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船井郡

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京都府船井郡の位置(緑:京丹波町 水色:後に他郡から編入した区域)

船井郡(ふないぐん)は、京都府丹波国)の

人口11,665人、面積303.09km²、人口密度38.5人/km²。(2024年10月1日、推計人口

以下の1町を含む。

郡域

1897年明治12年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記1町のほか、概ね下記の区域にあたる。

  • 南丹市の一部(美山町各町・八木町神吉を除く)
  • 亀岡市の一部(東本梅町各町)

歴史

古代

郡内の八木町屋賀、北屋賀[1]は、丹波国国府推定地の一つである[2]

和名類聚抄』に記される郡内の

式内社

延喜式神名帳に記される郡内の式内社

神名帳 比定社 集成
社名 読み 付記 社名 所在地 備考
船井郡 10座(大1座・小9座)
船井神社 フナヰノ 船井神社 京都府南丹市八木町船枝
志多非神社 シタヒノ 薮田神社 京都府南丹市園部町南大谷
出石𡶌部神社 イツシノカノイソヘノ 何鹿神社 京都府船井郡京丹波町曽根竿代
島物部神社 (論)荒井神社 京都府南丹市八木町美里
幡日佐神社 ハタヒサノ 幡日佐神社 京都府南丹市八木町氷所
志波加神社 シハカノ 志波加神社 京都府南丹市日吉町志和賀
弁奈貴神社 ヘナキノ 岩山神社 京都府船井郡京丹波町塩田谷岩山
麻気神社 マケノ 名神大 摩氣神社 京都府南丹市園部町竹井 [2]
酒沼志神社 サカチシノ
スヂシノ
酒治志神社 京都府船井郡京丹波町三ノ宮
多沼神社 タヌマノ 多治神社 京都府南丹市日吉町田原
凡例を表示

