「ブライス・ハーパー」の版間の差分
m Botによる: {{Normdaten}}を追加 |
|||
54行目: | 54行目: | ||
=== プロ入りとナショナルズ時代 === |
=== プロ入りとナショナルズ時代 === |
||
{{by|2010年}}のMLBドラフト1巡目(全体1位)で[[ワシントン・ナショナルズ]]から指名された<ref>[http://washington.nationals.mlb.com/news/press_releases/press_release.jsp?ymd=20100607&content_id=10916610&vkey=pr_was&fext=.jsp&c_id=was Washington Nationals select outfielder Bryce Harper first overall in 2010 First-Year Player Draft] ''MLB.com Washington Nationals Press Release'' {{en icon}} (2010年6月7日) 2016年9月19日閲覧</ref>。交渉期限直前の8月17日に総額990万[[アメリカ合衆国ドル|ドル]]+出来高払い<ref group="注">2014年と2015年は、[[ロースター (MLB)# |
{{by|2010年}}のMLBドラフト1巡目(全体1位)で[[ワシントン・ナショナルズ]]から指名された<ref>[http://washington.nationals.mlb.com/news/press_releases/press_release.jsp?ymd=20100607&content_id=10916610&vkey=pr_was&fext=.jsp&c_id=was Washington Nationals select outfielder Bryce Harper first overall in 2010 First-Year Player Draft] ''MLB.com Washington Nationals Press Release'' {{en icon}} (2010年6月7日) 2016年9月19日閲覧</ref>。交渉期限直前の8月17日に総額990万[[アメリカ合衆国ドル|ドル]]+出来高払い<ref group="注">2014年と2015年は、[[ロースター (MLB)#26人枠と40人枠|25人枠]]に30日間・60日間・90日間・120日間に在籍するたび、12万5000ドルが追加され、1年間で最大50万ドル、2年間で最大100万ドルが追加される。</ref>の5年契約{{refnest|group=注|2011年と2012年はそれぞれ50万ドル、2013年は75万ドル、2014年は90万ドル、2015年は100万ドル。契約金は625万ドル<ref>{{cite web|url=http://sports.espn.go.com/mlb/news/story?id=5468993|title=Nationals sign Bryce Harper for $9.9M|work=ESPN MLB|author=|date=August 17, 2010|accessdate=December 21, 2014}}</ref>。}}を結んだ<ref>{{cite web|url=http://washington.nationals.mlb.com/news/press_releases/press_release.jsp?ymd=20100817&content_id=13543604&vkey=pr_was&fext=.jsp&c_id=was|title=Washington Nationals agree to terms with Bryce Harper, first overall selection in 2010 First-Year Player Draft|work=MLB.com Nationals Press Release|author=|date=August 17, 2010|accessdate=December 21, 2014}}</ref>。 |
||
{{by|2011年}}はA級{{仮リンク|ヘイガーズタウン・サンズ|en|Hagerstown Suns}}で72試合に出場し、打率.318、14本塁打、17二塁打、46打点を記録。[[2011年のMLBオールスターゲーム#フューチャーズゲーム|オールスター・フューチャーズゲーム]]にも出場し、7月からはAA級[[ハリスバーグ・セネターズ]]に昇格。しかし8月に[[ハムストリング]]を痛めて[[故障者リスト]]入りし、そのままシーズンを終えた。 |
{{by|2011年}}はA級{{仮リンク|ヘイガーズタウン・サンズ|en|Hagerstown Suns}}で72試合に出場し、打率.318、14本塁打、17二塁打、46打点を記録。[[2011年のMLBオールスターゲーム#フューチャーズゲーム|オールスター・フューチャーズゲーム]]にも出場し、7月からはAA級[[ハリスバーグ・セネターズ]]に昇格。しかし8月に[[ハムストリング]]を痛めて[[故障者リスト]]入りし、そのままシーズンを終えた。 |
2021年4月13日 (火) 08:50時点における版
フィラデルフィア・フィリーズ #3 | |
---|---|
フィラデルフィア・フィリーズ時代 (2019年4月16日) | |
