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| Name = 恋を抱きしめよう |
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2021年9月6日 (月) 06:59時点における版
「恋を抱きしめよう」 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ビートルズ の シングル | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
A面 | デイ・トリッパー(両A面) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
リリース | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
規格 | 7インチシングル | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
録音 |
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ジャンル | フォークロック[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
時間 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
レーベル | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
作詞・作曲 | レノン=マッカートニー | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
プロデュース | ジョージ・マーティン | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ゴールドディスク | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
後述を参照 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
チャート最高順位 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
後述を参照 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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「恋を抱きしめよう」(こいをだきしめよう、原題 : We Can Work It Out)は、ビートルズの楽曲である。1965年12月に「デイ・トリッパー」との両A面シングルとして発売された。なお、イギリスで初めて両A面シングルとして発売された作品となっている[2]。本作はアルバム『ラバー・ソウル』のレコーディング・セッション中にレコーディングされた。シングル盤は、イギリスでアイヴァー・ノヴェロ賞を受賞したほか[3]、アメリカ、オーストラリア、カナダ、アイルランドなど多数の国のチャートで第1位を獲得した。
「恋を抱きしめよう」は、レノン=マッカートニーの作品の中で数少ないジョン・レノンとポール・マッカートニーの2人で書かれた楽曲となっている[4]。
背景
ポール・マッカートニーは、本作のヴァースとコーラス部分、そしてメロディを書いた。歌詞は、当時マッカートニーの婚約者だったジェーン・アッシャーとの関係をモチーフとなっている。歌詞について、マッカートニーは「カントリー&ウエスタンのようなテンポの速い曲を書こうと思って基本的なアイデアを練っていたんだ。ちょっとした歌詞を書いてジョンのところに持っていって、一緒にミドルエイトのフレーズを作った。そしたらジョージがこのミドルエイトをワルツにするのはどうだろうかとアイデアを出してくれた。歌詞そのものは個人的なもので、歌は誰かに話しかけたり、考えを成就させるのに良い方法なんだ」と語っている[5]。
レノンが手がけたミドルエイトの歌詞は、マッカートニーの楽観主義な歌詞と対になっており[6]、これは後に発表された「ゲッティング・ベター」や「アイヴ・ガッタ・フィーリング」にも見られる。1980年のPLAYBOY誌のインタビューで、レノンは「前半はポールで、ミドルエイトは僕が書いた。ポールが楽観的に"We can work it out, we can work it out"って歌って、僕はせっかちな感じで"Life is very short and there's no time for fussing and fighting my friend."ってね」と語っている[7]。
レコーディング
