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名鉄2200系電車
名鉄2200系(3次車)
2015年8月11日 / 豊田本町駅)
基本情報
運用者 名古屋鉄道
製造所 日本車輌製造
製造年 2004年 -
製造数 13編成
運用開始 2005年1月29日
主要諸元
編成 6両編成(特別車2両+一般車4両)
軌間 1,067 mm
電気方式 直流1,500 V
架空電車線方式
最高運転速度 120 km/h
設計最高速度 130 km/h
起動加速度 2.3 km/h/s (65 km/hまで)
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.2 km/h/s*1
編成定員 特89名+般481名*2(席192*3
編成重量 206.1 t
編成長 114,135 mm
全長 19,600 (19,415) mm*4(特別車)
18,830 (18,630) mm*4(一般車)
全幅 2,700 mm
全高 屋根高 3638.5 mm
冷房装置上面
  4,038.5 mm(特別車)
  4,054.5 mm(一般車)
パンタグラフ折畳 4,095 mm
台車 ボルスタレス台車
主電動機 かご形三相誘導電動機 TDK6382B
主電動機出力 170 kW× 4
駆動方式 WNドライブ
歯車比 5.65 (96:17)
編成出力 2,040 kW
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御
制動装置 回生制動併用全電気指令式電磁直通空気制動
保安装置 M式ATS
備考 *1 - 他形式併結時は4.0km/h/s
*2 - 2次車は491名
*3 - 2次車は170名、いずれも補助席3名を含む
*4 - ( )内は先頭車を示す
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名鉄2200系電車(めいてつ2200けいでんしゃ)は、2005年1月に運用を開始した名古屋鉄道特急形車両である。

本項では、1600系を2200系に準じた改造を行った1700系および一般車の2300系についても記述する。当初は特別車と一般車とを区別せず編成全体をもって2200系としていたが[1]、1700系と併結する2300系30番台[2] の登場後は2200系一般車も2300系とみなし、2200-2300系と呼称・表記されることがある[3][注 1]。いずれにしても2300系とは一般車を特に指し示す場合の呼称・表記であり、編成全体の総称はそれぞれ2200系[5]1700系[6][7]である。

解説の便宜上、個別の編成を指す場合には編成の豊橋・中部国際空港方向の先頭車の番号を取り2201F(Formation = 編成)のように表記する。

概要

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甲種輸送中の名鉄2200系

これらの形式は従来運行されてきた前面展望を売りにしたパノラマカーグループに代わって、21世紀における名鉄の特急形標準車両として導入されたグループである。パノラマカーの各形式が視界を確保するために、客室を高床構造としたり運転席を2階に設けるなどの工夫がなされていたのに対し、あくまで実用本位な設計が特徴的である。

また、パノラマカー系列にはパノラマカーを名乗る(7000系)をはじめ、パノラマDX(8800系)、パノラマSuper(1000系、1600系)など鉄道ファンのみならず、車両ごとに会社が公式に認める愛称があるのが慣例であった。本系列と同時に登場した2000系には「ミュースカイ」という愛称が付けられたものの、本系列には愛称が存在しない。名鉄内での運用上の略号は共通運用されている1700系とともに「C2」と総称されている。

2200系

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中部国際空港が2005年2月に開港するのに先立ち、同年1月の空港線の開業に合わせて運行を開始した特急形車両である。

当初の岐阜方面からの空港アクセス計画では、全車特別車の特急と1600系に3500系通勤車を併結した一部特別車の急行を毎時1本を予定していたが、計画変更により一部特別車の急行は専用の編成による一部特別車の特急で運用されることになったため、2000系をベースにした本系列が製造されることとなった。

車体外観

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車体は軽量鋼製19 m級車体で、全体的に2000系と酷似しているが塗装は2000系が青と白をベースにするのに対して、本系列では白をベースに、従来からの名鉄特急のブランドイメージを引き継いだ[8]名鉄スカーレット」を採用。車両前面の構造は2000系が貫通構造増解結時に開閉させてを出せるのに対し、本系列ではいずれの方向も非貫通構造で開閉できない。ただし、本系列ではこの部分にはマジックミラーが設置されており、車内から景色を見ることができる。また、モ2300に関しては将来の増結運用を考慮し、ほろ装置を設ける取り付けスペースの確保が施されている[9]

車体断面形状は全車同一であるが、側面の外観は車両によって異なり、6両編成中の豊橋・中部国際空港方向の2両(特別車)は2000系に準じた各車両片側2つドア、岐阜・新鵜沼方向の4両(一般車)は3300系に準じた各車両片側3つドアとなっている。なお、いずれのドアも両開きで戸袋に収納される引戸である。ドアの幅は一般車が1,300 mmで、特別車のそれの1,000 mmに比べて広くなっている。また、特別車と一般車では屋根上に搭載される冷房装置[注 2]が異なり、特別車は15,000 kcal/hの集約分散式を1両につき2基、一般車では40,000 kcal/hの集中式を1基搭載している。

集電装置として屋根上にシングルアーム式パンタグラフを3基搭載するが、この向きが特別車(先頭車モ2200の後位に搭載)と一般車(3300系と同じ配置)とで異なっている。これはモ2200形が2000系のモ2100形を方向転換した形で設計されたためである。

