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1967年のワールドシリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1967年ワールドシリーズ

シリーズ中のフェンウェイ・パークの様子
チーム 勝数
セントルイス・カージナルスNL 4
ボストン・レッドソックスAL 3
シリーズ情報
試合日程 10月4日–12日
観客動員 7試合合計:30万4085人
1試合平均:04万3441人
MVP ボブ・ギブソン(STL)
殿堂表彰者 スタン・ミュージアル(STL GM[注 1]
レッド・ショーエンディーンスト(STL監督[注 2]
ルー・ブロック(STL外野手)
スティーブ・カールトン(STL投手)
オーランド・セペダ(STL内野手)
ボブ・ギブソン(STL投手)
ディック・ウィリアムズ(BOS監督)
ボビー・ドーア(BOSコーチ[注 3]
カール・ヤストレムスキー(BOS外野手)
アル・バーリック(審判員)
チーム情報
セントルイス・カージナルス(STL)
シリーズ出場 03年ぶり11回目
GM スタン・ミュージアル
監督 レッド・ショーエンディーンスト
シーズン成績 101勝60敗・勝率.627
分配金 選手1人あたり8314.81ドル[1]

ボストン・レッドソックス(BOS)
シリーズ出場 21年ぶり07回目
GM ディック・オコンネル
監督 ディック・ウィリアムズ
シーズン成績 092勝70敗・勝率.568
分配金 選手1人あたり5115.23ドル[1]
全米テレビ中継
放送局 NBC
実況 カート・ガウディ
ケン・コールマン(第1・2・6・7戦)
ハリー・ケリー(第3~5戦)
ワールドシリーズ
 < 1966 1968 > 

1967年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)優勝決定戦の第64回ワールドシリーズ英語: 64th World Series)は、10月4日から12日にかけて計7試合が開催された。その結果、セントルイス・カージナルスナショナルリーグ)がボストン・レッドソックスアメリカンリーグ)を4勝3敗で下し、3年ぶり8回目の優勝を果たした。

両チームの対戦は、1946年以来21年ぶり2回目。この年からシリーズ優勝チームには、優勝トロフィー "コミッショナーズ・トロフィー" が贈られるようになった[2]シリーズMVPには、第1戦・第4戦・第7戦の3登板全てで完投勝利を挙げ防御率1.00という成績を残したカージナルスのボブ・ギブソンが、3年前の前回優勝時に続いて選出された。1シリーズ3先発登板で3勝は、1957年ルー・バーデット以来史上8人目である[3]。またギブソンは最終第7戦において、チーム3得点目のソロ本塁打を自ら放ったあとでレッドソックスの反撃を2点にとどめ、投球だけでなく打撃でも優勝決定に大きな役割を果たした[4]

試合結果

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1967年のワールドシリーズは10月4日に開幕し、途中に移動日を挟んで9日間で7試合が行われた。日程・結果は以下の通り。

日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
10月04日(水) 第1戦 セントルイス・カージナルス 2-1 ボストン・レッドソックス フェンウェイ・パーク
10月05日(木) 第2戦 セントルイス・カージナルス 0-5 ボストン・レッドソックス
10月06日(金) 移動日
10月07日(土) 第3戦 ボストン・レッドソックス 2-5 セントルイス・カージナルス ブッシュ・メモリアル・
スタジアム
10月08日(日) 第4戦 ボストン・レッドソックス 0-6 セントルイス・カージナルス
10月09日(月) 第5戦 ボストン・レッドソックス 3-1 セントルイス・カージナルス
10月10日(火) 移動日
10月11日(水) 第6戦 セントルイス・カージナルス 4-8 ボストン・レッドソックス フェンウェイ・パーク
10月12日(木) 第7戦 セントルイス・カージナルス 7-2 ボストン・レッドソックス
優勝:セントルイス・カージナルス(4勝3敗 / 3年ぶり8度目)

