「博多総合車両所」の版間の差分
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本所では、[[日本の鉄道車両検査|全般検査・台車検査・交番検査・仕業検査]]および[[自動列車制御装置|ATC]]特性検査などの各種車両検修を行う。総務科・車両科・技術科・試験科・設備科・構内運転科・電車センター・台車センター・運用センターの各科・各センターに分かれており、3センターが現場作業を行っている。また博多駅構内には博多駅ホーム派出があり、九州新幹線を含めた博多駅で折返し運転を行う列車の折返し検査等を行っている。 |
本所では、[[日本の鉄道車両検査|全般検査・台車検査・交番検査・仕業検査]]および[[自動列車制御装置|ATC]]特性検査などの各種車両検修を行う。総務科・車両科・技術科・試験科・設備科・構内運転科・電車センター・台車センター・運用センターの各科・各センターに分かれており、3センターが現場作業を行っている。また博多駅構内には博多駅ホーム派出があり、九州新幹線を含めた博多駅で折返し運転を行う列車の折返し検査等を行っている。 |
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着発線21線、組替・電留・通路線9線、検修庫線7線、台車振替線2線、車輪研削線2線を備えている<ref>[http://web.archive.org/web/20020614203929/http://www.wjr-fukuoka.com/hakasoHP/hakasogaiyou/gaiyou.htm 博多総合車両所の概要]([[インターネット |
着発線21線、組替・電留・通路線9線、検修庫線7線、台車振替線2線、車輪研削線2線を備えている<ref>[http://web.archive.org/web/20020614203929/http://www.wjr-fukuoka.com/hakasoHP/hakasogaiyou/gaiyou.htm 博多総合車両所の概要]([[インターネットアーカイブ]])- 西日本旅客鉄道福岡支社</ref>。 |
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2017年9月4日 (月) 15:34時点における版
博多総合車両所 | |
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博多南駅ホームから見た博多総合車両所構内 | |
基本情報 | |
鉄道事業者 | 西日本旅客鉄道 |
帰属組織 | 新幹線管理本部 |
所属略号 | 幹ハカ |
配置両数 | |
機関車 | 2両 |
電車 | 1001両 |
貨車 | 10両 |
合計 | 1013両 |
備考 | 2015年4月1日現在 |
博多総合車両所(はかたそうごうしゃりょうしょ)は、西日本旅客鉄道(JR西日本)の新幹線車両が配置されている車両基地および車両工場である。
概要
山陽新幹線が博多駅まで全線開業する前年の1974年に当時の日本国有鉄道(国鉄)により開設された新幹線用の車両基地である。山陽新幹線に付随する唯一の総合車両基地である。
開設当時は山陽新幹線にとどまらず、まだ計画段階だった九州新幹線の車両基地としても利用される事を想定していた。しかし国鉄分割民営化により山陽新幹線と(当車両所を含む)関連施設がJR西日本に承継された一方で、その後建設が始まった九州新幹線の運営主体は九州旅客鉄道(JR九州)となり、九州新幹線の車両基地は当車両所とは別途設けられることになった。2004年の新八代駅以南の部分開業時は川内駅に隣接した川内新幹線車両センターが暫定的な車両基地となり(全般検査は鹿児島総合車両所まで輸送されて行われた)、2011年3月の全線開業後は、新たに熊本駅の南方に熊本総合車両所が建設されている。
組織
本所
博多駅の南約9kmの場所に位置している。敷地の北半分が福岡県春日市、南半分が福岡県筑紫郡那珂川町にまたがっている(事務所が那珂川町側にあるため、所在地は那珂川町中原東2丁目となっている)。地元では地名にちなみ「那珂川新幹線基地」と呼ぶこともある。構内の一角に1990年開設の博多南線博多南駅があり(駅舎が春日市側にあるため、駅住所は春日市上白水8丁目となっている)、本車両所への出入庫列車を利用して営業運転が行われている。九州新幹線の本線とは当車両所北側の福岡市南区弥永4丁目で分岐する構造となっているが、JR西日本とJR九州の管理境界は博多駅構内ではなくこの場所となっている。
本所では、全般検査・台車検査・交番検査・仕業検査およびATC特性検査などの各種車両検修を行う。総務科・車両科・技術科・試験科・設備科・構内運転科・電車センター・台車センター・運用センターの各科・各センターに分かれており、3センターが現場作業を行っている。また博多駅構内には博多駅ホーム派出があり、九州新幹線を含めた博多駅で折返し運転を行う列車の折返し検査等を行っている。
着発線21線、組替・電留・通路線9線、検修庫線7線、台車振替線2線、車輪研削線2線を備えている[1]。
岡山支所