客室設備

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特別車・一般車共通

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本系列は1600系や2000系と同様、もともと空港特急用として登場したため、日本語と英語の2ヶ国語対応の自動車内放送装置が搭載されている。自動放送は快速特急・特急運用の際に使用され、快速急行以下の列車で運用される場合の車内放送は車掌の肉声によるものとなる。内容は2000系と同様なもので、中部国際空港行き特急に運用された場合のみ専用のチャイムが流れる他、常滑駅→中部国際空港駅間走行時と中部国際空港駅での折り返し待ちの間にはBGMが流れる。それ以外の行き先の列車で運用される場合は1600系で初採用となったものと同じ車内チャイムが流れる。放送の内容は種別・行き先や停車駅の案内の他、ドアの開閉前には注意喚起の自動放送が流れる。このほか、バリアフリー対策として、ドアチャイムを装備。警笛はデュアルトーン(和音)の空気笛とミュージックホーン・電子ホーンを装備する。

特別車

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6両編成中の2両(1号車と2号車)が該当する。基本的な構成は2000系と同様なもので、客室と出入り口がデッキを挟んで仕切られている形で、客室の座席は通路を挟んで2+2列の青緑色の回転式リクライニングシート。シートの背面にはテーブル、および乗車券などを挟めるチケットホルダーが付いている。照明は落ち着いた感じを出す間接照明式を採用。側窓は開閉不能で、カーテンは自由な位置で止めることのできるフリーストップ式、窓際部分には上着をかけられる突起も用意されている。

2号車にはトイレ洗面台が設置されている。トイレは洋式のものと名鉄の車両で初めて男性用小便器を設置した。また、オムツを替える台も設置されている。

客用案内表示として日本語・英語による自動放送の他にデッキ部分にLCDが設置されており、現在位置や行き先を視覚的に知ることが出来る他、中日新聞ニュースや前面展望なども流れる。

一般車

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6両編成中の4両(3号車から6号車まで)が該当する。基本的な構成はほぼ同時期に登場した3300系通勤形電車を基本とし、座席は紫色の転換式クロスシートとロングシートをドア間毎に交互に配置するセミクロスシート配置で、中間車3両は3300系1・2次車と同様にクロスシートとロングシートの割合が約半々で窓配置も同様であるが、岐阜寄りの先頭車であるモ2300形は豊橋寄りのドア間1区画4列のみがクロスシートであるため、他の車両よりもロングシートの割合が多い。また、同形式は乗務員室の奥行きの関係でその直後に座席と側窓がないことと、補助席を収納して設ける車椅子スペースの位置も3300系との客室設備上の相違点である。照明は直接照明式。側窓は車端側の上部だけ内折れ式に開閉可能で他は固定式とされ、UVカットガラスが採用されたため、カーテンは設置されていない。側窓の内枠も1200系のようなFRPではなく、3300系などと同じアルミ部材である。

客用案内装置は特別車のLCD方式に対して、3300系と同様な2段表示が可能な3色LED方式のものとなっていたが、3次車である2210Fより、一般的なLCD方式となった。

3・4・5号車は中間車であるが、車掌の車内巡回中にも停車駅での客用ドア開閉と出発合図が可能なように戸閉めスイッチと連絡用ブザーが設置されている。

運転・走行機器

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主電動機(走行用モーター)の主制御器にはVVVFインバーター制御を採用。架線を流れる直流電流を三相交流に変換し、かご形三相誘導電動機を制御する。制御装置はIGBT素子を用いており、三菱電機製と東芝製があるが、両社間で共通設計とした。この装置を電動車に搭載し、1台で主電動機2台を制御する[注 3]。本系列では電動車1両につき主電動機を4台搭載するため、電動車1両につき制御装置を2台搭載していることになるが、2台分を1箱に収納している。

主電動機には2000系と同一の東洋電機製造製かご形三相誘導電機[注 4]を採用。主電動機の定格出力170 kWという値は3500系以降の名鉄VVVF車両(1700系は除く)に共通する出力となっており、これを電動車1両につき4台搭載する。主電動機の回転力を車軸に伝える方式はWNドライブ式歯車比は5.65となっている。台車は住友金属工業SUミンデン式台車でいずれもボルスタレス構造踏面ブレーキヨーダンパを採用しており、形式は電動車が車輪直径810 mmのSS164系、付随車が車輪直径860 mmのSS064系となる。なお、特別車には防音車輪を採用して静粛性を向上させており、形態が微妙に異なる。

ブレーキシステムは回生ブレーキ付の電気指令式空気ブレーキで、停止直前まで回生ブレーキが作動する純電気ブレーキ機構が搭載されており、踏面ブレーキなどの摩擦系ブレーキの使用回数を減らし、制輪子の交換周期を延長している。同じように電気指令式ブレーキを採用する3100系・3150系通勤形電車との併結運転に対応しているが、これらの起動加速度 (2.0 km/h/s) および非常減速度が低いため、起動加速度も落ちるものの、高速性能に関しては同等であり、実際には併結運転は停車回数の少ない優等列車の運用のみであるため、これによる運転時分への影響はほとんど無い。

照明空調装置の電源には75 kVAの静止形インバータ (SIV) を採用、制御装置と一体化しており、制御装置の製造メーカーがSIVも製造しているため仕様は同じだが型式が異なる。また、ブレーキに使う圧縮空気をつくる電動空気圧縮機(コンプレッサー、CP)[注 5]は一般車の付随車に搭載している。もっとも、前述のように制動時には回生ブレーキなどの非摩擦系のブレーキ主体で停車することが可能で、ドアの開閉もモーター駆動であるため圧縮空気がさほど消費されず、CPの作動頻度は少ない。

運転台はコンパクトにまとめられている。基本的に2000系と同一であるが、本系列は先頭部分が非貫通構造で乗務員室内に余裕があるため、一部のスイッチ類が中央部に置かれている点が異なる。マスター・コントローラーは加速・減速操作が一体化した右手で動かすワンハンドルタイプで、ノッチは加速が5段階、減速が7段階の範囲で調節できる。

