「進撃の巨人」の版間の差分
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:* [http://www.spike-chunsoft.co.jp/shingeki/ 進撃の巨人 人類最後の翼] - スパイク・チュンソフト |
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2017年9月5日 (火) 03:22時点における版
物語世界の中の情報を記述する際は、内容が百科事典的でないものにならないように気を付けてください。 各話リストでの丸数字の使用について、編集合戦が起きています。この件については、独断での差し戻しを絶対に行わず、事前にノートなどでの議論を行ってください。 |
進撃の巨人 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ジャンル | 少年漫画、ダーク・ファンタジー バトル、アクション | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
漫画 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
作者 | 諫山創 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
出版社 | 講談社 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
掲載誌 | 別冊少年マガジン、 週刊少年マガジン(特別編) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
レーベル | 講談社コミックスマガジン プレミアムKC(限定版) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
発表号 | 2009年10月号(創刊号) - | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
巻数 | 既刊23巻(2017年8月現在) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ゲーム | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ゲームジャンル | アクションゲーム | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
対応機種 | PlayStation 4/3/Vita | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
開発元 | オメガフォース | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
発売元 | コーエーテクモゲームス | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
発売日 | 2016年2月18日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
売上本数 | PS4:10万980本[1] Vita:12万3,097本[2] PS3:4万9,442本[3] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
レイティング | CERO:D(17才以上対象) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
キャラクターボイス | あり | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
テンプレート - ノート | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
プロジェクト | 漫画・ライトノベル・アニメ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ポータル | 漫画・文学・アニメ |
『進撃の巨人』(しんげきのきょじん、Attack on Titan)は、諫山創による日本の漫画作品。小説・テレビアニメ・映画などのメディアミックス展開が行われている。『別冊少年マガジン』(講談社)2009年10月号(創刊号)から連載中であり、『週刊少年マガジン』(講談社)にも出張読み切りとして特別編が2度掲載されている。
単行本の発行部数は、2017年7月現在累計6000万部を突破している。
概要
圧倒的な力を持つ巨人とそれに抗う人間たちの戦いを描いたファンタジーバトル漫画。2009年9月9日に講談社の少年マガジン編集部から発行が開始された『別冊少年マガジン』10月号(創刊号)で連載を開始。新人作家の初連載作品であるにもかかわらず2011年には第35回講談社漫画賞の少年部門を受賞するなど、各方面から高い評価を受けた。
本作の世界観はダーク・ファンタジーの要素が強く、少年漫画としては残酷な描写も多く描かれている(人間達が巨人に襲撃・捕食されるシーンや、身体が損壊するシーンなど)。作者によると、出版サイドからは「人体の断面を描いてはいけない」という程度の表現規制しか受けていないという[4]。
2013年にはテレビアニメ化が発表され、第1期が4月から9月まで各局で放送された[5]。また、2015年には実写映画化された。この他、ライトノベル化やゲーム化も行なわれている。このように本作は2011年ごろより様々なメディアミックス展開が採られているが、作者は「読者に媚びることは、読者を裏切ることと等しい」という考えの下、「舞台などの謎が明かされた時が物語の終わる時」としている[6][7]。また、2016年にはテレビアニメ第2期の制作が発表され、2017年4月1日から放送が始まった。第2期最終回後のCM内にて、2018年のテレビアニメ第3期の制作が発表された。
ストーリー
人類は、突如出現した「巨人」により滅亡の淵に立たされた。生き残った人類は、「ウォール・マリア」、「ウォール・ローゼ」、「ウォール・シーナ」という巨大な三重の城壁の内側に生活圏を確保することで、辛うじてその命脈を保っていた。
- 序章(1巻)
- 城郭都市の外縁地区ウォール・マリア南端より突出した(甕城)シガンシナ区で生活する少年エレン・イェーガーは、医者の父グリシャと専業主婦の母カルラ、そしてイェーガー家に引き取られた幼馴染ミカサ・アッカーマンと一緒に暮らしていた。壁の外の世界に憧れるエレンは壁外調査へ出られる調査兵団に入団しようとしていたが、巨人と直に接触する死亡率の高さからカルラやミカサには反対され、同じく壁外の世界を夢見る幼馴染アルミン・アルレルトとしか話し合えなかった。
- エレンが10歳となった845年。突如現れた、壁を超える巨体を持つ「超大型巨人」によってシガンシナ区の扉が破られ、巨人が壁内に侵入する。全身が堅い外皮に覆われた「鎧の巨人」によって遮断不能となったウォール・マリアは放棄され、人類の活動領域はウォール・ローゼまで後退することになった。目前で母カルラを巨人の一体に捕食され、家、夢、全てを奪われたエレンは巨人への復讐を決意し、ミカサ、アルミンと共に「第104期訓練兵団」に入団する。
- トロスト区防衛・奪還戦(1-4巻)
- シガンシナ区陥落から5年、訓練兵団入団から3年後の850年。全課程を修了したばかりのエレンがトロスト区の固定砲の整備を行っていた時、再び「超大型巨人」が襲来する。破られた扉から侵入する巨人を迎撃するべく、トロスト区の駐屯兵団と104期訓練兵団の卒業生が合同で巨人討伐を開始する。エレンはアルミンを初めとする同期達の班を率いるが、班員は全滅し、自身もアルミンの身代わりとなって巨人に捕食されてしまう。アルミンからエレンの死を聞いたミカサは無謀な戦い方に出て命を落としかけるが、エレンの言葉を思い出し、仲間と生還することを決意する。
- その直後、今まで確認されたことのない「巨人を攻撃する巨人」が現れる。アルミンはその巨人を利用した作戦を立て、104期生達は辛くも危機を切り抜ける。そして数体の巨人を屠った後に力尽きた謎の巨人の中からは、捕食されたはずのエレンが無傷で現れた。危うく駐屯兵団に殺されかけるエレンであったが、駐屯兵団を束ねるピクシス司令の判断により命を助けられ、巨岩を使って扉の穴を塞ぐ作戦に臨む。エレンは思う様に巨人の力を制御できず、多くの犠牲が出るが、リヴァイ兵士長らを初めとする調査兵団が壁外調査から帰還したこともあり、トロスト区の奪還に成功する。
- 過去と決意(4巻)
- 104期訓練兵団時代の回想をエレンの視点から描く。憲兵団を志望するジャンとエレンの対立や、姿勢制御訓練に失敗したエレンと、そんな彼に助言を送るライナー、ベルトルトとの交流、アニとの対人格闘訓練の様子などが語られる。最後にマルコとジャンの会話のシーンが描かれた後、時系列はトロスト区奪還直後に戻り、ジャンがマルコの遺体を発見する。
- 調査兵団入団〜第57回壁外調査(5-7巻)
- 憲兵団はエレンを危険視するが、調査兵団団長であるエルヴィン・スミスの進言により、エレンは調査兵団に配属され、「監視」と「警護」のためリヴァイ揮下の特別作戦活動班(リヴァイ班)に編入された。時期を同じくして同期の配属も決定し、ミカサ、アルミン、ライナー、ベルトルト、ジャン、コニー、サシャ、クリスタ、ユミルなどが調査兵団を志願する。調査兵団分隊長のハンジ・ゾエは、エレンの巨人化能力の実験と、トロスト区で生きたまま捕獲された二体の巨人の研究を始めるが、二体の巨人は何者かによって殺害される。巨人を利する間者の存在が疑われる中、エルヴィンは第57回壁外調査を強行する。
- エレンは何時とも知れず失踪した父グリシャから言いのこされた「自宅の地下室」を目指そうとする。だが、調査出発からほどなくして出現した奇行種「女型の巨人」により、調査兵団は蹂躙される。アルミンは「女型」の不可解な行動に疑念を抱き、やがて「女型」がエレンを追跡している可能性を考える。エルヴィンの真意はエレンを囮として、巨大樹の森の奥に「人間が操っていると思われる女型の巨人」をおびき寄せ、生け捕りにすることにあった。
- 調査兵団は一度は「女型」の拘束に成功するが、逃走を許し、撤退を余儀なくされる。エレンを守るリヴァイ班は「女型を操っていた人物」に奇襲され、再び顕現した「女型」の前に壊滅。エレンは怒りにまかせて巨人化するがやはり敗北し、連れ去られかける。リヴァイとミカサの共闘により救出されたエレンは、後悔と無力感を胸に帰還する。
- アニ捕獲作戦(8巻)
- エルヴィンは一大作戦の失敗の責を問われて査問を受けることになり、エレンもまた憲兵団に引き渡されることに決まる。様々な状況証拠からアルミンは「女型の巨人」の正体が憲兵団に入団したアニだと断定し、それを受けたエルヴィンはアニの捕獲作戦を立案する。ウォール・シーナのストヘス区において、エレンと調査兵団の共闘により「女型の巨人」は討伐されるが、その体内から現れたアニは拘束される直前に自らを結晶化し、一切の干渉を受けつけなくなってしまう。
- さらに「女型の巨人」に破壊されたウォール・シーナ内部には生きたままの超大型巨人が埋まっていることが判明する。駆けつけたウォール教のニック司祭の対応を見たハンジは、ウォール教が隠している壁の秘密についてニックを問い詰める。命を奪うと脅されても口を割ろうとしないニックであったが、その後人類の置かれた状況が逼迫していることを悟ったことで、壁の秘密に関わる少女「ヒストリア・レイス」の存在と、クリスタこそがそのヒストリアであることを告白する。
- ウォール・ローゼ内地〜ウトガルド城の戦い(9-10巻)
- アニの捕獲作戦に従事したエレン、アルミン、ミカサ、ジャンの4人を除く調査兵団の104期生たちは、アニとの共謀を疑われ、軟禁されていた。しかし、壁内であるにもかかわらず複数の巨人が出現したことで、住民の避難誘導のため出発する。ミケ分隊長は単騎での時間稼ぎを引き受けるが、体が無数の毛で覆われた「獣の巨人」に翻弄され、巨人に捕食されてしまう。
- サシャとコニーは、それぞれの故郷に戻り避難を呼びかける。コニーの故郷のラガコ村で彼らが目にしたのは「住人が逃げた形跡のない村」と「無意味に破壊された家屋」、そして「コニー宅に横たわる不具の巨人」だった。なにかを語ろうとする不具の巨人にコニーは母親の面影を見いだすが、ライナーに一蹴される。
- 調査兵団の4人の先輩と共に、ライナー、ベルトルト、コニー、クリスタ、ユミルはウトガルド城跡で夜営する。しかし、夜間には動けないはずの巨人に城を取り囲まれた挙句、先輩達は全滅し、丸腰の104期生たちは絶体絶命の窮地に陥る。ユミルはクリスタを守るため、自らの正体を現し、巨人化して戦い始める。その後ハンジ率いるエレン、ミカサ、アルミンを含めた調査兵団が合流し、ウトガルド城の104期生は難を逃れる。
- エレン奪還戦(10-12巻)
- 夜通しの索敵にも関わらず、ウォール・ローゼに巨人が侵入できる穴は見つからなかった。消耗し昏睡するユミルを守りながら、104期生達が壁上で待機している最中、ライナーはエレンに突然「自分が鎧の巨人で、ベルトルトが超大型巨人だ」と告白する。会話を聞いていたミカサはすぐさま二人に斬りかかるが巨人化は阻止できず、裏切りに激昂したエレンもまた巨人化する。激しい攻防の末、エレンは敗北し、ユミルと共に連れ去られてしまう。エルヴィン率いる調査兵団は合流した憲兵団・駐屯兵団と共に、ハンジが逃亡先と推察した巨大樹の森へ、エレンの奪還に向かう。
- 巨大樹の森で休息するライナーとベルトルトは、エレンとユミルに自分達の故郷への同行を提案する。反撃の機会を窺うエレンに対し、他に行く当てがないことを悟ったユミルは、自分にとっての「切り札」であるクリスタを連れ去ることを条件に、2人の提案を呑む。やがて探索に訪れたアルミンらをおびき寄せたユミルは、クリスタを拉致する。ミカサらは、「鎧の巨人」となり4人を抱えて逃走するライナーを追撃。エルヴィンが巨人の群れを引き連れて到着したことで、巨人、兵団、鎧の巨人による三つ巴の死闘となる。エルヴィンは片腕を失うが、アルミンの嘘により激昂したベルトルトの隙を突いてエレンを奪還する。一方、クリスタはユミルの意を汲み彼女と共にあることを宣言する。
- ミカサとエレンは、巨人の群れの中にかつてカルラを捕食した巨人を見つけるが、その巨人に2人の恩人である駐屯兵団兵士のハンネスが捕食される。消耗して巨人化ができず、己の無力に打ちひしがれるエレンは、ミカサの言葉で奮起。エレンが母とハンネスの仇である巨人に触れたとたん、ライナーとベルトルトが「座標」と呼ぶ力が発動し、周囲の巨人たちはエレンの指示に従って巨人を捕食し、さらには「鎧の巨人」に襲いかかる。その混乱に乗じて兵団は撤退を開始するが、ユミルはクリスタをコニーらに託してその場を去る。ライナーたちが追い求めていた「座標」はエレンと共にあったのである。
- フリッツ王政の打倒(13巻-15巻)
- ウォール・ローゼが破られていないことが確認されるまでの1週間、住民に地下街での避難生活を強いたことで、壁内の治安は急速に悪化する。ハンジは壁内に出現した巨人たちが「ラガコ村の住人たちが巨人化したものである」と結論づける。リヴァイ班には「エレンには死にもの狂いになれる環境が相応しい」と判断したリヴァイの意向で、調査兵団に残っている第104期生であるミカサ、アルミン、ジャン、コニー、サシャ、クリスタが補充される。新生リヴァイ班は安全な山奥へ身を隠し、エレンの巨人化実験を進める。偽名を捨てる決意を仲間に伝えたクリスタは、「ヒストリア」としての凄惨な過去を語る。
- 一方、自身が匿っていたニック司祭の不審死を知ったハンジは、ヒストリアの情報を封じようとする中央第一憲兵団の仕業と判断する。リヴァイはエルヴィンの指示で一芝居打ち、リーブス商会のディモ会長を味方に引き入れる。中央第一憲兵の一員を拘束して拷問したハンジ達は「現王家のフリッツ家ではなく、レイス家こそが本当の王家である」という情報を引き出す。情報封鎖を続ける王政を以前から疎んでいたエルヴィンは、ヒストリアを女王として即位させる方針を固める。
- しかし、中央第一憲兵団に属するケニー率いる対人制圧部隊の手により、ディモは殺害され、エレンとヒストリアは拉致される。さらに調査兵団は王政に対する反逆の嫌疑を世間に喧伝され、エルヴィンを始め全団員に出頭命令が下る。逃亡するハンジは、王政の圧力に屈してきたストヘス区のベルク新聞社と、父ディモの死に悲しむ息子のフレーゲルを説得し、彼らの協力を得て民衆に事実を暴露することに成功する。そして、フリッツ王の前に引き出されたエルヴィンはピクシスと連携し、民衆より己の保身を優先する王政府の本性を白日の元に晒し、兵団によるクーデターを成功させる。
- レイス領・礼拝堂地下(15巻-16巻)
- エレンはヒストリアの実父である、ロッド・レイス卿が所有する礼拝堂の地下空洞で目を覚ます。ロッドとヒストリアがエレンに触れた瞬間、父グリシャの今際の記憶が蘇る。巨人化したグリシャはレイス家を襲撃し、ヒストリアの姉フリーダを捕食した後、幼いエレンに巨人化薬を注射して巨人化させ、自らをエレンに喰わせた。フリーダはレイス王家に代々伝わる、他人の記憶や、巨人を操ることができる巨人化能力者であった。レイス王家は、巨人化薬を摂取し、先代の能力者を喰らうことで能力を次代に引き継いでいたが、その力はフリーダを捕食したグリシャを経てエレンに引き継がれていた。ロッドはヒストリアを巨人化させ、エレンを喰わせて王家の力を取り戻そうと説得するが、ヒストリアは自分を意のままに扱おうとする父を拒絶する。
- 部下に命じてエレンの監禁場所を探らせていたハンジと新リヴァイ班は地下空洞に突入し、警備にあたっていた対人制圧部隊を突破してエレンとヒストリアを開放する。錯乱したロッドは自ら巨人化薬を舐め、超大型巨人に匹敵する巨体へ変化する。エレンは崩壊する地下空洞から仲間を守るため、ロッドが所持していた「ヨロイ」の薬を飲みこみ、鎧の巨人と同じ硬質化能力を発現して岩盤を食い止める。
- オルブド区防衛戦(17巻)
- 巨人化したロッドは最寄りの人口密集地であるオルブド区を目指していた。先回りした新リヴァイ班とエルヴィンは巨人化したエレンを中核とした迎撃作戦を実行する。ヒストリアは民衆の目の前で自らロッドを討ち、真の王であることを宣言する。
- 一方、配下を失い、自らも重傷を負いながら逃走していたケニーは自らの過去を振り返っていた。彼はフリーダの先代の能力者の友人であり、その死後に王家の力を奪取して王政転覆を考えていたが、能力はレイス家の者にしか扱えないことを知って夢破れたのであった。捜索に来たリヴァイと再会したケニーは、自分がリヴァイの叔父であることを告白し、ロッドからくすねていた巨人化薬を強引に託して息を引き取る。
- 新体制〜決戦前夜(17巻-18巻)
- ヒストリアが女王に即位してから二ヶ月後。孤児や困窮者の救済牧場を開いたヒストリアは民衆から「牛飼いの女神様」と慕われるようになる。一方、新体制派は中央第一憲兵によって隠匿・独占されていた革新的技術を開放し、壁内の生産業を活発化させる。さらにエレンの硬質化によって新たな対巨人兵器も開発され、ウォール・マリア奪還が現実的なものとなってきていた。そんな中、エレンはグリシャの記憶にあった「調査兵団の男」が、訓練兵団教官のキースであることに気付く。キースの証言から、グリシャは壁外から来た人間である可能性が濃厚となり、エルヴィンはイェーガー家の地下室の謎に大きな期待を寄せる。
- エルヴィンはウォール・マリア奪還作戦を完遂するべく、シガンシナ区へ進撃を開始する。そのころ、シガンシナ区では「獣の巨人」の正体であるジーク戦士長が、ライナーとベルトルトを従えて待ちかまえていた。
- ウォール・マリア最終奪還作戦(18巻-21巻)
- シガンシナ区に到着した調査兵団は、エレンの硬質化能力によって破られた扉の封鎖に成功する。しかし、壁内に潜んでいたライナーが「鎧の巨人」と化すと同時に、シガンシナ区郊外(ウォール・マリア内側)に「獣の巨人」率いる多数の巨人が出現。挟撃された調査兵団は、内門側で「獣の巨人」を防ぐリヴァイ、エルヴィンの隊と、シガンシナ区内で「鎧の巨人」を倒すハンジ班と104期生に分かれて戦闘を開始する。
- 新兵器を駆使するハンジ班はエレンと連携して「鎧の巨人」を追い込むが、ベルトルトが「超大型巨人」と化した際に発生した爆風に巻きこまれ、壊滅状態に陥る。一方、内門側では「獣の巨人」が投げつける無数の投石によって前衛の熟練兵が次々に戦死し、エルヴィンは残った新兵達と共に自ら囮となる決意を固める。彼らのほぼ全員が戦死するなか、その隙に肉薄したリヴァイは「獣の巨人」の体内からジークを引きずり出す。シガンシナ区内ではエレンら104期生と、爆風を唯一生きのびたハンジが捨て身の攻撃を仕掛け、サシャとアルミンが重傷を負うものの、遂にライナーとベルトルトを捕える。ハンジはライナーが持っていたクリスタ=ヒストリア宛のユミルの手紙を回収する。
- ジークは「車力の巨人」に自らとライナーを救出させるが、リヴァイに猛追され、ベルトルトの回収は断念する。去り際にジークと対峙したエレンは、彼に父の面影を見出す。エレンは全身に大火傷を負ったアルミンに巨人化薬を投与して蘇生させようとするが、奇跡的に生還した新兵のフロックが瀕死のエルヴィンを担いで戻ってくる。リヴァイはエルヴィンをこの世という地獄から解放することを選び、その最期を看取る。薬を投与され巨人化したアルミンはベルトルトを捕食して復活し、サシャも一命を取り留める。調査兵団はイェーガー家の地下室からグリシャが遺した三冊の手記と「写真」を回収して帰還するが、生き残った団員は新団長となったハンジ以下、僅か9名のみとなっていた。
