小西康陽
小西 康陽 | |
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生誕 | 1959年2月3日(65歳) |
出身地 | 日本北海道札幌市 |
学歴 | 青山学院大学経営学部 |
ジャンル | 渋谷系 |
職業 |
作詞家 作曲家 編曲家 音楽プロデューサー ベーシスト |
担当楽器 |
ベース ギター キーボード ボーカル |
活動期間 | 1978年 - |
共同作業者 | ピチカート・ファイヴ(1985年 - 2001年) |
公式サイト | readymade.co.jp |
小西 康陽(こにし やすはる、1959年2月3日 - )は、日本の音楽家。北海道札幌市生まれ[1](ただし、1990年代の文献では「東京都生まれ」とされているものもある[2])。幼少期から中学途中までは東京都渋谷区で育つ[3]。北海道札幌南高等学校卒業、青山学院大学卒業。妻は、レディメイド・エンタテインメントの代表取締役で文筆家の長谷部千彩。
プロフィール
[編集]デビュー以前
[編集]印刷業を営む両親の息子として札幌に生まれる[4]。父親は釧路市、母親は東京都出身[5]。両親の意向により、3歳の時に東京都渋谷区恵比寿の母親の実家に移り、母方の祖母と2人の伯母に育てられる[3]。港区立神応小学校卒業[6]。小学校5年生の頃に音楽に目覚め、以降レコード・コレクションを始める。また、漫画にも熱中し、雑誌『COM』や『ガロ』、24年組の少女漫画などを読み耽る。中学2年の時に札幌市に移り、高校時代まで過ごした[3]。
1年の浪人の後、青山学院大学経営学部に入学。サザンオールスターズを生んだ音楽サークル「ベターデイズ」に所属。後に8 1/2に参加する鈴木智文や、ピチカート・ファイヴを共に結成する高浪慶太郎、鴨宮諒、宮田繁男らと知り合う。
大学3年生の頃から映画マニアになり、ミュージシャンデビューする25歳までの間、名画座を渡り歩き年間200本もの映画を観る。大学卒業時には、日活の助監督試験を受験した。
ピチカート・ファイヴ
[編集]筒美京平に憧れて、仲間と作っていた「デモテープ制作集団」を、1984年にピチカート・ファイヴと命名し、細野晴臣のレーベルノン・スタンダードから1985年メジャー・デビュー。以降、幾度ものメンバーチェンジを繰り返しながら、2001年に解散するまでリーダーとして在籍した。2人編成時代は「ピチカート・ファイヴで2番目に人気のあるメンバー」と自虐的な発言もしていた[7]。
ピチカート・ファイヴ解散後
[編集]ピチカート・ファイヴ解散後もそのマニアックな才能とキャラクターを活かし、ドラマや映画のサントラの他、CM曲や数々のリミックスアルバムに多数参加している。ヨーロッパやアメリカを中心に、海外での人気も高いミュージシャンでもあり、プロモーション・ビデオなどでのアートワークや映画評論、コラムなど多彩な活動を行っている。
2009年12月に、ビクターエンタテインメントへ移籍し、新レーベルREADYMADE-VICTOR INCORPORATED COMPANYの略である(レディメイドが/ビクターで/いろいろ出しますの意味を持つ)「READYMADE V.I.C.」を設立。2010年3月にはリミックスワーク集である『ATTRACTIONS! KONISHI YASUHARU Remixies 1996-2010』をリリースし、2011年3月31日、ユニバーサルミュージックに「PIZZICATO ONE」プロジェクトを立ち上げ、自身初のソロアルバム「11のとても悲しい歌」を5月25日にリリースした。
2024年10月[8]。
、スタジオ録音としては初のヴォーカル・アルバム『失恋と得恋』をソロ名義でリリースアルバム
[編集]- 裸の王様・王様のアイデア〜小西康陽の仕事1987-1994(ソニー・ミュージック編)、1995年11月1日
- ATTRACTIONS! KONISHI YASUHARU Remixies 1996-2010、2010年3月
- 11のとても悲しい歌 (PIZZICATO ONE)、2011年5月
- わたくしの二十世紀 (PIZZICATO ONE)、2015年6月
- 素晴らしいアイデア 小西康陽の仕事1986-2018、2018年6月6日 - 5CD:MHCL-30501 ※小西がこれまでに作詞、作曲、編曲で携わった歴代作品の中から90曲を収録したコンピレーションボックス。Blu-spec CD2による完全生産限定盤[9]。
- 前夜 ピチカート・ワン・イン・パースン (PIZZICATO ONE)、2020年6月
- 失恋と得恋(小西康陽)、2024年10月
DJ
[編集]「1974年以降の音楽は聴かない」と公言するものの、無類のレコードコレクターとして、また、その独特のリミックスセンスを生かして、趣味をかねて東京都内(例:渋谷OTOなど)や海外のクラブでDJを務めることも多く、音楽業界のみならず、クラブ業界でも大物の1人として認識されている。DJとしては須永辰緒と大変親しく、須永同様「レコード番長」の名を冠する大物DJである。