第1戦 10月4日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
3回裏、レッドソックスの先発投手ホセ・サンティアゴが自ら同点ソロ本塁打を放つ(26秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
セントルイス・カージナルス 0 0 1 0 0 0 1 0 0 2 10 0
ボストン・レッドソックス 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 6 0
  1. 勝利ボブ・ギブソン(1勝)  
  2. 敗戦ホセ・サンティアゴ(1敗)  
  3. 本塁打
    BOS:ホセ・サンティアゴ1号ソロ
  4. 審判
    [球審]ジョニー・スティーブンス(AL)
    [塁審]一塁: アル・バーリック(NL)、二塁: フランク・ウモント(AL)、三塁: オーギー・ドナテリ(NL)
    [外審]左翼: エド・ランギー(AL)、右翼: ポール・プライアー(NL)
  5. 昼間試合 試合時間: 2時間22分 観客: 3万4796人
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
セントルイス・カージナルス ボストン・レッドソックス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 L・ブロック 1 J・エイデアー
2 C・フラッド 2 D・ジョーンズ
3 R・マリス 3 C・ヤストレムスキー
4 O・セペダ 4 K・ハレルソン
5 T・マッカーバー 5 G・スコット
6 M・シャノン 6 R・ペトロセリ
7 J・ハビアー 7 R・スミス
8 D・マックスビル 8 R・ギブソン
9 B・ギブソン 9 J・サンティアゴ
先発投手 投球 先発投手 投球
B・ギブソン J・サンティアゴ

第2戦 10月5日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
レッドソックスのカール・ヤストレムスキーが4回裏に先制ソロ本塁打、7回裏に3点本塁打を放つ(57秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
セントルイス・カージナルス 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
ボストン・レッドソックス 0 0 0 1 0 1 3 0 X 5 9 0
  1. 勝利ジム・ロンボーグ(1勝)  
  2. 敗戦ディック・ヒューズ(1敗)  
  3. 本塁打
    BOS:カール・ヤストレムスキー1号ソロ・2号3ラン
  4. 審判
    [球審]アル・バーリック(NL)
    [塁審]一塁: フランク・ウモント(AL)、二塁: オーギー・ドナテリ(NL)、三塁: エド・ランギー(AL)
    [外審]左翼: ポール・プライアー(NL)、右翼: ジョニー・スティーブンス(AL)
  5. 昼間試合 試合時間: 2時間24分 観客: 3万5188人
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
セントルイス・カージナルス ボストン・レッドソックス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 L・ブロック 1 J・タータブル
2 C・フラッド 2 D・ジョーンズ
3 R・マリス 3 C・ヤストレムスキー
4 O・セペダ 4 G・スコット
5 T・マッカーバー 5 R・スミス
6 M・シャノン 6 J・エイデアー
7 J・ハビアー 7 R・ペトロセリ
8 D・マックスビル 8 E・ハワード
9 D・ヒューズ 9 J・ロンボーグ
先発投手 投球 先発投手 投球
D・ヒューズ J・ロンボーグ

第3戦 10月7日

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  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ボストン・レッドソックス 0 0 0 0 0 1 1 0 0 2 7 1
セントルイス・カージナルス 1 2 0 0 0 1 0 1 X 5 10 0
  1. 勝利ネルソン・ブライルズ(1勝)  
  2. 敗戦ゲイリー・ベル(1敗)  
  3. 本塁打
    BOS:レジー・スミス1号ソロ
    STL:マイク・シャノン1号2ラン
  4. 審判
    [球審]フランク・ウモント(AL)
    [塁審]一塁: オーギー・ドナテリ(NL)、二塁: エド・ランギー(AL)、三塁: ポール・プライアー(NL)
    [外審]左翼: ジョニー・スティーブンス(AL)、右翼: アル・バーリック(NL)
  5. 昼間試合 試合時間: 2時間15分 観客: 5万4575人
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ボストン・レッドソックス セントルイス・カージナルス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 J・タータブル 1 L・ブロック
2 D・ジョーンズ 2 C・フラッド
3 C・ヤストレムスキー 3 R・マリス
4 G・スコット 4 O・セペダ
5 R・スミス 5 T・マッカーバー
6 J・エイデアー 6 M・シャノン
7 R・ペトロセリ 7 J・ハビアー
8 E・ハワード 8 D・マックスビル
9 G・ベル 9 N・ブライルズ
先発投手 投球 先発投手 投球
G・ベル N・ブライルズ

