「日本列島」の版間の差分
→範囲: +{{要出典}} 詳細はノートにて |
|||
15行目: | 15行目: | ||
== 範囲 == |
== 範囲 == |
||
[[ファイル:Topographic90deg N0E90.png|thumb|[[極東]]・[[東アジア]]、[[太平洋]]北西部の地形図。図の中央が日本列島。]] |
[[ファイル:Topographic90deg N0E90.png|thumb|[[極東]]・[[東アジア]]、[[太平洋]]北西部の地形図。図の中央が日本列島。]] |
||
日本列島の範囲は地形を基準にするのか文化圏を基準にするのかで解釈が変わる。おおむね、狭義と広義の2つの捉え方・見解がある。 |
{{要出典|範囲=日本列島の範囲は地形を基準にするのか文化圏を基準にするのかで解釈が変わる|date=2019年8月}}。おおむね、狭義と広義の2つの捉え方・見解がある。 |
||
狭義の日本列島の範囲は、[[北海道]]、[[本州]]、[[四国]]、[[九州]]の4島とそれらに付随する島々である<ref group="*">『[[広辞苑]]』『[[大辞林]]』などでは、「日本列島」の定義を、北海道島・本州島・四国島・九州島とそれらに付随する島々から成る列島としている。</ref>。 |
狭義の日本列島の範囲は、[[北海道]]、[[本州]]、[[四国]]、[[九州]]の4島とそれらに付随する島々である<ref group="*">『[[広辞苑]]』『[[大辞林]]』などでは、「日本列島」の定義を、北海道島・本州島・四国島・九州島とそれらに付随する島々から成る列島としている。</ref>。 |
2019年8月21日 (水) 08:03時点における版
日本列島(にほんれっとう、にっぽんれっとう、Japanese archipelago)は、ユーラシア大陸東端の沿岸沖、東アジアに位置、また太平洋北西の沿海部に位置する弧状列島の一つである[* 2]。範囲にはいくつかの説があるが、いずれもほぼ全域が日本の領土となっている。日本列島は列島の名前であり、国家や領土とは独立した概念であるが、日本においては日本の領土を意味する語としても混同して使用されている。日本の領土としての日本列島については日本の地理を参照。
列島は広いところで300km程度の幅があり、長さは3500km程ある。陸地面積の75%に及ぶ範囲が山地、山麓で、平地に乏しい。大部分は温暖湿潤気候に属し、梅雨や台風、また季節風の影響による豪雪の影響などにより侵食が激しい[2]。
周囲は日本海、オホーツク海、太平洋、フィリピン海に囲まれている。列島の太平洋側には千島・カムチャツカ海溝、日本海溝、伊豆・小笠原海溝、南海トラフなどの深い海溝があり、全体が地殻変動、造山活動が盛んな活動地域となっている[3]。また、地球上に確認されている火山の10%程度が日本列島内にあると言われている[4]。
地質学的には、ユーラシアプレートの東端および北アメリカプレートの南西端に位置する。これら2つの大陸プレートの下に太平洋プレートとフィリピン海プレートの2つの海洋プレートが沈み込む運動によって、大陸から切り離された弧状列島になったと考えられている[* 3]。
始新世(5,600万年前 - 3,400万年前)頃からその原型が形成され、中新世(2,300万年前 - 530万年前)に日本海が形成されてユーラシア大陸と分離した。
範囲
日本列島の範囲は地形を基準にするのか文化圏を基準にするのかで解釈が変わる[要出典]。おおむね、狭義と広義の2つの捉え方・見解がある。
狭義の日本列島の範囲は、北海道、本州、四国、九州の4島とそれらに付随する島々である[* 4]。
広義の日本列島の範囲は、北海道、本州、四国、九州の4島とそれらに付随する島々、千島列島、南西諸島である[* 5][* 6]。
地体構造的には、千島列島・南西諸島を除き北海道、本州、四国、九州からなる列島であり、アリューシャン列島を含めたアジア大陸東縁に垂下する花綵(かさい)列島の一部にあたる[5][* 7]。
樺太島と台湾島を加え[6]、さらに南西諸島、伊豆諸島、千島列島を加えて表現することもある[* 8][* 9]。
成り立ちと現在の地形
