「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」の版間の差分
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** [http://www.dragonquest.jp/roto/ ドラゴンクエスト“ロト伝説”シリーズ 公式プロモーションサイト]- PS4・3DS版 |
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** [http://web.archive.org/web/20011202133007/www.enix.co.jp/news/DQ/sfc-dr3/sfc.html SFC DragonQuest3] - エニックスによるSFC版の公式サイト。2001年12月2日時点。 |
** [http://web.archive.org/web/20011202133007/www.enix.co.jp/news/DQ/sfc-dr3/sfc.html SFC DragonQuest3] - エニックスによるSFC版の公式サイト。2001年12月2日時点。 |
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** [http://web.archive.org/web/20010330083816/www.enix.co.jp/product/game/shosai/dq3/home.htm GBC版の公式サイト] - エニックス。2001年4月13日時点 |
** [http://web.archive.org/web/20010330083816/www.enix.co.jp/product/game/shosai/dq3/home.htm GBC版の公式サイト] - エニックス。2001年4月13日時点 |
2017年9月4日 (月) 15:23時点における版
ジャンル | ロールプレイングゲーム |
---|---|
対応機種 |
ファミリーコンピュータ NES |
開発元 | チュンソフト |
発売元 | エニックス |
プロデューサー | 千田幸信 |
ディレクター | 中村光一 |
シナリオ | 堀井雄二 |
プログラマー | 内藤寛 |
音楽 | すぎやまこういち |
美術 | 鳥山明 |
シリーズ | ドラゴンクエストシリーズ |
人数 | 1人 |
メディア |
2メガビット+64キロRAM ロムカセット[1] (バッテリーバックアップ搭載) |
発売日 |
1988年2月10日 1991年6月12日 |
売上本数 | 約380万本 |
『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(ドラゴンクエストスリー そしてでんせつへ)は、1988年(昭和63年)2月10日にエニックス(現:スクウェア・エニックス)より発売されたファミリーコンピュータ用ロールプレイングゲーム。
その後、リメイクとして1996年(平成8年)に『スーパーファミコン ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』、2000年(平成12年)に『ゲームボーイ ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(ゲームボーイカラー専用)が発売されているほか、2009年(平成21年)より携帯アプリ版も配信されている。2011年(平成23年)9月15日発売の『ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III』に、FC版およびSFC版が第1作『ドラゴンクエスト』や『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』と共に収録された。2017年8月24日からはPlayStation 4、ニンテンドー3DS版もダウンロードで配信されている[2]。
北米では、『Dragon Warrior III』としてNES版とGBC版が発売されている。
以降、特記が無い限りはオリジナル版であるファミリーコンピュータ版について述べる。
概要
ドラゴンクエストシリーズの第3作。堀井雄二の脚本・ゲームデザイン、鳥山明のキャラクターデザイン、すぎやまこういちのヒロイックな音楽などにより爆発的な人気を博し、発売日には量販店の前に数キロメートルの行列ができるなどの社会現象を巻き起こした(後述)。キャッチコピーは「触れたら最後、日本全土がハルマゲドン」。SFC版は「SFC究極のドラクエ」。GBC版は「一番愛されたドラゴンクエスト」。企画段階の仮タイトルは「そして伝談へ」だった。
物語は、ロトシリーズ3部作の完結篇と位置づけられており、前2作『ドラゴンクエスト』『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』の物語中に名が登場した伝説の勇者「ロト」、および舞台となった世界「アレフガルド」の秘密が本作で判明する(ただし、堀井雄二は『I』製作時は『III』まで想定しておらず、後付ながらストーリーがうまく繋がったのはよかったと述べている[3])。
ROMは前作の2倍である2メガビット(256キロバイト)ROM を使用、バッテリーバックアップのセーブファイル容量は64キロビットとなっている。ゲームシステム面では、仲間キャラクターの名前・職業(キャラクタークラス)・性別を自由に選び、パーティーを自由に編成して冒険できるという、キャラクターメイキングのシステムを取り入れている。『ドラゴンクエスト』で削ぎ落とされた要素が『ドラゴンクエストIII』になって実現した形で、これはバッテリーバックアップの採用が大きい[3]。また、シリーズで初めて、複数のフィールドマップが登場するようになった。そのためROM容量が不足し、製品版では一部の町やダンジョン[注 1]、モンスター[注 2]などのいくつかの要素がカットされている。またオープニングもなく、タイトル画面は真っ黒な無音の画面に「DRAGON QUEST III」と表示されるのみとなった。
日本における売上本数は380万本を記録。この数字は2006年(平成18年)11月頃まで他社の作品を含めた日本の歴代ゲーム売上本数でも十傑に入っている。2010年(平成22年)現在、この記録はドラゴンクエストシリーズでは『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』に続き3位。ゲーム雑誌『ファミ通』の15周年・20周年読者投票企画ではドラゴンクエストシリーズ中では最も上位だった。
発売後には、ゲームブック化や小説化、ドラマCD(CDシアター)化も行われている(小説ドラゴンクエスト、ゲームブックドラゴンクエスト、CDシアター ドラゴンクエストを参照)。エニックスの出版事業で最初に手がけたのが本作(ファミコン版)の公式ガイドブックである[4]。
別冊宝島には1988年のサブカル・流行の1つとしてこの作品が紹介されている[5]。
タイトルロゴについて
パッケージなどに記載されているタイトルロゴは、ロゴ全体が剣の鍔と持ち手を模したものであるため、ナンバリングタイトルで唯一『DRAGON QUEST』の「T」が剣の形になっていない[注 3]。
また、『ドラゴンクエストVI 幻の大地』までの作品の中では唯一数字と重なっていない作品でもある(リメイク版では重なっている)。
ゲーム内容
リメイク版については後述のリメイクの節を参照。
プレイヤーキャラクター
本作ではシリーズ初のキャラクターメイキングが採用されており、プレイヤーの扱うパーティーとなるキャラクターに固有設定を持った人物が存在せず[注 4]、プレイヤーの分身である主人公以外のパーティーキャラクターを任意で選んだ最大4人までのパーティーを作ることができる。また、パーティーキャラクターを使用せずに、主人公だけで冒険に出発することが可能である[注 5]。
このゲームに登場するプレイヤーの扱うパーティーキャラクターは必ず一つの「職業」(キャラクタークラス)を持っており、装備できる武器や防具、レベル上昇時のステータス成長の傾向などは就いている職業によって決定される。また、今作では各パーティーキャラクターの性別が設定される。男女どちらの性別を選んでも能力には影響しないが、移動画面でのグラフィックが男女で異なるほか、女性専用の武器・防具などが複数存在し、またリメイク版以降は逆に男性専用の武具・防具も登場するが4つしかない。性別は、主人公であれば新しくゲームを始める際に、それ以外のキャラクターであれば登録する際に決定する。
呪文の数は前作の22種類から倍以上の60種類に増えるとともに、呪文が系統別に整理され、以後のシリーズにおける呪文体系が本作で確立された。解説文中の呪文についての詳細はドラゴンクエストシリーズの呪文体系を参照。
ルイーダの酒場
出発点となるアリアハンに「ルイーダの酒場」があり、パーティーの編成はここで行う。
- ルイーダの店
- 登録されているキャラクターをパーティーに迎え入れたり、現在のパーティーメンバーを預けたりすることができる。ゲーム開始時にはあらかじめ3人のキャラクター(戦士〈男〉・僧侶〈男〉・魔法使い〈女〉)が登録されている。また、通常は主人公をパーティーから外すことはできないが、一度ゲームクリアした冒険の書では主人公も他のキャラクターと同様にパーティーから外せるようになり、主人公のいないパーティーも可能となる。
- 冒険者の登録所
- 名前、性別、職業を入力してキャラクターを登録し、ルイーダの店で仲間に入れられる状態にする。キャラクターメイキングごとに、ステータスが変化する。登録時にステータスが表示され、登録するかどうか確認される。上記の概要に書かれている理由により本作では主人公を含めて「ろと」および「ロト」とついた名前をつけることはできない。また、すでにいるキャラクターと同じ名前をつけることもできない。
- 登録できるのは最大11人までで、それ以上登録する場合は誰かを消去してから登録することになる[注 6]。SFC・GBC版で、最大22人。
ダーマの神殿
主人公以外のキャラクターはこの神殿で別の職業へ「転職」させることができる。転職資格は主人公以外のレベル20以上のキャラクター。転職後はレベルが1に戻るが、ステータス値が転職前の半分となるだけで、それまでに覚えた呪文はそのまま使える。例えば、魔法使いが戦士に転職すると、重い武器と呪文の両方を扱える戦士となる。また、僧侶が魔法使いに転職すると、回復呪文と攻撃呪文の両方が使える魔法使いが誕生する。ただし、あくまでも職業によって装備品や特性が異なるため、転職の際には以下の点に注意する必要がある。
- 転職直後、装備していた武器・防具は全て外される。
- 特殊能力をもつキャラクターが転職した場合、以前のその能力は失われる。
- 武闘家が転職した場合、「会心の一撃が出やすい能力」(以下「武闘家の能力」)は失われる。
- 商人が転職した場合、「お金をさらに発見する能力」や「アイテム鑑定能力」(以下「商人の能力」)は失われる。
- 呪文の使えるキャラクターが転職した場合、以前の職業の呪文は新たに覚えることができなくなる(それまでに覚えた呪文しか使えない)。
- 呪文の使える別の職業に転職した場合、以後その職業の呪文しか覚えられない。
- 僧侶が魔法使いに転職した場合、以後魔法使いの呪文しか覚えられず、僧侶の呪文はそれまで覚えたものしか使えない。
- 魔法使いが僧侶に転職した場合、以後僧侶の呪文しか覚えられず、魔法使いの呪文はそれまで覚えたものしか使えない。
- 本来呪文の使えない職業(戦士など)に転職した場合、以後新たに呪文を覚えられず、最大MPも増加しない。
- 呪文の使える別の職業に転職した場合、以後その職業の呪文しか覚えられない。
なお、呪文の使えるキャラクターが特殊能力のある職業に転職した場合はその職業の能力を得ることができるため、武闘家の能力と呪文の両方を扱える武闘家や、商人の能力と呪文の両方を扱える商人を作ることができる。
職業一覧
括弧内の英語表記は北米版での表記(2つ併記してあるものは、左がNES版・右がGBC版)。
- 勇者(Hero)
- 主人公専用の職業。勇者から他職業への転職はできず、主人公以外が勇者になることもできない。ステータスはちから・HPが高く、他の能力も平均的だが、MPが低い。レベルアップ速度は最初は遅めだが、レベルが上がるにつれ速くなる。また、呪文は回復呪文から、勇者のみが使える攻撃呪文デイン系まで幅広く覚える。FC版では、ちから・たいりょくが戦士に比べ劣るが、SFC以降は高レベル帯に入ると戦士を上回る。
- FC版では他の職業と違い男女でのグラフィックの違いがない。パッケージ・取扱説明書・公式ガイドブックなどで描かれているイラストは外見上男性のイラストのみである。リメイク版で女性を選択した場合、母親から「男の子のように育てた」、アリアハン王から「いや、娘だったか」というメッセージが加えられる。
