・プラチナ脳編(2007年)
  • おじいさん先生 熱闘篇(2007年)
  • CLIMAX(2009年)
  • ノモビデオDVD(2009年) - 2000年発売の同名ビデオをDVD化。ボーナストラックとして「メカノ」を収録。
  • 電気グルーヴのゴールデンクリップス〜Stocktaking(2011年) - ピエール瀧が作成したPVを収録。

ゲームプロデュース

脚注

  1. ^ 2010年9月24日放送「人間の死後の世界の全貌が明らかになる」という神がかり的なスポットへ”. ピエール瀧のしょんないTV. 静岡朝日テレビ. 2013年1月27日閲覧。
  2. ^ 俺のカラダの筋肉はどれをとっても機械だぜ ISBN 4796603468
  3. ^ 「人生はカーニバル!」(2011年2月20日)”. NHK 課外授業 ようこそ先輩. 2011年5月9日閲覧。
  4. ^ “1985年のピエール瀧 虎テスト秘話 (2/3)”. デイリースポーツ. (2014年2月15日). http://www.daily.co.jp/opinion-d/2014/02/15/1p_0006708525.shtml 2016年1月27日閲覧。 
  5. ^ “ピエール瀧が阪神タイガースの入団テストを受けた過去を告白…動機は甲子園のグラウンドに立つため”. ライブドアニュース. (2015年4月19日). http://news.livedoor.com/article/detail/10023122/ 2016年1月27日閲覧。 
  6. ^ INLIFE│男の履歴書 ピエール瀧
  7. ^ 電気グルーヴのオールナイトニッポン』(ニッポン放送1991年 - 1994年)の発言より[出典無効]
  8. ^ 第56回ブルーリボン賞 作品賞は「横道世之介」(2014年1月23日)、スポニチアネックス、2014年1月23日閲覧。
  9. ^ ピエール瀧、NHKドラマ初主演!起用理由は“昭和な顔”と『あまちゃん』の評価”. クランクイン! (2014年11月12日). 2016年6月30日閲覧。
  10. ^ 作り手の熱量大きい傑作・警察ドラマ〜土曜ドラマ「64(ロクヨン)」GALAC2015年07月28日
  11. ^ 第37回日本アカデミー賞優秀作品発表!”. 日本アカデミー賞公式サイト. 2014年1月19日閲覧。
  12. ^ 岡田准一主演『エヴェレスト』 風間俊介、佐々木蔵之介ら出演者発表”. オリコン (2015年9月19日). 2015-10-300閲覧。
  13. ^ 綾野剛「日本で一番悪い奴ら」追加キャストに中村獅童やピエール瀧ら、特報も公開”. 映画ナタリー (2016年1月29日). 2016年1月29日閲覧。
  14. ^ “「シン・ゴジラ」予告で全身ビジュアル解禁、高良健吾ら325人の追加キャストも発表”. 映画ナタリー. (2016年4月14日). http://natalie.mu/eiga/news/183481 2016年4月16日閲覧。 
  15. ^ 渡辺謙主演映画「怒り」に妻夫木聡ら主役級ズラリ”. 日刊スポーツ (2015年8月20日). 2015年8月20日閲覧。
  16. ^ “岡田准一主演「海賊とよばれた男」 妻役に綾瀬はるか”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2015年11月28日). http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2015/11/28/kiji/K20151128011590980.html 2015年11月28日閲覧。 
  17. ^ “ピエール瀧がドラマ「64」で誘拐事件を追う広報官に! 山本美月、AKB48・入山杏奈らも出演!!”. ウォーカープラス. (2014年11月1日). http://news.walkerplus.com/article/52306/ 2014年11月13日閲覧。 
  18. ^ “中井貴一、刺青姿披露!ユースケ・サンタマリア&ピエール瀧と悪に染まる「きんぴか」”. シネマカフェ (株式会社イード). (2015年11月28日). http://www.cinemacafe.net/article/2015/11/28/36026.html 2015年11月30日閲覧。 
  19. ^ 第3回までのクレジットは「?」で表示。
  20. ^ 夏目三久&ピエール瀧、初対面なのに息ぴったり 新番組でタッグ”. ORICON STYLE (2015年9月30日). 2015年9月30日閲覧。
  21. ^ 西島秀俊、長沢まさみらのWOWOW新CMスタート”. 日刊スポーツ (2015年10月29日). 2015年10月29日閲覧。
  22. ^ ピエール瀧 > CM出演情報”. ORICON. 2016年5月30日閲覧。
  23. ^ “石橋杏奈、昭和30年風衣装で登場 菅田将暉とCM共演「気さくな方」”. ORICON STYLE. (2016年5月30日). http://www.oricon.co.jp/news/2072480/full/ 2016年5月30日閲覧。 

外部リンク