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「国民民主党 (日本 2020)」の版間の差分

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10月23日には、衆議院でも立憲民主党や社民党との野党統一会派から離脱することが表明された<ref>{{Cite web |url=https://this.kiji.is/692217104165454945|title=国民代表、野党会派からの離脱を表明|date=2020-10-23|agency=共同通信|accessdate=2020-10-23}}</ref>。27日に衆議院の新会派「国民民主党・[[無所属クラブ]]」の設立を届け出、会派には国民民主党所属の7名の他、会派「[[希望の党 (日本 2018-)|希望の党]]」の2名([[中山成彬]]・[[井上一徳]])、旧立憲を除名されていた無所属の[[高井崇志]]も加わり10名での結成となった<ref>{{Cite news |title=国民民主、立民との衆院共同会派を離脱 |newspaper=日本経済新聞 |date=2020-10-23 |author= |url=https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65362500T21C20A0EA3000/ |accessdate=2020-11-05 }}</ref><ref>{{Cite news |title=国民、衆院会派が独立|publisher=時事通信|date=2020-10-27|url=https://www.jiji.com/jc/article?k=2020102700843&g=pol|accessdate=2020-11-05}}</ref>。
10月23日には、衆議院でも立憲民主党や社民党との野党統一会派から離脱することが表明された<ref>{{Cite web |url=https://this.kiji.is/692217104165454945|title=国民代表、野党会派からの離脱を表明|date=2020-10-23|agency=共同通信|accessdate=2020-10-23}}</ref>。27日に衆議院の新会派「国民民主党・[[無所属クラブ]]」の設立を届け出、会派には国民民主党所属の7名の他、会派「[[希望の党 (日本 2018-2021)|希望の党]]」の2名([[中山成彬]]・[[井上一徳]])、旧立憲を除名されていた無所属の[[高井崇志]]も加わり10名での結成となった<ref>{{Cite news |title=国民民主、立民との衆院共同会派を離脱 |newspaper=日本経済新聞 |date=2020-10-23 |author= |url=https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65362500T21C20A0EA3000/ |accessdate=2020-11-05 }}</ref><ref>{{Cite news |title=国民、衆院会派が独立|publisher=時事通信|date=2020-10-27|url=https://www.jiji.com/jc/article?k=2020102700843&g=pol|accessdate=2020-11-05}}</ref>。


12月8日には結党以来初となる[[2020年国民民主党代表選挙|党代表選]]が告示された。この代表選では党執行部は党の存在感をアピールする好機と捉え、「推薦人」を確保せずとも自分1人で立候補できる異例の対応を採ったが、立候補を模索していた前原は断念し、党内で待望論のあった[[山尾志桜里]]衆議院議員も早期に立候補しない意向を示した<ref>{{Cite news |title=国民民主代表選 異例の「推薦人不要」で候補乱立? 告示日に前原氏は…|newspaper=毎日新聞|date=2020-12-09|url=https://mainichi.jp/articles/20201209/k00/00m/010/121000c|accessdate=2020-12-20}}</ref>。最終的に代表の玉木と、[[伊藤孝恵]]参議院議員が立候補を届け出、18日の投開票の結果、国会議員票では同数だったものの、地方議員・党員票で玉木が伊藤に大差をつけ、代表に再選された<ref name="mainichi20201218">{{Cite news |title=国民民主党代表選で玉木氏続投 「政策提案型」強化、国会対応は独自路線|newspaper=毎日新聞|date=2020-12-18|url=https://mainichi.jp/articles/20201218/k00/00m/010/245000c|accessdate=2020-12-20}}</ref>。
12月8日には結党以来初となる[[2020年国民民主党代表選挙|党代表選]]が告示された。この代表選では党執行部は党の存在感をアピールする好機と捉え、「推薦人」を確保せずとも自分1人で立候補できる異例の対応を採ったが、立候補を模索していた前原は断念し、党内で待望論のあった[[山尾志桜里]]衆議院議員も早期に立候補しない意向を示した<ref>{{Cite news |title=国民民主代表選 異例の「推薦人不要」で候補乱立? 告示日に前原氏は…|newspaper=毎日新聞|date=2020-12-09|url=https://mainichi.jp/articles/20201209/k00/00m/010/121000c|accessdate=2020-12-20}}</ref>。最終的に代表の玉木と、[[伊藤孝恵]]参議院議員が立候補を届け出、18日の投開票の結果、国会議員票では同数だったものの、地方議員・党員票で玉木が伊藤に大差をつけ、代表に再選された<ref name="mainichi20201218">{{Cite news |title=国民民主党代表選で玉木氏続投 「政策提案型」強化、国会対応は独自路線|newspaper=毎日新聞|date=2020-12-18|url=https://mainichi.jp/articles/20201218/k00/00m/010/245000c|accessdate=2020-12-20}}</ref>。