- 世界の真相(21-22巻)
- 生還者への勲章授与式を初めとする、ウォール・マリア奪還後の事後処理の間に、グリシャの手記とユミルの手紙の内容が語られる。新たな事実が明らかになる最中、エレンは徐々にグリシャを初めとする過去の人物の記憶と交感するようになっていく。
- グリシャの手記には、彼が知る限りの世界情勢が記されていた。かつて「9つの巨人」の力で大陸を支配していたエルディア帝国は没落し、時の145代エルディア王は「9つの巨人」を束ねる「始祖の巨人(=レイス家の巨人)」の力を持ってパラディ島に逃れ、自らに従った領民の記憶を消して仮初めの平和を築いた。大陸で植民地政策を拡大していたマーレ国は、パラディ島の豊富な天然資源を欲し、大陸に残されたエルディア人を弾圧して管理下に置き、「始祖の巨人」を奪還させる尖兵に仕立て上げようとしていた。反マーレ活動を率いていたグリシャは自分の第一子であるジークをスパイとして育てるが、ジークは父の行いを治安維持局に密告。グリシャ達は意志なき人食い巨人(無垢の巨人)にされてパラディ島に追放されるが、グリシャは当局内部の情報提供者だったエレン・クルーガーに助けられる。「9つの巨人」の1つ「進撃の巨人(=エレン・イェーガーの巨人)」の力をその身に宿すクルーガーは、「始祖の巨人」の力を手中に収めるしかエルディア人が生き残るすべはないと語る。グリシャは巨人化による死期「ユミルの呪い」が迫っていたクルーガーを捕食し、「進撃の巨人」を継承してウォール・マリアに潜入していた。
- 一方、ユミルの手紙には彼女の過去が記されていた。大陸の物乞いだったユミルは詐欺師に拾われ、エルディアの始祖ユミルの再来として祭り上げられた挙句、マーレ当局に捕えられパラディ島に追放された。無垢の巨人として島を彷徨ったユミルは、ウォール・マリアへ向かっていたライナー達の仲間マルセルを捕食し、巨人の力を奪うと共に知性を取り戻したのであった。
- 「始祖の巨人」の持つ能力である「座標」の力は、145代エルディア王の「不戦の契り」により、王家の者は発動できない封印状態にあると判明する。エレンは、以前に座標を発動させた際、その時に触れた巨人がグリシャの前妻で王家の血を引くダイナ・フリッツが変貌したものであった事から、王家の者に接触、もしくは捕食したら完全に「座標」の力を得られるのではないかと推測するが、誰にも語らず胸中に秘めた。
- 前王政の二の舞を演じまいとするヒストリアは、巨人は同じ人間であり、マーレを含むパラディ島外の世界全てが本当の敵だという事実を民衆に公表する。そしてウォール・マリア奪還から約1年が経過した851年、巨人駆逐機による壁内の巨人の淘汰を判断した調査兵団は壁外調査に出発し、遂にパラディ島の海岸に到達する。初めての海に驚く仲間たちを尻目に、エレンは海の向こうの新たな敵について苦悩する。
- マーレの戦士(23巻)
- 大陸に帰還した「マーレの戦士」ライナーと、「鎧の巨人」の継承を目指す戦士候補生・ファルコの視点から、マーレ国側の物語が語られる。
- シガンシナ区の戦いから4年後の854年。ライナー達による「始祖」奪還作戦の失敗を切っ掛けに開戦した中東連合国との戦争が終結する。勝利したマーレであったが、巨人戦力の優位性は近代兵器の発達により失われつつあることが露呈し、巨人兵器となるエルディア人を取り巻く状況は悪化する一方であった。エルディア人戦士隊を率いるジークは、巨人戦力の統制を絶対的な物とする名目の元、改めて「始祖」奪還を軍上層部に提言する。
- その後、レベリオ収容区に帰還したジーク達を彼らの家族が出迎えた。ライナーも母親ら親族と再会すると、その日の夕食をガビの家族を招いてすることになった。団欒のひと時を過ごす中、「自分達は善良なエルディア人で、パラディ島のエルディア人は悪魔であり、滅ぼすべき存在」という思想を抱く彼らに対し、唯一島の実態を知るライナーは複雑な心境を抱く。
登場人物
記事の体系性を保持するため、 |
舞台設定
産業革命の前後に似た世界観や、ダーク・ファンタジーな要素が見られるが、魔法や超能力などのファンタジー要素はなく、組織化された軍と戦術、利用できる科学技術に合わせた装備などの軍事設定[注 1]が盛り込まれ、基本的には架空戦記のようなハードな展開がメインとなっている。また、単行本のおまけページで断片的に公開される設定以外には謎が多く、「文明の破局を経た退行後の世界」か、「完全な架空の世界」であるのかも明確にされていない。
本作品単行本の表紙カバーを外すと、巨人から逃げて海を越え、もう1つの土地の壁の中に移住する人々を描いた中世の古文書風の絵が見られる。絵に書き込まれた文字は一見解読不能に見えて、実は逆さにすると、カタカナで記された日本語になっている。これらは物語の核心に触れる内容となっているが、これについて諫山は「この世界における教科書の1ページ目で、誰でも共通で持っている知識とかそういうものを込めている」と述べている[8]。以下に概要を示す。
- 巨人の襲撃により、人類は海を越えた新大陸への移住を余儀なくされる。この際、人類はほとんどが死滅するが、滅亡した直接の要因は巨人によるものではなく、人間同士によるものであった。また、航海の途中で人口はさらに半数が失われた。
- 新大陸には「モトモト キョウダイナ カベガ ヨウイサレタ」(原文ママ)。さらに、新大陸を聖地として崇拝の対象とする。この壁の中こそが人類の理想郷であり、ここに永遠平和の世界を築くことを主張する。
概略年表
年号は作品世界独自のものを用いている。
- 1年以前 - 743年
- ユミル・フリッツが大地の悪魔と契約し、巨人の力を手に入れる。
- ユミルの死後、魂を「九つの巨人」として分け、エルディア帝国を建国する。
- エルディア帝国がマーレを滅ぼし、大陸を支配する。
- 大陸の支配後、約1700年にわたり「ユミルの民」と呼ばれるエルディア人を産み増やす。
- 被支配国のマーレが内部工作でエルディアに内戦を起こさせ、弱体化させる。
- エルディアの内戦で「九つの巨人」のうち、「七つの巨人」の力を奪い、マーレ政府が管理することになる。
- 145代目の王が「始祖の巨人」を継承し、「巨人大戦」が始まる。
- 743年
- 「始祖の巨人」の力を継承した145代目の王が「巨人大戦」での戦いを拒否し、生き残ったエルディア人とともにパラディ島へ避難する。
- パラディ島で三重の壁(ウォール・マリア、ローゼ、シーナ)を築く。
- 壁内にいたエルディア人の記憶を改竄し、壁外の人類は滅亡したと思い込ませる。
- 145代目の王がレイス家の「初代王」となり、壁内の世界を統治し始める。
- 770 - 780年代ごろ
- 巨人信奉者によりシガンシナ区の門が開放される。侵入した巨人によってシガンシナ区は甚大な被害を被る。
- キュクロ誕生。
- ホルヘとアンヘルによって巨人が殺せる存在であることが立証される。
- 780 - 790年代ごろ
- 立体機動装置訓練が正式に兵団の教科として採用される。
- キュクロが史上初めて立体機動装置を用い巨人を討伐する。
- 784年
- ある日、一人の坑夫が壁の地下を掘り、ウォール・シーナへ入ろうと試みるが、地下の壁に阻まれ失敗に終わる[注 2]。
- 友人に壁のことを打ち明けた直後、坑夫が行方不明になる。友人が坑夫の行為を駐屯兵団に話したところ、駐屯兵団と憲兵団による捜索が行われる。その後友人も行方不明になる。
- 790年ごろ?
- (本人の記憶によると)このころからユミルは無知性巨人と化したまま放浪状態となる。
- 810 - 820年代ごろ
- 王政(レイス家)と対立したアッカーマン一族と東洋人一族が政府から追放され、弾圧を受ける。
- 家族を失いながらも単身抵抗を続けていたケニー・アッカーマンは多数の憲兵を殺害し「切り裂きケニー」として巷で恐れられたが、のちウーリ・レイスと出会い中央第一憲兵として再度仕える。
- リヴァイ・アッカーマン誕生。
- リヴァイの母親のクシェルがほどなく病死。伯父にあたるケニー・アッカーマンがしばらくの間リヴァイの面倒を見ていた。
- ケニーの分家筋も迫害を受け、山間部へ移住。のちミカサの父となるアッカーマンは東洋人の女性と結ばれる。
- (817年ごろ)グリシャ・イェーガーの妹、フェイが何者かに殺害される。犯人は特定されず。
- 真相はマーレ治安当局のグロスが息子達とともに犬に襲わせて殺害したことが判明する。この一件でグリシャはマーレを深く憎悪することになる。
- (819年ごろ)エレン・クルーガーが「進撃の巨人」を継承する。
- グリシャが18歳の頃、父親の診療所を受け継ぎ医者として働いていた所へ「エルディア復権派」の1人のグライスが接触、フェイの死の真相を聞いた後に勧誘を受け、「エルディア復権派」の一員に加わる。
- 824年ごろ
- ダイナ・フリッツが「エルディア復権派」の前に姿を現す。
- 825年ごろ
- グリシャとダイナが恋愛の末に結婚。ジーク誕生。
- 827年前後
- フリーダ・レイス誕生。
- 832年
- ジークの密告により「エルディア復権派」がマーレ治安当局に拘束され、「楽園送り」となる。
- グリシャとグライスを除くダイナら全員が無垢の巨人となり、壁内を彷徨う。
- マーレ治安当局のエレン・クルーガーが「フクロウ」であることを明かすと、巨人化しグロスら役人達を殺害。そして、グリシャに「進撃の巨人」を継承させる。
- 調査兵団員であったキース・シャーディスが壁外調査の帰路でグリシャ・イェーガーと出会う。
- その後、酒場にて当時ウェイトレスとして働いていたカルラとグリシャが出会う。後にグリシャは医療知識を活用し、壁内を行き来し易く「始祖の巨人」の継承者の調査もし易いとの観点から医者として働く。
- 835年以前
- シガンシナ区で謎の流行病が発生。グリシャが抗体を提供したことで多くの住民が救われる。
- その時の縁でカルラの告白を受ける形でグリシャとカルラの交際がはじまる。
- キースが調査兵団第12代団長に就任。
- グリシャとカルラが結婚。
- エルヴィン・スミスの父親が死亡。
- 中央第一憲兵による謀殺であったが、表向きは事故死とされた。
- 835年
- エレン、ミカサ、アルミン、ジャン、コニー、ヒストリア誕生。
- グリシャの独自調査で「始祖の巨人」の継承者がレイス家である事を突き止めていたが、エレン誕生を機に使命を断念して家族を守る事を決意、エレンが壁外世界に興味を持つ可能性を考え壁外世界の情報などを三冊の書籍に書き記し、地下室の医療研究室内に隠す。
- 842年
- フリーダ・レイスが叔父のウーリから巨人の力を継承する。
- マーレの戦士であったジークが「獣の巨人」の力を継承する。
- 843年ごろ
- マーレの戦士候補生であったライナー、ベルトルト、アニ、マルセルがそれぞれ「鎧の巨人」「超大型巨人」「女型の巨人」「顎の巨人」の力を継承する。
- 844年
- 強盗の襲撃によりミカサの両親が死亡。以降イェーガー家に引き取られる。
- 845年
- キースが調査兵団団長の座をエルヴィンに譲る。
- マーレ軍上層部より「始祖の巨人」および「進撃の巨人」の探索・奪還の指令を受け、ライナー、ベルトルト、アニ、マルセルの4名がパラディ島に上陸。
- 移動の途中で無知性巨人と化したユミルと遭遇し、マルセルはライナーを庇い捕食され死亡。結果としてユミルが「顎の巨人」の力を継承し、知性が戻る。
- ウォール・マリア南端の突出区画シガンシナ区に「超大型巨人」が出現、門を破壊される。多数の巨人が侵攻し、「鎧の巨人」によってウォール・マリア内への門を破壊され、地域住民はウォール・ローゼへ退避。
- 巨人侵攻の被害でエレンの母カルラが死亡。のち父グリシャも行方不明となり、エレン、ミカサ、アルミンは開拓地へ避難する。
- この時の混乱に乗じてライナー、ベルトルト、アニも避難民として壁内に侵入、ユミルも同じく避難民として侵入する。
- この直後にグリシャはエレンに巨人化薬を投与し、グリシャは自身をエレンに食い殺させることで巨人化能力とレイス一族相伝の巨人が持つ能力を継承させた。エレンは巨人化が解けたのち元の場へ戻されたが、注射の後遺症による記憶障害のためその事実を忘れている。
- ロッド・レイスの領内で「盗賊の襲撃による火災」が発生。惨劇の舞台となった礼拝堂でロッドの妻と5人の子供が死亡する。
- 実際には、巨人化したグリシャが礼拝堂の地下洞窟で祈りを捧げていたレイス一家を襲撃し、ロッドの妻子を殺害したのだが、事件の被害者であるロッドにより事実が隠蔽された。
- 巨人化したグリシャに対抗すべく、レイス家の長女フリーダが巨人化して立ち向かうが、その力も及ばずグリシャに食い殺されてしまい、フリーダが継承した能力はグリシャに取り込まれる。
- グリシャの記憶を継承したエレンがグリシャの視点での光景を思い出し、グリシャは最初はフリーダに民衆の救済を懇願したが、フリーダが拒否したため已む無くフリーダから「始祖の巨人」を奪取した事実が判明した。
- その後、ロッド・レイスはレイス領内の牧場で暮らしていたヒストリア・レイスのもとに現れ、自身が父親であると告げる。その直後にケニー・アッカーマン率いる中央第一憲兵団が現れ、ヒストリアの母親アルマが抹殺される。ケニーの追究に対しロッドはヒストリアに「クリスタ・レンズ」の偽名を与え、親娘関係を解消した上で放逐。クリスタは開拓地へ移住することとなった。
- 846年
- 領土奪還を賭けた総攻撃が敢行されるが失敗。ウォール・ローゼから外側、シガンシナ区は放棄され、人類は領土の1/3と人口の2割(約25万人)を失った。
- 作戦には失業者や難民化したウォール・マリア住民らが駆り出されるも、ほとんどが戦死。生存者はわずか百数十名のみであった(この作戦でアルミンの祖父も死亡した)。
- 表向きでは「奪還作戦」としているが、実態としては大量の失業者や難民を意図的に減らす「口減らし」や「棄民」の意味合いもあった。
- 847年
- 第104期訓練兵団編成。
- エレン、ミカサ、アルミン、クリスタ(ヒストリア)が開拓地を出てウォール・ローゼ南方面の隊に入団する。同じくしてライナー、ベルトルト、アニも奪還任務に最適との判断で訓練兵団に入団する。
- ケニー・アッカーマンによって対人制圧部隊が結成される。
- 848年
- 調査兵団による第34回壁外調査が実施。
- イルゼ・ラングナー調査兵が人語を話す巨人と遭遇したが、帰還叶わず死亡。
- 849年
- イルゼ・ラングナーの遺した巨人メモが調査兵団のリヴァイ兵長によって回収される。
- 850年
- 第104期訓練兵団が全訓練課程を修了し、解散。
- ウォール・ローゼ南端の突出区画トロスト区に「超大型巨人」が再度出現し、扉が破壊される。侵入した巨人からの防衛作戦を駐屯兵団と正式配属を待つばかりだった第104期訓練兵団卒業生達の合同で行われ、大岩を使った門の封鎖に成功。人類の巨人に対する初めての勝利。
- 人類側劣勢の中、エレン巨人体が出現。巨人にほぼ制圧されたトロスト区を、エレン巨人体を中心として奪還する作戦が現場で新たに立案され、「超大型巨人」によって開けられた巨人の侵入経路を封鎖。続いて急報を受け駆けつけた調査兵団が加勢し、多大な犠牲[注 3]を出しつつも、トロスト区に侵入した巨人の掃討に成功。4m級、7m級の巨人2体を捕獲する。
- 戦いの最中、巨人化したエレンを見てライナー、ベルトルト、アニの三人は「進撃の巨人」と判断、ライナーとベルトルトが巨人化に関する密談を同期のマルコ・ボットに聞かれてしまい、自分達の正体に感づかれる。口封じのためにマルコを拘束し、駆け付けたアニにマルコの立体機動装置を奪わせて放置する。そのままマルコは巨人に捕食され戦死する。
- ダリス・ザックレー総統を議長とした特別兵法会議が開かれ、エレンの存在の是非と処遇について審議が行われた。その結果、調査兵団がエレンの身柄を預かることが決定。
- その後、エレンは正式に調査兵団に入団。それに伴いリヴァイ兵長の指揮の元、エレンの監視を名目とした保護と巨人化能力の解析と実験を目的とした特別作戦班「リヴァイ班」が結成される。
- 捕獲した4m級、7m級の巨人が何者かに殺害される。調査が行われるが、犯人は特定されず。
- 第104期訓練兵団卒業生の内、21名が調査兵団に入団。
- ミカサら上位7名とアルミン、ユミルは調査兵団に、ライナーとベルトルトは「進撃の巨人」ことエレンを奪取する機会を得るべく調査兵団に入団、アニは「始祖の巨人」を継承する王族の調査に最適な憲兵団に入団する。
- 調査兵団による第57回壁外調査が行われるも、多大な被害を受け一日も経たないうちに帰投を余儀なくされる。この結果を受けてエレンの憲兵団引き渡しが決定した。
- 壁外調査中、エルヴィン揮下の一部の調査兵団員は「女型の巨人」捕獲作戦を実行するも失敗に終わる。
- 撤退する際、リヴァイ兵長不在のリヴァイ班が「女型の巨人」に急襲され壊滅し、エレンも巨人化して応戦するも敗北し攫われる。リヴァイとミカサによって救出されるも、ミカサの不手際でリヴァイが脚を負傷する。
- ストヘス区で調査兵団が秘密裏に「女型の巨人」の捕獲作戦が実施され、多数の被害を生じたが「女型の巨人」の捕獲に成功。エレンの憲兵団引き渡しは凍結される。
- 調査と交戦の結果、調査兵団は「女型の巨人」の正体をウォール・シーナのストヘス区憲兵団に所属するアニ・レオンハートと断定、市街地での捕獲作戦で市民にも多数の犠牲が生じたがアニの身柄拘束には成功。しかし、アニは謎の水晶体に包まれ情報を聞き出せなくなる。
- 戦いの最中に「女型の巨人」が破壊したウォール・シーナの壁の中から巨人を発見。「ウォール教」のニック司祭の指示ですぐに巨人を隠す処置が行われる。これにより、壁が巨人で造られていることが判明する。
- ウォール・ローゼ内に「獣の巨人」率いる巨人の一群が出現、一部の調査兵団とウトガルド城跡にて交戦。「獣の巨人」を取り逃がすも討伐。
- これによりミケら精鋭調査兵数名が戦死し、大勢の民間人が地下街などに一時避難を余儀なくされる。
- ハンジの判断でアニの出生記録を調査した結果、845年のウォール・マリア陥落時の混乱に乗じて詐称した経歴であった事が判明、さらにライナーとベルトルトも同郷の出身者として同じ時期に登録されていた事も判明し、アニと同じ巨人能力者との疑惑がかけられる。
- 調査兵団所属のユミルが巨人化能力者であることが判明。ウトガルド城跡で群がる巨人達相手に孤軍奮闘し重傷を負うが、合流してきたハンジ率いる即席班の活躍により救出される。
- コニーの故郷・ラガコ村が滅ぼされるが、破壊されたコニーの生家にいた動けない巨人と不自然な村の状況に謎が残る。
- 調査の結果、ウォール・ローゼに破壊された穴は発見できず。後にさらなる調査で巨人たちの正体がラガコ村の村人たちである疑惑が浮上する。
- ウォール・ローゼ上に「超大型巨人」「鎧の巨人」が出現。調査兵団は交戦するが敗北し、エレンとユミルが攫われる。
- 調査兵団所属のライナー・ブラウンとベルトルト・フーバーが、ウォール・ローゼに到達後それぞれ「鎧の巨人」「超大型巨人」の正体であることが判明。エレンは巨人化して「鎧の巨人」と交戦するも敗北し、ハンジら調査兵団にも多数の死傷者を出す。
- 交戦から5時間後にエルヴィン団長率いる調査兵団と憲兵団がウォール・ローゼに到着。ハンジの推測により巨大樹の森を目指し、エレン達の奪還を目標に追跡を開始する。
- 日没前に巨大樹の森でライナー達を発見し、逃走する彼らと交戦する。途中でエレンを奪還するが、彼らの激しい抵抗と群がってきた巨人達により壊滅寸前にまで追い詰められる。しかし、巨人達が突如ライナー達に襲いかかり、その隙に撤退することに成功する。
- 代償にミカサは負傷しエルヴィンは右腕を失い、ハンネス以下多数の兵士が戦死する。ユミルはライナー達と同行し、彼らはウォール・マリアのシガンシナ区に到着する。
- 戦いの最中にエレンとミカサの前にダイナ巨人体が出現。エレンがその巨人を殴った瞬間、「座標」の力に目覚め、周りの巨人達がダイナ巨人体に一斉に襲い掛かり、エレンに迫ってきたライナー達にも襲い掛かる。
- 調査兵団に保護されていた「ウォール教」のニック司祭が何者かに殺害される。
- 犯人は中央第一憲兵団のジェル・サネス達で、エレンとヒストリアの情報を聞き出すために探し出して拷問の末に殺害。それを強盗の仕業と隠蔽を図る。
- リヴァイ班の再編成が行われ、ミカサ、アルミン、ジャン、コニー、サシャ、ヒストリアが班に加わる。
- 破綻寸前のトロスト区の経済と住人たちの生活を支えていたリーブス商会会長・ディモ・リーブスとその部下が何者かにより惨殺される。当初、首謀者は調査兵団とされる。
- 実際には中央第一憲兵団の依頼でエレン、ヒストリアの拉致を実行したリーブス会長がリヴァイ兵長との交渉に応じ寝返ったため、中央第一憲兵団を率いるケニーに殺害されエレンとヒストリアが拉致された。その事実は王政の圧力を受けた報道機関により改竄される。
- 王命により調査兵団の解体とエルヴィン団長の逮捕、殺害容疑のかかった団員の逮捕(または殺害)が中央第一憲兵団主導で行われる。リヴァイ兵長およびハンジ分隊長は逃亡・潜伏する。
- 駐屯兵団のドット・ピクシス司令およびザックレー総統主導によるクーデターが発生。フリッツ王が偽の王である事実や中央第一憲兵団が関与した様々な事件が明らかにされ、王とその側近および中央第一憲兵団が身柄を拘束される。これによりフリッツ朝は完全に崩壊。