2011年11月16日にDJ Duo NOEL & GALLAGHER 名義でDJ NOELこと 辻一臣とともに『Play Loud』をリリース。各CD・レコード店で軒並みSOLD OUT。雑誌「groove」にもソロ・インタビューや対談で登場した。
プロデュースしたアーティスト
[編集]- akiko
- YeLLOW Generation -『Dual』
- エイジアエンジニア
- Every Little Thing
- 小倉優子 - 『オンナのコ♡オトコのコ』
- 香取慎吾(※慎吾ママおよび両さん名義)
- かまやつひろし
- ザ・コレクターズ(THE COLLECTORS) - 『COLLECTOR NUMBER.5』
- ポカスカジャン - 「ガリガリ君のうた」
- チェブラーシカ
- Chappie - 『The International Chappie's Cheer-leading Team』
- TOKIO - 『TOK10』(「涙くんさよなら」「よろしく哀愁」「パラダイス銀河」)
- 中シゲヲ
- 夏木マリ - 『13シャンソンズ』『パロール』『戦争は終わった』
- Negicco - 『アイドルばかり聴かないで』
- 野宮真貴
- 野本かりあ
- BAZAAR
- 花田裕之
- 林未紀
- Hippy Hippy Shakes
- 弘田三枝子
- 和田アキ子 - 『フリー・ソウル』
- The Phantom Gift - 『ザ・ファントムギフトの世界』
- 深田恭子 - 『キミノヒトミニコイシテル』・『ルート246』
- MEG - 『ルージュの伝言』『夏が終わる』『私がオバさんになっても』
- 水森亜土 - 『すきすきソングス』
楽曲提供
[編集]- 小泉今日子 - 「CDJ」(『KOIZUMI IN THE HOUSE』収録)
- 戸川京子 - 「動物園の鰐」(『涙。』収録)
- 松本伊代 - 「有給休暇」(『Private file』収録)、「カーマイン・ローション」(『Mariage〜もう若くないから』収録)
- カルロス・トシキ&オメガトライブ - 「Bad Girl」※作詞
- 三浦理恵子 - 「日曜はダメよ」※作詞・作曲
- クレイジーケンバンド - 「ショック療法」
- クレモンティーヌ - 「Un Homme Et Une Femme (Readymade One Man DJ Show Mix)」
- コーネリアス - 「HOW DO YOU FEEL?」(「69/96」収録)※作詞
- 細川ふみえ -「スキスキスー」
- SMAP - 「theme of 015」
- SMOOTH ACE
- ZARD
- 香取慎吾 - 「慎吾ママのおはロック」※作詞・作曲
- T.V.Jesus
- 中谷美紀 - 「逢いびきの森で」
- 観月ありさ - 「遠い記憶」※作曲、「パリの恋人/トーキョーの恋人」、「Friend and Lover」、「甘い記憶」※作曲・編曲(全て『ARISA III LOOK』収録)
- 池田聡 - 「A love supreme - 至上の愛」
- 及川光博 - 「ザッツ・エンタテインメント。」
- 加藤紀子 - 「いつか王子様が」※作詞・作曲・編曲
- ミズノマリ(paris match)
- 水森亜土
- 宮村優子
- YOU THE ROCK★
- 吉村由美(PUFFY)
- 吉岡忍
- 小林恵美
- 篠原ともえ - 「メトロの娘」
- ジュディ・オング
- 陣内孝則
- speena
- 米川英之 - 「Shadow of Your Smile」・「真夜中へ8マイル」(Sweet Voyage収録)、「夜の匂い」※作詞
- ちびうさ (CV.福圓美里) - 「乙女のススメ」(作詞:こだまさおり・小西康陽 作曲・編曲:小西康陽)
- 新しい地図(稲垣吾郎・草彅剛・香取慎吾)-「72」(72時間ホンネテレビ・テーマソング)
- MELLOW MELLOW - 「最高傑作」※作詞・作曲・編曲
- 松浦亜弥 - 「ね〜え?」※編曲
劇伴作曲
[編集]- 喰いタン -食通探偵の推理紀行-
- シュガシュガルーン -SUGAR×2 RUNE-
- シティボーイズ・ライブ - 1992-1997年,1999年の舞台公演
- 正義の味方
- 少年頭脳カトリ
- 不機嫌なジーン(※サントラ作品では未収録である)
- アキハバラ@DEEP
- TALK LIKE SINGING(※音楽監督、作曲担当。脚本、作詞:三谷幸喜、主演:香取慎吾)
- ONE PIECE FILM STRONG WORLD・オープニングテーマ曲担当。
- デカワンコ
- 東京全力少女
- 戦力外捜査官
- でぶせん
- 二月の勝者-絶対合格の教室-[10]
主なリミックス作品
[編集]- m-flo - 「Hands(readymade JBL mix 2000 by Konishi Yasuharu)」「One Sugar Dream(Readymade Pot-Pourri of the Beats by KONISHI YASUHARU)」
- エレキハチマキ - 「(It's a)Gloomy day(It's a Groovy readymade bikker mix by Yasuharu Konishi)」
