マサー
マサー | ||||||
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ゴドルフィンの勝負服(欧州) | ||||||
欧字表記 | Masar[1] | |||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||
性別 | 牡[1] | |||||
毛色 | 栗毛[1] | |||||
生誕 | 2015年4月16日(9歳)[1] | |||||
父 | New Approach[1] | |||||
母 | Khawlah[1] | |||||
母の父 | Cape Cross[1] | |||||
生国 | アイルランド[1] | |||||
生産者 | ゴドルフィン[2] | |||||
馬主 | ゴドルフィン[2] | |||||
調教師 | チャーリー・アップルビー(イギリス)[2] | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 11戦4勝[1] | |||||
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マサー(Masar[1])は、アイルランドで生産されイギリスで調教された競走馬。主な勝ち鞍は2018年のダービーステークス(英ダービー)。
戦績
[編集]2011年に牝馬ながらUAEダービーを制したコウラー (Khawlah)[3]の2番仔として誕生。
2歳時はソラリオステークス(GIII)を制し、ジャン・リュック・ラガルデール賞(GI)でも3着に入るなど5戦2勝の成績を残した[4]。
3歳シーズンはメイダン競馬場で行われたアルバスタキヤで始動し10着に敗れてしまうが、次走のクレイヴンステークスで2着に9馬身差をつける圧勝。1番人気で挑んだ英2000ギニー(GI)で3着となった後、日本産馬サクソンウォリアーが圧倒的1番人気に推された英ダービー(GI)で6番人気の低評価を覆し優勝。父ニューアプローチ、その父ガリレオとの父子3代での英ダービー制覇を達成した[5]。世界的大馬主のゴドルフィンにとってはこれが待望の英ダービー初制覇であった。また、鞍上のウィリアム・ビュイック、調教師のチャーリー・アップルビーにとっても初の英ダービー制覇となった[6]。
ダービー後はエクリプスステークスに向けて調整されていたが、調教中に脚部不安を発症して回避。その後、年内休養が発表され、2019年の復帰を目指すことになった[7]。
4歳シーズンは、ロイヤルアスコット開催のハードウィックステークス(GII)で始動したが、結果は5着に終わった。続いて2019年7月11日にニューマーケット競馬場で行われたプリンセスオブウェールズステークス(GII)に出走するも6頭立ての最下位6着に敗れた。レース後の7月16日に引退が決定。2020年よりダルハムホールスタッドで種牡馬入りすることになった。
競走成績
[編集]出走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 頭数 | 人気 | 着順 | 騎手 | 斤量 | 距離(馬場状態) | タイム | 着差 | 1着(2着)馬 |
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2017.05.25 | グッドウッド | ノーヴィスS | 10 | 1人 | 1着 | W.ビュイック | 128lb | 芝6f (Gd) | 1:11.32 | 短頭 | (Invincible Army) | |
06.24 | アスコット | チェシャムS | LR | 10 | 2人 | 3着 | W.ビュイック | 129lb | 芝7f (GF) | 2+1⁄4馬身 | September | |
09.02 | サンダウン | ソラリオS | G3 | 7 | 1人 | 1着 | J.ドイル | 127lb | 芝7f (Gd) | 1:27.89 | 2馬身 | (Romanised) |
10.01 | シャンティ | J.L.ラガルデール賞 | G1 | 6 | 2人 | 3着 | J.ドイル | 126lb | 芝1600m (Sft) | 1+1⁄2馬身 | Happily | |
11.03 | デルマー | BCジュヴェナイルターフ | G1 | 14 | 2人 | 6着 | W.ビュイック | 123lb | 芝8f (GF) | 2+3⁄4馬身 | Mendelssohn | |
2018.03.10 | メイダン | アルバスタキヤ | LR | 13 | 10着 | W.ビュイック | 122lb | D1900 | 41馬身 | Yulong Warrior | ||
04.19 | ニューマーケット | クレイヴァンS | G3 | 6 | 2人 | 1着 | W.ビュイック | 126lb | 芝8f (Gd) | 1:38.15 | 9馬身 | (White Mocha) |
05.05 | ニューマーケット | 英2000ギニー | G1 | 14 | 1人 | 2着 | W.ビュイック | 126lb | 芝8f (Gd) | 1+3⁄4馬身 | Saxon Warrior | |
06.02 | エプソム | 英ダービー | G1 | 12 | 6人 | 1着 | W.ビュイック | 126lb | 芝12f10y (Gd) | 2:34.93 | 1⁄2馬身 | (Dee Ex Bee) |
