三井住友信託銀行
三井住友信託銀行本店ビル | |
種類 | 株式会社 |
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機関設計 | 監査等委員会設置会社[1] |
市場情報 | 非上場 |
略称 | SMTB |
本店所在地 |
日本 〒100-8233 東京都千代田区丸の内1丁目4番1号 (三井住友信託銀行本店ビル) |
設立 |
1925年(大正14年)7月28日 (住友信託株式会社) |
業種 | 銀行業 |
法人番号 | 2010001146005 |
金融機関コード | 0294 |
SWIFTコード | STBCJPJT |
事業内容 | 信託銀行業 |
代表者 |
大山一也(取締役社長) 海原淳(取締役副社長) 岩熊清司(取締役副社長) 野口謙吾(取締役副社長) |
資本金 |
3,420億円 (2020年3月31日時点) |
発行済株式総数 |
普通株式 16億7,453万7千株 第二種優先株式 1億9百万株 (2014年3月31日時点) |
経常利益 |
連結:1,140億円 (2021年3月31日時点) |
純利益 |
連結:959億円 (2021年3月31日時点) |
純資産 |
連結:2兆495億円 (2021年3月31日時点) |
総資産 |
連結:60兆1,176億円 (2021年3月31日時点) |
従業員数 |
13,608人 (2022年3月31日時点) |
決算期 | 3月末日 |
会計監査人 | 有限責任あずさ監査法人 |
主要株主 | 三井住友トラスト・ホールディングス 100% |
主要子会社 | #関連会社参照 |
外部リンク |
www |
特記事項:大阪本店所在地 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友ビル |
三井住友信託銀行のデータ | |
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法人番号 | 2010001146005 |
店舗数 | 国内 150店、海外 5店 |
貸出金残高 | 30兆7,035億円 |
預金残高 | 24兆729億72百万円 |
特記事項: 預金残高は2014年3月31日時点、貸出金残高及び店舗数は2021年3月31日時点。貸出金残高は、元本補てん契約のある信託勘定含む。国内店舗数には支店のほかローンプラザなどを含めるが、海外店舗数に駐在員事務所は含めない。 |
三井住友信託銀行株式会社(みついすみともしんたくぎんこう、英: Sumitomo Mitsui Trust Bank, Limited)は、東京都千代田区丸の内に本社を置く、三井住友トラスト・ホールディングスの完全子会社の信託銀行。2012年4月1日に発足した。
なお、メガバンクの三井住友銀行やSMBC信託銀行などを傘下に置く三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)とは直接的な資本関係はなく、互いに独立した企業となっている(「三井住友」も参照)。
概説
[編集]コーポレートスローガンは「The Trust Bank」。銀行事業と信託・財産管理事業を一体として展開する専業信託銀行グループである。
2009年に住友信託銀行と金融持株会社の中央三井トラスト・ホールディングスが経営統合に合意し、2011年4月1日に三井住友トラスト・ホールディングス(SMTH)として経営統合した。その1年後となる2012年4月1日に金融持株会社であるSMTH完全子会社の住友信託銀行、中央三井信託銀行、中央三井アセット信託銀行の3行が合併する事によって発足した[2][注釈 1]。
