日本のLNG基地一覧
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日本のLNG基地一覧(にほんのエルエヌジーきちいちらん) 本項では日本国内にある、都市ガスや火力発電所に供給する液化天然ガス(LNG)の受入・貯蔵・気化を行う施設の一覧を示す。LNGタンカーでの輸送、海水との温度差を利用した気化作業を行うため、立地はいずれも沿岸部である。LNGの再ガス化に要した冷熱エネルギーを有効利用するため、一部では冷熱発電やマグロなどの冷凍倉庫への活用、液体窒素等の製造などを行っている。東京ガスの袖ケ浦基地が最大規模の気化能力を有する。 なおここではタンクローリー等で受け入れを行い、特定地域にガス供給するためのサテライト基地は割愛した。
北海道・東北
[編集]- 釧路(釧路エルエヌジー株式会社)[1][2]北海道釧路市西港1丁目 北緯42度59分50.5秒 東経144度20分52.8秒
- 操業開始 - 2015年4月1日
- 貯蔵能力 - タンク1基 1万kl
- 主な受入LNG産地 - (八戸から内航)
- 勇払(石油資源開発勇払LNG受入基地)北海道苫小牧市字沼ノ端134 北緯42度39分38.3秒 東経141度40分58秒
- 函館(北海道ガス函館みなと工場)北海道函館市港町3丁目19番8号 北緯41度48分27.7秒 東経140度42分48.3秒
- 八戸(JXエルエヌジーサービス八戸LNGターミナル)青森県八戸市豊洲7-2 北緯40度32分38.1秒 東経141度31分39.3秒
- 新仙台(東北電力)宮城県仙台市宮城野区港5-2-1 北緯38度16分36.4秒 東経141度2分21.5秒
- 相馬(石油資源開発)福島県相馬郡新地町、相馬港4号埠頭 北緯37度51分15.2秒 東経140度57分0.7秒
- 秋田(東部ガス)秋田県秋田市飯島字古道下川端220番7[14] 北緯39度46分39.6秒 東経140度2分18.9秒
- 操業開始 - 2015年12月
- 貯蔵能力 - 地上タンク1基 1.2万kl
- 主な受入LNG産地 - (八戸などから内航予定)
- 主な供給先 - 東部ガス
関東
[編集]- 扇島(東京ガス扇島LNG基地) 神奈川県横浜市鶴見区扇島4-1 北緯35度28分35.2秒 東経139度42分16.9秒
- 操業開始 - 1998年
- 貯蔵能力 - 地下タンク4基 85万kl[15](2013年、25万klの地下タンクを建設中[16])
- 気化能力 - 2基 300トン/時
- 主な受入LNG産地 - マレーシア、カタール、インドネシア、オーストラリア
- 主な供給先 - 東京ガス、扇島パワーステーション、川崎天然ガス発電所
- 東扇島(JERA東扇島火力発電所) 神奈川県川崎市川崎区東扇島3 北緯35度29分37秒 東経139度44分22.4秒
- 袖ケ浦(東京ガス袖ケ浦LNG基地) 千葉県袖ケ浦市中袖 北緯35度28分1.3秒 東経139度58分36.1秒
- 富津(JERA富津火力発電所) 千葉県富津市新富25 北緯35度20分35秒 東経139度50分2秒
- 日立(東京ガス日立LNG基地)[17]茨城県日立市 北緯36度28分57.1秒 東経140度37分13.8秒
- 操業開始 - 2016年
- 貯蔵能力 - 地上タンク2基 46万kl
- 気化設備 - 5基
- 主な供給先 - 東京ガス、東部ガス、真岡発電所
中部
[編集]- 東新潟(日本海エル・エヌ・ジー) 新潟県北蒲原郡聖籠町東港一丁目1612番地32 北緯38度0分16.1秒 東経139度14分30.5秒
- 上越(JERA)新潟県上越市八千浦2番 北緯37度12分37.8秒 東経138度16分42.2秒
- 上越(東北電力)新潟県上越市八千浦
- 操業開始予定 - 2023年
- 気化設備
- 主な供給先 - 東北電力上越火力発電所
