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2018年3月29日 (木) 00:21時点における版
PCX(ピーシーエックス)は、本田技研工業が製造販売するスクータータイプのオートバイである。
概要
車名はPersonal Comfort Xaloonの略。
2009年10月の第41回東京モーターショーに市販予定車として125ccモデルを出品。同年11月よりタイで、2010年3月30日より日本で販売開始[1]。他にヨーロッパ・東南アジア・北米・オーストラリアへ輸出販売される世界戦略車(グローバルモデル)である。排気量が異なる2車種がラインナップされており、125ccクラスがPCX(小型自動二輪車)、150ccクラスがPCX150(普通自動二輪車)となる。
車両解説
- ※本項では日本国内仕様について解説を行う。
日本国内における車両区分は125ccモデルと150ccモデルでは異なる。
車名 | PCX | PCX150 |
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型式 | EBJ-JF28 EBJ-JF56 2BJ-JF81 |
JBK-KF12 JBK-KF18 2BK-KF30 |
道路交通法 | 小型自動二輪車 | 普通自動二輪車 |
道路運送車両法 | 原動機付自転車第二種甲 | 軽自動車(軽二輪) |
高速道路走行 | 不可 | 可能 |
法定点検義務 | なし | あり |
JF28 / KF12 (初代)
PCX ※PCX150 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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基本情報 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
メーカー | 本田技研工業 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
車体型式 | EBJ-JF28/※JBK-KF12 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
エンジン |
JF28E型 124 cm3 水冷4ストロークSOHC単気筒 ※KF12E型 152cc 水冷4ストロークSOHC単気筒 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
内径×行程 / 圧縮比 |
52.4 mm × 57.9 mm / 11.0:1 ※58.0mm x 57.9mm / 10.6:1 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
最高出力 |
8.5kW 12ps/8,500rpm ※9.9kW 13ps/8,500rpm | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
最大トルク |
12Nm 1.2kgf/6,500rpm ※14Nm 1.4kgf/5,500rpm | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
車両重量 | 128kg ※129 kg | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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タイホンダ・マニュファクチュアリングカンパニー・リミテッド(Thai Honda Manufacturing Co., Ltd.)が製造し、本田技研工業が輸入事業者となる。型式名は125ccモデルがEBJ-JF28、150ccモデルがJBK-KF12。
「クラスを超えた質感の高さと先進スタイリング」「高い動力性能と環境性能の両立」「スクーターに求められる快適さと使い勝手の良さ」をキーワードにした車体は、流線型カウルやウインカー一体型のデュアルハロゲンヘッドライトを採用。2010年のグッドデザイン賞を受賞した。
前後ホイールは走行安定性と乗り心地確保の点から14インチとし、ブレーキは前輪が3ポットキャリパーのディスクブレーキ、後輪がドラムブレーキであるが、後ブレーキレバーの動作で連動するコンビブレーキを採用する。
装備面では、ハンドルがスポーツ車と同様のパイプハンドルを採用。キーシリンダーはセキュリティ対策からシャッター付きとしたほか、燃料タンクとシートはスイッチによる操作とし、シート下には容量25Lのメットインスペースを装備する。
エンジンは、排気量124cc水冷SOHC4ストローク単気筒エンジンを搭載。停車時に自動的にエンジンを止めるアイドリングストップ機能のほか、125ccクラススクーターとしては初となるスターターモーターと交流発電機が一体化されたACGスターターを採用し、空燃比フィードバック制御・モノリス型三元触媒・ブローバイガス還元装置を装備する。2011年にオフセットシリンダー・ローラーロッカーアームならびにシャフトへシェル型ニードルベアリングを使用・発電制御の知能化など多岐にわたる徹底的な低フリクション化を実施し、さらに省燃費性能を向上させたグローバルエンジン「eSP[注 1]」に進化させることが発表され、日本仕様では2012年のマイナーチェンジならびに追加されたPCX150から搭載された[注 2]。
