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犬童一心

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
いぬどう いっしん
犬童 一心
犬童 一心
2019年
生年月日 (1960-06-24) 1960年6月24日(64歳)
出生地 日本の旗 日本東京都
国籍 日本の旗 日本
ジャンル 映画監督脚本家
主な作品
映画
ジョゼと虎と魚たち
メゾン・ド・ヒミコ
黄色い涙』/『眉山-びざん-
ゼロの焦点』/『のぼうの城
引っ越し大名!』/『最高の人生の見つけ方
受賞
日本アカデミー賞
優秀監督賞
2008年眉山-びざん-
2009年ゼロの焦点
2013年のぼうの城
優秀脚本賞
2004年黄泉がえり
2009年『ゼロの焦点』
その他の賞
日本映画監督協会新人賞
1996年二人が喋ってる。
芸術選奨
文部科学大臣賞
2005年メゾン・ド・ヒミコ
文部科学大臣新人賞
2004年ジョゼと虎と魚たち
高崎映画祭
最優秀監督賞
2004年『ジョゼと虎と魚たち』
TAMA映画祭
最優秀作品賞

2020年海辺の映画館―キネマの玉手箱
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犬童 一心(いぬどう いっしん、1960年6月24日[1][2] - )は、日本映画監督CMディレクター脚本家[3][4][5][6]ADKアーツ所属後、株式会社スカイドラム代表。現在も東京都在住。

来歴

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東京都生まれ[1]。法政大学第一高等学校(現:法政大学高等学校[7]在学中より自主制作映画の監督、製作をスタートする。1979年、『気分を変えて?』の脚本・監督を務め、ぴあフィルムフェスティバル入選[1]。入選後、黒沢清手塚眞らと知り合い、交友を深める。

自主制作時代、池袋文芸坐(現・新文芸坐)主催のMWC(マインド・ウェーブ・シネマ)に参加、1982年『赤すいか黄すいか』(16mmフィルム)、1983年『夏がいっぱい物語』(8mmフィルム)などのフィルムによる作品を手がけた。なお、自主製作時代に大林宣彦監督の『ねらわれた学園』(1981年)に生徒会長・高見沢みちるの超能力で懲らしめられる不良学生役で出演しているとWikipediaで書かれていた事については、本人がツイッター上で否定している[8](同作品には有川正彦役の手塚眞をはじめ、当時の自主映画関係者が多数エキストラ参加している)。

東京造形大学造形学部卒業後は朝日プロモーション(現・ADKアーツ)入社[1]。CMディレクターとして数多くのTVCMの企画・演出を手掛け、ACC賞、IBAニューヨークフィルムフェスティバルなど受賞多数。

CM演出のかたわら、1993年何もかも百回も言われたこと』(西岡由美子(クララサーカス)脚本・主演)監督・製作。 同年、実写とアニメーションを組み合わせた短編『金魚の一生』監督・製作で「キリンコンテンポラリーアワード」1993年度最優秀作品賞を受賞した[1]。翌年『二人が喋ってる。』で長編デビュー。1996年サンダンスフィルムフェスティバル in東京でグランプリ、第37回日本映画監督協会新人賞を受賞[1]。同作をきっかけに1998年市川準監督より『大阪物語』の脚本執筆を依頼された[1]。脚本家としては他に、塩田明彦監督『黄泉がえり』も担当した。

2003年、第54回芸術選奨映画部門において、監督作品『ジョゼと虎と魚たち』が大林宣彦佐藤忠男羽田澄子山田洋次高野悦子市川準などの審査員によって「芸術選奨新人賞」に選出された。

大島弓子のファンで、自主映画時代を含め3本の長編作品を映画化している。2000年の『金髪の草原』と2008年の『グーグーだって猫である』では監督・脚本を兼務している。2014年2016年の連続テレビドラマ版『グーグーだって猫である』『グーグーだって猫である2 -good good the fortune cat-』でもシリーズ構成と監督を担当した。

また1970年代のホラー映画のファンでもあり、2008年のインタビューでは『金髪の草原』『ジョゼと虎と魚たち』等も「ホラー映画の『館もの』の雰囲気で演出した」と語り、「今後、純粋なホラー映画を是非撮りたい」と発言している[9]。2014年には“青春ポップホラー”ドラマと称する連続テレビドラマ『セーラーゾンビ』の企画・脚本・総合演出を担当した。同年のインタビューでは、小さいころからテレビが好きだったからテレビがすごく重要なものだと思っていたのだが、今までテレビをちゃんとやっていなかったのでやろうと思ったと述べている[10]