近世以降の沿革

幕末の知行
知行 村数 村名
幕府領 幕府領[4] 3村 久保村、大戸村(現・南丹市日吉町上胡麻)[5]、和田村(現・京丹波町
旗本領 20村 大戸村(現・南丹市園部町大戸)[6]、院内村、森村、下志和賀村、上野村(現・南丹市の一部)[7]上稗生村、新宮村、紅井村、実勢村[8]、高屋村(現・京丹波町)[9]、大朴村、八田村、小野村、坂井村、妙楽寺村、粟野村、保井谷村、猪鼻村、井脇村、橋爪村
藩領 丹波園部藩 118村 畑中村]、船枝村、室橋村、熊原村、室河原村、池ノ内村、玉ノ井村、神田村、広垣内村、雀部村、鳥羽村、八木島村、大藪村、柴山村、八木村、小山村、大村、南横田村、下横田村、上横田村、上木崎村、下木崎村、園部村、垣内村、今林村、瓜生野村、熊崎村、新堂村、千妻村、曽我谷村、宍人村、下新江村、上新江村、摩気村、篠田村、西山村、大坪村、船阪村、東半田村、西半田村、南大谷村、南八田村、大河内村、法京村、下天引村、上天引村、上野村(現・京丹波町)、山口村、西谷村、上志和賀村、家田村、胡麻中村、畑村、下草井原村、上草井原村、上胡麻村、角本村、藁無村、松尾村、上河内村、片野村、中村[10](現・南丹市日吉町中)、宮村[11]、上世木村、世木林村、牧山村、殿田村、下谷村、上谷村、下稗生村、安鳥村、上小畑村、下小畑村、上木住村、下木住村、新村、和田村(現・南丹市)、殿村、吉野部村、大谷村[12]、海老谷村、東谷村、佐々江村、谷村[13]、坪井村]、黒瀬村、知野部村、尾長野村、蕨村、白土村、安栖里村、上乙見村、大簾村、中山村、坂原村、大迫村、塩谷村、稲次村、中村(現・京丹波町中)、下粟野村、下乙見村、長瀬村、上粟野村、角村、出野村、仏主村、篠原村、本庄村、才原村、大倉村、市場村、小畑村、西河内村、細谷村、升谷村、広野村、広瀬村、奥村、子来新田[14]
丹波亀山藩 37村 青戸村、刑部村、北広瀬村、屋賀村、山室村、南広瀬村、木原村、黒田村、南半田村、下口人村、中口人村、絹掛村、上口人村、大内村、松熊村、殿谷村、若森村、中野村、赤熊村、下村[15]、鎌倉村[15]、中村[15](現・京丹波町高岡)、笹尾村[15]、辻村[15]、中畑村[15]、西階村、水戸村、新水戸村、蒲生村[16]、市森村、須知村、塩田谷村、安井村[17]、鎌谷中村、鎌谷下村、東又村[18]、鎌谷奥村
丹波篠山藩[19] 3村 諸木村、水原村、下大久保村
丹波綾部藩 2村 新町村、質志村
上総鶴牧藩 1村 上大久保村
園部藩・篠山藩 1村 岡田村
篠山藩・鶴牧藩 3村 質美下村、質美上村、北久保村
幕府領・藩領 旗本領・園部藩 3村 高屋村(現・南丹市[20]、曽根村、下胡麻村
旗本領・園部藩・綾部藩 1村 中台村
旗本領・篠山藩 1村 井尻村
旗本領・綾部藩 2村 三ノ宮村、諸内村
旗本領・鶴牧藩 1村 水呑村
その他 御除料 2村 佐切村、越方村
准后御料・幕府領 1村 野条村
准后御料・幕府領・旗本領 1村 日置村
准后御料・亀岡藩 1村 ●観音寺村
御除料・篠山藩 1村 氷所村
准后御料・篠山藩 1村 池上村
その他[21]・篠山藩 1村 西田村
その他[22]・園部藩 1村 ●埴生村
寺社領 1村 戸津川村
  • 保野田村 ← 久保村、上野村(現・南丹市)、家田村
  • 豊田村 ← 新宮村、紅井村、谷村
  • 生畑村 ← 上稗生村、下稗生村、安鳥村、上小畑村、下小畑村
  • 諸畑村 ← 畑中村、諸木村
  • 横田村 ← 南横田村、下横田村、上横田村
  • 内林村 ← 垣内村、今林村
  • 竹井村 ← 上新江村、摩気村、篠田村
  • 大西村 ← 西山村、大坪村
  • 半田村 ← 東半田村、西半田村、南半田村
  • 胡麻村 ← 胡麻中村、角本村、下胡麻村
  • 畑郷村 ← 畑村、下草井原村、上草井原村
  • 船岡村 ← 藁無村、松尾村、上河内村
  • 天若村 ← 宮村、上世木村、世木林村
  • 中世木村 ← 牧山村、下谷村、上谷村
  • 高岡村 ← 下村、鎌倉村、中村(現・京丹波町高岡)、西階村
  • 口八田村 ← 笹尾村、辻村、中畑村
  • 木住村 ← 上木住村、下木住村
  • 口人村 ← 下口人村、中口人村
  • 口司村 ← 絹掛村、上口人村
  • 明治12年(1879年4月10日 - 郡区町村編制法の京都府での施行により、行政区画としての船井郡が発足。郡役所が園部村に設置。
  • 明治15年(1882年) - 屋賀村の一部が分立し北屋賀村となる。(150村)