- 民間人殺害の嫌疑で絞首刑が予定されていたエルヴィン調査兵団長は「無実」とされ解放される。
- リヴァイとハンジ率いる調査兵団が中央第一憲兵団の拠点を制圧しレイス家の礼拝堂地下洞窟に突入。対人制圧部隊の迎撃を突破しエレンとヒストリアを救出する。この際、エレンはレイス家所蔵の巨人化薬を服用したことで身体硬質化能力を獲得する。
- ロッド・レイスが巨人化し、オルブド区に侵攻。調査兵団と駐屯兵団による討伐作戦の末、ヒストリアによって討たれる。
- 致命傷を負いながら地下洞窟から脱出したケニーをリヴァイが発見。ケニーは巨人化薬をリヴァイに託すとそのまま息を引き取る。
- ヒストリア・レイスが女王に即位。兵団主導による新体制が敷かれ、旧体制派は徹底的に粛清される。
- ヒストリアは貧窮者救済と孤児救済のために孤児院を開き、壁内の孤児達を集めて面倒を見る。その功績に人々から「牛飼いの女神様」と呼ばれるようになる。
- 地下洞窟で発見した発光石を兵団や住民に還元。これにより工業の生産性の向上と、兵団の活動範囲の拡大化が図られる。
- 中央第一憲兵団が抹消していた先進的技術を兵団の兵器改良に応用。新兵器「雷槍」が完成する。
- エレンの硬質化能力によって兵士の労力以外消耗せず、尚且つ危険に晒されずに済む対巨人兵器が製造され、ウォール・ローゼ外壁の数ヶ所に設置された。
- 調査兵団の募兵によってマルロ、フロックら新兵達が調査兵団に入団する。
- 調査兵団によるウォール・マリア最終奪還作戦が開始される。シガンシナ区に到着した調査兵団はジーク、ライナー、ベルトルト率いる巨人たちと交戦し、多大な犠牲を払うもウォール・マリア奪還を果たす。
- この戦いでエルヴィン団長を筆頭に199名の兵士が戦死し、生き残ったリヴァイ、ハンジ率いる調査兵団9名が帰還する。
- ジーク、ライナー、車力の巨人は撤退し、ベルトルトは巨人化したアルミンに捕食され死亡。ベルトルトの巨人の力はアルミンに受け継がれる。
- エレンの生家にある地下室で、グリシャが遺した3冊の手記と壁内では存在しない「写真」を発見。これにより壁外にまだ人類が存在することが判明、さらに自分たちの居る所は大陸の国家「マーレ」の近海に位置する「パラディ島」であることが判明する。
- ヒストリアは調査兵団が持ち帰った真実を公表することを決断する。
- この公表により、真実を受け入れる者、信じずに笑い飛ばす者、陰謀論を唱える者など、様々な反応を示し混乱が起きる。
- 壁外で大国マーレと中東連合国が半島の自治権を巡って戦争が勃発。
- 851年
- ウォール・マリア内の巨人の掃討完了を兵団が発表。街道の舗装事業、シガンシナ区の入植がはじまる。
- 6年ぶりのウォール・マリア外の壁外調査が行われ、調査兵団が初めて海に到達する。
- 壁外調査で巨人は1体しか確認されず、パラディ島の巨人達はウォール・マリア内でほとんど掃討されたことが確認される。
- マーレがパラディ島調査のために3年間で駆逐艦を含む計32隻の軍艦を派遣するが、いずれも消息を絶つ。
- 854年
- マーレと中東連合国の戦争が、マーレの勝利で終結する。
用語
本編のほか、別冊少年マガジン2011年8月号掲載の「特別企画『進撃の巨人』の世界!!」も参照とする。
巨人
巨体に見あった強大な膂力はもちろん、驚異的な生命力をも持ち、頭部や四肢を吹き飛ばされるような大きな損傷でも1 - 2分程度で再生してしまう。痛覚は若干の個体差が認められるが、それでも人間に比べると遥かに少ない。一方で持久力には限界があり、疲労した場合は動きが大幅に鈍る。後頭部より下のうなじにかけての縦1m幅10cm(巨人のサイズには関係なく共通)が唯一の弱点で、ここを攻撃方法に関係なく激しく損傷すると再生することなく即死する。そのため、兵士は二刀を用いてこの部分をV字型に削ぐ戦法をとっている。また、死んだ巨人の肉体は気化するように朽ちて消滅していく。さらに、肉体を構成する物質の密度が低く、見た目に比して体重は極めて軽い。そのためかサイズの差によらず概して巨体の割に動きは俊敏であり、立体機動による高速移動中の人間であっても比較的容易に捕獲する。
壁外地域の存在であるため、その生態には不明な点が多い。知性はなく、人間との意思疎通は不可能とされており、その体は蒸気が出るほどに高温。ほかにも「南方から現れる」「人間を喰らう」「人間以外の生物には興味を示さない」などが判明している。人間を喰らうが食事の必要はなく、100年以上人間を捕食できない環境下でも存在し続けており、捕食した人間をほとんど未消化で吐き出す。そのため、人間の捕食理由は殺戮にあると推測されているが、一方で「人間を喰らうという行動の結果、死なせてしまう」のであって、「人間を食殺以外の方法で殺そうとする行動は取らない」とも言われている。また、巨人化したエレン、ライナー、ユミルに対しても、形態が人間ではないにもかかわらず、人間同様に捕食するため襲い掛かってくる。後にロッド・レイスによって、無垢の巨人が巨人化能力者を捕食すると人間に戻り、巨人化能力者を捕食した者は、その能力者の力と記憶を受け継いで人間に戻る事が明かされたことにより、無垢の巨人が本能で人間を捕食する理由が、元の人間に戻る為である事が判明した。喜怒哀楽の表情こそ見られるものの、他の表情に変化することはなく、例として笑顔の者や無表情の者はいかなる負傷を受けようと常に笑顔のままや無表情のままである。外見は個体によって差が著しく、肥満体、痩せ型、腕の細い者や長い者、長い髪や口髭のある者などに加え、首と呼べる部分が無いなどおよそ人間とはかけ離れた個体も存在するなど多彩。なお、人間の存在を何らかの方法で感知する術を持ち、より多くの人間が密集している領域に惹かれる性質がある。通常の巨人(通常種)は、視界内に人間がいれば、その人間を捕食しようとする。人間との力の差は圧倒的で、巨人討伐のプロである調査兵団であっても最優先されるのは巨人と出会わないこと、戦わないこととされる[注 4]。また、複数で行動することが多く、多数が現れると非常に危険な状況となるが、巨人同士による組織的な連携行動は通常においてはあまり見られない。
ウォール・ローゼ内に出現した巨人達の掃討後の調査の結果、討伐した巨人の数がラガコ村の人数とほぼ同じことと、コニーの生家にいた巨人がコニーの母親と判明したこと、巨人共通の弱点であるうなじの縦1m幅10cmが人間の「脳から脊椎」に相当する大きさ(同化しているため、切り開いても形状は判別できない)であることから、巨人の正体が人間である疑いが濃厚になった。
後に、エレンの父グリシャが残した手記により、巨人の正体が本当に人間だと明かされた。さらに、その巨人がマーレ人に罪人とされ、頸に薬物投与をされたエルディア人である事、南方の壁から近い位置にある海岸線でエルディア人が巨人化させられているため、巨人が南方から現れる事も判明した。
なお、英訳には「ジャイアント」 (Giant) ではなく「タイタン」 (Titan) が使われている(作品の英訳タイトルも「Attack on Titan」)。
無垢の巨人/無知性巨人
壁内では大まかに「通常種」と「奇行種」の2種に分類されている。巨人化能力者の存在が確認されてからは、まとめて「無知性巨人」とも呼ばれる。正体は上記の通り、マーレ人によって罪人とされ頸に薬物投与をされた、エルディア人という特殊な種族の人間。
- 通常種
- 記録では743年ごろに出現し、人類の大半を食い尽くした謎の存在。小さい個体でも3メートル、大きい個体は15メートルの巨体を擁し、主に「4メートル級」「7メートル級」など、目測の身長によるメートルで分類される。超大型巨人の出現まで15メートルが最大とされていた。大半は人間の男性のような体つきをしている。骨格や筋肉、臓器なども人間と酷似しているが、生殖器は存在しない。歯の外形は人間に似ているが数ははるかに多い。体温が極端に高く、周辺の空気が対流する様子も描かれている。夜間、暗所では活動が低下する。ただし、個体差があり、ウトガルド城跡戦や『Before the fall』では夜間も活発に活動できる個体が確認されている。
- 奇行種
- 通常種には見られない、特異な行動を取る巨人の総称。劇中では目の前の障害物にかかわらず直進し続ける巨人や、視界内に人間がいても無視し、より遠くの場所にいる多くの人間を優先して襲おうとする巨人などが登場している(エレン巨人ver.など)。巨人との戦いでは行動が単純で読みやすい、それこそが人間にとって唯一有利な点であり、行動が予測できない奇行種は壁外調査で最も危険な存在である。エルヴィンが考案した索敵陣形でも奇行種との戦闘だけは避けられないため、遭遇による危険度は並の巨人をはるかに凌駕する。
- 巨人化の薬
- 巨人化させる薬で、注射または経口投与で被投与者が巨人化する。製造過程や入手経路などの詳細は不明だが、人間の脊髄液に由来する成分と思われることと、空気に触れると気化するなどの性質を持つ。その正体は巨人の脊髄液。ユミルの民がこれを摂取すると無垢の巨人となる。
- エレンを巨人化させた薬
- グリシャがフリーダから奪った「初代王」の力をエレンに託すため、注射でエレンを巨人化させた後、自らを捕食させて死亡する。
- フリーダを巨人化させた薬
- レイス家の継承で注射し、先代の継承者であったウーリを捕食する。
- ヒストリアを巨人化させる薬(ロッドを巨人化させた薬)
- 「初代王」の力を取り戻すべく、ヒストリアを巨人化させた後、エレンを捕食させようと目論むが、ヒストリアがこれを拒否し、注射器を破壊したため、未遂に終わる。後にロッドが経口摂取して巨人化する。
- 「ヨロイ」のラベルが付いた薬
- ロッドが隠し持っていた薬のひとつ。エレンがその瓶を噛み砕き、その薬をそのまま経口摂取して硬質化の能力を得る。
- ケニーがロッドからくすねた薬
- ロッドが隠し持っていたところでくすねた薬のひとつ。ウォール・マリア奪還作戦で負傷者が出たときに備え、使用の判断がリヴァイに託される。重傷を負ったエルヴィンかアルミンのどちらに投与するかエレン達とリヴァイ達が揉めた挙げ句に最終的にアルミンに投与され巨人化した。
- マーレ人がエルディア人の罪人を巨人化させる薬
- 正体は巨人の脊髄液。これをエルディア人の体内に吸収させるだけで、無垢の巨人化することができる。「巨人化学」の進んでいるマーレでは大量生産が可能で、ある程度巨人の大きさを制御することも可能。投与はパラディ島「楽園」との境界線にある30メートルの壁の上で、うなじへの注射で行われる。また、「楽園」で巨人化した無垢の巨人は海には近付かないとされている。
巨人化能力者 / 九つの巨人
身体に傷を負った状態[9]で強い目的意識の元変身を望むことで、頭上から雷[10]が落ち、その傷口から身体を巨人化させる能力を持つ者。巨人化は自分の意志で行えるが、巨人化後の知性および自我の維持にはある程度の慣れが必要で、意識面での制御が未熟な場合は凶暴化する。また巨人化は体力、精神力の消耗が激しく、連続使用はあらゆる面で精度が落ちる。生存のために人間を捕食する必要がないのは通常の巨人と同様。
巨人化した際には、巨人共通の弱点であるうなじ部分に本体の人間部分が埋まった状態となっており、人間体を密度の低い巨人の肉体部分から切り離すことで、強制的に巨人化を解くことも可能。また、巨人化を解いてからしばらくは目の周りに放射状の傷跡が残るため、巨人化能力者を判別する目安となっている。
エレン、フリーダ、ロッドは薬物の投与で巨人化しており、ベルトルトとユミルは「人を食って人間に戻った」と語っている。それと巨人の頃のユミルがライナーとベルトルトの親友マルセルを食べたこと、また一般の巨人が普通の人間を食べても人間には戻らない傾向から、「不可逆的に巨人化した人間」が「巨人化の能力を有した人間」を食べることで人間に戻る(巨人化をコントロールする力を手に入れる)のではないかとハンジは推測しており、巨人化能力はあくまで後天的な現象ではあるが、人間が不可逆的に巨人化する、根本的な原因については当初は不明だった。ベルトルトとユミルによれば不可逆的に巨人化している間の記憶はないが、長い悪夢を見ているような状態とのこと。後に、人間が不可逆的に巨人化するのはマーレ人により罪人とされ、エルディア人が薬物投与されたことが原因だと判明し、ハンジの推測は的中していたことになる。
- 始祖ユミル
- グリシャの記述に残されていた巨人。「ユミル・フリッツ」が「大地の悪魔」と契約して手に入れた最初の巨人の力。有機生物の起源に関わっているのではないかと推測する者もいる。
- 九つの巨人
- グリシャの記述に残されていた巨人。始祖ユミルの死後にその力を9つに分割したもので、それまでの大国マーレを制して、エルディア帝国を建国した。しかし、王家以外の持つ巨人の力同士による争いが絶えず、巨人大戦の際、内部工作により7つの巨人の力がマーレ側に奪われてしまった。力を継承できるのはユミルの民のみで、その中でも王家の血をひく者が力を継承すると巨人の力の真価が発揮される。継承された巨人は継承者固有の姿となり、統一された姿形というものはない。力を有していられる期間は十三年ほどで、期間が過ぎると所有者は「ユミルの呪い」により死亡する。所有者が力を継承させることなく死亡した場合は、それ以降に誕生するユミルの民にランダムで力が継承される(この時に元の継承者との距離や血縁関係は影響を与えない)。それぞれの巨人は固有の名称を持ち、「始祖の巨人」や「進撃の巨人」などの固有名詞が判明している。
- 始祖の巨人
- マーレに奪われなかった2つの巨人の一つで、王家が保有しており、フリッツ王と共にパラディ島の壁内に持ち込まれた巨人の力。他の8つの巨人を含めたすべての巨人を統べる力を持つとされるが、その力は王家の血筋でなければ発揮できない。それまでフリーダが継承しており、グリシャがフリーダを捕食、さらにエレンがグリシャを捕食したため現在はエレンが継承者となっているが、王家の血筋でないため発現できず、王家の血筋であるヒストリアかジークがエレンを捕食しない限り継承・発現できない上、145代王が施した「不戦の契り」によりレイス王家の血族では発動させる事ができないため、現時点ではエレンによる「保留状態」となっている。エレンの母であるカルラを捕食した巨人と再び対峙し、ミカサと絶体絶命の状況に追い込まれた時、その巨人に触れた瞬間、一時的にその場にいた無垢の巨人にカルラを捕食した巨人を攻撃させた。これはエレンが触れた巨人が、エレンの持つ記憶の中にいたグリシャの前妻であり、王家の末裔であるダイナ・フリッツが巨人化したものだからだとエレンは考えている。
- 進撃の巨人
- マーレに奪われなかった2つの巨人の一つで、大陸に残されていた巨人の力。いついかなる時代も自由を求めて進み、自由のために戦ったとされる。
- 過去においてエレン・クルーガーが継承していたが、「ユミルの呪い」による死期を悟りグリシャに捕食させグリシャが継承、後に未来を託されたエレンがグリシャを捕食した事によりエレンが継承者となる。
- 七つの巨人
- 巨人大戦によりマーレに奪われた、壁外の巨人化能力者たちの所有する7体の巨人の力。
- あともう一つの巨人の力は現在公表されていない。
人類
年号は作品世界独自のもので、エレンやミカサが訓練兵団を卒業した年が850年となっている。作品世界における人類は巨人の脅威から逃れるため、住宅地や農地など、生活区域全てを高く強固な壁で囲んだ巨大な城郭都市の中に居住している。845年に超大型巨人の襲撃を受けるまでは125万人ほどの総人口だった[注 5]。
生活様式は、電気技術が存在しないなど産業革命以前のヨーロッパに近いが、メートルや秒を基準とした度量衡が整備され、圧力機器や刀剣類の製造に関しては産業革命時よりも進歩しているなど、現実の工業の進歩とは違う面がある。また、眼鏡や望遠鏡などの光学機器技術も存在するが、写真撮影は実現していない。このため、視覚情報は印刷や描画などで伝達されている。城郭内はハーフティンバー様式に類似した木骨組の家が立ち並び、チェスらしきボードゲーム、白人系(コーカソイド)の人種など、北方ヨーロッパ的な文化が散見される。一方で、ミカサのように作品世界では滅んでしまったとされる東洋系(モンゴロイド)も若干名が登場している。
統治は王政となっており、政策的には保守寄りだが、ノベライズ版の『Before the fall』の時代では、囚人を壁外に放り出す「壁外追放刑」なる非人道的な刑が存在する(王政への不信を防ぐため、公には「存在しない」ということにされている)。壁外地域に対しては調査兵団が担うのみで、消極的な傾向にある。壁外地域に関する情報発信については規制も行われているため、世論も壁外地域への関心が薄く、全体的に内向きな傾向にあるが、ウォール・マリア陥落による領土喪失で難民が急増し、急進的に軍拡が求められている。
対巨人戦闘に必要不可欠とされる立体機動装置の発案と採用、運用に関しては自衛上例外的に認められているものの、文明を進歩させる行為や壁を武装化するといった行為はウォール教の教えに反するものとして忌避される。また、壁の調査や気球を開発して空を飛ぶ行為、銃火器の新開発は王政とその意を汲む中央第一憲兵団により厳しく制限され統制されている。
- 壁
- 人類の生息する領域全体を取り囲み、巨人の侵攻を防ぐ巨大な壁。同心円状に三重の壁があり、外側からそれぞれ「マリア」、「ローゼ」、「シーナ」と呼ばれている。最外周の「ウォール・マリア」の総延長は3,200キロメートルにおよび[11]、これはスペインの外周とほぼ等しい。壁はどの部分も高さ50メートル・厚さ10メートルほどで、地下部分にも8メートル以上の壁が確認されている[注 6]。壁で仕切られた各領域の面積はほぼ等しく、中央からシーナまでは約250キロメートル、シーナとローゼの間が約130キロメートル、ローゼとマリアの間が約100キロメートルとなっている[注 7]。これらの壁は人類の手により絶え間なく補強作業が続けられることで、長年に渡って維持されている。
- 王都ミットラスがある最も内側の壁「ウォール・シーナ」を中心に、3層の壁それぞれの間には広大な居住領域が広がっており、770年代には72万平方キロメートルの範囲内に50万人の人々が暮らしていた[11]。845年の巨人侵攻により一番外側の「ウォール・マリア」が放棄され、現在人類の活動領域は2番目の壁である「ウォール・ローゼ」まで後退している。
- 壁の扉部分にある行政区は他の場所より突出しており、ちょうどそこだけ壁が2重に存在するような形となっている。これは巨人が人間が密集している場所に惹かれて来る習性があることから、それを利用して巨人をおびき寄せて的を絞り、壁を警備するコストを抑えることが目的。この地区は駐屯兵団の常駐や税制の優遇によって経済的に潤うものの、それ以上に巨人に襲撃されるリスクが高まる。これに対し王政府は、先端の地区の住人を「最も勇敢な者」であるというプロパガンダで住人の定着を促している。
- 壁の中にある人類の活動領域は、水や鉱物、天然ガスなどの資源に恵まれている。また、領域の中心ほど標高が高くなっており、領土内の水源も有する。上流には工場都市の動力源となる巨大な滝があり、そこから外に向って河川が流れている。
- 壁の扉部分は他の壁の部分に比べ強度が劣るため、巨人に突破されたのはいずれもこの箇所である。そのため保守派によって埋められる計画があった。しかし、「壁外への扉を放棄することは人類の復権への意思を放棄することである」と主張する革新派によって計画が阻まれていた。
- これらの壁の隠された真実の姿は、大型巨人を支柱とし、巨人の硬化能力によって生成した物質をそのまま外壁として利用したものであり、「巨人から人類を守るはずの壁が、巨人によって構成されている」ことは極秘とされている。ウォール教をはじめとする秘密を知る者たちは、強固な誓約制度により代々その秘密を特定の血族に託してきた。
- 王政
- 作品世界における人類の最高権力者で、850年の時点では少なくとも2000年続いているといわれている。
- 壁の最も内側であるウォール・シーナの中心に拠点の城を構えている。
- 国王の姓はフリッツであることが判明しているが、本当の王家はレイス家であるとされている(フリッツ家に王位が託されている理由や経緯は不明)。
- フリッツ王家も含む貴族諸侯、議会、政府各機関を裏から支配するレイス家は初代王から代々にわたり独占的に「巨人を操る力」「記憶操作」の特殊能力と「世界の真の歴史」の記憶を継承し続ける血族で、壁内で暮らす大多数の国民(エルディア人)の記憶を改竄することで壁内へ移住する以前の人類史と巨人の真実を隠蔽し、統治体制を敷き続けてきた。しかし、こうした方針に異義を唱えた家来のアッカーマン家と東洋人の一族には記憶の改竄が効かない性質を持っていたため脅威とみなされ、主従絶縁となった以降も執拗に弾圧された。また、「始祖の巨人」の力を継承した国王は同時に「ユミルの呪い」により13年の寿命を運命付けられているため、13年周期で王が継承される事となり、力の継承のために捕食された前王は病没などの死亡として国民に公表される。
- 商会
- 商業活動を行う民間組織で、酒保商人としての活動もしている。政治や経済にも少なからぬ影響を持つほか、将来の領土回復を期待して軍事面でも関係を深めつつある。
- リーブス商会
- ディモ・リーブスが率いる商会で、主にトロスト区を中心に物資商売を行っている。地元の経済地盤を支える存在として少なからぬ影響力を持つ一方で非合法の仕事にも手を出す側面もあるようだが、その詳細は不明。
- エレンとヒストリアの身柄を狙う中央第一憲兵のジェル・サネスから秘密裏に二人の拉致を依頼されるが失敗に終わる。しかしリヴァイから調査兵団に全面協力することで存続の活路を見出すよう提案を受け、これを承諾する。
