1950年ベルギーグランプリ
レース詳細 | |||
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日程 | 1950年シーズン第5戦 | ||
決勝開催日 | 6月18日 | ||
開催地 |
スパ・フランコルシャン ベルギー | ||
コース長 | 14.120km | ||
レース距離 | 35周(494.2km) | ||
決勝日天候 | 晴れ | ||
ポールポジション | |||
ドライバー | |||
タイム | 4:37.0 | ||
ファステストラップ | |||
ドライバー | ジュゼッペ・ファリーナ | ||
タイム | 4:34.1 | ||
決勝順位 | |||
優勝 |
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2位 | |||
3位 |
1950年ベルギーグランプリ (XII Grote Prijs Van Belgie) は、1950年のF1世界選手権第5戦として、1950年6月18日にスパ・フランコルシャンで開催された。
レース概要
[編集]ベルギーグランプリには14台しか参加しなかった。その中にはシーズンを支配するアルファロメオのニーノ・ファリーナ、ファン・マヌエル・ファンジオ、ルイジ・ファジオーリが含まれた。フェラーリは2台の125をルイジ・ヴィッロレージとアルベルト・アスカリに託した。アスカリの車は新型のV12エンジンを搭載していた。タルボ・ラーゴファクトリーは3名、ルイ・ロジェ、イブ・ジロー・カバントゥ、フィリップ・エタンセラン(負傷したユージェン・マルタンの代役)を起用した。残るエントラントはタルボ・ラーゴを駆るレイモンド・ソマー、アルタのジェフ・クロズリー、マセラティのトニ・ブランカであった。このレースはジェフ・クロズリー最後のレースとなった。彼は多くのプライベーターのように多くの費用を費やし、まさしく一握りのレースの後に撤退した。この様にF1は高いコストを要するスポーツであった。
予選でファリーナとファンジオはいつものように速く、ファジオーリは彼らに合わせることができなかった。ソマーはフェラーリの間に割って入った。レースは今までと同様の展開となった。アルファロメオが独走し、ソマーは2台のフェラーリとバトルを繰り広げた。アルファが給油のためストップすると、ソマーはレースリーダーであることに気がついたが、不幸にも彼のエンジンはブローした。アスカリが首位に立ったが、給油のためにストップすると、再びアルファ勢がトップに立ち、ファンジオがファリーナとファジオーリをリードした。ファリーナは最終ラップでトランスミッションの不調に苦しみ、最後まで生き残ったタルボ・ラーゴのロジェに抜かれ4位となった。アスカリは5位でフィニッシュした。
エントリーリスト
[編集]No | ドライバー | チーム | コンストラクター | シャシー | エンジン | タイヤ |
---|---|---|---|---|---|---|
2 | ルイジ・ヴィッロレージ | スクーデリア・フェラーリ | フェラーリ | フェラーリ・125 | フェラーリ 125 F1 1.5 V12s | P |
4 | アルベルト・アスカリ | フェラーリ | フェラーリ・275 | フェラーリ 125 F1 3.3 V12 | P | |
6 | レイモンド・ソマー | レイモンド・ソマー | タルボ・ラーゴ | タルボ・ラーゴ・T26C | タルボ 23CV 4.5 L6 | D |
8 | ニーノ・ファリーナ | アルファロメオ SpA | アルファロメオ | アルファロメオ・158 | アルファロメオ 159 LBC 1.5 L8s | P |
10 | ファン・マヌエル・ファンジオ | アルファロメオ | アルファロメオ・158 | アルファロメオ 159 LBC 1.5 L8s | P | |
12 | ルイジ・ファジオーリ | アルファロメオ | アルファロメオ・158 | アルファロメオ 159 LBC 1.5 L8s | P | |
14 | ルイ・ロジェ | オートモビルズ・タルボ=ダラック | タルボ・ラーゴ | タルボ・ラーゴ・T26C-DA | タルボ 23CV 4.5 L6 | D |
16 | フィリップ・エタンセラン | タルボ・ラーゴ | タルボ・ラーゴ・T26C-DA | タルボ 23CV 4.5 L6 | D | |
18 | イブ・ジロー・カバントゥ | タルボ・ラーゴ | タルボ・ラーゴ・T26C-DA | タルボ 23CV 4.5 L6 | D | |
20 | ユージェン・シャブー | エキュリー・ルテティア | タルボ・ラーゴ | タルボ・ラーゴ・T26C-DA | タルボ 23CV 4.5 L6 | D |
22 | ピエール・ルヴェー | オートモビルズ・タルボ=ダラック | タルボ・ラーゴ | タルボ・ラーゴ・T26C | タルボ 23CV 4.5 L6 | D |
24 | ジョニー・クレエ | エキュリー・ベルゲ | タルボ・ラーゴ | タルボ・ラーゴ・T26C | タルボ 23CV 4.5 L6 | D |
26 | ジェフ・クロズリー | ジェフ・クロズリー | アルタ | アルタ・GP | アルタ 1.5 L4s | D |
30 | トニ・ブランカ | アントニオ・ブランカ | マセラティ | マセラティ・4CL | マセラティ 4 CL 1.5 L4s | P |
Sources:[1][2] |
予選
