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古馬王道路線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

古馬王道路線(こばおうどうろせん)とは、日本中央競馬における4歳(5歳)以上の古馬が出走可能な大阪杯天皇賞(春)宝塚記念天皇賞(秋)ジャパンカップ有馬記念の6つの中長距離GI競走である。

概要

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日本の競馬において年齢制限のない芝競走のうち、2000mから3200mの中長距離GI競走はスプリント戦、マイル戦、牝馬限定戦に比べて賞金が高く設定されている[1]。 GI競走の11着以下の馬に交付される特別出走奨励金もこれら6競走は他のGI競走より高く設定されている[2]

大阪杯、天皇賞(春)は4歳以上の馬、宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念は3歳以上の馬に出走権がある[1]

春に開催される大阪杯、天皇賞(春)、宝塚記念を同一年に全て勝利することは春古馬三冠、秋に開催される天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念を同一年に全て勝利することは秋古馬三冠と呼ばれ、それぞれJRAから褒賞金が交付される[3]

古馬王道路線優勝馬一覧

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  • 牝馬は文字を太字、3歳馬は斜字で表記。
  • 開催順は大阪杯→天皇賞(春)→宝塚記念→天皇賞(秋)→ジャパンカップ→有馬記念である。
大阪杯[注 1] 天皇賞(春)[注 2] 宝塚記念[注 3] 天皇賞(秋)[注 4] ジャパンカップ[注 5] 有馬記念[注 6]
1937 ハツピーマイト
1938 ハセパーク ヒサトモ
1939 スゲヌマ テツモン
1940 トキノチカラ ロツキーモアー
1941 マルタケ エステイツ
1942 ミナミモア ニパトア
1943 グランドライト クリヒカリ
1944 ヒロサクラ 施行なし[注 7]
1945 施行なし[注 7] 施行なし[注 7]
1946 施行なし[注 7] 施行なし[注 7]
1947 オーライト トヨウメ
1948 シーマー カツフジ
1949 ミハルオー ニユーフオード
1950 オーエンス ヤシマドオター
1951 タカクラヤマ ハタカゼ
1952 ミツハタ トラツクオー
1953 レダ クインナルビー
1954 ハクリヨウ オパールオーキツト
1955 タカオー ダイナナホウシユウ
1956 メイヂヒカリ ミツドフアーム メイヂヒカリ
1957 キタノオー ハクチカラ ハクチカラ
1958 オンワードゼア セルローズ オンワードゼア
1959 トサオー ガーネツト ガーネツト
1960 クリペロ ホマレーヒロ オーテモン スターロツチ
1961 ヤマニンモアー シーザー タカマガハラ ホマレボシ
1962 オンスロート コダマ クリヒデ オンスロート
1963 コレヒサ リユウフオーレル リユウフオーレル リユウフオーレル
1964 ヒカルポーラ ヒカルポーラ ヤマトキヨウダイ ヤマトキヨウダイ
1965 アサホコ シンザン シンザン シンザン
1966 ハクズイコウ エイトクラウン コレヒデ コレヒデ
1967 スピードシンボリ タイヨウ カブトシロー カブトシロー
1968 ヒカルタカイ ヒカルタカイ ニットエイト リュウズキ
1969 タケシバオー ダテホーライ メジロタイヨウ スピードシンボリ
1970 リキエイカン スピードシンボリ メジロアサマ スピードシンボリ
1971 メジロムサシ メジロムサシ トウメイ トウメイ
1972 ベルワイド ショウフウミドリ ヤマニンウエーブ イシノヒカル
1973 タイテエム ハマノパレード タニノチカラ ストロングエイト
1974 タケホープ ハイセイコー カミノテシオ タニノチカラ
1975 イチフジイサミ ナオキ フジノパーシア イシノアラシ
1976 エリモジョージ フジノパーシア アイフル トウショウボーイ
1977 テンポイント トウショウボーイ ホクトボーイ テンポイント
1978 グリーングラス エリモジョージ テンメイ カネミノブ
1979 カシュウチカラ サクラショウリ スリージャイアンツ グリーングラス
1980 ニチドウタロー テルテンリュウ プリテイキャスト ホウヨウボーイ
1981 カツラノハイセイコ カツアール ホウヨウボーイ メアジードーツ アンバーシャダイ
1982 モンテプリンス モンテプリンス メジロティターン ハーフアイスト ヒカリデュール