2021年11月29日 (月) 20:59時点における版

日本の旗 日本政党
国民民主党
Democratic Party For the People
代表 玉木雄一郎
代表代行 前原誠司
大塚耕平
副代表 矢田わか子
伊藤孝恵
幹事長 榛葉賀津也
参議院議員会長 小林正夫
成立年月日 2020年9月11日 (4年前) (2020-09-11)[注 1]
前身政党 旧・国民民主党(一部)
本部所在地
〒102-0093
東京都千代田区平河町2-5-3 Nagatacho GRiD 4F
衆議院議席数
11 / 465   (2%)
(2021年11月1日現在)
参議院議席数
12 / 245   (5%)
(2021年3月24日現在[1]
都道府県議数
103 / 2,643   (4%)
(2021年11月1日現在[1]
市区町村議数
203 / 29,608   (1%)
(2021年11月1日現在[1]
党員・党友数
24,631人
(2020年12月8日現在[2]
政治的思想・立場 中道(改革中道[3]
リベラル - 穏健保守[3]
改革保守[4]
国民主権[3]
平和主義[3]
立憲主義[3]
政治改革行政改革[3]
共生主義[3]
持続可能な開発[3]
地域主権改革[3]
憲法改正[3]
人間の安全保障[3]
核兵器廃絶[3]
機関紙 『国民民主プレス』[5]
政党交付金
24億0072万 円
(2021年4月1日[6]
公式カラー     オレンジ色
    青色
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公式サイト new-kokumin.jp
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国民民主党(こくみんみんしゅとう、: Democratic Party For the People[7]、略称: DPFPDPP)は、2020年令和2年)に結成された日本の政党穏健保守からリベラルまでを包摂する『改革中道政党』を標榜する[3]党首玉木雄一郎

2018年平成30年)に結成された『国民民主党』(旧・国民民主党)の部分的な後継として結党された。旧・国民民主党との差別化のため「新・国民民主党」とも呼ばれる。

略称は「民主党[8][9][注 2]、「国民民主[10][11]、「国民[12][13] なども使用される。

概要

本党は2020年令和2年)9月11日に、旧・国民民主党国会議員のうち、新・立憲民主党の結党に参加しなかった玉木雄一郎などの議員により設立された[14]

初代党首の玉木は、「政策提案型の改革中道政党」を目指すと標榜した[15]。本党の前身である民進党、旧・国民民主党と同様に「自由」「共生」「未来への責任」を基本理念として綱領に掲げ、「生活者」「納税者」「働く者」の立場に立つと謳う[3]

旧・国民民主党と本党とは、綱領ロゴマークマスコットキャラクター 『こくみんうさぎ』を受け継ぐなどの共通点も多いが、法令上は新規に設立された別の政党である[注 3]

政策

憲法

  • 国民とともに憲法議論を積極的に行う」ことを結党以来の方針としている[16]。「憲法改正に向けた論点整理」として「現行憲法の基本原理は堅持」する一方で「基本原理を堅持し続けるために現行憲法をアップデートする」と、2020年令和2年)12月に発表した[17]
    • 具体的には、憲法第53条の「衆参両院いずれかの総議員4分の1以上の求めがあれば内閣臨時国会を招集しなければいけない」条文について、具体的な期限が設定されていないために有名無実化していることを指摘し、「20日以内に」などの期限を明示することを提案した[16]
  • 上記のように、「権力を制約する」という観点からの憲法改正といった、与党野党ともに納得しやすい内容からの議論を目指す[16]