現在の日本列島は、主に付加体と呼ばれる海洋でできた堆積物からなっている。かつて日本付近はアジア大陸の端で、古生代には大陸から運ばれてきた砂や泥が堆積していた(現在の北陸北部、岐阜県飛騨地方、山陰北部など)。そこへ、はるか沖合で海洋プレートの上に堆積した珊瑚や放散虫などからなる岩石(石灰岩やチャート)が移動してきて、それが海溝で潜り込むときに、陸からの堆積物と混合しながらアジア大陸のプレートに押しつけられて加わった(付加)。この付加が断続的に現在まで続いたため、日本列島は日本海側が古く太平洋側に行くほど新しい岩盤でできている。
このようなメカニズムで大陸側プレートに海洋プレートが潜り込む中で、主にジュラ紀 - 白亜紀に付加した岩盤を骨格に、元からあった4 - 5億年前のアジア大陸縁辺の岩盤と、運ばれてきた古いプレートの破片などを巻き込みながら、日本列島の原型が形作られた。この時点では日本はまだ列島ではなく、現在の南米のアンデス山脈のような状況だったと考えられる。
その後、中新世になると今度は日本列島が大陸から引き裂かれる地殻変動が発生し、大陸に低地が出来始めた[* 10]。2100万 - 1100万年前にはさらに断裂は大きくなり、西南日本は長崎県対馬南西部付近を中心に時計回りに40 - 50度回転し、同時に東北日本は北海道知床半島沖付近を中心に、こちらは反時計回りに40 - 50度回転したとされる。これにより今の日本列島の関東以北は南北に、中部以西は東西に延びる形になった。いわゆる「観音開きモデル説」である。そして、およそ1500万年前には日本海となる大きな窪みが形成され、海が侵入してきて、現在の日本海の大きさまで拡大した[* 11]。
1600万年前から1100万年前までは、西南日本(今の中部地方以西)のかなり広い範囲は陸地であった。東北日本(今の東北地方)は、広く海に覆われ、多島海の状況であった。その後東北日本は、太平洋プレートなどによる東西からの圧縮により隆起して陸地となり、現在の奥羽山脈・出羽丘陵が形成されるにいたった[7]。
北海道はもともと東北日本の続き(今の西北海道)と樺太から続く南北性の地塊(中央北海道)および千島弧(東北海道)という三つの地塊が接合して形成されたものである。 南西諸島は日本島弧の中でも最も新しく成立した島弧で、600万年前以前は大陸の一部であったが、大陸の縁で開裂が起こり完全に大陸から切り離され、サンゴ礁を持った島弧となったのは150万年前以降である[8]。
西南日本と東北日本の間は浅い海であったが、この時代以降の堆積物や火山噴出物で次第に満たされながら、東北日本が東から圧縮されることで隆起し中央高地・日本アルプスとなった。西南日本と東北日本の間の新しい地層をフォッサマグナといい、西縁は糸魚川静岡構造線、東縁は新発田小出構造線と柏崎千葉構造線で、この構造線の両側では全く異なる時代の地層が接している。
こうして、不完全ながらも今日の弧状列島の形として現れたのは、第三紀鮮新世の初め頃であった。その後も、特に氷河期の時などには海水準が低下するなどして、大陸と陸続きになることがしばしばあった。 例えば、間宮海峡は浅いため、外満州・樺太・北海道はしばしば陸橋で連絡があった。津軽・対馬両海峡は130 - 140メートルと深いため、陸橋になった時期は限られていた。また、南西諸島ではトカラ海峡(鹿児島以南)、ケラマ海峡(沖縄島以南)のともに1000メートルを超す水深であり、第四紀後半に陸橋になった可能性はまず考えられない。南西諸島の生物相が固有種が多く、種の数が少ないなどの離島の特徴を示すことは、大陸から離れた時代がきわめて古いためと考えられている。陸橋問題では、津軽海峡は鮮新世末まで開いており、対馬海峡は日本海塊開裂時代には開いていたが、その後の中新世末から鮮新世には閉じたと考えられている[9]。
最後の氷期が終わり、マイナス約60mの宗谷海峡が海水面下に没したのは、更新世の終末から完新世の初頭、すなわち約1万3,000年から1万2,000年前である。
-
中新世前期には、沈み込みによる大陸辺縁の分離が活発化する。※Maは百万年前 (Mega annum) - 主に地質学で使われる時間の単位
-
鮮新世後期 - 更新世前期には、日本海の拡大は終息して島孤は現在に近い配置になっている。
