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「安八郡」の版間の差分

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[[画像:Gifu Ampachi-gun.png|frame|岐阜県安八郡の位置(1.神戸町 2.輪之内町 3.安八町 薄黄:後に他郡に編入された区域 薄緑・水色:後に他郡から編入した区域)]]
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'''安八郡'''(あんぱちぐん)は、[[岐阜県]]([[美濃国]])の[[郡]]。
'''安八郡'''(あんぱちぐん)は、[[岐阜県]]([[美濃国]])の[[郡]]。

2021年9月6日 (月) 03:28時点における版

岐阜県安八郡の位置(1.神戸町 2.輪之内町 3.安八町 薄黄:後に他郡に編入された区域 薄緑・水色:後に他郡から編入した区域)

安八郡(あんぱちぐん)は、岐阜県美濃国)の

人口41,052人、面積59.27km²、人口密度693人/km²。(2024年11月1日、推計人口

以下の3町を含む。

郡域

1879年明治12年)に行政区画として発足した当時の郡域は、以下の区域にあたる。

  • 大垣市の大部分(杭瀬川以西および横曽根町・横曽根・高渕町・高渕・上笠町・上笠・西大外羽町・西大外羽・大外羽・多芸島町・多芸島・南市橋町を除く)
  • 海津市の一部(平田町今尾・平田町高田・平田町三郷・平田町仏師川・平田町土倉・平田町脇野・平田町西島・海津町平原)
  • 神戸町の大部分(西座倉を除く)
  • 輪之内町・安八町の全域
  • 揖斐郡池田町の一部(白鳥)

歴史

日本書紀』壬申紀に、安八磨郡(あはちまのこおり)として現れる。この時期の評を書紀は郡に書き改めているので、当時の呼び名は安八磨評である。672年の安八磨郡には大海人皇子(後の天武天皇)の湯沐令として多品治がおり、郡全体が大海人皇子の湯沐邑だったと考えられる。壬申の乱では皇子のために真っ先に兵を挙げた。

大宝2年(702年)の戸籍には味蜂間郡のものがあり、これも同じ郡を指す。その戸籍にある味蜂間郡の春部里は、後の池田郡の春日とみられ、古い味蜂間郡(安八磨郡)は後の池田郡をもあわせた領域だったと推測される。10世紀の和名類聚抄成立までに池田郡が分離した。

「あんぱちぐん」と呼ばれるようになったのは明治以降といわれている。

近代以前の沿革

  • 江戸時代初期 - 中郷村の南で新田開発が行われ、中郷新田ができる。
  • 1615年元和元年) - 西橋村の一部が尾張藩領となり、西ノ橋村[1]として分立。
  • 1622年(元和8年) - 海松新田が開発される。
  • 1645年(正保元年)
    • 禾森村の南で新田開発が行われ、築捨新田が成立。後に築捨村に改称。
    • 外花村の東側で新田開発が行われ、南外渕新田と一本木新田ができる。
  • 1646年(正保2年) - 釜笛村の新田として、浅草新田が出来る。
  • 1665年寛文5年) - 南外渕新田は外渕村に改称する。
  • 1679年延宝7年) - 外野村で新田開発が行われ、外渕村新田ができる。
  • 1701年(元禄14年)
    • 築捨村が東築捨村と西築捨村に分立する。
    • 浅草新田が浅草東村、浅草中村、浅草西村に分立する。
  • 1804年文化元年) - 西橋村は尾張藩領となる。
  • 1817年文化14年) - 外渕村新田は外渕新田となる。
  • 江戸時代末期
    • 外渕新田は外花村の一部となる。
    • 北方村は一つの村であったが、村内に岩村藩領(通称:岩村領北方村)と旗本の名取家領(通称:名取領北方村)があり、実質2つの村であった。