2019.06.22 | アスコット | ハードウィックS | G2 | 8 | 2人 | 5着 | W.ビュイック | 127lb | 芝11f211y (Gd) | 4+3⁄4馬身 | Defor | |
07.11 | ニューマーケット | プリンセスオブウェールズS | G2 | 6 | 1人 | 6着 | J.ドイル | 132lb | 芝1m4f (GF) | 5+1⁄2馬身 | Communique |
※馬場状態: Fm=Firm, GF=Good to Firm, Gd=Good, GS=Good to Soft, Y=Yielding, Sft=Soft, Hy=Heavy
血統表
[編集]マサーの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | サドラーズウェルズ系 |
[§ 2] | ||
父 New Approach 2005 栗毛 |
父の父 Galileo1998 鹿毛 |
Sadler's Wells | Northern Dancer | |
Fairy Bridge | ||||
Urban Sea | Miswaki | |||
Allegretta | ||||
父の母 Park Express1983 黒鹿毛 |
Ahonoora | Lorenzaccio | ||
Helen Nichols | ||||
Matcher | Match | |||
Lachine | ||||
母 Khawlah 2008 鹿毛 |
Cape Cross 1994 黒鹿毛 |
Green Desert | Danzig | |
Foreign Courier | ||||
Park Appeal | Ahonoora | |||
Balidaress | ||||
母の母 Villarrica2002 栗毛 |
Selkirk | Sharpen Up | ||
Annie Edge | ||||
Melikah | ラムタラ | |||
Urban Sea | ||||
母系(F-No.) | 9号族(FN:9-h) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Urban Sea 3×4、Ahonoora 3×4、Northern Dancer 4×5 | [§ 4] | ||
出典 |
母コウラー (Khawlah) は2011年のUAEダービー・UAEオークスの勝ち馬、コウラーの半弟に2013年のギヨームドルナーノ賞(仏G2)勝ちのヴァンクーヴェリテ(Vancouverite、父ダンシリ)。祖母ビジャリカ (Villarrica) は現役時代2勝で半弟に2013年のドーヴィル大賞典(仏G2)勝ちで凱旋門賞3着のマスターストローク(Masterstroke、父モンズーン)、愛ダービートライアルなどグループレース2勝のムーンライトマジック(Moonlight Magic、父モンズーン)。母母父セルカーク (Selkirk) は1991年のクイーンエリザベス2世ステークス勝ち馬で種牡馬としても多数のG1勝ち馬を出して成功を収めている。3代母メリカー (Melikah) はガリレオ・シーザスターズなどの半姉で2000年の愛オークス2着・英オークス3着。
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k “Masar(IRE)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年12月9日閲覧。
- ^ a b c “Masar | Race Record & Form”. Racing Post. 2018年6月3日閲覧。
- ^ “Khawlah(IRE)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2018年6月4日閲覧。
- ^ 合田直弘 (2018年5月2日). “日本産馬サクソンウォリアーの無敗制覇なるか!? 英二千ギニー展望”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2018年6月3日閲覧。
- ^ “【英ダービー】ディープ産駒サクソンウォリアー敗れる ゴドルフィンのマサーが巻き返しV”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ (2018年6月3日). 2018年6月3日閲覧。
- ^ Wood, Greg (June 2, 2018). “Masar wins first Derby for Godolphin stable as Saxon Warrior only fourth”. The Guardian. 2018年6月3日閲覧。
- ^ “英ダービー馬マサーは年内休養 ゴドルフィンが発表”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ (2018年7月16日). 2018年9月8日閲覧。
- ^ a b c “Masar(IRE) 5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2018年6月3日閲覧。
- ^ a b c d “Masarの血統表 | 競走馬データ”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年12月9日閲覧。
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post
- Masar - ゴドルフィンによる紹介