政策本位での連携

経済

  • 経済政策積極財政に転換する。需要が供給を上回る状態を保つことで消費や投資を活性化し、労働需給を好転させ、賃金を上昇させる『高圧経済』を目指す[18]

教育・育児

  • 教育の無償化のために、以下を実現する[20]
  • 児童手当を世帯収入によらず18歳まで一律で月額1万5千円に拡充する[20]
  • 社会人の学び直し(リカレント教育)を支援する[20]
  • 雇用のセーフティネット機能を高めつつ成長分野への人材移動と集積を進めるため、求職者の支援制度を拡充する[20]
  • 『教育国債』を毎年5兆円発行する[20]
  • 教育、就職、賃金、政治参加など、あらゆるライフステージにおける男女格差を解消する[20]
  • 選択的夫婦別姓制度を導入する[20]

安全保障・外交

  • 領海等における公共の秩序の維持を図るため、自衛隊の部隊による警戒監視の措置及びその際の権限について定めるとともに、海上保安庁の任務として領海の警備が含まれることを明記する」という『自衛隊法及び海上保安庁法の一部を改正する法律案』を、2021年6月2日に日本維新の会と共同で提出した。中華人民共和国海警法改正を念頭に置いた[22]
  • 人権外交」を推進し、「対話と協力と行動」という普遍的な価値を共有する諸外国と連携する[21]

政治

  • 「正直な政治」を貫き、「公文書の改竄に対する厳罰化」、「選挙制度の改革」、「若者と女性の政治参加推進」、「年金制度などの経済財政を推計する独立機関の設置」などを行う[23]

COVID-19対策

党史

前史

2017年第48回衆議院議員総選挙をきっかけに分裂した民進党はその後、立憲民主党国民民主党およびいずれの党にも所属しない旧民進党系無所属議員グループに分かれた。

2019年10月30日、立憲民主党の枝野幸男代表は国民民主党の小沢一郎に呼び掛け、両党の合流について意見交換を行った[25][26]。12月6日に枝野は正式に国民民主党などに合流を打診[27][28]。同年暮れから2020年初頭にかけて、両党幹事長と両党党首がそれぞれ協議を重ねるが、合意には至らなかった。

2020年7月15日から合流に向けた協議が再開する[29]。合流新党には立憲民主党と旧民進系無所属議員の大半が参加する意向を示した一方、国民民主党内では反対意見も一定数あり、8月11日に国民民主党代表の玉木雄一郎は合流賛成派と反対派で党を分割する「分党」を行うと表明。自身も消費税減税や憲法改正などの政策不一致を理由に合流新党に加わらない意向を示した[30][31]

同年8月24日、立憲・国民幹事長会談が行われ両党が解党した上で両党と無所属議員らが合流した新党(翌月に新・立憲民主党として結成)を結成する方向で一致した[32]。一方で9月1日にはUAゼンセンや、電力総連など国民民主党を支持する6つの産別が、合流新党の綱領案に「原発ゼロ」の文言が入ったことや、「改革中道」の表現が盛り込まれなかったことを理由に組織内議員の合流を見送ると決定し、これを受け国民民主党内の9人の組織内国会議員が合流新党への不参加を決めた[33]

同年9月8日に国民民主党の総務会が行われ、玉木が要求していた合流不参加者の分党を了承。国民民主党は11日付で分党に伴い解党し14日に総務省に届け出[34]平野博文を代表とする[35] 合流新党結成までの間の暫定的な新党「民主党」と玉木ら合流不参加者による「国民民主党」に分かれることとなり、総務会では玉木側が引き続き「国民民主党」の名称を使用することも了承した[36][37]。なお届出上では「民主党」は同日に解党を届け出た旧立憲民主党[38] とともに即日解散する形となった[39]

結党

2020年9月11日、(旧)国民民主党は新「国民民主党」と暫定政党「民主党」に分党され、14日に総務省に解党を届出、15日に設立大会を開くこととなった[40]。新「国民民主党」の代表には、玉木のほか、前原誠司を推す声もあったが[41]、11日に新党参加者で協議した結果、玉木の代表就任を全会一致で決め、年内に改めて地方議員・党員日本国籍を有するサポーターらも含めた代表選を実施する予定とした[14]。同日、新党に参加表明をしていた増子輝彦参議院議員はこの方針に反発し不参加に転じ、新「国民民主党」は衆参13人での結成となった[14]

