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宮下遥

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

宮下 遥
Haruka Miyashita
基本情報
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (1994-09-01) 1994年9月1日(30歳)
出身地 日本の旗 三重県桑名市
ラテン文字 Haruka Miyashita
身長 178cm
体重 61kg
血液型 B[1]
選手情報
愛称 ハルカ
ポジション S
指高 228cm
利き手[2]
スパイク 290cm
ブロック 283cm[2]
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宮下 遥(みやした はるか、1994年9月1日 - )は、日本の元女子バレーボール選手である。

来歴

三重県桑名市出身。2人姉妹の長女。小学1年生(6歳)のとき、母の影響でバレーボールを始めた[2]

小学生の頃はアウトサイドヒッターとしてプレーしており、6年生のときには既に170cmを超える長身だった。

大阪国際大和田中学校入学後、岡山シーガルズの監督であり同校の総監督でもある河本昭義の勧めでセッターへと転向した。

2009年5月、中学3年生のときに岡山シーガルズに選手登録され、この年の第58回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会において、14歳8ヶ月での初出場を記録。Vリーグ史上最年少出場記録であった。

2009年11月28日、グリーンアリーナ神戸で開催された久光製薬スプリングスとのVプレミアリーグ開幕戦において途中出場を記録。15歳2ヶ月でプレミアデビューを果たすと同時に、これまでのVプレミアリーグ史上最年少出場記録であった堀口夏実(元 岡山シーガルズ)の15歳4ヶ月を2ヶ月更新した。河本は「間違いなく全日本級のセッター」と太鼓判を押している[3]

2010年3月23日、2010年度全日本女子(現・日本代表)登録メンバー33名の内の1人に選ばれた[4]。15歳での代表入りは2004年の狩野舞子以来の史上4人目。セッターに限れば、1980年の中田久美以来、30年ぶりの選出となった[5]。同年9月、第2回アジアカップに全日本B代表として出場した。

2011/12Vプレミアリーグではスターティングメンバーに定着し、シーズンを通して活躍。8位に終わった昨シーズンから躍進し、このシーズンを4位で終えた。

2012年4月18日、ロンドンオリンピック世界最終予選兼アジア予選に出場する全日本代表登録メンバーに、デンソーエアリービーズ大竹里歩東レアローズ浜口華菜里らと共に追加登録された[6]

2013年3月、大阪国際滝井高校を卒業。同年8月、WGP2013タイ代表戦で全日本A代表デビューし、このゲームを白星で飾った[7]

2013/14Vプレミアリーグでは、所属する岡山シーガルズの史上最高位更新(2位)に貢献。自身も敢闘賞・ベスト6を受賞[8]

2013年8〜9月、ワールドグランプリで全日本のセッターとして本格的なデビューを果たした。これまで全日本の正セッターを務め、ロンドンオリンピックでの銅メダル獲得に貢献した竹下佳江の引退後、「全日本の若き司令塔」と大きな期待を受け、「セッターが変わったから日本が弱くなったと言われるのが怖い」と慄いていた宮下だったが、今大会の決勝ラウンド初日には「MIP賞(もっとも印象的な選手)」を受賞するほどの活躍を見せた[9]。札幌でのファイナルラウンドでは5試合中1勝4敗とチームとしては振るわなかったものの、今大会中に19歳の誕生日を迎えた宮下は、巧みなトスで世界を相手に奮闘した[10]。宮下の活躍には敵将も称賛し、アメリカ代表監督のカーチ・キライは「非常に素晴らしい選手が出てきた。」とコメントし、ブラジル代表監督のジョゼ・ギマラエスは「必ずトップレベルの選手になるだろう。」と褒め称えた[10]

2014年6月26日、2014年度「Project CORE」メンバー8名に選出された[11]

2016年のリオデジャネイロオリンピックに正セッターとして出場[12]

