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富士24時間レース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2021年の富士24時間レース、様々なクラスの車両が混走している場面

富士24時間レース(ふじにじゅうよじかんれーす)とは、富士スピードウェイにて自動車で行われる日本の耐久レース。

概要

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1967年4月にOCCとFISCOクラブの運営の元、日本初の24時間耐久レースとして開催された。また世界的に見てもル・マンスパ・フランコルシャンデイトナに次ぐ4番目の24時間レースであった[1]。スタートはマシンにドライバーがダッシュして乗り込む「ル・マン式」が採用された。レースは濃霧に見舞われ、完走台数は33台中20台であった。また同年12月には富士12時間レースも開催されている。

しかしその後の24時間レースは翌1968年3月の一度きりで、富士の耐久はインターTECのようなセミ耐久やSUPER GTの500kmレース、WEC(FIA 世界耐久選手権)の6時間レースに留まっていた。

最後の開催から50年が経過した2017年、富士スピードウェイは消音器の使用などを条件に近隣住民の理解を取り付け、2018年にスーパー耐久の一戦として富士SUPER TEC24時間の名でこのレースを復活させた。日本の24時間レースとしては、十勝24時間レース以来10年ぶりの開催となる[2]。また「SUPER TEC」の名称は、かつて富士で行われていた国際格式レース「インターTEC」の名称を引き継いだものである。

決勝の様子はJ SPORTSYouTubeのスーパー耐久公式アカウントでライブ配信される。

富士スピードウェイはメインスタンド以外に座席が無いことや、パドックエリア以外に火気使用の制限が無いことから、テントを持ち込みバーベキューに興じる観客が非常に多い。また一部の駐車場は車とキャンプスペースをセットとして予約販売される。

レギュレーション

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基本的にはスーパー耐久シリーズのレギュレーションに基づくが、ドライバーはE/Fの2名が追加され、最大6人での走行が可能。ただしE/Fドライバーに関してはナイトセッションでの走行が出来ない。ST-X、Z、TCRのジェントルマンドライバーの最低周回規定、プラチナドライバーの最高周回規定もそのまま適用される。

騒音対策のため、排気音を規制値以下に抑える必要がある。また夜間走行に備えて光るカーナンバーパネルを装着する他、最も速いST-Xクラスは黄色のヘッドライトの装着が認められ、最も遅いST-5クラスはリアにLEDの装着が義務付けられている。メインストレートでは遅い方の車が左をキープ、速い方の車は右から抜く事が推奨されている。

決勝レース中は「メンテナンスタイム」と呼ばれる、レーススタートから20時間後までに1回、10分間以上のピット作業を行うことが義務付けられている。この制度はトラブル発生時の修理作業で消化する事も可能。

その他ほとんどはスーパー耐久の規則に準ずる。例えばウェイトハンデは適用されており、ポイントは通常の2倍獲得できる[3]

2021年、スーパー耐久にST-Qクラスが新設され、それに伴いトヨタ・カローラスポーツ水素燃料エンジン搭載車両が参戦することから、ピット棟のストレートエンド側の駐車スペースに水素運搬トラックから水素を補給するための臨時水素ステーションが設けられた。

総合優勝者

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チーム ドライバー 車種 クラス 周回数 シリーズ
1967年 日本の旗 トヨタ・モータースポーツ・クラブ 日本の旗 細谷四方洋
日本の旗 大坪善男
トヨタ・2000GT S2 537周
1968年 日本の旗 スポーツカー・クラブ・オブ・ニッサン 日本の旗 板谷亨
日本の旗 寺西孝利
日産・フェアレディ2000 GT2 512周
2018年 日本の旗 GTNET MOTOR SPORTS 日本の旗 浜野彰彦
日本の旗 星野一樹
日本の旗 藤波清斗
日本の旗 安田裕信
中華人民共和国の旗 スン・ジェン英語版
日産・GT-R NISMO GT3(MY2015) ST-X 759周 スーパー耐久
2019年 日本の旗 GTNET MOTOR SPORTS 日本の旗 浜野彰彦
日本の旗 星野一樹
日本の旗 藤波清斗
日本の旗 平峰一貴
日産・GT-R NISMO GT3(MY2015) ST-X 801周
2020年 香港の旗 Mercedes-AMG Team HIRIX Racing 日本の旗 山脇大輔
日本の旗 高木真一
香港の旗 ショウン・トン
日本の旗 根本悠生
メルセデスAMG・GT3 Evo ST-X 528周
2021年 日本の旗 TEAM DAISHIN 日本の旗 大八木信行
日本の旗 青木孝行
日本の旗 藤波清斗
日本の旗 坂口夏月
日産・GT-R NISMO GT3(MY2018) ST-X 763周
2022年 日本の旗 HELM MOTORSPORTS 日本の旗 鳥羽豊
日本の旗 平木湧也
日本の旗 平木玲次
香港の旗 ショウン・トン
日産・GT-R NISMO GT3(MY2018) ST-X 760周
2023年 日本の旗 中升 ROOKIE Racing 日本の旗 鵜飼龍太
日本の旗 蒲生尚弥
日本の旗 平良響
日本の旗 片岡龍也
メルセデスAMG・GT3 Evo ST-X 730周
2024年 日本の旗 中升 ROOKIE Racing 日本の旗 鵜飼龍太
フランスの旗 ジュリアーノ・アレジ
日本の旗 蒲生尚弥
日本の旗 片岡龍也
メルセデスAMG・GT3 Evo ST-X 773周
  • 1967・1968年の周回数は当時のコースレイアウト上の数字。

脚注

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関連項目

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