岡山県岡山市北区北長瀬本町にある車両基地で、開所当初は大阪第一運転所岡山支所としていたが、国鉄分割民営化時に大阪第一運転所(現・大阪仕業検査車両所)が東海旅客鉄道(JR東海)の組織となったことから、独立した組織である岡山新幹線運転所であった。
検修線2線と電留線14線を備えており、17番線(通路線)からは岡山保守基地と行き来することができる[2]。主な業務は新幹線車両の交番検査、仕業検査、臨時検査、ATC特性検査などである。 現在、車両の配置はなく、運転士・車掌の配置も無い。
広島支所
広島県広島市東区にある車両基地で、開所当初は独立した組織である広島新幹線運転所であった。芸備線矢賀駅の北側にあり、当基地への回送線は広島駅の東側(岡山寄り)で上下本線に挟まれて単線で分岐している。
開設当初は検修線2線、留置線8線、試運転線1線と引上線1線を備えていた[3]。主な業務は新幹線車両の仕業検査、臨時検査、広島駅発着車両の早朝・深夜帯における夜間留置などである。開所当初は仕業検査線2線、着発収容線9線の全11線で、すべて16両編成対応だった。2010年3月に隣地の広島運転所矢賀派出所電留線跡地の活用で、新たに着発収容線9線が増設された。増設された線は、12番線 - 17番線は8両編成に、18番線 - 20番線は16両編成に対応になっている。従って、現在は検修線2線、留置線8線、試運転線1線、着発収容線9線の陣容になっている。 かつては912形ディーゼル機関車が配置されていたが、現在、車両の配置はない。
運転士・車掌の配置は支所としてはないが、同敷地内には、乗務員区所の広島新幹線運転所も置かれている。
配置車両の車体に記される略号
新幹線管理本部の略号である「幹」と、博多の電報略号である「ハカ」から構成された「幹ハカ」となっている。
配置車両
現在の車両
JR西日本所属の山陽新幹線用車両の全車が本所に配置されている(一部の事業用車両は登記上は本所所属のまま管内の各駅に常駐している)。運用的には、東海道新幹線との直通運用に供される16両編成と、九州新幹線との直通運用に供される8両編成、山陽新幹線内に限定して運用される8両編成に分かれている。
東海道・山陽・九州新幹線系統に供される車両のうち、JR九州のみが保有する800系電車以外の全系列が当車両所に配置されている。
2015年4月1日現在の配置車両は以下の通り[4][5]。ほかにも車籍は抹消されているが、500系電車900番台 (WIN350) の先頭車などが保存されている。
営業用(現行)
- 500系電車(64両)
- 7000番台の8両編成8本 (V2 - V9) が配置されている。
- V編成は山陽新幹線内で「こだま」で運用されている。
- 当初は0番台の16両編成9本 (W1 - W9) が配置され東京直通の「のぞみ」に優先的に使用されていたが、2007年からW1編成を除いて順次V編成に改造・短縮されていき、2010年3月のダイヤ改正をもって「のぞみ」運用からは撤退した。
- W1編成は2014年3月28日に全車廃車され、W編成は消滅した。W1編成の博多方1号車は2016年に開業した「京都鉄道博物館」(京都市下京区観喜寺町)に保存展示されることとなり、整備および再塗装の上、2014年12月10日深夜に博多総合車両所から搬出された。その他の号車は解体されたが、16号車は解体を免れ、引き続き保管されている。
- 700系電車(496両)
- 7000番台の8両編成16本 (E1 - E16) 、3000番台の16両編成15本 (B1 - B15)が配置されている。
- 0番台・3000番台は共通運用で東海道新幹線直通用として東京駅 - 博多駅間の臨時「のぞみ」として運用されるほか、東海道区間・山陽区間いずれかのみの「のぞみ」「こだま」でも使用されている。
- 7000番台は山陽新幹線内専用として、「ひかりレールスター」と「こだま」で運用されている。
- 300系の置き換えの為にJR東海より0番台C編成(C11~C18)8本が在籍していたが、N700系F編成の増備に伴い、2017年2月で全車廃車された。
- N700系電車(424両)
- 4000番台の16両編成9本 (F1~F9) 、5000番台の16両編成16本 (K1 - K16) 、7000番台の8両編成19本 (S1 - S19) が配置されている。4000番台は「N700A」新製車、5000番台は3000番台からの「N700A」改造車。
- 4000番台・5000番台は主に東海道・山陽新幹線直通の「のぞみ」「ひかり」のほか、間合い運用として新下関駅・小倉駅 - 博多駅間の「こだま」でも運用される。他、東海道新幹線区間内ののぞみ、ひかり、こだまでも使用される。
- 7000番台は2008年に量産先行車1本が配備され、試験走行を実施していた。2010年度に8本が増備され、2011年3月12日から山陽・九州新幹線の「みずほ」「さくら」や一部の「ひかり」「こだま」で運用されている。運用の都合上、九州新幹線内のみの「さくら」「つばめ」にも運用されている。
事業用(現行)
- 923形電車(7両)
- 912形ディーゼル機関車(2両)
- 2両が本区所に配置されている。
- 931形貨車(10両)
-
500系8両編成
-
700系16両B編成
-
700系8両編成
