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|駅数=[[鉄道駅#旅客駅|旅客駅]]:24駅<br />[[貨物駅]]:0駅<br />[[信号場]]:0か所 |
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|電報略号 = セモホセ<ref name="tetsudoudenpouryakugou-p25">{{Cite book |和書 |author=日本国有鉄道電気局 |date=1959-09-17 |title=鉄道電報略号 |url= |format= |publisher= |volume= |page=25}}</ref> |
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|路線記号={{駅番号c|#f7931d|A}}(網走駅)<br />{{駅番号c|#ef59a1|B}}(桂台 - 東釧路間)<br /><small>路線記号については[[北海道旅客鉄道の駅ナンバリング|当該記事]]も参照</small> |
|路線記号={{駅番号c|#f7931d|A}}(網走駅)<br />{{駅番号c|#ef59a1|B}}(桂台 - 東釧路間)<br /><small>路線記号については[[北海道旅客鉄道の駅ナンバリング・区間カラー|当該記事]]も参照</small> |
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|開業=[[1924年]][[11月15日]]([[網走本線]])<br />[[1927年]][[9月15日]](釧網線) |
|開業=[[1924年]][[11月15日]]([[網走本線]])<br />[[1927年]][[9月15日]](釧網線) |
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|項目1=全通 |
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* [[2001年]](平成13年)9月16日:釧網本線全通70周年記念式典挙行。 |
* [[2001年]](平成13年)9月16日:釧網本線全通70周年記念式典挙行。 |
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* [[2002年]](平成14年)4月1日:全線の日本貨物鉄道の第二種鉄道事業が廃止 (-166.2 km) <ref name="sone28_15" />。 |
* [[2002年]](平成14年)4月1日:全線の日本貨物鉄道の第二種鉄道事業が廃止 (-166.2 km) <ref name="sone28_15" />。 |
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* [[2007年]](平成19年)10月1日:全線で[[北海道旅客鉄道の駅ナンバリング|駅ナンバリング]]を実施<ref group="報道" name="jrhokkaido/press/2007/070912-3" />。 |
* [[2007年]](平成19年)10月1日:全線で[[北海道旅客鉄道の駅ナンバリング・区間カラー|駅ナンバリング]]を実施<ref group="報道" name="jrhokkaido/press/2007/070912-3" />。 |
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* [[2016年]](平成28年) |
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** [[2月28日]]:「流氷ノロッコ号」運行終了<ref group="報道" name="jrhokkaido/press/2016/160224-1" />。 |
** [[2月28日]]:「流氷ノロッコ号」運行終了<ref group="報道" name="jrhokkaido/press/2016/160224-1" />。 |
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== 駅一覧 == |
== 駅一覧 == |
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便宜上、東釧路側の全列車が直通する根室本線釧路駅までの区間を記載。また全区間において駅ナンバリングが設定されているが、駅ナンバリング順ではなく、網走駅から下り方向に記述。駅ナンバリングの詳細については「[[北海道旅客鉄道の駅ナンバリング]]」を参照。 |