保安装置

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自動列車停止装置 (ATS) と列車無線のほか、運転士の体調の急変に備えEB装置を装備する。

製造年次による違い

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登場当初のカラーリング
1次車

2004(平成16)年度に製造された2201F - 2204Fが該当する[10]。落成当初、特別車は2次車と比較して座席が1列分多く、その分荷物置き場が少なく、座席背面のチケットホルダが装備されていなかったが、2次車落成時に1人掛け座席を車椅子対応席を残して撤去して、荷物置き場が増設となり、座席背面にチケットホルダが取り付けられた。一般車はクロスシートが3300系1・2次車、3150系1次車と同様、横2+2列の配置でこの部分にはつり革が装備されておらず、客室内の手すりはピンク色となっている。また、天井の冷風吹出口はFRP製である。

2次車

2007(平成19)年度に製造された2205F - 2209Fが該当する[10]。それまではごく一部を除いて全車特別車での運行が基本であった、犬山線 - 河和線系統の特急の約半数を一部特別車での運行とするために導入されたもので、特別車は車椅子対応席以外の1人掛け席が荷物置き場となり、窓配置が変わった。また、当初より座席背面にチケットホルダを装備する。一般車はクロスシートの配置が横2+1列となって通路幅が広がり、この部分にもつり革が設置された。このため、一般車の座席定員はモ2300形で4名、他の3両では6名ずつ減少し、立ち席を含む全体の定員は4両合計で10名増えた。また、3150系2次車と同じく手すりの色もライトブルーパープルに変わっているほか、天井の蛍光灯間(冷風吹出口・ラインデリア周り)のパネルがFRP製からアルミデコラに変更されたため、1次車とは天井中央部の見付けに差異が生じている。この5本の編成は営業運転開始当初、常滑駅発車直後に流れるBGMが映画八十日間世界一周』のテーマ曲「Around the World」となっていたが、すぐに従来車と同じBGMに変更された。

3次車、4次車、5次車

3次車は2015(平成27)年度に製造された2210F・2211F、4次車は2016(平成28)年度に製造された2212F、5次車は2018(平成30)年度に製造された2213Fが該当する[11]。外観は正面下部のスカートの形状を変更した上で塗装がスカーレットに変更され、側面の窓下にもスカーレットのラインが追加されたものとなっている。また、コントラストが低く昼夜ともに被視認性に難のあるオーロラビジョンR-STAYだった行先表示機が、フルカラーLED方式に変更された。内装では、特別車においては1号車に0A席、2号車に13D席が追加設置され、定員がそれぞれ1名分増加した。一般車においては、2段表示可能な3色LED方式だった車内案内表示装置が、一般的なLCD方式となり、スタンションポールが無塗装となった。なお、特別車のLCDは従来通りである。車内案内表示は、従来、駅名の「名鉄」(例:名鉄名古屋 など)を省略して表示(例:次は 名古屋 など)していたが、3次車以降では省略せずに表示するほか、画面下部に中日新聞ニュース等を表示している。

改造

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2015年から特別車のモ2200形・サ2250形の荷物置場を撤去してその跡に座席を増設する改修工事が行われており、2017年4月1日時点では2201F・2203F・2204F・2206Fが改修工事を完了している[12][13]

その他

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2018年1月9日から3月31日まで、本系列の一般車に設置のつり革のうち1か所が、名鉄グループによる受験生応援企画「MEITETSU SAKURA PROJECT.」の一環として応援メッセージを設置した「合格をつかむ!つり革」とされていた[14]

1700系・2300系

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名鉄1700系・2300系電車
基本情報
運用者 名古屋鉄道
製造所 日本車輌製造
総数 4本24両
運用開始 2008年12月26日
主要諸元
編成 2両(1700系)+4両(2300系)
軌間 1,067 mm
電気方式 直流1,500 V
架空電車線方式
最高運転速度 120 km/h
減速度(常用) 3.5 km/h/s
編成定員 584名(席263*2
編成重量 204 t
編成長 114,985 mm
主電動機 かご形三相誘導電動機
編成出力 2160 kW
制御方式 VVVFインバータ制御
IGBT素子
制動装置 回生制動併用全電気指令式電磁直通空気制動
備考 *2 - 補助席3名を含む
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1700系

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名鉄1700系電車
1700系(新塗装)
2015年8月11日 / 豊田本町駅)
基本情報
種車 1600系
製造年 1999年
改造年 2008年
改造数 4編成8両
主要諸元
最高運転速度 120 km/h
設計最高速度 145 km/h
起動加速度 2.3 km/h/s(70 km/hまで)
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.2 km/h/s
編成重量 74.4 t
全長 先頭車 20,265 mm
中間車 19,600 mm
全幅 2,700 mm
全高 屋根高 3,590 mm
冷房装置上面 3,960 mm
パンタグラフ折畳 4,060 mm
主電動機 かご形三相誘導電動機 TDK6381A
主電動機出力 200 kW × 4
駆動方式 TD平行カルダン駆動方式
歯車比 85:14 (6.07)
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2008年12月27日のダイヤ改正から、2000系ミュースカイを除く全車特別車特急を廃止する計画に基づき、全車特別車編成であった1600系は一部特別車編成(特別車2両、一般車4両)へと改造・改番された。3両編成に組成されていた1600系のうち、2008年度中に豊橋方先頭車(ク1600形)4両を廃車とし、残った2両(モ1700形+サ1650形)×4本を改造のうえ1700系「特別車」として整備したものである。これに新造の「一般車」4両組成の2300系を加えた「一部特別車」の6両編成の総称を1700系という[15][16]