遍歴
2010年3月16日発表、同月30日発売[1]
- 以下の車体色を設定
- パールヒマラヤズホワイト
- アステロイドブラックメタリック
- キャンディーロージーレッド
2012年4月20日発表 同年5月11日発売でマイナーチェンジを実施[2]
- エンジンをeSPエンジンに換装
- エンジンマウント位置・シートバックレストの形状変更
- 燃料タンク容量が6.1L→5.9Lに減少
- 車重が126kg→128kgに増加
- 燃料タンクリッド開口方向を変更
- 35Lトップボックス・ロングタイプウインドシールドを新たにオプション設定
- 車体色で以下の変更
- 廃止: キャンディーロージーレッド
- 新設: キャンディーライトニングブルー
2012年4月20日発表、同年6月7日発売で排気量を152㏄へ拡大したPCX150を追加[3]
- 以下の車体色を設定
- パールヒマラヤズホワイト
- ミレニアムレッド
2012年11月29日発表、同年12月14日発売で総計4,000台限定の特別カラーモデルPCX Special Editionを追加[4]
- パールヒマラヤズホワイトxトリコロールストライプ:1,800台限定
- マットガンパウダーブラックメタリックxゴールドストライプ:2,200台限定
2012年12月20日発表、2013年1月17日発売でPCX150に以下の車体色を追加[5]
- マットガンパウダーブラックメタリック
JF56 / KF18 (2代目)
PCX ※PCX150 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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基本情報 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
メーカー | 本田技研工業 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
車体型式 | EBJ-JF56/※JBK-KF18 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
エンジン |
JF56E型 124 cm3 水冷4ストロークSOHC単気筒 ※KF18E型 152cc 水冷4ストロークSOHC単気筒 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
内径×行程 / 圧縮比 |
52.4 mm × 57.9 mm / 11.0:1 ※58.0mm x 57.9mm / 10.6:1 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
最高出力 |
8.6kW 12ps/8,500rpm ※10kW 14ps/8,500rpm | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
最大トルク |
12Nm 1.2kgf/5,000rpm ※14Nm 1.4kgf/5,000rpm | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
車両重量 | 130kg ※131 kg | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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型式名は125ccモデルがEBJ-JF56、150ccモデルがJBK-KF18。先代からのフルモデルチェンジで主な変更点を以下に示す。
- 製造をベトナムの現地法人ホンダベトナム(Honda Vietnam Co., Ltd.)へ移管
- エンジンセッティングおよび加速の適正化
- ヘッドランプ・テールランプ・ウインカー・ライセンスランプをLED化
- ハザードランプを標準装備化
- 燃料タンク容量を5.9L→8.0Lに増加
- シート開閉時に途中の位置で固定できるストッパー機構を採用
- グローブBOX内にアクセサリーソケットを装備
- メーターに時計・平均燃費計を装備
遍歴
2014年4月11日発表。125ccモデルが同月24日、150ccモデルが同年5月16日発売[6]
- 以下の車体色を設定
- ポセイドンブラックメタリック
- パールジャスミンホワイト
- キャンディーノーブルレッド(PCXのみ)
- マットテクノシルバーメタリック(PCX150のみ)
2015年5月18日発表、同月22日発売で以下の2カラーバリエーションをPCX・PCX150共通とする変更を実施[7]
- キャンディーノーブルレッド
- マットテクノシルバーメタリック
PCXが2016年2月19日発表、同月26日発売[8]で、PCX150が同年4月21日発表、同月22日発売[9]でカラーバリエーション変更