本社機能は東京の丸の内に置き、旧:住信の本店営業部(大阪市北浜)を「大阪本店営業部」へ、旧:住信の東京営業部を「本店営業部」へ改称した[注釈 2]。なお、元々住信の東京営業部が入居していた東京本部ビル(丸の内一丁目4番4号)は、三菱地所主導による隣接した旧・UFJ信託銀行本店ビル跡地(同4番3号)と旧・東銀ビル跡地(同4番2号)の敷地を集約して一つのオフィスビル(同4番1号)へ建て替える再開発計画(住信は共同事業者として参画)が2009年に着工したことに伴い、2007年より順次八重洲側に仮移転した。2012年1月に「丸の内永楽ビルディング」として竣工した事に伴い[3]、三井住友信託銀行発足時に同ビルに本部機能と共に入居(転入)した。なお、旧・中央三井の本店は「芝営業部」へ改称、旧・中央三井の名古屋支店が「名古屋営業部」に昇格し、旧・三井信託銀行の本店であった「日本橋営業部」と共に5営業部体制となった。
三井住友を冠するものの、三井住友銀行(SMBC)を傘下に置く三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)とは経営、業務面においての関わり合いは希薄であり[注釈 3]、旧住友銀行の信託子会社であった「すみぎん信託銀行」を旧・住信が吸収合併している、三井住友トラスト・カード(旧・住信カード)がVJAグループ傘下である、旧・中央三井信託銀行が当社前身のさくら信託銀行を譲受している、SMFG株式の証券代行事務を受託している[注釈 4]―といった、三井住友に属する企業として実務程度の繋がりしかない。メガバンクに属さない独立資本の大手信託銀行という位置付けにある[注釈 5]。なお、三井グループの三井業際研究所[4]・月曜会・三井文庫[5]の会員企業であり、住友グループの白水会 [6]・住友グループ広報委員会[7]の会員企業[注釈 6]でもある。
2014年、シティグループによる世界的な不採算部門の見直しの一環による国内の個人金融ビジネスからの撤退に伴い、三井住友信託銀行および新生銀行、三越伊勢丹ホールディングス、JCBの3社連合がシティカードジャパンの買収に名乗りをあげていたが[10]、2015年3月31日、独占的交渉権を得た三井住友信託銀が400億円強程度で全株式を取得すると発表した[11][12]。
自社[13]あるいはフロンティア不動産投資法人等の投資ファンド所有の商業施設の大規模小売店舗立地法における名義上の設置者(所有者)になっている物件もある[14][15]。
情報処理システム
[編集]勘定系システム
[編集]勘定系システムは、2014年5月7日に旧・中央三井のシステムについてリプレースを実施[16]。その後、7月~11月までの4回の3連休期間に、旧・住信の店舗を旧・中央三井店の新システムへ順次移行。同11月25日、全店舗での新システムの移行が完了した。
沿革
[編集]- 合併前の各行については、「住友信託銀行#沿革」「中央三井信託銀行#沿革」「中央三井アセット信託銀行#外部リンク」を参照
- 2012年4月1日 - 住友信託銀行が、中央三井信託銀行・中央三井アセット信託銀行を吸収合併し、三井住友信託銀行株式会社に改称。
- 2013年3月11日 - 公的資金を完済。
- 2014年8月27日 - 横浜銀行と資産運用および個人向け投資商品販売業務における業務提携に関し、基本合意書を締結[17][18]。
- 2015年3月31日 - シティカードジャパンの買収を発表。
- 2023年9月29日 - 住信SBIネット銀行を所属行とする、銀行代理店業務を開始(住信SBIネット銀行三井住友信託支店を開設)。
合併における経緯
[編集]合併前
[編集]住友信託銀行は、金融ビッグバン以降の都市銀行および信託銀行間の経営統合による金融再編に参加していなかった銀行である。2004年5月に当時経営難であったUFJホールディングスからUFJ信託銀行の売却を打診され、経営統合の方向で基本合意するも、UFJグループは同年7月に三菱東京フィナンシャル・グループとの統合を選択し、一方的に契約が破棄された事により合併は実現しなかった。その後、住友信託と(中央)三井トラスト・ホールディングスが経営統合を検討し、2005年2月には合意寸前まで至ったが、人事や合併比率等で合意できずに破談に終わっている[19]。