1600系はもともと7000系を置き換えることを目的として3両編成で製造された車両であるため、改造と組成変更にあたって余剰車の発生が避けられなかった[注 6]。これにより、余剰となったク1600形4両は転用先や譲渡先が見つからなかったため、登場から9年で使命を終えることとなった。ク1600形の台車電動空気圧縮機蓄電池などの一部の機器は新製された2300系に転用され、モ1700形に設置されていた自動解結装置および操作盤はモ2300形に移設されている。また、常滑線・空港線で空港特急として2200系および1700系による新編成13本が出揃い、1200系系列が中部国際空港を発着する特急列車の任を解かれた。

方向転換により豊橋・中部国際空港方となった運転台付きの電動車モ1700形をもって新たに1700系の系列名が与えられたが、それに続く中間付随車は1650形のままで改造による改番などは行われておらず、1700系となった系列呼称との間で上2桁の番号のずれが生じている[注 7]。この改造・改組によって、1000-1200系などと同様の上り方と下り方で前頭形状が異なる一部特別車編成が久々に登場することになった。なお、1600系時代は「パノラマSuper」の愛称が付けられていたが、1700系への改造と同時に愛称を外したため、現在は2200系と同様、特急車としての愛称は特に付与されていない。


改造点

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改造にあたり構体にはほとんど手が加えられていないが、下記の改造が施工された。

全車共通

室内の見付けは2200系特別車とは異なるが、中部国際空港アクセス輸送を考慮して一部の座席を荷物置き場に変更するなど2200系2次車の特別車に準じた仕様となっている。車両両端の一人掛け座席がサ1650形の1か所(車椅子対応)を残して撤去され、代わりに荷物置き場(モ1700形4か所、サ1650形3か所)が設置された。改造後の定員はモ1700形が48名、サ1650形が45名となった。なお、モ1700形はモ2200形に比べて全長が長いため座席1列分4名定員が多い。座席のヘッドレストカバーは「パノラマSuper」のロゴの入ったものから「MEITETSU」のCIロゴの入ったものに変更された。同時に座席背面にチケットホルダも取り付けられた。また、車体側面の号車番号表示は7セグメントマグサイン式からマグサイン風のステッカー貼付とされた。

車体外部の塗装は2200系に揃えられ、前頭部が、貫通扉周りが、側面はで、前面隅と屋根肩部分に帯を配している(後に1600形時代のような塗装に変更)。2200系の特別車にあるような号車番号表示を兼ねる大きな「1」や「2」のロゴは表記するスペースがないため採用されなかった。

種別・行先表示器については運用開始後しばらく改造前の字幕式で存置されていたが、検査入場時に前面表示器については順次フルカラーLED式に変更された[17]

モ1700形

前面貫通扉下部に設置されていた「パノラマSuper」の電照表示器、自動装置とM式自動解結連結器が撤去され、それに伴い排障器(スカート)下部の左右は一体化された。集電装置はシングルアーム式で、位置は引き続き前頭側である[注 8]警笛は、デュアルトーン(和音)の空気笛とミュージックホーンを装備する。従来より搭載していた出力200kWのかご形三相誘導電動機は継続使用されるが、MT比の変更に伴いそのままでは過剰性能となるため、2300系の加速特性に合わせてVVVFインバータ装置の制御プログラムが変更されている。歯車比は変更されていない。また前灯もシールドビームのままである。

サ1650形

パンタグラフと車内の清涼飲料水自動販売機を撤去、車輪は防音車輪に変更された。側面には2000系・2200系同様に「Series 1700」のエンブレムが貼付された。特徴としてはパンタグラフの撤去跡の空間である。なお、撤去されたパンタグラフは2300系に転用された。同時に方向転換によってトイレ洗面所の位置が2200系と同じ配置になった。モ1700形が純電気ブレーキ装備ではないため、元から搭載していたC-1500型電動空気圧縮機が残され、空気圧縮能力を確保している。

旧1601F

2000系に対して2200系がそうであるように、車体傾斜関連の機器は撤去された。旧1601F以外の編成についても車体傾斜機能の追加装備に対する準備工事がなされていたが、それら関係機器についても同時に撤去された。

竣工後の改造

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2200系と同様に2016年から特別車のモ1700形・サ1650形の荷物置場撤去・座席増設工事が行われており、2016年4月1日時点ではモ1703+サ1653・モ1704+サ1654が改修工事を完了している[12]

沿革

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1999年平成11年)
  • 5月10日 - 1600系として座席指定席の特急用であった7000系白帯車の置き換え用として営業運転を開始。
2008年(平成20年)
  • 6月28日 - ダイヤ改正に伴い1600系の定期営業運転終了。
  • 7月13日 - 三河線にて1600系としてのさよなら運転が実施される[15]
    • 猿投駅構内の検車場を出庫し、豊田市駅で乗客を乗せて土橋駅 - 知立駅間を2往復し、再び豊田市駅に戻って最後の客扱いを行い、猿投駅に戻るという行程であった。三河線で本系列が営業運転されたのはこれが唯一の事例である。土橋駅では撮影会および運転台見学会も開催される。なお、運転時には「パノラマSuper」に代わって「1600系 Last Run 3両運転」と表記された特製愛称板が装着される。
  • 8月17日深夜・8月18日早朝 - 舞木検査場から大江駅まで廃車回送が実施され、その後ク1600形4両は解体工場へ陸送される[18]。解体工場は日本車輌製造豊川製作所。
  • 10月28日 - 一般車2300系が甲種輸送される。
  • 11月11日 - 本線試運転を開始。
  • 12月2日 - 1703Fを舞木検査場で報道陣に公開。「リサイクル車両」であることがアピールされる。
  • 12月26日 - 1700・2300系の「一部特別車」6両編成として、翌日のダイヤ改正を待たずに営業運転を開始。
2015年(平成27年)
  • 8月 - 1701Fの塗装を変更。2200系3次車のデザイン変更に伴うもので、1700系側の先頭部はかつての1600系に似せた外観となった[19]
2016年(平成28年)
  • 1月 - 特別車の荷物置場撤去・座席増設を目的とした改修工事が開始される[12]
  • 3月 - 1704Fの塗装を変更。これにより1700系全編成のデザイン変更が完了した[20]
1600系時代の塗装と1700系新塗装との比較。 1600系時代の塗装と1700系新塗装との比較。
1600系時代の塗装と1700系新塗装との比較。