- 調査兵団との密約を結んだリーブスだったがロッド・レイスの身柄を確保する作戦の際に中央第一憲兵のケニー・アッカーマンに作戦を見破られリーブスと部下2名は殺される。運よくその場を離れていたリーブスの息子のフレーゲルは逃走中にハンジに身柄を確保される。ハンジの協力で追跡してきた中央憲兵を罠にかけ、事件の真相を暴いたフレーゲルが商会を継ぐことを宣言した。
- 新聞社
- 独自に会紙を印刷して情報発信活動を行っている商会。しかし王政に不都合な批判や、中央憲兵の活動を報じぬよう圧力がかけられており、事実上王政に従属した関係になっている。
- ベルク新聞社
- ストヘス区で活動する新聞社。リヴァイがケニー率いる中央憲兵対人制圧部隊と市街地で戦った事件を報じたことがきっかけで調査兵団粛清にまつわる王政の陰謀を知り、号外の発行で真相を告発することになる。
- ウォール教
- 壁内地域で布教活動を行っている宗教組織[注 8]。人類の生存を守る壁を崇めて神格化する教義を持ち、神職者および信者は3層の壁の紋章が付いたネックレスを首にかけている。
- 巨人の脅威に対しては徹底して内向きかつ教条的な保守思想を標榜し、壁の不可侵保存を主張。たとえ防衛のためであっても壁に工事を施すことさえ一切認めない方針をとっている。ウォール・マリア陥落のころから急速に信者を増やし、内政にもある程度の発言権を得るほどに勢力を伸ばしつつあるが、一般民衆の間ではその主張に極端さを感じて距離を置く向きもある。
- 神職者は「壁」が巨人によって構成されているという秘密を知っており、その情報は死んでも口外してはならない。調査兵団と女型の巨人との戦闘で壁の中の巨人が姿を現したときは、ただちに調査兵団に命じて壁を補修させ、巨人が日光によって活動を再開させるのを防いだ。一方で壁の秘密は必ずしも厳秘ではなく、教団がその秘密を託したレイス家の者であれば、それを公にすることも可能。ハンジは、教団にとって壁の秘密は人類の存亡よりも大切らしいと推測した。こうした裏の事情もあることから、レイス家放逐後のヒストリアの監視も陰で行うなど、レイス家とは深い協調関係にある。
- エルディア復権派
- かつて存在したマーレの打倒とエルディアの復活を目論む反体制地下組織。同志の印として身体のどこかに十字の傷を持つ。グリシャも在籍していた。マーレ政府に潜伏している内通者「フクロウ」(エレン・クルーガー)が資金や武器、情報を提供していた。マーレ政府がパラディ島にある「始祖の巨人」を手に入れるために、「マーレの戦士」を育成するための幼児の募集していた時に、先手を打つべくグリシャがスパイとしてジークを送り込むが、逆に密告されてメンバー全員がマーレ治安当局に拘束されて「楽園送り」にされ、組織は壊滅する。
- 巨人信奉者
- 本編より前の時代を描いたノベライズ作品「進撃の巨人 Before the fall」の時代に活動していた宗教で、原作におけるウォール教に相当する。巨人を崇め「真の自由」を目指してシガンシナ区の門を開放する凶行におよび、甚大な被害を引き起こした。憲兵団の捜査によってほぼ壊滅状態となる。生き残った信徒は教団の再興を目指し、象徴となり得る「巨人の子」であるキュクロ奪還を企図。イノセンシオ家を襲撃し当主ダリオほか数名を殺害した。その行為は結果的にキュクロとシャルルに自由をもたらすこととなった。
地名
壁内
エルディア最後の国土パラディ島にフリッツ王が作った同心円状に三重の壁を持つ土地。中心から最外周のウォール・マリアまでは半径約480キロメートル。人類の活動する壁内には海岸は存在せず、周囲に海がない内陸国という土地柄のため、塩の産出が乏しく、貴重な品物となっている。長年壁によって隔絶されてきたため、固有の動植物や猿など壁内に存在しなくなった生態系も存在する。
- ウォール・マリア
- 一番外側の壁。845年に巨人の侵攻により放棄されたが、850年に奪還された。詳細は「#壁」を参照。
- シガンシナ区
- ウォール・マリア南の突出区。エレン、ミカサ、アルミンの出身地。845年に超大型巨人によって壁が破られた。
- ウォール・ローゼ
- 二つ目の壁。ウォール・マリアを突破された845年から850年までは壁内人類生存圏の一番外側の壁となった。詳細は「#壁」を参照。
- トロスト区
- ウォール・ローゼ南の突出区。850年に超大型巨人によって壁が破られ、訓練兵団を卒業したばかりのエレンらも参加した防衛作戦が行われた。リーブス商会の活動拠点となっている。ジャンの出身地。
- ダウパー村
- ウォール・ローゼ南区の村。サシャの出身地。
- ラガコ村
- ウォール・ローゼ南区の村。コニーの出身地だが、獣の巨人により、住人全てが無垢の巨人の奇行種にされてしまった模様で、その影響でコニーの実家と家と建物全てが破壊されてしまい、壊滅してしまった。
- ウトガルド城
- ウォール・ローゼ内の古城。調査兵団が野営に利用し、獣の巨人に連れられた巨人と交戦した。
- カラネス区
- ウォール・ローゼ東の突出区。第57回壁外調査の出発地。
- クロルバ区
- ウォール・ローゼ西の突出区。
- ユトピア区
- ウォール・ローゼ北の突出区。アルミンがライナーとベルトルトに対し、アニがこの地にいると語った。
- ウォール・シーナ
- 一番内側の壁。詳細は「#壁」を参照。
- エルミハ区
- ウォール・シーナ南の突出区。
- ストヘス区
- ウォール・シーナ東の突出区。女型の巨人拘束作戦が行われた。
- ヤルケル区
- ウォール・シーナ西の突出区。
- オルブド区
- ウォール・シーナ北の突出区。巨人化したロッド・レイスが侵攻し、掃討作戦が行われた。
- 王都ミットラス
- 壁内の世界の中心地。
壁外
三重の壁のうち、ウォール・マリアよりさらに外にある世界のことで、「海洋」や「砂漠」などが存在するともいわれているが、情報の秘匿が徹底している。壁外の情報が記載されている書物の所持も堅く禁じられており、見つかった場合、憲兵団に没収・廃棄処分され、所有者も処罰される。通常時に壁外へ出ることはタブー視されており、調査兵団や壁外追放刑の囚人でない限り、壁外へ出ることは許されない。
- エルディア
- 始祖「ユミル・フリッツ」が「大地の悪魔」と契約して手に入れた巨人の力を、その死後に九つに分割し、その武力をもって作り上げた帝国。大国マーレを倒し、1700年程大陸の支配者となったが、内部工作による弱体化や、他の8つの巨人との内戦を嫌う当時の王がパラディ島に遷都したことで崩壊する。現在は革命軍や復権派等の勢力も壊滅、パラディ島の壁内に移住できなかった大陸に残されたエルディア人は復活したマーレにより隔離政策が施され、強制収容所で暮らしている。
- エルディア人は巨人化能力を持つ「ユミルの民」であるとされるが、エルディア人すべてが「ユミルの民」であるのか、エルディア人の中の一部の民族が「ユミルの民」であるのか、マーレ以外の国家には「ユミルの民」がいないのか現在のところ不明。
- マーレ
- 七つの巨人の力により、壁外の世界を支配する大国。独自の技術発展を遂げている壁内と違い、現実に近い工業化を達成しており、写真機や電池、自動車、蒸気船、飛行船、複葉機などの機械がすでに実用化されている。また、巨人科学研究に秀でている。しかし、近年ではその発展した工業力により、化石燃料を使った軍事力によって支配力の低下が懸念されているため、莫大な化石燃料を埋蔵している可能性の高いパラディ島の奪取をもくろむ。巨人の力が絶対で無くなったこの時代において、軍の中には始祖の巨人を奪取できれば再び大国の地位を取り戻すことができると信じているものもおり、始祖の巨人を奪還する事で周辺国を足止めさせ、その間に工業力を進展させようとする案も挙げられている。
- レベリオ収容区
- グリシャが生まれ育った収容所の一つ。エルディア人が屋外に出るには腕章の着用が義務付けられており、壁で隔てられている市内に出るには外出許可書が必須。違反した場合は、子供であっても強制労働や制裁が科せられ、最悪「楽園」送りとなる。「名誉マーレ人」の制度や「マーレ人はエルディア人と子供を作ることを固く禁じられている」など、マーレ人はエルディア人を同じ人間としてみていない者もいる。
- 元々はエルディア人を巨人兵器として運用するために設けられた「飼育場」であり、戦地で巨人化させる事により安価な殺戮兵器としと運用するために隔離、管理している。
- パラディ島
- 大陸の近くにある巨大な孤島。三重の壁や人喰い巨人の闊歩する「楽園」が存在する物語の舞台。巨大樹や黒金竹などの独自の生態系を持ち、豊富な地下資源を有しているとマーレは推測している。145代王の警告に加え、巨人の力を恐れた世界各国もパラディ島への干渉をしない事を決定していたため鎖国状態にあり、マーレもエルディア人の罪人を「楽園送り」と称してパラディ島で巨人化させて放っていた[12]。
- 中東連合
- マーレと交戦状態にある勢力。列車砲や機関銃を装備する等、こちらも近代化された軍隊を保有している。4年に渡る戦いでマーレ海軍の総艦艇の半数を沈めるなどの戦果を挙げたが、現在は劣勢にあるらしく戦略拠点「スラバ要塞」で抵抗を続けている。その後、マーレ軍の巨人の力を総動員した攻撃により要塞と艦隊を失い休戦協定を締結する。なお、この勢力内においてもエルディア人は蔑視の対象となっている模様。
兵団
城郭都市の内外の治安と軍事を担う組織。志願者は訓練兵団で各種訓練を受け、卒業後に希望する兵団を選択して配属される。兵団によって規模が大きく異なる。制服のジャケットの左胸と背中、袖には4分割フィールドの盾を共通にした各兵団の紋章がつく。敬礼は右手で拳をつくり、子指側を左胸に当てる。これは「公(おおやけ)に心臓を捧げる」という意味合いが込められている。階級の設定は、団長や分隊長など大まかな区分け以外は不明。所属識別は制服のジャケットの左胸に明記されている。
- 憲兵団
- 城壁内での警察業務と、王の近衛兵を担う組織[注 9]。駐屯兵団よりも上位の権限を持ち、戦闘とは無縁な安全な内地での職務であるため、希望者が後を絶たない。原則として訓練兵団卒業後すぐに志願できるのは上位10名のみである。また、経験を積んだ駐屯兵団の兵士が転属される場合もある。総兵員数は約2千人で、直属の駐屯兵団を含めると約5千人という旅団並の兵員を有する。
- 名の通り、憲兵業務(内部秩序の維持と統制)と治安管理を任務とする兵科のため、原則として巨人との戦闘には直接加わらない。ただし、壁外での活動が必要と判断された場合はこの限りではない。特にストヘス区での巨人出現事件で内地の安全性が揺らいで以降は、内政的問題として直接的な巨人への対処に迫られている様子が伺える。
- 兵民両方の統御を担う内務機関として政治方面にも影響力を持つ一方で腐敗や怠慢、職権濫用も横行している[注 10]ため、他兵団や民衆からの反感もある。
- 入隊の必要条件として、高い戦闘能力が求められるのだが、前記の通り堕落の限りを尽くし、巨人に対する戦略や戦術構築は皆無な上、戦闘訓練自体も慢性的に怠っているため、総合的な戦闘力は調査兵団はおろか駐屯兵団にも劣る。
- 紋章は盾にユニコーン。
- 中央第一憲兵団
- 一般的には「王都の憲兵」として王室により近い所属の憲兵として知られており、王都以外の場所で公式に活動することは少ない。制服は他兵団と共通だが、王政直轄の機密性が高い指揮系統下にあるため、公的な行政機関として存立している他兵団とは存在意義が根本的に異なっており、相互の協調関係はほとんどなく、干渉も受けない。ゆえにその任務も一般憲兵が担当する治安維持とは異なり、非公式な政治的意図や謀略性の強い案件執行を担っており、実質上秘密警察や情報機関とほぼ同義の範疇に該当する組織である。治安維持や壁外情報秘匿のため、高性能の銃器や気球を発明した者を密かに始末した事例もあり、特に技術の発達に関しては意図的な阻止を行っている様子。しかしながら同時に、王への高い忠誠心から、そのような汚れ仕事をあえて行っている者も存在する。さらに、対人戦闘については特別に訓練された高い技量を持つ専門部隊も秘密裏に保有する。
- フリッツ朝が崩壊し、最大の後ろ盾であったロッド・レイスも死亡したことで組織の地位も失墜し、政治方針が転換したヒストリア朝では旧体制勢力と共に人類存続を脅かした罪科に処され組織は解体。抑圧しつつ秘密裏に研究し独占していた先進技術は新体制に取り込まれた。
- 対人立体機動部隊
- ウォール・マリア陥落の2年後、ケニー・アッカーマンによって新設された特殊部隊。専用設計の立体機動装置と散弾を装填した拳銃が付属した、対人立体機動装置で武装する。その名の通り対人戦闘において高い技量と遠距離戦での優位性を持ち、人類最強とされるリヴァイを追いつめたほど。だが実戦経験は積んでおらず、練度は高いものの火器装備の運用における戦術的優位と不利の想定や防御戦術の構築には基本の域を出ぬ未熟さがあり、装備の不得手がそのまま弱点に転じる特徴を調査兵団に見抜かれた以降は苦戦している。
- 巨人駆逐ではなく人間の殺傷に特化された性質上、その存在自体が極秘とされる裏部隊なため兵団制服は着用しておらず、民間人のみならず一般憲兵ですら全く知らされていない。名目上は調査兵団の対抗組織とされているが、実際にはケニーが己の「夢」を実現するために組織した。隊員達は壁内の未来を憂いながらも、ケニーの「夢」が状況を覆すことに賭け、彼に従っている。初陣でリヴァイ率いる偵察隊に奇襲をかけたが、リヴァイ1人に10名以上が返り討ちに遭う損害を出す。その日の夜に残存兵力をレイス家の礼拝堂地下洞窟に集めてロッドの警護を担いつつ調査兵団の奪還作戦に抵抗したが、洞窟が崩落してるにも関わらず、隊員全員がケニーの元に駆け付けた為に隊員全員が崩落に巻き込まれ全滅し、隊長のケニーも洞窟の崩落で重傷を負った後に死亡した為に最終的に壊滅した。
- 駐屯兵団
- 「壁」の補強および警護を務める兵団。普段は城壁都市の治安維持、壁の警護にあたり、有事の際には市民の避難を誘導しつつ、巨人を駆逐(避難完了するまでくい止める)する尖兵としての役割を持つ。総兵員は約3万人と軍団並の兵力を有し、兵団の中では主力を占める。
- かつては平和の中で堕落し、それをいいことに勤務中の飲酒などかなり風紀が乱れていたが、845年の巨人侵攻以降は兵士の危機意識は改善され、壁上固定砲の配置・改良など防衛の強化にも務めた。壁上固定砲は、壁の上に設置され、真下に群がる巨人を撃退する能力を持つ駐屯兵団の主力兵器。トロスト区が超大型巨人に襲撃された際、付近の壁上固定砲は破壊されたが門に据付けてあった固定砲は無事だったためにある程度は巨人を食い止めることに成功し、アルミンの発案した壁内の巨人を撃退する作戦ではその能力を遺憾なく発揮している。また、調査兵団の壁外遠征の際は、出発前に扉付近の巨人を退けるなどのサポートも行っている。
- 訓練兵団の修了者はほとんどがこの兵団に入団する。また、巨人と直接戦闘することも少ないため、兵士の練度や能力は調査兵団と比べ大きく劣る。精鋭部隊でも奇行種の速度に追いつけなかったり、複数の巨人に苦戦を強いられたりしている。
- 紋章は盾に二つ薔薇。
- 調査兵団
- 唯一壁外に遠征し、王政府の拡大政策を担う兵団。名の通り外界の調査を主な任務とするため、壁外での活動においては独立した作戦立案と指揮命令の権限を持ち、場合によっては憲兵団に対しても指揮権を行使することもできるが、巨人との戦闘機会が最も多いゆえに戦死率は必然的に高く、仮に生還できても、四肢の破損も全く珍しくなかった。成果も乏しかったため、かつては税金の無駄と軽視され、自分の意思で危ない場所で働くことから、「連中の気が知れない」とバカにする者もいた。
- ウォール・マリア陥落以降は巨人を恐れない壁外での活動が認められるようになったが、850年のトロスト区奪還戦までの時点で総兵員数の約9割(アニメ版では6割)が戦死しており、騎馬兵約300名という大隊クラスにまで縮小している。このため将来の領土奪還作戦のための布石として、壁外地域での補給拠点確保と行軍ルート開拓が主な任務となっている。
- 戦死率の高さから慢性的な人材不足が続いており、常に新しい兵士を求めている。新兵は最初の遠征において5割(アニメ版では3割)以上が死亡し、それを乗り越えた者の中から生存率の高い優秀な兵士が選りすぐられていくという。入団式では(エルヴィンの意図で)この場にいる者は近いうちにほとんど死ぬと宣告されたが、組織としては精鋭としての自負を持つ一方で、そうした過酷な現状を表に出すことには躊躇する傾向も見られる。
- 遠征以外にも、巨人の捕獲および生態調査も担当するなど、未知の領域に臨む任務が多いためか、型破りで変革の気性に富んだ個性的な面々が多い。また、相応の実力がなければ生き残っていられないため、所属者は総じて優秀であり、戦う環境が良ければ少数で多勢の巨人達と渡り合えるほどの実力を持つ。
- 対特定目標拘束兵器の開発の際に必ず成果を出すことを条件に多大な資金援助を募ったため、作戦の結果次第で常に存亡が問われる状況にある。また、第57回壁外調査以降は、ミケを筆頭とする精鋭兵士が次々と戦死し、長所であった個人の戦力も大きく下降している。
- ヒストリア朝成立後は領土奪還で政権安定の担保を図る政策が強化されたことで大きな期待がかかり地位が向上。投入予算も大きく増額され、対巨人新兵器の研究開発も精力的に取り組んでいる。募兵により多くの団員を募ることが出来たが、ほとんどが実戦経験のない新兵であり、戦力に大きな向上はなかった。
- ウォール・マリア最終奪還作戦で壁の奪還に成功するものの、エルヴィンを筆頭に大半の兵士が戦死し、生き残ったのはリヴァイ班のメンバー、ハンジ、新兵のフロックの9名だった。
- 紋章は盾に重ね翼(自由の翼を意味する)。
- 特別作戦班
- 別名リヴァイ班。リヴァイが班長を務める隊で、エレン配属を機に巨人討伐で実績を上げている精鋭兵士で編成され、エレンの巨人化能力の解析と評価試験の任を託された特殊部隊。専用施設兼兵舎として調査兵団がかつて本部としていた古城を与えられている。第57回壁外調査で、女型の巨人の襲撃を受けてリヴァイとエレン以外のメンバーが全滅したことで実質的に機能停止状態となったが、ウォール・ローゼ内の巨人出現事件後に復帰したリヴァイの発案でミカサ、アルミン、ジャン、コニー、サシャ、ヒストリアを編入した。
- 訓練兵団
- 現代の軍におけるブートキャンプや教育部隊に相当する兵団。士官学校が存在するのかは不明。正式配属前の訓練生が所属し、各種訓練を受ける。巨人の壁内侵入に際しては、他兵団と連携して軍事行動を取る場合もある。
- 12歳以上の男女が入団対象(入団できる年齢の上限は明言されていない)。アニメ版では104期生の入団時の年齢は各々異なっている設定が追加されている[注 11]。
- 建前上は志願制だが、ウォール・マリア陥落以降は軍拡を求める世論に押され、12歳を迎えても志願しないと蔑まれる風潮が強まり、世間体を気にするため入団する者も増加した。またマリア陥落前は、マリアとローゼで合わせて8つの訓練所があったが、マリア陥落以降は、ローゼの4つのみとなっている。各方面の駐屯地では約300人の訓練兵を擁している。なお、エレンたち104期生が所属していたのはウォール・ローゼ南方面駐屯の隊である。アニメ版では、850年に総勢218名が訓練課程を修了する。
- 志願しなかったり訓練に合格できなかった者は、食糧を確保するための農作業に従事する「生産者」となる。訓練は極めて過酷であり、脱走する者や訓練中に死亡する者もいることが単行本の欄外情報やアニメ版で明かされている。
- 紋章は盾に違い剣。教官は訓練兵団の紋章の付いたコートを着用している。
戦術・装備
兵器および装備品は、主にウォール・シーナ内部の工場都市で生産されている。
自動車や航空機などの近代的な機械化戦力は存在しないため、歩兵や騎馬兵による白兵戦を主体とする。またライフルなどの小火器類から、大砲などの重火器類の他、巨人捕獲用の機械なども配備されているが、全般的に巨人との直接戦闘には効果が薄く、限定的な運用に留まっている。また電気や無線通信の技術もないため、情報伝達は主に前線からの早馬(伝令兵)や、信号弾などで行っている。
王政府の方針により技術開発には制限が加えられており、過去には近代的な火器や飛行技術も実用化されたが、憲兵団によって闇から闇に葬られ、その存在は抹消されている。
- 立体機動装置
- アンヘル・アールトネンによって開発された対巨人戦用の装置一式。前線に立つ全兵士に支給されている。
- 腰裏に装着する筒状の本体と、そこから展開されているアンカー射出装置、武器と操作装置を兼ねる剣(の柄)、全身に張り巡らされた耐Gベルト、大腿部に吊り下げられた刀身ボックスと動力源のガスボンベからなる。
- 本体はガス圧を利用するファン駆動式のウインチ。腰裏やや上にベルトによって多点固定されている。
- アンカー射出装置は本体からの支持アームによって装着者の両腰脇に展開され、ワイヤーはアームを通して射出装置へ繋がれている。射出装置は腰のベルトに設けられた側面接合部とも接続され、二点支持されている。
- 操作装置は射出装置基部と柄尻から伸びている管によって接続されており、そこから支持アーム中間に設けられているガス放出操作弁へと繋げられている。動力源のガスは管を用いてこちらに接続されている。また、両手が塞がってしまう関係上、操作装置は剣の柄を兼ねる(後述)。
- 両大腿部横には多数の予備刀身を収納する刀身ボックス(箱形の鞘)、その上に動力供給源となるカートリッジ式ガスボンベが取り付けられている。一式を装備するとかなりのサイズと重量であるが、支持アーム(腰裏からセット後端を吊るように配置)を用いた負荷軽減で水平を保つように出来ており、装着者の動きをそれほど害しはしないよう配慮されている。抜刀のしやすさなど、運用性も向上されている。