9月12日、無所属の舟山康江参議院議員が入党を表明[42]。9月13日、合流新党に参加しなかった旧国民民主党の西岡秀子衆議院議員が入党を表明[43]。これにより参加人数は15人になった。

9月14日、参議院で立憲民主党、社民党などとの統一会派を解消し、労組出身の無所属議員と会派「国民民主党・新緑風会」を再結成[44]。増子は会派を離脱し無所属となった。会派の略称は旧国民民主党単独会派時代と同じ「民主」を使用する[45]。一方、この時点では衆議院は統一会派を維持した[46]

9月15日、都内で設立大会が開かれ[47]、幹事長に榛葉賀津也、政調会長に舟山康江が就任するなどの人事が承認された[48]

10月20日には川合孝典参議院議員が入党し、党所属の国会議員は衆参合わせて16人となった[49]

10月23日には、衆議院でも立憲民主党や社民党との野党統一会派から離脱することが表明された[50]。27日に衆議院の新会派「国民民主党・無所属クラブ」の設立を届け出、会派には国民民主党所属の7名の他、会派「希望の党」の2名(中山成彬井上一徳)、旧立憲を除名されていた無所属の高井崇志も加わり10名での結成となった[51][52]

12月8日には結党以来初となる党代表選が告示された。この代表選では党執行部は党の存在感をアピールする好機と捉え、「推薦人」を確保せずとも自分1人で立候補できる異例の対応を採ったが、立候補を模索していた前原は断念し、党内で待望論のあった山尾志桜里衆議院議員も早期に立候補しない意向を示した[53]。最終的に代表の玉木と、伊藤孝恵参議院議員が立候補を届け出、18日の投開票の結果、国会議員票では同数だったものの、地方議員・党員票で玉木が伊藤に大差をつけ、代表に再選された[54]

2021年3月24日、民間労組出身の礒崎哲史濱口誠田村麻美の各参議院議員が入党。党所属の国会議員は19人となった[55]

2021年都議選・第49回衆院選

2021年4月28日、玉木は「日本共産党は日米安保に懐疑的。その意味で共産が入る形の政権であれば入らない」と述べ、政権交代が実現した場合でも共産党との連立を否定した[56]。6月17日には立憲民主党の枝野も連合(日本労働組合総連合会)の中央委員会で「共産党とは理念が違っている部分があるので、連立政権は考えていない」「共産とは共有する政策もあるので、パーシャル(部分的)な連携や候補者一本化について努力する」と述べ、同会に出席していた玉木は会合後「一歩前進だ」と評価した[57]

2021年7月の東京都議会議員選挙では、4名の公認候補を擁立し確認団体なったが、当選者は出せず全員法定得票未満、玉木は「結果は大変厳しく、厳粛に受け止めている」と述べた[58]。7月7日の両院議員総会では、次期衆院選に向けた連合との政策協定について、立憲民主党を交えた3者協議には応じず、連合と2者で結ぶ方針を決めた。玉木は同日、立憲民主党の都議選における対応について、「連合の推薦候補を互いに応援する約束だったが、我が党の公認候補ではなく、共産候補を応援する立憲の総支部長がいた。約束に反している」と述べ、不快感を示した[59]

7月15日、連合は国民民主党、立憲民主党と同じ文言の政策協定を別々に締結した[60]。この協定書に書かれた「左右全体主義を排し、健全な民主主義の再興を推進する」との文言について、枝野は明言を避けたが、玉木は「『左右の全体主義』とは共産主義、共産党のことだと認識している」と述べ[61]、共産党側が強く反発した[62][63]。7月26日には共産党が国民現職の浅野哲が地盤としている茨城5区に新人候補の擁立を発表。共産は玉木が共産との連立を否定した後の6月ごろから候補擁立に向け動きだしており[64]、記者会見に出席した県委員会の稲葉修敏書記長は「(玉木氏の発言を)撤回した上で共産党も一緒にやりましょうとなれば、その方が大歓迎だ」と述べた[65]。玉木は7月29日に共産党から撤回を求められていた「全体主義」発言について撤回を拒否する考えを示した[66] が、8月17日の野党議員らの集会では一転して同席した志位和夫共産党委員長に発言を撤回する考えを伝え、翌18日の記者会見で「ソビエト連邦共産党など、共産主義が全体主義と非常に親和性があったことは歴史的事実だが、日本共産党を同一視したことは改めたい」と述べ正式に発言を撤回した[67][68]