「恋を抱きしめよう」は、『ラバー・ソウル』のレコーディング・セッション中だった1965年10月20日にEMIスタジオでレコーディングが開始された[8]。アコースティック・ギター、ベース、タンバリン、ドラムスの編成で[9][10]、リズムトラックが2テイク録音された[注釈 1]。同日、第2テイクにボーカルとハーモニウムがオーバー・ダビングされた。なお、レコーディングには11時間近く費やされ、これまでで最も時間のかかったレコーディングとなった[11]。10月29日に追加のボーカルがオーバーダビングされて[12][13]、「恋を抱きしめよう」は完成となった。
なお、レコーディングでメンバーが演奏した楽器については、正確な記録が残っていないため、多くの説が存在している。音楽評論家のウォルター・エヴェレットは、アコースティック・ギターをレノン、ベースをマッカートニー、タンバリンをハリスン、ドラムスをリンゴ・スターと推測しているが[9]、作家のジーン・ミシェル・ゲドンとフィリップ・マーゴティンは、マッカートニーがアコースティック・ギター、レノンがベースを演奏したと推測している[14]。
「恋を抱きしめよう」のリアル・ステレオ・ミックスは、1966年6月リリースのキャピトル編集盤『イエスタデイ・アンド・トゥデイ』に初収録された。ただし、英国版とはハーモニウムの定位が異なる別ミックスである。英国では1966年12月にリリースされたコンピレーション・アルバム『オールディーズ』ステレオ盤に収録された。CDでは『パスト・マスターズ Vol.2』(1988年3月リリース)に収録された。
プロモーション・ビデオ
「恋を抱きしめよう」と「デイ・トリッパー」は、初めてプロモーション・ビデオが制作されたビートルズのシングルとなった。これは『Ready Steady Go!』や『トップ・オブ・ザ・ポップス』など、イギリスのテレビ番組に直接出演して演奏することを避けることを目的として制作された[15][16]。
ミュージック・ビデオは、1965年11月23日にトゥイッケナム・スタジオで撮影されたもので[16]、監督はジョセフ・マクグラスが務めた[15]。同日は「恋を抱きしめよう」と「デイ・トリッパー」の他に、過去に発売された「アイ・フィール・ファイン」、「涙の乗車券」、「ヘルプ!」のミュージック・ビデオを含む[15][17]、計10作のミュージック・ビデオ[注釈 2]が撮影された[18][19]。そのうち「恋を抱きしめよう」のミュージック・ビデオは3種類制作され、いずれもレノンはハーモニウムを演奏している。
3種類のうち最も多く放送されたのは、メンバーが黒い衣装を着用して演奏しているもの。この他には1965年8月15日のシェイ・スタジアム公演のステージ衣装を着用したメンバーが演奏しているものや[20]、目[21]にタンポポを据えた[18]レノンのスチール写真が登場するクリップが存在する。
1965年11月に撮影されたプロモーション・ビデオのうち1つが、2015年に発売された『ザ・ビートルズ1』に付属のDVD/Blu-rayに、3つ目のプロモーション・ビデオがボーナス・ビデオ『1+』に収録された[22][23]。
リリース
「恋を抱きしめよう」と「デイ・トリッパー」のどちらかをニュー・シングルのA面曲とするか議論が なされていた[24][25]。11月15日にEMIはA面曲を「恋を抱きしめよう」にすることを発表したが、レノンはビートルズのロックサウンドを尊重するべきであるとして、「デイ・トリッパー」をA面にしようと異議を唱えた[26]。この結果、シングルは史上初となる両A面シングルとして発売されることとなった[16][27]。
シングルは、1965年12月3日にアルバム『ラバー・ソウル』と同時発売というかたちでパーロフォンより発売された。全英シングルチャートでは12月15日付のチャートで初登場2位を獲得したのち[28]、12月22日付のチャート[29]から1966年1月19日付のチャートまでの5週連続で1位を獲得した[30]。1966年のアイヴァー・ノヴェロ賞では、「ヘルプ!」とともに1965年のベストセラー・シングルとして認定された。イギリスでは、2012年11月時点で139万枚以上のセールスを記録した。
アメリカでは1965年12月6日[31]、日本では1966年1月15日に発売された[注釈 3]。アメリカのビルボード誌が発表した1965年12月18日付のBillboard Hot 100では2曲ともチャートインし[32]、1966年1月8日付の同チャートでは「恋を抱きしめよう」が1位、「デイ・トリッパー」が10位を獲得した[33]。同1966年年間ランキングは第16位[34]。キャッシュボックスでは4週連続第1位を獲得し[35]、年間ランキング第11位を記録している[36]。アメリカでは100万枚以上のセールスを記録している
アメリカでは1966年に発売されたキャピトル編集盤『イエスタデイ・アンド・トゥデイ』、イギリスでは同年に発売されたコンピレーション・アルバム『オールディーズ』でアルバム初収録となった。その後解散後に発売された『ザ・ビートルズ1962年〜1966年』、『リヴァプールより愛を込めて ザ・ビートルズ・ボックス』、『20グレイテスト・ヒッツ』、『パスト・マスターズ Vol.2』、『ザ・ビートルズ1』などのコンピレーション・アルバムにも収録された。