町村制以降の沿革

1.園部町 2.園部村 3.吉富村 4.八木村 5.富庄村 6.本荘村 7.新庄村 8.川辺村 9.世木村 10.胡麻郷村 11.五ヶ荘村 12.桐ノ庄村 13.摩気村 14.西本梅村 15.東本梅村 16.竹野村 17.須知村 18.高原村 19.質美村 20.檜山村 21.梅田村 22.三ノ宮村 23.上和知村 24.下和知村(紫:亀岡市 桃:南丹市 赤:京丹波町)
  • 明治22年(1889年4月1日 - 町村制の施行により、下記の町村が発足。(1町23村)
    • 園部町(園部村のうち町分[24]が分立して町制施行。現・南丹市)
    • 園部村 ← 園部村、小山村、大村、横田村、黒田村(現・南丹市)
    • 吉富村 ← 鳥羽村、南広瀬村、大藪村、八木島村、玉ノ井村、池ノ内村、神田村、雀部村、室河原村、広垣内村、木原村(現・南丹市)
    • 八木村 ← 八木村、柴山村(現・南丹市)
    • 富庄村 ← 北広瀬村、日置村、氷所村、刑部村(現・南丹市)
    • 本荘村 ← 青戸村、西田村、観音寺村、屋賀村、北屋賀村(現・南丹市)
    • 新庄村 ← 船枝村、山室村、室橋村、野条村、諸畑村、池上村(現・南丹市)
    • 川辺村 ← 高屋村、大戸村、佐切村、熊原村、越方村、船岡村(現・南丹市)
    • 世木村 ← 殿田村、天若村、中村、中世木村、生畑村、木住村(現・南丹市)
    • 胡麻郷村 ← 胡麻村、上胡麻村、保野田村、志和賀村、畑郷村(現・南丹市)
    • 五ヶ荘村 ← 四ツ谷村、田原村、佐々江村(現・南丹市)
    • 桐ノ庄村 ← 内林村、曽我谷村、瓜生野村、熊崎村、新堂村、千妻村、岡田村、木崎村(現・南丹市)
    • 摩気村 ← 宍人村、口司村、口人村、半田村、大西村、船阪村、下新江村、竹井村(現・南丹市)
    • 西本梅村 ← 埴生村、天引村、大河内村、法京村、南八田村、殿谷村(現・南丹市)
    • 東本梅村 ← 南大谷村、若森村(現・亀岡市、南丹市)、赤熊村、大内村、中野村、松熊村(現・亀岡市)
    • 竹野村 ← 高岡村、口八田村、新水戸村、水戸村(現・京丹波町)
    • 須知村 ← 須知村、市森村、上野村、蒲生村、曽根村、院内村、森村、塩田谷村、安井村(現・京丹波町)
    • 高原村 ← 富田村、実勢村、豊田村、下山村(現・京丹波町)
    • 質美村(単独村制。現・京丹波町)
    • 檜山村 ← 橋爪村、大朴村、中台村、和田村、井脇村、小野村、井尻村、八田村(現・京丹波町)
    • 梅田村 ← 水原村、上大久保村、下大久保村、坂井村、鎌谷中村、鎌谷下村、鎌谷奥村、東又村(現・京丹波町)
    • 三ノ宮村 ← 三ノ宮村、戸津川村、質志村、妙楽寺村、猪鼻村、水呑村、粟野村、保井谷村(現・京丹波町)
    • 上和知村 ← 篠原村、西河内村、上乙見村、仏主村、細谷村、升谷村、市場村、中山村、上粟野村、大迫村、下乙見村、長瀬村、下粟野村、塩谷村、大倉村(現・京丹波町)
    • 下和知村 ← 小畑村、本庄村、坂原村、角村、広瀬村、才原村、広野村、稲次村、出野村、大簾村、中村、安栖里村(現・京丹波町)
  • 明治27年(1894年10月10日 - 富庄村・本荘村が合併して富本村が発足。(1町22村)
  • 明治32年(1899年7月1日 - 郡制を施行。
  • 明治34年(1901年7月19日 - 須知村が町制施行して須知町となる。(2町21村)
  • 大正4年(1915年1月1日 - 八木村が町制施行して八木町となる。(3町20村)
  • 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
  • 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
  • 昭和4年(1929年)4月1日 - 園部町・園部村・桐ノ庄村が合併し、改めて園部町が発足。(3町18村)
  • 昭和26年(1951年)4月1日(3町10村)
    • 吉富村・富本村・新庄村が八木町に編入。
    • 竹野村が須知町に編入。
    • 檜山村・梅田村・三ノ宮村・質美村が合併して瑞穂村が発足。
    • 川辺村が園部町に編入。
  • 昭和30年(1955年
    • 4月1日(6町3村)
      • 須知町・高原村が合併して丹波町が発足。
      • 五ヶ荘村・胡麻郷村・世木村が合併して日吉町が発足。
      • 上和知村・下和知村が合併して和知町が発足。
      • 八木町が北桑田郡神吉村を編入。
      • 瑞穂村が町制施行して瑞穂町となる。
    • 4月20日 - 園部町・摩気村・西本梅村が合併し、改めて園部町が発足。(6町1村)
  • 昭和31年(1956年9月30日 - 東本梅村が亀岡市に編入。(6町)
  • 昭和33年(1958年)4月1日 - 園部町が亀岡市の一部(若森・南大谷の各一部)を編入。
  • 平成17年(2005年10月11日 - 丹波町・和知町・瑞穂町が合併して京丹波町が発足。(4町)
  • 平成18年(2006年)1月1日 - 園部町・八木町・日吉町が北桑田郡美山町と合併して南丹市が発足し、郡より離脱。(1町)