2014年より毎年目黒シネマで市川準の監督作を集めた特集上映を企画している[11][12][13]

2016年、初の小説『我が名は、カモン』(河出書房新社)を出版した[14]

2019年、株式会社スカイドラム設立。

フィルモグラフィー

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監督

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映画

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テレビ

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WEB

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DVD

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脚本

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映画

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テレビドラマ

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テレビ番組

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出演

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受賞TV-CM

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  • そふとシンコー(1991年、ACC地域奨励賞)
  • VISAインターナショナル(1995年、ACC秀作賞、IBAファイナリスト、NYフェスティバルファイナリスト)
  • アウディA6(1997年、IBAファイナリスト)
  • 小岩井乳業(1999年、岩手県広告大賞、ACC奨励賞)
  • オリコJUクレジット(2001年、ACC銀賞)
  • カプコン(2001年、ACC賞)

ミュージックビデオ

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小説

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脚注

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  1. ^ a b c d e f g 犬童一心”. KINENOTE. 2016年6月12日閲覧。
  2. ^ a b 野村宏平、冬門稔弐「6月24日」『ゴジラ365日』洋泉社映画秘宝COLLECTION〉、2016年11月23日、167頁。ISBN 978-4-8003-1074-3 
  3. ^ "「彼の作品だけムチャクチャカッコよかった。他の映画と違った」犬童一心監督が今も忘れられない、"あの名監督の大学時代"". 文春オンライン. 文芸春秋社. 1 September 2024. 2024年9月1日閲覧
  4. ^ "キャンディーズの解散宣言になぜ当時の若者は熱狂したのか…犬童一心監督が辿り着いた答え《映画『気分を変えて?』誕生秘話》". 文春オンライン. 文芸春秋社. 1 September 2024. 2024年9月1日閲覧
  5. ^ "「大学に入ったら、大島弓子を映画にすると決めていた」犬童一心監督にそう決意させた「少女漫画の力」". 文春オンライン. 文芸春秋社. 1 September 2024. 2024年9月1日閲覧
  6. ^ "『ジョゼと虎と魚たち』のヒットで一躍注目を集めた犬童一心監督の"ブレイク前夜"「広告業界の天皇陛下みたいなディレクターに呼ばれて…」". 文春オンライン. 文芸春秋社. 1 September 2024. 2024年9月1日閲覧
  7. ^ 週刊現代』(講談社)2016年10月29日号p.88-89「私の地図」より、犬童談。
  8. ^ 犬童一心公式Twitter2012年7月10日の発言
  9. ^ 映画秘宝』2008年10月号掲載のインタビューより。
  10. ^ FREECELL 特別号28』(株式会社プレビジョン、2014年)4ページ
  11. ^ “「市川準監督特集」が目黒シネマで開催、犬童一心や宮沢りえのトークイベントも”. 映画ナタリー. (2015年10月27日). https://natalie.mu/eiga/news/163178 2017年11月11日閲覧。 
  12. ^ “市川準特集が目黒シネマで、「東京マリーゴールド」など4本フィルム上映”. 映画ナタリー. (2016年11月15日). https://natalie.mu/eiga/news/209372 2017年11月11日閲覧。 
  13. ^ “市川準特集が今年も目黒シネマで!牧瀬里穂、富田靖子が犬童一心とトーク”. 映画ナタリー. (2017年11月8日). https://natalie.mu/eiga/news/255691 2017年11月11日閲覧。 
  14. ^ ““遊び”に人生をかける“怪物”たち! 岸田繁(くるり)、前田敦子、綿矢りさを魅了した犬童一心の初小説『我が名は、カモン』”. ダ・ヴィンチニュース. (2016年12月28日). https://ddnavi.com/news/342878/a/ 2017年3月28日閲覧。 
  15. ^ “犬童一心監督:宮沢りえ×黒木華のシーンに「デ・ニーロとパチーノの対決」”. MANTANWEB. (2016年6月5日). https://mantan-web.jp/article/20160605dog00m200013000c.html 2016年6月12日閲覧。 
  16. ^ “キャスト”. 映画「シン・ゴジラ」公式サイト. http://shin-godzilla.jp/cast/ 2016年4月16日閲覧。 
  17. ^ 庵野秀明&黒沢清、『星くず兄弟の新たな伝説』に特別出演していた!”. 映画情報のぴあ映画生活 (2018年1月20日). 2018年1月31日閲覧。

関連文献

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外部リンク

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