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羽栗郡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
岐阜県羽栗郡の位置

羽栗郡(はぐりぐん)は、岐阜県美濃国)にあった。現在の羽島郡全域と羽島市の一部などを含む領域に存在した。

郡域

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1879年明治12年)に行政区画として発足した当時の郡域は、以下の区域にあたる。

  • 岐阜市の一部(境川以南)
  • 羽島市の一部(竹鼻町・竹鼻町神楽・竹鼻町丸の内・竹鼻町錦町・竹鼻町西野町・新生町・足近町各町・小熊町各町・福寿町各町・正木町坂丸・正木町不破一色・正木町森・正木町森新田・正木町光法寺・正木町南及)
  • 各務原市の一部(川島各町・成清・神置・下中屋・大佐野・上中屋・松本)
  • 羽島郡笠松町岐南町の全域

歴史

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古くは尾張国葉栗郡の一部だった。安土桃山時代天正14年6月24日1586年8月9日)、木曽川大洪水で流路が変わり葉栗郡が分断されてしまったため[1]豊臣秀吉の命により、天正17年(1589年)に美濃側に分断された部分を美濃国に移し[2]、区別のためにからに字が変更された。ただし、同様に分断された中島郡中島郡 (愛知県)中島郡 (岐阜県)に分断)や海西郡海西郡 (愛知県)海西郡 (岐阜県)に分断)は改称されていない。

近世以降の沿革

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知行 村数 村名
幕府領 美濃郡代 9村 笠松村、徳田新田、奈良津新田、印食新田、田代村、成光村、若宮地村、北及村、南及村
幕府領  藩領   美濃郡代     尾張藩       2村 不破一色村、徳田村
藩領 磐城平藩[3]  2村 上印食村、下印食村
尾張藩 24村 竹ヶ鼻村、円城寺村、西小熊村、川口村、直道村、天王森村、浅平村、平方村、南之川村、北宿村、加納新田[4]、三宅村、野中村、薬師寺村、南宿村、栗木村、本郷村、間島村(現・羽島市)、坂井村、柳津村、市場村、小荒井村、島村、東小熊村
藩領      旗本領 尾張藩      平岡隼人     1村 伏屋村
幕府領   旗本領 美濃郡代      中川甲五郎 2村 森村、坂丸村
幕府領   旗本領 美濃郡代     津田二之助 1村 三ツ屋村
旗本領 津田二之助 4村 長池村、藤掛村、光法寺村、おはけ村
旗本領 中川甲五郎 3村 北船原村、南船原村、町屋村
旗本領 坪内鉉次郎 4村 無動寺村、成清村、大佐野村、笠田村
旗本領 坪内輪三郎 3村 小網島村、松本村、上中屋村
旗本領 坪内飛騨守 8村 中野村、米野村、松倉村、間島村(現・各務原市)、松原島村、江川村、下中屋村、平島村

行政

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羽栗・中島郡長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 明治12年(1879年)2月18日
明治30年(1897年)3月31日 中島郡との合併により羽栗郡廃止

脚注

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  1. ^ 『KISSO』Vol.59、国土交通省中部地方整備局木曽川下流河川事務所、6-10頁
  2. ^ 『新撰美濃志』及び同書を底本とする『古事類苑』「美濃國」の記載では、天正10年(1582年)に木曽川沿いの三郡(葉栗郡、中島郡海西郡)のうち、百二十余村を分割して美濃国に移したとされる。
  3. ^ 切通陣屋が統治した。
  4. ^ 記載は加納村。「角川日本地名大辞典」では中島郡所属。
  5. ^ 明治元年4月18日太政官第247号
  6. ^ 『岐阜縣令達全書』では、明治元年4月15日(1868年5月7日)とする。
  7. ^ 明治元年閏4月25日太政官第347号
  8. ^ 明治4年7月14日太政官布告第313号
  9. ^ 明治4年11月22日太政官布告第614号
  10. ^ 明治7年9月岐阜県第187号布達
  11. ^ 明治8年1月岐阜県第17号布達
  12. ^ 現在の岐南町伏屋3丁目付近
  13. ^ 円城寺村の枝郷。現・各務原市川島河田町および川島竹早町・川島緑町の各一部。
  14. ^ 現在の笠松町円城寺のうち、岐南町薬師寺9丁目の西に位置する地域。
  15. ^ a b c 笠松町のあゆみ、岐阜県笠松町。
  16. ^ 小崎利準権令の仲裁による。
  17. ^ 明治12年2月18日岐阜県甲第10号布達
  18. ^ a b 明治14年3月25日岐阜県甲第35号布達
  19. ^ 明治22年6月27日岐阜県令第40号
  20. ^ 明治22年6月27日岐阜県令第39号
  21. ^ 岐阜県下郡廃置及郡界変更法律(明治29年4月18日法律第86号)施行による。

参考文献

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  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 21 岐阜県、角川書店、1980年9月1日。ISBN 4040012100 
  • 旧高旧領取調帳データベース
  • 新撰美濃志』 - 国立国会図書館デジタルコレクション、岡田啓著、明治33年(1900年)10月25日発行
  • 古事類苑. 第3冊』 - 国立国会図書館デジタルコレクション、神宮司廳編、大正元年(1912年)10月25日発行
  • 岐阜県市町村合併等経過一覧表 - ウェイバックマシン(2014年8月8日アーカイブ分)、岐阜県地域計画局市町村室、23-24、30、52頁

関連項目

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先代
葉栗郡尾張国
行政区の変遷
1589年 - 1897年
次代
羽島郡