[編集]順位 | No | ドライバー | チーム | ラップタイム | 差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | ジュゼッペ・ファリーナ | アルファロメオ | 4:37 | - |
2 | 10 | ファン・マヌエル・ファンジオ | アルファロメオ | 4:37 | + 0 |
3 | 12 | ルイジ・ファジオーリ | アルファロメオ | 4:41 | + 4 |
4 | 2 | ルイジ・ヴィッロレージ | フェラーリ | 4:47 | + 10 |
5 | 6 | レイモンド・ソマー | タルボ・ラーゴ | 4:47 | + 10 |
6 | 16 | フィリップ・エタンセラン | タルボ・ラーゴ | 4:49 | + 12 |
7 | 4 | アルベルト・アスカリ | フェラーリ | 4:52 | + 15 |
8 | 14 | ルイ・ロジェ | タルボ・ラーゴ | 4:53 | + 16 |
9 | 18 | イブ・ジロー・カバントゥ | タルボ・ラーゴ | 4:56 | + 19 |
10 | 22 | ピエール・ルヴェー | タルボ・ラーゴ | 5:01 | + 24 |
11 | 20 | ユージェン・シャブー | タルボ・ラーゴ | 5:13 | + 36 |
12 | 26 | ジェフ・クロズリー | アルタ | 5:44 | + 1:07 |
13 | 30 | トニ・ブランカ | マセラティ | 5:45 | + 1:08 |
14 | 24 | ジョニー・クレエ | タルボ・ラーゴ | No time | - |
決勝
[編集]順位 | No | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/リタイア原因 | グリッド | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 10 | ファン・マヌエル・ファンジオ | アルファロメオ | 35 | 2:47:26 | 2 | 8 |
2 | 12 | ルイジ・ファジオーリ | アルファロメオ | 35 | + 14 | 3 | 6 |
3 | 14 | ルイ・ロジェ | タルボ・ラーゴ | 35 | + 2:19 | 8 | 4 |
4 | 8 | ジュゼッペ・ファリーナ | アルファロメオ | 35 | + 4:05 | 1 | 4 |
5 | 4 | アルベルト・アスカリ | フェラーリ | 34 | + 1 Lap | 7 | 2 |
6 | 2 | ルイジ・ヴィッロレージ | フェラーリ | 33 | + 2 Laps | 4 | |
7 | 22 | ピエール・ルヴェー | タルボ・ラーゴ | 33 | + 2 Laps | 10 | |
8 | 24 | ジョニー・クレエ | タルボ・ラーゴ | 32 | + 3 Laps | 14 | |
9 | 26 | ジェフ・クロズリー | アルタ | 30 | + 5 Laps | 12 | |
10 | 30 | トニ・ブランカ | マセラティ | 29 | + 6 Laps | 11 | |
Ret | 20 | ユージェン・シャブー | タルボ・ラーゴ | 22 | オイルパイプ | 13 | |
Ret | 6 | レイモンド・ソマー | タルボ・ラーゴ | 20 | 油圧 | 5 | |
Ret | 16 | フィリップ・エタンセラン | タルボ・ラーゴ | 15 | オーバーヒート | 6 | |
Ret | 18 | イブ・ジロー・カバントゥ | タルボ・ラーゴ | 2 | オイルパイプ | 9 |
*Ret:リタイア
記録
[編集]- ポールポジション: ジュゼッペ・ファリーナ - 4:37.0
- ファステストラップ: ジュゼッペ・ファリーナ - 4:34.1
- ラップリーダー:
- ファン・マヌエル・ファンジオ (1-6周目、20-35周目)
- ジュゼッペ・ファリーナ (7-11周目、18-19周目)
- ルイジ・ファジオーリ (12周目)
- レイモンド・ソマー (13-17周目)
第5戦終了時点でのランキング
[編集]順位 | ドライバー | ポイント | |
---|---|---|---|
1 | ニーノ・ファリーナ | 22 | |
2 | ルイジ・ファジオーリ | 18 | |
3 | ファン・マヌエル・ファンジオ | 17 | |
2 | 4 | ルイ・ロジェ | 10 |
1 | 5 | ジョニー・パーソンズ | 9 |
- 注:トップ5のみ表示。ベスト4戦のみがカウントされる。
参照
[編集]- ^ “1950 Belgian Grand Prix - Race Entries”. manipef1.com. 2012年5月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年11月15日閲覧。
- ^ “1950 Belgian GP - Entry List”. chicanef1.com. 15 November 2013閲覧。
Unless otherwise indicated, all race results are taken from “The Official Formula 1 website”. 2007年7月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年6月5日閲覧。
前戦 1950年スイスグランプリ |
FIA F1世界選手権 1950年シーズン |
次戦 1950年フランスグランプリ |
ベルギーグランプリ | 次回開催 1951年ベルギーグランプリ |