知来駅
知来駅 | |
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旧駅舎(2009年5月) | |
ちらい Chirai | |
◄興生沢仮乗降場 (2.3 km) (3.1 km) 紅葉橋仮乗降場► | |
所在地 | 北海道常呂郡佐呂間町字知来 |
所属事業者 | 日本国有鉄道(国鉄) |
所属路線 | 湧網線 |
キロ程 | 36.0 km(中湧別起点) |
電報略号 | チラ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
開業年月日 | 1953年(昭和28年)10月22日[1] |
廃止年月日 | 1987年(昭和62年)3月20日[1] |
備考 |
湧網線廃線に伴い廃駅 仮乗降場との距離は実キロ |
知来駅(ちらいえき)は、北海道(網走支庁)常呂郡佐呂間町字知来にかつて設置されていた、日本国有鉄道(国鉄)湧網線の駅(廃駅)である。電報略号はチラ。事務管理コードは▲122405[2]。
歴史
[編集]- 1953年(昭和28年)10月22日 - 日本国有鉄道湧網線の佐呂間駅 - 下佐呂間駅(後の浜佐呂間駅)間の開通(湧網線全通)に伴い、開業[1]。一般駅[1]。
- 1961年(昭和36年)4月1日 - 業務委託駅化。
- 1972年(昭和47年)2月8日 - 貨物・荷物の取り扱いを廃止[3]。同時に無人[4](簡易委託)駅化(駅前の商店に委託)。
- 1987年(昭和62年)3月20日 - 湧網線の全線廃止に伴い、廃駅となる[1]。
駅名の由来
[編集]所在地名より。アイヌ語の「チライオッ(ciray-ot)」(イトウ・多くいる)の転訛とされる[5]。
駅構造
[編集]廃止時点で、島式ホーム(片面使用)1面1線を有する地上駅であった。ホームは、線路の北側(網走方面に向かって左手側)に存在した。転轍機を持たない棒線駅となっていた[6]。かつては島式ホーム1面2線を有する、列車交換可能な交換駅であった。使われなくなった駅舎側の1線は、交換設備運用廃止後は撤去されたが、ホーム前後の線路は転轍機の名残で湾曲していた[6]。
無人駅となっていた[4]が、有人駅時代の駅舎が残っていた。駅舎は構内の北側に位置し、旧線跡を渡りホームを結ぶ通路で連絡した[6]。駅舎とホームの間には、花壇が作られていた[6]。駅自体は完全無人であるが、駅前の商店で乗車券を取り扱う簡易委託駅となっていた。
利用状況
[編集]乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。
年度 | 乗車人員 | 出典 | 備考 | |
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年間 | 1日平均 | |||
1978年(昭和53年) | 58 | [7] |
駅周辺
[編集]- 北海道道103号留辺蘂浜佐呂間線
- 旧・佐呂間町立知来小学校
- 知来神社
- 佐呂間別川[8]
- 佐呂間町ふれあいバス(フリー乗降)
駅跡
[編集]1999年(平成11年)時点では駅舎が廃止当時のまま残存しており、「知来ゲートボール会館」として再利用されている[9]。2010年(平成22年)時点[10]、2011年(平成23年)時点でも同様であった[11]。内部は当時のベンチは残存しているが、待合所と事務所の間仕切りは撤去されており、休憩所兼倉庫として使用されている[11]。ホーム側も駅舎は当時のままだがレールは撤去され[11]、埋め立てられているなど、駅舎以外の設備はすべて撤去されている。線路跡も整地され、畑となっている[11]。
また、2011年(平成23年)時点では簡易委託の受託者であった駅前の商店の軒下に、「知来駅 国鉄乗車券発売所」の看板が掲げられている[11]。
隣の駅
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c d e 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、915頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、243頁。doi:10.11501/1873236 。2023年3月21日閲覧。
- ^ “日本国有鉄道公示第570号”. 官報. (1972年2月8日)
- ^ a b 「通報 ●湧網線床丹駅ほか4駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報』日本国有鉄道総裁室文書課、1972年2月8日、2面。
- ^ “アイヌ語地名リスト セッ~ツキガ P71”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2018年11月18日閲覧。
- ^ a b c d 宮脇俊三 編『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』原田勝正、小学館、1983年7月、160頁。ISBN 978-4093951012。
- ^ 藤田, 稔 編『国鉄全駅大事典』藤田書店、1980年4月30日、910頁。doi:10.11501/12065814 。
- ^ 『北海道道路地図 改訂版』地勢堂、1980年3月、19頁。
- ^ 宮脇俊三 編『鉄道廃線跡を歩くVI』JTBパブリッシング〈JTBキャンブックス〉、1999年3月、31-32頁。ISBN 978-4533031502。
- ^ 今尾恵介 編『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』JTBパブリッシング、2010年3月、52-53頁。ISBN 978-4533078583。
- ^ a b c d e 本久公洋『北海道の鉄道廃線跡』北海道新聞社、2011年9月、103頁。ISBN 978-4894536128。