基本情報 | |
国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | ネバダ州ラスベガス |
生年月日 | 1992年10月16日(32歳) |
身長 体重 |
6' 3" =約190.5 cm 220 lb =約99.8 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投左打 |
ポジション | 外野手 |
プロ入り | 2010年 MLBドラフト1巡目 |
初出場 | 2012年4月28日 |
年俸 | $27,538,462(2020年)[1] |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
| |
この表について
|
ブライス・エイロン・マックス・ハーパー(Bryce Aron Max Harper,1992年10月16日 - )は、アメリカ合衆国ネバダ州ラスベガス出身のプロ野球選手(外野手)。右投左打。MLBのフィラデルフィア・フィリーズ所属。
3歳年上の実兄ブライアン・ハーパー[2]もプロ野球選手である[注 1]。
生い立ち
3歳からティーボールを始める。7歳になると、10歳の子供たちに混じって野球の試合に参加するようになり、200フィート(約61m)の打球を飛ばす並外れたパワーを発揮し、相手チームから年齢詐称を疑われたため、出生証明書を常に携帯していた[6]。9歳からはアリゾナ州やコロラド州などに遠征する選抜チームに参加するようになる。毎週のように週末に遠征に出かけていたため、移動の車の中で学校の宿題をしていた時期もあったという。12歳の時には既に5フィート10インチ(約177.8cm)の長身であった[7]。
地元のラスベガス高等学校に進学。2008年にはメキシコで行われたU-16パン・アメリカ大会のメンバーに選出されている[8]。同大会では打率.571の成績でMVPに選出される。キューバ戦では終盤に登板してセーブも記録した。ラスベガス高等学校での2008年シーズンは、38試合に出場して打率.590、11本塁打、67打点を記録した。
2009年シーズンは39試合に出場。115打数で打率.626、14本塁打、22二塁打、9三塁打、36盗塁、 55打点、三振はわずかに5つという驚異的な成績を残している[9]。U-18アメリカ合衆国代表にも選出されている[8]。
スポーツ・イラストレイテッドの表紙を飾る
アメリカ合衆国最大手スポーツ雑誌『スポーツ・イラストレイテッド』は、2009年6月8日号において、表紙にハーパーを掲載した[10]。NBAファイナル、NHLスタンレーカップといった主要スポーツイベントの期間中に、アマチュア野球選手が同誌の表紙を飾るのは異例のことだった。同誌は、「570FOOT HOME RUNS(570フィート=約173.7mのホームラン)」「96MPH FASTBALL(96mph=約154km/hの速球)」「16 YEARS OLD(16歳)」という謳い文句でハーパーを紹介し、「BASEBALL'S CHOSEN ONE(野球界の選ばれし者)」と称した。また、同じく高校時代から抜きん出た存在であり、高校時代に同誌の表紙を飾ったこともあるNBAクリーブランド・キャバリアーズのレブロン・ジェームズを引き合いに出し、ハーパーを「野球界のレブロン・ジェームズ」と称した。
自身が表紙を飾ったことを受けて、ハーパーは「信じられない」と語っているが、一方では「18歳か19歳になる頃には、メジャーリーグでプレーしたい」、「いつかニューヨーク・ヤンキースでプレーして殿堂入りしたい」と語り、自信を漲らせていた[9]。
2011年のMLBドラフトで全体1位指名が有力視[11][12]されていたが、代理人スコット・ボラスのアドバイスを受けたハーパーの家族は、当初の予定より1年早い2010年のMLBドラフトでの指名を模索[9]。その結果、2009年夏に一般教育修得程度試験(G.E.D)を受験し、秋からは2年制のサザン・ネバダ大学に進学(飛び級)することになった[13]。2010年のシーズンは66試合で打率.443、31本塁打、98打点、OPS1.513を記録[14]。その活躍が評価され、最優秀アマチュア選手に贈られるゴールデンスパイク賞を受賞した[15]。
経歴
プロ入りとナショナルズ時代
2010年のMLBドラフト1巡目(全体1位)でワシントン・ナショナルズから指名された[16]。交渉期限直前の8月17日に総額990万ドル+出来高払い[注 2]の5年契約[注 3]を結んだ[18]。
2011年はA級ヘイガーズタウン・サンズで72試合に出場し、打率.318、14本塁打、17二塁打、46打点を記録。オールスター・フューチャーズゲームにも出場し、7月からはAA級ハリスバーグ・セネターズに昇格。しかし8月にハムストリングを痛めて故障者リスト入りし、そのままシーズンを終えた。
