柔 (美空ひばりの曲)
「柔」 | ||||
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美空ひばり の シングル | ||||
B面 |
ふり向かないで(オリジナル盤) お島千太郎(1991/2/21盤) しのぶ(1991/7/21盤) 港町十三番地(1998年盤) 残侠子守唄(2003年盤) | |||
リリース | ||||
録音 |
1964年9月28日 日本 東京都・赤坂 コロムビア大スタジオ[1] | |||
ジャンル | 歌謡曲 | |||
レーベル | 日本コロムビア | |||
作詞・作曲 |
関沢新一(作詞) 古賀政男(作曲) | |||
ゴールドディスク | ||||
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美空ひばり シングル 年表 | ||||
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「柔」(やわら)は1964年(昭和39年)11月20日に発売された美空ひばりのシングルである。
概要
[編集]美空ひばりは表題曲で1965年の「第7回日本レコード大賞」を受賞した。またひばりは、『NHK紅白歌合戦』に1964年の『第15回NHK紅白歌合戦』、翌1965年の『第16回NHK紅白歌合戦』と2年続けて表題曲で出場し、どちらも紅組トリを務めた(第16回は大トリ)。なお、これに関し各マスコミから「2年連続同じ歌を歌うとは非常識だ」とのバッシングもあった[2]。
表題曲が発売された1964年に開催され、初めて柔道が正式競技に採用された東京オリンピックともあいまって、翌1965年にかけて爆発的にヒットした。発売から半年足らずで180万枚以上を売り上げる大ヒットとなったが[3]、これはひばりの全シングルの中で最高売り上げ記録となっていた。2019年現在は195万枚を売り上げ、シングル売上では1989年に発売された「川の流れのように」に次ぐヒットとなっている[* 1]。「テレビ主題歌が演歌では当たらない」というジンクスを破り、大ヒットとなった[3]。
柔道の総本山「講道館」を描き、日本電波映画が製作し日本テレビ系列で1964年から1965年にかけて全3シリーズが放送されたテレビドラマ『柔』、『柔一筋』、『続・柔』の3つのシリーズ全てで本楽曲が主題歌として使用され(『続・柔』では本楽曲に加えて、後述の『柔の男』もあわせて使用された)、その名の通り「柔道」をテーマとした曲である。
当初、美空ひばりはこの曲の歌手の依頼があった際、「柔道は男がやるものだから」と一旦断わったため[3][4]、渡辺邦男監督[注釈 1]が本人を直接口説き、翻意させたという[3]。また、当初作曲には別人が予定されていたが、渡辺監督の要望で古賀政男に変えさせたという[1][3]。
表題曲が発売された翌年の11月5日にはアンサーソングとして、「柔の男」が表題曲と同じく関沢新一の作詞、古賀政男の作曲、ひばりの歌唱により発売され、日本テレビ系ドラマ『続・柔』の主題歌として使用された。
冒頭部分の「勝つと思うな、思えば負けよ」という歌詞は、吉田兼好が書いた『徒然草』に双六の名人の言葉として出てくる「勝たんと打つべからず、負けじと打つべきなり」がベースになっているという[* 2]。
ひばりがステージなどで本曲を歌唱する時は、男装して歌うことが多かった。
後にカップリング曲を変更してシングルとカセットテープで何度も再発売されている。
漫画『YAWARA!』では猪熊滋悟郎がこの歌を口ずさんでいる。
2014年5月1日から2015年4月30日までは、古賀が生前信仰していた、神奈川県川崎市川崎区の川崎大師の最寄り駅である京急大師線川崎大師駅において接近メロディとして使用されていた[* 3]。編曲は塩塚博が手掛けた[* 4]。
収録曲
[編集]オリジナル盤(EP)
[編集]価格
[編集]- 発売当時は330円
1991年2月21日盤(CDシングル)
[編集]1991年7月21日盤(CDシングル)・1992年盤(カセットテープ)
[編集]1998年盤(CDシングル・カセットテープ)
[編集]2003年盤(CDシングル・カセットテープ)
[編集]カバー
[編集]- 中村美律子(1997年、アルバム「中村美律子「柔」を唄う〜美空ひばり名曲集 VOL.2〜」に収録)
- 中西圭三(2000年、アルバム「美空ひばりトリビュート」に収録)
- 島津亜矢(2001年、アルバム「波動 亜矢・美空ひばりを唄う」に収録)
- 浜田真理子(2004年、ライブアルバム「mariko live〜こころうた〜2003.11.21 at GLORIA CHAPEL」に収録)
- 氷川きよし(2013年、アルバム「氷川きよし・演歌名曲コレクション18〜しぐれの港〜」に収録)
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 嘉山登一郎 1990, p. 188では日本コロムビアの関係者(実名は出ていない)とされている。
書籍出典
[編集]ウェブ出典
[編集]- ^ “美空ひばりさん 生涯売上枚数が1億枚を突破…1位は「川の流れのように」”. デイリースポーツ. (2019年5月29日). オリジナルの2019年5月29日時点におけるアーカイブ。
- ^ “DeNA中畑清監督が負けること前提で2012年の意気込みを熱く語った件。”. livedoor NEWS. (2012年1月8日). オリジナルの2012年1月9日時点におけるアーカイブ。 2023年8月27日閲覧。
- ^ “川崎大師大開帳奉修特別記念企画!記念きっぷ販売や大師線赤札号の運行など盛りだくさん!!”. 京浜急行電鉄. 2014年7月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月22日閲覧。
- ^ 塩塚博. “京急の新作駅メロディ情報です”. ☆♪☆ 鉄のみゅーじしゃん ☆♪☆. 2020年4月22日閲覧。
参考文献
[編集]- 嘉山登一郎『お嬢…ゴメン。誰も知らない美空ひばり』近代映画社、1990年。ISBN 4-7648-1650-4。
- 長田暁二『歌謡曲おもしろこぼれ話』社会思想社、2002年。ISBN 4-390-11649-5。
- 太田省一『紅白歌合戦と日本人』筑摩書房〈筑摩選書〉、2013年。ISBN 978-4-480-01586-0。