太田焼きそば
太田焼きそば(おおたやきそば)は、群馬県太田市で提供されるご当地焼きそば。「日本三大焼きそば」のひとつに数えられる[1]。
概要
[編集]野菜、ソース、麺のみが基本のスタイルである[1]。太麺に濃厚ソースが主流[1][2]。
広く知られているのは「真っ黒い焼きそば」であるが、真っ黒ばかりではなく、太田焼きそばの中には薄い色の焼きそばもある[1]。
2023年時点では、太田市内に約80店の焼そば店がある[1]。太田市内で提供される焼きそばは店によってさまざまで「同じ味が一つとしてない」とも言われ、これも太田焼きそばの魅力の一つとなっている[3]。
太田焼きそば提供店で組織する「上州太田焼きそばのれん会」は、「特徴がないことが特徴」と説明し、入会に際して味付けや製法の条件は設けていない[4]。一皿に太さが違う麺を混ぜで出す店、中華料理風やスパゲッティ風の焼きそばを出す店もある[4]。
歴史
[編集]第二次世界大戦後、太田市の富士重工業(現・SUBARU) に出稼ぎに来ていた東北の工員が焼きそばを持ち込み、定着したのが始まりと言われる[3]。
安価で量もあり、いつでも気軽に食べられる焼きそばは、太田市民に愛されてゆくことになる[3]。
太田市と観光協会、のれん会は共同で、秋田県横手市や静岡県富士宮市に続いて「焼きそばの街」として日本全国にPRしている[4]。
2000年6月には、横手市や富士宮市と太田市とで「三国同麺」を結成し、3市の市長が「三国同麺協定」に署名し協定を締結するというパフォーマンスを行い、多くのメディアに取り上げられた[5]。
2002年には太田市観光協会が中心となって前述の「上州太田焼そばのれん会」を結成。2007年にはB-1グランプリに太田焼きそばを出展した。
有名な店舗
[編集]- 岩崎屋[1][2]
- メニュー構成は「焼そば」(量の違いで何種類かはあるが同一)と「焼まんじゅう」のみ。
- 黒い焼きそばで知られる。
- 清水屋本店[2]
- ラードで炒めた麺と細切りキャベツ。細麺を使うのが特徴的。
出典
[編集]- ^ a b c d e f 松田義人 (2023年9月30日). “野菜・ソース・麺のみなのにウマい。日本三大焼きそばの一つ「上州太田焼きそば」の秘密とは?”. 食楽web. p. 1. 2024年8月24日閲覧。
- ^ a b c 「太田」『まっぷる群馬草津伊香保・みなかみ'25』昭文社、2024年、140頁。ISBN 978-4398297549。
- ^ a b c “太田焼きそば” (PDF). SUBARU. 2024年8月24日閲覧。
- ^ a b c 「【麺食い列島 味便り】太田焼きそば(群馬)見た目や味は「十人十色」」『毎日新聞』2020年9月24日。2020年12月23日閲覧。
- ^ 常盤文克、片平秀貴、古川一郎「人はなぜB級グルメに熱くなるのか」『モノづくり原論: 君の心を熱くする24の物語』東洋経済新報社、2012年。ISBN 978-4492521960。