- Kahimi karie - 「One thousand 20th Century Chairs(Remixed by Konishi Yasuharu)」
- キリンジ - 「君の胸に抱かれたい〜エイリアンズ(readymade 524 mix double by KONISHI yasuharu)」
- クレモンティーヌ - 「男と女(Readymade one man DJ show mix by KONISHI YASUHARU)」「ラ・フレット(Readymade ORGAN BAR MIX by KONISHI YASUHARU)」
- コーネリアス - 「Count 5,6,7,8.(remixed by KONISHI YASUHARU)」
- coba - 「K jungle(the Sound of Readymade Mix by 初代Konishi Yasuharu)」
- THE COLLECTORS - 「シャドウマン 〜Konishi,Yasuharu remix〜」
- 高中正義 - 「BLUE LAGOON(readymade 524 mix:YASUHARU KONISHI)」
- 松平健 - 「マツケンサンバII "READYMADE SHOGUN MIX2004" Remixed by KONISHI yasuharu」「マツケンサンバ3(readymade SHOGUN MIX 2005 by KONISHI yasuharu)」「マツケンのAWA踊り(Readymade暴れん坊 jump up 2006 Remixed by KONISHI yasuharu)」
- モダンチョキチョキズ - 「自転車に乗って、(remixed by KONISHI yasuharu)」
- ジャクソン5 - 「I Want You Back(readymade 524 mix:YASUHARU KONISHI)」「ABC(readymade super 524 mix:KONISHI yasuharu)」
- TELEX - 「Twist A Saint-Tropez(Readymade ; Twist A Tokyo Mix)」
- トム・ジョーンズ - 「Tom Jones International(READYMADE 524 mix by KONISHI yasuharu)」
- ZARD - 「Can’t take my eyes off of you」「Can’t take my eyes off of you(readymade wizard mix)」
- YMO - 「テクノポリス(THE READYMADE/DARLIN' OF DISCOTIQUE TRACK by KONISHI YASUHARU)」
- 猫沢エミ - 「Robot(the readymade mon ami robotique remix by KONISHI yasuharu)」
- PUFFY - 「サーキットの娘(The Readymade JBL Mix '99 by KONISHI YAUSHARU)」「これが私の生きる道(The Readymade. Darlin' of Discotheque Track by KONISHI YASUHARU)」「ブギウギNo.5(readymade all that jazz 2003 by KONISHI YAUSHARU)」「Your love is a drug(readymade acid tect 2003 by KONISHI YASUHARU)」「HiHi(readymade toon jingle 2005 by KONISHI yasuharu)」
- 弘田三枝子 - 「レオのうた(readymade JBL mix by KONISHI YAUSHARU)」
- 福富幸宏 - 「Brasilia 2000(Readymade All That Jazz by Yasuharu Konishi)」
- breat - 「愛の言葉(readymade 524 mix by Yasuharu Konishi)」
- ダイアナ・ロス&ザ・スプリームス - 「You Can't Hurry Love(READYMADE RE-EDIT by KONISHI yasuharu)」
- エイジアエンジニア - 「Grooving Loop(READYMADE WEEKEND MIX 2005 by KONISHI yasuharu)」「MOMI MOMI Fantastic(readymade モミモmix by KONISHI yasuharu)」
- ECD - 「DIRECT DRIVE(Part 2/the readymade all that jazz〜あるいはコニシの猟盤日記ミックス by KONISHI YASUHARU」
- SOUL SCREAM - 「続自由街道(readymade all that jazz by KONISHI yasuharu)」
- ジェームス・ブラウン - 「Sex Machine(Readymade Jazz Defector by KONISHI yasuharu)」