2021年8月には、国民民主党北海道連代表の山崎摩耶が、立憲民主党の本多平直の議員辞職に伴い衆院比例北海道ブロックで繰り上げ当選し、実質的に立憲民主党から国民民主党に議席が1移ることになった[69][70]。山崎は、2017年に旧立憲民主党から比例北海道ブロックに単独立候補して次点で落選していたが、2020年9月の旧立憲民主党の解党後にできた立憲民主党には参加せず、2021年3月には国民民主党の比例北海道の公認候補として内定していた[69][71]

8月17日、立憲民主党との間で「現職議員・公認内定者がいる小選挙区は原則、競合候補を擁立しない」「非現職の選挙区調整も政権与党を利さないよう取り組む」とした選挙協力に関する覚書を締結し、次期衆院選は両党が協力して戦うことが固まった[72]。これに先立つ7月16日に一旦同様の覚書を両党の選対委員長が署名していたが、「比例選挙は小選挙区候補の政党の運動を原則とする」という文言に国民側が反発したため、同文言を削除した修正案で折り合う形となった[73]

8月29日、玉木は衆院選に向けた党の立ち位置について、「自民党政権に向き合いおかしいところはおかしいと選挙を戦う」と述べつつ、長期的には「場合によっては与党とも連携し政策を実現していく」とも語った[74]。8月30日には自民党の二階俊博幹事長が総選挙後に国民民主党や日本維新の会と連立を組む可能性について「選挙の情勢、国民の判断によってそういうこともあり得る」と発言[75]。玉木は9月2日の記者会見で自民党との関係について「連立(政権)は考えていない」と述べた[76]

9月8日、立憲、共産、社民、れいわ新選組の4党と安全保障関連法の廃止を求める市民団体「市民連合」は、「安保法制の違憲部分を廃止」「原発ゼロ」「普天間飛行場移設中止」「新型コロナ禍に乗じた憲法改正に反対」「消費税減税」などの次期衆院選に向けた共通政策を締結した。一方で国民民主党は難色を示し、署名に参加しなかった[77][78][79]

9月30日、立憲民主党の枝野は国民、共産、社民、れいわの野党4党との党首会談を相次いで行い、次期衆院選に向けた連携強化を確認した。また、枝野は岸田文雄が自民党の新総裁に就任したことに伴う首相指名選挙について、自身に投票するよう野党4党に求めたのに対し、国民民主党を除く3党は応じた一方、玉木は「(立憲とは)別の会派だ。それぞれの党の政策や立場もある」として党の独自性を打ち出すため申し出を拒否した[80][81]

10月31日、第49回衆議院議員総選挙の投開票が行われ、国民民主党は比例区で全11ブロックで候補者擁立、公示前の8議席を上回る11議席を獲得し、10議席にとどまった共産党を抜いて野党第3党となった[82]。玉木は選挙結果について「躍進できたと思っている」と述べたほか、共産党などとの候補者の一本化を進めた立憲民主党が公示前勢力を下回ったことについて、「政策を脇に置いて、選挙のために国民の思いとは違うところで、永田町の論理で物事を決めていくことに対しての国民の厳しい審判だったのではないか」と述べた[83]

野党協力の枠組みからの離脱・日本維新の会との連携

11月4日、党役員会にてこれまで衆議院の国会対応で構成してきた立憲民主党、共産党、社民党との枠組みから離脱を決定し、これまで参加しなかった立憲民主党、共産党が主導する野党合同ヒアリングにも参加しない事を再確認した。野党国対の枠組みからの離脱は、国民民主が衆院選で非共産を掲げ、公示前の議席を上回る結果を残したことが背景にあった[84]。11月9日には従前から野党共闘と距離を置いていた日本維新の会と幹事長・国対委員長会談を行い、法案の共同提案や改憲議論の促進で連携していく方針を確認した[85][86]

