縁台将棋
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縁台将棋(えんだいしょうぎ)は、夕涼みがてらに縁台で指す将棋のこと。転じて、下手同士が指す将棋のことをさす[1]。縁台に将棋盤を出して将棋を指すこと[2]。
囲碁などの他のボードゲームでも類似した行為がある。
概要
[編集]夏の夕方などに縁台と将棋盤を庭先や路地に出して将棋を指すのが典型的な光景である。ビールを飲みながら指すことも一般的であり、ほとんどの場合は夕涼みを兼ねている。路地で指す場合には通行人が観戦し、通行人をも巻き込んで熱中する姿も見られた。また銭湯で湯涼みを兼ねたり、隣近所の付き合いで指されることも多かった。
将棋盤は主に二つ折れの将棋盤、一枚ものの将棋盤、縁台に升目を掘って墨汁を流し込んだものなどの普及品が使用され、紙やベニヤ板の駒が使用されることもあった[3]。
指し手の棋力は低いことが多く、アヒル囲いや鬼殺しなど特定の戦法・囲いが多用されるなどの特徴もあり、今日ではあまり上手でない将棋の代名詞ともなっている。
将棋大会や将棋クラブと異なり、気軽に指すことができることから庶民的人気を誇り、このような光景は昭和時代当時の作品や、昭和時代を描いた作品でもよく登場する(たとえば昭和30年代・40年代を扱った北見けんいちの『焼けあとの元気くん』、長谷川町子の『サザエさん』など)。しかし、縁台が使用されなくなるとともに徐々に姿を消し、平成以降は青空将棋や縁台将棋のイベントがある程度で、このような光景を見ることは稀となった一方、インターネットでの対局や中継が広まっている[4]。羽生善治はネット中継が縁台将棋に通じるところがあるとしている[4]。
大会・イベント
[編集]脚注
[編集]- ^ 広辞苑第七版. 岩波書店
- ^ “関西将棋辞典”. 関西将棋会館. 2020年8月21日閲覧。
- ^ “|大阪商業大学 | 商業史博物館 | 日本商業史 | 近世大阪の商業 | 将棋の風俗史 3 |”. moch.daishodai.ac.jp. 2020年8月21日閲覧。
- ^ a b “ABEMA・ニコ生、藤井聡太ブームで将棋が人気動画に”. 日本経済新聞 (2023年2月22日). 2023年6月2日閲覧。
- ^ “将棋大会「子供縁台将棋」のおしらせ|イベント|日本将棋連盟”. www.shogi.or.jp. 2020年8月21日閲覧。
- ^ “第10回日本橋みゆき通り街づくり委員会「子供縁台将棋大会」のお知らせ|イベント|日本将棋連盟”. www.shogi.or.jp. 2020年8月21日閲覧。
- ^ “和丘祭 縁台将棋大会”. 2020年8月22日閲覧。
- ^ “価格.com - 「まちかど縁台将棋」に関連する情報 | テレビ紹介情報”. kakaku.com. 2020年8月21日閲覧。