- 立体機動の高負荷に耐えるための耐Gベルトは主に腰を中心に下半身に装着。特に足裏から腰までを補強するように配され、巻き上げ応力に対し重心を足で射ぬきそれに乗れるよう、それを補助・補強する目的で装備されている。頭部および頚部と腕部には装着されていない。応力制御のための装備であり、血流制御のための耐Gスーツとは目的が異なる。
- 柄にあるトリガーを操作すると各種装置へのガス供給が行われ、アンカーの射出や、本体に内蔵された羽根車を回すことでワイヤーの巻き取りなどが行える。またブレーキも付いていて巻き取りの速度調整や中断・途中停止もできる。ガスボンベの容量は多くなく単独での稼働時間は短い。持続的な運用を成すためには頻繁な補給が必要不可欠で、後衛の補給部隊が大型ボンベにて補給用ガスを運搬しつつ前衛に追従、前衛は戦闘の合間に後退・後衛と接触し、適宜補給を行う運用形態が取られている。
- 基本的な使用法は、アンカーの射出とそれに繋がるワイヤーを用いた巻揚げ昇降能力の多角利用。
- ワイヤー付きアンカーを建造物などの高所などに向けて打ち込み、伸ばしたワイヤーを巻き上げる際、本体側を使用者ごとアンカー側に引き寄せることで容易に登れないような高所などへ到ったり、強力かつ高速な巻き上げ能力を利用し、2つのアンカーを交互に別々の地点に対して使用することで歩行では敵わない高速移動を実現したりする。実質的に高低差を無視して行動できるのが利点。
- 欠点としては理想的なアンカー射出対象となる背の高い建築物や木々がないと満足に能力を発揮できないこと、稼働時間が短く単独での展開力が乏しいこと、ガス切れを起こすと兵員の戦闘力・機動力に著しい制限が生じること(装備一式は重く着脱も簡単ではないため)[注 12]、また装置の本体部分は衝撃などで故障しやすい上、構造が複雑なため簡易修理以外は受け付けないことなどがある。兵員は訓練兵団で野戦修理の方法を学ぶが、内部機構はブラックボックス化されており本格的な修理は実質不可能で、詳細は装備提供元の技術部門のみが独占していることもあり、直せない場合は装置を捨てなければならない。
- 単行本第1巻の設定紹介ページによると、作者の「理系の友人」が設定に協力しているという。
- アニメではワイヤーを巻き取る本体が筒状からゴングのような形に変更されている[13]。
- 実写映画ではハンジが開発した設定になっている。
- 対人立体機動装置
- 中央第一憲兵団の対人制圧部隊が使用する立体機動装置で、対巨人用のものとはデザインや装着方法が異なる。
- 一本にまとめられたガスボンベを背負うように背中に装着し、ウインチはその左右の肩甲骨付近に配置されている(ウインチの形状もアニメ版に準じている)。アンカーは腕に装着された支持アームから射出し、腰にあるのは身体を支持するベルトのみである。
- 武装として散弾を装填した銃身交換式の短銃を2丁使用し、その交換用銃身を大腿部の左右前面に初期状態で各6本ずつ計12本装着する。
- 弱点は、構造上アンカーと散弾の射線が同一方向のため、立体機動中は背後への攻撃が行えないことと、散弾を2発撃ち尽くすと再装填に時間を要すること。作中ではこれらの弱点を突かれ、苦戦を強いられる。
- 剣(スナップブレード)
- 立体機動装置の操作装置を兼ねる二対の「柄」型機器、そこに刀身が装着された状態のもの。
- 「柄」は一つのハンマー(撃鉄)らしき物、一つのブレーキレバー(制動操作装置)、二つのトリガー(引鉄)、二つの補助スイッチ(刃のリリースなど)を持ち、操作内容は柄尻から伸びる管を通して各所へ有線で送られている。接続先は柄からアンカー射出装置基部、そこから別口で後方のガス供給弁の順。
- 刀身長は柄と合わせて約88cm。切っ先は平らで厚みは薄く軽量な半刃刀身型。
- 刃の部分には特殊な製法で折れ筋が入れられており、折る刃式カッターナイフの刃を拡大延長したような外見をしている。高負荷が掛かった際には簡単に折れる仕様で、これにより持ち手や柄の保護を行っている。
- 対巨人用に特化しており、硬い肉を効率良く削ぐために良く“しなる”ようにできている。その分刃は捲れやすいため、軽量さを活かして多数の刀身を携行し、刃が損壊した場合は刀身ごと破棄して予備と交換する用法が取られている[注 13]。なお、リヴァイは剣を振り抜いた瞬間に刃を破棄することによって飛び道具として使用している。
- 刀身の材質は強靭さとしなやかさを備えた超硬質スチール製とされる。これを生成するには複数のレアメタルと高炉が必要で、工場都市でしか作ることができない。また、鍛造時に用いられるレアメタル混入時の素材との配分比率はトップシークレットとなっている。
- 原作では当初、刀身ボックスは2列6対12本を収めていたが[注 14]、アニメでは単列4対8本に変更され、それに準じてか原作の方も4対8本となっている[注 15]。なお「スナップブレード」という名称は連載開始時点では明かされていなかった。
- 雷槍(らいそう)
- 鎧の巨人の硬質化に対抗すべく、第一中央憲兵が隠匿した技術から開発された兵器。
- 両腕にそれぞれ1発ずつ装備し、立体機動装置のトリガーで発射する。命中後にワイヤーを引きぬくことで強力な爆発を起こす。
- 十分な距離を置いた状態で発射しないと使用者も雷槍の爆発に巻き込まれるほどの威力を持つ。
- 立体機動
- 立体機動装置を駆使した対巨人戦法で、現段階で最も効果的な対抗手段とされている。「立体機動戦」とも称される。所属兵団にかかわらず、立体機動を最低限こなせることが兵士としての最低条件となっている。
- 基本的には立体機動装置で高所まで移動し、そこから巨人を中心に高速機動。隙を突いて白兵戦を仕掛け、急所を剣でV字型に削ぐ一撃離脱戦法を行うこととなっている。この際、ベルトに掛ける重心バランスを意図的に変えたり、伸ばしたワイヤーを障害物などに当てて急激な軌道変更を行ったりすることで、高速かつ三次元的な機動を実現し、巨人に捕獲されることを防いでいる。しかしながらこれらは高等技術にあたり、十分に使いこなせている兵士は少ない。
- 立体機動装置の根源的な問題として、理想的な立体建造物を別途必要とするため、開けた平地ではアンカーを撃つ場所が巨人以外になく、機動が単調となり捕獲されやすい。そのため平地での交戦は回避することが前提とされている。
- また装置を用いた昇降にも多少の時間を必要とする、移動できる高所があっても巨人に接近された場合は逃げられないことがある。また昇降は水平移動よりガス消費が多いこともあり[注 16]、市街地では巨人から離れていても常に屋根の上を移動するなど高所を確保することに戦術の重点が置かれている。
- 立体機動には細かな体重移動の技術や、耐G能力が必要となるため、戦果は個人の技量や熟練度に依存している部分が大きい[注 17]。戦術が確立されるにつれ、それまで兵士に求められた屈強な肉体と筋力よりも、機敏さ、バランス感覚、空間認識能力、精密な装置の操作などが要求されるようになったことで、小柄な体格であっても不利に働くわけではない。また巨人一体に複数で攻撃を仕掛けるのが基本であるため、チームワークも要求される。
- 訓練装置(仮称)
- 立体機動装置のバランス感覚を覚えるための訓練を行う装置。巨大な三脚のような形状をしており、高さは二階建ての家屋にも相当する。頂上部に設置された天秤棒のような支持アームの先から2本のワイヤーが垂らされ、それぞれを腰の左右に装着して吊り上げる。その状態で立体機動装置の基本中の基本である直立姿勢を保てるようになるまで訓練する。通常はバランスを崩しても地面に接触することはないが、使用者の装具に不具合がある場合はその限りではない。
- 訓練当初のエレンも装具の不具合でふるい落とされそうになった(実際はキースの妨害工作でベルトの金具が破損したためであった)。
- 壁上固定砲
- アンヘルによって開発された、城壁上部に設置された単発式の滑腔砲。外観は17世紀から18世紀後期に利用されていた初歩的なカノン砲に近く、砲身は人間との比較では2m前後。「固定砲」という名称だが、台座ごと城壁の上に設置されたレールで移動できるようになっている。また城壁に密着した巨人を狙えるように、砲口が直下まで向けられるようになっている。
- 榴弾・ぶどう弾など複数種の砲弾が存在するが、発射前に固定作業が必要であるため速射性に劣り、高速で移動する巨人への命中率は低い。また、基本的には命中しても体の一部を吹き飛ばすだけで足止めにしかならない。ただし壁に群がった巨人に対しては、うなじを直接狙えるため威力を発揮する。
- 小火器
- この世界の携帯可能な銃器は、巨人を仕留めるどころか有効打撃にもならないため、後衛部隊の倉庫に保管されているだけの存在となっている。口径などは不明だが、拳銃は至近距離なら人間の頭を貫通する威力があり、ライフルは巨人の目つぶしに利用された。
- いずれも先込め式の単発銃で、いわゆるマスケット銃と呼ばれるタイプのものである。カートリッジを使ったリボルバー銃なども開発されたが、王室への脅威とみなされ世に出ることはなかった。
- Mobage版では、アイテムとしてラッパ銃やマッチロック式、フリントロック式のマスケット銃が設定されている。
- 実写版では、一般の兵士やクバルの部下は現代の戦前、戦時中に使用されたボルトアクション小銃や半自動小銃を使用しており、シキシマの部下の調査兵は戦後のアサルトライフルや機関銃、ロケットランチャーなどを使用している。
- 対特定目標拘束兵器
- 新開発された巨人用の拘束用兵器。開発にあたり出資者から多額の援助が必要であったとされる。外見は普通の荷馬車と同じように擬装されている。樽の中に七本の筒があり、両端に金属製の鏃を装着した大型のワイヤーが収納されている。爆発によって発射されると片方は巨人に、片方は背後の物体(初登場時は木)に打ち込まれ、ワイヤーの張力によって巨人の自由を奪う。ほかに関節に撃ち込んで運動を封じるための拘束用ニードル射出器も存在する。
- 長距離索敵陣形
- エルヴィンが考案した調査兵団が行軍する際の陣形と戦術。これにより生存率を大幅に上げることに成功したという。
- 基本的には五つの層からなる菱形に展開し、巨人が追いつけない速度で行軍、巨人を発見した者が信号弾を撃ち、先頭付近にいる団長が全体の進路変更を信号弾で知らせることで、巨人と直接戦闘を極力回避する。
- 信号弾は、巨人を見つけた場合は赤色、全体が進む方向に緑色、奇行種を発見したり緊急の場合は黒色を上げる。
- 巨人と戦わずに回避を優先する陣形ではあるが、地形や建造物などによる視界の制限や足の速い巨人に対しては、陣の内部に侵入を許してしまうことがある。
- 設定協力者への謝辞がページ下部に記載されている。
- 調査兵団の馬
- 通常の巨人を振り切れる速度で、長時間走れるように品種改良された馬。体高160cm、重量450 - 500kgほど。最高で時速75 - 80km、巡航時で35km、馬車を引かせた場合でも20km程度の速度が出せるため、長距離索敵陣形には必要不可欠な存在である。
- 乗っていた人間とはぐれても口笛で戻ってくるなど非常に優秀だが、価格は平均的な庶民が生涯で稼ぐ収入に匹敵する、非常に高価な馬である。
- 設定協力者への謝辞がページ下部に記載されている。
- 対巨人駆逐機
- 硬質化が使えるようになったエレンの能力の特性を利用してハンジが考案・開発した巨人駆逐装置。外壁に硬質化で作成した檻の中に巨人をおびき寄せ、これまた硬質化で作成した大質量の槌を頭上より投下し、うなじごと潰して駆逐する仕組み。単純な動作しかできない巨人に対し極めて有効であり、囮用の人員一人と牽引用の馬数頭の低コストで運用でき、一切被害を出さずに確実に駆逐できる事からハンジは親しみを込めて「伐採しまくりの地獄の処刑人」と呼んでいる。トロスト区外門を中心にウォール・ローゼの数ヶ所に設置し、約一年かけてフル稼働させた結果、パラディ島内のほぼ全ての巨人の淘汰を達成した。
その他
- 酵母
- 補給拠点に置かれた食料の腐敗を遅らせるために使う。外見は人頭大ほどの大きさの発酵させた大豆の塊。ウォール・シーナ内でのみ生産される。詳細な原理は不明。
- 巨大樹の森
- 樹高80mにもおよぶ巨木の森。壁の内外を問わず各所に点在している。なぜこの規模にまで発育したのか理由は明らかではない。かつては観光地として整備されていたが、ウォール・マリア陥落以降は荒れるままになっており、かろうじて道が残っている程度。
- 立体機動の真価を発揮できるため、調査兵団にとっては巨人に対抗するための重要な拠点である。
- 工場都市
- ウォール・シーナ領内に位置する工場街。ノベライズ作品「進撃の巨人 Before the fall」の時代に完成した。シガンシナ区以上の規模を持ち、約5万人の人口を擁する。それまで各地に点在していた工場設備を一か所に集約したものである。職人とその家族のための居住区、商業施設、歓楽街などを備える。造幣局も置かれているため、内地でありながらも厳重な警備体制が敷かれている。街の中央に位置する高炉は50メートル近い威容を誇り、都市のランドマークとなっている。街の北端には幅500m、落差100mの巨大な滝があり、工場の設備は水力によって稼動する[14]。
- 地下街
- ウォール・シーナ内に存在する遊興街。本来は巨人に備えた避難場所として用意された空間であるが、現在はあらゆる娯楽と犯罪が集まる無法地帯と化している。住人は数百から数千。人口の流入につれ規模を拡大させており、その全貌を知る者は皆無。富裕層や司法側の人間も顧客として利用しており、住人は互いの素性を詮索しないことが暗黙の了解となっている[15]。
- 黒金竹(くろがねだけ)
- 工場都市北の山岳地帯に自生する特殊な植物。外見こそ竹だが白銀色の輝きを持ち、並の金属とは比較にならない硬度と軽さをもつ。立体機動装置に欠かせない原料であり、アンカー部の素材に使用されているほか、葉は溶解させ取り出した葉脈を繊維とすることでワイヤーに、幹の空洞部分はボンベに使用されている[16]。
- 氷爆石(ひょうばくせき)
- 工場都市の地下でのみ産出される石。地下カルデラ湖に膨大な量が埋蔵されている。一見すると氷だがその実体は地下のガスが凍ったものであり、常温では体積が200倍にまで膨張する[17]。立体機動装置に使用されているガスの原料。
- 鋼貨
- 小指の先端ほどの金属の固まりに工場都市の刻印がなされたもの。黒金竹を精錬する過程で生み出される低質の鋼を利用したものであり、鋼貨一個で平均的な家庭1日分の食費にあたる[18]。
- 発光石
- レイス家の礼拝堂地下洞窟を形成する鉱物。詳細や組成等は不明だが、自然発光する特徴を有する。地下洞窟の存在自体が秘密であったがヒストリア・レイスが女王に即位した後に照明用素材として採掘が行われ、電気技術の存在しない壁内での光源として軍民問わず普及していった。
- 座標
- 壁外から来た勢力(マーレの戦士=ライナーやベルトルト達)が奪取を狙っているもので、「始祖の巨人」を言い換えたもの[19]。エルディア人達は空間を超越した目に見えない「道」で繋がっており、その集結点(始祖の巨人)を示すことからくる名称。巨人を形成する血や骨、時には記憶や意思に至るまでがこの「道」から送られてくると言われている。ライナー達はこの「座標」を「故郷」に持ち帰ることを任務としており、作中ではエレンがこれを保持している。ライナー達に誘拐されたエレンが脱出の際に巨人を操るような力を何度か見せたが、その後は自由意志で「座標」の力を使うことには失敗している。ライナー達はエレンを取り逃がした際、初めて「座標」がエレンの手にあることを確信した。ライナーによれば、「この世で一番それを持ってはいけない」とエレンがその「座標」を持ったことを非常に危険視している。
- 「座標」を保持する第三者(エレン)が王家の血筋の者(ダイナ・フリッツ、ヒストリア・レイス)に触れると力を行使できることが示唆されている。
- 継承
- レイス家の初代王から100年以上にわたり、一族相伝の「巨人の力」と「世界の記憶」を代々継承していた秘伝の儀式。継承期間は一人当たり大体13年ほどで、これは始祖ユミルが巨人の力を得てから死ぬまでの期間に相当(期間が近づくと急激な老化や衰弱が起こり、「ユミルの呪い」と呼ばれている)する。次代継承者は巨人化薬で巨人化して先代継承者を捕食する(正確には背骨を砕いて脊髄液を摂取する)ことで巨人化能力と記憶が自身に取り込まれる。初代王から代々継承を重ねることで「世界の記憶」は門外不出の秘密となったが、秘匿は絶対的な義務ではなく、継承者は自分の意志次第で世界の成り立ちや経緯を公開し世に広める選択もできるが、歴代の継承者は誰一人として世に広めていなかった。
- 842年、次代継承者に選ばれたフリーダは15歳の時に先代継承者であり、叔父でもあるウーリから「巨人の力」と「世界の記憶」を継承。845年にグリシャ・イェーガーがレイス家の礼拝堂地下洞窟に侵入し、ロッド・レイス以外の一族を皆殺しにして「巨人の力」を強奪、さらにそれがエレンへ渡る。
- レイス家当主のロッド・レイスはレイス家の血縁者でなければ継承者としての能力は十分に発揮されないと述べており、そのためか実質的継承者であるエレンの継承記憶は断片的なものに留まっている。
- 不戦の契り
- 145代レイス王が始祖の巨人と契約をした、レイス王家の血族に施した「呪い」。王家の血筋の者が始祖の巨人が持つ「座標」の力を行使しようとすると145代王の思想に捕らわれ、自死衝動に駆られるというものであり、これにより王族の血筋による「座標」の行使を封印した。
- グリシャの書籍
- エレンの生家の地下室で隠されていた三冊の手記で、「グリシャ・イェーガー氏の半生」「巨人と知りうる歴史の全て」「壁外世界の情報」の三冊に分けられており、「グリシャ・イェーガー氏の半生」の表題紙にはグリシャがダイナ、ジークと撮った写真が貼られている。壁内で使命よりも家族を守る事を選んだグリシャが、万が一エレンが外の世界に興味を持つ可能性を考え書き記したものであり、この書籍で王政府も真実を知る事ができ、壁内に住む国民に真実を伝えた。ただし十数年前に書き記したものであるため、「壁外世界の情報」においては世界情勢が多少なりとも変化しているため、現在との情報精度に多少の誤差がある。
作品の成り立ち
連載開始まで
本作は元々、作者の諫山創(当時19歳)が漫画家デビューを果たす前の2006年に編集部へ持ち込みをするための読み切り作品として考案された[20]。諫山は本作を構想したきっかけとして「原点は覚えていないが閉鎖空間での極限状態を描きたいと思ったのが始まりで[21]、巨人を最大限に活かすことの出来る世界観を考えた[22]。まずは世界観ありきで創り始めた[23]」と語り、この構想を形とした読み切り版「進撃の巨人」を『週刊少年マガジン』(以下『週マガ』)を発行している少年マガジン編集部へ持ち込んだところ、同編集部主催の新人賞・2006年7月期MGP(マガジングランプリ)にて佳作を受賞するに至った[24]。なお読み切り版「進撃の巨人」は当初、他社の編集部へ持ち込んだが、このように評価されることはなかったという[23][注 18]。
その後、2009年9月に創刊予定であった『別冊少年マガジン』(以下『別マガ』)の連載作品を決めるため、ダーク・ファンタジーをテーマとしたコンペが少年マガジン編集部内で開催されることとなる[27]。そこで、諫山を持ち込み受け取り時から担当していた編集者の川窪慎太郎は「諫山の作風が『別マガ』のコンセプトに合致している」との考えから、コンペに合わせて読み切り版「進撃の巨人」を連載用に創り直すことを諫山へ提案[28][29]。こうして現在の連載版「進撃の巨人」が連載コンペに回され、その結果創刊号からの連載開始が決定した。なおコンペに回した第1話・第2話のネームは現在発表されている第3話・第4話に当たるものであり、現在の第1話・第2話は連載開始決定後に新たに差し込まれた[30]。
このコンペ用のネームは『進撃の巨人 OUTSIDE 攻』に掲載されている。
これについて諫山は「キャラクターの過去・背景を描いた方が読者に感情移入してもらえると思った」とし、担当編集者の川窪もこれに賛同。編集部内には「このままでも十分面白い」という意見も存在したが、川窪は『別マガ』の「アンチ『週マガ』」「これまでに無い漫画雑誌を創る」というテーマにも後押しされ、諫山の意見を貫き通したという[29]。このように本作の連載開始には『別マガ』のコンセプトが大きく関わっているが、このことに関して『別マガ』班長(他雑誌における編集長と同意の役職)の朴鐘顕は、「『週マガ』では始められなかっただろう」と述懐している[31]。
なお、連載版の元となった読み切り版「進撃の巨人」は、テレビアニメ版BD&DVD第1巻初回限定盤に「進撃の巨人」0巻として付属された[32]。
連載開始後
上記のような経緯で、連載版「進撃の巨人」は2009年9月9日発売の『別マガ』創刊号より連載を開始する。この創刊当時はほぼ無名の新人作家による作品であったが、センターカラーでの掲載に加え、タイトルページにて「この才能は本物か!?」という煽り文も付与されるなど、編集部からは期待される中での連載開始となった[33]。川窪によると、手探りの中で創刊した雑誌での新連載であったため、当初は指針や読者の傾向などが不明瞭で苦労したが、そのおかげで実験的なことも可能であったという[28]。なお同誌にて同じく創刊号から『惡の華』の連載を開始していた押見修造は、創刊号発売時点で掲載作品の中では本作がイチオシであるとの発言をしていた[33]。