組織

2021年8月13日、国民民主党を応援する10代〜20代の若者を中心として国民民主党学生部準備会が組織され、オンライン会議には党所属議員が参加した[87]

地方組織

2020年9月26日には愛知県連[88] と岐阜県連[89]、27日には山形県連[90]、10月9日には東京都連[91]、10月10日には茨城県連[92]、17日には兵庫県連[93]、24日には島根県連[94]、25日には静岡県連[95] が設立大会を開いた。また、9月26日には和歌山県連[96] が設立されているほか、公式サイト[97] には北海道連、福島県連、栃木県連、埼玉県連[98]、千葉県連、神奈川県連、新潟県連、富山県連、三重県連、滋賀県連[99]、京都府連、大阪府連、香川県連、長崎県連、大分県連、宮崎県連の存在が記載されている。また、結党から約1年を迎えた2021年9月20日には福岡県連が設立された。

また、群馬県では地方議員が所属しているという報道が存在している[100]

党員・サポーター

党員の資格は「国民民主党の綱領と政策に賛同する18歳以上の日本国民(党規約4条1項[101])」(党費年間4,000円)、サポーターの資格は「国民民主党を応援したい18歳以上の個人(在外邦人及び在日外国人を含む。党規約6条1項[101])」(会費年間2,000円)とされている[102]

党員および日本国民のサポーターは党代表選挙の投票権を有するが(党規約4条3項、6条3項[101])、外国人のサポーターの投票権は認められていない[102]。党代表選挙での投票や、その前提となる党員・サポーター登録はLINEから実施することができる[103]。党幹事長は「LINEを使った代表選は日本初」としている[103]

党員・サポーターの人数は合わせて、2020年12月時点で24,631人[2][104]

役職

代表

代表の任期は原則として就任した年から3年後の9月末日までである(党規約12条1項[101])。もっとも、任期途中で代表が欠けた場合に、党員投票を実施し臨時党大会で選出された代表の任期は就任翌々年の9月末日(党規約12条5項[101])、党員投票を実施せず両院議員総会で選出された代表の任期は就任翌年の9月末日となる(党規約12条6項、7項[101])。

なお、2020年9月の結党大会で選出された初代代表の任期は2020年12月末までとされた(党規約附則2条[101])。

歴代代表一覧

  • 代表選の欄、般 は国会議員と公認候補予定者、地方議員、党員・サポーターによる投票[2]、無 は無投票。
代表

就任日
退任日
備考
1 玉木雄一郎 2020年9月11日
2020年12月18日
旧国民民主党代表。結党に参加した国会議員による全会一致で就任[14] 1
2020年12月18日
任期は2023年9月末まで[54] 2

党役員

2021年10月14日現在[105]

下記のうち、代表・代表代行・幹事長・参議院議員会長及びその他代表が必要であると判断し指名した役員が執行役員会のメンバーである。

役職 氏名 衆参別
代表 玉木雄一郎 衆議院
代表代行 前原誠司 衆議院
大塚耕平 参議院
副代表
両院議員総会長
矢田稚子 参議院
副代表
役員室長
総務局長
伊藤孝恵 参議院
幹事長 榛葉賀津也 参議院
幹事長代理
選挙対策委員長
組織委員長
岸本周平 衆議院
政務調査会長 舟山康江 参議院
政務調査会長代理 西岡秀子 衆議院
礒崎哲史 参議院
政務調査副会長 田村麻美 参議院
国会対策委員長 古川元久 衆議院
国会対策委員長代理
国民運動局長
青年局長
浅野哲 衆議院
企業・団体委員長 濱口誠 参議院
財務局長 浜野喜史 参議院
倫理委員長 小林正夫 参議院

参議院役員

役職 氏名
参議院議員会長 小林正夫
参議院幹事長 足立信也
参議院国会対策委員長 川合孝典[注 4]

派閥・政策グループ

旧国民民主党時代より存続している政策グループ民社党[注 5]の流れを汲む民社協会のみとなっている。前原グループは前原以外のメンバー7名全員[注 6]新・立憲民主党に参加したため政策グループとしては終了し懇親会となり[106]階グループは新・立憲民主党に参画した。なお、党所属の無派閥議員の中にはそれらのルーツを持つ者も少なくない[注 7]