- 『ドラゴンクエストライブスペクタクルツアー』での演者は公募の結果、松浦司が選出された。
- 戦士(Soldier, Warrior)
- 剣や斧などの武器を使いこなす戦闘のプロ。ちから・HPが高く、多くの種類の武器・防具を装備することができる。勇者に次ぐ攻撃力の高い武器や、呪文やブレスなどの特殊攻撃に耐性のある防具なども多く装備できる。すばやさ・うんのよさが低いため敵に先制されやすい。本作ではすばやさの値と装備している防具の守備力でそのキャラクターの守備力が決定されるため、防具を装備していない場合の守備力は低い。
- 女戦士は発売当時に流行していたビキニアーマーの外見で露出度が高い。男女とも、後の『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』、『ドラゴンクエストIX』の一般人キャラクターの中に再登場する。
- 武闘家(Fighter)
- 戦士のような武器を使わず、体を使っての闘いを得意とする職業。レベルが上がるほど高確率で会心の一撃を繰り出すようになる。ただしレベルアップが遅く、賢者に次いで上がりにくい。ちから・すばやさが高いが、剣や斧などを装備すると逆に攻撃力が低下する。基本能力は全体的に高いが有効な装備が極度に少ないため、装備が揃った戦士には能力が劣る。リメイク版では強力な装備が追加され、大幅に使いやすくなった。
- 男女とも拳法着を着用している。のちに男武闘家のみ、『ドラゴンクエストVIII』、『ドラゴンクエストIX』の一般人キャラクターとして再登場する。
- 魔法使い(Wizard, Mage)
- 文字通り、多数の魔法を使いこなす職業。主に攻撃呪文(メラ系・ギラ系・イオ系・ヒャド系)や補助呪文を覚え、成長していくと「メラゾーマ」や「イオナズン」などの強力な攻撃呪文を習得する。MP・すばやさが高いが、その反面、ちから・HPなどは低く、装備できる武器・防具の攻撃力・守備力も低い。男性は老人の姿。女性はとんがり帽子をかぶった若い魔女の姿。
- 僧侶(Pilgrim, Cleric)
- 神に仕える職業で、回復呪文のエキスパート。回復・解毒・蘇生の呪文や攻撃呪文(バギ系・ザキ系)を覚える。魔法使いと比べ多くの武器・防具を装備でき、ある程度打撃戦もこなすが、少し打たれ弱い。また後半になると攻撃力もあまり成長しなくなる。男僧侶は後に『ドラゴンクエストVIII』の一般人キャラクターとして再登場する。
- リメイク版では装備可能な防具が増え、打たれ弱さはかなり改善されている。
- 商人(Merchant, Dealer)
- 武器で魔物と戦う能力を身につけた旅の商人。アイテムの鑑定能力を持ち、戦闘後に余分にお金を拾うこともある。レベルアップが最も早く、能力も比較的満遍なく伸びる。序盤は勇者や戦士とほぼ同等の武器・防具を装備できるため非常に頼りになる反面、高レベル帯に入ると能力の伸びが鈍化する。あるイベントでこの職業のキャラクターが必要なため、クリアするまでに必ず一度は連れて歩かなければならない。
- リメイク版では専用の強力な装備品が追加され、ゲーム終盤における使い勝手が大幅に向上した。
- 遊び人(Goof-off, Jester)
- 娯楽施設で働く職業。男性は道化師、女性はバニーガールの格好をしている。
- うんのよさは高いが、それ以外の全てのステータスが平均を下回っている。戦闘中にコマンドどおりの行動をせず、自分のターンを眠ったりイタズラしたりなどの遊びでパスすることがある。レベルが上がるにつれて遊ぶ頻度はますます高くなり、遊びの種類も増えていく[注 7]。他の職業から転職することはできない(リメイク版では転職可)。
- 通常は賢者に転職する場合は「さとりのしょ」が必要だが、遊び人は転職可能レベルまで育てると「さとりのしょ」が無くても賢者に転職することができる。
- 賢者(Sage)
- 厳しい修行を積んだ者だけがなれる職業で、僧侶・魔法使い両方の呪文を習得する。ルイーダの酒場での新規登録はできず、転職によってのみこの職業になることができる。遊び人を除き、賢者への転職には「さとりのしょ」が必要。ステータスはバランスよく成長し、装備品は僧侶より豊富である。ただし攻撃力の高い武器が少ないため、打撃より呪文の方が強力。レベルアップのためには多くの経験値が必要で、成長が遅い。
上記の職業の一部を除いた服装が『ドラゴンクエストIX』で容姿を模した装備品として登場する。ただし僧侶のみ服と帽子にある十字架は若干違うマークに変更されている。
ステータス
本作においては、従来からの「ちから」「すばやさ」に加え、「たいりょく」「かしこさ」「うんのよさ」のステータスが新たに加えられている。「ちから」「すばやさ」と下記の各ステータスの最大値は255となっている。
- ちから
- 武器を何も装備していないときの攻撃力。
- たいりょく
- 最大HPに影響する。レベルアップの際に上昇した「たいりょくの値の2倍±2」だけ最大HPが上昇する。
- すばやさ
- この値が高いほど先に行動できる確率が高くなり、この値の半分が防具を何も装備していないときの守備力となる。
- かしこさ
- 基本的には呪文の覚えやすさ(習得レベル)に影響する。最大MPにも影響し、上記のたいりょくと最大HPの関係と同様である。
- うんのよさ
- 運の良さを表す。敵の攻撃から身をかわす確率が高くなること[6]が攻略本によって公表されている。GB版の取扱説明書には状態異常にかかりにくくなることが公表されている。
レベルアップのときのステータスの上昇幅は、前作のように固定されておらずランダムとなっており、同じ職業・レベルであっても個人差が発生する(ランダム成長)。キャラクターのレベルの最大値は99で、以降の作品でも一部の仲間モンスターなどを除いてほとんどのキャラクターの最大レベルが99となる。
キャラクターのステータスを数ポイント上昇させることができる「ちからのたね」「いのちのきのみ」などのアイテムが新たに登場した。
移動画面
コマンド体系などは前作からおおむね受け継がれている。
昼と夜
本作では「昼」「夜」という時間の概念が取り入れられた。フィールドマップ上を一定歩数歩くと、時間が昼から夜へ、夜から昼へと移り変わる。昼と夜では城や町などの様子が異なる。夜は王様も寝てしまい城に入ることができなくなるので一部を除きセーブができず、町にある店も多くが閉まるが、酒場など夜に限り賑わう場所もある。夜は昼間よりもフィールドでのモンスターの出現率が高く、モンスターのパーティーも手強くなるほか、地方によっては夜にならないと登場しないモンスターもいる。
宿屋に泊まることにより昼にすることができるほか、昼と夜を入れ替えるアイテムや呪文も登場した。夜間はボス戦など、イベントにより、終了後昼になるものもある。本作に限り、移動の呪文「ルーラ」または道具「キメラのつばさ」を使用したときにも昼になる。
乗り物・移動手段
- 呪文「ルーラ」・アイテム「キメラのつばさ」
- 本作では今までに行ったことがある特定の町などの中から行きたい場所を選択して瞬間移動できるようになった。ただし、行ったことがあっても移動できない町や村もある。行き先を覚えるのは各キャラクター個別に設定されているため、呪文を使うキャラクターが行ったことがない場所は他のメンバーが行ったことがあっても行くことができない(リメイク版では、行き先は、パーティー全体に共通の設定に変更されており、メンバーを入れ替えても、そのまま使える)。乗り物は瞬間移動した際には主人公たちとともに城や町などの近くへ移動する。
- 船
- 乗り込むことによって水上を移動する。水上ではエンカウントが発生する。川にも入ることができるが、浅瀬は通行できない。
- 不死鳥ラーミア
- シリーズ初登場の空を飛ぶ乗り物。背中に乗ることにより、あらゆる地形の上を飛行可能であり、飛行中はエンカウントが発生しない。陸上の通行可能な地形であればどこでも離着陸可能である[注 8]。
戦闘
前作の「ターン制」システムを引き継いでいる。本作ではキャラクターの「すばやさ」のステータスが、ターン内での行動の順番に影響する。また、パーティーの隊列の順番が影響するようになり、前列にいるキャラクターほど敵から攻撃を受けやすくなっている(ただし、敵の種類によっては、後列のキャラクターを狙う敵もいる)。隊列の並び替えは移動中に可能となっている。このほか、自分たちのレベルが敵に設定されたレベルよりもかなり高い場合は、強制エンカウントである場合を除いて確実に逃げられるようになった。「麻痺」と「混乱」のステータス異常も新たに登場した(ドラゴンクエストシリーズの項を参照)。敵を攻撃したり、敵から攻撃を受けたり、呪文を唱えた際のメッセージがある程度簡略化されており、それらは本作以降のシリーズでも継承されている[注 9]。
本作では戦闘中に味方を攻撃(パーティーアタック)したり、敵に回復呪文を使ったりすることができる。味方への攻撃は、眠りや混乱に陥ったキャラクターを正常に戻すときなどに使用される。敵を無視して味方同士を対戦させることも可能である。
本作では、生き残っているパーティーの人数に応じて経験値を分けあうシステムが導入されている。つまり、1人で戦うとリスクは大きくなるが、得られる経験値は4人パーティーのときの約4倍となる。
FC版の『I』、『II』ではモンスターのMPという概念がなく、全てのモンスターが無限に呪文を使えたが、本作より設定されるようになり、一定の回数しか使えなくなった。また、一部のモンスターはターン終了時に一定量のHPが自動回復する。回復量はモンスターにより異なり、ゲーム中のメッセージには表示されない。
冒険の書
前2作では「復活の呪文」と呼ばれるパスワード方式を採用していたが、本作は保存するデータの量が膨大となった[注 10]。そこで本作からは、データ保存方式が、従来のパスワード方式から、内蔵電池によるバッテリーバックアップ方式に切り替えられ、最大3つまでの「冒険の書」(データファイル)としてロムカセット内部に進行状況を記録できるようになった。これによって、パスワードの書き写しや入力を行う手間がなくなり、短時間でゲームを中断・再開することが可能となった。
この方式が導入されたことにより、従来の復活の呪文では記録することができなかった、現在のHP・MPやステータス異常、また取得済みの宝箱などの情報が記録されるようになり、一度宝箱を開けて中身を取得するとその宝箱の中身は二度と取得することができなくなった。
しかし、内蔵電池の消耗、接触不良などによってバックアップデータが消失したり、実際には問題ないデータがチェックプログラムに異常と判定されて自動消去されるという事態も度々起きた。データ消失の際には真っ黒の画面に、「おきのどくですがぼうけんのしょ○(数字)はきえてしまいました」という冒険の書が消えたことを示すメッセージが表示され、同時に呪いの武具を装備した時のBGMが流れる演出が発生する。この演出は次作以降にも踏襲されている。この演出すら発生しないまま商品購入状態の初期画面にされる場合もある。
その他
- 預かり所
- アイテムや、所持金を 1000 ゴールド単位で預けることができる。パーティーが全滅すると所持金が半分になるが、ここに預けたゴールドは全滅しても減ることがない。アイテムの場合は、引き取る際に手数料が必要で、高価なアイテムや高額で売れるアイテムほど手数料が高い。
- リメイク版では『ドラゴンクエストVI』同様に「ふくろ」を導入したため、ゴールドのみを預かる「ゴールド銀行」に変更された。
- モンスター格闘場
- モンスター同士の試合でどのモンスターが勝つかを予想するギャンブル施設。勝つと思われるモンスターにゴールドを賭け、結果、賭けたモンスターが勝てばゴールドが倍率に基づいた額になって戻ってくる(特例を除き弱いモンスターほど倍率が高い)。賭け金はパーティーの先頭にいるキャラクターのレベルに比例する。こことは別に『予想屋』がいて、どのモンスターが勝つかを予想するが、あまりあてにできない。
- トラップモンスター
- 宝箱に化けたモンスター「ひとくいばこ」「ミミック」が初登場。宝箱を開けた途端に戦闘となる。単独で登場するが、逃げることはできず、周辺のモンスターより強力である。外見ではまったく見分けがつかないが、「インパス」の呪文で宝箱が何の色に光るかを判別することにより戦闘を回避することができる。また、ピラミッドではミイラおとこが出現する宝箱が存在するが、これを倒すと中身のアイテムを獲得できる(これも「インパス」で判別できる)。なお、これらの宝箱モンスターが多く仕掛けられたダンジョンが存在する。
- 岩
- 人などは自動的に移動するが、岩はプレイヤーが自分で動かすことができる。いくつかのイベントに登場する。
- 回転床
- 下の世界のダンジョンにあるトラップ。通常のキー操作と異なる方向に移動させられる。
北米版(NES版)