近世以降の沿革

知行 村数 村名
幕府領 幕府領(美濃郡代 13村 中郷村、中郷新田、上大榑村、上大榑新田、五反郷村、五反郷新田、下大榑村、下大榑新田、仏師川村、仏師川新田、車戸村、脇田村、須賀村
幕府領(大垣藩預地 14村 本戸村[2]、南波村、●楡俣村、福束村、楡俣新田、海松新田、福束新田、西結村、西橋村、里村、中須村、馬瀬村[3]、藻池新田、大藪村
旗本領 5村 白鳥村、南今ヶ淵村[4]、善光村、内野村、下成田村
藩領 美濃大垣藩 1町
88村
大垣町[5]、割田村、切石村、宮村、西崎村、室村、南寺内村、●南頬村、禾森村、今福村、難波野村、牧新田村、深池村、古宮村、平村、直江村、西高橋村、東高橋村、長沢村、江崎村、今宿村、三塚村、津村、上開発村、大島村、加賀野村、貝曽根村、高屋村、犬ヶ淵村、東前村、藤江村、林本郷村、林中村、林東村、楽田村、中川村、領家村、興福地村、河間村、笠木村、笠縫村、中野村、一色村(現・大垣市)、木戸村、大村、三本木村、万石村、波須村、沢渡村、小野村、下開発村、東結村、新屋敷村、●下宮村、川西村、前田村、●八条村、和泉村、中沢村、青木村、市島村[6]、南方村、更屋敷村、末守村、一色村(現・神戸町)、田村、安次村、丈六道村、曽根村、瀬古村、柳瀬村、加納村、今村、小泉村、横井村、池尻村、釜笛村、島里村、友江村、外花村、川口村、米野村、内阿原村、築捨村、浅草西村、浅草東村、浅草中村、塩喰村、豊喰新田村
尾張名古屋藩 20村 森部村、墨俣村、西之橋村、海松村、大吉新田、二ツ木村、柿内村、西島村、高田村、大森村、●神戸村、氷取村、成田村、大明神村、北今ヶ淵村、大野村、南条村、落合村、斎田村、付寄村
美濃今尾藩[7] 4村 ●今尾村、土倉村、脇野村、大牧村
尾張犬山藩[8] 2村 牧村、中村
大垣藩・名古屋藩 1村 草道島村
名古屋藩・今尾藩 1村 大尻村
幕府領・藩領 幕府領(美濃郡代)・名古屋藩 1村 勝村
幕府領(大垣藩預地)・名古屋藩 1村 下宿村
旗本領・大垣藩・美濃岩村藩 1村 北方村
  • 慶応4年
  • 明治初年
    • 領地替えにより名古屋藩領の一部(附寄村・勝村)が笠松県の管轄となる。
    • 西高橋村・東高橋村が合併して高橋村となる。(1町150村)
  • 明治4年
  • 明治7年(1874年)9月[9](1町153村)
    • 割田村の一部が分立して外野村となる。
    • 外花村の一部が分立して外淵村となる。
    • 北方村の一部が分立して西保村となる。
    • 2ヶ所存在した一色村がそれぞれ南一色村(現・大垣市)・北一色村(現・神戸町)に改称。
  • 明治8年(1875年
    • 1月 - 以下の各村の統合が行われる[10]。(1町133村)
      • 平原村 ← 内野村、成田村、下成田村
      • 仏師川村 ← 仏師川村、仏師川新田
      • 三郷村 ← 大尻村、車戸村、海西郡須脇村
      • 蛇池村 ← 脇田村、海西郡野市場村
      • 福合村 ← 福束新田、中郷新田、藻池新田、海松新田、下大榑村、下大榑新田
      • 四郷村 ← 上大榑村、上大榑新田、五反郷村、五反郷新田
      • 松内村 ← 海松村、柿内村
      • 塩喰村 ← 豊喰新田、塩喰村
      • 林村 ← 林本郷村、林東村、林中村、高屋村
      • 四成村 ← 八条村、和泉村、市島村、青木村
    • 6月(1町133村)
      • 須賀村・勝村が合併して勝賀村となる。
      • 切石村の一部が分立して久瀬川村となる。
    • 11月 - 大牧村が石津郡高柳古新田・高柳新田・小坪新田と合併して多芸郡大巻村となる。(1町132村)
  • 明治12年(1879年2月18日 - 郡区町村編制法の岐阜県での施行により、行政区画としての安八郡が発足。郡役所が大垣町に設置。
  • 明治13年(1880年)8月 - 今村の一部(旧・今村入方)が分立して世安村となる。(1町133村)
  • 明治14年(1881年)(1町141村)
    • 8月13日 - 林村が分割して林本郷村・林東村・林中村・高屋村となる。
    • 12月8日 - 福合村が分割して福束新田・中郷新田・藻池新田・海松新田・下大榑村・下大榑新田となる。

