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ピート・アロンソ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ピート・アロンゾ
Pete Alonso
ニューヨーク・メッツ #20
2023年3月25日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 フロリダ州タンパ
生年月日 (1994-12-07) 1994年12月7日(30歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
245 lb =約111.1 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 一塁手
プロ入り 2016年 MLBドラフト2巡目(全体64位)
初出場 2019年3月28日
年俸 $20,500,000(2024年)[3]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
WBC 2023年
獲得メダル
男子 野球
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ワールド・ベースボール・クラシック
2023

ピート・アロンゾ英語: Pete Alonso 英語発音: [pit əˈlɑnzoʊ]、本名: ピーター・モーガン・アロンゾPeter Morgan Alonso)、1994年12月7日 - )は、アメリカ合衆国フロリダ州タンパ出身のプロ野球選手一塁手)。右投右打。MLBニューヨーク・メッツ所属。愛称は"ポーラーベアー"("Polar Bear")[4][5][6]

経歴

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プロ入り前

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フロリダ州タンパにあるジェスイット高等学校英語版に進学し、3年進級時に同じくタンパにあるヘンリー・B・プラント高等学校英語版に転校した[7][8]。高校卒業後はフロリダ大学に進学、大学野球に参加した。高校までは野球の守備位置は三塁手であったが、大学進学以降は一塁を主に守る[9]。大学1年生時にオールサウスイースタン・カンファレンスに指名された[8]。また、大学4年生時にはチームがカレッジ・ワールドシリーズに進出した[10]

プロ入りとメッツ時代

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2016年MLBドラフト2巡目(全体64位)でニューヨーク・メッツから指名され[9][11]、6月29日に契約金90万9200ドルで契約した[12]。同年7月9日にメッツ傘下のA-級ブルックリン・サイクロンズでプロデビュー。また、8月16日に行われたA-級のオールスターゲームに選出された[13]。シーズンではブルックリンで30試合に出場して打率.321、5本塁打、21打点出塁率.382を記録した。

2017年A+級セントルーシー・メッツで開幕を迎え、8月24日にAA級ビンガムトン・ランブルポニーズに昇格した[14]。このシーズンはセントルーシーとビンガムトンの2チーム合計で93試合に出場し、打率.289、18本塁打、63打点、出塁率.359を記録した[15]

2018年はシーズン開幕前にMLB.comにて全体58位・チーム4位のプロスペクトと評価された[16][17]。シーズンの開幕はAA級ビンガムトンで迎え[18]、6月16日にAAA級ラスベガス・フィフティワンズに昇格した。また、7月15日に行われたオールスター・フューチャーズゲームに選出された[19]。この年はビンガムトンとラスベガスの2チーム合計で132試合に出場し、打率.285、36本塁打、119打点、出塁率.395を記録し[15]マイナーリーグの本塁打王英語版を獲得した[20]

2019年は開幕25人ロースター入りした[21]。3月28日に行われた開幕戦のワシントン・ナショナルズ戦「2番・一塁手」でメジャーデビュー。同日メジャー初安打[22]を記録し、4月1日のマイアミ・マーリンズ戦でMLB初本塁打を記録した[23]。4月9日のミネソタ・ツインズ戦で1試合2本塁打を達成[24]。4月までの成績は106打席で打率.292、9本塁打、26打点を記録し、3月・4月のナショナルリーグルーキー・オブ・ザ・マンスを受賞した[25]。6月にも月間成績で124打席で打率.307、9本塁打、21打点を記録し、この月のルーキー・オブ・ザ・マンスを受賞した。プレイヤー・オブ・ザ・ウィークも受賞している。7月の本塁打競争に選出され、オールスターにも投票外選出された。本塁打競争では決勝でブラディミール・ゲレーロ・ジュニアを下して初優勝した。新人が優勝するのは史上3人目、メッツの選手としてはダリル・ストロベリーに次ぐ2人目となった[26]。8月18日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦(カウフマン・スタジアム)で40号本塁打を記録し、コディ・ベリンジャーの39本塁打を超え、ナ・リーグの新人記録を更新した[27]。9月20日のシンシナティ・レッズ戦(グレート・アメリカン・ボール・パーク)で両リーグ単独トップとなるとともに、新人選手としてはMLB史上2人目、デビュー1年目では史上初の50本塁打に到達した[28]。更に9月27日のアトランタ・ブレーブス戦(シティ・フィールド)で2017年のアーロン・ジャッジに並ぶ新人最多タイとなるシーズン52本塁打を記録すると[29]、翌28日には53号本塁打を打ち、新人最多本塁打記録を更新した[30]。デビュー1年目から161試合に出場し、打率.260、53本塁打、120打点、出塁率.358を記録し、デビュー1年目から本塁打王を獲得した[31]。守備面ではUZR+1.8、DRS-3を記録した[32]。オフの11月14日に記者29人から1位票を得て、新人王を獲得した[33]。また、同年から新設されたオールMLBチームのファーストチーム一塁手に選出された。

