ターナレーン駅
ターナレーン駅 | |
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ラーオ語: ທ່ານາແລ້ງ タイ語: ท่านาแล้ง Thanaleng | |
◄ノーンカーイ (6.15 km) (7.5 km) ヴィエンチャン► | |
所在地 |
ラオス ヴィエンチャン都 ハートサーイフォング郡 |
所属事業者 | ラオス鉄道輸送公社 |
所属路線 |
ラオス・タイ鉄道 (タイ国有鉄道東北本線) |
キロ程 | 6.15 km(ノーンカーイ駅起点) |
電報略号 | ลล. |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗降人員 -統計年度- |
104人/日 -2014年- |
開業年月日 | 2009年3月5日 |
ターナレーン駅(ターナレーンえき)は、ラオスのヴィエンチャン都ハートサーイフォング郡にある貨物駅である。
概要
[編集]ターナレーン駅は、メコン川に架かるタイ=ラオス友好橋上の国境から5.2km離れた場所にあるラオス側の国境駅である。ラオスは鉄道車両を所有していないので乗り入れる車両は全てタイ国鉄が保有する車両である。
タイのNEDAによる、タイ・ラオス鉄道建設プロジェクトとして建設され、ヴィエンチャン市街地方面への延伸も完成した[1]。2023年10月30日、ヴィエンチャン駅の開業式典が行われた[2]。正式運用に入る2024年7月より、ターナレーン駅は貨物専用駅となり、全旅客列車は通過している。
歴史
[編集]- 2009年3月5日 【開業】ノーンカーイ駅 - ターナレーン駅 (6.15km)
- 2023年10月30日 【開業】ターナレーン駅 - ヴィエンチャン駅 (7.5km)
- 2024年7月 ヴィエンチャン駅の運営開始により、貨物専用駅となった
旅客駅
[編集]2009年3月5日より2024年7月までは、旅客駅としても利用されていた。地上駅であり、旅客用としては単式及び島式1面の複合型ホーム2面2線を有する。駅舎は単式ホームに面している。旅客向けの出入国審査設備があり、ラオスからタイ側へ向かう鉄道利用者の出国手続き及び、タイ側からラオスへ向かう利用者の入国手続きを行う。駅舎とは旅客用ホームを挟んで反対側、構内東側には数本の側線がある。
タナレーン・ドライポート
[編集]2019年8月よりタイとの間で国際貨物輸送が開始された[3]。
2020年7月、タナレーン駅北側、約1kmの場所にて、総合物流施設であるヴィエンチャン・ロジスティクスパーク (Vientiane Logistics Park)[4]、鉄道コンテナ貨物と、タイ=ラオス友好橋で貨物自動車により運ばれる貨物を取り扱うドライ・ポート、コンテナヤード、通関施設であるタナレーン・ドライポート (Thanaleng Dry Port) が着工された[5]。
2021年12月、タナレーン・ドライポートが正式に開業した[6]。2022年7月1日、タナレーン・ドライポートにて、中国ラオス鉄道との貨物積み替え設備が完成した[7]。ラオス中国鉄道は標準軌、タイ側はメーターゲージであるため、コンテナ等を積載した貨車はそのまま乗り入れはできないため、タナレーンで貨物を積み替える必要がある。ドライポート内にはタイ=ラオス友好橋を通過する貨物自動車専用の国境検問所が設置され、通関手続きが行われている。
中国の昆明方面と、タイのレムチャバン港を結ぶ、貨物物流の結節点となる。2022年8月、マレーシアのクアラルンプールと直結する試運転列車が運行された[8]。
駅周辺
[編集]- タイ=ラオス友好橋・ラオス側入口(道のり3.8km)
- ヴィエンチャン・ロジスティックス・パーク、ターナレーン・ドライポートまで約1km[9]
将来計画
[編集]2010年11月、ラオスとタイの当局者は、当駅からビエンチャンまでの共同延長プロジェクトが見直されたことを確認した。代わりに、タイと中国の政府がサポートするノンカイと昆明を結ぶ中国ラオス鉄道プロジェクトで、ビエンチャンに近いメコン川に架かる新しい橋の建設が行われる。プロジェクトを見直した後、ラオス当局者は中国ラオス鉄道のビエンチャン南駅に隣接するターナレーン駅をタイ=ラオス友好橋を渡る貨物列車のターミナルに改造することを決定した。プロジェクトが完成すると、貨物はバンコクからラオスまで、道路輸送よりも低コストで輸送できるようになる [10]。
参考文献
[編集]- 杉本聖一 『魅惑のタイ鉄道』 (玉川新聞社、2000年)ISBN 4-924882-29-1
- 『世界の鉄道』(海外鉄道技術協力協会、2005年)
- 柿崎一郎 『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』 (京都大学学術出版会、2010年)ISBN 978-4-87698-848-8
- 渡邉乙弘 『タイ国鉄4000キロの旅』 (文芸社、2013年)ISBN 978-4-286-13041-5
脚注
[編集]- ^ Spooner, Andrew (2009年2月27日). “First Train to Laos”. The Guardian 22 May 2015閲覧。
- ^ ビエンチャン(カムサワート)駅が完成 - JETRO 2023年11月08日
- ^ “ラオス~タイ間の鉄道による越境貨物輸送を開始”. JETRO. (2019年8月7日)
- ^ Vientiane Logistics Park
- ^ “ビエンチャン・ロジスティクスパーク開発が始動”. JETRO. (2020年7月13日)
- ^ “ビエンチャン郊外のドライポート、正式開業”. NNA ASIA. (2021年12月8日)
- ^ “タイ国鉄と中国ラオス鉄道の貨物積み替え施設が完成”. JETRO. (2022年7月7日)
- ^ “ついに始動?マレー半島―中国間「鉄道貨物輸送」”. 東洋経済 ONLINE. (2022年8月25日)
- ^ “ジェトロ、ビエンチャン・ロジスティクスパークとの協力覚書を締結” (2021年3月30日). 2021年10月28日閲覧。
- ^ Rapeepat Mantanarat (2010年11月9日). “Laos rethinks rail project”. TTR Weekly. オリジナルの2013年2月5日時点におけるアーカイブ。 2011年3月13日閲覧。