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ホンダ・ディオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ディオDio)とは、本田技研工業が製造販売するスクータータイプのオートバイである。

モデル別解説

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※本項では排気量50ccクラス(原動機付自転車)のDio、排気量110ccクラスのDio110それぞれについて解説を行う。

Dio

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1988年1月の発売[1]以来、シリーズ車種として多数の派生モデルが登場し、2007年10月発売の50cc最新モデル(2016年生産終了)は第6世代にあたる。

ちなみに「ディオ」の車名はギリシア神話における全知全能の神ゼウスの双子の息子(dioskuroi)に由来している。

初代-3代目モデルには空冷2ストロークエンジンが採用され[2][3]、4世代目では水冷4ストロークエンジンへと変更された[4]2003年から廉価版という位置づけで、同じく廉価スクーターであったトゥディ同様に中国の新大洲本田で生産し、空冷エンジンを採用した5代目モデルも誕生し[5]、一時期は4代目と併売された。また、AF18/AF27は韓国の二輪メーカーデーリムモーターにおいても生産された。

2ストロークエンジンを搭載するモデルは「SK50」という機種名が存在する。各モデルの愛称を含めた名称、および型式は以下の通りである。

車名/愛称 機種名 型式 発売年 備考
初代 ディオ SK50 A-AF18・A-AF25 1988-1990 特別限定カラーモデル仕様の「SP」、「Special Edition」、前輪ディスクブレーキ搭載の「SR」がある。
2代目 スーパーディオ SK50M A-AF27・A-AF28 1991-1997

1997-1999

前輪ブレーキを油圧ディスク式に変更した「SR」、8,000台限定で販売された「Special Edition」、スポーツグレード「ZX」、通勤や通学などの女性向けに丸みを帯びたモデル「Dio Fit」がある。
3代目 ライブディオ SK50M A-AF34・A-AF35

BB-AF34

1994-2002 前輪ディスクブレーキ搭載の「SR」、リアスポイラー採用の「ZX」、前後連動式ABSを搭載した「ST」、平成10年排出ガス規制に適合した「J」、最終モデル「S」がある。
4代目 スマートディオ SKX50S BA-AF56・BA-AF57・BA-AF63 2001-2007 前輪ディスクブレーキとアイドリングストップ機構を搭載の「Deluxe」、スポーティ仕様車としてライブディオ時代までのZXに相当するモデルでZを継承し4ストロークエンジンの意が込められた「Z4」がある。
5代目 ディオ NSK50SH BA-AF62 2003-2007 特別限定カラーモデル仕様の「Special Color」がある。
6代目 ディオ NSK50SH JBH-AF68 2007-2016 2011年に燃料ポンプとインジェクション、エンジンコントロールユニット(ECU)のセッティングが変更され低中速域でのトルクが改善したマイナーチェンジが施されたが型式は変わらず。1,000台限定の特別カラーモデル仕様の「Special」がある。

2代目にはSR・ZXの他にオフロードモデル「XR BAJA」をイメージとしたDio XR BAJAディオXRバハ)もラインナップされた[6]。ブロックパターンタイヤやフロントディスクブレーキ、デュアルヘッドライトにハンドルガードなどを装備する。XR BAJA発売時にはSR及びZXは3代目に移行された。

3代目からは派生車種として、前カゴを装備しライトとウインカーをフロント下部に装着したDio Cestaディオ チェスタ)も発売され[7]、6代目まで継続モデルとなった。1997年には2代目ベースの派生車種であるDio Fitディオフィット)も発売された。[8]

初代-3代目にはディスクブレーキを装備したSR、2代目-3代目にはディスクブレーキに加えリアスポイラーが装備され馬力がアップされたZX

同様に4代目ではZ4というスポーツグレードがラインナップされた。なお、同社製スクーターの電子式燃料噴射装置(PGM-FI)搭載は、スマートディオZ4が初となる。 AF63E型は水冷OHC4バルブエンジンにPGM-FIを搭載した。

af63

6代目はディオ・チェスタとともに2007年10月30日にモデルチェンジされた[9]。車体デザインは5代目とほぼ同様であるが、ベースとなったトゥディ (JBH-AF67) と同じく、PGM-FI搭載ならびに触媒内蔵マフラーにより自動車排出ガス規制に対応させた。