変遷表

自治体の変遷
明治22年4月1日 明治22年 - 大正15年 昭和元年 - 昭和20年 昭和21年 - 昭和29年 昭和30年 - 昭和31年 昭和32年 - 昭和64年 平成元年 - 現在 現在
  東本梅村 東本梅村 東本梅村 東本梅村 昭和31年9月30日
亀岡市に編入
亀岡市 亀岡市 亀岡市
  昭和33年4月1日
園部町に編入
平成18年1月1日
南丹市
南丹市
  園部町 園部町 昭和4年4月1日
園部町
園部町 昭和30年4月20日
園部町
園部町
  園部村 園部村
  桐ノ庄村 桐ノ庄村
  川辺村 川辺村 川辺村 昭和26年4月1日
園部町に編入
  摩気村 摩気村 摩気村 摩気村
  西本梅村 西本梅村 西本梅村 西本梅村
  八木村 大正4年1月1日
町制
八木町 八木町 八木町 八木町
  富庄村 明治27年10月10日
富本村
富本村 昭和26年4月1日
八木町に編入
  本荘村
  吉富村 吉富村 吉富村
  新庄村 新庄村 新庄村
  北桑田郡
神吉村
北桑田郡
神吉村
北桑田郡
神吉村
北桑田郡
神吉村
昭和30年4月1日
八木町に編入
  世木村 世木村 世木村 世木村 昭和30年4月1日
日吉町
日吉町
  五ヶ荘村 五ヶ荘村 五ヶ荘村 五ヶ荘村
  胡麻郷村 胡麻郷村 胡麻郷村 胡麻郷村
  須知村 明治34年7月19日
町制
須知町 須知町 昭和30年4月1日
丹波町
丹波町 平成17年10月11日
京丹波町
京丹波町
  竹野村 竹野村 竹野村 昭和26年4月1日
須知町に編入
  高原村 高原村 高原村 高原村
  上和知村 上和知村 上和知村 上和知村 昭和30年4月1日
和知町
和知町
  下和知村 下和知村 下和知村 下和知村
  檜山村 檜山村 檜山村 昭和26年4月1日
瑞穂村
昭和30年4月1日
町制
瑞穂町
  梅田村 梅田村 梅田村
  三ノ宮村 三ノ宮村 三ノ宮村
  質美村 質美村 質美村

行政

歴代郡長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 明治11年(1879年)4月10日
大正15年(1926年)6月30日 郡役所廃止により、廃官

脚注

  1. ^ 南丹市八木町北屋賀国府の地名が残る。八木町屋賀南永寿には宗社大明神(綜社、總社)が残る
  2. ^ [1]
  3. ^ 徳川宗家駿河府中藩への入封により遠江国榛原郡城東郡の領地を失ったため。
  4. ^ 下記のほか坪井越石が記載されているが詳細不明。
  5. ^ 記載は「西大戸村」。
  6. ^ 記載は「東大戸村」。
  7. ^ 記載は「胡麻・上野村」。
  8. ^ 「上実勢村」「下実勢村」に分かれて記載。
  9. ^ 記載は「西・高屋村」。
  10. ^ 記載は世木・中村。
  11. ^ 記載は「世木・宮村」。
  12. ^ 記載は「北大谷村」。
  13. ^ 記載は「紅井・谷村」。
  14. ^ 下乙見村・篠原村・大倉村・市場村・升谷村・奥村のうち。本項では村数に数えない。
  15. ^ a b c d e f 記載は八田を冠称。
  16. ^ 上蒲生村・下蒲生村に分かれて記載。
  17. ^ 記載は塩田を冠称(塩田安井村)。
  18. ^ 記載は鎌谷東股村。
  19. ^ 下記のほか大芝原新田が記載されているが桑田郡の所属。
  20. ^ 記載は東高屋村。
  21. ^ 西大路治部知行・尾崎内蔵麿知行・上園中務知行・宮本勝麿知行とあるが詳細不明。
  22. ^ 森周防知行・林和泉知行とあるが詳細不明。
  23. ^ 「角川」には記述がないが、現在の地名より比定。
  24. ^ この時点では園部本町、園部上本町、園部若松町、園部宮町、園部新町が存在。

参考文献