現在の日本列島は、地形的には、
- 樺太、北海道、本州、四国とその周辺島からなる日本列島主弧
- 九州、南西諸島などからなる九州・琉球弧
- 北海道東部(千島弧の一部)
- 伊豆半島(伊豆・小笠原・マリアナ弧の一部)
などからなる。
いずれも、島孤の東側あるいは南側は狭い大陸棚があってその沖は沈み込み帯(海溝・トラフ)であり、海溝型地震が頻繁に発生する。この沈み込み帯に対して全体的には平行に山脈や火山帯が連なっている。その山脈の間や海沿いに細長く盆地や平野が点在している。日本最大の平野である関東平野は例外的に広く、その形成理由は詳しくは解明されていないが、基盤岩の深度が深いフォッサマグナに位置する事や、3枚のプレートが重なっている事などが挙げられる。全般的に地震の発生が多く、起伏の激しい地形が多い。
気候
およそ200万年前に始まる更新世は氷河時代とも呼ばれ、現在よりも寒冷な時期(氷期)と温暖な時期(間氷期)とが交互に繰り返し訪れた。厳しい気候変化の時代でもあった。それに伴う地形の変化や火山の爆発などで起こる地殻の変動も激しかった。氷河期の最盛期には、気温年平均で摂氏7から8度も低下した。その影響で、南北両極に氷河が発達したのは当然ながら、北半球の高山や広い範囲に氷河が発達し、海水が少なくなって海水面が低下した。その低下量は、現海水面から約140mも下がった。ところが、最終の氷河期を越えると世界的に気候は温暖化の時期を迎え、厚く堆積していた氷河が溶け始め、海水面は次第に上昇してきた。
- 地質年代区分の説明
完新世では、温帯温潤モンスーン気候に属するが、南部では亜熱帯気候、北部では冷温帯気候の影響下にある[10]。
人類
4000万年前まで日本海が存在せず、日本列島は大陸の一部であった。約7万年前に、北方からはマンモス、ヘラジカ、トナカイ、ヒグマ、ナキウサギ、キタキツネなど、南方からはナウマンゾウ、オオツノシカ、カモシカ、ニホンジカ、ツキノワグマ、ニホンザルなどが移り住んでいた。動物たちと同じく、それらを追って大陸の旧石器時代人も大陸から移り住んできたと推定される。その後、日本列島が大陸より切り離されることにより、それら動物や人類も独自の進化を遂げることになる。
斧形石器による推定
1973年(昭和48年)、東京都府中市武蔵台の武蔵台遺跡と千葉県の三里塚55地点遺跡で刃部を研磨した磨製の斧形石器が発掘された。出土層準は約40,000 - 30,000年前の立川ローム第X層中であり、分布は列島全域に亘る。これら刃部磨製石斧は現時点で世界最古の磨製例であるが、3 - 4万年前に集中し、その後は草創期まで出現しない。しかしこれら磨製石器の出土によって、日本列島の旧石器時代の人類の生息が示される[11]。
化石人骨による推定
火山灰に覆われた日本は、酸性土壌のため、化石が残りにくく、化石人骨の発見も少ない。
かつては愛知県豊橋市で発見された「牛川人」が最も古い(約20万年前の旧人)とされていたが、2001年(平成13年)の再鑑定によって、人骨である可能性がほぼ否定されている(ナウマンゾウなどの獣骨と見られている)。
今世紀初頭にこれまで化石人骨とされてきた標本の再鑑定が実施された後では、本州で発見された最古の人骨は、静岡県浜松市で発掘された浜北人(約1万4,000年前)である。
比較的良好な保存状態で発見された沖縄県八重瀬町港川採石場で発見された港川人は、1万8,000年前の新人である。後期更新世か後期旧石器時代に当たる。眼窩上や眉間の隆起が発達したやや原始的で頑丈な頭と顔、小柄な体格、華奢な上半身比較的頑丈な下半身の特徴を持ち、縄文人に繋がる特徴を備えているという。
なお、日本人のルーツに当たる縄文人は北方系とされ、北方ユーラシア大陸から渡ってきたと言われている。
遺伝子による推定
日本人に約35%の頻度で見られるY染色体ハプログループD1b系統は日本列島に初めて到達した現生人類のタイプと考えられており、3.7-3.8万年前に日本列島で誕生したとされる[12]。
動物・植物