- 直江津(国際石油開発帝石)[20]新潟県上越市八千浦12番 北緯37度12分10.2秒 東経138度16分23.5秒
- 富山新港(北陸電力)[23]富山県射水市堀江千石1 北緯36度46分2.1秒 東経137度7分17.5秒
- 操業開始予定 - 2018年
- 貯蔵能力 - 地上タンク1基 18万kl
- 気化設備
- 主な供給先 - 北陸電力富山新港火力発電所
- 清水袖師(清水エル・エヌ・ジー)[24] 静岡県静岡市清水区袖師町1900番地 北緯35度1分39.9秒 東経138度29分44.4秒
- 操業開始 - 1996年
- 貯蔵能力 - 地下タンク3基 33.72万kl
- 気化能力 - 8基 462トン/時
- 主な受入LNG産地 - マレーシア
- 主な供給先 - 静岡ガス
- 外部リンク - 清水エル・エヌ・ジー
- 知多LNG共同基地(東邦瓦斯、JERA)愛知県知多市南浜町23番地 北緯34度57分56.7秒 東経136度49分22.8秒
- 知多(知多エル・エヌ・ジー)愛知県知多市南浜町23番地
- 知多緑浜(東邦瓦斯知多緑浜工場) 愛知県知多市北浜町 北緯34度59分2.2秒 東経136度50分49.7秒
- 四日市(東邦瓦斯四日市工場)三重県四日市市霞1丁目 北緯34度58分29.8秒 東経136度39分48.2秒
- 操業開始 - 1991年
- 貯蔵能力 - 地上タンク2基 16万kl
- 気化能力 - 6基 240トン/時
- 主な受入LNG産地 - インドネシア
- 主な供給先 - 東邦瓦斯
- 四日市(JERA)三重県四日市市霞1丁目 北緯34度58分41.6秒 東経136度39分57.8秒
- 操業開始 - 1987年
- 貯蔵能力 - 地上タンク4基 32万kl
- 気化能力 - 8基 820トン/時
- 冷熱発電 - 7,000kw
- 主な受入LNG産地 - インドネシア、オーストラリア、カタール
- 主な供給先 - JERA四日市火力発電所・川越火力発電所
- 川越(JERA)三重県三重郡川越町亀崎新田 北緯35度0分30.3秒 東経136度41分15.1秒
関西
[編集]- 泉北第一(大阪瓦斯泉北製造所第一工場)大阪府堺市西区築港浜寺町4番地 北緯34度32分55.6秒 東経135度25分42秒
- 操業開始 - 1972年
- 貯蔵能力 - 地上タンク3基 13.5万kl、地下タンク1基 4.5万kl
- 気化能力 - 5基 280トン/時
- 主な受入LNG産地 - ブルネイ
- 主な供給先 - 大阪瓦斯
- 泉北第二(大阪瓦斯泉北製造所第二工場)大阪府高石市高砂三丁目 北緯34度32分45.6秒 東経135度24分26.2秒
- 操業開始 - 1977年
- 貯蔵能力 - 地上タンク18基 158.5万kl
- 気化能力 - 15基 1,495トン/時
- 冷熱利用設備(泉北第一・泉北第二) - 近畿液炭(ドライアイス等の製造)、コールドエアプロダクツ(液化酸素・液化窒素等の製造)、キンレイ(冷凍食品の製造)、三井化学・大阪石油化学(エチレンプラント) 2010年10月よりエチレンプラントでの冷熱利用が始まったことにより、泉北第一工場の冷熱使用率は100%となった[28]。
- 冷熱発電 - 7,450kW
- 主な受入LNG産地 - インドネシア、オーストラリア、マレーシア、カタール
- 主な供給先 - 大阪瓦斯、関西電力堺港発電所・南港発電所
- 堺(堺エル・エヌ・ジー)大阪府堺市西区築港新町3丁1番地10 北緯34度34分19.2秒 東経135度24分44秒
- 姫路(大阪瓦斯姫路製造所)兵庫県姫路市飾磨区妻鹿日田町 北緯34度45分51.5秒 東経134度41分44.6秒
- 操業開始 - 1984年
- 貯蔵能力 - 地上タンク8基 74万kl74
- 気化能力 - 5基 450トン/時
