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「第8代総選挙 (大韓民国)」の版間の差分

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2020年11月24日 (火) 01:04時点における版

第8代総選
1975年まで国会議事堂として使用されていた建物(1935年京城府民館として建設)。現在はソウル特別市議会の議会庁舎として使用。
各種表記
ハングル 제8대 총선
漢字 第八代總選
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第8代総選挙(だい8だいそうせんきょ)は、大韓民国国会を構成する議員を選出するため1971年5月25日に投票が行なわれた第三共和国時代の韓国における選挙である。韓国では「第○回」ではなく「第○代」と選挙回数を数える。また名称も「総選挙」(총선거)ではなく、「総選」(총선)と表記するのが一般的である。

基礎データ

地域区(小選挙区制):153議席
全国区(比例代表制):51議席
  • 議員任期:4年
  • 選挙制度小選挙区比例代表並立制。有権者は地域区の候補者にのみ投票(記号式)。全国区は地域区で獲得した得票率に応じて各党に配分(詳細は第6代総選挙に書いているので、そちらを参照)。無所属の立候補は禁止
  • 選挙人数[1]:15,610,258名
  • 立候補者数[1]:576名(地域区)

選挙結果

投票者数[1]:11,430,202名
有効票数:11,195,922票 
党派別議席数と地域区得票
政党名 得票数 地域区 全国区 合計
民主共和党민주공화당 5,460,581 48.8 86 27 113 55.4
新民党신민당)   4,969,050 44.4 65 24 89 43.6
国民党국민당 454,257 4.0 1 0 1 0.5
民衆党민중당 155,277 1.4 1 0 1 0.5
その他の政党 156,757 1.4 0 0 0 0.0
合計 11,195,922 153 51 204 100.0
出所:金浩鎮著『韓国政治の研究』李健雨訳、三一書房、238頁“(表8-4)第6・7・8代国会議員総選挙”。得票数は大韓民国国会ホームページの 「政党議席数及び得票現況」。議席を獲得出来なかった政党(統一社会党大衆党)の得票は「その他の政党」として合算して掲載。
女性当選者
党派 全国区
民主共和党 4
新民党 1
合計 5
女性議員比率2.5%。出所:春木育美『現代韓国と女性』(新幹社)158頁“表5-1「歴代女性国会議員数」”、170頁。
地域別議席数
市・道 合計 党派
共和 新民 国民 民衆
合計 153 86 65 1 1
ソウル特別市 19 1 18 0 0
釜山直轄市 8 2 6 0 0
京畿道 16 11 4 0 1
江原道 9 8 1 0 0
忠清北道 8 6 2 0 0
忠清南道 15 11 4 0 0
全羅北道 12 6 6 0 0
全羅南道 22 15 7 0 0
慶尚北道 24 15 8 1 0
慶尚南道 18 9 9 0 0
済州道 2 2 0 0 0
出所:アジア動向データベース 1971年度韓国 国家機構図・名簿・ドキュメント 5.国会議員選挙結果(1)地域区結果(市道別) -(2010年10月25日閲覧)

解説

前回の第7代総選挙で圧勝した与党共和党は過半数こそは維持したものの、憲法改正を単独で実施するために必要な3分の2の議席を確保することが出来なかった。一方の野党新民党は、「珍山波動」で党内が混乱したまま挑んだにもかかわらず前回の倍近い躍進を果たした。この結果は、朴大統領の説得によって党副総裁に復帰した金鍾泌が、共和党が立法府を抑えるための過半数の議席は確保しつつ改憲に必要な3分の2にはあえて至らないように、共和党の選挙不正を牽制[2] したとの指摘もなされたが、実際は3選改憲で大統領に就任した朴正熙に対する国民の批判が新民党に集まったことが最大の理由であるといえる。また地域別で見た場合では、ソウルと釜山で新民党が第一党に、共和党は京畿道や江原道、忠清北道・南道、全羅南道、慶尚北道で第一党になった。結果、都市部では新民党が優勢、共和党は農村地域で優勢になる「与村野都」現象が前回と同様に現れた。