2012年はAAA級シラキュース・チーフスで開幕を迎えたが、マイケル・モースやライアン・ジマーマンの故障者リスト入りに伴い4月28日にメジャー初昇格を果たした[19]。その日のロサンゼルス・ドジャース戦で7番・左翼手で先発出場してデビューした。第3打席にチャド・ビリングズリーから初安打(二塁打)を打ち、第4打席では犠牲フライによる初打点を記録[20]。5月6日のフィラデルフィア・フィリーズ戦でコール・ハメルズから背中へ死球を受ける。安打で三塁に進むと、一塁への牽制球の隙を突いてホームスチールを決めた。10代の選手によるホームスチールは48年ぶりだった[21]。その後もレギュラーに定着し、5月15日のサンディエゴ・パドレス戦ではティム・ストーファーから初本塁打を記録した[22]。5月下旬以降は2番打者に定着し、シーズンのほとんどを2番・中堅手として起用された。7月10日に行われたオールスターゲームには、膝の手術のため出場を辞退したマイアミ・マーリンズのジャンカルロ・スタントンの代替選手として選出された。19歳での選出は野手としては史上最年少で、5回から出場し2打席に立ったが、結果は四球と見逃し三振であった。8月26日には20号本塁打を放ち、トニー・コニグリアロ以来史上2人目の10代20本塁打を達成した[23]。98得点(リーグ5位)、9三塁打(同8位)も記録した。また、中堅の守備では守備防御点(DRS)+13を記録した。ポストシーズンではセントルイス・カージナルスとのディビジョンシリーズに出場したが、1本塁打を記録した。レギュラーシーズンでの活躍が評価され、野手として史上最年少でナショナルリーグの新人王に選出された[24]。翌年に行われる第3回WBCのアメリカ代表入りも期待されたが、12月5日に代理人のスコット・ボラスが不参加を明言した[25]。
2013年5月17日に左膝を負傷したため2試合欠場し、5月20日に復帰したが、5月27日に再び左膝を故障し、6月1日に15日間の故障者リスト入りした。7月1日に復帰した。オールスターゲームではファン投票の外野手部門の3位で選出され、9番・中堅手で先発出場し、2打席に立った。この年は118試合に出場し、打率.274、20本塁打、58打点、11盗塁だった。
2014年は、故障の影響で規定打席には届かなかったが、デビューから3年連続2桁本塁打となる13本塁打を放った。ポストシーズンのサンフランシスコ・ジャイアンツとのディビジョンシリーズでは打率.294、3本塁打、4打点の成績を残したが、チームは敗退した。10月1日にはホセ・アルトゥーベ、ジャスティン・モルノーと共に日米野球2014の追加メンバーとして発表された[26]が、怪我で辞退した[27]。12月15日にナショナルズと総額750万ドルの2年契約[28]に合意した[29]。
2015年5月6日の対マイアミ・マーリンズ戦にて、自身初めて1試合3本塁打を記録した。1試合3本塁打は球団史上4人目[注 4]の快挙だった。また、22歳202日での1試合3本塁打は、1969年6月11日にジョー・ラホードが22歳53日で記録達成して以来の若さだった[30]。また翌日の試合でも2本塁打を記録し、2試合で5本塁打を記録した[31]。5月8日のアトランタ・ブレーブス戦で、サヨナラ本塁打を記録し3試合で6本塁打を記録した[32]。5月11日に、週間最優秀選手賞を受賞した[33]。5月18日に、週間最優秀選手賞を2週連続で受賞した[34]。オールスターゲームではファン投票の外野手部門の1位で選出され、3番・右翼手で先発出場し、3打席に立ったがまた安打を記録できなかった。9月16日の対フィラデルフィア・フィリーズ戦では、7回に右中間深くに本塁打を放り込み、自身初のシーズン40本塁打に到達した[35]。最終的には42本塁打で本塁打王を獲得。打率.330(3厘差のリーグ2位)、99打点(リーグ5位)、38二塁打(同5位タイ)、124四球(同2位)、15故意四球(同2位タイ)、118得点(同1位)、出塁率.460、長打率.649、(いずれも両リーグ1位)だった。この活躍が評価され、満票でナ・リーグのMVPに選出された。22歳と353日でのMVP受賞は史上3番目の若さ[注 5][36]、満票の受賞者としては史上最年少という快挙だった[37]。ハンク・アーロン賞、シルバースラッガー賞も受賞した。
2016年4月14日のアトランタ・ブレーブス戦、3回裏の満塁の場面でフリオ・テヘランから通算100号となる本塁打を放った。23歳181日での達成は史上8番目の若さであった[注 6][38]。この週は週間MVPも獲得した。5月8日、0打数7出塁(0打数6四球1死球で)のメジャー記録を残した[39]。1試合6四球はジェフ・バグウェルと並んでタイ記録。5月は33四死球を記録。前半戦は打率.256、19本塁打を残し、ファン投票で4回目のオールスター出場となった。シーズン打率はキャリアワーストの.243だった。一方で盗塁はキャリアハイの21盗塁を記録した。
2017年、4月は.391・9本塁打という数字を残し、週間MVPを獲得した[40]。5月29日の対サンフランシスコ・ジャイアンツ戦で、ジャイアンツのハンター・ストリックランドより死球を受けたことに激高しヘルメットを投げつけて殴り合いの乱闘となり退場処分を受け[41]、翌30日にMLBより4試合の出場停止と罰金の処分を受けた[注 7]が、この処分について異議申し立てをした[43]結果、31日に3試合の出場停止に軽減された[44]。前半戦をリーグ3位となる打率.325、本塁打、打点でもリーグトップ10という成績を収め、リーグ最多得票で3年連続となるオールスターゲームに選出された。8月7日のマーリンズ戦で通算150本塁打を達成し、24歳295日での達成はマイク・トラウトと同じだった[45]。8月12日の試合で左膝の骨挫傷を負い[46]、故障者リスト入りした(9月27日に復帰[47])。その影響もあり出場試合こそ多くなかったものの、OPSが1.000を超える成績を収めた。ポストシーズンではNLDSでシカゴ・カブスと対戦し、自身はサヨナラ勝ちに繋がる同点本塁打を放つなどしたが全体としては打率.211と打てず、チームも敗退した。なお、5月13日にナショナルズと1年の契約延長の合意をしており、2018年の年俸は2165万ドル(約24億円)で、これは年俸調停の権利を持つ選手で史上最高額である[48]。