党勢

衆議院

選挙 当選/候補者 定数 得票数(得票率) 備考
選挙区 比例代表
(結党時) 6/- 465 入党+1、繰り上げ当選+1
第49回総選挙 11/27 465 1,246,812 (2.17%) 2,593,375 (4.51%)

参議院

選挙 当選/候補者 非改選 定数 得票数(得票率) 備考
選挙区 比例代表
(結党時) 7/- - 245 入党+5

所属議員

国民民主党に所属する国会議員は、2021年(令和3年)11月1日現在、衆議院議員11名、参議院議員12名の計23名である。

衆議院議員
前原誠司
(10回、京都2区
古川元久
(9回、愛知2区
岸本周平
(5回、和歌山1区
玉木雄一郎
(5回、香川2区
鈴木義弘
(3回、比例北関東
浅野哲
(2回、茨城5区
西岡秀子
(2回、長崎1区
斎藤アレックス
(1回、比例近畿
鈴木敦
(1回、比例南関東
田中健
(1回、比例東海
長友慎治
(1回、比例九州
参議院議員
2022年改選 足立信也
(3回、大分
小林正夫
(3回、比例
舟山康江
(2回、山形
川合孝典
(2回、比例)
伊藤孝恵
(1回、愛知
濱口誠
(1回、比例)
矢田稚子
(1回、比例)
2025年改選 大塚耕平
(4回、愛知)
榛葉賀津也
(4回、静岡
礒﨑哲史
(2回、比例)
浜野喜史
(2回、比例)
田村麻美
(1回、比例)

院内会派所属の党外国会議員

参議院議員

国民民主党・新緑風会

支援団体

  • 民主党や民進党を支援してきた連合は、2020年09月17日に「立憲民主党を連合総体として支援する」との基本方針を決めたものの、国民民主党との連携にも含みを持たせている[107]
    • 旧国民民主党を支援していた6つの産業別労働組合のうち、電力総連電機連合の2つの団体の組織内国会議員は新国民民主党に参加した[36]。旧国民民主党解党後の各組織の国会議員の帰属先は以下のとおり。一方、パナソニックグループ労組(電機連合傘下)の組織内候補である平野博文大阪11区)のように、各産業別労働組合に関係があっても新・立憲民主党に参加した者もいる。
団体名 組織内議員 衆議院議員 参議院議員
(2022年改選)
参議院議員
(2025年改選)
所属政党[注 8]
電力総連 小林正夫 国民民主党
浜野喜史 国民民主党
電機連合 浅野哲 選(茨城5区) 国民民主党
矢田稚子 国民民主党
UAゼンセン 田村麻美 国民民主党[注 9]
川合孝典 国民民主党[注 4]
自動車総連 礒崎哲史 国民民主党[注 9]
濱口誠 国民民主党[注 9]
基幹労連 柳田稔 選(広島) 無所属(国民民主党・新緑風会)
JAM なし

脚注

注釈

  1. ^ 総務省への届出は2020年9月14日
  2. ^ 新・立憲民主党も略称を「民主党」としている[9]
  3. ^ 旧・国民民主党は、法令上は旧・民主党民主党民進党→旧・国民民主党のように名称を変更するなどした同一政党である。そのため、旧党の法令上の設立年は旧・民主党が結成された1996年である。
  4. ^ a b 結党当初は、院内会派「国民民主党・新緑風会」所属の無所属議員だった。2020年10月20日に入党。
  5. ^ 1960年1月に、社会党右派の国会議員が日本社会党を離党して結成した政党。新進党結党大会の前日である1994年12月9日に解党した。
  6. ^ 渡辺、泉、城井、稲富、斉木、関、友好議員として参画していた源馬を指す。また、斉木は野田G、源馬は直諫の会、関は階Gそれぞれ単独の所属となる。
  7. ^ 民社協会では浅野西岡矢田を指す。旧凌雲会では伊藤大塚岸本玉木古川前原山尾を指す。
  8. ^ 無所属の者については、院内会派所属の者については括弧内に会派名を付記する
  9. ^ a b c 結党当初は、院内会派「国民民主党・新緑風会」所属の無所属議員だった。2021年3月入党。

出典

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外部リンク