日本列島とその近海は、多数の固有種が存在する世界有数の生物多様性を持つ地域として知られている。特に日本近海は、海洋生物における世界最大の生物多様性を持つ海であり、全海洋生物種数の14.6%が分布している[13][14]。しかし日本の高い人口密度と発達した産業のために絶滅危惧種となった生物も多く、世界規模で非常に高い生物多様性を持ちながら人類による破壊の危機に瀕している34か所ある地域(ホットスポット)の一つに挙げられている[15]。
年表
地質時代 | 年代 | 日本の化石 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|
先カンブリア時代 | 46億年前 | 未発見 | 日本最古の岩石(岐阜県七宗町上麻生礫岩、約20億年前) | ||
古生代 | カンブリア紀 | 5億7500万年前 | 化石 | ||
オルドビス紀 | 5億900万年前 | 化石 | |||
シルル紀 | 4億4600万年前 | クサリサンゴ 三葉虫 |
|||
デボン紀 | 4億1600万年前 | 化石 | |||
石炭紀 | 3億6700万年前 | サンゴ | |||
ペルム紀 | 2億8900万年前 | 化石 | |||
中生代 | 三畳紀 | 2億4700万年前 | 化石 | ||
ジュラ紀 | 2億1200万年前 | 魚竜 | |||
白亜紀 | 1億4300万年前 | 首長竜(フタバスズキリュウ) アンモナイト |
手取層群(獣脚類・竜脚類・鳥脚類の恐竜、鳥類の足跡)、日本海まだ存在せず | ||
新生代 | 第三紀 | 暁新世 | 6500万年前 | 化石 | K/T境界(大量絶滅、北海道本別)[16] |
始新世 | 5500万年前 | 化石 | |||
漸新世 | 3370万年前 | 化石 | 炭田の形成 | ||
中新世 | 2300万年前 | 化石 | 四国海盆の形成、日本海拡大開始、千島海盆拡大[17] | ||
2000 - 1000万年前 | 東北日本日本海側の火山活動(グリーンタフ変動)、日本海が開き、日本列島の原型できる[18] | ||||
1000万年前 | オホーツク地塊衝突による日高山脈の形成 | ||||
鮮新世 | 500万年前 | 化石 | 日本海の拡大 | ||
第四紀 | 更新世 | 180万年前 | ナウマンゾウ | 日本海側の褶曲帯の形成 | |
50万年前 | 伊豆半島の衝突による丹沢山地の形成 | ||||
完新世 | 1万年前 | 化石 | 大部分の平野の形成、約7300年前鬼界カルデラで鬼界アカホヤ噴火 |
日本国と日本列島
日本列島の名前の由来は日本国である。古代日本では「大八島国・大八洲国」(おおやしまのくに)などとも呼ばれていた[* 12]。
現在も日本国の主たる領土であり、日本国を地理的な立場から見て表現する場合に使用されることがある。日本国民の意識では「日本列島」と「日本国」を同一視する場合もある。
脚注
注釈
- ^ 【参考】 これらの中で「世界の島の面積順位」第30位までの島 (出典 List of islands by area より)
第3位・ボルネオ島(インドネシア・マレーシア・ブルネイ 3ヶ国の領土である島)、第7位・本州(日本最大の島)、第11位・スラウェシ島(インドネシアで面積第4位の島)、第15位・ルソン島(フィリピン最大の島)、第19位・ミンダナオ島(フィリピンで面積第2位の島)、第21位・北海道(日本で面積第2位の島)、第23位・樺太島(ロシア最大の島)。 - ^ 同地域には「千島列島」をはじめ多くの島々がある。このページの『日本列島 周辺の島々(極東・沿海部の島々)』の写真と説明を参照。
- ^ 平面形が弧の形をし、弧状に伸びる島の列なりであり、大洋底との間に海溝またはトラフが存在するものをいう。
<出典> 米倉伸之「日本列島とその周辺の大地形」/ 米倉伸之・貝塚爽平・野上道男・鎮西清高編者『日本の地形1 総説』東京大学出版会 2001年 2ページ。 - ^ 『広辞苑』『大辞林』などでは、「日本列島」の定義を、北海道島・本州島・四国島・九州島とそれらに付随する島々から成る列島としている。
- ^ 主要4島と本州中部から南方に伸びる伊豆・小笠原諸島、九州から台湾に伸びる南西諸島とから構成されている。