2016/17Vプレミアリーグで岡山シーガルズは初となる降格を喫した。

2017年6月15日、全日本代表のエントリーメンバー18名に選出された[13]

2018年、全日本の中田久美監督就任2年目。正セッター不在と呼べる状況の中、宮下の招集は見送られた。

2018年5月5日、[第67回黒鷲旗の大会来場者による投票で選ばれる『あなたが選ぶNEXT6(大会出場チームであなたが選ぶ次代を担う選手)』で4位に選ばれた[14][15]

2019年4月6日、2018-19 V.LEAGUEオールスターゲーム 女子大会に山口舞丸山亜季らと共に選出[16][17]

2019年4月1日、2019年度女子日本代表チームに選出され、2017年以来約2年ぶりに日本代表へ復帰した[18]

2019年10月20日、SAGAサンライズパーク体育館で開催された2019-20 V.LEAGUE DIVISION1 WOMENの日立リヴァーレ戦においてVリーグ通算230試合出場を達成。史上最年少の25歳1ヶ月で「Vリーグ栄誉賞」を受賞した[19][20][21]。この日の試合の後には宮下の受賞を祝うセレモニーが催され、「岡山県バレーボール協会」や「シーガルズを応援する高梁有志の会」らから花束が贈呈された。宮下は涙を浮かべながらそれを受け取り、「ここまで頑張ってこられたのもたくさんの方の支えや応援があったから。このチームで最高の思いができるよう最後まで私らしく全力で頑張ります。」と話した[19]

2020年4月3日、岡山県が岡山ゆかりのアスリートを支援する「オリンピアン・パラリンピアン育成事業」の強化指定選手に選出[22]

2022年、日本代表に再び選ばれ、ネーションズリーグ予選ラウンドの第2週・フィリピンラウンドに出場した[23]

2024年4月26日、5月に開催される黒鷲旗全日本選抜大会を最後に現役を引退することがシーガルズより発表された[24]。黒鷲旗では決勝戦でデンソーを下し、自身のバレーボール人生で初めての日本一を達成、MVPにあたる黒鷲賞とベスト6の個人賞を獲得し有終の美を飾った[25][26]

プレースタイル

  • 岡山シーガルズ監督の河本昭義は、「シーソーゲームのさなかに来る生きたボール、悪球をさばくときの精度が高い。」とコメントしている[27]

人物・エピソード

所属チーム

球歴

受賞歴

  • 2010年 第59回黒鷲旗大会:若鷲賞(新人賞)
  • 2014年 2013/14Vプレミアリーグ:敢闘賞 / ベスト6
  • 2016年 岡山県スポーツ特別顕彰[29]
  • 2024年 第72回黒鷲旗大会:黒鷲賞(MVP)、ベスト6

個人成績

V.LEAGUEの個人成績は下記の通り[30]