2018年は前半戦終了時点での打撃成績は打率.214、23本塁打、102三振を記録。オールスターゲームおよび本塁打競争に選出された[49]。ナショナルズの本拠地であるナショナルズパークで開催されたオールスターゲームの本塁打競争では父親のロンが投手を務め、決勝でカイル・シュワーバーと対戦すると残り47秒で14本塁打を放ち勝利するなど大会計45本塁打で優勝を飾った[50]。オールスターゲームでは2打数無安打に終わった。後半戦は復調し(打率.300)、9月には週間MVPを獲得した[51]。8月17日にはキャリア通算500打点に到達した。最終成績は打率.249、34本塁打、100打点で、自身初のシーズン100打点を記録した。また、130四球はリーグトップだった。10月29日にFAとなった。
フィリーズ時代
2019年2月28日、フィリーズとFAでの史上最高額となる13年3億3000万ドルで契約合意した[52]。ナショナルズ時代の背番号『34』は殿堂入り選手のロイ・ハラデイがつけていたため永久欠番になる可能性があり、新しい背番号として『3』を選んだ[53]。シーズンでは開幕2戦目で移籍後初安打を本塁打で記録したが、前半戦は打率.253、16本塁打に留まりオールスターには選出されなかった。後半戦は19本塁打を記録し、8月15日のシカゴ・カブス戦では逆転満塁サヨナラホームランを放った[54]。最終的には打率.260、35本塁打、114打点を記録した。
選手としての特徴
アレックス・ロドリゲス、ケン・グリフィー・ジュニアなどと比較される逸材選手[55]。
身長6フィート3インチ(約191cm)・体重220ポンド(約100kg)という恵まれた体格を持ち、左打席から鋭いスイングを繰り出す。アマチュア時代のポジションは主に捕手であり、三塁手や遊撃手を務めることもあった。プロ入り後は打撃と強肩をより生かすために、外野手にコンバートされることになった[56]。
高校時代の守備位置は捕手であったが、投手としても活躍し、最速96mph(約154km/h)の速球に加え、カーブやチェンジアップも操っていた[9]。
後述の感情をあらわにするポリシーもあり、通算退場処分数13は、現役ではマット・ケンプに次ぐ現役2位[57]。
そのようなこともあってか、アメリカのスポーツ専門サイト『The Athletic』が2019年5月に発表した、メジャーリーグ選手間投票の「もっとも過大評価されている選手は?」という項目で、ハーパーは全体の62%の得票を集めて1位だった(2位のマーカス・ストローマンの得票率は4.1%)[58]。
人物
ビッグマウスで、目標を聞かれると「殿堂入りさ。史上最も偉大な野球選手と思われたいね」と語り、GQ誌で「球界にはもっとスーパースターが必要だ」「アルバートと俺は互いに尊敬し合っている」と発言した。A+級ポトマックでプレーしていた頃は、ホームランを打った後感触を味わうように打球を見送り、投手に何か言われるとホームインの時にキスの仕草で応じ、「エフ(ファック)・ユー」とつぶやいた。走攻守に秀でた才能と共にこういった部分を指して、GQ誌は「ネクスト・バリー・ボンズ」と形容した[59]。
野球をより人気のあるスポーツにするためには、感情をもっとあらわにするべきだと考えており、MLBに存在する「不文律」を嫌っている[61]。この考えを広めるため「MAKE BASEBALL FUN AGAIN」というスローガンを掲げ、Tシャツや帽子などのグッズを販売した[62]。
2019年6月、アメリカの経済誌フォーブスは2019年版の世界のアスリートの年収を公表した[63]。ハーパーの年収は4450万ドルであり、野球選手でマイク・トラウトに次ぐ2位、世界のスポーツ選手で23位にランクインした。
NHLのベガス・ゴールデンナイツのファンである。
エピソード
天才ぶりは幼いときから知られ、9歳のときには、すでに、「雇われ選手」として、全米各地の大会に出場するようになっていた(米国では少年野球がビジネス化、名門チームが戦績を上げて名を売るために、大会ごとに優秀選手を金で雇う行為が常態化している)。ハーパーが12歳のときに大会に出場した際、彼は大会が行われたアラバマから電話で母親のシェリに「まあまあの成績だった」と言ってきたが、その後コーチから「まあまあ」の中身が12打数12安打・11本塁打であることを知らされた。母親が「息子は天才」とはっきり認識するようになったのは、その瞬間だったという[64]。
2018年、ナショナルズは本塁打競争を前に特定の5試合について、ハーパーが本塁打を放つごとに1ドルずつチケットの代金を下げると告知していた。実際に本塁打競争でハーパーが打球を45本スタンドに運んだことで、販売中のチケットの最低価格は1ドルになり、ナショナルズはツイッター上で球団の経理部に対して公に謝罪の言葉を伝えている[65]。
ハーパーとフィリーズの契約合意が発表されてからの24時間で試合チケットが10万枚を売り上げた。また、新天地のユニフォームは発売から最初の24時間、48時間でともに米プロスポーツ史上最高の売り上げた[66][67]。それはNBAのスーパースター、レブロン・ジェームズの記録を超えるものだった。さらに、フィリーズのグッズは前年同期比5000%増の売り上げを記録した[68]。
詳細情報
年度別打撃成績