便宜上、東釧路側の全列車が直通する根室本線釧路駅までの区間を記載。また全区間において駅ナンバリングが設定されているが、駅ナンバリング順ではなく、網走駅から下り方向に記述。駅ナンバリングの詳細については「[[北海道旅客鉄道の駅ナンバリング・区間カラー]]」を参照。 |
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2023年11月19日 (日) 22:39時点における版
釧網本線 | |||
---|---|---|---|
基本情報 | |||
国 | 日本 | ||
所在地 | 北海道 | ||
種類 | 普通鉄道(在来線・地方交通線) | ||
起点 | 網走駅 | ||
終点 | 東釧路駅 | ||
駅数 |
旅客駅:24駅 貨物駅:0駅 信号場:0か所 | ||
電報略号 | セモホセ[1] | ||
路線記号 |
○A(網走駅) ○B(桂台 - 東釧路間) 路線記号については当該記事も参照 | ||
開業 |
1924年11月15日(網走本線) 1927年9月15日(釧網線) | ||
全通 | 1931年9月20日 | ||
民営化 | 1987年4月1日 | ||
所有者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) | ||
運営者 |
北海道旅客鉄道(JR北海道) (全線 第一種鉄道事業者) | ||
車両基地 | 釧路運輸車両所 | ||
使用車両 | 使用車両の節を参照 | ||
路線諸元 | |||
路線距離 | 166.2 km | ||
軌間 | 1,067 mm(狭軌) | ||
線路数 | 全線単線 | ||
電化区間 | 全線非電化 | ||
最大勾配 | 25 ‰ | ||
最小曲線半径 | 300 m | ||
閉塞方式 | 特殊自動閉塞式(電子符号照査式) | ||
保安装置 | ATS-SN | ||
最高速度 | 80 km/h[2] | ||
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停車場・施設・接続路線 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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釧網本線(せんもうほんせん)は、北海道網走市の網走駅と釧路市の東釧路駅を結ぶ北海道旅客鉄道(JR北海道)の鉄道路線(地方交通線)である。
国土交通省鉄道局監修『鉄道要覧』やJR線路名称公告では東釧路駅が起点とされているが[5]、列車運行上は網走から釧路に向かう列車が下りとなっている[注釈 1]。本項では網走駅を起点として記述する。
概要
太平洋沿岸の釧路とオホーツク海沿岸の網走を結ぶ目的で建設された路線で、網走などに流された囚人らの手で建設された。当初は網走と厚岸とを結ぶ計画であったが、釧路の発展が著しかったことから網走と釧路を結ぶ路線へと変更された[6]。網走側は、網走本線(あばしりほんせん)の延長として1924年(大正13年)から1929年(昭和4年)にかけて札鶴(のちの札弦)まで開業し、釧路側は、釧網線として1927年(昭和2年)から1930年(昭和5年)にかけて川湯(のちの川湯温泉)まで開業した。このうち、標茶 - 弟子屈(のちの摩周)間は、1896年(明治29年)8月1日に営業休止(事実上の廃止)となった釧路鉄道の旧路盤を利用している。1931年(昭和6年)9月20日に川湯 - 札鶴間が開業し、全通。釧網線に網走本線の網走以東を編入し、現在の姿となった。
1987年(昭和62年)4月1日の国鉄分割民営化後は、オホーツク海の流氷や小清水原生花園、それぞれ知床国立公園、阿寒摩周国立公園、釧路湿原国立公園に指定されている世界自然遺産知床半島、阿寒湖、摩周湖、釧路湿原等、沿線の豊富な観光資源を背景に観光路線として振興が図られており、新駅設置や駅名の改称が行われた。1989年(平成元年)4月30日に標津線が廃止されてからは、現存する地方交通線の中で日本最東端にあたる。
存廃問題
2016年(平成28年)11月18日、JR北海道は厳しい経営状況を理由に「自社単独で維持することが困難な路線」として、10路線13区間を発表した[報道 2]。釧網本線は「自社単独では老朽土木構造物の更新を含め『安全な鉄道サービス』を持続的に維持するための費用を確保できない線区」とされた[報道 2]。
