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ビートレスク

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ビートルズ(1965年)

ビートレスク (Beatlesque; [ˌbtəlˈɛsk], Beatles-esque) は、イギリスのロックバンド、ビートルズに音楽的に似ていることを指す用語。定義が曖昧なため、様々な種類のアーティストに対して用いられている[1]

定義

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ビートルズらしさをより明確にするため、ラジオプロデューサーのケヴィン・ハウレット、音楽プロデューサーのロブ・ボーマン、クラトゥのドラマーであるテリー・ドレーパーが、次の8項目を提案している。

トロント・スター』誌のジャック・サカモトは、「パニック!アット・ザ・ディスコから、ビリー・ジョエルレッド・ホット・チリ・ペッパーズに至るまでが、ビートルズに似ていると言われることがある。しかし、ビートルズ自身がこのビートルズらしさを持っているかどうかについては、議論の余地がある」と述べている[1]。『カルチャー・ソナー』のスコット・フレイマンは、ビートルズらしいバンドには、「複数のソングライターとヴォーカリストが在籍し、歌い手やソングライターがバックバンドを従えたバンドの形式となっている」としている[2]

また、『ローリング・ストーン』誌のロブ・シェフィールドは、2017年、「ビートルズ的」という言葉が最も似合うのはポール・マッカートニーだとし、「ビートルズが嫌いなら、それはポールが嫌いだから。欠点はあるにしろビートルズを愛しているなら、その欠点はポールの欠点だ」と評している[3]

関連するアーティスト

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ビートルズ的と評される著名なアーティスト

ELO(1978年)
オアシス(2005年)
  • バッドフィンガー[1][2] – ビートルズが創設したアップル・レコードからの最初のアーティスト。楽曲「カム・アンド・ゲット・イット」(1969年)、「嵐の恋」(1970年)、「デイ・アフター・デイ」(1971年)はそれぞれ、ポール・マッカートニー、ビートルズのローディーだったマル・エヴァンズジョージ・ハリスンがプロデュースしている。
  • ビッグ・スター[2][4] – 1970年代、ビートルズに影響を受けた作品を発表して高い評価を受けたが、不和が絶えず、短命に終わった。商業的な成功には至らなかったものの、批評家からは絶賛され、カルト的な人気を得ている[5]
  • バーズ[6][7] – 「アメリカのビートルズ」と呼ばれることがある[2]。長期的にみたサウンドやスタイルの影響力はビートルズに匹敵するほどであるが、レコードの売り上げでは及ばなかった[8]
  • チープ・トリック[2][9] – 「アメリカのビートルズ」と呼ばれることがある[9]。また、1980年のアルバム『オール・シュック・アップ』はジョージ・マーティンがプロデュースを担当しており、オーケストラをバックにビートルズの楽曲を演奏したライヴが『Sgt. Peppers Live』(2009年)に収録されている[10]
  • エレクトリック・ライト・オーケストラ[1][2][4] – 「ビートルズの後継となる」ことを目指して結成され、ビートレスクのバンドとしては珍しく長期にわたって商業的な成功を得た。また、フロントマンのジェフ・リンは、1980年代後半からジョージ・ハリスンと共同作業を行うようになり、ビートルズ関連のプロジェクトにも多く参加している。1970年代のはじめ、ジョン・レノンはELOを「ビートルズの息子」として賞賛し、1973年の楽曲「ショウダウン」をお気に入りに挙げている[4]
  • クラトゥ[1] – ビートルズが再結成したとの誤った噂が流れた[1]。「カナダのビートルズ」と呼ばれることがある[11]
  • オアシス[1][2][12] – ビートルズからの影響をメディアは「執着」と報道した[13]。1991年から2009年までのキャリアにおいて、文化的、社会的に広範囲な成功をおさめ、ビートルズ以来の人気バンドとなった[2]
  • スクイーズ[2] – クリス・ディフォードとグレン・ティルブルックの作曲ペアは、レノン=マッカートニーと比較されることがある。

