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九州地区高等学校野球大会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

九州地区高等学校野球大会(きゅうしゅうちくこうとうがっこうやきゅうたいかい)は、毎年10月下旬から11月上旬(秋季大会)と4月中旬頃(春季大会)に行われる、高校野球九州地区大会である。九州各県の高野連加盟校が参加している。

概要

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戦後間もない1947年の秋に第1回大会が開催された。以後は毎年春と秋に開催され、春季大会は偶数回、秋季大会は奇数回となっている。

出場校数は秋が16校、春は18校または19校である。秋季は以前18校(各県2校、開催県4校)が出場していたが、2018年大会からは開催県の代表校数も2校となり、現在の16校となった。春季は選抜大会出場校が4校または5校(九州地区の一般枠は4校であり、神宮枠で増枠された場合や、21世紀枠で九州地区の学校が選出された場合は5校となる)、開催地の県が4校、加盟校数の比較的多い福岡県鹿児島県がそれぞれ3校と2校、その他の県が1校となっている。秋季大会は優勝校が明治神宮野球大会への出場権を得る。また、秋季大会の結果は翌年の選抜高等学校野球大会の出場校選考の際の重要資料となる。準決勝で大敗した場合など例外はあるが、4強に入ればほぼ確実に選抜大会の出場校に選出される。なお、選抜大会の出場校は、同大会と各県の予選の期間が重なっており予選に参加できないため、選抜大会出場校は推薦校として春の九州大会に出場できる。