2020年COVID-19の影響で60試合の短縮シーズンとなる中、全60試合中57試合に出場し、打率.231、16本塁打、35打点、出塁率.326を記録した。守備面ではUZR-1.7、DRS-4と前年から数字を落とした[34]

2021年はオールスターゲーム前日の7月12日に開催されたホームランダービーに出場し、第1ラウンドでロイヤルズのサルバドール・ペレスに勝利して準決勝に進出し、準決勝ではナショナルズのフアン・ソトに勝利して決勝に進出し、決勝ではオリオールズのトレイ・マンシーニに勝利し[35]、史上3人目となる連覇を果たした[36]。1ラウンドで最多35本塁打を記録した[37]

2022年はシーズン開幕前の2月13日に車が横転するほどの交通事故に巻き込まれたが、フロントガラスを蹴破って脱出し、大事には至らなかった[38]。4月9日のナショナルズ戦の5回にキャリア初の満塁本塁打を記録した[39]。8月17日に2023年3月に開催される第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)アメリカ合衆国代表に参加することが発表された[40]。シーズンでは160試合の出場で打率.271、40本塁打、131打点を記録し、打点王のタイトルを獲得した。

第5回WBCアメリカ合衆国代表でのアロンソのユニフォーム

2023年はシーズン開幕前の2月10日に第5回WBCのアメリカ合衆国代表に選出された[41]。 シーズンでは7月2日にMLB選出で通算3度目となるオールスターゲームに選出された[42]。また、同日に本塁打競争に参加する意思を表明した[43]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2019 NYM 161 693 597 103 155 30 2 53 348 120 1 0 0 3 72 6 21 183 13 .260 .358 .583 .941
2020 57 239 208 31 48 6 0 16 102 35 1 0 0 1 24 4 6 61 4 .231 .326 .490 .817
2021 152 637 561 81 147 27 3 37 291 94 3 0 0 4 60 6 12 127 20 .262 .344 .519 .863
2022 160 685 597 95 162 27 0 40 309 131 5 1 0 9 67 16 12 128 17 .271 .352 .518 .869
2023 154 658 568 92 123 21 2 46 286 118 4 1 0 4 65 6 21 151 17 .217 .318 .504 .821
2024 162 695 608 91 146 31 0 34 279 88 3 0 0 4 70 4 13 172 14 .240 .329 .459 .788
MLB:6年 846 3607 3139 493 781 142 7 226 1615 586 17 2 0 25 358 42 85 822 85 .249 .339 .514 .854
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別打撃成績所属リーグ内順位

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2019 24 ナ・リーグ - - - - 1位 3位 - -
2020 25 - - - - 9位 - - -
2021 26 - - - - 3位 - - -
2022 27 - - - - 2位 1位 - -
2023 28 - - - - 3位 2位 - -
2024 29 - - - - 5位 - - -
  • -は10位未満(打率は規定打席未到達の場合も-と表記)

ポストシーズン打撃成績

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O
P
S
2022 NYM NLWC 3 12 10 2 3 0 0 1 6 1 0 0 0 0 2 0 0 4 0 .300 .417 .600 1.017
2024 NLWC 3 12 9 2 2 0 0 1 5 3 0 0 0 0 3 1 0 2 1 .222 .417 .556 .972
NLDS 4 18 13 3 4 1 0 2 11 3 1 0 0 1 4 0 0 6 0 .308 .444 .846 1.291
NLCS 6 28 22 5 6 0 0 1 9 4 1 0 0 0 5 0 1 7 1 .273 .429 .409 .838
出場:2回 16 70 54 12 15 1 0 5 31 11 2 0 0 1 14 1 1 19 2 .278 .429 .574 1.003
  • 2024年度シーズン終了時
  • 太字はMVP受賞