2300系

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名鉄2300系電車
(30番台)
名鉄2300系(新塗装)
2015年8月11日 / 枇杷島分岐点 - 下小田井)
基本情報
製造年 2008年
製造数 4編成16両
主要諸元
最高運転速度 120 km/h
設計最高速度 130 km/h
起動加速度 2.3 km/h/s (65km/hまで)
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.2 km/h/s*1
全長 先頭車 18,630 mm
中間車 18,830 mm
全幅 2,700 mm
全高 屋根高 3,638.5 mm
冷房装置上面 4,054.5 mm
パンタグラフ折畳 4,095 mm
主電動機 かご形三相誘導電動機
主電動機出力 170 kW × 4
駆動方式 WNドライブ
歯車比 5.65 (96:17)
保安装置 M式ATS
備考 *1 - 他形式併結時は4.0 km/h/s
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本系列は、2008年に廃車されたク1600形の走行用機器を一部使用し、上記の1700系との組成をさせて製造された特急用一般車車両である。一部特別車特急の編成不足を補うため、4両編成4本(16両)が落成された。2200系2次車の一般車とほぼ同一仕様であるが、一部変更点がある。車両番号は2200系を今後配備する可能性を鑑みて、2200系からの連番ではなく30番台のそれぞれ31・81からの付番となっている。そのため2330系と呼ばれることがある[21]が、正式な形式名は車両番号通りの2330系ではなく2300系となっており[7]、2200系一般車と区別する際の呼称は2300系30番台[2]か2200系2330番台[3]となる。

側窓(窓框)の位置自体は特別車に比べて一般車の方が高いが、天地寸法は1600系の窓が元々大きめだったため、その差は2200系に比べれば小さい。一般車の室内高が2,305 mmで、名鉄の冷房車では最も高い点は2200系と同じである。制御方式は2200系と同一のIGBT素子を用いたVVVFインバータ制御(1C2M × 4群、一基のインバータ装置で2個のモーターを制御する4組で構成)で、定格出力170kWのかご形三相誘導電動機を駆動する。1700系(特別車)の客用案内装置はの1段表示が可能な3色LED方式になっているのに対して、2200・3300系と同様な2段表示可能な3色LED方式のものとなっている。デュアルトーン(和音)の空気笛と日本語と英語の2ヶ国語対応の自動放送装置・車内チャイム・空港チャイムおよびBGM装置とドア開閉自動放送装置と回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキは廃車となったク1600形の装置を流用し、2000・2200系と同様のミュージックホーン・電子ホーン・純電気ブレーキ装置を新設した。

2200系一般車からの変更点

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方向転換した1700系との連結のため、サ2430形の豊橋側で引き通し線を逆転させている。

種別・行先表示器はコントラストが低く昼夜ともに被視認性に難のあった三菱電機オーロラビジョン R-STAYからフルカラーLED式に変更された。中部国際空港行きに運用される際の航空機マーク表示は、2200系での種別側表示に対し行先側への表示に変更されている。

材は従来のブルーグレー系の濃淡2色から淡いブルーグレー系の単色に変更となり、出入り口付近が黄色となった。

豊橋・中部国際空港方の車端部のロングシート10席はすべて優先席となり、この部分のスタンションポールつり革は黄色にすることで他の座席との区別を図った。

ドアチャイムに関しては2200系と比べて高い音のものが搭載されている。

先頭車前面中央部はモ2300形では厚さ8 mmのポリカーボネート製であったが、モ2330形の前面中央部はこれを鋼板に変更した上でシルバーメタリック塗装とした。そのため、外観上はマジックミラーになっている中央部の窓がモ2300よりも目立っている。

特別車と一般車の間には段差が生じており、その部分の貫通扉には注意を促すステッカーが貼られている。

基本的に、名鉄車両は貫通扉を山側→海側の方向に開ける事で統一しているが、モ1700,サ1650を方向転換した事で特別車と一般車とのつなぎ目で開ける方向が互い違いになることを防ぐため、サ2400とは違いサ2430では海側→山側の方向に貫通扉を開けるようになっている。

2200系一般車との共通点

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岐阜方先頭車のモ2330形には乗務員室直後の座席と側窓がなく、ロングシートの比率が高い。

車外の号車番号表示はマグサイン風のステッカーとなっている。

車内の客用ドア上部には千鳥配置でLED式の車内案内表示装置旅客用案内表示装置が設置されている。

ミュージックホーンの音色は2000・2200系と同じトランペット的である。

2200系3次車以降の外観デザイン変更に合わせ、2300系においても再塗装時に赤帯が追加された[19]