町村制以降の沿革

変遷表

自治体の変遷
明治22年以前 明治22年7月1日 明治22年 - 大正15年 昭和1年 - 昭和34年 昭和35年 - 昭和64年 平成1年 - 現在 現在
白鳥村 明治30年4月1日
北平野村
昭和25年4月1日
揖斐郡
池田村に編入
昭和25年8月1日
温知村に編入
昭和29年5月1日
町制改称
池田町
揖斐郡
池田町
田村 昭和25年4月1日
神戸町に編入
神戸町 神戸町 神戸町
横井村
安次村
丈六道村
神戸村 明治25年8月8日
町制
明治30年4月1日
神戸町
昭和29年4月1日
神戸町
末守村 末守村
北一色村 北一色村
更屋敷村 更屋敷村
瀬古村 明治30年4月1日
下宮村
斎田村
柳瀬村
落合村
加納村 明治30年4月1日
南平野村
中沢村
南方村
西保村

四成村

昭和29年4月1日
不破郡
赤坂町に編入
昭和42年9月1日
大垣市に編入
大垣市 大垣市
草道島村
興福地村 明治30年4月1日
北杭瀬村
昭和3年4月15日
不破郡
赤坂町に編入
池尻村
河間村 昭和3年4月15日
大垣市に編入
大垣市
笠木村
笠縫村
南一色村
木戸村
大垣町 大正7年4月1日
市制
大垣市
南杭瀬村 南杭瀬村 昭和9年12月5日
大垣市に編入
多芸郡
多芸島村
明治29年4月18日
安八郡へ
明治30年4月1日
多芸島村
昭和10年6月1日
大垣市に編入
多芸郡
上笠村
明治29年4月18日
安八郡へ
多芸郡
東大外羽村
明治29年4月18日
安八郡へ
多芸郡
西大外羽村
明治29年4月18日
安八郡へ
多芸郡
高淵村
明治29年4月18日
安八郡へ
東前村 明治30年4月1日
安井村
昭和11年6月1日
大垣市に編入
長沢村
禾森村
築捨村
江崎村
高橋村
内阿原村 明治30年4月1日
洲本村
昭和22年10月1日
大垣市に編入
島里村
釜笛村
外淵村
川口村
浅草東村 浅草東村 明治30年4月1日
浅草村
昭和23年6月1日
大垣市に編入
浅草中村 浅草中村
浅草西村 浅草西村
多芸郡
横曾根村
明治29年4月18日
養老郡
古宮村 明治30年4月1日
川並村
昭和23年10月1日
大垣市に編入
小泉村
直江村
平村
米野村
深地村
難波野村
今福村
中川村 中川村 昭和24年4月1日
大垣市に編入
林東村
林中村
楽田村
貝曾根村
北方村
曾根村
領家村
中野村
和合村 和合村 昭和26年4月1日
大垣市に編入
世保村 明治30年4月1日
三城村
昭和27年6月1日
大垣市に編入
今宿村
三塚村
加賀野村
小野村
沢渡村
墨俣村 明治27年9月24日
町制
明治30年4月1日
墨俣町
墨俣町 墨俣町 平成18年3月27日
大垣市に編入
西橋村 西橋村
下宿村 下宿村
二ツ木村 二ツ木村
氷取村 明治30年4月1日
名森村
昭和30年4月1日
安八村
昭和35年4月1日
町制
安八町 安八町
大明神村
中須村
大野村
南今ヶ淵村
善光村
森部村
南条村
大森村
北今ヶ淵村
中村
牧村 明治30年4月1日
牧村
馬瀬村
東結村 明治30年4月1日
結村
西結村
三里村 明治23年3月24日
改称
御寿村
明治30年4月1日
御寿村
明治35年8月27日
町制改称
大薮町
昭和29年4月1日
輪之内町
輪之内町 輪之内町 輪之内町
四郷村 四郷村
福束村 明治30年4月1日
福束村
里村
南波村
本戸村
中郷村
塩喰村
下大榑村 明治30年4月1日
仁木村
下大榑新田
福束新田
中郷新田
藻池新田
海松新田
大吉新田
松内村
今尾町 明治29年4月18日
海津郡
明治30年4月1日
海津郡
今尾町
昭和30年2月1日
海津郡
平田町の一部
平田町の一部 平成17年3月28日
海津市の一部
海津市
高田村 明治29年4月18日
海津郡へ
三郷村 明治29年4月18日
海津郡へ
仏師川村 明治29年4月18日
海津郡へ
土倉村 明治29年4月18日
海津郡へ
脇野村 明治29年4月18日
海津郡へ
西島村 明治29年4月18日
海津郡へ
平原村 明治29年4月18日
海津郡へ
昭和30年2月1日
海津郡
海津町に編入
海津町の一部