<出典> 米倉伸之「日本列島とその周辺の大地形」/ 米倉伸之・貝塚爽平・野上道男・鎮西清高編者『日本の地形1 総説』東京大学出版会 2001年 2ページ。 - ^ 日本列島は、北海道、本州、四国、九州の主要な4島と、それに隣接する島々、および本州中部から南方にのびる南西諸島とから構成されている。
<出典> 松田時彦・鎮西清高 共著「日本列島と周辺海域の大地形と地質構造」/ 太田陽子/小池一之/鎮西清高/野上道男/町田洋/松田時彦著『日本列島の地形学』東京大学出版会 2010年 2ページ。 - ^ 『広辞苑』(岩波書店、2008年1月第六版発行)の「日本列島」の項目の定義によれば、北海道島・本州島・四国島・九州島と付属島嶼から成る列島である。アジア大陸の東縁に沿って弧状をなす。地形学的には、千島弧・東北日本弧・西南日本弧・伊豆マリアナ弧・琉球弧などを広く併せていう。」と記されている。
- ^ 谷岡武雄・山口恵一郎監修・三省堂編集所編『コンサイス日本地名事典 第3版』(三省堂、1989年12月発行)の「千島列島」の項目によると、「カムチャツカ半島と北海道島の間にある弧状列島。南東側を北太平洋、北西側をオホーツク海にわける。おもな島はシュムシュ島・アライト島・パラムシル島・オンネコタン島・シャスコタン島・マツワ島・ラショワ島・ケイト島・シンシル島・ウルップ島・択捉島・国後島。1875(明治8)年樺太千島交換条約により得撫島以北は日本領土となったが、日本はサンフランシスコ平和条約で領土権を放棄」となっている。
- ^ 『広辞苑』(岩波書店、2008年1月第六版発行)の「千島列島」の項目によれば、「北海道本島東端からカムチャツカ半島の南端に達する弧状の列島。国後島(くなしり)・択捉島(えとろふ)(以上南千島)、得撫島(うるっぷ)・新知島(しむしる)・計吐夷島(けとい)・羅処和島(らしょわ)・松輪島(まつわ)・捨子古丹島(しゃしこたん)・温禰古丹島(おんねこたん)(以上中千島)、幌筵島(ぱらしむる)・占守島(しむしゅ)・阿頼度島(あらいと)(以上北千島)など。第二次世界大戦後ロシア(旧ソ連)の管理下にある。クリール列島」と記載されている。
- ^ アジア大陸の東部は、地殻の変動により3000万年前から分裂・拡大してきた地域と考えられている。この大陸の東辺部にできた断裂の1つが、1900万年前から日本海の位置で起こった。次第にその断裂が大きくなり、日本海の原型ができあがっていった。そして1500万年前までに日本海は現在の大きさまで拡大した(佐原真、ウェルナー・シュタインハウス監修、独立行政法人文化財研究所 奈良文化財研究所編集 『ドイツ展記念概説 日本の考古学(普及版) 上巻』学生社 2007年 P.20)。
- ^ 観音開きモデル説を裏付けるものとして、堆積当時の磁極が記録される地層の地磁気模様の偏角の変化などがある。
- ^ 【参考】 日本最古の歴史書 『古事記』 (712年献上) では、日本を「大八島国」(おおやしまのくに)と呼び、次の「八つの島」の総称としている(国産み#島産み)。
登場順に、現代の呼称表記で、淡路(あわじ)、四国、隠岐(おき)、九州、壱岐(いき)、対馬(つしま)、佐渡、本州、以上 8島。(この後さらに6島が紹介される。これら14島の原文での呼称表記は『古事記』・『日本書紀』の比較表を参照)
また、『日本書紀』(720年完成)では、日本を、「大八洲国」(おおやしまのくに)と表記している。
なお、「大八島国・大八洲国」の意味は、「八つの島から成る国」ではなく、「多くの島から成る国」とされる。(*)
すなわち、古代日本そして日本の神話において、「八」は聖数、漠然と数が大きいこと、多いこと、その例えとして用いられた 8#その他 8 に関すること。(例: 「八重桜(やえざくら)」、「八百万(やおよろず)の神 多くの神 」、「千代(ちよ)に八千代(やちよ)に 永遠に 」、「八雲(やくも) 幾重にも折り重なった雲 」、等々)
(*) 広辞苑・大辞林・大辞泉等も、「多くの島から成る国」をその意味としている。
出典
- ^ 大辞林第3販 項目「日本列島」
- ^ “日本列島”, 世界大百科事典, 平凡社, (2009)
- ^ 大辞林 第三版 日本列島、デジタル大辞泉 日本列島
- ^ 世界の火山, 内閣府