ビートルズは、本作を1965年12月3日から12日に行った[37]最後のイギリス・ツアーで演奏した[17][38]。マッカートニーは、ビートルズ解散後もこの曲をしばしばセットリストに加えており、1991年の『MTVアンプラグド』ではアコーディオンをフィーチャーしたアコースティック・バージョンで演奏した。このときの演奏は『公式海賊盤』(1991年)や『ベスト・オブ・アンプラグド』(1994年)に収録された。その後1993年以降のツアーでもこの曲を演奏しており、1993年のツアー時には『公式海賊盤』と同様のアレンジであったが、2002年のツアーではアコースティック・ギターの弾き語りで歌っている。
演奏(ビートルズ版)
※出典[9]
- ポール・マッカートニー - ダブルトラックのリード・ボーカル、ベース
- ジョン・レノン - ハーモニー・ボーカル、アコースティック・ギター、ハーモニウム
- ジョージ・ハリスン - タンバリン
- リンゴ・スター - ドラムス
カバー・バージョン
ディープ・パープルによるカバー
「エクスポジション / 恋を抱きしめよう」 | ||||||||||||||||
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ディープ・パープルの楽曲 | ||||||||||||||||
収録アルバム | 『詩人タリエシンの世界』 | |||||||||||||||
英語名 | Exposition / We Can Work It Out | |||||||||||||||
リリース | 1968年10月 | |||||||||||||||
ジャンル | プログレッシブ・ロック[39] | |||||||||||||||
時間 | 7分6秒 | |||||||||||||||
レーベル | ハーヴェスト・レコード | |||||||||||||||
作詞者 | ||||||||||||||||
作曲者 |
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プロデュース | デレク・ローレンス | |||||||||||||||
|
ディープ・パープルは、1968年に発売したアルバム『詩人タリエシンの世界』に「恋を抱きしめよう」のカバー・バージョンを収録した。ディープ・パープルによるカバー・バージョンは、「エクスポジション」というクラシック音楽のテーマを取り入れた3分間のジャム・セッション(インストゥルメンタル)とのメドレー形式になっている[40]。そのため、作者クレジットにはリッチー・ブラックモア、ニック・シンパー、ジョン・ロード、イアン・ペイス、そしてレノン=マッカートニーの名前が表記されている。
ディープ・パープルは、他のアーティストの楽曲を大幅にアレンジをカバーする傾向にあり、デビュー・アルバム『ハッシュ』でカバーしたザ・リーヴスの「ヘイ・ジョー」やビートルズの「ヘルプ!」もその例の一つであった。ディープ・パープルは、『ハッシュ』での「ヘルプ!」のカバーをマッカートニーが気に入ったことから、『詩人タリエシンの世界』では「恋を抱きしめよう」をカバーすることにしたと明かしている[41]。
演奏
- ロッド・エヴァンス - リード・ボーカル
- リッチー・ブラックモア - ギター
- ジョン・ロード - ハモンドオルガン、キーボード、バッキング・ボーカル
- ニック・シンパー - ベース
- イアン・ペイス - ドラムス
スティーヴィー・ワンダーによるカバー
「恋を抱きしめよう」 | ||||||||||||||||
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スティーヴィー・ワンダー の シングル | ||||||||||||||||
初出アルバム『涙をとどけて』 | ||||||||||||||||
B面 | 夏に消えた恋 | |||||||||||||||
リリース | ||||||||||||||||
ジャンル | R&B | |||||||||||||||
時間 | ||||||||||||||||
レーベル | タムラ・レコード | |||||||||||||||
作詞・作曲 | レノン=マッカートニー | |||||||||||||||
プロデュース | スティーヴィー・ワンダー | |||||||||||||||
チャート最高順位 | ||||||||||||||||
後述を参照 | ||||||||||||||||
スティーヴィー・ワンダー シングル 年表 | ||||||||||||||||