50ccモデルのディオ、ディオチェスタ双方の日本仕様は2016年に生産終了が公表された。

本モデルの生産終了により、一般ユーザーが同一メーカーで購入可能な50ccスクーターは、タクト(8代目)ジョルノ(3代目)ダンクとなる[10]

Dio110

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JF31(初代)

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ディオ110
(JF31)
基本情報
排気量クラス 小型自動二輪車
メーカー 日本の旗本田技研工業
車体型式 EBJ-JF31
エンジン JF31E型 107 cm3 
空冷4ストロークOHC単気筒
内径×行程 / 圧縮比 50.0 mm × 55.0 mm / 9.5:1
最高出力 6.2kW 8.4ps/8,250rpm
最大トルク 8.7Nm 0.89kgm/6,500rpm
車両重量 103 kg
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2011年に本田技研工業よりグローバル向けモデルとして、ニュー・スタンダード・コミューター(New Standard Commuter)から命名されたNSC110[11]が発表された。この車両の日本向け仕様として、中国の五羊本田が現地モデルの优客110BREEZE)と共に製造することになり、Dio110として同年7月18日に発売された[12]

PGM-FI仕様の空冷4ストローク単気筒107ccエンジンに、14インチ大径ホイールを装備したフラットステップ車体構成となっており[13]、2011年10月9日に2011年度グッドデザイン賞を受賞した[14]

JF58(2代目)

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ディオ110
(JF58)
基本情報
排気量クラス 小型自動二輪車
メーカー 日本の旗本田技研工業
車体型式 EBJ-JF58
エンジン JF58E型 108 cm3 4ストローク
空冷SOHC単気筒
内径×行程 / 圧縮比 50.0 mm × 55.1 mm / 9.5:1
最高出力 6.6kW 9.0PS/7,500rpm
最大トルク 9.3Nm 0.95kgf・m/5,500rpm
車両重量 100 kg
2017年 2BJ-JF58型
燃費 (WMTC)54.0km/L
本体価格 214,000円(税抜)
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2015年1月に当初は詳細な発売日は同年春頃として型式名EBL-JF58へモデルチェンジされることが発表された[15]が、同年2月27日に翌3月6日から発売することが正式に発売された[16]

本モデルからホンダベトナムで製造販売されている Vision を、日本仕様のDioとして生産することになり、車体デザインは全体的に踏襲されたもののフレームは軽量化されている。エンジンはACGスタータによるアイドリングストップシステムを装備した空冷108ccの新型「eSPエンジン」を搭載し、前モデルよりも低回転でピークに達するようセッティングが適正化され、燃費も向上している[17]

2017年4月7日には、同月14日発売で平成28年自動車排出ガス規制に対応させた型式名2BL-JF58へのマイナーチェンジを発表[18]。さらに車体色・価格が変更された。

JK03(3代目)

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ディオ110
(JK03)
基本情報
排気量クラス 小型自動二輪車
メーカー 日本の旗本田技研工業
車体型式 8BJ-JK03
エンジン JK03E型 109 cm3 4ストローク
空冷SOHC単気筒
内径×行程 / 圧縮比 47.0 mm × 63.1 mm / 10.0:1
最高出力 6.4kW 8.7PS/7,500rpm
最大トルク 9.0Nm 0.92kgf・m/5,750rpm
車両重量 96 kg
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2021年2月25日に登場。エンジンのロングストローク化などが盛り込まれた[19]

2023年3月16日には、マイナーチェンジが行われ、車体色が変更されるとともに、廉価版の「Dio110・ベーシック」も発売された。

脚注

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注釈

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出典

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関連項目

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外部リンク

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