維持する場合、運営赤字のほか、今後20年間の土木構造物の大規模修繕・更新に33億円(概算)、車両(8両、観光用車両含まず)の更新に16億円(概算)がかかるとされている[報道 3][報道 4]。
この指定を受けた線区については各種施策による経費節減や値上げなどの負担、利用促進、上下分離方式などをポイントに、地域と協議の上で輸送サービスを鉄道として維持するか検討を進めていくとしている[報道 1][報道 5][報道 6]。
なお、北海道による総合交通政策検討会議が2018年(平成30年)2月10日に発表した「北海道の将来を見据えた鉄道網(維持困難線区)のあり方について」では、「交通政策を推進する上での基本的な考え方」として、本区間は「観光客の利用だけで鉄道を維持していくことは難しいことから、関係機関が一体となって、観光路線としての特性をさらに発揮するよう取組を行うとともに、地域における負担等も含めた検討・協議を進めながら、路線の維持に最大限努めていくことが必要と考える」としている[報道 7]。
歴史
網走本線
- 1924年(大正13年)11月15日:網走本線網走駅(初代) - 北浜駅間(7.2 M≒11.6 km)が開業[7]。鱒浦駅[8][9]、藻琴駅[8][9]、北浜駅[8][9]が開業。
- 1925年(大正14年)11月10日:北浜駅 - 斜里駅間(16.0 M≒25.7 km)が延伸開業[7]。古樋駅[8][9]、止別駅[8][9]、斜里駅[8][9]が開業。
- 1929年(昭和4年)11月14日:斜里駅 - 札鶴駅間(12.2 M≒19.6 km)が延伸開業[7]。 猿間川駅[8][9]、上斜里駅[8][9]、札鶴駅[8][9]が開業。
釧網線
- 1927年(昭和2年)9月15日:釧網線 釧路駅 - 標茶駅間[10][7](29.9 M≒48.1 km) (根室本線との分岐は別保信号場[10])が開業。別保(信号場)[9]、遠矢[8][9]、細岡駅[8][9]、塘路駅[8][9]、茅沼駅[8][9]、五十石駅[8][9]、標茶駅[8][9]が開業。
- 1928年(昭和3年)11月11日:別保信号場が駅に変更され東釧路駅開業[10][8]。起点を釧路駅から東釧路駅に変更[10](-1.8 M≒-2.9 km)[9]。
- 1929年(昭和4年)8月15日:標茶駅 - 弟子屈駅間(15.7 M≒25.3 km)が延伸開業[10][7]。 磯分内駅[8][9]、南弟子屈駅[8][9]、弟子屈駅[8][9]が開業。
- 1930年(昭和5年)8月20日:弟子屈駅 - 川湯駅間 (15.9 km) が延伸開業[7]。美留和駅[8][9]、川湯駅[8][9]が開業。
全通以後
- 1931年(昭和6年)9月20日:札鶴駅 - 川湯駅間 (22.8 km) が延伸開業し、全通[7]。網走本線のうち網走駅 - 札鶴駅間を釧網線に編入し、網走駅 - 東釧路駅間 (166.3 km) を釧網線とする[7]。上札鶴駅[8][9]が開業。
- 1932年(昭和7年)12月1日:線路付替により、網走駅移転。網走駅(初代) - 鱒浦駅間廃止 (-6.3 km)。網走駅(2代) - 鱒浦駅間 (6.2 km) 開業。網走駅(初代)を浜網走駅に改称[11][9]。
- 1936年(昭和11年)10月29日:釧網本線に路線名を改称[10][7]。
- 1950年(昭和25年)9月10日:猿間川駅を中斜里に改称[11]。
- 1952年(昭和27年)11月15日:古樋駅を浜小清水駅に改称[11]。
- 1956年(昭和31年)4月10日:上札鶴駅を緑駅に[7][11]、札鶴駅を札弦駅に[7][11]、上斜里駅を清里町駅に[7][11]それぞれ改称。
- 1958年(昭和33年)6月1日:釧路駅 - 摩周駅間に準急「摩周」が新設[7]。
- 1962年(昭和37年)10月1日:南斜里が開業[7][8][9]。
- 1964年(昭和39年)6月1日:原生花園仮乗降場が開業[12]。
- 1967年(昭和42年)4月1日:桂台仮乗降場が開業[12]。
- 1974年(昭和49年)7月21日:釧路駅 - 弟子屈駅間で「SLさよなら列車」を運転(牽引機はC58 418)[7]。
- 1978年(昭和53年)10月2日:原生花園仮乗降場が廃止[12]。
- 1984年(昭和59年)2月1日:客貨混合列車が廃止され、客貨分離が完了[7]。
民営化以後
- 1987年(昭和62年)
- 1988年(昭和63年)
- 1989年(平成元年)6月24日:「くしろ湿原ノロッコ号」運転開始。
- 1990年(平成2年)
- 1991年(平成3年)11月1日:全線ワンマン化[12]。
- 1993年(平成5年)
- 1994年(平成6年)
- 1996年(平成8年)12月1日:釧路湿原を臨時駅から常設駅に変更[12]。