主要諸元

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2200系 SS164C型台車(モ2201)
車体傾斜制御信号用の高さセンサーが省かれている。
  • 起動加速度:2.3 km/h/s(単独走行時)、2.0 km/h/s(他形式[注 9]と併結した場合)
  • 減速度:3.5 km/h/s(常用)、4.2 km/h/s(非常:単独走行時)、4.0 km/h/s(非常:他形式[注 9]と併結した場合)
  • 営業最高速度:120 km/h(130 km/h運転の準備がされている)
  • 平坦均衡速度:130 km/h以上
  • 主電動機:かご形三相誘導電動機 (170 kW・1,100 V・114 A・1,960 rpm)
  • 歯車比:96:17=5.65:1
  • 定員:特別席92名→89名[注 10](2200系)

編成表

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2008年末時点の車両番号を基本として記載する[10]。以降の増備編成については備考欄を参照されたい。豊橋側2両が特別車、岐阜側4両が一般車である。

凡例
Mc …制御電動車、M …電動車、T…付随車
VVVF/SIV…制御装置補助電源装置、CP…電動空気圧縮機、PT…集電装置
2200系
← 豊橋
岐阜 →
製造次数 備考
形式 モ2200 サ2250 サ2400 モ2450 サ2350 モ2300
区分 Mc1 T1 T2 M T2' Mc2
車両番号
2201 2251 2401 2451 2351 2301 1次車 2015年9月14日外観デザイン変更[22]
2202 2252 2402 2452 2352 2302 2016年7月1日外観デザイン変更[22]
2203 2253 2403 2453 2353 2303 2016年9月20日外観デザイン変更[22]
2204 2254 2404 2454 2354 2304 2016年10月27日外観デザイン変更[22]
2205 2255 2405 2455 2355 2305 2次車 2016年12月14日外観デザイン変更[22]
2206 2256 2406 2456 2356 2306 2017年3月8日外観デザイン変更[22]
2207 2257 2407 2457 2357 2307 2016年1月30日外観デザイン変更[22]
2208 2258 2408 2458 2358 2308 2016年4月25日外観デザイン変更[22]
2209 2259 2409 2459 2359 2309 2016年8月9日外観デザイン変更[22]
2210 2260 2410 2460 2360 2310 3次車 2015年4月落成[11]
2211 2261 2411 2461 2361 2311 2015年5月落成[23]
2212 2262 2412 2462 2362 2312 4次車 2016年4月落成[11][24]
2213 2263 2413 2463 2363 2313 5次車 2019年2月落成[25]
2234 2284 2434 2484 2384 2334
搭載機器 VVVF/SIV,PT   CP VVVF/SIV,PT CP VVVF/SIV,PT    
1700系
← 豊橋
岐阜 →
備考
形式 モ1700 サ1650 サ2400 モ2450 サ2350 モ2300
区分 Mc1 T1 T2 M T2' Mc2
車両番号
1701 1651 2431 2481 2381 2331 2015年8月6日外観デザイン変更[22]
1702 1652 2432 2482 2382 2332 2015年10月16日外観デザイン変更[22]
1703 1653 2433 2483 2383 2333 2016年1月27日外観デザイン変更[22]
1704 1654 2434 2484 2384 2334 2016年3月16日外観デザイン変更[22]2019年12月23日組成変更により編成消滅
搭載機器 VVVF/SIV,PT CP CP VVVF/SIV,PT CP VVVF/SIV,PT

モ1700形・サ1650形は、改造にあたり豊橋方に連結されるため枇杷島分岐点三角線で方向転換され、前記したように舞木検査場にて改造施工後、順次塗色変更が行われ一般車と連結された。

運用

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登場当初は名鉄岐阜 - 中部国際空港間と名鉄名古屋・金山 - 中部国際空港駅間の系統をメインに平日朝のみ、新鵜沼豊川稲荷行きとその折り返しの名古屋行き特急、空港線開業当初のダイヤで設定のあった早朝の名鉄一宮始発の中部国際空港行き特急[注 11]からの折り返しの常滑発須ヶ口行き普通などで使用されていた。2005年2月17日の中部国際空港開港後は見物客などによる空港線の大混雑が続いたため、一部列車で本系列の岐阜方に3100系あるいは3150系を連結した8両編成での運行も行われ、翌年4月のダイヤ改正まで見られた。

2次車導入を受けて行われた2007年6月30日のダイヤ改正からは名鉄岐阜 - 豊橋間の快速特急・特急(これ以前にも何度か代走で使用されたことはある)、前出の豊川稲荷行きへの送り込み列車である平日夜の神宮前発新鵜沼行特急(これ以前は回送で送り込まれていた)や平日朝の河和発名鉄名古屋行特急(往路は金山発河和行き急行として運転されていた)に運用されるようになった。本線では前年の改正でいったんは消滅していた3100系・3150系との併結運用が再び行われるようになった。2007年7月28日尾張津島天王祭に併せて津島始発の臨時特急列車2本が運行され、うち1本は一部特別車として2203Fで運転された。また、同年10月下旬には2207Fが1200系の代走で新鵜沼 -河和間の特急のうちの一部列車に充当され、同28日には初めて各務原線三柿野まで乗り入れた。