- 廃止: キャンディーノーブルレッド
- 新設: パールダークアッシュブルー
さらにPCX150のカラーバリエーション変更に併せて以下の特別仕様を施したPCX Special Edition・PCX150 Special Editionを同年7月31日まで受注期間限定で追加[10]
- 以下の部分に赤色をコーディネート
- フロントカバー・ボディーカバー・グラブレール・シートステッチ・リヤサスペンションスプリング・ボディーカバー側面の立体エンブレム
- 車体色は以下の2種を設定
- ポセイドンブラックメタリック
- パールジャスミンホワイト
- 価格は標準色に対して10,000円高(税抜)
2017年2月1日発表、同月10日発売でカラーバリエーション変更[11]
- 従来からの継続色
- パールダークアッシュブルー
- パールジャスミンホワイト
- ポセイドンブラックメタリック
- 新規追加色
- クリッパーイエロー
- キャンディーロージーレッド(ツートーン)
- ポセイドンブラックメタリック(ツートーン)
- 廃止色
- マットテクノシルバーメタリック
JF81 / KF30 (3代目)
2017年10月27日 - 11月5日に開催された第45回東京モーターショーに市販予定車として出典されたオートバイでは世界初となるハイブリットシステムを搭載したPCX HYBRID[12]ならびに定格出力0.98kwの交流同期電動機を着脱可能なリチウムイオンバッテリーで駆動するEVのPCX ELECTRIC[13]に併せたフルモデルチェンジ車で、従来からのガソリンエンジン搭載車は2016年7月1日に施行された欧州Euro4とWMTCを参考とした規制値および区分[14]の平成28年自動車排出ガス規制[15]に対応させ、2017年12月13日にインドネシア向け仕様150を発表[16]。日本国内向け仕様は2018年3月15日に型式名を125㏄モデルが2BJ-JF81、150㏄モデルが2BK-KF30として発表された[17]。
2代目のEBJ-JF56・JBK-KF18からは以下の変更を実施[17]。
- フレーム形式をアンダーボーン→ダブルクレードルへ変更
- エンジン型式名をJF81E・KF30Eへするとともに一部仕様変更
- KF30E型はKF18E型の内径x行程:58.0x57.9(mm)を57.3x57.9(mm)へ変更したため排気量も152→149㏄へダウン
- ホイールを軽量化するとともに前後タイヤサイズをワイド化
- 90/90-14 46P(前)100/90-14 51P(後)→100/80-14M/C 48P(前)120/70-14M/C 55P(後)
- リヤサスペンションのエンジン側取付部を後部下方へ変更しストローク量を増加
- スマートキーシステムを採用
- ETC車載器・アンテナ取付を考慮した専用設計(150㏄モデルのみ)
- 150㏄モデルに前輪のみ動作するABSを搭載するPCX150<ABS>をタイプ設定
遍歴
2018年3月15日発表。125ccモデルが同年4月6日、150ccモデルが同年4月20日発売[17]。
年間販売目標を125㏄モデルが15,000台、150㏄モデルを6,000台とし、消費税8%込希望小売価格を以下に設定。
- PCX:342,360円
- PCX150:373,680円
- PCX150<ABS>:395,280円
車体色は以下の4種を設定。
- キャンディラスターレッド
- ポセイドンブラックメタリック
- パールジャスミンホワイト
- ブライトブロンズメタリック
脚注
注釈
出典
- ^ a b 2010年3月16日プレスリリース
- ^ a b 2012年4月20日プレスリリース(PCX)
- ^ a b 2012年4月20日プレスリリース(PCX150)
- ^ 2012年11月29日プレスリリース
- ^ 2012年12月20日プレスリリース
- ^ a b 2014年4月11日プレスリリース
- ^ 2015年5月18日プレスリリース
- ^ 2016年2月19日プレスリリース
- ^ 2016年4月21日プレスリリース(カラーリング変更)
- ^ 2016年4月21日プレスリリース(特別仕様追加)
- ^ 2017年2月1日プレスリリース
- ^ 第45回東京モーターショー2017出典車両 PCX HYBRID
- ^ 第45回東京モーターショー2017出典車両 PCX ELECTRIC
- ^ 環境省・自動車排出ガス専門委員会(第54回)配付資料 54-2 二輪車の排出ガス規制に関する国際基準調和の動向等について (PDF) - 小排気量車の数値と区分が日本と欧州で異なる。
- ^ “ディーゼル重量車及び二輪車の排出ガス規制を強化します。”. 国土交通省自動車局環境政策課 (2015年7月1日). 2017年3月24日閲覧。
- ^ WEBヤングマシン 2018新型PCX150がインドネシアで発表 2017年12月13日
- ^ a b c 2018年3月15日プレスリリース
外部リンク
- 本田技研工業公式HP
- タイホンダ公式HP
- その他
カラーバリエーションに関して:本項での車体色は、配色の系統を表しているもので色を再現しているわけではありません。 |