- エラ・フィッツジェラルド - 「Cool Breeze(Readymade All That Jazz/feat.akiko by KONISHI yasuharu)」
- NONA REEVES - 「DJ!DJ!〜届かぬ思い〜(readymade 524 Classics by KONISHI yasuharu)」
- ORIGINAL LOVE - 「羽根とピストル(readymade bellisima '99 mix byKONISHI YASUHARU)」「水の音楽/Hum a Tune(the readymade JBL mix by KONISHI yasuharu)」
- クレイジーケンバンド - 「葉山ツイスト(readymade ye'ye' track by KONISHI YASUHARU)」「ハンサムなプレイボーイ(readymade 524 mix by KONISHI YASUHARU)」
- DOMINO88 - 「GO GO CLUB(readymade super 524 mix by yasuharu konishi)」
- スケボーキング - 「太陽(The readymade JBL Mix by Yasuharu Konishi)」
- フィンガー5 - 「恋のダイヤル6700(readymade 0524-6700 MIX by KONISHI YASUHARU)」
- ユニコーン - 「大迷惑(Readymade 大mix by KONISHI yasuharu)」
- 和田アキ子 - 「帰り来ぬ青春(readymade mix 2004 by KONISHI yasuharu)」「トゥモロー〜ジョージアで行きましょう編〜(Readymade Alternate Mix by KONISHI yasuharu)」
- globe - 「FREEDOM(524 Mix)」
- ももいろクローバーZ - 「ももクロ・特盛り(12月限定)」「ももクロ・メガ盛り」
ラジオ
[編集]- SOUND AVENUE 905(木曜日担当、TBSラジオ、2015年10月1日 - 2016年3月23日)
著書
[編集]- これは恋ではない 小西康陽のコラム1984-1996(幻冬舎)
- 東京の合唱(L'EDITION READYMADE 2000)
- トウキョウ・モナムール ピチカート・ファイヴのグラフィック・デザイン1985‐2001(ピエ・ブックス)
- ぼくは散歩と雑学が好きだった。小西康陽のコラム1993-2008(朝日新聞社)
- いつもレコードのことばかり考えている人のために。(常盤響との共著、アスキー・メディアワークス)
- マーシャル・マクルーハン広告代理店。小西康陽。(学研)
- 僕らのヒットパレード(片岡義男との共著)(国書刊行会)
- いま見ているのが夢なら止めろ、止めて写真に撮れ。 小西康陽責任編集・大映映画スチール写真集(山田宏一著, 山田参助著, 遠藤倫子著, 小西康陽 (監修) DU BOOKS)
- わたくしのビートルズ 小西康陽のコラム1992-2019 (朝日新聞出版)
参考文献
[編集]- 小西康陽『ぼくは散歩と雑学が好きだった。小西康陽のコラム1993-2008』 - 朝日新聞社
- 山田五郎対談集『20世紀少年白書』 - 世界文化社
脚注
[編集]- ^ HMV&BOOKS online 【インタビュー】小西康陽.
- ^ 『SPA!』、1995年7月19日号、128頁
- ^ a b c 『ぼくは散歩と雑学が好きだった。』 72ページ。
- ^ ""渋谷系"ピチカートの小西康陽、新作完成前に亡くなった父との関係「悔しいけれど、強い影響を受けていた」". ENCOUNT. 株式会社Creative2. 29 November 2024. 2024年11月29日閲覧。
- ^ 『北海道新聞』 1997年4月12日
- ^ 『ぼくは散歩と雑学が好きだった。』 70ページ。
- ^ アルバム『HAPPY END OF THE WORLD』のシークレットトラックにおける発言など
- ^ “「東京は夜の七時」も収録、スタジオ録音した小西康陽ボーカルアルバムリリース”. ナタリー. 株式会社ナターシャ (2024年11月20日). 2024年9月30日閲覧。
- ^ “小西康陽「素晴らしいアイデア」にNegicco、小倉優子らの貴重デモ音源”. ナタリー. 株式会社ナターシャ (2018年5月8日). 2018年5月7日閲覧。
- ^ “柳楽優弥主演ドラマ「二月の勝者」放送開始日&追加キャスト解禁!『無事に撮影の日が迎えられてうれしく思います』”. WEBザテレビジョン. KADOKAWA (2021年9月1日). 2021年9月1日閲覧。
外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト - READYMADE ENTERTAINMENT
- ピチカート・ワン | PIZZICATO ONE - UNIVERSAL MUSIC JAPAN
- 小西康陽 - ソニーミュージック オフィシャルサイト