第4戦 10月8日

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  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ボストン・レッドソックス 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5 0
セントルイス・カージナルス 4 0 2 0 0 0 0 0 X 6 9 0
  1. 勝利ボブ・ギブソン(2勝)  
  2. 敗戦ホセ・サンティアゴ(2敗)  
  3. 審判
    [球審]オーギー・ドナテリ(NL)
    [塁審]一塁: エド・ランギー(AL)、二塁: ポール・プライアー(NL)、三塁: ジョニー・スティーブンス(AL)
    [外審]左翼: アル・バーリック(NL)、右翼: フランク・ウモント(AL)
  4. 昼間試合 試合時間: 2時間5分 観客: 5万4575人
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ボストン・レッドソックス セントルイス・カージナルス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 J・タータブル 1 L・ブロック
2 D・ジョーンズ 2 C・フラッド
3 C・ヤストレムスキー 3 R・マリス
4 G・スコット 4 O・セペダ
5 R・スミス 5 T・マッカーバー
6 J・エイデアー 6 M・シャノン
7 R・ペトロセリ 7 J・ハビアー
8 E・ハワード 8 D・マックスビル
9 J・サンティアゴ 9 B・ギブソン
先発投手 投球 先発投手 投球
J・サンティアゴ B・ギブソン

第5戦 10月9日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
6回表無死一塁、カージナルス先発投手スティーブ・カールトンがジョージ・スコットをニゴロ併殺に打ち取る(31秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ボストン・レッドソックス 0 0 1 0 0 0 0 0 2 3 6 1
セントルイス・カージナルス 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 3 2
  1. 勝利ジム・ロンボーグ(2勝)  
  2. 敗戦スティーブ・カールトン(1敗)  
  3. 本塁打
    STL:ロジャー・マリス1号ソロ
  4. 審判
    [球審]エド・ランギー(AL)
    [塁審]一塁: ポール・プライアー(NL)、二塁: ジョニー・スティーブンス(AL)、三塁: アル・バーリック(NL)
    [外審]左翼: フランク・ウモント(AL)、右翼: オーギー・ドナテリ(NL)
  5. 昼間試合 試合時間: 2時間20分 観客: 5万4575人
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ボストン・レッドソックス セントルイス・カージナルス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 J・フォイ 1 L・ブロック
2 M・アンドリュース 2 C・フラッド
3 C・ヤストレムスキー 3 R・マリス
4 K・ハレルソン 4 O・セペダ
5 G・スコット 5 T・マッカーバー
6 R・スミス 6 M・シャノン
7 R・ペトロセリ 7 J・ハビアー
8 E・ハワード 8 D・マックスビル
9 J・ロンボーグ 9 S・カールトン
先発投手 投球 先発投手 投球
J・ロンボーグ S・カールトン