一方、国内の金融業界では、金融ビッグバンの影響で業種間の垣根が撤廃・緩和され、2000年代は商業銀行・信託銀行・証券会社で構成される一大金融グループを形成する動きが加速した時代であった。信託部門ではみずほFGがみずほ信託銀行を、三菱UFJFGが三菱UFJ信託銀行を擁する中、(老舗系)信託銀行を持たない三井住友FGから住信・中央三井の両行に対し統合圧力が高まるのは、想像に難くない[19]。このような情勢の中で、メガ傘下入りを嫌い独立志向を貫く両行の思惑は合致しており、業界内でも両行の合流は“既定路線”とされていたが、多角化路線を進む住友信託と個人営業重視の中央三井といった経営方針の違いもあり、再編劇は当時社長であった高橋温(住友信託)と田辺和夫(中央三井)の退任以降と見られていた[19]。
しかし、折からの金融危機の影響で公的資金の返済が予定通りに進まず実質国有化されていた中央三井と、大口融資先アイフルの業績悪化の影響を受けた住友信託は、規模拡大による業務効率化が急務となり[19]、2009年は両グループで再び経営統合の交渉についた。両行の経営統合が正式に発表されたのは、同年11月6日の事だった[20]。また、当初は大和銀行(現:りそな銀行)と住友信託の合弁会社であった日本トラスティ・サービス信託銀行に2002年に(中央)三井トラストが資本参加した。
合併後
[編集]三井住友信託銀行は国内唯一のメガ信託となったものの、それでもメガバンクとの差は歴然であり、今後の経営戦略を描くのは容易ではない。統合発表会見の際に田辺和夫社長は「(三井住友FG傘下入りは)今のところ全くない」と述べているものの、現実問題として傘下入りのメリットを指摘する声があるのも事実である[20]。統合に際し旧行の幹部も「三井住友FGに吸収されるなら統合で体力を付けてから」と本音を漏らしており[19]、他のメガバンク幹部からも「結局は三井住友FGに合流せざるを得なくなる」という見方がある[20]。
関連会社
[編集]- 三井住友トラスト不動産
- 三井住友トラスト・アセットマネジメント
- 日興アセットマネジメント
- 三井住友トラストクラブ
- 三井住友トラスト・カード
- 三井住友トラスト・パナソニックファイナンス
- 三井住友トラスト・ローン&ファイナンス
- 東京証券代行
- 日本証券代行
- 三井住友トラストTAソリューション
- 日本株主データサービス
- スカイオーシャン・アセットマネジメント
など
不祥事
[編集]株主総会の議決権行使書の不適切処理
[編集]2020年9月24日に三井住友信託銀行が公表したプレスリリースによると、当社及び連結子会社の東京証券代行と日本証券代行が受託した株主総会の議決権行使集計業務について、三井住友トラストTAソリューションを通じて再委託した日本株主データサービスにおいて、2020年5月から7月に開催された株主総会のうち当社が受託した891社、東京証券代行が受託した38社、日本証券代行が受託した46社の合計975社で株主総会の議決権行使を巡り、期限当日に届いた議決権行使書を集計から外すといった不適切処理が行われていた。[21]この不適切処理は約20年間にわたり行われていたという報道もある。[22]
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ このため、旧:住友信託銀行の届出番号を引き継いで宅地建物取引業の届出番号は国土交通大臣届出第1号となる。
- ^ 本店を東京へ移転した事に伴う改称は三井住友銀行(旧:住友銀行)と同様。
- ^ 大阪本店営業部(住友ビル本館内:旧住信本店営業部)は、SMBC大阪本店営業部である住友ビルディングの隣にある。
- ^ SMTBが行う証券代行業務はみずほ信託銀行と業務提携している。
- ^ 一方でりそな銀行とは日本トラスティ・サービス信託銀行(現在の日本カストディ銀行)を共同で設立するなど、親密な関係とされている。
- ^ 親会社の三井住友トラスト・ホールディングスは三井グループの二木会・三井広報委員会[8]・月曜会・綱町三井倶楽部[9]に加盟しているが、三井業際研究所・三井文庫、住友グループの白水会・住友グループ広報委員会にはいずれも非加盟。
出典
[編集]- ^ 組織図 - 三井住友信託銀行株式会社
- ^ “三井住友信託銀が発足 3行合併、最大メガ信託”. 47NEWS. 共同通信. (2012年4月1日) 2013年9月26日閲覧。