- 1998年(平成10年)4月11日:斜里駅を知床斜里駅に改称[7][11][12]。
- 2001年(平成13年)9月16日:釧網本線全通70周年記念式典挙行。
- 2002年(平成14年)4月1日:全線の日本貨物鉄道の第二種鉄道事業が廃止 (-166.2 km) [12]。
- 2007年(平成19年)10月1日:全線で駅ナンバリングを実施[報道 8]。
- 2016年(平成28年)
- 2月28日:「流氷ノロッコ号」運行終了[報道 9]。
- 8月21日:台風9号による降雨災害の影響で、鱒浦駅 - 桂台駅間(東釧路起点161.92 km 地点・同162.2 km地点付近)に土砂が流入[報道 10][新聞 7]。塘路駅 - 茅沼駅間(東釧路起点27.950 km 地点付近)にて線路冠水[報道 11]。このため、東釧路駅 - 知床斜里駅間が運休となる。
- 9月9日:東釧路駅 - 摩周駅間が一時的に運転再開[新聞 8]。その後、再び冠水したため再度運休。
- 9月14日:東釧路駅 - 摩周駅間が午後から運転再開[報道 12][新聞 9]。
- 9月16日:摩周駅 - 知床斜里駅間が午後から運転再開[報道 12][新聞 9][新聞 10]。
- 2017年(平成29年)3月4日:五十石駅が廃止[15][16][報道 13]。
- 2018年(平成30年)
- 2019年(平成31年/令和元年)
- 2020年(令和2年)
- 3月10日:低気圧通過に伴う大雨と雪解けの影響で、冠水、土砂流入、路盤流出等が発生[報道 18]。全線で始発から運転見合わせ。この時点では、代行バスの運行は無し[新聞 13]。
- 3月12日:網走駅 - 知床斜里駅間の一部列車(上下各1本)の運転を再開[新聞 14][報道 19]。
- 3月14日:南弟子屈駅が廃止[報道 20]。
- 3月28日:知床斜里駅 - 緑駅間の運転再開に伴い、網走駅 - 知床斜里駅間の一部列車(上り1本)の運転区間が拡大[17][報道 19]。
- 4月1日 この日から、平日のみ、網走駅 - 緑駅間(下り1本)および摩周駅 - 釧路駅間(上下各2本)でバス代行を実施[報道 21]。
- 4月8日:網走駅 - 緑間において、一部列車(上下各2本)が運転再開し、網走駅 - 緑駅間のバス代行の実施を終了[報道 22]。
- 4月17日:緑駅 - 東釧路駅間の運転再開に伴い、再び全線で運転を再開。これに伴い、摩周駅 - 釧路駅間のバス代行の実施を終了[報道 19][新聞 15]。
- 10月19日 - 10月23日・10月26日 - 10月30日:線路の集中的な修繕工事の実施に伴い、網走駅 - 知床斜里駅間の一部列車が運休[報道 23][注釈 3]。
- 2021年(令和3年)
- 2023年(令和5年)3月18日:ダイヤ改正に伴い、細岡駅が4月25日 - 11月30日の営業となる[報道 27]。
運行形態
釧路方の起終点は東釧路駅であるが[5]、全列車が根室本線に直通し釧路駅に発着する[18]。
国鉄時代は急行「しれとこ」などの優等列車が運行されていたが、急行「しれとこ」が廃止された1986年(昭和61年)11月1日以降、定期列車は普通列車と1989年(平成元年)5月1日運転開始の快速「しれとこ摩周号[注釈 5]」のみが運転されており[19]、このほか各区間で臨時列車が運行される。臨時列車以外はすべてワンマン運転が行われる。
網走駅 - 知床斜里駅間
オホーツク管内となる当該区間は、全線直通列車のほかに網走駅 - 知床斜里駅間に下り2本・上り1本、網走駅 - 緑駅間に上り1本の区間列車が設定されている。このうち知床斜里発着の1往復と緑発の上り1本が石北本線と直通し、北見発着で運行されている。朝6時台の上り緑発北見行きは知床斜里駅で夜間滞泊した車両が緑駅まで回送されて運行される。下り網走発釧路行き4729Dの知床斜里までと、上り緑発北見行き4724D (- 4656D、石北本線直通列車)が2両編成のほかは1両編成での運転である。
冬季には「流氷ノロッコ号」が網走駅 - 知床斜里駅間で運行されていたが、2015年(平成27年)度を最後に運行を終了した(最終運転日は2016年(平成28年)2月28日)[報道 9]。2016年(平成28年)度からはキハ54形気動車2両にラッピングを施した「流氷物語号」を運行している[報道 28][新聞 16]。2007年(平成19年)と2008年(平成20年)には藻琴駅 - 浜小清水駅間においてデュアル・モード・ビークル(DMV)の試験的営業運行が行われ、片道は軌道、片道は道路を通る循環ルートで運行された。2011年(平成23年)7月2日・3日には北見駅 - 網走駅 - 知床斜里駅間で「SLオホーツク号」を運行。この区間では36年振りの蒸気機関車走行となった[報道 29][報道 30][注釈 6]。