北米で発売されたNES版『Dragon Warrior III』では、様々な変更点がある。以下に列挙する。
- 独自のタイトル画面が用意され、タイトル画面のBGMは「ロトのテーマ」ではなく北米版オリジナルの曲になっている。
- 冒険の書選択画面では、『ドラゴンクエストIV』と同じ間奏曲が使用されている。
- 日本版には無かった、火山でのオルテガと魔物の戦いを描いたプロローグが追加された。
- 日本版での教会の十字架が五芒星のマークに、棺桶が幽霊のグラフィックに変更されている。
- モンスターの持つ経験値とゴールドが 25%(端数切り捨て)増えたため、レベルアップをはじめとした進行が日本版よりも早い。
- キングヒドラと戦うオルテガのグラフィックが、人間の戦士の姿に変更された。また、オルテガの敗退直後には専用のBGM(戦闘のテーマをアレンジしたもの)が用意された。
- モンスター格闘場での賭け金が、日本版でレベルの2倍であるのに対し、北米版では10倍。
ストーリー
勇名を馳せたアリアハンの「勇者オルテガ」は、初子を授かった直後より世界の支配を企む「魔王バラモス」を倒すべく旅立ち、そしてそのまま消息を絶った。伝聞に寄れば、彼は旅の途中で魔物に襲われ、戦闘の最中に火山に落ちて命を落としたのだという。
オルテガの子供(=主人公)は、自身の16歳の誕生日をきっかけにして父の遺志を継ぐために、アリアハン王に願い出て仲間とともに冒険へと旅立つ。旅の扉からアリアハンの外へと旅立ったあと、主人公は世界各地で起きる不思議な事件を解決していくことになり、船を手に入れると、冒険の舞台はさらに広がっていく。
こうして世界中を旅するうちに主人公たちは、世界に散らばっていた「6つのオーブ」を手に入れる。これらのオーブは「不死鳥ラーミア」を復活させるためのもので、この不死鳥がバラモスのもとに到達する鍵になるのだった。復活した不死鳥ラーミアに乗って空を飛ぶことで、宿敵バラモスの居城へと乗り込んだ主人公は、ついにバラモスを退治する。
だが、真の黒幕である「闇の支配者ゾーマ」と、もうひとつの世界 「アレフガルド」の存在が明らかになり、主人公は再び冒険の旅に赴く。主人公はアレフガルドの世界でゾーマの城に入るための「にじのしずく」を手に入れ、ゾーマとの最終決戦にのぞむ。
第1作・第2作との関連
第1作『ドラゴンクエスト』、第2作『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』と本作は、共通して「アレフガルド」という大陸が登場するなど、密接なストーリーの関連があり、この3作は「ロトシリーズ」(「ロト三部作」とも)と呼ばれる。その中でも本作は第1作よりもさらに昔の時代の物語となっており、本作の数百年後の物語が第1作、さらにその100年後が『II』となる。
世界設定
魔王バラモスを倒すまでは、前2作と異なる世界が舞台となる。しかしストーリー終盤では、前2作で登場した「アレフガルド」のある別の世界が舞台となる。本作の世界は2層構造となっており、ここでは主人公たちが生まれ育った世界を「上の世界」、アレフガルドのある世界を「下の世界」と呼ぶこととする。両世界間は呪文「ルーラ」などで行き来することができる。
- 上の世界
- 主人公たちの住む世界。魔王バラモスによって支配されようとしている。地形は、現実の地球の世界地図を模している[注 11]。時代は全体的に近世の大航海時代を思わせる描写が多いが必ずしも一貫していない[注 12]。
- 下の世界
- 太古の昔に神々による審判から選ばれ、上の世界から移住してきた者の末裔が住む新世界で、精霊ルビスが統治している。主人公たちの住む世界より下の層に位置する。船で外海へ出られるが、外へ行くことや周回を行うことはできず、アレフガルド大陸以外の『ドラゴンクエストII』で見られた地域は登場しない。
リメイク版では、ゲームクリア後のおまけとして「天上界」が登場する。
世界・地名の由来
前述のとおり、上の世界は、現実の地球の地形が元になっており、地名を似せたり、実際の地理・歴史へのオマージュがふんだんに取り入れられている。
関連書籍における堀井雄二の発言によれば[7]、「ロマリア」はローマとイタリア、「エジンベア」はイギリス(スコットランド)の地名エディンバラ地方、「シャンパーニ」はフランスの地名シャンパーニュ地方、「ノアニール」はノルウェー、「アッサラーム」はアラビア語の挨拶、「イシス」はエジプト神話の女神イシス、「ポルトガ」はポルトガル、「スー」はスー族(ネイティブ・アメリカンの部族のひとつ)、「グリンラッド」はグリーンランド、「レイアムランド」は南極大陸の一角グレイアムランド(グレアムランド)がそれぞれ由来となっており、「ネクロゴンド」の名称は語感から名づけたとされている。
堀井雄二は本作のデザインに先立って、ヨーロッパの歴史的城郭などを取材していた。
国・町・建造物など
《 》内は相当する実在の地球上の国・地域を表す。
上の世界の主要国家
- アリアハン
- 世界南部の丸い大陸にある城と城下町。主人公の家やルイーダの店がある物語のスタート地点。主人公の父・オルテガは国民的英雄。かつては全世界を支配する帝国であったが、戦争により小さな国となった。北には「レーベ」という小さな村もある。東にある洞窟には、遠く離れたロマリアに通じる「旅の扉」が封印されている。
- オーストラリア大陸に相当するランシールの東に位置するため、空想上のムー大陸が該当地形になる。
- ロマリア 《イタリア》
- 世界北西部の大陸にある小さな王国。城と城下町は地球のイタリア半島に相当する半島部にある。国王は専らお調子者で、金の冠をカンダタたちに盗まれた。北には、熊を素手で倒した(実際は鉄の爪という武器を用いていた)という武闘家の伝説が残る「カザーブ」の村がある。その北側には地球のスカンディナヴィア半島に相当する半島があり、半島の付け根にはエルフの呪いによりほとんどの村人が眠らされた「ノアニール」の村、さらにその西にはエルフの隠れ里と洞窟がある。
- カザーブの南西(地球のフランスに相当)にはカンダタ一味のアジトとして使われている「シャンパーニの塔」がある。
- イシス 《サハラ砂漠南西部》
- 広大な砂漠のオアシスにある、クレオパトラをイメージした女王の治める王国。町のイメージはエジプト風である。北には王家の墓「ピラミッド」がある。
- ポルトガ 《イベリア半島》
- 地球のイベリア半島に相当する半島の南端の海沿いにある王国。高い造船技術を誇り、貿易で栄える、ポルトガルを意識した港町である。国王は滅多に手に入らないような珍し物好きで、黒胡椒を渇望しているが、ポルトガでは黒胡椒は非常に高価で、胡椒一粒は黄金一粒の価値があるという[8]。通常プレイの場合、ポルトガにて船を入手するまでルートが東方見聞録のルートと大凡一致する。
- エジンベア 《イギリス》
- 由緒正しき島国の城。国民の自尊心が高く、外国からの訪問者は田舎者呼ばわりされ、城門で門番に阻まれるので、ある方法を用いない限り城に入れない。宝物が城の地下にあるが、入手するにはパズル(『倉庫番』に似た方式)を解かなければならない。店や城下町は無い。
- ジパング 《日本》
- 4つの島から成る、黄金の国とも呼ばれる国。他との接触がほとんどない農耕民族の国で、住人は木と紙で作られた住居に住む[9]。物語中で明言される別名は「日いずる国」。中央部の本州に相当するやや大きな島に村と洞窟があり、村には国を統治するヒミコが大きな屋敷を構えている。店や宿屋などの施設は無い。海外から宣教師(神父)が「神の教え」を布教するために滞在している。洞窟にはやまたのおろちが住んでおり、若い娘をいけにえに差し出さなければならないことから、自分の娘を地下の壺に隠す者や、生まれてきた娘を息子として育てている者がいる。ヒミコはやまたのおろちに食い殺されたとされているが、リメイク版では神竜の願い事の1つを叶えてもらうことで、ある場所に生きた状態で出現する。
- サマンオサ 《ブラジル》
- 岩山と浅瀬に囲まれた場所にある王国。船では上陸できず、旅の扉を使わなければ行くことはできない(一度行けばルーラやキメラの翼で行くことは可能)。英雄サイモンを輩出したが、サイモンが失踪した前後に国王は豹変し(実はボストロールの化身。「#魔王とその配下」を参照)、その悪政のもと国民は苦しみ続けている。サイモンは「ガイアの剣」を所持していたが、追放されたあと、ほこらの牢獄で力尽きた[注 13]。
上の世界の町・村・地域
- アッサラーム 《アラビア半島》
- 普通の町ならば武器や道具などを売る店はそれぞれ一店づつしか存在しないものの、非常に商業が栄えているこの町には何店もの店が存在する。通常の何倍もの価格でアイテムを売りつける店も存在する。付近には東への抜け道が隠された洞窟があるが、洞窟に住むホビットのノルドはただでは抜け道を教えない。夜のみ営業する店や劇場があり、シリーズ恒例の「ぱふぱふ」も登場する。
- バハラタ 《インド》
- 黒胡椒(くろこしょう)の産地で、聖なる川が流れる町。しかし胡椒屋は孫娘のタニアが盗賊に捕まり近くの洞窟に囚われたため、仕事が手に付かずに開店休業状態である。
- ダーマ 《チベットネパール》
- バハラタから東方にある神殿。あらゆる英知が集結するといわれる。ここでは転職を行うことができる。
- 北には悟りを開くために修行を行う「ガルナの塔」があり、賢者に転職をするためのある書物が隠されている。
- ムオル 《ロシア東部》
- 最果ての村。かつて主人公の父オルテガが滞在したこともあり、オルテガはこの村ではポカパマズと呼ばれていた。FC版とリメイク版とでは、この村で入手できるアイテムが異なる。
- テドン 《アフリカ南部》
- 魔王バラモスの居城に最も近い位置にあった村だが、既に滅ぼされている。夜になると村人たちの往時の姿が見られ、店を利用することもできる。FC版では昼夜とも同じBGMが流れるが、リメイク版では夜間が村のBGMのアレンジ曲であるのに対し昼間はパーティーが全滅したときと同じBGMが流れるシステムに変更されている。
- ランシール 《オーストラリア》
- アリアハンより西方にある島にある村。村の規模は小さいが、奥には大きな神殿から、島の中央の岩山に囲まれた砂漠にある「地球のへそ」という洞窟へ行くことができる。ただし、その洞窟へは1人でしか行くことができない。
- スー 《アメリカ北部》
- ミシシッピー川に相当するいくつも枝分かれしている川の奥にある原住民の住む小さな村。しゃべる馬のエドがいる。東には開拓地があり、主人公の仲間の商人によって新たに「○○○○バーク」(○○○○は商人の名前)という町が作られることとなる。南西には「アープの塔」があり、オーブを見つけるためのアイテムが隠されている。
- ルザミ
- 世界地図上で南東に位置しており、「忘れられた島」と呼ばれている。何年も旅人が訪れておらず、店はあるものの買い物はできず寂れた村となっている。地動説を唱え自説を撤回しなかったためにこの島に流された学者や、ネクロゴンドの洞窟に行くときの予言をする老人がいる。SFC版ではゲームクリア後のイベントで、賢者の石が入手できる。
- グリンラッド 《グリーンランド》
- 北にある氷の島。幽霊船に関わりの深い品物を持つ老人が住んでいる。
- レイアムランド 《南極大陸》
- 南に浮かぶ氷に閉ざされた島。中心にあるほこらでは2人の女性が不死鳥ラーミアの卵を守っており、その周辺にはオーブをささげる祭壇がある。GBC版では神竜の願い事によってできる第2の隠しダンジョンへの玄関口となっている。
- ネクロゴンド 《アフリカ》
- 魔王バラモスの居城のある山地。山頂にある「バラモス城」は岩山と水路に囲まれており、訪れる手段はラーミアのみ。山頂付近にはほこらもあるが、ふもとからほこらに行くには、無限ループなどのトラップもあり上の世界では最も大規模なダンジョンである「ネクロゴンドの洞窟」を通らなければならない。バラモス城の東に開いている「ギアガの大穴」は、下の世界のアレフガルドにつながっているが、バラモスを倒すまでは封印されている。オルテガが戦いの末に火口に落ちた火山も存在する。エンディングでは「ギアガの大穴」が塞がってしまうが、製作者は「後に無事にアリアハンに帰ったと考えてくれてもいい」とパーティの結末について述べている。[10]
上の世界のその他建造物・場所
- 海賊の家 《アルゼンチン・チリ》
- 海賊団のアジト。お頭は女性である。昼間は海賊たちが出かけているためほとんど人がいない。
- オリビアの岬
- バハラタのはるか北にある岬。オリビアが航海中に嵐によって死んだ恋人エリックを想い、海に飛び込み自殺した場所。彼女は死に切れず、岬を通過する船を悲しい歌によって押し戻す。近くにはサイモンが終焉を遂げた「ほこらの牢獄」がある。
- 幽霊船
- ロマリア付近の海(地球の地中海相当)をさまよう、罪人の魂を奴隷として使役する幽霊船。エリックが無実の罪を着せられ乗船させられており、二度と逢えぬ恋人オリビアへの想いを「あいのおもいで」に秘める。