- ^ 物件詳細 丸の内永楽ビルディング 三菱地所
- ^ “会員会社|三井業際研究所”. 三井業際研究所公式サイト. 三井業際研究所. 2024年7月29日閲覧。
- ^ “定款・役員・賛助会社 | 公益財団法人 三井文庫 – 社会経済史史料の保存・公開、調査研究をおこなう史料館と美術品の保存・公開、調査研究をおこなう三井記念美術館からなる研究機関”. 三井文庫公式サイト. 公益財団法人 三井文庫. 2024年7月29日閲覧。
- ^ 田中彰「六大企業集団の無機能化 : ポストバブル期における企業間ネットワークのオーガナイジング」、『同志社商学』64巻5号、同志社大学商学会、doi:10.14988/pa.2017.0000013201、NAID 110009605659 pp. 330-351
- ^ “住友グループ各社のご案内 | グループ各社・関連団体 | 住友グループ広報委員会”. 住友グループ広報委員会公式サイト. 住友グループ広報委員会. 2024年7月29日閲覧。
- ^ “会員会社 | 三井広報委員会”. 三井広報委員会公式サイト. 三井広報委員会. 2024年7月29日閲覧。
- ^ “会員企業一覧 | 綱町三井倶楽部”. 綱町三井倶楽部公式サイト. 綱町三井倶楽部. 2024年7月29日閲覧。
- ^ 「三井住友信託銀が独占交渉 「ダイナース」買収:M&Aニュース」『日本経済新聞電子版』2015年2月14日
- ^ “米シティ、カード事業売却を発表 三井住友信託に”. 日本経済新聞. (2015年3月31日) 2015年4月1日閲覧。
- ^ 『シティカードジャパン株式会社の株式の取得に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)三井住友トラスト・ホールディングス株式会社 三井住友信託銀行株式会社、2015年3月31日 。2015年4月1日閲覧。
- ^ “北海道告示第10144号” (PDF). 北海道公式サイト (2014年2月21日). 2014年3月21日閲覧。
- ^ “平成24年度大規模小売店舗立地法法第6条第2項(変更)届出の概要【2012年10月末】” (PDF). 経済産業省 (2012年10月31日). 2014年3月21日閲覧。
- ^ “イオンモール茨木”. ポートフォリオ情報. フロンティア不動産投資法人. 2014年3月21日閲覧。
- ^ “中央三井にシステムを一本化 三井住友信託の勘定系”. 47NEWS. 共同通信. (2011年8月31日) 2013年9月26日閲覧。
- ^ “横浜銀行との業務提携の検討について” (PDF). 三井トラスト・ホールディングス株式会社 株式会社三井住友信託銀行 (2014年8月27日). 2014年8月28日閲覧。
- ^ “三井住友信託、横浜銀と業務提携へ 資産運用 地銀他行も視野”. 日本経済新聞. (2014年8月28日) 2014年8月28日閲覧。
- ^ a b c d e “メガ信託、銀行に挑戦状 住友信託・中央三井、統合へ”. フジサンケイ Business i (日本工業新聞社). (2009年10月28日)
- ^ a b c “規模の力で難局打開 住友信託・中央三井、統合発表”. 朝日新聞 (朝日新聞社). (2009年11月7日) 2015年3月15日閲覧。
- ^ “当社取引先の議決権行使書集計に係る業務についての調査結果のお知らせ” (PDF). 2020年10月7日閲覧。
- ^ “20年間で1000社超、株主の一部が賛否投票できず?…三井住友信託銀が誤集計 : 経済 : ニュース”. 読売新聞オンライン (2020年9月24日). 2020年10月7日閲覧。
関連項目
[編集]- 信託銀行
- 佐藤浩市 - 当社発足時のイメージキャラクター
- 真相報道 バンキシャ!(日テレ) - 番組スポンサー
- 常陰均 - 取締役、元社長
外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト
- 経営統合に関する最終合意等について (PDF) - 中央三井トラスト・ホールディングス、住友信託銀行 平成22年8月24日