-
「流氷物語号」(2017年2月1日 浜小清水駅)
-
「流氷ノロッコ号」20周年ヘッドマーク付き(2010年2月6日 北浜駅)
-
SLオホーツク号(試運転・地元試乗会 2011年6月 藻琴駅 - 北浜駅間)
-
デュアル・モード・ビークル(2007年3月 網走市内)
知床斜里駅 - 川湯温泉駅間
オホーツク・釧路両管内の境界で、野上峠越えとなる緑駅 - 川湯温泉駅間を含む当該区間は、前述の緑発北見行き上り1本と全線直通の5往復のみとなる。急勾配 (25 ‰)・急曲線(最急曲線は半径300 m)・多雪区間であるため、基本的にキハ54形が単行で限定運用され、ダイヤもキハ54形の性能に沿って設定されている。
4月下旬[注釈 7]から10月31日までと12月1日から3月31日までは、緑駅 - 摩周駅間に臨時列車が設定され、網走駅 - 緑駅間と摩周駅 - 釧路駅間の両区間列車をつなぐ形で網走駅 - 釧路駅間全線を運行していた。この列車には摩周(釧路)発は2010年(平成22年)の運行より[報道 32]、緑(網走)発は2011年(平成23年)7月1日より[報道 33]「摩周&川湯温泉足湯めぐり号」の愛称が命名された。摩周駅と川湯温泉駅の停車時間に足湯が利用できるほか、周辺施設で利用できる割引クーポンが配布される。冬期の運行は2011年より開始されており、摩周(釧路)発の一部期間は運行時刻を変更の上で愛称が付されない[20]。この網走駅 - 緑駅間と摩周駅 - 釧路駅間の区間列車は緑駅 - 摩周駅間の臨時運転区間を含め、2016年(平成28年)3月26日のダイヤ改正で網走駅 - 釧路駅間を通年で直通する列車となった[21][22][報道 34]。
-
摩周&川湯温泉足湯めぐり号(2010年5月 摩周駅)
川湯温泉駅 - 釧路駅間
釧路管内となる当該区間は、全線直通列車のほかに川湯温泉駅 - 釧路駅間に下り1本、摩周駅 - 釧路駅間に下り1本、上り2本の区間列車が設定されている。この区間の車両滞泊駅は摩周駅で、朝6時台の川湯温泉発の列車は摩周駅から回送されて運行される。なお、摩周駅では釧網本線の運行管理を行っている。
臨時列車がほぼ通年に渡って設定されており、「くしろ湿原ノロッコ号」が(川湯温泉駅 - )塘路駅 - 釧路駅間で、「SL冬の湿原号」が(川湯温泉駅 - )標茶駅 - 釧路駅間で運転されている。
-
「くしろ湿原ノロッコ号」50系客車(2021年5月8日 細岡駅 - 釧路湿原駅間)
-
川湯温泉駅まで延長運転された「SL冬の湿原号」(2002年1月20日 美留和駅 - 川湯温泉駅間)
使用車両
- キハ54形気動車
- 快速「しれとこ摩周号」を始めとした大半の列車で使用され、石北本線直通列車でも運用される。釧路運輸車両所所属車が使用され、全線直通列車は前述の通り当該車両が限定運用される。
- キハ40形気動車
- 区間列車の一部で使用される。キハ54形を使用する列車に多客期や団体乗車のために増結を行う場合は、当該車両を使用することが多い。網走方では旭川運転所所属車、釧路方および増結では釧路運輸車両所所属車が使用される。
- 臨時列車
- 近年は沿線の豊富な観光資源を背景に、トロッコ列車や蒸気機関車牽引列車などの観光臨時列車がほぼ通年運転されている。沿線に観光地が多いためか比較的団体臨時列車も多く、キハ183系一般車やリゾート列車、お座敷列車が入線する。時にはDD51形機関車牽引の北斗星用客車(24系客車)も入線した。
-
キハ54形500番台「快速しれとこ摩周号」(2021年5月2日 鱒浦駅 - 網走駅間)
-
一部列車で運用されるキハ40形(2009年5月 緑駅)
-
「原生花園スタンディングトレイン」(2001年 知床斜里駅)
-
ノースレインボーエクスプレス「はなたび知床号」(2008年6月 北浜駅 - 原生花園駅間)
データ
路線データ
- 管轄(事業種別):北海道旅客鉄道(第一種鉄道事業)
- 区間(営業キロ)網走駅 - 東釧路駅間 166.2 km[23]
- 駅数:24駅(起終点駅含む)[23]
- 軌間:1,067 mm(狭軌)
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:なし(全線非電化)
- 閉塞方式:特殊自動閉塞式(電子符号照査式)
- 交換可能な駅は駅一覧を参照。
- 最急勾配:25.0 ‰[2](緑 - 川湯温泉間)
- 最高速度
輸送密度
各年度の輸送密度は以下の通り。
年度 | 輸送密度 (人/日) |
備考 | 出典 |
---|---|---|---|
東釧路駅 - 網走駅間 | |||
1975年(昭和50年)度 | 1,817 | [報道 3] | |
