コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

糸 (花譜の曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
花譜楽曲
収録アルバム花と心臓
リリース2019年5月15日
ジャンルJ-POP
時間3分47秒
レーベルKAMITSUBAKI RECORD
作詞者カンザキイオリ
作曲者カンザキイオリ
プロデュースPIEDPIPER
その他収録アルバム
  • 観測α』/『観測β』
  • 観測γ』 - 「糸 (大沼パセリ Remix)」が収録
花と心臓 収録曲

(1)
魔女
(2)

」(いと)は、2018年12月6日YouTube上で公開された、KAMITSUBAKI STUDIO所属のバーチャルアーティスト花譜のオリジナル楽曲である[1][2]。作詞・作曲・編曲はすべてカンザキイオリが行った[1][2]

2019年5月15日にリリースされたEP『花と心臓』に収録された[3][4][5]。フルアルバムとしては、2019年9月11日にリリースされたアルバム『観測α』/『観測β』に初めて収録された[6]

概要

[編集]

2018年12月6日にYouTube上で初めて公開された「花譜初のオリジナル楽曲」である[1][2][7][注釈 1]。そのため、花譜の「はじまりの曲」と表現されることもある[7][13][14]。ミュージックビデオの映像制作は川サキケンジ、映像制作協力は與古田和俊、加藤久之が行った[1]

「糸」公開以前には、「歌ってみた」楽曲がYouTube上で公開されていた[12]。「糸」の予告編「#05」は、12月3日に公開された[15]。2020年3月18日には「糸-Virtual Reality-」として、「糸」のミュージックビデオの世界がVRで再現された映像が公開された[16]

下記の2022年8月24日の「不可解参(狂)」で演奏された映像は「不可解参(狂)」Live Ver.としてミュージックビデオが制作され、2022年9月11日に公開された[17]。この際のバンドメンバーは及川創介(キーボード/バンドマスター)、伊藤翔磨(ギター)、永井隆泰(ベース)、黒田泰平(ドラム)、斎藤渉(ピアノ)、伊藤修平(チェロ)、銘苅麻野・三國茉莉(バイオリン)、角谷奈緒子(ヴィオラ)、BANBI(ターンテーブル)[17]。「不可解参(狂)」の「糸」では、AR技術を駆使し、花譜の身体のまわりに無数の糸が舞う演出がなされた[7]

リミックス

[編集]

リミックスアルバム『観測γ』ではボカロP大沼パセリによるリミックス版「糸 (大沼パセリ Remix)」が収録された[18]

ライブでの演奏

[編集]

本楽曲は花譜のライブシリーズ「不可解」にて複数回披露されている。初めての演奏は、花譜初のワンマンライブ『花譜 1st ONE-MAN LIVE「不可解」』で、1曲目に演奏された[19]。2020年3月23日に Zepp DiverCity にて開催されたそのリメイク作である『花譜 1st ONE-MAN LIVE「不可解(再)」』でも1曲目に演奏された[20]

2020年10月10日に開催された『花譜 2nd ONE-MAN LIVE「不可解弐Q1」』では、リミックスバージョンである「糸 (大沼パセリ Remix)」が第1部の最終曲、13曲目に演奏された[21][注釈 2]

2022年8月24日日本武道館で開催された『花譜 3rd ONE-MAN LIVE「不可解参(狂)』では、第1部の9曲目に演奏された[23][24]。2023年3月4日に開催された『花譜 3rd ONE-MAN LIVE「不可解参(想)」』でも9曲目に演奏された[25]

また、2024年10月12日には、花譜の活動6周年を記念したミニライブとして『花譜 Virtual mini Live「YARN -不可解空間-」』が開催された[26][27]。「Yarn」は「糸」の欧題であり[1]、そのタイトルの通り「糸」は1曲目に演奏された[28]

評価

[編集]

iTunesのトップソングチャートのJ-POP3位、総合9位にランクインした[29]