開催地は各県で順番に持ち回りとなっており、福岡の場合は県を北部と南部に分け、北部と南部で交互に開催している。

大会結果

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大会 優勝校 決勝スコア 準優勝校 備考
1947年 第1回(秋季) 小倉中 5 - 1 大分中
1948年 第2回(春季) 熊本商 7 - 3 小倉 延長17回
第3回(秋季) 小倉 5 - 0 大分二
1949年 第4回(春季) 済々黌 8 - 3 龍谷
第5回(秋季) 熊本工 5 - 1 高鍋
1950年 第6回(春季) 八幡 7 - 5 三池
第7回(秋季) 熊本商 2 - 1 長崎西
1951年 第8回(春季) 小倉 3 - 1 三池
第9回(秋季) 門司東 2 - 1 鹿児島商 延長11回
1952年 第10回(春季) 柳川商 7 - 1 鹿児島商
第11回(秋季) 小倉 5 - 1 済々黌
1953年 第12回(春季) 東筑 8 - 0 熊本工
第13回(秋季) 熊本工 1x - 0 済々黌 延長12回
1954年 第14回(春季) 小倉 2 - 1 熊本工 延長10回
第15回(秋季) 小倉 7 - 3 長崎東
1955年 第16回(春季) 鹿児島商 7 - 0 三池
第17回(秋季) 鹿児島玉龍 7 - 1 久留米商
1956年 第18回(春季) 戸畑 5 - 0 佐賀
第19回(秋季) 久留米商 5 - 4 小倉
1957年 第20回(春季) 戸畑 3 - 2 久留米商
第21回(秋季) 熊本工 2 - 0 済々黌
1958年 第22回(春季) 済々黌 4 - 2 東筑
第23回(秋季) 久留米商 2 - 0 長崎南山
1959年 第24回(春季) 三池 1 - 0 大淀
第25回(秋季) 鹿児島商 6 - 1 鹿児島玉龍
1960年 第26回(春季) 佐賀 3 - 1 鹿児島商
第27回(秋季) 海星 9 - 0 小倉工
1961年 第28回(春季) 小倉工 2 - 1 高田
第29回(秋季) 高鍋 1 - 0 鹿児島玉龍
1962年 第30回(春季) 熊本商 3 - 2 高鍋
第31回(秋季) 小倉工 2 - 0 博多工
1963年 第32回(春季) 鹿児島玉龍 3 - 1 唐津東
第33回(秋季) 博多工 2 - 0 日南
1964年 第34回(春季) 博多工 9 - 1 海星
第35回(秋季) 熊本工 3x - 2 高鍋 延長10回
1965年 第36回(春季) 佐伯鶴城 7 - 1 小倉
第37回(秋季) 宮崎商 4 - 0 高鍋
1966年 第38回(春季) 大分商 7 - 5 鹿児島実
第39回(秋季) 熊本工 3 - 2 鎮西
1967年 第40回(春季) 熊本工 1x - 0 津久見 延長12回
第41回(秋季) 別府鶴見丘 2 - 0 佐賀工
1968年 第42回(春季) 津久見 5 - 3 小倉
第43回(秋季) 宮崎商 3 - 0 博多工
1969年 第44回(春季) 宮崎商 1 - 0 小倉
第45回(秋季) 八代東 1 - 0 筑紫中央
1970年 第46回(春季) 宮崎日大 5 - 4 大分商
第47回(秋季) 津久見 5 - 0 戸畑商
1971年 第48回(春季) 津久見 8 - 6 中津工
第49回(秋季) 鹿児島実 6 - 2 諫早
1972年 第50回(春季) 戸畑商 3 - 2 鹿児島実
第51回(秋季) 宮崎実 7 - 3 小倉南
1973年 第52回(春季) 唐津商 3 - 1 海星
第53回(秋季) 柳川商 15 - 5 大分商
1974年 第54回(春季) 高鍋 4 - 3 大分商
第55回(秋季) 門司工 8 - 5 熊本工
1975年 第56回(春季) 九州学院 4 - 2 普天間
第57回(秋季) 日田林工 4 - 1 豊見城
1976年 第58回(春季) 柳川商 3 - 0 海星
第59回(秋季) 熊本工 4x - 3 海星 延長10回
1977年 第60回(春季) 柳川商 5 - 0 豊見城
第61回(秋季) 豊見城 4 - 0 鹿児島商
1978年 第62回(春季) 鹿児島実 3 - 1 熊本工
第63回(秋季) 八代工 3 - 1 大分商
1979年 第64回(春季) 鹿児島商工 3 - 2 都城農 延長12回
第65回(秋季) 柳川商 8 - 1 鹿児島商工
1980年 第66回(春季) 柳川 8 - 0 八代
第67回(秋季) 佐世保工 3 - 2 興南
1981年 第68回(春季) 日田林工 1 - 0 興南
第69回(秋季) 鹿児島商工 7 - 4 八幡大付
1982年 第70回(春季) 鹿児島商工 5 - 0 鹿児島実
第71回(秋季) 興南 2 - 1 久留米商
1983年 第72回(春季) 鹿児島実 3 - 2 沖縄水産 延長16回
第73回(秋季) 都城 10 - 2 佐世保実
1984年 第74回(春季) 鎮西 10 - 2 佐世保実
第75回(秋季) 鹿児島商工 7x - 6 東海大五
1985年 第76回(春季) 津久見 2x - 1 大分 延長11回
第77回(秋季) 熊本工 8 - 2 沖縄水産
1986年 第78回(春季) 鹿児島実 10 - 2 延岡工
第79回(秋季) 西日本短大付 3x - 2 海星
1987年 第80回(春季) 沖縄水産 6 - 3 佐賀工
第81回(秋季) 熊本工 6 - 4 福岡第一
1988年 第82回(春季) 九州学院 6 - 2 沖縄水産
第83回(秋季) 龍谷 7 - 6 佐賀商 延長11回
1989年 第84回(春季) 鹿児島商工 4 - 2 鳥栖
第85回(秋季) 鹿児島実 10 - 1 日田林工
1990年 第86回(春季) 鹿児島実 9 - 3 柳ヶ浦
第87回(秋季) 鹿児島実 11 - 4 瓊浦
1991年 第88回(春季) 福岡大大濠 15 - 11 柳ヶ浦
