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イエス・イット・イズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ビートルズ > 作品リスト > イエス・イット・イズ
ビートルズ > 曲名リスト > イエス・イット・イズ
イエス・イット・イズ
ビートルズ楽曲
英語名Yes It Is
リリース
  • イギリスの旗 1965年4月9日
  • アメリカ合衆国の旗 1965年4月19日
  • 日本の旗 1965年5月15日
規格7インチシングル
A面涙の乗車券
録音
ジャンルポップ[1]
時間2分41秒
レーベル
作詞者レノン=マッカートニー
作曲者レノン=マッカートニー
プロデュースジョージ・マーティン
チャート順位
ビートルズ シングル U.K. 年表
ビートルズ シングル U.S. 年表
ビートルズ シングル 日本 年表
パスト・マスターズ Vol.1 収録曲
バッド・ボーイ
(16)
イエス・イット・イズ
(17)
アイム・ダウン
(18)

イエス・イット・イズ」(Yes It Is)は、ビートルズの楽曲である。1965年4月にシングル盤『涙の乗車券』のB面曲として発売された。レノン=マッカートニー名義となっているが、実質的にはジョン・レノンが作った楽曲。ビートルズの曲中で最も複雑で不協和な3声コーラスジョージ・ハリスンが演奏する初期のペダルトーンを使用したギターが特徴となっている。音楽評論家のイアン・マクドナルド英語版は、本作について「豊かで珍しい倍音列の動きをしている」と評している[3]

背景・レコーディング

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1980年の『プレイボーイ』誌のインタビューで、レノンは本作について「『ジス・ボーイ』を書き直そうとしたんだけど、うまくいかなかった」と語っている[4]。一方ポール・マッカートニーは「ジョンと一緒に書いたけど、基本的には彼のアイデアで、僕は仕上げを手伝っただけだ。『イエス・イット・イズ』はジョンの素敵な曲さ」と語っている[5]

「イエス・イット・イズ」は、ジョージ・ハリスン作の「アイ・ニード・ユー」と共に1965年2月16日にEMIレコーディング・スタジオでレコーディングされた[6]。5時間かけて行われたレコーディング・セッションの中で、リズム・トラックを14テイク録音[6]したのち、3時間でレノン、マッカートニー、ハリスンのハーモニー・ボーカルを録音した。ハーモニーは、プロデューサーのジョージ・マーティンの提案によりバーバーショップカルテット英語版のスタイルが採用された[6]

リリース・評価

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「イエス・イット・イズ」は、イギリス・アメリカ共にシングル盤『涙の乗車券』のB面曲として発売された。アメリカでの発売時、本作は「映画『Eight Arms To Hold You』("Help!"の原題)から」と誤表記されていた[7]が、実際には映画では使用されていない。B面曲ながら、Billboard Hot 100では最高位46位を記録した[2]

「イエス・イット・イズ」は、イギリスで発売されたオリジナル・アルバムには収録されていないが、アメリカではキャピトル編集盤『ビートルズ VI』に収録された。イギリスではビートルズの解散後に発売されたコンピレーション・アルバム『ラヴ・ソングス』でアルバム初収録となり、『レアリティーズ』や『パスト・マスターズ Vol.1』にも収録され、『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』にはテイク2とテイク14を繋ぎ合わせた音源が収録された。なお、『ビートルズ VI』と『ラヴ・ソングス』には、モノラル・ミックスをステレオ化した疑似ステレオ・ミックスが収録された。

音楽評論家のイアン・マクドナルド英語版は、シングル盤のA面曲「涙の乗車券」と共に「ビートルズがこれまでにレコーディングした楽曲よりも心理的に深い」「ソングライターとしてのビートルズの大きな発展がみられる楽曲」と評している[8]

クレジット

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※出典[9]

カバー・バージョン

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  • オリヴィエ・デスパ英語版 - 1965年に発売されたEP『Encore cette mélodie』に収録。フランス語によるカバーで、タイトルは「Ne mets pas de bleu」となっている[10]
  • ピーター・セラーズ - 1993年に発売されたアルバム『A Celebration of Sellers』に収録[11]
  • ドン・ヘンリー - 1997年に発売されたオムニバス盤『The Bridge School Concerts Vol. 1』に収録[12]
  • スコット・マッカール - 1997年に発売されたアルバム『Play On....』に収録[13]

脚注

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出典

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  1. ^ Past Masters - The Beatles | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2020年11月11日閲覧。
  2. ^ a b The Hot 100 Chart”. Billboard (1965年5月15日). 2020年11月11日閲覧。
  3. ^ MacDonald 2005, p. 147.
  4. ^ Sheff 2000, p. 196.
  5. ^ Miles 1997, p. 176.
  6. ^ a b c Lewisohn 1988, p. 54.
  7. ^ Harry 2000, pp. 504, 1074.
  8. ^ MacDonald 2005.
  9. ^ MacDonald 2005, p. 146.
  10. ^ Original versions of Ne mets pas de bleu by Olivier Despax”. SecondHandSongs. 2020年11月11日閲覧。
  11. ^ Unterberger, Richie. A Celebration of Sellers - Peter Sellers | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2020年11月11日閲覧。
  12. ^ Erlewine, Stephen Thomas. The Bridge School Concerts, Vol. 1 - Various Artists | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2020年11月11日閲覧。
  13. ^ Prato, Greg. Play On - Scott McCarl | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2020年11月11日閲覧。

参考文献

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  • Harry, Bill (2000). The Beatles Encyclopedia: Revised and Updated. London: Virgin Publishing. ISBN 0-7535-0481-2 
  • Lewisohn, Mark (1988). The Beatles Recording Sessions. New York: Harmony Books. ISBN 0-517-57066-1 
  • MacDonald, Ian (2005). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (Second Revised ed.). London: Pimlico (Rand). ISBN 1-84413-828-3 
  • Miles, Barry (1997). Paul McCartney: Many Years from Now. Random House UK. ISBN 0-4362-8022-1 
  • Sheff, David (2000). All We Are Saying: The Last Major Interview with John Lennon and Yoko Ono. New York: St. Martin's Press. ISBN 0-312-25464-4. https://archive.org/details/allwearesayingla00lenn 

外部リンク

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