- 竜の女王の城
- カザーブ東方の山中にある「天界に一番近い城」。岩山に囲まれている。天上の神から世界の統治を任されている竜の女王が住むが、病の床に臥している。竜の女王は主人公たちに「光の玉」を託すと同時に、卵を残して息を引き取る。リメイク版では、真の勇者の称号を得たものだけがここから天界へ行くことができる。
- 浅瀬のほこら
- 北半球の地球で言う北極に位置する岩礁にあり、海水を干上がらせる「かわきのつぼ」を使わないと浮上しない。
下の世界・アレフガルド
精霊ルビスによって創られた地。大魔王ゾーマによって闇に閉ざされており朝が来ることがなく、「闇の世界」と呼ばれている。町やダンジョンなどは、一部を除いて『ドラゴンクエスト』第1作と同じ位置にあるが、第1作ではすべての島・大陸同士が橋やトンネルでつながっていたのに対して、本作では島や大陸の間を結ぶ橋・トンネルの一部がないため、船を使わなければ行けない場所もある。町やダンジョンの構造も第1作と基本的に同じである。なおルビスは第1作では登場していないが、『II』では主人公たちに重要アイテムを授ける役として登場している。
- ラダトーム
- アレフガルドを統治する王国。アレフガルド唯一の王城で、城下町もかなりの広さを誇る。ギアガの大穴からの落下地点よりすぐ東に位置する。城および城下町の位置関係は第1作と逆である。ラルス1世が治めており、彼の子孫が、第1作に登場したラルス16世となる。
- ガライの家
- ラダトームの北西、第1作の「ガライの町」の位置にある。後のシリーズで伝説として語られる吟遊詩人ガライの住家であり、地下室にガライの愛用品「銀の竪琴」がある。ガライの両親は、彼が放浪してばかりで家に帰らないことに困り果てている。本作ではガライ本人も若者として登場するが、放浪しており別の場所にいる。
- マイラ
- アレフガルド北東の島の森の中にある村。本作では第1作にあるラダトームとを結ぶ橋がなく、ラダトームからは船を使わないと行けない。露天風呂が湧き出している。道具屋の主人はジパングから来た刀匠である。この刀匠に後のシリーズにロトの剣として伝わる「おうじゃのけん」を制作してもらうことになる[注 14]。
- リムルダール
- アレフガルド東部の半島にある湖に囲まれた町。本作では第1作にあるラダトーム・マイラとを結ぶトンネルは工事中の未開通の状態で登場するため、マイラからは行き来できないが、メルキド北部の砂漠の山岳地帯と陸続きになっている。第1作の鍵屋に相当する家には老人が住んでおり、魔法の鍵を見たがっている。西方にある岬は、ゾーマの城がある島に最も近接している。
- ドムドーラ
- 岩山の洞窟から南の砂漠の中に作られた町。この町に貴重な金属(オリハルコン)があるという噂がある。第1作では魔物に襲われ廃墟となる。井戸の水がかれ始めており、町の行く末を心配している男がいる。
- メルキド
- ドムドーラ南東の高原にある町。第1作のような城壁はまだなく、土嚢で囲まれている。町の人の一部はゾーマに対する恐れから、希望を失って何もせず過ごしている。第1作で登場する「ゴーレム」を研究している学者がいる。
- 魔王の爪痕
- 大魔王ゾーマが現れたとされるラダトーム北の洞窟。第1作の「ロトの洞窟」にあたる。最下層にはすべてのものを拒む地割れがある。洞窟内では戦闘中・移動中および敵・味方の別を問わず、唱えた呪文はすべてかき消され無効となる。最下層にはある最強の盾がある。
- ルビスの塔
- マイラ北西の島(第1作の「雨のほこら」のある場所)にある塔。この塔には、大魔王ゾーマの呪いによって石像にされた精霊ルビスの姿がある。
- 精霊のほこら
- 精霊ルビスの配下の妖精がいるほこらで、第1作でロトの印が落ちている位置にある。リメイク版では、彼女がプロローグで勇者に語りかける設定になっている。
- 聖なるほこら
- リムルダールの南にある、雨と太陽が合わさるほこら。第1作と同じ条件で魔の島に渡るためのアイテムをくれるが、第1作と違いリムルダールからの橋が架かっていないため、船でしか行くことができない。
- ゾーマの城
- アレフガルド中央部の小島に建っている大魔王ゾーマの居城。ラダトーム城の対岸にある。隠された階段を見つけなければゾーマに近づくことはできない。回転床や無限ループなどさまざまな仕掛けも用意されている。第1作での「竜王の城」とまったく同じ位置にあるが、1階はやや似ているものの地下部分の構造は異なる。キングヒドラとオルテガの戦いがここで行われる。
道具
物語を進めるために必要な道具のうち、ストーリー上特に重要なものについて簡潔に説明する。
- 盗賊の鍵、魔法の鍵、最後の鍵
- 扉を開けるための鍵。後で手に入るものほど多くの扉を開けることができ、最後の鍵はすべての扉を開けられる(上位の鍵は上位互換性がある)。この3つの鍵は後のドラゴンクエストシリーズ作品にも登場している。なお第1作において店で売られている鍵は、本作の魔法の鍵を参考に作られたものとされている。
- 6つのオーブ
- 上の世界に散らばる宝玉。レッド・ブルー・グリーン・イエロー・パープル・シルバーの6つがあり、すべて揃えてレイアムランドの祭壇に捧げると、不死鳥ラーミアが卵から蘇る。これらのオーブのある場所で「山彦の笛」を吹くと山彦が返ってくる。物語中盤はこのオーブを集めることが中心となる。
- 光の玉
- 勇者が竜の女王から授かる宝玉。大魔王の邪悪な闇の衣を破る力がある。第1作にもこの「光の玉」は登場し、ボスである竜王を倒してアレフガルドに平和が戻ることになる。
- 王者の剣、光の鎧、勇者の盾
- ラダトームの宝であった3つの武具だが、大魔王によって奪われてしまった。勇者のみが装備できる。王者の剣はオリハルコンという金属でできており、大魔王ゾーマの力をもってしても砕くのに3年の年月を要した。第1作・第2作のロトの剣・鎧・盾に相当する。なお、「ロトの兜」に相当する防具は登場していないが、攻略本などに描かれた「オルテガのかぶと」(リメイク版のみに登場)がそれにあたるとされている。
- 妖精の笛
- 精霊ルビスを復活させる力を持った笛。第1作にも登場。
- 聖なる守り
- 勇者が精霊ルビス救出時に授かる装飾品。第1作・第2作の「ロトのしるし」に相当する。
- 太陽の石、雨雲の杖
- アレフガルドに広まる「太陽と雨」の言い伝えに関連する道具。この2つと聖なる守りを手に入れると、虹の橋を架ける能力を持つ「虹のしずく」が得られる。雨雲の杖は武器としても装備できる。共に第1作にも登場する。
登場人物
この節では、ゲーム本編内で語られる設定を中心に記述する。ルイーダの酒場で仲間になるキャラクターについては別記参照。
主要人物
ここでは、ストーリーに関連する人物を挙げる。
- 主人公
- 声 - 緑川光(CDシアター版)
- 本作の主人公。アリアハンに住む勇者オルテガの子供。16歳の誕生日に父の後を継いで勇者として魔王バラモス討伐の旅に出る。SFC版のオープニングムービーでは名前が「アルス」、小説版およびCDシアターでは「アレル」となっている。後の勇者ロト。
- オルテガ
- 声 - 戸谷公次(CDシアター版)
- 主人公の父親。「アリアハンの勇者オルテガ」として勇名は各地に知れ渡っており、主人公の誕生直後にバラモス討伐の旅に出たが、戦いのさなか、ネグロゴンドの火山に落ちて死んだと思われていた。しかし、実はネグロゴンドの大穴からアレフガルドに落ちて自分の名前以外の記憶を失っていた。それでもなお、アレフガルドにて大魔王ゾーマに戦いを挑もうとする。外見があらくれの姿で、キングヒドラとの戦闘でもカンダタの色違いのグラフィックで表されている。SFC・GB版では人間の姿に変更され、キングヒドラとの戦闘の描写も変更されている。旅の途中でノアニールの村[注 15]やムオルの町などにいたことがあり、ムオルの町では「ポカパマズ」と別の名で呼ばれていた。後に訪れた主人公もオルテガと間違われてそう呼ばれる。またとある場所で、オルテガの仲間だったホビットとも出会うため、道中では一人旅でなかったこともわかる。
- サイモン
- 声 - 田中一成(CDシアター版)
- 「サマンオサの勇者サイモン」としてオルテガと並び称されていた勇者。ガイアの剣の元の所有者だった。サマンオサ王に成りすましたボストロールの策略によりほこらの牢獄に幽閉され、そのまま朽ち果てた。死後も魂は炎の姿で牢獄にとどまり、主人公をガイアの剣のある部屋へ導く。サマンオサでは戦士の姿をした彼の息子が父の死を知らずに行方を追っている形で登場している。知られざる伝説では、オルテガとサイモンはバラモスを倒すべく合流する予定だったが上述の通り幽閉されたため叶わなかった。オルテガは幽閉のことを知らず、サイモンとの合流を諦め一人ネグロゴンドに向かったという。
- カンダタ
- 声 - 神谷明(CDシアター版)
- 何人かの子分(カンダタこぶん)を従えた大盗賊。ロマリア王から金の冠を奪い、その後、バハラタのタニアとグプタをアジトの牢獄に閉じ込める。シャンパーニの塔、バハラタ東の人さらいのアジトでの計2回にわたる勇者たちとの戦いを経て改心し、後にラダトームで勇者たちと再会することになる。シャンパーニの塔と人さらいのアジトとではモンスターグラフィックの配色が異なり、2度目の戦いでは能力が強化されている。GBC版では、カンダタとその子分が雑魚敵として再登場する(カンダタについては、2種類とも雑魚敵として再登場する)。後の『ドラゴンクエスト モンスターバトルロードIIレジェンド』に合体モンスターとして登場した。『ドラゴンクエストV』や『ドラゴンクエストX』、『少年ヤンガスと不思議のダンジョン』にも同名のキャラクターが登場する。
- 一部の関連書籍では『ドラゴンクエストII』のデルコンダルの建国者とされる[注 16]。
- ヒミコ
- 声 - 中友子(CDシアター版)
- ジパングを治める女王。勇者たちがジパングに到着時には既にやまたのおろちに食い殺されており、ヒミコ本人と出会う機会は無い。リメイク版ではゲームクリア後、神竜の願い事で生き返らせることができる。
- ガライ
- アレフガルドの吟遊詩人。楽器「銀の竪琴」の持ち主である。両親は、ガライが放浪してばかりで家(第1作のガライの町に当たる位置)に帰らないことに困り果てている。
魔王とその配下
ここでは、ボスキャラクターとして主人公たちと戦うことになる、魔王やその配下の魔物たちを挙げる。
- バラモス
- 声 - 佐藤正治(CDシアター版)
- ネクロゴンドに居城を構え、世界を支配しようとする竜頭の魔王[注 17][注 18]。ゲーム中盤(表の世界攻略時)までは諸悪の根源として扱われているが、実際には大魔王であるゾーマの配下の1人にすぎない。しかしゾーマの存在はバラモスを倒すまで表には出ないうえ、世界のさまざまな場所で恐怖の対象となっており、また表の世界に登場するモンスターとしては圧倒的な戦闘力を誇る敵として君臨する。
- 後に『ドラゴンクエストモンスターズ』シリーズや『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』、『ドラゴンクエストIX』、『ドラゴンクエストX』などで再登場している。
- テレビアニメ『ドラゴンクエスト』(アベル伝説)に同名のキャラクターが登場するが、容姿や設定が大きく異なっている。
- やまたのおろち
- 声 - 中友子(CDシアター版)
- おろちの洞窟(ジパングの洞窟)に潜む竜の魔物。『日本書紀』と『古事記』に登場するヤマタノオロチにちなんで「やまた」と名が付くが、モンスターデザインでは首は5つ。ヒミコを殺した(リメイク版では井戸のすごろく場に幽閉)後に彼女に成りすまし、若い女性をいけにえに差し出すよう強要してジパングの住民を苦しめている。炎を吐いたり複数回の攻撃を仕掛ける。GBC版では隠しダンジョンで雑魚モンスターとして出現するほか、「あやしいかげ」として出現することもある。『ドラゴンクエストX』では試練の門のボスとして登場する。
- ボストロール
- 声 - 郷里大輔(CDシアター版)
- 暴君へと豹変したサマンオサ王の真の姿。本物のサマンオサ王を地下牢に幽閉し、変化の杖で国王に成りすました。城に来た者を地下牢に幽閉したり、異を唱えた国民を処刑するなど暴虐の限りを尽くす。高い攻撃力に加え、リメイク版では「ルカナン」と2回攻撃が追加されて全員の守備力を下げようとする。また、痛恨の一撃を繰り出す確率が高め。SFC版ではサマンオサ城のみの登場だが、FC版ではアレフガルドにも雑魚として登場し、GBC版ではゲームクリア後の隠しダンジョンで再登場する。
- その後のシリーズでは『ドラゴンクエストⅥ』『ドラゴンクエストⅧ』『ドラゴンクエストX』『ドラゴンクエストⅪ』などで雑魚モンスターとして登場し、作品によっては主人公の仲間に加わったり、物語に関わっていたりと出番が多い。
- キングヒドラ