「締切」表示。快速急行以下の運用に就く場合は特別車を開放しない。

2008年12月27日の改正からは1700系と共通運用されるようになり、犬山線や河和線での運用が増加したほか、平日の夕方には河和発佐屋行き特急のうちの1本にも使用されるようになった(折り返しは名古屋まで回送)。また、1200系と同様に朝には間合い運用として快速急行以下の列車への充当もある。この場合は特別車は利用できず、特別車の側面の行き先表示には「締切」と表示される。なお編成全長が1000 - 1200系より2 m余り短いため、中部国際空港行きや豊橋行きなどの名鉄名古屋駅における停止位置目標は1000 - 1200系よりも後方として、一般車の乗車位置を極力合わせている。なお、1700系は豊橋中部国際空港方先頭車である1号車の車両長が2200系より少し長くなっている。そのため、名鉄名古屋・名鉄金山・神宮前では豊橋・中部国際空港行きなどの停止位置目標を2200系に合わせている関係上一般車の扉位置がわずかに異なっている。

2011年3月26日のダイヤ改正からは、今まで入線実績のなかった知多新線にも特急で入線するようになった。

運用の変遷

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2005年(平成17年)1月29日
  • 空港線開業に伴うダイヤ改正により運用を開始(2200系1次車)。当時はもっぱら中部国際空港 - 名鉄岐阜間での特急運用が主体で、これ以外ではいずれも平日朝間帯にのみ、新鵜沼豊川稲荷名鉄名古屋間の特急、常滑発須ヶ口行き普通、中部国際空港発太田川行き急行の運用が設定されていた。 また、いずれも1000 - 1200系の代走で本線特急に使用されたり、津島線での運用(平日朝の普通)に就く事もあった。
2006年(平成18年)4月29日
  • ダイヤ改正により、それまで早朝の名鉄岐阜駅発中部国際空港行き特急で1本が設定されていた、3100系または3150系と併結した8両編成での運用がいったん消滅した。また、それまで金山駅発着であった夕・夜間帯の中部国際空港駅発着の特急が名鉄名古屋駅まで区間延長された。このほか、平日朝の太田川行き急行の運用が消滅した。
2007年(平成19年)6月30日
  • ダイヤ改正。2200系2次車就役により、新たに豊橋 - 名鉄岐阜・中部国際空港間系統の特急でも定期運行を開始。これに伴って、前年4月改正時に消滅していた3100系または3150系との併結運用が再開されたほか、名古屋本線と河和線において、早朝や深夜の快速急行以下の列車への使用が開始された。このほか、いずれも平日に限り、朝に1往復のみながら名鉄河和線での定期運用が設定されたほか、夜間に神宮前発新鵜沼行き特急が1本設定された。一方で、平日朝に設定されていた常滑駅発須ヶ口行き普通の運用が消滅した。また、常滑線では平日の朝間帯に限り、8両編成での運用も再開された。
2007年(平成19年)10月
  • 2207Fが1200系の代走で犬山線 - 河和線系統の特急に初めて使用され、同28日には臨時の区間延長で各務原線の三柿野 - 新鵜沼間で初めて営業運転が行われた。なお、これ以降も翌年12月の改正まで、犬山線 - 河和線系統の列車での代走が時折見られ、すべて6両編成で運行されていた。
2008年(平成20年)12月27日
  • ダイヤ改正。1700系就役により、中部国際空港駅発着の一部特別車特急は代走の場合を除き、すべて本系列(2200系または1700系)に統一された。また、犬山線と河和線での運用が増加し、一部時間帯では犬山線でも8両編成での運用が見られるようになったほか、津島・尾西線(須ヶ口駅 - 佐屋駅間で平日夕間帯のみ)と広見線(朝の上りのみで、休日にのみ犬山駅→新可児駅間の普通運用が1本設定)での定期運行が開始された。
2011年(平成23年)3月26日
  • ダイヤ改正により、知多新線での定期運行が開始された。一方で、平日の広見線での定期運用が消滅した。これ以外でも運用に変化があり、河和線での運用が減少[注 12]した一方、平日の犬山線での運用が増加し、同線において8両編成で運用される機会が増加した。また、犬山線や豊川線では朝間帯に急行(豊川線は平日のみ)や普通(休日の犬山線のみ)での定期運行も開始された。

運行区間

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2011年3月26日ダイヤ改正後の運用路線

快速急行以下の列車へ充当されることもあるが、その場合は特別車は締切となるため一般車のみの利用となる。現在、2200系9編成と2008年12月27日ダイヤ改正で運転を開始した1700系4編成とは基本的に共通運用となっている。このほか西尾線でも一部特別車特急が設定されているが、1000 - 1200系によって運用されており、本系列は西尾線での定期運用はない (但し、1200系の代走として入線したことは何度かある) 。

ジオラマ展示

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京都府京都市下京区に2016年4月開館した京都鉄道博物館のジオラマコーナーに当系列のジオラマ用車両が展示されている[26]

脚注

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注釈

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  1. ^ この解釈の違いにより「2300系1次車」を指す車両に差異が生じる。2200系一般車を2300系とみなす場合は2200系1次車の一般車(2301-2304F)が「2300系1次車」となり1700系の一般車(2331-2334F)を「2300系2330番台」と呼ぶ[3]のに対し、2200系一般車を2300系とみなさない場合は1700系の一般車(2331-2334F)が「2300系1次車」となる[4]。名古屋鉄道車両部車両課では2300系は1700系と併結している車両であり2200系一般車はあくまで2200系であるというスタンスである。
  2. ^ いずれも東芝製で形式は特別車がRPU6018型、一般車がRPU11020型。
  3. ^ いわゆる1C2M制御。これに対し2000系は1台の制御装置が3台の主電動機を制御する1C3M制御。
  4. ^ TDK-6382B型。定格出力170 kW・端子電圧1,100 V・定格電流114 A・定格回転数1,960 rpm
  5. ^ 三菱電機製C-1500型(能力1500 L/min)。
  6. ^ 過去に同様の編成替えを行った1000系は2両+2両に分割して半数を方向転換したが、3両では大改造が避けられず、また幌も固定側と可動側があるため、改造が必要となった。
  7. ^ 経緯は異なるが、過去にも5700系の6両編成化用中間車を5600番台とした例がある(後に該当する4両のみで組成。現在は廃車)。ただし豊橋・中部国際空港方の先頭車が6400番台である6500系もあるため、慣例から外れている訳ではない。1700系ではサ1650形に「Series 1700」のステッカーが貼付けられている。
  8. ^ 名鉄の現有旅客車でいわゆる「前パン」は唯一の存在である。
  9. ^ a b 3100系、3150系
  10. ^ 2007年度2次車投入に伴って1次車も荷物置場を増設し統一。
  11. ^ こちらは平・休日とも運転。この列車はその後の2007年6月30日のダイヤ改正5300・5700系4両編成による全車一般車特急に変更、更に翌年の12月改正で快速急行に変更されて現在に至っている。
  12. ^ 平日は昼間帯の列車が全車一般車での運行に変更されて主に5300・5700系で運行される様になり、休日は昼間帯の列車が代走の場合を除いてすべて1000 - 1200系での運行となったため。