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スティーヴィー・ワンダーは、1970年に発売したアルバム『涙をとどけて』に「恋を抱きしめよう」のカバー・バージョンを収録した。翌年にシングル・カットされ、B面には「夏に消えた恋」が収録された。シングル盤は、Billboard Hot 100で最高位13位を獲得し[42]、第14回グラミー賞で最優秀男性R&Bヴォーカル・パフォーマンス賞にノミネートされた[43]。その後『グレイテスト・ヒッツ VOL.2』にも収録された。
1990年にマッカートニーがグラミー賞 特別功労賞生涯業績賞を受賞し、それを受けてワンダーはマッカートニーに向けて本作を演奏した。その後、2010年にガーシュウィン賞を受賞したマッカートニーに敬意を表して開催された式典や、2014年1月に開催された『The Night That Changed America: A Grammy Salute To The Beatles』[44]でも演奏された。
演奏(スティーヴィー・ワンダー版)
- スティーヴィー・ワンダー - リード・ボーカル、バッキング・ボーカル、ハーモニカ、ドラムス、パーカッション、キーボード
- ファンク・ブラザーズ - 管弦楽器
その他のアーティストによるカバー
- マキシン・ブラウン - 1966年にシングル盤として発売。B面には「君に捧げしこの恋(英語: Let Me Give You My Lovin')」を収録[45][46]。
- ペトゥラ・クラーク - 1966年に発売されたアルバム『My Love』に収録[47]。
- ディオンヌ・ワーウィック - 1969年に発売されたアルバム『ソウルフル』に収録[48]。
- ジョニー・マティス - 1971年に発売されたアルバム『You've Got a Friend』に収録[49]。
- ハンブル・パイ - 1975年に発売されたアルバム『ストリート・ラッツ』に収録[50]。
- フォー・シーズンズ - 1976年に公開された映画『映画と実録でつづる第二次世界大戦』のサウンドトラックとして歌唱[51]。
- メラニー - 1978年に発売されたアルバム『Phonogenic - Not Just Another Pretty Face』に収録[52]。
- スターズ・オン45 - 1981年に発売されたシングル『Stars on 45』にメドレー内の1曲として収録[53]。
- ヴァレリー・シンプソン - 1971年に発売されたアルバム『Exposed』に収録[54]。
- ビッグ・ユース - 1981年に発売されたアルバム『Some Great Big Youth』に収録[55]。
- チャカ・カーン - 1981年に発売された『恋のハプニング』に収録[56]。
- ディスロケーション・ダンス - 1983年に発売されたアルバム『midnight shift』に収録。エレクトロニカ調にアレンジされている[57]。
- ブラス・コンストラクション - 1983年に発売されたアルバム『Conversations』に収録[58]。
- キング・ミサイル - 1992年に発売されたトリビュート・アルバム『Live at the Knitting Factory: Downtown Does the Beatles』に収録[59]。
- リック・ウェイクマン - 1998年に発売されたカバー・アルバム『Tribute to the Beatles』に収録[60]。
- トム・ジョーンズ - 1998年に発売されたライヴ・アルバム『Delilah: Legendary Performances』に収録。チャカ・カーンと共演[61]。
- ヘザー・ノヴァ - 2001年に公開された『アイ・アム・サム』のサウンドトラックとして歌唱[62]。
- スティール・パルス - 2001年に発売されたオムニバス盤『Reggae Rocks: The Tide Is High-A Tribute to Rock 'N' Roll』に収録[63]。
- ジュディ・コリンズ - 2007年に発売されたカバー・アルバム『Judy Collins Sings Lennon & McCartney』に収録[64]。
- プレイン・ホワイト・ティーズ - 2007年に発売されたアルバム『Hate (I Really Don't Like You)』に収録[65]。
- テスラ - 2020年に発売されたアルバム『Five Man London Jam』に収録[66]。
チャート成績
ビートルズ版
|
|
スティーヴィー・ワンダー版
|
|
認定(ビートルズ版)
国/地域 | 認定 | 認定/売上数 |
---|---|---|
アメリカ合衆国 (RIAA)[86] | Gold | 1,000,000^ |
* 認定のみに基づく売上数 |
脚注
注釈
出典
- ^ Unterberger, Richie. We Can Work It Out - The Beatles | Song Info - オールミュージック. 2020年8月1日閲覧。
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外部リンク
- We Can Work It Out - The Beatles