- ゾーマの手下の一体である魔物で、グラフィックデータは上述のやまたのおろちの色違い。ゾーマの城でオルテガと戦い、息子(娘)の目の前で彼の命を奪う[注 19]。リメイク版では隠しダンジョンで雑魚モンスターとして出現する。『ドラゴンクエストX』では「魔法の迷宮」でキングヒドラコイン、伝説の三悪魔コインを投入するとボスとして登場する。
- バラモスブロス
- ゾーマの手下の魔物の一角で、バラモスの兄弟にあたる。
- 『バトルロードIIレジェンド』の「レジェンドクエスト」ではバラモスブロスが「魔王」の肩書きを与えられており、バラモスゾンビとドラゴンを従えて立ちはだかる。『ドラゴンクエストX』では「魔法の迷宮」で伝説の三悪魔コインやバラモス強カードを投入すると登場。討伐モンスターリストによると、こちらが弟であるとされる。
- バラモスゾンビ
- ゾーマの手下の魔物の一角。大魔王ゾーマの力によりバラモスが復活した姿。魔法も使わず守備力も低いが、非常に高い攻撃力を誇る。バラモスゾンビのグラフィックデータは雑魚モンスターのスカルゴン、ドラゴンゾンビの色違いとなっている(バラモスは頭部の角が1本なのに対し、この種族は2本あり、バラモスには無い羽根が生えている)。
- 『ドラゴンクエストX』では「魔法の迷宮」のレアボスとして登場。更に三悪魔コインを投入しても登場する。『バトルロードIIレジェンド』では外見・技共にドラゴンゾンビの流用だったが、『バトルロードビクトリー』では、バラモスの体色を黒くした姿に変更されている。『テリーのワンダーランド3D』ではバラモスの体が巨大化し腐敗、骨が部分的に露出した姿となっている。
- 漫画『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』にも登場し、その時の姿は生前のバラモスの骨格を忠実に再現したデザインとなっている。
- ゾーマ
- 声 - 柴田秀勝(CDシアター版)
- 本作の最終ボス。「全てを滅ぼす者」を自称し、人々の死や苦しみを無上の喜びとし糧とする。ゲーム中盤まではバラモスが最終ボスであるものとして話が展開するが、後にバラモスもゾーマの手下の1人にすぎないことが明らかになる。初期状態では闇の力のバリア「闇の衣」を身にまとっており、ある特定のアイテムの力によりはぎ取ることができる。闇の衣をはぎ取らなくとも倒すことは可能。闇の衣をはぎ取ると薬草やHP回復系呪文によってダメージを受けるという特殊な性質を持つ。後の作品のボスなどが使うこととなる「凍てつく波動」をシリーズで初めて使用したキャラクター。リメイク版以降は兜にある目玉から放つ。リメイク版では、闇の衣をはぎ取る前とはぎ取った後のカラーパターンがFC版とは逆になっている(FC版:フルカラーから青基調に、リメイク版:青基調からフルカラーに)。
- バラモスや他の魔王と同様に、後に『モンスターズ』シリーズや『モンスターバトルロード』、『ドラゴンクエストⅨ』、『ドラゴンクエストX』などで再登場している。また、ゲーム上のグラフィックおよびイラスト、設定画では4本指だが、『IX』などで再登場の際は5本指となっている。本作で手下を無能扱いしていた様子は無いが、『IX』のモンスター図鑑では「愚かな僕(しもべ)に嫌気がさして地上を捨てた」と書かれている。
- 後の作品では、『モンスターズ2』では三つ目で巨大な鎌を携えている「アスラゾーマ」、『バトルロードII』では外見はほぼ同じだが目が赤く輝き、能力が格段に向上している「真ゾーマ」というオリジナルの強化形態が登場している。また、『モンスターズ2』などではゾーマを幼生化したようなモンスター、ゾーマズ・デビルが登場しているが、公式な関連は不明。なお、本作のゾーマは凍てつく波動や最強の氷呪文マヒャドなど冷気攻撃を使用するが、『バトルロード』では火炎攻撃も得意としている。
- 鳥山明のイラストでは「ボスその2」[11]、「ボスその2(変身後)」[11][12]と書かれたモンスターが存在するが、ゲームに登場することはなかった。
隠しボス
以下は、リメイク版の隠しダンジョンで登場するボスキャラクター。
- しんりゅう(神竜)
- リメイク版に登場する。ゲームクリア後の隠しダンジョンの一番奥にいる隠しボス。強力な炎や吹雪に加え、すばやい動きで先制攻撃を仕掛けたり、1人を強制的に眠らせたり、鋭い牙での一撃で大ダメージを与える、巨体で押しつぶして全員にダメージを与える、凍てつく波動を使いステータスを初期化するなど、強力かつ多彩な波状攻撃を得意とする。指定されたターン数以内で倒すと「オルテガを生き返らせる」などの願いごとを1つ叶えてくれる。何度でも戦えるが、勝利するごとにターン数の制限が厳しくなる。グラフィックは雑魚モンスターのスカイドラゴンの色違いである。
- グランドラゴーン
- GBC版のみ登場する。新たな隠しダンジョンの一番奥にいる隠しボス。戦術はしんりゅうとほとんど同じだが、しんりゅうより若干HPが高い。倒すと「ルビスの剣」がもらえる。グラフィックは、雑魚モンスターであるヒドラの色違いである。
その他
- カルロスとサブリナ
- ポルトガに住む、バラモスに呪いをかけられたカップル。カルロスは夜は人間の姿だが昼には馬になり、サブリナは昼は人間の姿だが夜には猫になってしまう。バラモスを倒した後に2人のもとを訪れると、呪いが解かれて昼夜ともに人間の姿となっており、誘惑の剣をくれる。
- ○○○○バークの老人
- 開拓地に新しい町を作ろうと奮闘する老人。主人公の仲間から商人を連れていき引き渡すと、徐々に町が発展する。スーの村出身者であることが村民の口から語られており、片言のしゃべり方もそのままである。
音楽
第1作のBGMはバロック音楽調であるのに対して、本作のBGMはヒロイックな響きを求めロマン派音楽調となっている。
ピラミッドとジパングには専用のBGMが存在する。これ以外に開発当初はヨーデル風の専用BGMのあるスイス風の村があったが、容量の関係で開発段階で村もBGMも削除されたという[13]。
FC版では戦闘時のBGMはゾーマのみが専用BGMで、他はバラモスも含めすべて同じBGMである。すぎやまによれば、FC版でもバラモスとの戦闘時の専用BGMが製作されたが、何らかの理由によりなくなったという[13]。
また、すぎやまはオルテガの戦闘シーンはレクイエムにすべきだったと後悔・反省していると語っている[13]。
NHK交響楽団によって演奏された『交響組曲 ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』は1988年の第30回日本レコード大賞の特別企画賞に選ばれた。これはゲームミュージックとしては初。
不死鳥ラーミアで飛行する時の曲「おおぞらを とぶ」は、のちに高中正義がカバーした。また同曲は『ドラゴンクエストVIII』・『ドラゴンクエストXI』[注 20]でも使用されている。フィールドの曲「冒険の旅」や戦闘時の曲などはバラエティ番組のBGM、高校野球での応援ファンファーレとして使用されることがある。「街」、「海を越えて」、「アレフガルドの街(町の人々)」には、女性デュオ「ルーラ」が歌う歌詞付きの曲がある。また、「冒険の旅」と「そして伝説へ…」にも歌詞が存在する。これはラジオ番組『鴻上尚史のオールナイトニッポン』の企画から生まれた(なお鴻上は、アッサラームの劇場にいる座長キャラクターのモデルでもある)。
流行と影響
社会現象
日本での本作の発売日は平日(水曜日)であったにもかかわらず、発売日前日には販売店の前に徹夜の行列ができた。ビックカメラ池袋東口店(現:ビックカメラアウトレット池袋東口店)では前日から並んだ行列が最終的に1万人を超える長大な規模になり、マスコミのみならず、後に学習歴史漫画[14]にも取り上げられた。徹夜したり、学校を無断欠席してまでソフトを買いに来る児童・生徒もおり、その補導が多発したほか、品切れで買えなかった少年らによる窃盗や恐喝などの犯罪も多発した[注 21]。この対策として、次作『ドラゴンクエストIV』以降のシリーズ本編については、発売日を学校の休みの日にしている(ただし、リメイク版は除く)。
また、一部の小売店が本作と人気のないソフトとの抱き合わせ販売を行ったことが問題化した。さらに、光文社が写真週刊誌『FLASH』にエンディングの画面を掲載してエニックスから著作権侵害で訴えられるという事件[注 22]が発生し、改めて「テレビゲームの画面は著作物になるのか」という問題がクローズアップされることになった。
雑誌・書籍への掲載
発売当時、ゲーム雑誌などにおいて、終盤の展開に関する情報はほとんど伏せられていた。これは後に発売された「公式ガイドブック」でも同様で、終盤に登場する要素は「回転する床」を除いてほとんどが非掲載となっており、勇者たちが倒すべき最後の敵も「バラモス」とされていて、リメイク版の公式ガイドでも同様に掲載されていない要素があった[注 23]。リメイク版発売時の雑誌記事・書籍などでは、終盤の画面写真やアイテム、モンスターも掲載されるようになっている。
FC版「公式ガイドブック」にはバグである防御キャンセル技が掲載されている。後期ロット(敵が出てこなくなる技が追加されているなど)でも修正されず、そのまま残されていた。ヒャダインとマヒャドの習得レベルが逆になっている誤表記があり、重版でもそのままにされていた。
他機種版
機種 | タイトル | 発売日 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
スーパーファミコン | スーパーファミコン ドラゴンクエストIII そして伝説へ… | ハートビート | エニックス | 32Mbロムカセット (バッテリーバックアップ搭載) |
SHVC-AQ3J | リメイク版。売上本数は約140万本。 | |
ゲームボーイカラー | ゲームボーイ ドラゴンクエストIII そして伝説へ… | トーセ | エニックス | 32Mbロムカセット (バッテリーバックアップ搭載) |
CGB-BD3J | リメイク版。売上本数は約75万本。 | |
iアプリ | ドラゴンクエストIII そして伝説へ… | トーセ | スクウェア・エニックス | ダウンロード | - | リメイク版。ドラゴンクエストモバイル。 | |
EZアプリ(BREW) | ドラゴンクエストIII そして伝説へ… | トーセ | スクウェア・エニックス | ダウンロード | - | リメイク版。ドラゴンクエストモバイル。 | |
Wii | ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III | インテリジェントシステムズ | スクウェア・エニックス | Wii用12センチ光ディスク | - | 売上本数は40万3953本。 | |
Android iOS |
ドラゴンクエストIII そして伝説へ… | トーセ | スクウェア・エニックス | ダウンロード | リメイク版。ドラゴンクエスト ポータルアプリ内での配信データとして。 | ||
PlayStation 4 ニンテンドー3DS |
ドラゴンクエストIII そして伝説へ… | スクウェア・エニックス | ダウンロード | リメイク版。 |
スーパーファミコン版
前2作のリメイク作品『ドラゴンクエストI・II』に次ぐ、シリーズ2例目のリメイク作品。FC版の発売から8年後の1996年に発売された。
タイトルロゴにはロトの紋章が描かれている。
ストーリーはFC版に基づいているが、大幅な要素の追加・変更が行われている。後述の「性格」や「すごろく場」が追加されたほか、アイテムが多数増加し、中には「ルーズソックス」など発売当時の流行を反映したアイテムも登場した。FC版では女性キャラクター専用装備品しかなかったが、SFC版では、ステテコパンツといった男性キャラクター専用装備品も追加された。店の品揃え、ボスモンスターのステータス、モンスターから得られるアイテムなどの変更も行われている。FC版では、武器は全て単体攻撃武器のみだったが、SFC版では単体攻撃武器のほかにブーメランやムチといったグループ攻撃武器や全体攻撃武器が追加された。さらに、オープニング、ダーマ神殿での「遊び人」への転職、隠しダンジョンが追加されている。
画面仕様やキャラクター操作、コマンド操作は、前年に発売された SFC版『ドラゴンクエストVI』をベースとし、同作から以下の要素が継承された。
- ボタン1つの操作だけで会話や調査ができる「べんりボタン」[15]。
- 「ふくろ」とゴールド銀行。従来の預かり所をゴールド銀行へ変更。
- 町などの人々の会話の記憶機能[16]。『VI』と同様、「おもいだす」「もっとおもいだす」「ふかくおもいだす」「わすれる」の4種類。
- 世界地図(『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』から登場している)
- ブーメラン・ムチなどでの複数対象攻撃(『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』から登場している)