ライターのたまごまごは「糸」のミュージックビデオについて、これが最初とは思えないくらい歌に深みがあり大人びている、と評している[7]。一方、それと同時に、取材当時の2022年と比べて、声のトーンが高いことを指摘している[7]。そして『花譜 3rd ONE-MAN LIVE「不可解参(狂)』での「糸」について、歌唱力は格段に上がりつつも、若々しい感性はそのまま残し、変わっていない強い思いが感じられたと評している[7]。その上で、4年の活動の中で花譜は自分を縛る「糸」を自身の力で解くことがもうできている、と歌詞を踏まえて評価している[7]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ なお、動画の「#01」および「#02」は「雛鳥」であった[8][9]。「#03」は「糸」の一節である[10]。そのため、「雛鳥」がはじまりの歌と表現されることもある[11]。「糸」と「雛鳥」はほぼ同時期にレコーディングされていた[12]
  2. ^ そのリメイク版『2nd ONE-MAN LIVE「不可解弐REBUILDING」』の「不可解弐Q1:RE -形を失った世界で僕らは-」でも演奏された[22]

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e 花譜 -KAF- (2018年12月6日). “花譜 #06 「糸」 【オリジナルMV】”. YouTube. 2024年12月31日閲覧。
  2. ^ a b c 小町碧音 (2021年10月22日). “花譜、ひとりの少女が世界規模のVシンガーになるまでの成長譚 プロデューサーの言葉と振り返る3年の軌跡”. Real Sound. 2023年2月15日閲覧。
  3. ^ 音楽ナタリー編集部 (2019年4月26日). “バーチャルシンガー・花譜が3曲入り音源「花と心臓」リリース”. 音楽ナタリー. 2024年12月16日閲覧。
  4. ^ MoguLive編集部 (2019年4月26日). “バーチャルシンガー花譜、1stEP「花と心臓」を5月15日に配信限定リリース”. MoguLive. MoguraVR. 2024年12月16日閲覧。
  5. ^ バーチャルシンガー「花譜」、5月15日に1st EP「花と心臓」を配信限定リリース決定”. PANORA. パノラプロ (2019年4月26日). 2024年12月16日閲覧。
  6. ^ 観測/花譜”. 音楽ダウンロード・音楽配信サイト mora ~WALKMAN®公式ミュージックストア~. 2023年5月9日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g たまごまご (2022年9月6日). “花譜は観測することで存在する。武道館公演『不可解参(狂)』はいろいろな意味で“狂った”ライブだった”. QJWeb クイック・ジャパン ウェブ. 2024年12月31日閲覧。
  8. ^ 花譜 -KAF- (2018年10月18日). “花譜 #01”. YouTube. 2024年12月31日閲覧。
  9. ^ 花譜 -KAF- (2018年10月22日). “花譜 #02”. YouTube. 2024年12月31日閲覧。
  10. ^ 花譜 -KAF- (2018年10月26日). “花譜 #03”. YouTube. 2024年12月31日閲覧。
  11. ^ ありた (2019年3月20日). “バーチャルシンガー花譜、活動再開 新曲「雛鳥」発表”. KAI-YOU. 2024年12月31日閲覧。
  12. ^ a b 15歳のバーチャルシンガー・花譜に急接近。彼女は今、何を思うのか。17の質問で迫る特別メールインタビュー!”. rockinon.com (2019年11月5日). 2024年12月31日閲覧。
  13. ^ 秋山仁 (2023年3月11日). “花譜、壮大なスケールで迎えたシリーズの大団円 カンザキイオリ卒業、新章突入を告げた『不可解参(想)』”. Real Sound. 2024年12月31日閲覧。
  14. ^ リアルとバーチャルの融合 史上初!武道館ライブしたバーチャルシンガー花譜とは?”. テレ朝news. テレビ朝日 (2023年8月27日). 2024年12月31日閲覧。
  15. ^ 花譜 -KAF- (2018年12月3日). “花譜 #05 「糸」-予告編- 【オリジナルMV】”. YouTube. 2024年12月31日閲覧。