大会 チーム 出場 アタック バックアタック アタック
決定本数
ブロック サーブ サーブレシーブ 総得点























































V1 2020-21 岡山 24 68 17 7 1 41.2 0 0 0 - 0.10 13 0.19 205 1 3 6 44 6.6 5 0 0 0.0 7 13 4 24
V1 2019-20 26 93 15 6 1 40.0 0 0 0 - 0.06 12 0.13 269 1 7 12 73 8.6 7 1 2 28.6 6 12 8 26
V1 2018-19 22 85 53 17 6 32.1 1 0 0 0.0 0.20 19 0.22 333 2 3 9 86 7.3 13 2 2 23.1 17 19 5 41
V2 2017-18 18 55 23 7 3 30.4 0 0 0 - 0.13 18 0.33 211 2 11 10 73 13.6 1 0 0 0.0 7 18 13 38
V1 2016-17 21 76 34 16 0 47.1 0 0 0 - 0.21 21 0.28 313 0 5 10 125 11.3 3 1 0 33.3 16 21 5 42
CM 2016-17 2 7 6 5 0 83.3 0 0 0 - 0.71 2 0.29 25 0 0 0 15 15.0 1 0 0 0.0 5 2 0 7
V1 2015-16 26 105 53 25 2 47.2 2 1 0 50.0 0.24 19 0.18 399 4 8 12 153 12.2 5 0 0 0.0 25 19 12 56
V1 2014-15 26 98 50 26 1 52.0 2 1 0 50.0 0.27 21 0.21 389 0 3 13 126 8.7 6 2 0 33.3 26 21 3 50
V1 2013-14 32 121 57 24 2 42.1 1 0 0 0.0 0.20 49 0.40 478 1 9 11 172 10.7 6 0 0 0.0 24 49 10 8
V1 2012-13 32 131 52 30 1 57.7 1 0 0 0.0 0.23 56 0.43 393 0 6 9 129 9.4 7 3 0 42.9 30 56 6 92
V1 2011-12 25 98 47 22 1 46.8 1 0 0 0.0 0.22 32 0.33 370 3 12 21 118 11.4 1 0 0 0.0 22 32 15 69
V1 2010-11 26 79 13 6 1 46.2 0 0 0 - 0.08 6 0.08 126 1 2 12 38 9.6 7 1 0 14.3 6 6 3 15
V1 2009-10 24 60 1 0 0 0.0 0 0 0 - - 3 0.05 56 0 3 5 15 11.0 16 5 0 31.2 0 3 3 6
通算:13大会 310 1076 421 191 19 45.4 8 2 0 25.0 0.18 271 0.25 3567 15 72 130 1167 9.7 78 15 4 21.8 191 271 87 549

出演

YouTube

岡山シーガルズ

ksb5ch

CS放送

GAORA

  • 『心つなげ!岡山シーガルズ』第31回放送(2020年7月20日放送)[31]
  • 『心つなげ!岡山シーガルズ』第30回放送(2020年5月18日放送)[32]