- キャラクターの名前の変更機能[17]
- ちいさなメダル[18]
『VI』と同様に井戸に入ることも可能になった。戦闘画面も『VI』のものとほぼ同様の画面でモンスターグラフィックも『VI』調だが、モンスターが動く際の効果音を発するようになった[注 24]。
本作では、「ふくろ」の中にあるアイテムは、移動中に限りふくろから出さずに使うこともできるようになった。また、アイテムを仲間に渡す際にその位置も指定できるようになり、所持しているアイテムの位置を選ぶことで渡す側と交換することもできるようになったほか、装備可能なアイテムについては渡した時点で装備するかどうかを選択できるようになった。ただし、『VI』にあった「ふくろ」の枝コマンド(だす・いれる・みる)は廃止された。しかし、普通にふくろに渡す・ふくろから渡すなどしても全ウィンドウが閉じることはなくなり、連続操作はしやすくなった(これは、回復呪文などを使用する際にも同様で、その都度ウィンドウが閉じるようなことはなくなった)。これらの要素は本作で初めて導入され、以降の作品(リメイク含む)でも踏襲されている。また、これに伴い「全てのウィンドウを閉じる」ボタンも設定された(本作ではYボタン)。
ちいさなメダル[注 25]に関しては、メダルを収集しているのがアリアハンのメダルおじさんとなり、獲得したメダルの累計によってアイテムを獲得する方式である[18]。
ゲームスタート時に主人公の性格を決定する際、プレイヤー自身の名前を入力する必要がある。この時入力した名前(必ずしも本名である必要はない)は、エンディングの最後(スタッフロールの後)に「AND ACT BY ○○○○(プレイヤーの名前のローマ字表記)」として紹介され、ロールプレイング(役割を演じる)ゲームの名の通りプレイヤー自身が主人公であることを実感させる演出となっている。
プレイヤーキャラクター
新職業として「盗賊」が追加されている[19]。
- 盗賊(Thief)
- 戦闘後に一定確率で敵からアイテムを盗む能力を持ち、「とうぞくのはな」などの探索系の呪文・特技を覚える。レベルアップ速度が早く、全体的な能力値も高め。特にすばやさの上昇値が高い。序盤は戦士などに比べてHPや装備品の面で若干見劣りするが、中盤以降は複数の敵を攻撃できる武器が充実する。終盤では勇者や戦士と同等の装備品を扱える反面、高レベル帯になるとステータスの成長力がやや鈍化する傾向にある。
また勇者・商人・遊び人・盗賊は、『ドラゴンクエストVI』と同様に移動中の特技を「じゅもん」として使用することができるが、効果は補助的なもので数も少ない。遊び人はFC版では演出の域を出なかった「遊び」の効果が改良され、依然ランダム要素ではあるものの独自の使い勝手を持つキャラクターになっている。また、FC版では不可能だった他の職業から遊び人への転職も可能となった。女勇者専用のグラフィックと台詞も追加された[20]。
FC版では性別によるステータスの上がり方の違いは無かったが、SFC版以降では男はちからやたいりょく、女はすばやさが上昇しやすくなっている[21]。「たいりょく」と「かしこさ」のステータスのシステムがFC版と異なり、リメイク版ではたいりょく値の約2倍がさいだいHPとなり、かしこさ値の約2倍がさいだいMPとなる。
性格
各キャラクターに「性格」が設定され、同じ職業やレベルでもこの「性格」によってレベルアップ時のステータスの上がり方が異なってくる。性格は全46種類が存在し、ステータス画面で確認することができる。「性格」には、きれもの・ロマンチスト・みえっぱり・でんこうせっかといった男女共通の性格、むっつりスケベ・ラッキーマンといった男性キャラクター専用の性格、おてんば・おとこまさり・セクシーギャルといった女性キャラクター専用の性格の3タイプがある。初期の性格は、主人公であればゲームスタート時に出される質問に対する答え方により、仲間キャラクターであれば登録時のステータスのバランスによって決定される[22]。
冒険中は、装飾品やアイテム「本」で性格を変えることもできる。装飾品は装備中のみ性格が変化、「本」は恒久的に性格が変化する。また、性格システムに関連した会話イベントも追加され、その会話内容によって性格が変化することもある。すごろく場で性格が変わることもある[23]。
すごろく場
ゲーム中の全5か所に、「旅人のすごろく場」というミニゲームが登場した。挑戦には「すごろくけん」が必要である。無視してもゲームの進行には全く影響がないが、ここでしか手に入らないアイテムもある。すごろくけんは一部の例外を除き非売品で、町などで拾ったり魔物との戦闘で獲得しなければならない。1回につき1枚消費する。無限にすごろくができるアイテムも存在し、持っている場合はそちらが優先される。
先頭のキャラクターがすごろくの駒となり、一定回数以内のサイコロでゴールを目指す。ゴールすれば宝箱からアイテムが入手できるほか、コースの途中やよろず屋でもアイテムを入手できる。ただしコース上では戦闘が発生したり、落とし穴などの罠が仕掛けられていたりすることもある。落とし穴でコースアウトしたり、HPや所持金が0になったりした場合は、サイコロの残回数があってもその場で終了となる[24]。戦闘で得た経験値は、戦闘に参加した(つまり、すごろくの駒となっていた)キャラクターのみが獲得する。これは通常の冒険でパーティーを組んでいない状態と同じで、最大で4人パーティ時の約4倍獲得できる。詳しくは上記「経験値」参照。
シナリオ・マップの追加
- オルテガの冒険と戦いを描いたプロローグがデモ画面で流れるようになった。NES版に存在した戦闘シーンに加え、主人公の誕生や冒険途中のシーンが追加されている。またゲーム中でもオルテガに関連するイベントが追加されている。
- マップに精霊の泉が追加された。
- ピラミッドのイベントが一部変更された。
- ポルトガの城でセーブ機能が追加された。
- 一部の町では店が追加されたり、メニューが変更された。
- シャンパーニの塔のイベントのクリアが必須となった。クリアしていないと、人さらいのアジト(バハラタ北東の洞窟)へ行っても、主が留守である旨を知らされるだけで洞窟のイベントが発生せず、そこから先へ進めないように変更された。
- パーティーから商人が抜けるイベントをクリア後、さらにイベントをこなしてから再び行き、パーティーから抜けた商人に話しかけると、アリアハンのルイーダの酒場で、パーティーから抜けた商人を再びパーティーに加えられるように変更された。またFC版では男女ともパーティーを抜けると一般の男性商人のグラフィックになっていたが、SFC版では男女別に専用のグラフィックが用意された。
- エンディングに到達した冒険の書のみで行ける隠しダンジョンが新たに登場し、隠しダンジョン用のモンスター8種、および隠しボスも追加された。
- 本作の主人公は、エンディング後に武器防具を残し、人々の前から姿を消す。FC版では主人公1人が消えたのか、パーティ全員が消えたのかが曖昧であったが、SFC以降はエンディング中にさりげなくではあるが主人公のみが宴から退席している所が描写されている。
その他の変更点
- ルイーダの店で仲間登録時に、ステータス成長の種を5つ自動的に持たせてくれる
- FC版にはなかったが、SFC版、GBC版ではルイーダの店で仲間登録時に、ステータス成長の種を5つもらえ、その場でステータス成長を行う。手動・自動が選べる。
- BGM
- BGMがオーケストラ版に基づいたものになり、一部の楽曲のキーも変わった。城・町・村のBGMは、昼と夜とで異なる曲が流れるようになった(夜の曲はいずれも昼の曲の編曲)。このほかにバラモス/隠しボス戦専用のBGM「戦いのとき」をはじめ、イベント専用曲なども数曲が追加されている。また、バラモス城・ゾーマ城については洞窟のBGMをアレンジしたものが用意されたほか、下の世界の町・城・ダンジョンについては第1作『ドラゴンクエスト』と同様のものとなった。
- まとめ買い
- 道具屋でのアイテム購入時の数量指定のシステムが導入され、最大9個まで一度に購入することができるようになった[25]。これはSFC版の本作が初の導入となり、以降の作品(新作・リメイク版)にも受け継がれる。なお、キャラクターが一度に持てるアイテム数が1人あたり12個に増加(FC版では8個)した。
- 仲間登録・編成時のセーブ
- FC版では、仲間の登録時およびルイーダの店でのパーティ編成時にセーブをする必要があったが、本作では不要となった。代わりに、ルイーダの店にいるシスターに話しかけることでセーブができるようになっている。FC版で登録・編成時にセーブした場合は、最後にセーブした場所からの再開であったが、SFC版でここでセーブした場合はアリアハンからの再開となる。
- アイテムの販売有無、販売アイテム変更
- ショップでの販売アイテムも多数変更となっている。たとえば、FC版ではカサーブの村で「はがねの剣」を購入できたが、SFC版、GBC版では販売されていない。ノアニールで販売されたが、1300Gに変更となった。
- FC版でレーベの村で販売されていた「聖なるナイフ」はSFC・GBC版では「ブロンズナイフ」に変更となった。
- 隠しダンジョンの追加
- ゾーマを倒した後、竜の女王のお城を訪れると、城の奥に妖精がいる。この妖精に話しかけて隣の窓から光が漏れた部分に立つと、隠しダンジョンにワープする。非常に強力なモンスターを倒しながら進まなければならない難所だが、「ちいさなメダル」のほか、一度は手放した「変化の杖」「ガイアの剣」などが手に入る。
- このダンジョンの最奥部に、隠しボス「しんりゅう(神竜)」がいる。戦闘に勝利すると1回目は35ターン以内、2回目は25ターン以内、3回目以降は15ターン以内で倒せば、願いを叶えてもらえる。願いの内容はSFC版は「死んだ父親を生き返らせたい(これを選ぶと、オルテガが生き返りアリアハンの自宅にいる)」、「新しいすごろくがしたい(これを選ぶとジパングの井戸に新しいすごろく場が出現)」、「エッチな本を読みたい(これを選ぶと、エッチな本が手に入り、読んだ人の性格が「むっつりスケベ」「セクシーギャル」に変化。ステータス成長が上がる)」の3つが出る。GBC版はさらに2つ願いが追加され、新規追加の隠しダンジョンが出現する。
- 本アイテムが追加
- 性格を変えるための本というアイテムが追加された。また、この性格は、ステータス成長に影響を与える。
- 戦闘中コマンドメニューの変更
- FC版では戦闘中に呪文の使えるキャラクターが一番前にいると「ぼうぎょ」コマンドが選べなくなったが、SFC版、GBC版ではそれが改良されて「ぼうぎょ」が選べるようになった。
- 遊び人への転職
- ダーマ神殿での転職先にSFC版、GBC版では「遊び人」が選べるようになった。
- 転職時の神官のコメント
- ダーマ神殿で転職時に神官が性格に応じたコメントを言うようになった。
- 名前を変える老婆の登場
- ダーマ神殿の左上に命名神に仕えるマリナンと名乗る老婆が登場し、彼女と話すことでキャラクターとふくろの名前が変更可能になった。ただし変な名前にすると怒りに触れたうえで名前を変更して、元に戻すには高いお金を支払うことになる。
- 戦闘中にモンスターが攻撃時に動く
- 『VI』同様、SFG・GB版ではモンスターが攻撃時に動き、動作音も出るようになった。
ゲームボーイカラー版
ゲームボーイカラー専用ソフトとして2000年に移植された。SFC版のゲームシステムやストーリーを継承しているが、通信機能を生かした後述の「モンスターメダル」などのオリジナル要素が追加されている[26]。
戦闘画面では背景は表示されないが、呪文などの演出効果やモンスターのアニメーションをSFC版から受け継いている。いつでもゲーム途中の状態をセーブして中断することができる「中断の書」機能が追加された[26]。『I・II』にあったボタン全押しリセットは、『III』では不可能になった。
街、背景、世界観などはSFC版をもとにしているが、使用できるカラーの仕様上、56色になっている。BGMは一部除いてFC版をベースにしている。
ストーリーは、シャンパーニの塔のイベントをクリアしていないと、ノルドの洞窟(アッサラーム東の洞窟)を通れず、バハラタの町へ行くことができないように変更された。
モンスターメダル
モンスターを倒すと時々落とす「モンスターメダル」のコレクションを行うことができる。メダルは各モンスターごとに金・銀・銅があるが、最初は銅メダルしか入手できず、銅を入手することで銀を、また銀を入手することで金を入手できるようになる。モンスターメダルはゲーム本編のメモリーとは別のメモリーに記録されている。通信ケーブルを使い、一度に3枚までモンスターメダルを交換することもできる。
このモンスターメダルに関連し、第2の隠しダンジョン「氷の洞窟」が追加された。このダンジョンでは、一定のモンスターメダルを集めないと先に進めないようになっている。このダンジョン用の新たなモンスターと隠しボス・隠しアイテムも追加された。