当選議員

小選挙区

 民主共和党   新民党   国民党   民衆党 

ソウル特別市 鍾路区 権仲敦 中区 鄭一亨 龍山区 金元万 城東区 梁一東 城東区 洪英基
城東区 鄭雲甲 東大門区 宋元英 東大門区 劉沃祐 城北区 趙尹衡 城北区 徐範錫
城北区 高興門 西大門区 金在光 西大門区 金相賢 西大門区 尹済述 麻浦区 盧承煥
永登浦区 張徳鎮 永登浦区 金守漢 永登浦区 朴漢相 永登浦区 尹吉重
京畿道 仁川市中区東区 柳承源 仁川市南区 金殷夏 仁川市北区 金淑鉉 水原市 李秉禧 議政府市楊州郡 李允学
広州郡利川郡 車智澈 抱川郡加平郡漣川郡 呉致成 驪州郡楊平郡 千命基 龍仁郡安城郡 徐相潾 平沢郡 崔栄喜
華城郡 金炯一 坡州郡 朴命根 高陽郡 金裕琸 金浦郡江華郡 金在春 始興郡 李宅敦
富川郡甕津郡 呉学鎮
江原道 春川市春城郡 洪滄燮 原州市原城郡 金龍鎬 江陵市溟州郡 崔燉雄 洪川郡麟蹄郡 李教善 寧越郡旌善郡 張承台
鉄原郡華川郡楊口郡 金在淳 束草市襄陽郡高城郡 韓丙基 横城郡平昌郡 李宇鉉 三陟郡 金振晩
忠清北道 清州市 崔秉吉 清原郡 閔耭植 忠州市中原郡 李宅煕 沃川郡報恩郡 陸寅修 槐山郡 金元泰
永同郡 鄭求中 鎮川郡陰城郡 李丁錫 堤川郡丹陽郡 李海元
忠清南道 大田市 朴炳培 大田市 金龍泰 大徳郡燕岐郡 金済源 公州郡 李炳主 論山郡 金漢洙
扶余郡 金鍾翊 舒川郡 李相翊 保寧郡 崔鍾声 青陽郡洪城郡 張栄淳 礼山郡 韓建洙
瑞山郡 朴升圭 唐津郡 柳済然 牙山郡 金世培 天安市天原郡 金鍾哲 錦山郡 朴性浩
全羅北道 全州市 李哲承 群山市沃溝郡 姜根鎬 裡里市益山郡 金顕基 完州郡 柳琦諪 鎮安郡 全烋相
長水郡茂朱郡 吉秉典 任実郡淳昌郡 李玎雨 南原郡 梁海焌 井邑郡 柳甲鐘 高敞郡 陳懿鍾
扶安郡 李炳玉 金堤郡 張坰淳
全羅南道 光州市 鄭成太 光州市 金禄永 木浦市 金敬仁 麗水市 金尚栄 麗川郡 金重泰
順天市昇州郡 趙淵夏 潭陽郡長城郡 高在珌 和順郡谷城郡 文亨泰 求礼郡光陽郡 朴準浩 高興郡 申泂植
宝城郡 李重載 長興郡 吉典植 霊岩郡康津郡 尹在明 莞島郡 鄭幹鎔 海南郡 任忠植
務安郡 林鐘基 新安郡 鄭判局 羅州郡 羅碩昊 光山郡 呉重烈 霊光郡 朴鍾軫
咸平郡 尹仁植 珍島郡 孫在馨
慶尚北道 大邱市中区 韓柄寀 大邱市東区 金正斗 大邱市南区 申鎮旭 大邱市西区 曹逸煥 大邱市北区 姜在邱
浦項市鬱陵郡 金柄潤 迎日郡 鄭茂植 金泉市金陵郡 白南檍 慶州市月城郡 沈鳳燮 達城郡高霊郡 金成坤
軍威郡善山郡 金鳳煥 義城郡 金尚年 安東市安東郡 朴海充 青松郡盈徳郡 文太俊 英陽郡蔚珍郡 呉俊碩
永川郡 鄭晋和 慶山郡 李亨雨 清道郡 朴淑鉉 星州郡漆谷郡 金昌煥 尚州郡 金仁
聞慶郡 高禹鎮 醴泉郡 趙在鳳 栄州郡 金昌槿 奉化郡 権聖基
釜山直轄市 中区 金応柱 影島区 金相鎮 西区 金泳三 東区 金承穆 釜山鎮区 金任植
釜山鎮区 鄭海永 東莱区 楊燦宇 東莱区 李基沢
慶尚南道 馬山市 黄銀煥 晋州市晋陽郡 具泰会 忠武市統営郡 金玘燮 固城郡 崔載九 巨済郡 李鶴晩
鎮海市昌原郡 黄珞周 三千浦市泗川郡 崔世卿 河東郡 厳基杓 咸安郡宜寧郡 趙洪来 昌寧郡 金弐権
山清郡 鄭雨湜 陜川郡 李尚信 密陽郡 朴一 梁山郡東莱郡 辛相佑 蔚山市蔚州郡 崔炯佑
金海郡 金永昞 南海郡 申東寛 咸陽郡居昌郡 閔丙権
済州道 済州市北済州郡 洪炳喆 南済州郡 玄梧鳳

補欠選挙

日付 選挙区 当選者 当選政党 欠員 欠員政党 欠員事由
1971 12.14 慶尚北道達城郡高霊郡 朴浚圭 民主共和党 金成坤 民主共和党 離党により議員職喪失

全国区

民主共和党 金鍾泌 丁一権 白斗鎮 吉在号 金炯旭 権五柄 黄鍾律 李東元 李鍾雨 劉鳳栄
洪承万 毛允淑 崔龍洙 李海浪 姜秉奎 康誠元 文昌鐸 権逸 金聖斗 申光淳
朴泰元 朴澈 全綎九 張徳鎮 李道先 金賢淑 片貞姫
新民党 柳珍山 金大中 洪翼杓 金弘壱 金義沢 柳青 鄭憲柱 李鍾南 李世圭 片鎔浩
金俊燮 蔡汶植 李相祚 辛道煥 金載華 金龍星 姜弼善 呉世応 劉聖範 鄭圭憲
李大雨 呉洪錫 朴鍾律 金胤徳

繰上当選

日付 当選者 名簿政党名 欠員 欠員事由
1971 10.5 金玉子 民主共和党 吉在号 離党により議員職喪失
1972 1.21 魯璡煥 民主共和党 黄鍾律 死去

脚注

  1. ^ a b c 韓国中央選挙管理委員会の「歴代選挙情報システム」より引用。
  2. ^ 国史編纂委員会 金容権編著『朝鮮韓国近現代史』日本評論社、470頁「5・25総選挙(第8代総選挙」の解説より

参考文献

関連項目

外部リンク

  • 韓国中央選挙管理委員会歴代選挙検索システム」。大韓民国成立以後の国政選挙及び地方選挙の候補者や得票数及び当選者など詳しいデータ―が検索できるようになっている(但し、国会の全国区については、2004年の第17代総選挙以外は未掲載である)。