その他

出典

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  1. ^ a b c d e f g h Sakamoto, John (1 November 2013). “What do we really mean by 'Beatlesque'?”. Toronto Star. https://www.thestar.com/entertainment/music/2013/11/01/what_do_we_really_mean_by_beatlesque.html 
  2. ^ a b c d e f g h i j k l Freiman, Scott (12 November 2016). “15 Bands Following in the Beatles' Footsteps”. CultureSonar. 3 January 2019閲覧。
  3. ^ Williams, John (4 May 2017). “The Inexhaustible Four”. The New York Times. https://www.nytimes.com/2017/05/04/books/review/rob-sheffield-dreaming-beatles.html 10 July 2019閲覧。 
  4. ^ a b c “ELO: The band the Beatles could have been”. The Guardian. (16 October 2008). https://www.theguardian.com/music/musicblog/2008/oct/16/elo-better-than-beatles 9 December 2014閲覧。 
  5. ^ Big Star: The Unluckiest Band In America : NPR
  6. ^ Inglis, Sam (2003). Neil Young's Harvest. Bloomsbury Publishing. p. 12. ISBN 978-1-4411-8896-0. https://books.google.com/books?id=MqrNBDssP1wC&pg=PT12 
  7. ^ Kemp, Mark (2006). Dixie Lullaby: A Story of Music, Race, and New Beginnings in a New South. University of Georgia Press. p. 27. ISBN 978-0-8203-2872-0. https://books.google.com/books?id=JdMX9tbWdEMC&pg=PA27 
  8. ^ Schinder, Scott; Schwartz, Andy (2008). Icons of Rock. Greenwood Press. pp. 257–258. ISBN 978-0-313-33846-5. https://archive.org/details/iconsofrockencyc0000schi 
  9. ^ a b Szczechowski, Joe (21 October 2015). “Cheap Trick's five most underrated songs”. Axs.com. https://www.axs.com/cheap-trick-s-five-most-underrated-songs-68456 26 December 2018閲覧。 
  10. ^ SGT. Pepper Live – Cheap Trick|AllMusic
  11. ^ North of America The Sepultura EP Review|Pitchfork
  12. ^ Young, Clive (2004). Crank It Up: Live Sound Secrets of the Top Tour Engineers. Hal Leonard. p. 167. ISBN 978-1-61774-510-2. https://books.google.com/books?id=9a3apj_GsyIC&pg=PA167 
  13. ^ Glassman, Julie (30 November 2001). “The Beatles' musical footprints”. BBC News. http://news.bbc.co.uk/1/hi/entertainment/1452393.stm 
  14. ^ Crouse, Richard (2012). Who Wrote the Book Of Love?. Doubleday Canada. p. 108. ISBN 978-0-385-67442-3. https://books.google.com/books?id=OyZyWKcmRhEC&pg=PT108 
  15. ^ George, Nelson (2003). The Death of Rhythm and Blues. Penguin Publishing Group. p. 165. ISBN 978-1-101-16067-1. https://books.google.com/books?id=GgHIe-GFjZUC&pg=PT165 
  16. ^ Unterberger, Richie (2003). Eight Miles High: Folk-rock's Flight from Haight-Ashbury to Woodstock. Backbeat Books. pp. 39–. ISBN 978-0-87930-743-1. https://archive.org/details/eightmileshighfo00sanf 
  17. ^ David Giles (14 November 1987). “The Likely La's”. NME (United Kingdom). オリジナルの26 October 2009時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20091026154010/http://www.geocities.com/the_las/lamerseybeaks.html 1 July 2011閲覧。. 
  18. ^ Bob Stanley (10 June 1989). “Side Lines”. Melody Maker (United Kingdom). オリジナルの26 October 2009時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20091026154005/http://www.geocities.com/the_las/lammjune89.html 1 July 2011閲覧。. 
  19. ^ Unterberger, Richie. “Por Favor! - Los Shakers”. AllMusic. May 10, 2017閲覧。
  20. ^ Riley, Tim (2002). Tell Me Why: A Beatles Commentary. Da Capo Press. p. 340. ISBN 978-0-306-81120-3. https://archive.org/details/tellmewhybeatles00rile 
  21. ^ Johnston, Richard (2004). How to Play Rhythm Guitar: The Basics & Beyond. Backbeat Books. p. 63. ISBN 978-0-87930-811-7. https://books.google.com/books?id=evf8OMnRpqMC&pg=PA63 
  22. ^ “Panic at the Disco's Secret Influences From the Beatles to Alice in Wonderland to Fellini, the cultural inspirations that make up the band's sound and vision”. Rolling Stone. https://www.rollingstone.com/music/music-news/panic-at-the-discos-secret-influences-191745/. 
  23. ^ “Ten Years Ago, Panic at the Disco Took a 'Pretty' Big Risk With Their Second Studio Album”. Billboard. https://www.billboard.com/articles/columns/rock/8262827/panic-at-the-disco-pretty-odd-anniversary. 
  24. ^ “Let! Them Be”. SPIN: 92. (April 2008). https://books.google.com/books?id=-mtlg-iLEtAC&dq=panic%21&pg=PA92. 
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