その他の変更点
- 「はやぶさのけん」を装備した状態で「ドラゴラム」を唱えると1ターンに2回炎を吐く。
- BGM「戦いのとき」にイントロを追加。逆にBGM「ダンジョン」のイントロを削除。
- ボス「バラモス」の呪文を封じた後のローテーション(行動パターン)が変更、自動回復削除、HP増加。
- ボス「ゾーマ」に「ベホマ」を唱えた際に与えるダメージを増加。
- 町や城における住民や兵士の配置がSFC版と異なる。
- SFC版にあった台詞が一部、カットされた。
- ダーマ神殿で転職した際、新しい職業で装備できる武器防具が自動的に装備されなくなった。
- サマンオサにおける戦士ブレナンの葬儀がイベント化された。
- 神龍を倒した際の願いごとが3つ→5つに変更。
- 隠しボス「グランドラゴーン」の追加。グランドラゴーンを25ターン以内に倒すと「ルビスの剣」がもらえる。さらに2回以上25ターン以内に倒すと「グランドラゴーン」のモンスターメダルがもらえる。
- ルビスの剣の追加(戦闘中に振りかざすとギガデインの効果)。
携帯電話版
2009年から NTTドコモ向け配信が開始された携帯電話アプリ。メガiアプリだが、前編アプリと後編アプリに分けられている。また、2010年4月からは KDDI (au) 向けの配信も開始され、こちらもBREWアプリでありながら、前編アプリと後編アプリに分けられている。サーバーに冒険の書をバックアップできるようにもなっており、機種変更や誤ってアプリを消した場合でも復旧できるようになっている。
- NTTドコモのF-01B、F-04B、N-02B、P-01B、SH-01B並びにauのbeskey (HIY02)、CA005、S003、S004、SA002、SH007、SH008、T004には序盤を収録した体験版(製品版のセーブデータと互換性あり)がプリインストールされている。
- Starプロファイル対応機種(2MB 対応)と在来の Doja(1MB対応)では若干仕様が異なる模様。後者は一部音楽が削除されており、他の曲で代替されている(例: スタート時の性格診断 - 「まどろみの中で」→「ほこら」、バラモス城・ゾーマ城 - 「ゾーマの城」→「ダンジョン」、バラモス・闇ゾーマ・しんりゅう - 「戦いの時」→「戦闘のテーマ」、重要アイテム発見時 - 「重要アイテム発見」→「当たり」)。
- リメイク版を元に移植されており、グラフィック、サウンド共に『スーパーファミコン ドラゴンクエストIII』をベースとしたものになっているが、オルテガの冒険と戦いを描いたプロローグ、すごろく場、精霊の泉、GBC版の第2の隠しダンジョンと隠しボス、モンスターメダル集めはカットされた。また敵の出現などの難易度調整も若干変更されている。
- ダーマ神殿で転職した際、新しい職業で装備できる武器防具が自動的に装備されるシステムが復活している。
- すごろく場の削除により、すごろく場の中で購入できた商品は一品物になった。また、商品やゴール時の景品は、宝箱の中身や、小さなメダルとの交換景品へと変更されている。
- オリジナル版、リメイク版には採用されなかった AI戦闘(「さくせん」コマンド)が採用された。
- イシスの子供が歌うわらべ歌(ピラミッドの壁の丸いボタンを押す順番)が、SFC版およびGBC版より簡略化されている。
- スーの村の村人のグラフィックが、SFC版のネイティブ・アメリカン風から他の町や村で見られる一般的なものに変更されている。
- 幽霊船のグラフィックが、SFC版の専用のものから主人公たちが乗る通常の船と同じものに変更されている。
この節の加筆が望まれています。 |
Wii版
2011年9月に発売。FC版およびSFC版が、FC版の第1作・『II』、SFC版の『I・II』とセットで収録。
中断機能が追加され、一部のセリフが変更されている。
スマートフォン版
2014年9月25日にAndoridおよびiOS向けに配信開始。『I』、『II』同様にアプリケーション『ドラゴンクエスト ポータルアプリ』から購入・起動する方式。フィーチャーフォン版をベースに移植。グラフィック、操作方法はスマートフォン版『I』『II』同様。BGMはスマートフォン版『I』、『II』、『IV』同様交響組曲版だが、戦闘終了後のBGMは『I』、『II』同様途中から続けて流れる。
PlayStation 4・ニンテンドー3DS版
2017年8月24日に配信開始。スマートフォン版をベースにしたもので、3DS版は下画面にマップが表示される。
スタッフ
- ファミリーコンピュータ版
- シナリオ・ライター:堀井雄二
- キャラクター・デザイナー:鳥山明
- ミュージック・コンポーザー:すぎやまこういち
- シナリオ・アシスタント:宮岡寛、柳沢健二
- チーフ・プログラマー:内藤寛
- プログラマー:山名学、成田東吾、岡野まさあき
- アシスタント・プログラマー:滝本真澄
- グラフィック・デザイナー:安野隆志
- サウンド・プログラマー:福沢正
- アシスタント:原けいいち、麻野一哉、鈴木理香、札場哲
- ディレクター:中村光一
- プロデューサー:千田幸信
- パブリッシャー:福嶋康博
- スーパーファミコン版
- シナリオ&ゲーム・デザイン:堀井雄二
- キャラクター&モンスター・デザイン:鳥山明
- ミュージック・コンポーズ:すぎやまこういち
- メイン・プログラム:山名学
- CGデザイン:眞島真太郎、安野隆志
- プログラム:JINJI HORAGAI、KAYSUYA TESHIMA、川本昌之、渡邊靖
- シナリオ・アシスト:杉村幸子、石川文則
- サウンド・デザイン:多和田吏、崎元仁
- 開発アシスト:滋野暁崇、室木博、YUKO MIURA
- シナリオ・サポート:折尾一則、宮岡寛、柳沢健二、布田全代
- 広報:水納仁、杉村幸子、石川文則、島村悦子
- アートワーク:大石直樹、大塚充
- テクニカル・サポート:矢作貞雄、狩野健二郎、佐藤浩、本間和文、中目乃利子
- エニックス・スタッフ:山岸功典、二見眞治、菊本裕智、渡辺泰仁、戸田淳、藤本広貴、齊藤陽介、和智信治、小林大介
- プロデュース・アシスト:犬塚太一、YOICHI HAYAKAWA、飯田真理子、本多圭司
- プロデューサー:千田幸信
- パブリッシャー:福嶋康博
- ゲームボーイカラー版
- シナリオ&ゲーム・デザイン:堀井雄二
- キャラクター&モンスター・デザイン:鳥山明
- ミュージック・コンポーズ:すぎやまこういち
- アートワーク:大石直樹、神村多加志
- 広報:三宅有、HIROKA SHIBAHARA、倉持亮一、石井るり子、二見眞治、山本秀樹、吉川ルミ、大澤宗弘
- テクニカルサポート:狩野健二郎、岩井智行、中目乃利子、大和田一徳、佐藤浩、米山英樹
- プロデューサー:宮本淳
- エグゼクティブ・プロデューサー:千田幸信、本多圭司
- パブリッシャー:福嶋康博
評価
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- ファミリーコンピュータ版
- ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では9・10・10・9の合計38点(満40点)でプラチナ殿堂入りを獲得[28]、レビュアーの意見としては「『ウルティマV』も、『ドラクエIII』のように時間の概念を持っている。日本もアメリカも考えることは同じ、というよりも、日本のRPGがようやくアメリカのRPGに追いついたという感じだ」、「謎解きの構成にもムリがないし、何よりI、II、IIIと益々中身が濃くなっているパワーに脱帽」、「細かいところではいろいろ気になる部分もあるけれど、めったに出ない作品であることはまちがいない」と評している。
- ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、27.30点(満30点)となっている[1]。
項目 | キャラクタ | 音楽 | お買得度 | 操作性 | 熱中度 | オリジナリティ | 総合 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
得点 | 4.64 | 4.71 | 4.43 | 4.47 | 4.76 | 4.29 | 27.30 |
- 『ファミリーコンピュータMagazine』1991年5月10日号特別付録の「ファミコンロムカセット オールカタログ」では、「この世界には娯楽施設などもあって、闘技場でギャンブルをすることができる。(中略)その他、モンスター登場シーンが独特のものに変わったり、謎の船が登場したりとドラクエIIIはアイデアの宝庫だ」と紹介されている[1]。その他、同付録の巻末に収録されている「ロムカセット部門別BEST5」では、キャラクタ4位、音楽2位、熱中度2位、操作性4位、お買い得度3位、総合評価2位を獲得している[35]。
- スーパーファミコン版
- ゲーム誌『ファミ通』の「クロスレビュー」では9・8・10・9の合計36点(満40点)でプラチナ殿堂入りを獲得[29]、レビュアーの意見としては、「記憶を呼び出しながらプレーしたが、やはり大安定」、「ファミコン版の『III』を体験済みでも楽しめる」、「冒頭のキャラクターメイキングで、胸をえぐられ、卒倒しそうになった」などと評されている[36]。
- 『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、25.9点(満30点)となっている[34]。
項目 | キャラクタ | 音楽 | お買得度 | 操作性 | 熱中度 | オリジナリティ | 総合 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
得点 | 4.4 | 4.5 | 4.1 | 4.3 | 4.5 | 4.1 | 25.9 |
- ゲームボーイカラー版
- 『ファミ通』の「クロスレビュー」ではの合計30点(満40点)でシルバー殿堂入りを獲得している[30]。
関連商品
攻略本
ファミリーコンピュータ版
- ファミコン神拳奥義大全書 巻の五 ドラゴンクエストIII そして伝説へ…(集英社、ISBN 978-4834210583)
- ドラゴンクエストIII そして伝説へ… 公式ガイドブック(エニックス、ISBN 978-4900527034)
- ドラゴンクエストIIIマルヒ(表示は「ヒ」に丸囲い)公式ガイド どらくえ3 謎の魔王をやっつけろ(冬樹社、ISBN 978-4809280016) - エニックスからネタバレとして訴えられたことがある。
スーパーファミコン版
- Vジャンプブックスゲームシリーズ スーパーファミコン ドラゴンクエストIII そして伝説へ…(集英社、ISBN 978-4081080458)
- スーパーファミコン ドラゴンクエストIII そして伝説へ… 公式ガイドブック(エニックス、ISBN 978-4870259393)
ゲームボーイカラー版
- Vジャンプブックスゲームシリーズ ゲームボーイ ドラゴンクエストIII そして伝説へ…(集英社、ISBN 978-4087790856)
- ゲームボーイ ドラゴンクエストIII そして伝説へ… 公式ガイドブック 上巻 世界編(エニックス、ISBN 978-4757503878)
- ゲームボーイ ドラゴンクエストIII そして伝説へ… 公式ガイドブック 下巻 知識編(エニックス、ISBN 978-4757503885)
Wii版
- ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III公式ガイドブック SE-MOOK(スクウェア・エニックス、ISBN 978-4757533516)
- ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III超みちくさ冒険ガイド(スクウェア・エニックス、ISBN 978-4757533523)
- ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエスト 25th アニバーサリー冒険の歴史書 SE-MOOK(スクウェア・エニックス、ISBN 978-4757534070)
- ドラゴンクエスト25周年記念BOOK Vジャンプブックス(集英社、ISBN 978-4087796056)
その他の書籍
- 小説 ドラゴンクエストIII-そして伝説へ…-(エニックス刊、作・高屋敷英夫。表紙および挿絵イラストはいのまたむつみ) (ISBN 978-4757502529)
- ゲームブック ドラゴンクエストIII(エニックス・プロダクツ) - エニックスによるドラゴンクエストシリーズ初のゲームブック。
- ドラゴンクエストIII 知られざる伝説(エニックス、ISBN 978-4900527003)