1983 アンバーシャダイ ハギノカムイオー キョウエイプロミス スタネーラ リードホーユー
1984 モンテファスト カツラギエース ミスターシービー カツラギエース シンボリルドルフ
1985 シンボリルドルフ スズカコバン ギャロップダイナ シンボリルドルフ シンボリルドルフ
1986 クシロキング パーシャンボーイ サクラユタカオー ジュピターアイランド ダイナガリバー
1987 ミホシンザン スズパレード ニッポーテイオー ルグロリュー メジロデュレン
1988 タマモクロス タマモクロス タマモクロス ペイザバトラー オグリキャップ
1989 イナリワン イナリワン スーパークリーク ホーリックス イナリワン
1990 スーパークリーク オサイチジョージ ヤエノムテキ ベタールースンアップ オグリキャップ
1991 メジロマックイーン メジロライアン プレクラスニー[注 8] ゴールデンフェザント ダイユウサク
1992 メジロマックイーン メジロパーマー レッツゴーターキン トウカイテイオー メジロパーマー
1993 ライスシャワー メジロマックイーン ヤマニンゼファー レガシーワールド トウカイテイオー
1994 ビワハヤヒデ ビワハヤヒデ ネーハイシーザー マーベラスクラウン ナリタブライアン
1995 ライスシャワー ダンツシアトル サクラチトセオー ランド マヤノトップガン
1996 サクラローレル マヤノトップガン バブルガムフェロー シングスピール サクラローレル
1997 マヤノトップガン マーベラスサンデー エアグルーヴ ピルサドスキー シルクジャスティス
1998 メジロブライト サイレンススズカ オフサイドトラップ エルコンドルパサー グラスワンダー
1999 スペシャルウィーク グラスワンダー スペシャルウィーク スペシャルウィーク グラスワンダー
2000 テイエムオペラオー テイエムオペラオー テイエムオペラオー テイエムオペラオー テイエムオペラオー
2001 テイエムオペラオー メイショウドトウ アグネスデジタル ジャングルポケット マンハッタンカフェ
2002 マンハッタンカフェ ダンツフレーム シンボリクリスエス ファルブラヴ シンボリクリスエス
2003 ヒシミラクル ヒシミラクル シンボリクリスエス タップダンスシチー シンボリクリスエス
2004 イングランディーレ タップダンスシチー ゼンノロブロイ ゼンノロブロイ ゼンノロブロイ
2005 スズカマンボ スイープトウショウ ヘヴンリーロマンス アルカセット ハーツクライ
2006 ディープインパクト ディープインパクト ダイワメジャー ディープインパクト ディープインパクト
2007 メイショウサムソン アドマイヤムーン メイショウサムソン アドマイヤムーン マツリダゴッホ
2008 アドマイヤジュピタ エイシンデピュティ ウオッカ スクリーンヒーロー ダイワスカーレット
2009 マイネルキッツ ドリームジャーニー カンパニー ウオッカ ドリームジャーニー
2010 ジャガーメイル ナカヤマフェスタ ブエナビスタ ローズキングダム[注 9] ヴィクトワールピサ
2011 ヒルノダムール アーネストリー トーセンジョーダン ブエナビスタ オルフェーヴル
2012 ビートブラック オルフェーヴル エイシンフラッシュ ジェンティルドンナ ゴールドシップ
2013 フェノーメノ ゴールドシップ ジャスタウェイ ジェンティルドンナ オルフェーヴル
2014 フェノーメノ ゴールドシップ スピルバーグ エピファネイア ジェンティルドンナ
2015 ゴールドシップ ラブリーデイ ラブリーデイ ショウナンパンドラ ゴールドアクター
2016 キタサンブラック マリアライト モーリス キタサンブラック サトノダイヤモンド
2017 キタサンブラック キタサンブラック サトノクラウン キタサンブラック シュヴァルグラン キタサンブラック
2018 スワーヴリチャード レインボーライン ミッキーロケット レイデオロ アーモンドアイ ブラストワンピース
2019 アルアイン フィエールマン リスグラシュー アーモンドアイ スワーヴリチャード リスグラシュー
2020 ラッキーライラック フィエールマン クロノジェネシス アーモンドアイ アーモンドアイ クロノジェネシス
2021 レイパパレ ワールドプレミア クロノジェネシス エフフォーリア コントレイル エフフォーリア
2022 ポタジェ タイトルホルダー タイトルホルダー イクイノックス ヴェラアズール イクイノックス
2023 ジャックドール ジャスティンパレス イクイノックス イクイノックス イクイノックス ドウデュース
2024 ベラジオオペラ テーオーロイヤル ブローザホーン ドウデュース ドウデュース
年間5勝以上
年間4勝
年間3勝