年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
盗 塁 死 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
敬 遠 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
長 打 率 |
O P S |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2012 | WSH | 139 | 597 | 533 | 98 | 144 | 26 | 9 | 22 | 254 | 59 | 18 | 6 | 3 | 3 | 56 | 0 | 2 | 120 | 8 | .270 | .340 | .477 | .817 |
2013 | 118 | 497 | 424 | 71 | 116 | 24 | 3 | 20 | 206 | 58 | 11 | 4 | 3 | 4 | 61 | 4 | 5 | 94 | 4 | .274 | .368 | .486 | .854 | |
2014 | 100 | 395 | 352 | 41 | 96 | 10 | 2 | 13 | 149 | 32 | 2 | 2 | 3 | 1 | 38 | 4 | 1 | 104 | 6 | .273 | .344 | .423 | .768 | |
2015 | 153 | 654 | 521 | 118 | 172 | 38 | 1 | 42 | 338 | 99 | 6 | 4 | 0 | 4 | 124 | 15 | 5 | 131 | 15 | .330 | .460 | .649 | 1.109 | |
2016 | 147 | 627 | 506 | 84 | 123 | 24 | 2 | 24 | 223 | 86 | 21 | 10 | 0 | 10 | 108 | 20 | 3 | 117 | 11 | .243 | .373 | .441 | .814 | |
2017 | 111 | 492 | 420 | 95 | 134 | 27 | 1 | 29 | 250 | 87 | 4 | 2 | 0 | 3 | 68 | 11 | 1 | 99 | 15 | .319 | .413 | .595 | 1.008 | |
2018 | 159 | 695 | 550 | 103 | 137 | 34 | 0 | 34 | 273 | 100 | 13 | 3 | 0 | 9 | 130 | 16 | 6 | 169 | 7 | .249 | .393 | .496 | .889 | |
2019 | PHI | 157 | 682 | 573 | 98 | 149 | 36 | 1 | 35 | 292 | 114 | 15 | 3 | 0 | 4 | 99 | 11 | 6 | 178 | 10 | .260 | .372 | .510 | .882 |
2020 | 58 | 244 | 190 | 41 | 51 | 9 | 2 | 13 | 103 | 33 | 8 | 2 | 1 | 2 | 49 | 8 | 2 | 43 | 5 | .268 | .420 | .542 | .962 | |
MLB:9年 | 1142 | 4883 | 4069 | 749 | 1122 | 228 | 21 | 232 | 2088 | 668 | 98 | 36 | 10 | 40 | 733 | 89 | 31 | 1055 | 81 | .276 | .387 | .513 | .900 |
- 2020年度シーズン終了時
- 各年度の太字はリーグ最高
年度別守備成績
年 度 |
球 団 |
中堅(CF) | 左翼(LF) | 右翼(RF) | 一塁(1B) | ||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 |
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 |
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 |
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2012 | WSH | 92 | 200 | 4 | 4 | 1 | .981 | 7 | 14 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | 65 | 97 | 4 | 3 | 2 | .971 | - | |||||
2013 | 9 | 16 | 1 | 0 | 0 | 1.000 | 97 | 150 | 11 | 5 | 1 | .970 | 16 | 36 | 1 | 1 | 0 | .974 | - | ||||||
2014 | 7 | 10 | 0 | 1 | 0 | .909 | 90 | 147 | 9 | 3 | 0 | .981 | 10 | 9 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | - | ||||||
2015 | 13 | 28 | 1 | 0 | 0 | 1.000 | - | 140 | 269 | 8 | 7 | 2 | .975 | - | |||||||||||