1980年(昭和55年)度 | 1,276 | ||
1985年(昭和60年)度 | 889 | ||
1987年(昭和62年)度 | 846 | ||
1988年(昭和63年)度 | 861 | ||
1989年(平成元年)度 | 817 | ||
1990年(平成 | 2年)度869 | ||
1991年(平成 | 3年)度834 | ||
1992年(平成 | 4年)度826 | ||
1993年(平成 | 5年)度748 | ||
1994年(平成 | 6年)度726 | ||
1995年(平成 | 7年)度690 | ||
1996年(平成 | 8年)度666 | ||
1997年(平成 | 9年)度581 | ||
1998年(平成10年)度 | 521 | ||
1999年(平成11年)度 | 508 | ||
2000年(平成12年)度 | 480 | ||
2001年(平成13年)度 | 455 | ||
2002年(平成14年)度 | 452 | ||
2003年(平成15年)度 | 441 | ||
2004年(平成16年)度 | 461 | ||
2005年(平成17年)度 | 469 | ||
2006年(平成18年)度 | 470 | ||
2007年(平成19年)度 | 475 | ||
2008年(平成20年)度 | 454 | ||
2009年(平成21年)度 | 430 | ||
2010年(平成22年)度 | 432 | ||
2011年(平成23年)度 | 431 | ||
2012年(平成24年)度 | 472 | ||
2013年(平成25年)度 | 485 | ||
2014年(平成26年)度 | 466 | [報道 3][報道 35] | |
2015年(平成27年)度 | 513 | [報道 3][報道 36] | |
2016年(平成28年)度 | 463 | 台風10号による影響を除くため、9 - 12月を除いた数値 | [報道 3][報道 37] |
432 | 9 - 12月を含む数値 | ||
2017年(平成29年)度 | 374 | 同年度分より集計方法見直し[注釈 8] | [報道 38] |
2018年(平成30年)度 | 380 | 定期外の利用客増加により、前年度比増加 | [報道 39] |
2019年(令和元年)度 | 372 | 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大の影響等により、前年度比減少 | [報道 40] |
2020年(令和 | 2年)度236 | COVID-19の影響により、前年度比大幅減少 | [報道 41] |
2021年(令和 | 3年)度245 | [報道 42] | |
2022年(令和 | 4年)度294 | [報道 43] |
収支・営業係数
収支(営業収益、営業費用、営業損益)と営業係数は以下の通り。いずれも管理費を含めた金額である[報道 35]。▲はマイナスを意味する。
年度 | 収支(百万円) | 営業係数 (円) |
備考 | 出典 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
営業収益 | 営業費用 | 営業損益 | ||||
2014年(平成26年)度 | 334 | 1,986 | ▲1,652 | 594 | [報道 35] | |
2015年(平成27年)度 | 351 | 1,968 | ▲1,617 | 561 | [報道 44] | |
2016年(平成28年)度 | 306 | 1,802 | ▲1,497 | 590 | 普通列車の減便による人件費・業務費等の減少により、前年度比改善 | [報道 45] |
2017年(平成29年)度 | 286 | 1,783 | ▲1,497 | 623 | 同年度分より集計方法見直し[注釈 8] | [報道 38] |
2018年(平成30年)度 | 288 | 1,736 | ▲1,448 | 603 | 定期外の利用者増加による営業収益増加が発生 | [報道 39] |
2019年(令和元年)度 | 304 | 1,917 | ▲1,613 | 630 | 「くしろ湿原ノロッコ号」の利用者増加による営業収益増加が発生。また、線路の集中的な修繕工事を実施 | [報道 40] |
2020年(令和 | 2年)度163 | 1,852 | ▲1,689 | 1,139 | 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による運輸収入減少に伴う営業収益減少が発生 | [報道 41] |
2021年(令和 | 3年)度181 | 1,933 | ▲1,752 | 1,067 | [報道 42] | |