- ドラゴンクエストIII マスターズクラブ(JICC出版局、ISBN 978-4880634876)
サウンドトラック
†は廃盤。
- † CDシアター ドラゴンクエストIII(書籍扱い)
- † 交響組曲「ドラゴンクエストIII」そして伝説へ…(アポロン音楽工業、BY30-5181、1988年3月7日) - NHK交響楽団演奏のオーケストラ版と、FC版のゲーム音源。
- † そして伝説へ…(バンダイ・ミュージックエンタテインメント、BY10-8、1988年6月21日) - 本作の大ファンだった鴻上尚史が、当時担当していたオールナイトニッポンで聴取者から募集した歌詞を元にエンディング曲を自ら歌ったCDシングル。キャラクターのコスプレをした鴻上とリスナーの写真がCDジャケットの一部に採用されている。C/W は「冒険の旅」(フィールド上でのBGM)。発売当時、同じくオールナイトニッポンでパーソナリティを務めていたデーモン小暮閣下(月曜日担当)から「これはやはりささきいさおに歌ってほしかった」と評されたほか、石橋貴明(火曜日担当)からは「やめてくれ〜」と曲演奏を途中でストップされた。
- † スーパーファミコン版 すぎやまこういち 交響組曲「ドラゴンクエストIII」そして伝説へ…(ソニー・ミュージックエンタテインメント、SRCL-3563、1996年12月12日) - ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団演奏。SFC版で追加された4曲を新たに収録。
- † スーパーファミコン版 すぎやまこういち 「ドラゴンクエストIII」そして伝説へ… オリジナル・ゲーム・ミュージック(ソニー・ミュージックエンタテインメント、SRCL-3564、1997年4月21日) - SFC版のゲーム音源集。
- † 交響組曲「ドラゴンクエストIII」そして伝説へ…(SPEビジュアルワークス、SVWC-7063、2000年8月23日) - ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団演奏。SRCL-3563 の再リリース版。
- † N響版 交響組曲「ドラゴンクエストIII」そして伝説へ…+オリジナル・ゲームミュージック(SME ビジュアルワークス、SVWC-7071、2001年3月7日) - アポロンからリリースされた NHK交響楽団演奏版の再収録と、GBC版のゲーム音源。
- † 交響組曲「ドラゴンクエストIII」そして伝説へ…(アニプレックス、SVWC-7247、2005年4月20日) - 東京都交響楽団演奏。「ローリング・ダイス」が追加された。
- 交響組曲「ドラゴンクエストIII」そして伝説へ…(キングレコード、KICC-6302、2009年8月5日) - 東京都交響楽団演奏。「ローリング・ダイス」が追加された。
- 交響組曲「ドラゴンクエストIII」そして伝説へ…(キングレコード、KICC-6316、2009年10月7日) - ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団演奏。SFC版で追加された4曲を新たに収録。
- 交響組曲「ドラゴンクエストIII」そして伝説へ…(キングレコード、KICC-6322、2009年10月7日) - NHK 交響楽団演奏。
脚注
注釈
- ^ 「#音楽」の項で述べるスイスの村など。
- ^ 数種類のモンスターが登場していない。これらは発売前の宣伝広告のイラストで確認できる。
- ^ シリーズ全体としては、他にWii 用ソフト『ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔』や、アニメ版『ドラゴンクエスト』(アベル伝説)でも見られる。
- ^ そのため、パーティを組むシリーズとしては唯一『ドラゴンクエストIX』でWi-Fiゲストキャラクターとして登場できる者が存在しない。
- ^ ただし、ゲームクリアのためにはストーリー進行上、必ず一度は商人をパーティーに入れなければならない。「#職業一覧」の商人を参照。
- ^ ただし、武器・防具・道具を所持している状態では抹消できない。なおFC版では、商人を渡すイベントによりその商人がリストから抹消となり(持ち物は預かり所に送られる)、新たにキャラクターを作ることができる。
- ^ ただし、遊び人1人の場合は混乱状態になる(兜「はんにゃの面」を装備する、あるいは戦闘中に呪文「メダパニ」・武器「ゆうわくの剣」「どくがの粉」で自分を混乱状態にする)ことで100パーセントコマンド通りに戦うことが可能となる。
- ^ 1人でしか入ることのできない「地球のへそ」の周辺は除く。
- ^ 「○○に△△ポイントのダメージをあたえた!」」→「○○に△△のダメージ!!」、「○○は××のじゅもんをとなえた!」→「○○は××をとなえた!」など。
- ^ 制作発表が行われた当時の各ゲーム雑誌では「もしも今作をパスワード方式にした場合、その長さは800文字ぐらいになる」とのコメントが載せられた(第1作は20文字、『II』は最大52文字)。
- ^ マップはメルカトール図法に基づいた四角形で、上端と下端、左端と右端がそれぞれ繋がっている(北極より北へ進むと、南極へ出るなど)。ゲーム中の「ルザミ」の町人の台詞によれば世界は丸いとのことだが、上述の性質を満たす世界の形状は実際には球ではなくトーラスである。
- ^ 王政、高価な黒胡椒、ポルトガの航海技術、北アメリカ大陸の開拓地、ルザミに流刑中の地動説論者など。しかし日本にあたるジパングでは弥生時代の生活をしている。
- ^ 『ドラゴンクエストIV』の武術大会に同名の敵が登場するが、それとは別人である。
- ^ 『知られざる伝説』のインタビューで、中村光一は堀井のシナリオのこの演出を「日本人としてジーンときた」と語っている。
- ^ エルフの女王によって村全体が眠りにつかされる前日まで滞在しており、魔法の鍵を求めてアッサラーム方面に旅立ったことが村人の証言で明らかになる。
- ^ 「ゲームブックドラゴンクエストIII」下巻でのエンディングシーンなどから。
- ^ 『ドラゴンクエストX』の「魔法の迷宮」でバラモスを倒すと「竜頭魔王バスター」の称号が得られる。
- ^ 鳥山明のイラストでは「ボスその1 年とった大トカゲ」と書かれている[11]。
- ^ FC版ではごくまれにオルテガが勝つこともあるが、勇者一行に願いを託し直後に力尽きる。
- ^ 空飛ぶ鯨ケトスが覚醒して以降。
- ^ この時に窃盗・恐喝され被害届を出した少年に対し、エニックスは連絡先がわかる場合に限り、同ソフトを無償提供した。
- ^ 前作『II』でも同様の事件が起きている。
- ^ リメイク版の公式ガイドブックでは、アレフガルドに関する情報は非掲載だが、FC版とは違いアイテム全種、ボス・中ボス以外のモンスターは全て掲載されている。
- ^ 『VI』では最終ボスのみ効果音付きだった。
- ^ FC版ではデータ内に存在したが没案となっていた。
出典
- ^ a b c d 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、116 - 117頁。
- ^ “ドラゴンクエスト“ロト伝説”シリーズ 公式プロモーションサイト”. スクウエア・エニックス (2017年8月10日). 2017年8月11日閲覧。
- ^ a b スタジオベントスタッフ『ドラゴンクエスト25thアニバーサリー 冒険の歴史書』スクウェア・エニックス、2011年、91頁。
- ^ “スクウェア・エニックス 田口浩司氏インタビュー(3)”. アニメ!アニメ! (2009年). 2011年6月17日閲覧。
- ^ 別冊宝島2611『80年代アイドルcollection』p.93.
- ^ FC版公式ガイドブック p.14
- ^ 『ドラゴンクエストIII マスターズ・クラブ』(JICC出版局 刊) ISBN 4880634875
- ^ FC版公式ガイドブック p.143
- ^ FC 版公式ガイドブック p.151
- ^ 『ドラゴンクエスト3マスターズクラブ』(ファミコン必勝本)JICC出版局(1988/11)
- ^ a b c 『鳥山明 ドラゴンクエスト イラストレーションズ』集英社、28 - 29頁。
- ^ 『鳥山明の世界 AKIRA TORIYAMA EXHIBITION』146頁。
- ^ a b c 「すぎやまこういち VS 田尻智」『ドラゴンクエストIV マスターズクラブ』JICC出版局、1991年2月10日、15頁。ISBN 978-4-7966-0084-2。
- ^ 『学研まんが日本の歴史17巻・昭和から平成へ』
- ^ SFC版公式ガイドブック p.5
- ^ SFC版公式ガイドブック p.8
- ^ SFC版公式ガイドブック p.71
- ^ a b SFC版公式ガイドブック p.222
- ^ SFC版公式ガイドブック pp.30-31
- ^ SFC版公式ガイドブック pp.16-33,122
- ^ SFC版公式ガイドブック p.36
- ^ SFC版公式ガイドブック pp.12-15
- ^ SFC版公式ガイドブック pp.14,221
- ^ SFC版公式ガイドブック p.223-225
- ^ SFC版公式ガイドブック p.9
- ^ a b M.B.MOOK『懐かしゲームボーイパーフェクトガイド』 (ISBN 9784866400259)、85ページ
- ^ a b Brad Shoemaker (2001年8月1日). “Dragon Warrior III Review”. GameSpot. 2013年4月3日閲覧。
- ^ a b “ドラゴンクエストIII そして伝説へ… まとめ [ファミコン]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2015年4月26日閲覧。
- ^ a b “ドラゴンクエストIII そして伝説へ… まとめ [スーパーファミコン]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2017年5月14日閲覧。
- ^ a b “ドラゴンクエストIII そして伝説へ… まとめ [ゲームボーイ]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2015年4月26日閲覧。
- ^ Brad Shoemaker (2001年8月1日). “Dragon Warrior III Review”. GameSpot. 2013年4月3日閲覧。
- ^ Peter Sellers (2001年7月20日). “IGN: Dragon Warrior III Review”. IGN. IGN Entertainment. 2013年4月4日閲覧。
- ^ “Dragon Warrior III Reviews”. Game Rankings. 2008年4月14日閲覧。
- ^ a b 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、269頁、ISBN 雑誌26556-4/15{{ISBN2}}のパラメータエラー: 無効なISBNです。。
- ^ a b c d e f g 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、379頁。
- ^ 「6月16日増刊号特別付録 クロスレビュー優良ソフトパーフェクトカタログ 上巻」『ファミ通』、エンターブレイン、2005年6月16日、49頁。
関連項目
- ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章 - 本作終了から『ドラゴンクエスト』までの間の物語とされる漫画作品。『月刊少年ガンガン』にて連載された。原作:川又千秋、脚本:小柳順治、画:藤原カムイ
- どれだけ食えスト3 夢のSMAP対決スペシャル! - 別名「どれだけ食えスト3 そして伝説へ…」。副題の「伝説」の読み仮名はナレーションで「ゴールデン」となっている。
- 勇者、或いは化け物と呼ばれた少女 - エンターブレインから刊行された七沢またりの小説作品。著者が過去に執筆した『ドラゴンクエストIII』の二次創作小説をベースに、オリジナル作品として一から手掛けたものとなっている。
外部リンク
- スクウェア・エニックス
- ドラゴンクエストIII そして伝説へ… - ファミリーコンピュータ版 ソフト紹介
- ドラゴンクエストIII そして伝説へ… - 携帯アプリ版
- ドラゴンクエスト“ロト伝説”シリーズ 公式プロモーションサイト- PS4・3DS版
- 旧公式サイト (インターネットアーカイブ)
- SFC DragonQuest3 - エニックスによるSFC版の公式サイト。2001年12月2日時点。
- GBC版の公式サイト - エニックス。2001年4月13日時点