2016 | - | - | 143 | 256 | 5 | 2 | 1 | .992 | - | ||||||||||||||||
2017 | - | - | 110 | 173 | 8 | 2 | 2 | .989 | - | ||||||||||||||||
2018 | 63 | 141 | 1 | 2 | 0 | .986 | - | 116 | 144 | 0 | 1 | 0 | .993 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | .--- | ||||||
2019 | PHI | - | - | 152 | 284 | 13 | 5 | 1 | .983 | - | |||||||||||||||
2020 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | - | 48 | 64 | 2 | 1 | 0 | .985 | - | |||||||||||
MLB | 187 | 398 | 7 | 7 | 1 | .983 | 194 | 311 | 20 | 8 | 1 | .976 | 800 | 1332 | 41 | 22 | 8 | .984 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | .--- |
- 2020年度シーズン終了時
タイトル
- 本塁打王:1回(2015年)
表彰
- シーズンMVP:1回(2015年)
- 新人王:(2012年)
- シルバースラッガー賞(外野手部門):1回(2015年)
- ハンク・アーロン賞:1回(2015年)
- 月間最優秀新人:2回(2012年5月、9月)
- プレイヤー・オブ・ザ・マンス:2回(2015年5月、2016年4月)
- 週間MVP:6回(2015年5月10日・5月17日・9月20日、2016年4月17日、2017年4月23日、2018年9月9日)
記録
- MiLB
- オールスター・フューチャーズゲーム選出:1回(2011年)
- MLB
- MLBオールスターゲーム選出:6回(2012年、2013年、2015年 - 2018年)
背番号
- 34(2012年 - 2018年)
- 3(2019年 - )
代表歴
- 2008 U-16 アメリカ合衆国代表
- 2009 U-18 アメリカ合衆国代表
脚注
注釈
- ^ 2008年にナショナルズから31巡目[3]、2010年にカブスから27巡目[4]、2011年に再びナショナルズから30巡目で指名され[5]、8月15日に契約を結びプロ入りを果たした。
- ^ 2014年と2015年は、25人枠に30日間・60日間・90日間・120日間に在籍するたび、12万5000ドルが追加され、1年間で最大50万ドル、2年間で最大100万ドルが追加される。
- ^ 2011年と2012年はそれぞれ50万ドル、2013年は75万ドル、2014年は90万ドル、2015年は100万ドル。契約金は625万ドル[17]。
- ^ 過去の3人はアルフォンソ・ソリアーノ、アダム・ダン、ライアン・ジマーマン
- ^ 上位2人はジョニー・ベンチ、スタン・ミュージアル
- ^ 上位7人はメル・オット、トニー・コニグリアロ、エディ・マシューズ、アレックス・ロドリゲス、アンドリュー・ジョーンズ、ミゲル・カブレラ、ジョニー・ベンチ
- ^ これは前年のマニー・マチャドとタイ記録である[42]。
出典
- ^ “Bryce Harper Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2020年2月5日閲覧。
- ^ “Bryan Harper Minor Leagues Statistics & History” (英語). Baseball-Reference.com. 2019年3月1日閲覧。
- ^ Washington Nationals 2008 Draft Selections MLB.com Washington Nationals 2016年9月19日閲覧
- ^ Chicago Cubs 2010 Draft Selections MLB.com Chicago Cubs 2016年9月19日閲覧
- ^ Washington Nationals 2011 Draft Selections MLB.com Washington Nationals 2016年9月19日閲覧
- ^ Teen bopper The Boston Globe(2009/03/10)
- ^ 2005 Baseball For The Ages Baseball America
- ^ a b USA Baseball Alumni: Players (Since 1984) USABaseball.com: The Official Site of USA Baseball: Home 2017年6月4日閲覧
- ^ a b c d Just 16, prep phenom lands SI cover MLB.com(2009/06/04)
- ^ Sports Illustrated discovers Las Vegas High baseball standout reviewjournal.com(2009/06/02)
- ^ Article from the Las Vegas Review Journal
- ^ International Power Showcase page about Bryce Harper