第89回(秋季) 福岡工大付 12 - 4 常磐
1992年 第90回(春季) 福岡第一 8 - 0 長崎日大
第91回(秋季) 鹿児島実 10 - 5 長崎日大
1993年 第92回(春季) 鹿児島商工 10 - 6 長崎日大
第93回(秋季) 鹿児島実 8 - 4 那覇商
1994年 第94回(春季) 鹿児島実 8 - 3 樟南
第95回(秋季) 熊本工 11 - 7 城北
1995年 第96回(春季) 佐世保実 12 - 3 藤蔭
第97回(秋季) 鹿児島実 2 - 1 小倉東
1996年 第98回(春季) 鵬翔 9 - 1 小林西
第99回(秋季) 日南学園 5x - 4 大分商 延長16回
1997年 第100回(春季) 長崎日大 7 - 5 浦添商
第101回(秋季) 沖縄水産 2x - 1 高鍋
1998年 第102回(春季) 沖縄水産 14 - 4 長崎西
第103回(秋季) 日南学園 6 - 2 九産大九州
1999年 第104回(春季) 東海大五 3x - 2 日南学園
第105回(秋季) 柳川 17 - 3 佐賀商
2000年 第106回(春季) 東筑紫学園 9 - 1 長崎日大
第107回(秋季) 東福岡 3 - 1 神埼
2001年 第108回(春季) 宮崎日大 9 - 5 龍谷
第109回(秋季) 九州学院 6 - 5 樟南
2002年 第110回(春季) 鹿児島実 2 - 1 樟南
第111回(秋季) 延岡学園 2 - 1 宜野座
2003年 第112回(春季) 柳川 6 - 0 楊志館
第113回(秋季) 福岡工大城東 7 - 6 熊本工
2004年 第114回(春季) 日南学園 6 - 3 佐土原
第115回(秋季) 柳ヶ浦 6 - 3 沖縄尚学
2005年 第116回(春季) 沖縄尚学 2 - 0 柳ヶ浦
第117回(秋季) 清峰 7 - 2 八重山商工
2006年 第118回(春季) 八重山商工 17 - 2 熊本工
第119回(秋季) 熊本工 10 - 0 大牟田
2007年 第120回(春季) 清峰 6 - 4 日南学園 延長10回
第121回(秋季) 明豊 2 - 1 沖縄尚学
2008年 第122回(春季) 福岡工 2 - 0 浦添商
第123回(秋季) 清峰 4 - 0 神村学園
2009年 第124回(春季) 九州国際大付 2x - 1 興南 延長10回
第125回(秋季) 嘉手納 4 - 2 宮崎工
2010年 第126回(春季) 興南 11 - 2 明豊
第127回(秋季) 鹿児島実 4 - 1 九州国際大付
2011年 第128回(春季) 鹿児島実 5 - 0 飯塚
第129回(秋季) 神村学園 8 - 1 九州学院
2012年 第130回(春季) 神村学園 3 - 0 熊本工
第131回(秋季) 沖縄尚学 5 - 0 済々黌
2013年 第132回(春季) 久留米商 6 - 5 文徳 延長13回
第133回(秋季) 沖縄尚学 4 - 3 美里工
2014年 第134回(春季) 沖縄尚学 5 - 4 創成館
第135回(秋季) 九州学院 4x - 3 糸満
2015年 第136回(春季) 龍谷 4 - 3 九産大九州
第137回(秋季) 秀岳館 13 - 2 海星
2016年 第138回(春季) 福岡大大濠 7 - 4 西日本短大付
第139回(秋季) 福岡大大濠 4x - 3 東海大福岡
2017年 第140回(春季) 神村学園 3 - 1 鹿児島実
第141回(秋季) 創成館 7 - 4 富島
2018年 第142回(春季) 九州国際大付 13 - 0 明豊
第143回(秋季) 筑陽学園 7 - 5 明豊
2019年 第144回(春季) 西日本短大付 5 - 1 興南
第145回(秋季) 明豊 13 - 5 大分商
2020年 第146回(春季) (中止)
第147回(秋季) 大崎 5 - 1 福岡大大濠
2021年 第148回(春季) 具志川商 3 - 1 九州国際大付
第149回(秋季) 九州国際大付 12 - 6 大島
2022年 第150回(春季) 神村学園 8 - 4 西日本短大付
第151回(秋季) 沖縄尚学 8 - 5 長崎日大
2023年 第152回(春季) 有明 16 - 3 大分舞鶴
第153回(秋季) 熊本国府 5 - 1 明豊
2024年 第154回(春季) 明豊 6 - 0 神村学園
第155回(秋季) 沖縄尚学 6 - 2 エナジックスポーツ

エピソード

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  • 2016年の春季大会は4月23日に開幕する予定だったが、大会直前の4月14日および4月16日熊本地震が発生したため、本大会は5月10日まで開幕日が延期され、「熊本震災復興大会」として開催された[1]
  • 2020年の春季大会は4月18日開幕予定だったが、新型コロナウイルスによる感染症の流行のため、一旦は開幕を1ヶ月後の5月16日に延期するという措置をとったものの[2]、感染症が収束せず、史上初めて中止となった。なお、これによって各県の予選も中止となったが、九州大会が仮に5月に開催できた場合、福岡県では中止となった「第146回九州地区高等学校野球福岡大会」の代わりに、本大会の出場校を毎年4月に開催されている県内の4つの地区大会で上位に進出した各2校(計8校)による県大会を行って決定する予定だった[3]

中継

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九州・沖縄地区のNHKが準々決勝以降の試合をラジオで中継する。

2018年からは、秋季大会のみJ:COMのコミュニティチャンネル(福岡・北九州・熊本)とJ SPORTSで準決勝・決勝を中継している[4]

脚注

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