当初は読者の反響はそれほどではなかったが、連載開始から3か月ほど経った時点で読者アンケートが急速に伸び始め[34]、2010年3月発売『別マガ』発の単行本第1弾に第1巻がラインナップされることとなる。このころ『別マガ』班長・朴は既に本作を雑誌の3本柱の内の1つ考えていたこともあり[35]、少年マガジン編集部では新人の初単行本が通常初版2万部発行のところを倍の初版4万部発行で発売したという[36]。しかしそれにもかかわらず売れ行きがよく、『別マガ』発の単行本の中で重版第1号を果たすこととなった[37]。
また第1巻発売から3か月後の2010年6月に発売された『オトナファミ』(エンターブレイン)2010 August号では、単行本既刊3巻以下の作品を対象とした「NEXTブレイク漫画ランキングBEST50」にて第2位を獲得(1位は『テルマエ・ロマエ』)[38]。2010年12月の第3巻発売時には既刊2巻の累計のみで発行部数100万部の大台を突破し[39]、さらに同月発売の『このマンガがすごい! 2011』(宝島社)オトコ編では第1位を獲得するなど、第1巻発売から1年も満たない内に人気作品へと急成長した[40]。この背景には本作の面白さに加え、口コミや前述した多数のコミックランキングへのランクインもさることながら、本作・そして『別マガ』の両方を宣伝するため、出張読み切りとして、知名度の高い『週マガ』2010年10号[41]や同誌2011年2,3合併号[42]へと特別編を掲載したことも1つの要因となった[40](出張読み切りの詳細は別冊少年マガジン#特徴を参照)。なお第4巻発売から約1か月後の時点では、発行部数で換算して第1巻を購入した人の約93%が、第4巻まで買っていたという計算結果が出ている[43]。 2011年開催の第35回講談社漫画賞では少年部門を受賞している。
9巻までの単行本の発行部数は2013年4月初頭(10巻発売時点)で累計1200万部を超えていたが[44]、アニメが放送されてからはさらに売上が伸び、同年の8月初頭(11巻発売時点)に、10巻までの発行部数が累計2300万部を突破したことが明らかにされた[45]。
韓国では、2011年から正式翻訳出版されているコミックスが35万部以上の売り上げを記録している(2013年8月時点)。アニメも日本と同時期にテレビ放送された。あまりの人気に放送日時が変更されたり、主題歌やオリジナルサウンドトラックまで日本と同時に発売されるなどの異例のブームとなった。[46]
アメリカでは、ニューヨークタイムズ(NYタイムズ)のベストセラーコーナーに掲載される、週間マンガランキング[注 19]の2013年10月第2週で、本作の1巻が第1位になった。2位が2巻、4位が7巻、5位が3巻とベスト5のうち本作が4冊を占める結果となった[47]。
物語のオチは当初から決まっていて、25巻あたりで完結する予定とのこと[48]。
制作背景
本作を創作するにあたり、作者である諫山は、多数の既存作品、そして自身の経験から影響を受けていると述べている。また、小太刀右京や三輪清宗が設定協力として参加している。
巨人の制作
「人を喰う巨人」については、小学生のころに偶然視聴した特撮映画「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」の影響を受け[6][23]、諫山が受けたトラウマの1つになっている[7]。また同時期に読んだ少年漫画「地獄先生ぬ〜べ〜」に登場する“人食いモナリザ”にも影響を受けるなど、これらの作品が巨人を着想するに至る要素となった[49]。諫山は初投稿以降、装置類などを変更した複数のバージョンを制作・投稿しているが、「人を喰う巨人」というコンセプトには変更がない。
作中に数多存在する戦闘シーンでは、諫山の怪獣特撮・巨大ヒーロー好きもあって特撮テイストが多く盛り込まれている他[8]、格闘技好きも大きく反映されており、格闘技に実際に存在する技や、特定の選手をイメージしてデザインした巨人・攻撃の方法などが作中に登場している(実例は#巨人を参照)。また諫山にはウルトラマンに格闘技をさせたいという考えもあったという。なお読み切り版時では巨人が記号的なモンスターであったが、諫山は後日行なわれた新人賞の授賞式にて少年マガジン編集部編集長の森田浩章から「巨人をもっと怖く」との助言を受けていた[21][23]。そこで自身がネットカフェでアルバイトをしている最中に経験した、「泥酔して何を考えているか全くわからないのに知恵はある客」とのやりとりで感じた「意思疎通のできない人間」への恐怖体験を参考にして[31][22]、記号的に牙や角などを付けるのではなく巨人の表情を喜怒哀楽のどれか1つに限定させることで、巨人から恐怖感や不気味さを生み出すことに成功した[8]。
巨人の「食べ物である人間を食しておきながら栄養として吸収しない」という行為に関しては、「後付けである」としながらも菓子研究家の福田里香が提唱する、フィクション作品におけるフード理論に基づいている[50]。福田によるフード理論には「善人は食べ物を美味そうに食べる」「正体不明人物は食べ物を食べない」「悪人は食べ物を粗末に扱う」という3原則があり、これをTBSラジオの『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』にて聞いた諫山は「なるほど」と納得[23]。そこで「巨人はお腹いっぱいになったら吐き出す」という設定を追加したり[51]、第2巻でのミカサ回想シーンにおいては「食べるという行為の元は戦いだ」と改めて感じながら描写したという[50]。
世界観の制作
周囲を壁に囲まれるという閉塞した世界観は、諫山が「壁のような山に囲まれた」と表現する出身地(大分県日田郡大山町、現日田市大山町)から外に飛び出したい、という少年時代の心境が反映されており、その思いが「壁の中から出て広い世界に行きたい」というエレンの行動原理に通じている。また「この大山町が、進撃の巨人の舞台になっている」とも語っている[52]。
一部の用語(「人を喰う巨人」、「ユミル」など)は北欧神話からの引用で、作者によると「北欧神話を3割知っていたらネタバレ」とのこと。また長江俊和は「ソニー」「ビーン」の2体の巨人の名前はスコットランドに伝わる殺人鬼ソニー・ビーンの伝説から採られたものではないかと考察している[53]。
恋愛アドベンチャーゲーム『マブラヴ オルタネイティヴ』から強く影響を受けたと語っている。進撃の巨人を執筆するにあたって、同作品に触れた際に感じた「作り手に殺される」と感じるほどの悪意的姿勢を自分なりに表現し、世間に投げつけたかったと諫山は述べている。[54][22][55]前述した『地獄先生ぬ〜べ〜』などと共に諫山にとってのトラウマとなっている[22][56]。
司馬遼太郎の歴史小説『坂の上の雲』にも影響を受けており、弱者が強者(絶対的に不利な相手)へ挑むという展開を創る上での参考となっている[6]。
読み切り版考案時は、作品世界を現代の荒廃した世界にする案もあったが、諫山自身の画力などから考慮して、現在のような中世ヨーロッパを思わせるファンタジー的な世界にしたという。しかしこれは創作上の「逃げ」を作り出すということも考慮されており、作品世界のテクノロジーを現実より劣化させることによって、より絶望的な世界の構築が可能となった[22]。またこの結果、作品世界へと容易に登場させることが可能となった架空の物事に関しては、いわゆる「中二病的なアイデア」であったとしても、なるべく根拠を求めていく姿勢を採っているという[8]。また、弱い者が強い者に挑むという展開は、諫山自身の経験や思いが多分に反映されている。諫山は漫画のようなものを描き始めた高校2年生くらいのころから、弱者を主人公とした作品ばかり描いていたが[38]、幼少期から常に同世代と比べて10キロほど体重が軽いこともあって劣等感を感じていたという[57][23]。しかしそれでもちびっこ相撲大会に強制的に参加させられ、全国ランキングに入る程の相手と対戦しなければならない状況に陥り、強大なモノへの絶望感を味わったり[56][23]、友人との度胸試しから最後まで逃げてやらなかったという過去の経験などが、「もっと真面目にやれば良かった」という後悔や歯がゆさなどに繋がって反骨心としてこのような展開を描くようになったと諫山は述べている[22][56]。
2013年11月9日放送のテレビ番組『日立 世界・ふしぎ発見!』「宇宙からの贈り物 隕石が生んだ南ドイツの奇跡」[58]において、アニメ声優がナレーションや吹替えを担当するなど、ドイツのネルトリンゲンと作品との関連を匂わせる構成がなされていたが、番組公式アカウント(@fushigi_hakkenP)のツイートは、「なお、作者の諫山先生は独自の世界観で描いていらっしゃるということで、決してネルトリンゲンは「進撃の巨人」の舞台のモデルではない」と、否定している。[注 20]
社会的評価
本作は前述の通り、単行本第1巻発売直後から様々な社会的評価を受けている。代表的なものは『オトナファミ』2010 August号掲載「NEXTブレイク漫画ランキングBEST50」第2位[38]、『ダ・ヴィンチ』(メディアファクトリー)2010年9月号にてプラチナ本への選出[59]、『このマンガがすごい! 2011』オトコ編第1位、全国書店員が選んだおすすめコミック2011第1位、第4回マンガ大賞第7位、第35回講談社漫画賞少年部門受賞、第1回SUGOI JAPAN Awardマンガ部門グランプリなどと多岐に渡っているが、この内『ダ・ヴィンチ』2010年9月号掲載プラチナ本への選出時には、同誌編集長の横里隆が「分からないことだらけの圧倒的な絶望感の中で、主人公たちが生き延びるために戦い続けることに魅力を感じ、またそこにリアリティがあるため怖い。怖いものは面白い」と評した[59]。また評論家の宇野常寛は「この作品は「ゴジラ」第1作に代表されるような昭和時代の怪獣映画や変身ヒーロー物の作品内にて、国家や戦争といった個人ではどうにもならない物のイメージを持って登場した“大きなもの”を備えている。しかし21世紀となった現在では“大きなもの”のイメージを過去のようにステレオタイプな悪役にせず新たに更新する必要があるものの、その姿はまだどう変わるか分からない。それでも“分からない大きなもの”をどう受け止めるかというテーマに対して主人公達は正面から格闘していて、その本質から逃げない姿勢が読者を惹き付けているのではないか」と評している[60]。三菱UFJリサーチ&コンサルティング芸術・文化政策センター長の太下義之はこの作品が人気を集めた要因として、謎が謎を呼ぶ形のプロット、その謎を仕掛ける作者の存在を読者に意識させるメタ・フィクショナルな構造、二次創作の余地を生む世界観、『寄生獣』に通じる閉塞感などを挙げている[61]。香港の芸術家・ケイシー・ウォン(黄国才)は、香港で本作が評判を生んでいる要因として、1997年まで英国植民地として「壁」に守られていた香港が、中国返還後は中国資本メディアの台頭や、中国人移民の激増という「巨人」に脅かされ、自由な空気が損なわれている、という香港の時代背景を挙げ、本作のプロットとの共通性を指摘した[62]。この他、2011年発表の第35回講談社漫画賞にて審査員を担当した漫画原作者の安童夕馬(樹林伸)は、「まだ序章ではないかという意見も存在したが、候補作の中では頭ひとつ飛び抜けており、今この作品の“勢い”に賞を出すことは意義がある」とコメントしている[63]。
なお2011年3月11日以降は作品内容上、東日本大震災に絡めて評されることが多くなっている。『ダ・ヴィンチ』2011年6月号掲載の特集では、「作中に登場する“前に巨人に襲われてから100年経っていたため脅威を忘れていた人々”や“自分の財産を守ろうとして人々の避難を邪魔した商人”などのキャラクター、そして“巨人”そのもの。これら全てが震災前に描かれたにもかかわらず震災を連想させるものばかりであり、震災後の日本と同じく本作も巨人から世界を取り戻すという“復興”を目指す作品である」とした上で、「ますます時代に関わる重要な作品になっていくだろう」と紹介している[64]。震災については諫山自身も映画評論家・町山智浩との対談記事にて「作品内容に影響は無い」としながらも[22]、別のインタビュー記事では「以前の日本には閉塞感が漂っていたが、震災を境に変わってしまった。今後は目の前にある脅威に対してどうやって勝ち得るのかを描いていきたい」と述べている[7]。
書誌情報
単行本
- 諫山創 『進撃の巨人』 講談社〈講談社コミックスマガジン〉 既刊23巻(2017年8月9日現在)
- 2010年[書誌 1])、ISBN 978-4-06-384276-0 3月17日初版発行(同日発売
- 2010年[書誌 2])、ISBN 978-4-06-384338-5 7月16日初版発行(同日発売
- 2010年12月[書誌 3])、ISBN 978-4-06-384410-8 - 特別編「リヴァイ兵士長」を収録。 9日初版発行(同日発売
- 2011年[書誌 4])、ISBN 978-4-06-384469-6 4月 8日初版発行(同日発売
- 2011年[書誌 5])、ISBN 978-4-06-384513-6 - 特別編「イルゼの手帳」を収録。 8月 9日初版発行(同日発売
- 2011年12月[書誌 6])、ISBN 978-4-06-384591-4 9日初版発行(同日発売
- 2012年[書誌 7][書誌 8])、ISBN 978-4-06-384652-2(通常版) / ISBN 978-4-06-362208-9(限定版) 4月 9日初版発行(同日発売
- 2012年[書誌 9][書誌 10])、ISBN 978-4-06-384712-3(通常版) / ISBN 978-4-06-362227-0(限定版) 8月 9日初版発行(同日発売
- 2012年12月[書誌 11][書誌 12])、ISBN 978-4-06-384776-5(通常版) / ISBN 978-4-06-362239-3(限定版) 7日初版発行(同日発売
- 2013年[書誌 13][書誌 14])、ISBN 978-4-06-384839-7(通常版) / ISBN 978-4-06-362243-0(限定版) 4月 9日初版発行(同日発売
- 2013年[書誌 15])、ISBN 978-4063949018 8月 9日初版発行(同日発売
- 2013年12月[書誌 16][書誌 17])、ISBN 978-4-06-394976-6(通常版) / ISBN 978-4-06-358465-3(限定版) 9日初版発行(同日発売
- 2014年[書誌 18][書誌 19])、ISBN 978-4-06-395044-1(通常版) / ISBN 978-4-06-358488-2(限定版) 4月 9日初版発行(同日発売
- 2014年[書誌 20][書誌 21])、ISBN 978-4-06-395141-7(通常版) / ISBN 978-4-06-358703-6(限定版) 8月 8日初版発行(同日発売
- 2014年12月[書誌 22][書誌 23])、ISBN 978-4-06-395253-7(通常版) / ISBN 978-4-06-358722-7(限定版) 9日初版発行(同日発売
- 2015年[書誌 24][書誌 25])、ISBN 978-4-06-395358-9(通常版) / ISBN 978-4-06-358723-4(限定版) 4月 9日初版発行(同日発売
- 2015年[書誌 26][書誌 27])、ISBN 978-4-06-395446-3(通常版) / ISBN 978-4-06-362303-1(限定版) 8月 7日初版発行(同日発売
- 2015年12月[書誌 28][書誌 29])、ISBN 978-4-06-395549-1(通常版) / ISBN 978-4-06-358783-8(限定版) 9日初版発行(同日発売
- 2016年[書誌 30][書誌 31])、ISBN 978-4-06-395636-8(通常版) / ISBN 978-4-06-362328-4(限定版) 4月 8日初版発行(同日発売
- 2016年[書誌 32][書誌 33])、ISBN 978-4-06-395720-4(通常版) / ISBN 978-4-06-362335-2(限定版) 8月 9日初版発行(同日発売
- 2016年12月[書誌 34][書誌 35])、ISBN 978-4-06-395815-7(通常版) / ISBN 978-4-06-362347-5(限定版) 9日初版発行(同日発売
- 2017年[書誌 36][書誌 37])、ISBN 978-4-06-395909-3(通常版) / ISBN 978-4-06-362355-0(限定版) 4月 7日初版発行(同日発売
- 2017年[書誌 38][書誌 39])、ISBN 978-4-06-510100-1(通常版) / ISBN 978-4-06-510007-3(限定版) 8月 9日初版発行(同日発売
- 限定版〈プレミアムKC〉
- 第7巻:超大型巨人の可動フィギュア(海洋堂制作)が付属。
- 第8巻:ミカサ「立体機動」キーホルダーが付属。
- 第9巻:リヴァイ「立体機動」キーホルダーが付属。
- 第10巻:エレン「立体機動」キーホルダーが付属。
- 第12巻:オリジナルアニメDVD「イルゼの手帳〜ある調査兵団員の手記〜」が付属。
- 第13巻:オリジナルアニメDVD「突然の来訪者〜苛まれる青春の呪い〜」が付属。
- 第14巻:オリジナルアニメDVD「困難」が付属。
- 第15巻:オリジナルアニメDVD「悔いなき選択」前編が付属。
- 第16巻:オリジナルアニメDVD「悔いなき選択」後編が付属。
- 第17巻:「関西弁版1巻」、「9枚組クリアしおり」が付属。
- 第18巻:「ねんどろいどぷち エレンサンタ服ver.」が付属。
- 第19巻:特製ポストカードが付属。
- 第20巻:短編小説27編を収録した小冊子が付属。
- 第21巻:短編小説20編を収録した小冊子が付属。
- なお、正式な次巻予告の前にギャグ要素を含んだ描き下ろしの嘘予告ページが存在するが、第3巻初版では諫山がデザインに納得いかず、改訂版が出版されている[65]。
公式ガイドブック
- 諫山創『進撃の巨人 INSIDE 抗』 講談社〈KCデラックス〉 2013年4月9日初版発行(同日発売[書誌 40])、ISBN 978-4-06-376816-9
- 諫山創『進撃の巨人 OUTSIDE 攻』 講談社〈KCデラックス〉 2013年9月9日初版発行(同日発売[書誌 41])、ISBN 978-4-06-376873-2
- 諌山創『進撃の巨人 ANIMATION SIDE 吼』 講談社〈KCデラックス〉2014年2月7日初版発行(同日発売[書誌 42])、ISBN 978-4-06-376937-1
- 諌山創『進撃の巨人 ANSWERS』 講談社〈KCデラックス〉2016年8月9日初版発行(同日発売[書誌 43])、ISBN 978-4-06-393042-9
- 諌山創『進撃の巨人 キャラクター名鑑』 講談社〈KCデラックス〉2017年8月9日初版発行(同日発売[書誌 44])、ISBN 978-4-06-510216-9
その他の書誌情報
- 柳田理科雄 『進撃の巨人 空想科学読本』講談社〈KCデラックス〉2014年8月8日初版発行(同日発売[書誌 45])、ISBN 978-4-06-377040-7
- 『空想科学読本』シリーズの派生でもあり、巨人の生態、巨人への対策、作品世界の謎などを科学的な見地で検証している。
- 諫山創 『進撃の巨人 公式ぬりえブック ATTACK ON TITAN COLORING BOOK』講談社 2016年4月14日初版発売(同日発売[書誌 46])、ISBN 978-4-06-219993-3
- 単行本1〜18巻のシーンを忠実に再現し、セリフ穴埋めや奇行種巨人の名づけなどのミッションを出題した緻密なぬりえ。
ライトノベル
進撃の巨人 Before the fall
講談社ラノベ文庫より『進撃の巨人 Before the fall』(しんげきのきょじん ビフォー・ザ・フォール)のタイトルでライトノベル化された。全3巻。著者:涼風涼、イラスト:THORES柴本。『月刊少年シリウス』2013年10月号より士貴智志による漫画版が連載。内容は原作漫画の前日譚となっている。
ストーリー(Before the fall)
- Before the fall
- 工房で働く主人公アンヘルは、「ウォール・マリア」に設置されている対「巨人」用の大砲の製作者ではあったが、いまひとつその本当の恐ろしさを理解できずにいた。しかし、様々な事件や出来事によって「巨人」の本当の恐ろしさを知ったアンヘルは、親友のソルム、マリア、壁外を調査する調査兵団を「巨人」から守るための兵器を開発する決意を固めるのであった。
- Before the fall 2
- 巨人の吐瀉物から生まれた赤ん坊がいた。彼は「キュクロ」と名づけられ見世物として過ごす。辛く惨めな生活の中、少女シャルルとの出会いによって人間性を取り戻したキュクロは、やがて自分の人生を狂わせた巨人との対峙を望むようになる。キュクロは前代未聞の「壁外遠征への密航」を試みるが…。
- Before the fall 3
- 壁外から生還したキュクロは、ホルヘの薦めにより訓練兵団に入団する。そこで出会ったのはアンヘルが作りあげた「立体機動装置」であった。「これさえ使いこなせれば巨人を殺せる」と信じて訓練に励むキュクロであったが、その習得は困難を極めた。果たして立体機動装置は巨人討伐の決定打になり得るのか。