WBCでの打撃成績

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2023[44] アメリカ合衆国 5 15 14 1 2 0 0 0 2 1 0 0 0 0 0 1 4 0 .143 .200 .143

年度別守備成績

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一塁(1B)












2019 NYM 156 1078 112 12 108 .990
2020 39 264 14 5 21 .982
2021 148 978 98 8 98 .993
2022 134 913 92 8 102 .992
2023 144 983 122 6 119 .995
2024 161 1179 99 7 117 .995
MLB 782 5395 537 46 565 .992
  • 2024年度シーズン終了時

タイトル

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表彰

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記録

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MiLB
MLB

背番号

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  • 20(2019年 - )

代表歴

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脚注

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  1. ^ 【MLB】HRダービー王者のメッツ・アロンゾ 直近4試合で4発と量産態勢に突入 - ウェイバックマシン(2021年7月25日アーカイブ分)
  2. ^ 日本人最多本塁打へ 筒香嘉智が語る「MLB理想のホームラン」」『FRIDAY』2021年7月24日。2021年8月22日閲覧
  3. ^ Pete Alonso Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2024年9月2日閲覧。
  4. ^ Thompson, Scott (March 30, 2019). “'Polar Bear' Pete Alonso is 'living the dream' after Mets win over Nats” (英語). SNY. 2019年4月11日閲覧。
  5. ^ Kernan, Kevin (March 30, 2019). “It took two games for Pete Alonso to become fascinating cult hero” (英語). New York Post. 2019年4月11日閲覧。
  6. ^ Armstrong, Kevin (March 30, 2019). “‘Living the Dream’: Pete Alonso Powers the Mets Past the Nationals” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331. https://www.nytimes.com/2019/03/30/sports/mets-nationals-pete-alonso.html 2019年4月11日閲覧。 
  7. ^ Keeley, Laura (June 12, 2012). “Florida high school sports - Baseball: Plant 3B/1B Pete Alonso commits to Florida”. Tampa Bay Times. February 7, 2017時点のオリジナルよりアーカイブ。November 29, 2016閲覧。
  8. ^ a b Maminakis, Alex (June 10, 2015). “Peter Alonso happy with UF choice”. Gainesville.com. November 29, 2016閲覧。
  9. ^ a b Rubin, Adam (July 20, 2016). “Farm Report: Peter Alonso thriving after bad break”. ESPN. 2018年12月30日閲覧。
  10. ^ Bauer, Ethan. “Peter Alonso leads Gators into College World Series (w/ video)”. Tampa Bay Times. November 29, 2016閲覧。
  11. ^ Miller, Randy (June 10, 2016). “Mets 2nd-round pick Peter Alonso is a slugger with big dreams”. NJ.com. November 29, 2016閲覧。
  12. ^ Cerrone, Matthew (June 29, 2016). “Mets sign 2016 second-round pick Peter Alonso”. November 29, 2016閲覧。
  13. ^ Avallone, Michael (August 9, 2016). “New York Mets' No. 13 prospect Peter Alonso flashing All-Star form with Brooklyn Cyclones - MiLB.com News - The Official Site of Minor League Baseball”. MiLB.com. November 29, 2016閲覧。
  14. ^ Tripodi, Chris (August 30, 2017). “Ponies' Alonso rips first two Double-A homers”. MiLB.com. 2018年12月30日閲覧。
  15. ^ a b FanGraphs及びBaseball Referenceより引用
  16. ^ MLB Pipeline - MLB.com 2018 Prospect Watch”. MLB.com. 2018年12月30日閲覧。
  17. ^ Mayo, Jonathan (February 20, 2018). “Gimenez leads new Mets Top 30 Prospects list”. MLB.com. February 22, 2018閲覧。
  18. ^ Avallone, Michael (April 29, 2018). “Mets' Alonso reaches four-gone conclusion”. MiLB.com. July 5, 2018閲覧。