- 主な受入LNG産地 - インドネシア、オーストラリア、カタール、ブルネイ、オマーン
- 主な供給先 - 大阪瓦斯
- 姫路(関西電力)兵庫県姫路市妻鹿常盤町(姫路第二発電所に併設) 北緯34度46分24.4秒 東経134度41分38.4秒
- 操業開始 - 1979年
- 貯蔵能力 - 地上タンク7基 52万kl
- 気化能力 - 8基 960トン/時
- 冷熱発電 - 400kW
- 主な受入LNG産地 - インドネシア、オーストラリア、カタール、マレーシア
- 主な供給先 - 関西電力姫路第一発電所・姫路第二発電所
- 外部リンク - 姫路LNG基地(関西電力)
中国・四国
[編集]- 水島(水島エルエヌジー)[30]岡山県倉敷市水島海岸通4-2(JXTGエネルギー水島製油所A工場内)北緯34度30分33.1秒 東経133度43分57秒
- 操業開始 - 2006年(2011年4月増強)
- 貯蔵能力 - 地上タンク2基 32万kl
- 気化能力 - 低圧105トン/時、高圧75トン/時、高低圧兼用210トン/時
- 主な供給先 - 中国電力水島発電所、都市ガス会社。岡山ガスへはパイプラインが通じている。
- 水島エルエヌジー出資比率 - 中国電力、JXTGエネルギー各50%
- 外部リンク - 水島エルエヌジー株式会社
- 岡山(岡山ガス築港工場)岡山県岡山市南区築港栄町10番地14 北緯34度35分43.9秒 東経133度56分48.4秒
- 貯蔵能力 - タンク1基 7000kl
- 操業開始 - 2003年
- 主な受入LNG産地 - (大阪瓦斯姫路製造所から内航)
- 廿日市(広島ガス廿日市工場)広島県廿日市市木材港南12番20号 北緯34度20分20.7秒 東経132度20分16.2秒
- 柳井(中国電力)山口県柳井市柳井字宮本塩浜(柳井発電所に併設) 北緯33度57分12秒 東経132度7分24.6秒
- 高松(四国ガス高松工場)[35]香川県高松市朝日町四丁目18番1号 北緯34度21分21秒 東経134度3分40.7秒
- 操業開始 - 2003年
- 貯蔵能力 - タンク1基 1万kl
- 主な受入LNG産地 - (内航)
- 松山(四国ガス松山工場)[35]愛媛県松山市大可賀3丁目1460 北緯33度51分5.2秒 東経132度42分2.9秒
- 操業開始 - 2008年
- 貯蔵能力 - タンク1基 1万kl
- 主な受入LNG産地 - (内航)
- 主な供給先 - 四国ガス今治・宇和島サテライト基地
九州・沖縄
[編集]- 戸畑(北九州エル・エヌ・ジー)福岡県北九州市戸畑区大字中原字先の浜46番117 北緯33度54分59秒 東経130度51分51.2秒
- 響灘(ひびきエル・エヌ・ジー)[37]福岡県北九州市若松区向洋町20-1 北緯33度55分39.5秒 東経130度46分42.8秒
- 長崎(西部ガス長崎工場)[40]長崎県長崎市小江町2734-67 北緯32度45分30.8秒 東経129度48分21.6秒
- 大分(大分エル・エヌ・ジー)[42]大分県大分市大字青崎4番地1 北緯33度16分11.5秒 東経131度42分29.6秒
- 鹿児島(日本ガス鹿児島工場)鹿児島県鹿児島市谷山港3丁目3-5 北緯31度29分7.5秒 東経130度31分42.5秒
出典
[編集]- ^ a b 「釧路LNG基地」の建設について(JX日鉱日石エネルギー)
- ^ “釧路LNGターミナルの共同利用および基地運営会社設立について”. 北海道ガス. 2024年12月5日閲覧。
- ^ 釧路LNG基地の建設について(北海道ガス)
- ^ 石狩LNG基地の営業運転開始について2012年11月30日付北海道ガスニュースリリース
- ^ 石狩LNG基地 第2タンクの建設について
- ^ 北海道における冬期天然ガス安定供給対策について
- ^ 会社概要(北海道ガス)