書誌情報(Before the fall)
ライトノベル(Before the fall)
タイトル | 発売日 | ISBN | 出典 | |
---|---|---|---|---|
1 | 進撃の巨人 Before the fall | 2011年12月2日 | ISBN 978-4-06-375202-1 | [書誌 47] |
2 | 進撃の巨人 Before the fall 2 | 2012年3月30日 | ISBN 978-4-06-375228-1 | [書誌 48] |
3 | 進撃の巨人 Before the fall 3 | 2012年6月29日 | ISBN 978-4-06-375243-4 | [書誌 49] |
コミカライズ(Before the fall)
- 『進撃の巨人 Before the fall』 作画:士貴智志 / 原作:諫山創・涼風涼 / キャラクター原案:THORES柴本、講談社〈シリウスKC〉、既刊12巻(2017年8月9日現在)
タイトル | 発売日 | ISBN | 出典 | |
---|---|---|---|---|
1 | 進撃の巨人 Before the fall 1 | 2013年12月9日 | ISBN 978-4-06-376439-0 | [書誌 50] |
2 | 進撃の巨人 Before the fall 2 | 2014年4月9日 | ISBN 978-4-06-376460-4 | [書誌 51] |
3 | 進撃の巨人 Before the fall 3 | 2014年8月8日 | ISBN 978-4-06-376486-4 | [書誌 52] |
4 | 進撃の巨人 Before the fall 4 | 2014年12月9日 | ISBN 978-4-06-376515-1 | [書誌 53] |
5 | 進撃の巨人 Before the fall 5 | 2015年4月9日 | ISBN 978-4-06-376537-3 | [書誌 54] |
6 | 進撃の巨人 Before the fall 6 | 2015年8月7日 | ISBN 978-4-06-376564-9 | [書誌 55] |
7 | 進撃の巨人 Before the fall 7 | 2015年12月9日 | ISBN 978-4-06-376590-8 | [書誌 56] |
8 | 進撃の巨人 Before the fall 8 | 2016年4月8日 | ISBN 978-4-06-390619-6 | [書誌 57] |
9 | 進撃の巨人 Before the fall 9 | 2016年8月9日 | ISBN 978-4-06-390641-7 | [書誌 58] |
10 | 進撃の巨人 Before the fall 10 | 2016年12月9日 | ISBN 978-4-06-390667-7 | [書誌 59] |
11 | 進撃の巨人 Before the fall 11 | 2017年4月8日 | ISBN 978-4-06-390696-7 | [書誌 60] |
12 | 進撃の巨人 Before the fall 12 | 2017年8月9日 | ISBN 978-4-06-390725-4 | [書誌 61] |
進撃の巨人 隔絶都市の女王
講談社ラノベ文庫より『進撃の巨人 隔絶都市の女王』(しんげきのきょじん かくぜつとしのじょおう)のタイトルでライトノベル化されている。全2巻。著者:川上亮、イラスト:村田蓮爾。内容は原作漫画の外伝的な位置にあり、ウォール・マリア陥落によって孤立化したウォール・マリア東端外壁突出地区の街を舞台にしている。
書誌情報(隔絶都市の女王)
- 著:川上亮 / 原作:諫山創、講談社〈講談社ラノベ文庫〉、全2巻
タイトル | 発売日 | ISBN | 出典 | |
---|---|---|---|---|
1 | 進撃の巨人 隔絶都市の女王(上) | 2014年8月1日 | ISBN 978-4-06-375296-0 | [書誌 62] |
2 | 進撃の巨人 隔絶都市の女王(下) | 2015年5月1日 | ISBN 978-4-06-375299-1 | [書誌 63] |
小説 進撃の巨人 LOST GIRLS
KCデラックスより『小説 進撃の巨人 LOST GIRLS』(しょうせつ しんげきのきょじん ロスト・ガールズ)のタイトルでライトノベル化された。元々はテレビアニメのBlu-ray&DVDの初回特典に付属したビジュアルノベルのシナリオの「Lost in the cruel world(ミカサ外伝)」「Wall Sina, Goodbye(アニ外伝)」だっだのを小説化したもので、書き下ろしとして「Lost Girls」を収録している。著者:瀬古浩司、協力:「進撃の巨人」製作委員会。『別冊少年マガジン』2015年9月号より2016年6月号まで不二涼介による漫画版が連載。
書誌情報(LOST GIRLS)
ライトノベル(LOST GIRLS)
- 著:瀬古浩司 / 原作:諫山創 / 協力:「進撃の巨人」製作委員会 講談社〈KCデラックスほか〉、全1巻
タイトル | 発売日 | ISBN | 出典 | |
---|---|---|---|---|
1 | 小説 進撃の巨人 LOST GIRLS | 2014年12月9日 | ISBN 978-4-06-377096-4 | [書誌 64] |
2 | 小説 進撃の巨人 LOST GIRLS(ハードカバー愛蔵版) | 2016年2月17日 | ISBN 978-4-06-219888-2 |
コミカライズ(LOST GIRLS)
- 『進撃の巨人 LOST GIRLS』 作画:不二涼介 / 原作:諫山創 / 小説:瀬古浩司、講談社〈講談社コミックス〉、全2巻
タイトル | 発売日 | ISBN | 出典 | |
---|---|---|---|---|
1 | 進撃の巨人 LOST GIRLS 1 | 2016年4月8日 | ISBN 978-4-06-395638-2 | [書誌 65] |
2 | 進撃の巨人 LOST GIRLS 2 | 2016年8月9日 | ISBN 978-4-06-395722-8 | [書誌 66] |
スピンオフ
進撃!巨人中学校
中川沙樹作画による『進撃の巨人』の「公式」パロディギャグ漫画。『別冊少年マガジン』2012年5月号から2016年8月号まで連載。アニメ化もされた。
進撃の巨人 悔いなき選択
外伝『進撃の巨人 悔いなき選択』(しんげきのきょじん くいなきせんたく)が、女性向け漫画雑誌『ARIA』(講談社)にて2014年1月号から同年8月号まで連載[66]。元々はテレビアニメのBlu-ray&DVDの初回特典に付属したビジュアルノベルのシナリオが原型となっている。本編に先駆けて、プロローグが2013年11月号に掲載されたが、当該号は売れ行きが好調で入手困難となり、翌12月号に再掲載された[67]。“王都のゴロツキ”だったリヴァイと調査兵団分隊長のエルヴィン・スミスとの出会いが描かれる[68]。ストーリー原案はニトロプラスの砂阿久雁、作画は駿河ヒカルが担当する[69]。
2014年から2015年にかけてOADとして前後編でアニメ化。『進撃の巨人』本編の限定版15巻(2014年12月9日発売 前編)、同じく限定版16巻(2015年4月9日発売 後編)の同梱ディスクとしてリリース。2017年にはアニメ本編2期放送開始に先立ち、同年3月に地上波の一部局でも1エピソード化した版が放送された(詳細はテレビアニメ版の項目などを参照)。
書誌情報(悔いなき選択)
- 2014年4月9日初版発行(同日発売[書誌 67][書誌 68])、ISBN 978-4-06-376961-6(通常版) / ISBN 978-4-06-362271-3(特装版)
- 2014年8月8日初版発行(同日発売[書誌 69][書誌 70])、ISBN 978-4-06-377046-9(通常版) / ISBN 978-4-06-362277-5(特装版)
寸劇の巨人
『寸劇の巨人』は4コマギャグ漫画。漫画・hounori。マンガボックスにて2013年12月4日から2014年12月30日まで連載。別冊少年マガジンでも連載されこちらは2015年5月号にて連載終了。
書誌情報(寸劇の巨人)
- 2014年8月9日初版発行(同日発売[書誌 71])、ISBN 978-4-06-395152-3
- 2015年4月9日初版発行(同日発売[書誌 72])、ISBN 978-4-06-395360-2
ゲーム
この節の加筆が望まれています。 |
モバイルゲーム
- 進撃の巨人
- 原作と同タイトルのソーシャルゲームが、2012年4月2日よりコナミデジタルエンタテインメントの提供によりMobageにて配信された(対応機種はフィーチャーフォンのみ)[70]。ストーリーは漫画の内容をそのままに再現したカードゲームであったが、同年12月に配信を終了している。
- 進撃の巨人 -反撃の翼-
- 2013年4月26日よりストラテジーアンドパートナーズの提供によりGREEにて[71]、2013年7月5日よりMobageにて配信中[72]。テレビCMにお笑いコンビ・アンガールズの田中卓志を起用している。
- 進撃の巨人 -自由への咆哮-
- 2014年2月7日より、iPhone、iPad、Android端末向けに、Mobageにて配信中[73]。テレビCMに和田アキ子を起用している。
パソコンゲーム
- 進撃の巨人 -反撃の翼- ONLINE
- 2013年12月24日よりストラテジーアンドパートナーズの提供によりポータルゲームサイト・GGとニコニコアプリ(ニコニコアプリ版はサービス終了)にて正式サービス開始し[74]、2015年5月28日にサービス終了。
- 進撃の巨人 盤打 ATTACK ON TYPING
- 2015年9月24日よりマイクロビジョンの提供によりYahoo! Mobageにて正式サービス開始された[75]。
コンシューマーゲーム
- 進撃の巨人〜人類最後の翼〜
- ニンテンドー3DS専用ソフトとして2013年12月5日にスパイク・チュンソフト(開発:マイクロビジョン)より発売。
- また2014年12月4日に、キャラクターや新ステージ、武器などの新要素を追加した『進撃の巨人〜人類最後の翼〜 CHAIN』が発売された。
- 進撃の巨人
- PlayStation 4、PlayStation 3、PlayStation Vita用ソフトとして2016年2月18日にコーエーテクモゲームス(開発:オメガフォース)より発売。
- 進撃の巨人 死地からの脱出
- ニンテンドー3DS専用ソフトとして2017年5月11日にコーエーテクモゲームス(開発:ルビー・パーティー)より発売。
- 第57回壁外調査より前の時期を舞台としたオリジナルストーリーのアドベンチャーゲーム。
アーケードゲーム
- 進撃の巨人 TEAM BATTLE
- 2017年にカプコンから稼働開始予定で、2016年と2017年のジャパンアミューズメントエキスポに出展された[76][77]。セガ・インタラクティブのALL.Netに対応し、Aimeにも対応する予定。
アニメ
2013年4月から9月までMBSほかにて第1期が放送された。概略年表における850年のストヘス区でのアニ身柄拘束作戦の完了までを、第13話と第14話の間に総集編の第13.5話を挟んだ全26回で描いている。また、原作単行本収録のOADや第1期の劇場版総集編が制作された。
2016年7月3日に第2期(Season 2)が発表され、2017年4月1日から6月17日まで全12回を放送[78][79]。物語は第1期の続きからエレン奪還戦でエレンが「座標」の力に目覚めるまで。
2018年には第3期が放送予定[80]。
ムービーコミック
アニメのキャストでdTVのBeeマンガにてムービーコミックが配信されている。ムービーコミックとは原作の漫画に声優陣による音声セリフやSE、エフェクト効果を加えた動画である。2015年6月1日より原作の1巻から4巻までに収録された全14話が配信された[81]。使用されているセリフは新たに取り下ろした音声である[82]。主題歌はアニメ同様にLinked Horizonの「紅蓮の弓矢」が使用されている。
- スタッフ
- 企画:柳崎芳夫
- プロデューサー:龍貴大、平木美和、中村好佑
- 総合演出:松村千秋
- 演出・映像効果:鳥尾美里
- 選曲:田母神正顕
- 音響効果:田久保貴昭
- MA:東通 ビデオセンター
- 技術協力:アックス
- 音響演出:中嶋聡彦
- 録音:山田富二男
- 録音助手:佐藤達也
- 録音スタジオ:トライクルスタジオ、アオイスタジオ
- 音響制作:テクノサウンド、中島朋子、竹節章史
- 協力:講談社 週刊少年マガジン編集部
- 編成:森下正樹、佐藤修弘
- 宣伝:國方大輔
- サイト編集:山本真紀
- 制作:東通、TOTSU CG Production
- 製作:BeeTV
- 著作: 諫山創・講談社、BeeTV
実写映画
進撃の巨人 ATTACK ON TITAN (前篇) 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド (後篇) | |
---|---|
ATTACK ON TITAN (PART1) ATTACK ON TITAN END OF THE WORLD (PART2) | |
監督 | 樋口真嗣 |
脚本 |
渡辺雄介 町山智浩 |
原作 | 諫山創 |
出演者 | 三浦春馬 |
音楽 | 鷺巣詩郎 |
主題歌 |
SEKAI NO OWARI 「ANTI-HERO」(前篇) 「SOS」(後篇) |
撮影 | 江原祥二 |
制作会社 | 東宝映画 |
製作会社 | 映画「進撃の巨人」製作委員会 |
配給 | 東宝 |
公開 |
2015年8月1日(前篇) 2015年9月19日(後篇) 2015年9月30日(前篇)[83] 2015年10月20日(後篇)[83] |
上映時間 |
98分(前篇) 87分(後篇) |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 |
32.5億円(前篇)[84] 16.8億円(後篇)[84] |
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「進撃の巨人」予告 - 2015年4月17日に東宝MOVIEチャンネルがアップ |
2015年、前後篇2部作にて公開された[85][86]。PG12指定。
8月1日に公開された前篇タイトルは『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』、9月19日に公開される後篇タイトルは『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』(正式タイトルは同年4月17日に公開された)。
監督は樋口真嗣、脚本は映画評論家の町山智浩と実写映画版『GANTZ』を手がけた渡辺雄介が共同担当した。
制作略史
2011年10月13日に、2013年秋の公開を予定した実写映画化が発表された[87]。同年12月8日には、『下妻物語』や『嫌われ松子の一生』などで知られる中島哲也が監督、川村元気・石田雄治の両プロデューサーが制作、そして東宝が配給を担当することも発表された。この監督就任は中島側からのオファーであり、2010年12月1日から原作者・諫山創などとの話し合いを重ねていたという[88]が、約1年後の2012年12月13日に中島の監督降板が明らかとなり、公開も2014年へ延期された[89]。
その後、2013年12月4日に現行の制作体制が東宝より発表された[90]。
2014年1月24日、最初の公式プロモーションとして、日テレ映画放送枠『金曜ロードSHOW!』のCM(スバル・フォレスター)として巨人が登場する映像が初公開された。その後、このCMはスバル特設サイトにてメイキングと共に公開された。
2014年4月3日に三浦主演とスタッフの発表が行われ、この時点では三浦の役名は発表されていなかった[91]。映画のストーリーは原作の諫山監修により、原作をベースにオリジナルの要素を加えたものとなる[91]。また、キャラクターデザインを貞本義行ほかが担当する。同年7月30日には三浦以外のメインキャスト陣も公開された(この時点でも役名など詳細は未発表。正式な役名は同年11月20日に発表された)。
撮影は2014年5月より同年8月にかけて長崎県の端島(通称・軍艦島)を始め熊本県・茨城県ほかでロケーションが行われた[92]。
2015年5月26日、主題歌として「SEKAI NO OWARI」の書き下ろし曲2曲が使われることが明らかになる[93]。
2015年6月23日、4D版(MX4D、4DX)、D-BOX、IMAXでの公開が発表された。3D映像はないものの、4種類の方式で上映されるのは邦画初のことである[94]。
2015年8月1日、前編が公開された。それと同時に、端役キャストが判明した。
キャスト(映画)
配役は実写映画公式サイトの最新情報と、パンフレットのクレジットを元に記述。★は実写映画のオリジナルキャラクターであることを示す。
原作では重要人物の1人であるリヴァイは、実写映画版では作中世界が原作と違って日本を下敷きにしていることや、リヴァイの名前にそれとそぐわない「ヴ」の発音がある関係上、登場させることを断念せざるを得なかった[95]。そのリヴァイの代わりとしてシキシマが登場している。また、本作品は後述する2015年8月よりdTVが配信するスピンオフドラマ「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 反撃の狼煙」との連動性がある。
- エレン - 三浦春馬(主演)
- 原作とは違い、青年という設定でミカサに想いを寄せている。少年のころに両親と離別。何をやっても長続きせず、1ヶ月足らずで仕事を辞めてしまう。また、壁の外に夢を馳せている。禁止されているにも関わらず、ミカサとアルミンを連れ壁に近づき、兵士に見つかり、喧嘩早いためか、兵士に暴力を働く。兵士のソウダに壁外調査の話を聞いている最中、超大型巨人の壁の破壊に遭遇する。
- シキシマ - 長谷川博己★
- 最強の兵士。
- ミカサ - 水原希子
- エレンの幼馴染でエレンが想いを寄せている。家族について言及されていなく、不明。
- アルミン - 本郷奏多
- エレンの幼馴染で機械弄りが得意。
- ジャン - 三浦貴大
- 原作以上にエレンとの仲が悪く、顔を合わせるたびに衝突を起こしている。口が悪く、周りの兵士を見下し、自分は巨人が怖くないと虚栄をはる一方、エレン曰く内地のボンボンであるため、壁を塞ぐ作戦に参加するまで巨人を見たことが無い。兵士に志願した理由は、口うるさい父親から離れるためである。
- サシャ - 桜庭ななみ
- 原作同様食い意地が張っており、大食い。弓矢で戦う。
- サンナギ - 松尾諭★
- 兄弟がたくさんいる家族の長男。斧で巨人の脚のアキレス腱部分を斬ったり、立体機動装置のワイヤーで廃墟の建物を引っ張ったりする程の怪力。
- ハンジ - 石原さとみ
- 原作とは違い、壁の穴を塞ぐ作戦に参加。
- ソウダ - ピエール瀧★
- エレンの両親の顔なじみで壁の警備を行う兵士。
前篇のみ
- フクシ - 渡部秀★
- ヒアナ - 水崎綾女★
- リル - 武田梨奈★
- ユノヒラ - 神尾佑★
- 高橋みなみ(AKB48)
- 諏訪太朗
- 橋本じゅん
- 仁科貴
- 原知佐子
- 長島☆自演乙☆雄一郎
- 村木よし子
- 巨人 - デモ田中
後篇のみ
スタッフ(映画)
- 監督 - 樋口真嗣
- 脚本 - 渡辺雄介、町山智浩
- キャラクターデザイン - 貞本義行、竹谷隆之、田島光二
- 音楽 - 鷺巣詩郎
- 特撮監督 - 尾上克郎
- 撮影 - 江原祥二
- 照明 - 杉本崇
- 録音 - 中村淳、田中博信
- 整音 - 中村淳
- 音響効果 - 柴崎憲治
- 美術 - 清水剛
- 編集 - 石田雄介
- 扮装総括 - 柘植伊佐夫
- 衣装デザイン - 三田真一
- 装飾 - 高橋光
- 特殊造形プロデューサー - 西村喜廣
- VFXスーパーバイザー - 佐藤敦紀、ツジノミナミ
- スタント・コーディネーター - 田渕景也
- 助監督 - 足立公良
- 編集 - 石田雄介
- 製作 - 市川南、鈴木伸育
- 共同製作 - 中村理一郎、原田知明、堀義貴、岩田天植、弓矢政法、髙橋誠、松田陽三、宮田謙一、吉川英作、宮本直人、千代勝美
- エグゼクティブプロデューサー - 山内章弘
- プロデューサー - 佐藤善宏
- ラインプロデューサー - 森賢正
- テクニカルプロデューサー - 大屋哲男
- 宣伝プロデューサー - 江上智彦
- 音楽プロデューサー - 北原京子
- プロダクション統括 - 佐藤毅、城戸史朗
- 製作プロダクション - 東宝映画
- 配給 - 東宝
- 製作 - 映画「進撃の巨人」製作委員会(東宝、講談社、電通、アミューズ、ホリプロ、博報堂DYメディアパートナーズ、ジェイアール東日本企画、KDDI、読売新聞社、朝日新聞社、日本出版販売、GYAO!、TOKYO FM)
評価・反響
この節の加筆が望まれています。 |