-
N700系16両編成
-
N700系8両編成
-
ドクターイエローT5編成
過去の車両
営業用
- 0系電車
- 100系電車
- 当初は3000番台として「グランドひかり」用の16両編成9本 (V1 - V9) が配置され、1996年から1997年にかけて0番台の16両編成7本 (G1 - G7) がJR東海から転入した。なお、G編成は車体の編成記号こそGのままだったが、0系のNH編成の運行を置き換えたため、新幹線運行管理システム(コムトラック)内では「N編成」として認識されていた。
- その後、G編成はすべて廃車され、V編成は「こだま」用の4両編成12本 (P1 - P12) と6両編成10本 (K51 - K60) に改造された。P編成は2011年3月、K編成は2012年3月のダイヤ改正で運用を終了した。なお、K編成の一部は運用終了前に旧塗装に変更されていた。
- →500系W1編成と同様に、K54編成の博多方先頭車である6号車も整備・再塗装の上、W1編成と同日に博多総合車両所から搬出された。
- 300系電車
事業用
-
0系原色
-
0系新塗色
-
100系6両編成原色
-
100系6両編成新塗色
-
300系
-
ドクターイエローT3編成
歴史
- 1974年(昭和49年)
- 1975年(昭和50年)
- 1976年(昭和51年)2月 - 全般検査開始[11][12]。
- 1977年(昭和52年)9月 - 912系ディーゼル機関車要部検査開始[13]。
- 1978年(昭和53年)
- 1979年(昭和54年)9月 - 935形貨車全般検査開始[15]。
- 1981年(昭和56年)1月 - 全般検査2,000両達成[16]。
- 1983年(昭和58年)7月 - 全般検査3,000両達成[17]。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、博多総合車両部から西日本旅客鉄道福岡支社博多総合車両所になる[18]。
- 1990年(平成2年)4月1日 - 博多南線および博多南駅開業。
- 1999年(平成11年)8月31日 - 環境関係の国際標準規格のISO14001を取得。
- 2006年(平成18年)6月23日 - 広島新幹線運転所(検修部門)と岡山新幹線運転所をそれぞれ広島支所・岡山支所として統合。
- 2007年(平成19年)7月1日 - 新幹線管理本部の発足に伴い、福岡支社から同本部の管轄に移行。
一般公開
毎年10月の鉄道の日付近に「新幹線ふれあいデー」と称して一般公開が実施される。かつては「新幹線サマーファミリーフェア」と称して7月20日前後に一般公開と新幹線車両の試乗会を実施していたが、2005年に発生した福知山線脱線事故の影響で同年以降中止され、2008年から開催時期を10月とし、一般公開のみとして再開している。
脚注
- ^ 博多総合車両所の概要(インターネットアーカイブ)- 西日本旅客鉄道福岡支社
- ^ 川島令三編著『山陽・九州新幹線ライン - 全線・全駅・全配線』講談社、2011年、p.25。ISBN 978-4-06-270073-3。
- ^ 川島令三編著『山陽・九州新幹線ライン - 全線・全駅・全配線』講談社、2011年。ISBN 978-4-06-270073-3。
- ^ ジェー・アール・アール編『JR電車編成表 2015夏』交通新聞社、2015年。ISBN 978-4-330-56915-4。
- ^ 「JR旅客各社の車両配置表」『鉄道ファン』2015年7月号、交友社。
- ^ 『JR電車編成表 '06冬号』ジェー・アール・アール、2005年、p.332頁。ISBN 4-88283-044-2。
- ^ JR東海博物館(仮称)展示車両 (PDF) - 東海旅客鉄道プレスリリース 2009年7月24日
- ^ a b 『東海道 山陽新幹線二十年史』日本国有鉄道新幹線総局、1985年、p.1195
- ^ a b c 『東海道 山陽新幹線二十年史』日本国有鉄道新幹線総局、1985年、p.1197
- ^ 当初は同年3月から台車検査開始予定であったが、要員受け入れなどの遅れから4月より検査開始となった(『東海道 山陽新幹線二十年史』p.1197より)。
- ^ 『東海道 山陽新幹線二十年史』日本国有鉄道新幹線総局、1985年、p.1199
- ^ 当初は1975年10月から全般検査開始予定であった(『東海道 山陽新幹線二十年史』p.1181より)。
- ^ a b 『東海道 山陽新幹線二十年史』日本国有鉄道新幹線総局、1985年、p.1201
- ^ 『東海道 山陽新幹線二十年史』日本国有鉄道新幹線総局、1985年、p.1203
- ^ 『東海道 山陽新幹線二十年史』日本国有鉄道新幹線総局、1985年、p.1204
- ^ 『東海道 山陽新幹線二十年史』日本国有鉄道新幹線総局、1985年、p.1205
- ^ 『東海道 山陽新幹線二十年史』日本国有鉄道新幹線総局、1985年、p.1207
- ^ 『JR気動車客車情報』'87年版 ジェー・アール・アール 1987年
関連項目
座標: 北緯33度30分41.7秒 東経130度26分23.8秒 / 北緯33.511583度 東経130.439944度