脚注

[編集]

注釈

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  1. ^ 大阪杯は1957年にハンデキャップ重賞として創設、2017年にG1へ昇格[4]
  2. ^ 天皇賞(春)は1943年まで「帝室御賞典」、1944年「能力検定競走」、1947年「平和賞」、1948年「天皇賞」に改称[5]
  3. ^ 宝塚記念は1960年に創設[6]
  4. ^ 天皇賞(秋)は1943年まで「帝室御賞典」、1947年「天皇賞」に改称、1984年に3200mから2000mへ距離短縮[7]
  5. ^ ジャパンカップは1981年に国際招待競走として創設[8]
  6. ^ 有馬記念は1956年に「中山グランプリ」として創設、1957年「有馬記念」に改称[9]
  7. ^ a b c d e 1944年秋から1946年まで天皇賞(春)・天皇賞(秋)にあたる競走は太平洋戦争の影響により中止[10]
  8. ^ 第104回はメジロマックイーンが1位で入線したがスタート直後に斜行し、18位で入線したプレジデントシチーの進路を妨害したとして審議の結果、最下位(18着)に降着。2位で入線したプレクラスニーが繰り上がった(参考:メジロマックイーンの走破時計 2:02.9)[11]
  9. ^ 第30回ブエナビスタが1位で入線したが最後の直線で2位入線のローズキングダムの進路を妨害したとして、審議の結果2着に降着処分を受け、ローズキングダムが繰り上がりで優勝となった(参考:ブエナビスタの走破タイム 2:24.9)[12]

出典

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  1. ^ a b 2024年度重賞競走一覧〔関東・関西別〕』(プレスリリース)JRA。オリジナルの2024年4月13日時点におけるアーカイブhttps://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/13579803/www.jra.go.jp/keiba/program/2024/pdf/jusyo_1.pdf 
  2. ^ 本会が指定するGⅠ競走における特別出走奨励金交付基準』(プレスリリース)JRA。オリジナルの2024年4月13日時点におけるアーカイブhttps://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/13579803/www.jra.go.jp/keiba/program/pdf/housyoukin_8.pdf 
  3. ^ 同一年度に本会が定める競走に優勝した馬に対する褒賞金交付基準』(プレスリリース)JRA。オリジナルの2024年4月13日時点におけるアーカイブhttps://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/13579803/www.jra.go.jp/keiba/program/pdf/housyoukin_1.pdf 
  4. ^ 大阪杯とは?”. JRA-VAN. 2024年7月23日閲覧。
  5. ^ 天皇賞(春)とは?”. JRA-VAN. 2024年7月23日閲覧。
  6. ^ 宝塚記念とは?”. JRA-VAN. 2024年7月23日閲覧。
  7. ^ 天皇賞(秋)とは?”. JRA-VAN. 2024年7月23日閲覧。
  8. ^ ジャパンカップとは?”. JRA-VAN. 2024年7月23日閲覧。
  9. ^ 有馬記念とは?”. JRA-VAN. 2024年7月23日閲覧。
  10. ^ 能力検定競走”. JRA. 2024年7月26日閲覧。
  11. ^ 1991年4回東京8日( 10月 27日) 10R”. JRA. 2024年7月23日閲覧。
  12. ^ 第30回 ジャパンカップ”. JRA. 2024年7月23日閲覧。

各回競走結果の出典

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参考文献

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  • 『中央競馬全重賞競走成績集【GI編】』JRA、2006年12月。 

関連項目

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