脚注

  1. ^ 宮下 遥”. 岡山シーガルズ. 2022年7月30日閲覧。
  2. ^ a b c d e 『V.LEAGUE WOMEN チームの顔 2019/20』日本文化出版、2019年10月12日発行、59ページより引用
  3. ^ 産経新聞2009/11/28 - 岡山・宮下、最年少15歳2カ月でVリーグデビュー Archived 2012年9月12日, at Archive.is
  4. ^ 月刊バレーボール 2010年7月号 20ページ
  5. ^ MSN産経ニュース2010.5.13 - 【バレーボール】30年ぶりに15歳セッターが全日本入り 宮下遥 Archived 2010年10月20日, at the Wayback Machine.
  6. ^ 女子バレー、大竹ら3人を追加登録 五輪世界最終予選”. 日本経済新聞 (2012年4月18日). 2020年8月8日閲覧。
  7. ^ 日本バレーボール協会. “試合結果 - 8月2日 日本×タイ 予選ラウンド 第1戦”. 2013年8月4日閲覧。
  8. ^ Vリーグ機構. “2013/14V・プレミアリーグ女子表彰選手”. 2014年4月14日閲覧。
  9. ^ 世界にはばたけ、若き司令塔 全日本セッター 宮下 遥選手”. 学校法人 大阪国際学園 (2013年12月9日). 2020年7月30日閲覧。
  10. ^ a b セッター宮下遥、東京五輪への決意 若き司令塔の飽くなき挑戦は続く”. スポーツナビ (2017年6月19日). 2020年1月1日閲覧。
  11. ^ 指導方法策定、普及事業、有望選手発掘、選手強化の4つを柱とする『Project CORE』発表記者会見を開催!”. 日本バレーボール協会 (2014年6月26日). 2021年7月6日閲覧。
  12. ^ 中西美雁 (2018年12月17日). “天才セッター・宮下遥が考える「代表復帰のためにいまやるべきこと」”. Sportiva. https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/otherballgame/volleyball/2018/12/17/___split_24/index.php 2020年7月12日閲覧。 
  13. ^ 『FIVBワールドグランプリ2017』全日本女子チームのエントリーメンバーに宮下遥選手が選ばれました。”. 岡山シーガルズ (2017年6月15日). 2020年8月2日閲覧。
  14. ^ 第67回黒鷲旗全日本男女選抜大会を第3位で終えました。”. 岡山シーガルズ (2018年5月5日). 2021年7月6日閲覧。
  15. ^ 第67回 黒鷲旗大会 あなたが選ぶNEXT6”. 大阪府バレーボール協会 (2018年5月5日). 2021年7月6日閲覧。
  16. ^ 2018-19V.LEAGUEオールスターゲーム女子大会出場選手・スタッフ発表”. 発行 (2010年4月6日). 2020年8月2日閲覧。
  17. ^ 岡山・宮下遥、補完計画完了。「二人の遥」に決着。河本昭義監督「勝てるセッターがいいセッター」”. バレーボールマガジン (2019-03-35). 2020年8月2日閲覧。
  18. ^ 2019年度女子日本代表チームの登録メンバーに宮下 遥選手が選ばれました。”. 岡山シーガルズ (2019年4月2日). 2020年8月2日閲覧。
  19. ^ a b シーガルズ宮下遥にVリーグ栄誉賞 25歳1カ月で史上最年少受賞”. 山陽新聞デジタル (2010年10月26日). 2020年7月30日閲覧。
  20. ^ 宮下 遥選手の『Vリーグ栄誉賞』達成のお知らせ”. 岡山シーガルズ (2019年10月20日). 2020年7月30日閲覧。
  21. ^ 岡山シーガルズ・宮下遥選手 Vリーグ出場通算230試合出場達成のお知らせ”. Vリーグ オフィシャルサイト (2019年10月20日). 2020年7月30日閲覧。
  22. ^ 強化指定選手に素根ら33人 県のオリンピアン育成事業” (2020年4月3日). 2020年7月30日閲覧。
  23. ^ FIVBバレーボールネーションズリーグ2022”. 日本バレーボール協会. 2022年7月30日閲覧。
  24. ^ 勇退選手のお知らせ』(プレスリリース)岡山シーガルズ、2024年4月26日https://okayama.v-seagulls.co.jp/seagullsnews/20240426yutai/2024年4月27日閲覧 
  25. ^ 共同通信社. “【バレー】今季限り引退の岡山シーガルズ宮下遥、有終の美に涙「バレー人生で初めての日本一」 - バレーボール : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2024年6月15日閲覧。
  26. ^ 岡山が悲願の初優勝 第72回黒鷲旗全日本男女選抜大会最終日 | 月バレ.com【月刊バレーボール】”. 月バレ.com【月刊バレーボール】 | 月刊バレーボールが運営するバレー情報サイト (2024年5月6日). 2024年6月15日閲覧。
  27. ^ 厳しいラリーでさえるトス 女子バレー・宮下遥(上)”. 日本経済新聞 (2013年10月19日). 2020年8月3日閲覧。
  28. ^ バドミントン世界王者、奥原希望さんに聞く10のこと”. オリパラ (2018年3月9日). 2020年8月9日閲覧。
  29. ^ 山陽新聞デジタル. “山口、宮下らに岡山県が特別顕彰 リオ五輪5位のバレー女子代表”. 2016年8月26日閲覧。
  30. ^ 宮下遥|選手別成績|Vリーグ オフィシャルサイト”. Vリーグ機構. 2021年7月3日閲覧。
  31. ^ GAORA『心つなげ!岡山シーガルズ』第31回放送のお知らせ”. 岡山シーガルズ (2020年7月11日). 2020年7月28日閲覧。
  32. ^ GAORA『心つなげ!岡山シーガルズ』第30回放送のお知らせ”. 岡山シーガルズ (2020年5月11日). 2020年7月28日閲覧。

外部リンク