2022年(令和 | 4年)度271 | 1,877 | ▲1,606 | 692 | [報道 43] |
駅一覧
便宜上、東釧路側の全列車が直通する根室本線釧路駅までの区間を記載。また全区間において駅ナンバリングが設定されているが、駅ナンバリング順ではなく、網走駅から下り方向に記述。駅ナンバリングの詳細については「北海道旅客鉄道の駅ナンバリング・区間カラー」を参照。
- 駅名…(臨):臨時駅
- 定期普通列車および快速「しれとこ摩周号」は、以下の駅を除く全ての駅に停車する(本文中の「夏季」は、2023年については4月25日 - 11月30日)。
- ※1 原生花園駅:5月1日 - 10月31日は夜間の一部普通列車を除き停車。期間外は全列車通過。
- ※2 細岡駅:快速「しれとこ摩周号」は通年で通過。定期普通列車は全列車が夏季のみ停車。
- ※3 釧路湿原駅:快速「しれとこ摩周号」釧路行きと、昼時間帯の一部上り普通列車は通年停車。一部の普通列車は通年通過。それ以外は夏季のみ停車。
- 快速「はなさき」「ノサップ」については、根室本線または列車記事を参照
- 線路(全線単線) … ◇:列車交換可、|:列車交換不可
- 全駅北海道内に所在。
路線名 | 駅番号 | 駅名 | 営業キロ | 接続路線・備考 | 線路 | 所在地 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
駅間 | 累計 | ||||||||
釧網本線 | A69 | 網走駅 | - | 0.0 | 北海道旅客鉄道:■石北本線 | ◇ | オホーツク管内 | 網走市 | |
B79 | 桂台駅 | 1.4 | 1.4 | | | |||||
B78 | 鱒浦駅 | 4.8 | 6.2 | | | |||||
B77 | 藻琴駅 | 2.5 | 8.7 | | | |||||
B76 | 北浜駅 | 2.8 | 11.5 | | | |||||
B75 | (臨)原生花園駅 | 5.4 | 16.9 | ※1 | | | 斜里郡 | 小清水町 | ||
B74 | 浜小清水駅 | 3.2 | 20.1 | ◇ | |||||
B73 | 止別駅 | 5.7 | 25.8 | | | |||||
B72 | 知床斜里駅 | 11.5 | 37.3 | ◇ | 斜里町 | ||||
B71 | 中斜里駅 | 4.6 | 41.9 | | | |||||
B69 | 清里町駅 | 7.3 | 49.2 | ◇ | 清里町 | ||||
B68 | 札弦駅 | 7.8 | 57.0 | | | |||||
B67 | 緑駅 | 8.3 | 65.3 | ◇ | |||||
B66 | 川湯温泉駅 | 14.5 | 79.8 | ◇ | 釧路管内 | 川上郡 | 弟子屈町 | ||
B65 | 美留和駅 | 7.2 | 87.0 | | | |||||
B64 | 摩周駅 | 8.7 | 95.7 | ◇ | |||||
B62 | 磯分内駅 | 14.7 | 110.4 | | | 標茶町 | ||||
B61 | 標茶駅 | 10.6 | 121.0 | ◇ | |||||
B59 | 茅沼駅 | 13.9 | 134.9 | | | |||||
B58 | 塘路駅 | 7.0 | 141.9 | ◇ | |||||
B57 | (臨)細岡駅 | 7.2 | 149.1 | ※2 | | | 釧路郡 釧路町 | |||
B56 | 釧路湿原駅 | 2.4 | 151.5 | ※3 | | | ||||
B55 | 遠矢駅 | 7.3 | 158.8 | | | |||||
B54 | 東釧路駅 | 7.4 | 166.2 | 北海道旅客鉄道:根室本線(花咲線・根室方面) | ◇ | 釧路市 | |||
根室本線 | |||||||||
K53 | 釧路駅 | 2.9 | 169.1 | 北海道旅客鉄道:■根室本線(帯広方面) | ◇ |
廃駅
括弧内のキロ数は網走駅からの営業キロ。
- 南斜里駅 (B70) - 2021年(令和3年)3月13日廃止[報道 24][報道 25]。中斜里駅 - 清里町駅間 (44.1 km)。
- 南弟子屈駅 (B63) - 2020年(令和2年)3月14日廃止[報道 20]。摩周駅 - 磯分内駅間 (103.9 km)。
- 五十石駅 (B60) - 2017年(平成29年)3月4日廃止[報道 13]。標茶駅 - 茅沼駅間 (129.5 km)。
過去の接続路線
- 網走駅:湧網線 - 1987年(昭和62年)3月20日廃止
- 藻琴駅:東藻琴村営軌道 - 1961年(昭和36年)10月5日廃止
- 浜小清水駅:小清水軌道 - 1952年(昭和27年)12月14日廃止