- ^ 谷岡武雄・山口恵一郎監修・三省堂編集所編『コンサイス日本地名事典 第3版』(三省堂、1989年12月発行)の「日本列島」の項目に基づく。
- ^ Microsoftエンカルタ総合大百科2003「日本」の項目よりNCID BA85593287。オンライン版(2007年2月20日閲覧)[リンク切れ]。
- ^ 佐原真、ウェルナー・シュタインハウス監修、独立行政法人文化財研究所 奈良文化財研究所編集 『ドイツ展記念概説 日本の考古学(普及版) 上巻』学生社 2007年 P.20-21
- ^ 佐原真、ウェルナー・シュタインハウス監修、独立行政法人文化財研究所 奈良文化財研究所編集 『ドイツ展記念概説 日本の考古学(普及版) 上巻』学生社 2007年 P.22
- ^ 佐原真、ウェルナー・シュタインハウス監修、独立行政法人文化財研究所 奈良文化財研究所編集 『ドイツ展記念概説 日本の考古学(普及版) 上巻』学生社 2007年 P.29-30
- ^ 米倉伸之・貝塚爽平・野上道男・鎮西清高編著『日本の地形1 総説』東京大学出版会 2001年 2ページ
- ^ 小田静夫「旧石器時代の磨製石斧」
- ^ Shi, Hong; Zhong, Hua; Peng, Yi; Dong, Yong-li; Qi, Xue-bin; Zhang, Feng; Liu, Lu-Fang; Tan, Si-jie; Ma, Runlin Z; Xiao, Chun-Jie; Wells, R Spencer; Jin, Li; Su, Bing (October 29, 2008). "Y chromosome evidence of earliest modern human settlement in East Asia and multiple origins of Tibetan and Japanese populations". BMC Biology (BioMed Central) 6: 45. doi:10.1186/1741-7007-6-45. PMC 2605740. PMID 18959782. Retrieved November 21, 2010.
- ^ 日本近海は生物多様性のホットスポット 〜全海洋生物種数の14.6%が分布〜
- ^ 日本近海に海洋生物3万3000種、多様性は世界有数
- ^ 生物多様性ホットスポット|JAPAN HOTSPOT-生物多様性情報サイト
- ^ 白尾元理・小畦尚・斎藤靖二著『新版 日本列島の20億年 - 景観50選 -』 岩波書店 2009年 7ページ
- ^ 白尾元理・小畦尚・斎藤靖二著『新版 日本列島の20億年 - 景観50選 -』 岩波書店 2009年 6ページ
- ^ 大和大峰研究グループ著『大峰山・大台ヶ原山 -自然のおいたちと人々のいとなみ-』築地書館 2009年 61ページ)
参考文献
- 藤田和夫 『変動する日本列島』 岩波書店〈岩波新書〉、1985年 ISBN 4-00-420306-6
- 平朝彦 『日本列島の誕生』 岩波書店〈岩波新書〉、1990年 ISBN 4-00-430148-3
- 斎藤靖二 『日本列島の生い立ちを読む』 岩波書店〈シリーズ自然景観の読み方8〉、1992年 ISBN 4-00-007828-3
関連項目
- 地質時代
- 付加体
- 日本
- 島、島国、世界の島国(領土がすべて島で構成される国)一覧
- 本土、離島、四島
- 日本の島の一覧
- 日本の地理
- 日本の平野、日本の山、日本の河川、日本の湖
- 日本の地域
- 日本の地方公共団体一覧、日本の地域ブロック
- アジアの地理、アジア、東アジア
- 世界の地理
- 世界の島の一覧
- 世界の島の面積順位・英語版
外部リンク
- 島面積 平成21年10月1日時点[リンク切れ] 国土地理院
- 20万分の1日本シームレス地質図 独立行政法人産業技術総合研究所
- サンフランシスコ条約草案 日本の領土について
- 映画『日本誕生 -民族の歴史-』 - 科学映像館Webサイトより《→YouTube版》
- 本映画の冒頭部分のところで、日本列島の成り立ちについて解説されている。本映画の詳細については「日本の歴史〜映画『日本誕生 -民族の歴史-』」を参照