  16. ^ 花譜 -KAF- (2020年3月18日). “花譜 #54「糸-Virtual Reality-」”. YouTube. 2024年12月31日閲覧。
  17. ^ a b 花譜 -KAF- (2022年9月11日). “花譜 # 112「糸」【「不可解参(狂)」Live Ver.】”. YouTube. 2024年12月31日閲覧。
  18. ^ 米村智水 (2019年12月3日). “花譜、リミックスアルバム『観測γ』リリース 「花譜展」で先行販売”. KAI-YOU. 2024年12月31日閲覧。
  19. ^ Minoru Hirota (2019年8月5日). “花譜ワンマンライブ「不可解」1万字レポート なぜ彼女はVTuberライブの特異点となれたのか?”. PANORA. p. 2. 2023年3月18日閲覧。
  20. ^ 株式会社エクシング (2020年12月8日). “バーチャルシンガー・花譜の記念すべき1st ONE-MAN LIVE「不可解」「不可解(再)」をカラオケルームで堪能!JOYSOUNDの「みるハコ」で、ダイジェスト映像を無料配信!”. PR TIMES. 2024年12月31日閲覧。
  21. ^ 音楽ナタリー編集部 (2020年10月11日). “花譜、バーチャル空間から歌への思い届けた2ndワンマン「花譜を観測してくれてありがとう」”. 音楽ナタリー. 2023年3月17日閲覧。
  22. ^ 【花譜】Live Album 「不可解弐Q1:RE-形を失った世界で僕らは-」/2nd ONE-MAN LIVE「不可解弐REBUILDING」”. FINDME STORE. THINKR. 2023年12月4日閲覧。
  23. ^ 「不可解参(狂)」ライブパンフレット 2022, pp. 43–44.
  24. ^ 音楽ナタリー編集部 (2022年8月27日). “花譜が初の日本武道館公演で“バーチャルシンガーソングライター”に進化「この景色、一生忘れられません」”. 音楽ナタリー. 株式会社ナターシャ. 2022年8月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月4日閲覧。
  25. ^ 音楽ナタリー編集部 (2023年3月5日). “花譜、「不可解」シリーズを完結させ新たな旅立ちへ「私とみんなの物語はまだ始まったばかり」”. 音楽ナタリー. 2023年12月4日閲覧。
  26. ^ KAMITSUBAKI STUDIO・花譜 ミニライブ「YARN -不可解空間-」を10月12日にYouYubeで開催へ”. PANORA (2024年9月23日). 2023年12月31日閲覧。
  27. ^ 花譜-KAF- [@virtual_kaf] (2024年9月22日). "【そして!!!】花譜活動6周年を記念したミニライブ❗️ 「YARN -不可解空間-」を開催決定!!!🥳🎉🍰🍾 花譜のYouTubeチャンネルにて、10/12 19:00から無料配信します!youtube.com/live/zslNMnRWh3M あっという間に6周年…!!!わたしと出会ってくれた皆さん、そして一緒に歩んできてくれた観測者のみなさんに、ここまでの軌跡(そう呼べるものがあることも嬉しい)も想いも感謝も全部携えて、不可解空間から歌います🎤🎶 是非お越しください!よろしくネᐡ• ·̫ •̥ᐡ". X(旧Twitter)より2023年12月31日閲覧
  28. ^ 花譜 (2024), SINKA LIVE SERIES UNKNOWN SPACE #02 YARN 不可解空間 KAF VIRTUAL MINI LIVE, PHENOMENON RECORD 。KTR-0176。
  29. ^ 野口理恵 (2023年1月30日). “中学生でバーチャルシンガーに。花譜が経験した「わたしの拡張」とは?PIEDPIPER×佐久間洋司”. CINRA. 2024年12月31日閲覧。

参考文献

[編集]
  • Maiko Oka (Live Pamphlet design), ed. (2022-08-24), 【花譜】「不可解参(狂)」ライブパンフレット/3rd ONE-MAN LIVE 不可解 FUKAKAIⅢ/MAD, KAMITSUBAKI STUDIO, pp. 1-102 

外部リンク

[編集]