- ^ Harper ready to give college try Las Vegas Review-Journal.(2009/06/14)
- ^ Southern Nevada - Season Statistics,2010年8月17日閲覧
- ^ Award honors Harper as nation's top amateur baseball player,Las Vegas ReviewJournal.com(英語),2010年8月17日閲覧
- ^ Washington Nationals select outfielder Bryce Harper first overall in 2010 First-Year Player Draft MLB.com Washington Nationals Press Release (2010年6月7日) 2016年9月19日閲覧
- ^ “Nationals sign Bryce Harper for $9.9M”. ESPN MLB (August 17, 2010). December 21, 2014閲覧。
- ^ “Washington Nationals agree to terms with Bryce Harper, first overall selection in 2010 First-Year Player Draft”. MLB.com Nationals Press Release (August 17, 2010). December 21, 2014閲覧。
- ^ 【MLB】2010年“ドラ1”B.ハーパーがメジャー昇格へ
- ^ 超有望株B.ハーパー、上々デビューもチームは敗戦
- ^ 浜雄一郎「ストラスバーグ&ハーパー 怪物伝説」『月刊スラッガー』2012年8月号、日本スポーツ企画出版社、2012年、雑誌15509-8、12頁。
- ^ 注目新人B.ハーパーがメジャー初本塁打 ナショナルズ勝利
- ^ Harper hits 20th home run, Nats beat Phillies
- ^ “Bryce Harper wins National League Rookie of the Year award”. Washington Post. 2019年3月1日閲覧。
- ^ Boras: Bryce Harper will not play in the World Baseball Classic
- ^ Altuve, Morneau, Harper to play in Japan series MLB All-Stars to participate in five games against national team in November
- ^ 日米野球のMLB選手確定!今季16勝のシューメーカーら追加発表
- ^ 2015年は250万ドル、2016年は500万ドル。
- ^ Bill Ladson (December 15, 2014). “Harper, Nats reach 2-year deal, avoiding grievance”. MLB.com. December 21, 2014閲覧。
- ^ Bill Ladson. “Harper hits three homers, one a 445-foot blast Youngest player since 1969 to accomplish feat”. MLB.com. 2015年5月21日閲覧。
- ^ Harper clubs 5 homers in 2-game span MLB.com 英語 (2015年5月9日) 2015年5月28日閲覧
- ^ Harper 'doing everything well' in hot stretch MLB.com 英語 (2015年5月9日) 2015年5月28日閲覧
- ^ Bryce Harper of the Washington Nationals named NL Player of the Week MLB.com 英語 (2015年5月11日) 2015年5月28日閲覧
- ^ Nationals RF Bryce Harper named National League Player of the Week MLB.com 英語 (2015年5月18日) 2015年5月28日閲覧
- ^ September 16, 2015 WSN VS PHI - Baseball-Reference.com (英語) . 2015年9月18日閲覧。
- ^ “Harper unanimous BBWAA NL MVP after huge year” (英語). [MLB.com (2015年11月19日). 2016年4月16日閲覧。
- ^ “メジャーのMVPにハーパーとドナルドソン ハーパーは史上最年少の満票受賞”. BASEBALL KING (2015年11月20日). 2015年12月5日閲覧。
- ^ “Bryce Harper is eighth-youngest to reach 100 home runs” (英語). ESPN (2016年4月14日). 2016年4月16日閲覧。
- ^ 【米国はこう見ている】昨季MVP打者が「0打数7出塁」のMLB記録 1試合6四球も最多タイ記録に
- ^ “Bryce Harper wins NL Player of the Week” (英語). MLB.com. 2018年12月3日閲覧。