出典

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  1. ^ 外山勝彦「名古屋鉄道 現有車両プロフィール 2005」『鉄道ピクトリアル』第771巻、電気車研究会、2006年1月、204頁。 
  2. ^ a b 清水武、田中義人『名古屋鉄道車両史 下巻』アルファベータブックス、2019年8月、89頁。 
  3. ^ a b c 外山勝彦「名古屋鉄道 現有車両プロフィール 2009」『鉄道ピクトリアル』第816巻、電気車研究会、2009年3月、259頁。 
  4. ^ 川口順平「車両総説」『鉄道ピクトリアル』第816巻、電気車研究会、2009年3月、49頁。 
  5. ^ 外山勝彦「名古屋鉄道 現有車両プロフィール 2009」『鉄道ピクトリアル』第816巻、電気車研究会、2009年3月、271頁。 
  6. ^ 外山勝彦「名古屋鉄道 現有車両プロフィール 2009」『鉄道ピクトリアル』第816巻、電気車研究会、2009年3月、269頁。 
  7. ^ a b 川口順平「車両総説」『鉄道ピクトリアル』第816巻、電気車研究会、2009年3月、50頁。 
  8. ^ 名古屋鉄道ホームページの2200系車両紹介より
  9. ^ 鉄道ファンVol.528 2005年4月号P78、P81
  10. ^ a b c 外山勝彦、名古屋鉄道(資料提供)「名古屋鉄道 現有車両プロフィール 2009」『鉄道ピクトリアル』第816巻、電気車研究会、2009年3月、308、312-313。 
  11. ^ a b c 川口順平「名古屋鉄道 近年の車両動向」『鉄道ピクトリアル』第925巻、電気車研究会、2016年12月、122頁。 
  12. ^ a b c 鉄道ファン』2016年8月号 交友社 「大手私鉄車両ファイル2016 車両データバンク」
  13. ^ 『鉄道ファン』2017年8月号 交友社 「大手私鉄車両ファイル2017 車両データバンク」
  14. ^ "MEITETSU SAKURA PROJECT.の新企画を実施します 〜合格祈願の神社in 名鉄名古屋駅、合格をつかむ!つり革の設置など登場〜" (PDF). 名古屋鉄道 (Press release). 5 January 2018. 2018年2月8日閲覧
  15. ^ a b 「1600系さよなら3両運転」の実施について、名古屋鉄道、 2018年3月5日閲覧。
  16. ^ “平成20年12月27日(土)にダイヤ改正を実施 ―もっと身近に ますます便利―、名古屋鉄道、 2018年3月5日閲覧。
  17. ^ 名鉄1700系の前面表示器がLED化される”. railf.jp - 交友社 (2009年6月7日). 2015年8月11日閲覧。
  18. ^ 名鉄ク1600がトレーラで輸送される”. railf.jp - 交友社 (2008年8月18日). 2015年8月11日閲覧。
  19. ^ a b 名鉄1700系1701編成が塗装変更される”. railf.jp - 交友社 (2015年8月9日). 2015年8月11日閲覧。
  20. ^ 名鉄1700系1704編成が塗色変更される”. railf.jp - 交友社 (2016年3月19日). 2016年3月21日閲覧。
  21. ^ 『私鉄車両年鑑2015』イカロス出版、2015年、204頁。ISBN 978-4802200035 
  22. ^ a b c d e f g h i j k l m ジェー・アール・アール(編)『私鉄車両編成表2019』交通新聞社、2019年、102頁。 
  23. ^ 名鉄2200系+3150系が甲種輸送される”. railf.jp - 交友社 (2015年5月12日). 2015年8月22日閲覧。
  24. ^ 名鉄2200系・3150系増備車が回送される”. railf.jp - 交友社 (2016年4月14日). 2015年4月17日閲覧。
  25. ^ 名鉄2200系が甲種輸送される”. railf.jp - 交友社 (2019年2月13日). 2019年2月14日閲覧。
  26. ^ 4月29日グランドオープンの「京都鉄道博物館」を一足先に見てきた トラベルWatch 2016年4月21日、2017年4月1日閲覧。

参考文献

[編集]
  • 交友社鉄道ファン
    • 2009年2月号(通巻574号)P.68 - P.72 名古屋鉄道(株)車両部車両課 新川彰浩「新車ガイド 名古屋鉄道1700系」
    • 付録小冊子「大手私鉄車両ファイル 車両配置表&車両データバンク」2016年8月・2017年8月発行号

関連項目

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外部リンク

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