評論家の投票で年間ワースト映画を決定する雑誌『映画秘宝』の『2015年度HIHOはくさい映画アワード』で、共同脚本が同誌の創刊者の町山智浩であるにもかかわらず、『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』が1位、『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』が4位に選出された[97]。
受賞
- VFX-JAPANアワード 2016(2016年)
- 劇場公開実写映画部門 優秀賞 [98]
興行成績
日本単独での興行成績は、前編が25,786,343米ドル(2015年8月3日のレート124.03円/米ドルで約31億9828万円)[99]、後編が13,232,553米ドル(2015年11月2日のレート120.75円/米ドルで約15億9783万円)[100]であった(米Box Office Mojo調べ)。これは東宝映画が当初予想していたものを大きく下回る興行成績であった。
主題歌(映画)
- 前篇主題歌「ANTI-HERO -movie edit-」[93]
- 作詞 - Fukase / 作曲 - Nakajin / プロデュース - ダン・ザ・オートメーター / 歌 - SEKAI NO OWARI
- 後篇主題歌「SOS」[93]
- 作詞 - Saori / 作曲 - Fukase / プロデュース - ケン・トーマス / 歌 - SEKAI NO OWARI
ドラマ
『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 反撃の狼煙』はdTVにて2015年8月15日より配信された実写スピンオフドラマ。映画本編のキャラクターたちに加え、オリジナルキャラクター・イズル(演 - 平岡祐太)を加えた面々が出演する。製作陣は実写映画版と同じく総監督は樋口真嗣である。本ドラマ内では主演は石原さとみであり、ハンジを中心としたドラマ構成となっている。また、実写映画に登場しなかったソニーとビーンによる巨人研究や立体起動装置の研究過程なども描かれている[101][102]。また、回を進めるごとにサシャの生い立ちやリルとフクシの出会いなども描かれており、実写映画版との連動が図られている。
放送回 | 配信日 | サブタイトル | 発表時仮題[103] | 監督 |
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第 | 1回8月15日 | 反撃の幕開け | ハンジ編 | 足立公良 |
第 | 2回8月15日 | 希望の弓矢 | サシャ編 | 尾上克郎 |
第 | 3回8月15日 | 自由への旅立ち | フクシ・リル編 | 西村喜廣 |
演劇
2017年7月28日より舞台『ライブ・インパクト 進撃の巨人』の公演が予定されていたが、4月10日、アクロバット監督の吉野和剛が演出機器の点検作業中での転落事故が原因で急死した影響により、中止となった[104]。
プロモーション・トピックス
※ 原作に限らずアニメ・グッズなど『進撃の巨人』全般で特筆するべき事柄を記載。リアル脱出ゲームとのコラボは別途に節を設けたので、そちらを参照。
プロモーション
映像外部リンク | |
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進撃の巨人プロジェクションマッピング "ATTACK ON THE REAL" フル / Titan Projection Mapping 《公式》 YouTube:KODANSHAcojp(講談社)が2014年4月14日にアップ |
2012年12月7日 - テレビアニメ化を記念してキャッチコピーを決定する「進撃の巨人 キャッチコピー総選挙」が、Twitterを使用して行なわれた[105][106]。
2013年4月5日 - 5月31日 - テレビアニメ化と原作単行本第10巻の発売を記念して全国書店における店頭装飾の1位を決めるコンテストが開催された。投票はTwitterを使用して行われ、投票者には抽選で原作単行本の永久無料権がプレゼントされる他、1位に選ばれた書店にも諫山によるサイン会に加えてドイツ旅行がプレゼントされた[107][108]。
2013年12月 - メディコム・トイからBE@RBRICK 27が発売された。超大型巨人がラインナップされている。
2014年4月10日 - 12日 - auスマートパスpresents『進撃の巨人』プロジェクションマッピング「ATTACK THE REAL」が神奈川県川崎市のラゾーナ川崎プラザにて披露され[109]、ニコニコ生放送でマッピング生中継されたほか、様々なテレビ番組内で取り上げられた。
2014年8月 - 西武鉄道とのコラボレーションで「進撃の西武鉄道」としてスマートフォンスタンプラリーを実施。
2014年11月28日 - 2015年1月25日 - 上野の森美術館にて『進撃の巨人展』と題した展覧イベントを開催。諫山の原画や超大型巨人の立体造形物展示、HMDを装着して立体機動戦闘を360°体感するシアター「哮」(こう)などが楽しめる。今後、2015年8月1日 - 30日に大分県立美術館、2015年9月11日 - 10月18日にグランフロント大阪 ナレッジ・キャピタルでも開催された。
2015年6月 - 大阪府大阪市浪速区にあるスパワールドにて、実写版とのコラボレーションを実施。篠原信一が超大型巨人に扮している[110]。同年7月18日には、超大型巨人のバルーンも設置された[111]。
2015年7月14日(日本時間15日) - ハリウッド「エジプシャンシアター」にて、ワールドプレミアを開催[112]。
2015年9月11日 - 10月18日、大阪市北区にあるグランフロント大阪北館 ナレッジキャピタル イベントラボにて『進撃の巨人展 WALL OSAKA』を開催[113]。また、このイベントに合わせて、阪神電鉄では『「進撃の巨人展」謎解きラリー』を開催している[114]。
トピックス
2013年11月9日 - TBSのクイズ番組『日立 世界・ふしぎ発見!』(第1295回)[58]でネルトリンガー・リースやネルトリンゲンが紹介された(実際はネルトリンゲンはモデルではない)[注 20]際、本作との類似性にちなんだ演出(挿入テロップのフォントなど)が盛り込まれた。また、ナレーションをハンネス役の藤原啓治が、インタビューの吹き替えをアルミン役の井上麻里奈などが担当したうえ、短いながら本作のタイトルや本編映像も挿入された。
2013年11月17日 - 日本中央競馬会(JRA)とのコラボレーション企画としてブラウザゲーム「進撃のジャパンカップ」を公開。実況アナウンサーとして小塚歩(ラジオNIKKEI)が参加している。また、「進撃の有馬記念」も公開された[115]。これに連動し、関西テレビの競馬バラエティ番組『うまンchu』では井上麻里奈がナレーションを担当した[116]うえ、その合間にはアルミンからエレンへの小ネタ台詞も挿入された。
枠番 | 馬番 | 騎手 | 単勝オッズ(難度) |
---|---|---|---|
1 | 1 | オルオ・ボザド | 128.2(難度6) |
2 | 2 | エルヴィン・スミス | 11.4(難度4) |
3 | 3 | アルミン・アルレルト | 42.2(難度5) |
4 | 4 | エレン・イェーガー | 18.3(難度3) |
5 | 5 | ミカサ・アッカーマン | 3.4(難度2) |
6 | 6 | リヴァイ | 1.2(難度1) |
7 | 7 | ジャン・キルシュタイン | 18.3(難度3) |
8 | 8 | (女型の巨人) | 不明 |
2014年2月15日には、作者の故郷である大分県日田市大山町の「おおやま夢工房」より「進撃の巨人」限定梅酒、梅ジュースが販売されている(作者の実家は梅栽培農家)。梅酒にはエルヴィン、リヴァイ、ハンジが、梅ジュースにはエレン、ミカサ、アルミンがラベルとして使用されている(ひびきの郷店舗限定でリヴァイの梅ジュースも販売されている)。また、原作単行本第15巻発売に合わせ、おおやま夢工房店頭やネットショップ限定でエレンとリヴァイの82円切手10枚セット(ポストカードとファイルが付属)が限定販売されている[117] [118]。
2015年6月には、東京都とともに危険ドラッグ(脱法ドラッグ)撲滅キャンペーンを実施。
リアル脱出ゲームとのコラボレーション
SCRAP主催の体感型謎解きゲームイベントであるリアル脱出ゲームとのコラボレーションで第1弾は2014年5月 - 11月にかけての半年間『リアル脱出ゲーム×進撃の巨人〜ある城塞都市からの脱出〜』が開催され、横浜スタジアムを皮切りに全国9都市の野外ツアー形式で巡回してきたが2014年12月にはシンガポールで、2015年2月 - 4月にかけての3ヶ月間サンフランシスコ、ロサンゼルス、ニューヨーク(アメリカ合衆国)で開催した。参加者は城塞都市周辺に現れた巨人に破壊された勧誘式会場に閉じ込められ、様々な謎を解きながら1時間以内に勧誘式会場から内地へ脱出することがクリア条件。第2弾にあたる2015年は学校の夏季休暇期間に『リアル脱出ゲーム×進撃の巨人〜巨人に包囲された遊園地からの脱出〜』が東京ドームシティアトラクションズとひらかたパークにて同時に開催した。参加者は巨人に遭遇した遊園地に閉じ込められ、様々な謎を解きながら各々のペースで巨人に包囲された遊園地から脱出することがクリア条件。同年秋には『謎箱×進撃の巨人』として「ウォール・シーナを目指せ!!」がSCRAP GOODS SHOPとリアル脱出ゲーム会場で販売された。第3弾にあたる2016年6月からは『リアル脱出ゲーム×進撃の巨人〜巨人に包囲された古城からの脱出〜』が全国8店舗のアジトオブスクラップにて開催される。参加者は壁外調査中に生き残った調査兵団となって巨人に包囲された古城に逃げ延びるが、様々な謎を解きながら1時間以内に生き延び(脱出す)ることがクリア条件。第4弾にあたる2017年12月からは『リアル脱出ゲーム×進撃の巨人〜巨人潜む巨大樹の森からの脱出〜』が全国のZeppを巡回するライブハウスツアー形式で開催されることが決定した。参加者は森林調査中の調査兵団となって、様々な謎を解きながら1時間以内に巨人潜む巨大樹がある森から脱出することがクリア条件[注 21][注 22]。
公式ファンサイト
ライフイズテック株式会社と講談社が共同で、進撃の巨人公式ファンサイト『みん撃』を立ち上げた[119]。ライフイズテックでは中高生を中心に「ITでものづくり」をする事の楽しさや可能性を感じる事を目的としたプログラムを運営していて、その体験をより多くの人に伝えるために、中高生から大人まで、知識や年齢に関係なく、「楽しんでつくりながら学ぶ」をコンセプトにMOZERを開発しており、今回は両者のコンセプトが合致した形でのコラボレーションが展開することとなった[119]。今回のコラボレーションは、進撃の巨人のファンを中心とした多くの方に、ITでのものづくりを楽しんでもらうことを目的に、参加者が公式の進撃の巨人を題材にして創作活動が楽しめる様々な機能を順次リリースする[119]。
キャラクターメイカー(オリジナルアバター)や名刺メーカーなど、みん撃オリジナルのツールや、また、参加者が自分で制作した作品を公開したり、参加者同士が作品を軸に交流したり、共同で作品を作ったりするコミュニティ(SNS)機能を併せ持つ予定である[119]。ユーザーは、「みん撃」で公開された”公式作戦”に自由に参加することができ、作戦に対して投稿されたアイディアの一部は、実際の公式イベント、本物の進撃グッズ、現実の宣伝プランとして、実現・活用されていく全く新しい取り組みの場として提供される[120]。
脚注
注釈
- ^ 複数の人物が設定に協力しており、その都度謝辞が書かれている。
- ^ アニメ第25話の「現在公開可能な情報」より。
- ^ アニメ版では、死者・行方不明者207名、負傷者897名の被害で出ていたと説明されている。
- ^ エレンが調査兵団入りする前までの人類対巨人のキルレシオはおよそ30対1。一般的な兵士では十数人がかりでようやく巨人一体と何とか渡り合えるレベルだという。
- ^ アニメ版第2話で、アルミンが「総人口の2割 = 25万人」であると解説している。
- ^ アニメ第25話の「現在公開可能な情報」より。
- ^ アニメ第1話の「現在公開可能な情報」より。
- ^ 特別兵法会議でニックを見たエレンは「宗教ってやつか」と思っていることから、現代でいう宗教と同じかは不明。
- ^ 現実の憲兵隊も、フランス国家憲兵隊やカラビニエリなど、警察業務と要人警護を兼務させる国が多い。
- ^ アニメ版では官給品の横流しして汚職に手を染める者もいた。
- ^ エレン、ミカサ、アルミン、ジャン、コニー、クリスタは12歳で入団。アニ、マルコ、サシャは13歳で入団。ライナー、ベルトルト、ユミルは14歳で入団している。
- ^ 作中では単体で複数の巨人と渡り合える実力者であっても、ガス切れによって窮地に陥ったり、そのまま戦死する状況が発生している。
- ^ 基本的に破損することが前提の消費武器であり、使い方によっては一度の攻撃で破損してしまうこともある。予備刀身もガス切れと同様に完全に使い切ってしまうと対巨人戦において戦死につながりやすい。
- ^ 作画ミスなのか故意かは不明だが、一部シーンに異例あり。
- ^ なお作者のブログ上部にある画像は6対12本のままになっている。
- ^ 水平移動の多くは振り子運動を用いた機動となるため。
- ^ ミカサやリヴァイのように一人で複数体を仕留める者がいる一方で、一般兵は数名が組になってやっと一体を倒せる。
- ^ 諫山のブログには『少年ジャンプ』編集部へ2回持ち込みをした旨が書かれているが[25]、この「他社の編集部」が少年ジャンプ編集部かどうかは明言されていない[23]。なお諫山は高校生の時に少年ジャンプ編集部へ1回郵送で投稿し[26]、専門学校生の時には持ち込み用に2作品を制作している(この内の1作が「進撃の巨人」であり、初めて講談社へ持ち込んだのも本作である[8])[22]。
- ^ 日本の漫画のみの集計でアメリカン・コミックスなどは含まない。
- ^ a b 「一つだけ皆様にお伝えしたいのは、作者の諫山先生は独自の世界観で描いていらっしゃるということです!決してネルトリンゲンは「進撃の巨人」の舞台のモデルではありません!」@fushigi_hakkenP/世界ふしぎ発見!AD(ふしぎ発見!プロデューサーJとロケ担当ADがつぶやく番組アカウント)2013年11月5日-21:49
- ^ 在阪局制作のアニメとのコラボレーションは『宇宙兄弟』『名探偵コナン』(いずれも読売テレビ)に続き3例目である。
- ^ 別冊少年マガジン作品とのコラボレーションはこれが初となる。
出典
- ^ “【週間ソフト販売ランキング TOP50】3DS『DQM ジョーカー3』が38.1万本を売り上げ1位(3月21~27日)”. 電撃オンライン. 2016年4月1日閲覧。
- ^ “【週間ソフト販売ランキング TOP50】『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』12.8万本で1位(5月9日~15日)”. 電撃オンライン. 2016年5月21日閲覧。
- ^ “【週間ソフト販売ランキング TOP50】『ポッ拳』7.0万本、『デジモンワールド‐next 0rder‐』5.1万本(3月14~20日)”. 電撃オンライン. 2016年4月1日閲覧。
- ^ 「特集 瓦礫の世界の漫画 対談 新井英樹×諫山創」『QuickJapan』 vol.96(第1刷)、太田出版、2011年6月20日、92-105頁。ISBN 978-4-7783-1262-6。
- ^ “コミックナタリー - 「進撃の巨人」TVアニメ化!来春放送、キャストも発表”. ナタリー. ナターシャ (2012年12月7日). 2013年5月12日閲覧。
- ^ a b c “「僕はまだ、思春期を こじらせている」『進撃の巨人』諫山創”. 現代ビジネス [講談社]. 講談社 (2011年1月28日). 2013年5月12日閲覧。
- ^ a b c 大寺明「『進撃の巨人』著者 諫山創インタビュー」『ダ・ヴィンチ』、メディアファクトリー、2011年6月号、140-141頁。
- ^ a b c d e 「進撃の巨人 諫山創 Special Interview」『このマンガがすごい! 2011』(第1刷)宝島社、2010年12月24日、4-9頁。ISBN 978-4-7966-7960-2。
- ^ 作中では主に自傷行為(手を強く噛む、刃物で手を切る・刺すなど)を巨人化のきっかけとしているが、他者に付けられた傷からでも巨人化は可能。
- ^ 原作初期では特に描写されていないが、雷が落ちて巨人化する事が判明したのはアニメからで原作ではキース・シャーディスの回想から描かれた。
- ^ a b 原作:諫山創 / 著:涼風涼『進撃の巨人 Before the fall』(第1刷)講談社〈講談社ラノベ文庫〉、2011年12月2日、32頁。ISBN 978-4-06-375202-1。
- ^ 地図的なモデルはマダガスカル共和国とされており、アフリカ大陸(マーレ)と一緒に上下逆さにして、更に反転させた地形となっている。
- ^ 進撃の巨人アニメ開始ッ!!
- ^ 原作:諫山創 / 著:涼風涼『進撃の巨人 Before the fall』(第1刷)講談社〈講談社ラノベ文庫〉、2011年12月2日、76-77頁。ISBN 978-4-06-375202-1。
- ^ 原作:諫山創 / 著:涼風涼『進撃の巨人 Before the fall 2』(第1刷)講談社〈講談社ラノベ文庫〉、2011年3月30日、88-89頁。ISBN 978-4-06-375228-1。
- ^ 原作:諫山創 / 著:涼風涼『進撃の巨人 Before the fall』(第1刷)講談社〈講談社ラノベ文庫〉、2011年12月2日、99頁,220頁頁。ISBN 978-4-06-375202-1。
- ^ 原作:諫山創 / 著:涼風涼『進撃の巨人 Before the fall』(第1刷)講談社〈講談社ラノベ文庫〉、2011年12月2日、83-88頁。ISBN 978-4-06-375202-1。
- ^ 原作:諫山創 / 著:涼風涼『進撃の巨人 Before the fall 2』(第1刷)講談社〈講談社ラノベ文庫〉、2011年3月30日、89頁。ISBN 978-4-06-375228-1。
- ^ 諫山創『進撃の巨人 ANSWERS』(第1刷)講談社〈KCデラックス〉、2016年8月9日。ISBN 978-4-06-393042-9。
- ^ 諌山創 (2011年9月4日). “進撃の巨人の連載権を得ようとしてた時のネーム”. 現在進行中の黒歴史. 2013年5月12日閲覧。
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外部リンク
- 原作関連
-
- 進撃の巨人 - 公式サイト
- 進撃の巨人|作品紹介|講談社コミックプラス - 作品紹介ページ
- 「進撃の巨人」担当者バック (@ShingekiKyojin) - X(旧Twitter)
- 進撃の巨人 (ShingekiKyojin) - Facebook
- ゲーム関連
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- 進撃の巨人-反撃の翼- - 公式サイト(閉鎖。2015年5月27日時点のアーカイブ。)
- アイラ@進撃の巨人 -反撃の翼- (@shingeki_wing) - X(旧Twitter)
- 進撃の巨人 人類最後の翼 - スパイク・チュンソフト
- 進撃の巨人 TEAM BATTLE - カプコン
- 進撃の巨人 - コーエーテクモゲームス
- 進撃の巨人 死地からの脱出 - コーエーテクモゲームス
- 実写映画関連
-
- 映画『進撃の巨人』公式サイト
- 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN - 東宝・前篇情報ページ
- 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN END OF THE WORLD - 東宝・後篇情報ページ
- 進撃の巨人×スバルフォレスター - スバル
- 進撃の巨人 (@shingeki_movie) - X(旧Twitter)
- 進撃の巨人 (shingekimovie) - Facebook
- 舞台関連
- 進撃の巨人
- 漫画作品 し
- 別冊少年マガジン
- ファンタジー漫画
- ディストピア漫画
- 文明崩壊後の世界が描かれた漫画作品
- 巨人を題材とした作品
- 人間の巨大化・縮小化を題材とした漫画作品
- カニバリズムを題材とした作品
- 2015年の映画
- 日本のファンタジー映画
- ディストピア映画
- 文明崩壊後の世界が描かれた映画作品
- 日本の特撮映画
- 日本のパニック映画
- カニバリズムを題材とした映画作品
- 2010年代の特撮作品
- IMAX映画
- 漫画を原作とする映画作品
- 東宝製作の映画作品
- KDDI製作の映画
- GyaOの映画
- TOKYO FM製作の映画
- JR東日本グループ
- 2016年のコンピュータゲーム
- 2017年のアーケードゲーム
- PlayStation 3用ソフト
- PlayStation 4用ソフト
- PlayStation Vita用ソフト
- コーエーテクモゲームスのゲームソフト
- 継続中の作品