- 止別駅:北見鉄道 - 1939年(昭和14年)8月25日廃止
- 斜里駅(現在の知床斜里駅):根北線 - 1970年(昭和45年)12月1日廃止
- 標茶駅:標津線 - 1989年(平成元年)4月30日廃止
脚注
注釈
- ^ 当路線が網走本線の一部であった際は、網走方が起点側であった。
- ^ 各修繕工事実施期間において、日中時間帯の列車上下各1本が部分運休した[報道 17]。
- ^ 各修繕工事実施期間において、日中時間帯の普通列車上下各1本および快速「しれとこ摩周号」上下各1本がそれぞれ部分運休した[報道 23]。
- ^ 各修繕工事実施期間において、日中時間帯の普通列車上下各1本および快速「しれとこ摩周号」上下各1本がそれぞれ部分運休した[報道 26]。
- ^ 2018年3月16日までは快速「しれとこ」として運転。
- ^ 本運行に先立ち、2011年(平成23年)6月29日・30日に試運転・試乗会が行われた[報道 31]。
- ^ 2010年(平成22年)までは5月1日。
- ^ a b 北海道レールパス、大人の休日倶楽部パス(東日本・北海道)の利用について、計上方法が見直された。
出典
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- ^ a b 横平, 1994, (『土木史研究』第14号 343頁
- ^ 横平, 1999, (『土木史研究』第19号 353-360頁
- ^ a b 『鉄道要覧 平成18年度』 22頁
- ^ 横平弘「JR釧網本線の路線計画と形態」『土木史研究』第14巻、土木学会、1994年、339-346頁、doi:10.2208/journalhs1990.14.339。
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- ^ a b c d e f g h i 『写真で見る北海道の鉄道』 上巻 国鉄・JR線 319頁
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参考文献
資料
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- 石野哲(編集長)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』 Ⅱ、JTBパブリッシング、1998年9月19日。ISBN 978-4-533-02980-6。
- 田中和夫(監修)『写真で見る北海道の鉄道』 上巻 国鉄・JR線、北海道新聞社(編集)、2002年7月15日、106-113,311-319頁。ISBN 978-4-89453-220-5。
雑誌
- 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 28号 道東の大自然の中をゆく縦断路線 釧網本線/石北本線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年1月19日、5-15,29頁。 NCID BB02672893。
- 『JTB時刻表』2015年7月号、JTBパブリッシング。
- 『JTB時刻表』2016年4月号、JTBパブリッシング。
- 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳』1号 北海道、新潮社、2008年5月、43頁。
- 鉄道ジャーナル社『鉄道ジャーナル』第51巻第8号(通巻610号、2017年8月号)、成美堂出版、2017年8月1日、49頁,56頁。
- 竹島紀元「牧歌と荒涼の旅情 釧網本線627D 網走→釧路169.1 km」『鉄道ジャーナル7月号別冊 ドキュメントJRの旅立ち』第40号、鉄道ジャーナル社、2000年7月1日、14 - 24頁。
論集
- 横平弘「JR釧網本線の路線計画と形態」『土木史研究』第14号、土木学会、1994年、339-346頁、doi:10.2208/journalhs1990.14.339、ISSN 0916-7293、NAID 130004038229。
- 横平弘「JR釧網本線の路線計画と施工」『土木史研究』第15号、土木学会、1995年、207-214頁、doi:10.2208/journalhs1990.15.207、ISSN 0916-7293、NAID 130004038247。
- 横平弘「北見地方の峠越え鉄道トンネルと峠道路の形成」『土木史研究』第19号、土木学会、1999年、353-360頁、doi:10.2208/journalhs1990.19.353、ISSN 0916-7293、NAID 130004038528。