行政

歴代郡長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 明治12年(1879年)2月18日
大正15年(1926年)6月30日 郡役所廃止により廃官

脚注

  1. ^ 「西端村」「西之橋村」とも表記されていた。
  2. ^ 「木戸村」と誤記されている。
  3. ^ 馬之瀬村・馬之瀬新田に分かれて記載。
  4. ^ 記載は今ヶ淵村。
  5. ^ 大垣城下各町の総称。無高のため記載なし。
  6. ^ 戸数0の無人の村であった。『神戸町史』上巻、43頁。
  7. ^ 尾張藩附家老竹腰氏領が慶応4年1月24日(1868年2月17日)に立藩。
  8. ^ 尾張藩附家老成瀬氏領が慶応4年1月24日(1868年2月17日)に立藩。
  9. ^ 明治7年9月岐阜県第187号布達
  10. ^ 明治8年1月岐阜県第17号布達
  11. ^ この時点では大垣郭町、大垣宮町、大垣袋町、大垣外側町、大垣桐ヶ崎町、大垣栗屋町、大垣田口町、大垣弓町、大垣籏町、大垣室町、大垣鳩部屋町、大垣鳥見町、大垣番組町、大垣牛屋町、大垣西長町、大垣鷹匠町、大垣馬場町、大垣新馬場町、大垣切石町、大垣西代官町、大垣岐阜町、大垣歩行町、大垣高橋町、大垣東代官町、大垣新地町、大垣東長町、大垣清水町、大垣伝馬町、大垣中町、大垣魚屋町、大垣本町、大垣南新町、大垣北新町、大垣竹島町、大垣俵町、大垣東船町、大垣西船町、大垣田町、大垣田町堤通、大垣西田町、大垣東今岡町、大垣西今岡町、大垣東主水町、大垣西主水町が存在。
  12. ^ 宇代官町東、新地前、狐堀、村西、堤際のうち新規川(水門川支流)より西の地域。
  13. ^ 内務省衛生局保健衛生調査室編『各地方ニ於ケル「マラリア」ニ関スル概況』1919年(大正8年)発行(国立国会図書館の『近代デジタルライブラリー』で閲覧可能)。

参考文献

  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 21 岐阜県、角川書店、1980年9月1日。ISBN 4040012100 
  • 旧高旧領取調帳データベース
  • 岐阜県市町村合併等経過一覧表 - ウェイバックマシン(2014年8月8日アーカイブ分)、岐阜県地域計画局市町村室