第6戦 10月11日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
レッドソックスのリコ・ペトロセリが2回裏と4回裏にソロ本塁打を放つ(43秒)
4回裏、カール・ヤストレムスキーのソロ本塁打でレッドソックスが同点に追いつく(20秒)
2打者アウトのあと、レジー・スミスもソロ本塁打を放ちレッドソックスが勝ち越し(19秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
セントルイス・カージナルス 0 0 2 0 0 0 2 0 0 4 8 0
ボストン・レッドソックス 0 1 0 3 0 0 4 0 X 8 12 1
  1. 勝利ジョン・ワイアット(1勝)  
  2. セーブゲイリー・ベル(1敗1S)[注 4]  
  3. 敗戦ジャック・ラマベ(1敗)  
  4. 本塁打
    STL:ルー・ブロック1号2ラン
    BOS:カール・ヤストレムスキー3号ソロ、レジー・スミス2号ソロ、リコ・ペトロセリ1号ソロ・2号ソロ
  5. 審判
    [球審]ポール・プライアー(NL)
    [塁審]一塁: ジョニー・スティーブンス(AL)、二塁: アル・バーリック(NL)、三塁: フランク・ウモント(AL)
    [外審]左翼: オーギー・ドナテリ(NL)、右翼: エド・ランギー(AL)
  6. 昼間試合 試合時間: 2時間48分 観客: 3万5188人
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
セントルイス・カージナルス ボストン・レッドソックス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 L・ブロック 1 J・フォイ
2 C・フラッド 2 M・アンドリュース
3 R・マリス 3 C・ヤストレムスキー
4 O・セペダ 4 K・ハレルソン
5 T・マッカーバー 5 G・スコット
6 M・シャノン 6 R・スミス
7 J・ハビアー 7 R・ペトロセリ
8 D・マックスビル 8 E・ハワード
9 D・ヒューズ 9 G・ワズルースキー
先発投手 投球 先発投手 投球
D・ヒューズ G・ワズルースキー

第7戦 10月12日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
3回表、カート・フラッドの適時打でカージナルスが先制(16秒)
5回表、カージナルス先発投手ボブ・ギブソンがソロ本塁打を放ち、3点目の援護点を自ら挙げる(30秒)
6回表、フリアン・ハビアーのソロ本塁打でカージナルスが6点差に突き放す(35秒)
9回裏、ギブソンがジョージ・スコットを空振り三振に仕留めて試合終了、カージナルスの優勝が決定(40秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
セントルイス・カージナルス 0 0 2 0 2 3 0 0 0 7 10 1
ボストン・レッドソックス 0 0 0 0 1 0 0 1 0 2 3 1
  1. 勝利ボブ・ギブソン(3勝)  
  2. 敗戦ジム・ロンボーグ(2勝1敗)  
  3. 本塁打
    STL:ボブ・ギブソン1号ソロ、フリアン・ハビアー1号3ラン
  4. 審判
    [球審]ジョニー・スティーブンス(AL)
    [塁審]一塁: アル・バーリック(NL)、二塁: フランク・ウモント(AL)、三塁: オーギー・ドナテリ(NL)
    [外審]左翼: エド・ランギー(AL)、右翼: ポール・プライアー(NL)
  5. 昼間試合 試合時間: 2時間23分 観客: 3万5188人
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
セントルイス・カージナルス ボストン・レッドソックス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 L・ブロック 1 J・フォイ
2 C・フラッド 2 M・アンドリュース
3 R・マリス 3 C・ヤストレムスキー
4 O・セペダ 4 K・ハレルソン
5 T・マッカーバー 5 G・スコット
6 M・シャノン 6 R・スミス
7 J・ハビアー 7 R・ペトロセリ
8 D・マックスビル 8 E・ハワード
9 B・ギブソン 9 J・ロンボーグ
先発投手 投球 先発投手 投球
B・ギブソン J・ロンボーグ

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 殿堂入りGMとしてではなく、外野手としての功績が評価されてのもの。
  2. ^ 殿堂入りは監督としてではなく、二塁手としての功績が評価されてのもの。
  3. ^ 殿堂入りは指導者としてではなく、二塁手としての功績が評価されてのもの。
  4. ^ MLBにおいてセーブが公式記録となったのは1969年のことである。そのため、今シリーズでのセーブは参考記録である。

出典

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  1. ^ a b "World Series Gate Receipts," Baseball Almanac. 2019年1月1日閲覧。
  2. ^ MLB.com, "World Series trophy profile," MLB.com, October 27, 2015. 2019年1月1日閲覧。
  3. ^ Ronald Blum, "Kluber could become 1st since Lolich to win 3 Series starts," Associated Press News, November 2, 2016. 2020年2月1日閲覧。
  4. ^ Cliff Corcoran, "Where Madison Bumgarner's stellar World Series ranks all-time," Sports Illustrated, October 30, 2014. 2020年2月1日閲覧。

外部リンク

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