- ^ Giants, Nats scrap after Harper hit by pitch MLB.com (2017年5月29日) 2017年6月4日閲覧
- ^ Strickland (6 games), Harper (3) suspended MLB.com (2017年5月31日) 2017年6月4日閲覧
- ^ 大リーグ機構 乱闘騒ぎの2選手に出場停止処分スポーツニッポン 2017年5月31日
- ^ Harper's suspension cut to 3 games MLB.com (2017年5月31日) 2017年6月4日閲覧
- ^ Bryce Harper hit his 150th career homer ... at the same exact age Mike Trout did MLB.com (2017年8月7日) 2017年8月8日閲覧
- ^ “Nationals' Bryce Harper injured, exits game” (英語). MLB.com. 2018年11月25日閲覧。
- ^ “Nationals' Harper 0-for-2 in return from DL” (英語). ESPN.com 2018年11月25日閲覧。
- ^ “Harper, Nationals agree to 2018 contract”. MLB.com. 2017年9月10日閲覧。
- ^ “Mookie Betts, Bryce Harper headline All-Star rosters” (英語). SI.com 2018年12月3日閲覧。
- ^ “Harper wins 2018 HR Derby”. MLB.com. 2018年7月18日閲覧。
- ^ “Bryce Harper wins NL Player of the Week” (英語). MLB.com. 2018年12月3日閲覧。
- ^ “Bryce Harper deal with Phillies”. MLB.com. 2019年3月1日閲覧。
- ^ “フィリーズ入りブライス・ハーパーは、なぜ背番号3を選んだのか?”. www.sportingnews.com. 2019年4月7日閲覧。
- ^ Nesbitt, Andy. “Bryce Harper sprinted around the bases after his walk-off grand slam”. USA TODAY. 2019年9月30日閲覧。
- ^ Bryce Harper's Goal Is To Play For The New York Yankees
- ^ Bill Ladson,2010年8月17日,Nats, Harper agree right before midnight,MLB.com(英語),2010年8月17日閲覧
- ^ “13年370億円。ブライス・ハーパーは過大評価の声を覆せるか”. web Sportiva. p. 1. 2019年10月8日閲覧。
- ^ “13年370億円。ブライス・ハーパーは過大評価の声を覆せるか”. web Sportiva. p. 2 (2019年5月2日). 2019年10月8日閲覧。
- ^ 浜雄一郎「ストラスバーグ&ハーパー 怪物伝説」『月刊スラッガー』2012年8月号、日本スポーツ企画出版社、2012年、雑誌15509-8、12頁。
- ^ 浜雄一郎「ストラスバーグ&ハーパー 怪物伝説」『月刊スラッガー』2012年8月号、日本スポーツ企画出版社、2012年、雑誌15509-8、12頁。
- ^ “Bryce Harper rips baseball's unwritten rules: 'It's a tired sport'”. USA TODAY. 2019年3月5日閲覧。
- ^ “Bryce Harper's mission make baseball fun again”. ESPN NEWS. 2017年8月8日閲覧。
- ^ The World's Highest-Paid Athletes Forbes 2019年6月13日閲覧。
- ^ 『Sports Illustrated』2009年6月号。
- ^ “ハーパーの本塁打競争優勝でナショナルズ悲鳴、チケット代金が1ドルに”. (2018年7月18日)
- ^ “ハーパーがレブロン超え!フィリーズは早くもホクホク 新ユニ売り上げが史上最高記録を更新”. ベースボールチャンネル. 2019年3月5日閲覧。
- ^ “Bryce Harper sets pro sports jersey sale record”. MLB.com. 2019年3月5日閲覧。
- ^ “Bryce Harper's Phillies jersey sets 24-hour sales record” (英語). www.sportingnews.com. 2019年3月5日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- Bryce Harper stats MiLB.com
- Bryce Harper (@Bharper3407) - X(旧Twitter)
- Bryce Harper (@bryceharper3) - Instagram
- Bryce Harper (bryceharper) - Facebook