- ^ 2003年1月27日東京ガスプレスリリース
- ^ “最大級288メートルLNGタンカーが接岸/青森県八戸港”. 東奥日報 (東奥日報社). (2015年4月25日)
- ^ 東北電力(株)八戸火力発電所向け天然ガス売買契約締結について(JX日鉱日石エネルギー)
- ^ 2011年度第2四半期決算説明資料(東北電力)
- ^ 東北電力株式会社新仙台火力発電所リプレース計画環境影響評価準備書に係る審査書(案)
- ^ 相馬LNG受入基地 ならびに接続パイプラインの建設事業に関する最終投資決定について (PDF) 2013年11月27日付石油資源開発ニュースリリース
- ^ 東部ガス秋田LNG基地の建設用地取得について2013年3月4日 東部ガス
- ^ 2009年4月27日東京ガスプレスリリース (PDF)
- ^ 扇島工場の4号LNG地下タンクの屋根揚げ施工完了について2012年3月26日東京ガスプレスリリース
- ^ 日立LNG基地の建設予定地に関する売買契約締結について(東京ガス)
- ^ 上越火力発電所1-1号の営業運転開始日について 2012年6月29日(中部電力)
- ^ LNG船の第1船、直江津港に入港(上越タイムス)
- ^ 直江津LNG受入基地(国際石油開発帝石)
- ^ 「直江津LNG基地」(新潟県上越市)の竣工式について(国際石油開発帝石)
- ^ LNG受入基地-国際石油開発帝石 2012年3月5日閲覧
- ^ 富山新港火力発電所LNG1号機開発計画に係る環境影響評価方法書に対する経済産業大臣勧告について(北陸電力)
- ^ 設備概要(清水エル・エヌ・ジー)
- ^ 清水建設二百年史
- ^ 知多緑浜工場 No.2地下式LNGタンクへの初受入れ(2009年8月28日付東邦ガスプレスリリース)
- ^ 川越火力発電所LNGタンク増設工事の完工(中部電力)
- ^ 地域連携による世界初のエチレンプラントでのLNG冷熱を利用した大規模な省エネルギープロセスの導入について(2011年4月25日付大阪ガスプレスリリース)
- ^ 堺LNGセンターの営業運転開始について 関西電力 2006年1月12日
- ^ 水島エルエヌジー
- ^ 広島ガスの歩み
- ^ 坂出LNG
- ^ 坂出LNG基地営業運転を開始/四国電力2010年3月26日四国新聞、2011年3月15日閲覧
- ^ 坂出LNG基地の営業運転開始について
- ^ a b 四国ガスの工場
- ^ 新居浜LNG株式会社の設立について
- ^ 2010年11月19日西部ガスプレスリリース
- ^ a b c 寺田剛、石田宗久(2014年11月8日). “ひびきLNG基地:本格運用開始−−西部ガス”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ 石田宗久(2014年11月7日). “西部ガス:「ひびきLNG」響灘で完成式典−−北九州”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ a b LNG基地利用の申し込み要領 (PDF) (西部ガス)
- ^ a b 沿革(西部ガス)
- ^ 大分エル・エヌ・ジー
- ^ 旭化成株式会社延岡地区における天然ガス火力発電所の導入および天然ガス供給を担う合弁会社設立について(旭化成)
- ^ 供給エリア外へのLNG供給(日本ガス)
- ^ 液化天然ガス(LNG)売買契約書の締結について(沖縄電力)
- ^ 吉の浦火力発電所1号機の営業運転開始について(沖縄電力)
- ^ 吉の浦火力発電所におけるLNGの初受入れについて(沖縄電力)
特に断りのないものは、冷熱利用関係は知多エル・エヌ・ジー株式会社10年史『明日への飛躍』(1990年8月30日発行)、それ以外は知多エル・エヌ・ジー株式会社20年史『明日への飛躍II』(2000年6月30日発行)、我が国のLNGターミナルの概要に拠った。