  19. ^ Mets prospect Peter Alonso to play in Futures Game”. SNY (July 3, 2018). July 5, 2018閲覧。
  20. ^ Dykstra, Sam (December 10, 2018). “Mets' Alonso recalls award-worthy 2018”. MiLB.com. 2018年12月30日閲覧。
  21. ^ Sports, Post (January 1, 1970). “Pete Alonso gets Mets roster spot after amazing spring training”. Nypost.com. March 29, 2019閲覧。
  22. ^ Vasquez, Andy (March 28, 2019). “Mets' Pete Alonso 'walking on clouds' after major league debut and first hit” (英語). North Jersey Media Group. https://www.northjersey.com/story/sports/mlb/mets/2019/03/28/mets-pete-alonso-all-walking-clouds-after-major-league-debut/3297018002/ March 28, 2019閲覧。 
  23. ^ De Nicola, Christina (2019年4月1日). “Alonso's first career HR an EPIC blast”. MLB.com. 2019年4月2日閲覧。
  24. ^ De Nicola, Christina (April 2, 2019). “Alonso's first career HR an EPIC blast” (英語). MLB.com. 2019年4月11日閲覧。
  25. ^ Thosar, Deesha. “Pete Alonso becomes fourth Met to win Rookie of the Month honors”. nydailynews.com. May 3, 2019閲覧。
  26. ^ メッツのアロンソは史上3人目のルーキーV ゲレーロJr.の91発は史上最多記録」『Full-count』。2019年7月9日閲覧
  27. ^ メッツ・アロンゾ、ナ・リーグ新人記録更新の40号に「信じられない」」『ベースボールチャンネル』。2019年8月25日閲覧
  28. ^ メッツのアロンソ、史上2人目の新人50号到達」『日刊スポーツ』2019年9月21日。2019年9月29日閲覧
  29. ^ メッツ・アロンゾ、MLB新人最多タイの52号本塁打 17年ヤンキース・ジャッジの記録に並ぶ」『ベースボールチャンネル』。2019年9月29日閲覧
  30. ^ ジャッジ超え! メッツのアロンソ、53号でメジャー新人最多本塁打記録更新」『SANSPO.COM』。2019年9月29日閲覧
  31. ^ 新人アロンソが本塁打王、柳賢振はアジア初の最優秀防御率…全日程終了」『Full-count』。2019年9月30日閲覧
  32. ^ National League Leaderboards » 2019 » First Basemen » Fielding Statistics | FanGraphs Baseball”. www.fangraphs.com. 2021年3月12日閲覧。
  33. ^ MLB新人王は最多本塁打のアロンゾ「僕を信じてくれたチームに感謝を伝えたい」 ア・リーグのアルバレスは満票選出」『ベースボールチャンネル』。2019年11月16日閲覧
  34. ^ National League Leaderboards » 2020 » First Basemen » Fielding Statistics | FanGraphs Baseball”. www.fangraphs.com. 2021年3月12日閲覧。
  35. ^ Andrew Simon, Matt Kelly, Shanthi Sepe-Chepuru (July 12, 2021). “Round-by-round breakdown of an epic Derby” (英語). MLB.com. July 13, 2021閲覧。
  36. ^ Mark Feinsand (July 13, 2021). “Re-Pete! Alonso bops to HR Derby history” (英語). MLB.com. July 14, 2021閲覧。
  37. ^ 大谷翔平は参戦するか? 本塁打競争にアロンソ、プホルスら4人の参加決定 残り4枠」『デイリースポーツ online』2022年7月13日。2022年7月13日閲覧
  38. ^ Anthony DiComo (March 15, 2022). “Mets' Alonso OK after 'brutal' car crash” (英語). MLB.com. March 16, 2022閲覧。
  39. ^ Anthony DiComo (April 10, 2022). “Alonso lets his bat do the talking vs. Nats” (英語). MLB.com. April 13, 2022閲覧。
  40. ^ 【MLB】ホームランダービーを2度制したアロンソがWBCアメリカ代表に参戦」『Sporting News』2022年8月18日。2022年8月21日閲覧
  41. ^ USA Baseball Announces 2023 World Baseball Classic Roster” (英語). USA Baseball: Home (February 10, 2023). June 6, 2023閲覧。
  42. ^ Thomas Harrigan (July 2, 2023). “Breaking down the full 2023 All-Star Game rosters” (英語). MLB.com. July 3, 2023閲覧。
  43. ^ Bill Ladson (July 4, 2023). “All-Star Alonso set to go for 3rd HR Derby crown” (英語). MLB.com. July 3, 2023閲覧。
  44. ^ 2023 WBC Player Hitting StatsMLB.com 2023年3月25日閲覧

関連項目

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外部リンク

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