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京成杯オータムハンデキャップ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
京成杯オータムハンデキャップ
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 中山競馬場
創設 1956年9月9日
2023年の情報
距離 芝1600m
格付け GIII
賞金 1着賞金4100万円
出走条件 サラ系3歳以上(国際)(特指)
負担重量 ハンデキャップ
出典 [1][2]
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京成杯オータムハンデキャップ(けいせいはいオータムハンデキャップ)は、日本中央競馬会 (JRA) が中山競馬場で施行する中央競馬重賞競走GIII)である。

本競走に寄贈賞を提供する京成電鉄は、千葉県市川市(2013年までは東京都墨田区)に本社を置き、中山競馬場の最寄り駅東中山駅を通る京成本線を運営する大手私鉄[3]

正賞は京成電鉄株式会社賞[1][2]

概要

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1956年昭和31年)、東京競馬場の2月開催(現在は5月開催)で行われる『スプリングハンデキャップ』(現・京王杯スプリングカップ)と対をなす形で創設された、馬齢4歳(現3歳)以上の競走馬による重賞競走[4]。競走名は創設当初「オータムハンデキャップ」とされていたが、1959年(昭和34年)、京王帝都電鉄(現・京王電鉄)の寄贈賞を受けて「京王杯オータムハンデキャップ」に改称。中山競馬場の9月開催に移設された1980年から1997年(平成9年)までは、寄贈賞を出す私鉄が開催競馬場の沿線に路線を持たない状態となっていた。1998年平成10年)の秋季競馬番組以降、京王杯2歳ステークスと寄贈賞を入れ替えて「京成杯オータムハンデキャップ」に改称[注 1]され、現在に至っている[4]

施行距離は当初東京競馬場の芝1600mで、1963年から芝1800mへ変更。その後施行場・距離は幾度かの変更を経て、1980年以降は中山競馬場での施行が定着[5]。1984年から現行の芝1600m(外回り)に変更された[4]。1994年から外国産馬が、1998年から地方競馬所属馬がそれぞれ出走可能になり[6]、2006年からは外国馬も出走可能になった[7]

2012年からサマーマイルシリーズの最終戦に指定された[4]。本競走の優勝馬からは、2014年のクラレントと2017年のグランシルク、2020年のトロワゼトワルがシリーズチャンピオンになった[8]

競走条件

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以下の内容は、2023年現在[1][2][9]のもの。

出走資格:サラ系3歳以上

  • 2022年9月10日以降2023年9月3日まで1回以上出走馬(未出走馬、未勝利馬を除く)
  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬(認定馬のみ、2頭まで)
  • 外国調教馬(優先出走)

負担重量:ハンデキャップ

賞金

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2023年の1着賞金は4100万円で、以下2着1600万円、3着1000万円、4着620万円、5着410万円[1][2]

歴史

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  • 1956年 - 4歳以上の競走馬による重賞競走として「オータムハンデキャップ」の名称で創設、東京競馬場・芝1600mで施行[4]
  • 1959年 - 競走名を「京王杯オータムハンデキャップ」に変更[4]
  • 1984年 - グレード制施行によりGIII[注 2]に格付け。
  • 1994年 - 混合競走に指定、外国産馬の出走が可能になる[6]
  • 1998年
    • 競走名を「京成杯オータムハンデキャップ」に変更[4][注 1]
    • 特別指定交流競走に指定され、地方所属馬が2頭まで出走可能となる[6]
  • 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件を「3歳以上」に変更。
  • 2006年 - 国際競走に変更され、外国調教馬が4頭まで出走可能となる[7]
  • 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、外国調教馬の出走枠が8頭に拡大[10]
  • 2012年 - サマーマイルシリーズの最終戦に組み込まれる[4]
  • 2020年 - 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、「無観客競馬」として実施[11]
  • 2025年 ‐ 施行日を土曜日に変更予定(同週の紫苑ステークスと施行日を変更予定)。

歴代優勝馬

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優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

コース種別を表記していない距離は、芝コースを表す。

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1956年9月9日 東京 1600m ヒガシテラオー 牝3 1:36.2 高橋英夫 大久保房松 坂本清五郎
第2回 1957年9月8日 中山 1800m タメトモ 牡4 1:53.1 野平祐二 土田順三 佐藤順吉
第3回 1958年9月7日 東京 1600m トパーズ 牡4 1:36.4 山岡忞 中村広 ロベール・グラシアニ
第4回 1959年9月6日 東京 1600m ハククラマ 牡3 1:35.9 保田隆芳 尾形藤吉 西博
第5回 1960年9月4日 東京 1600m ヤマトノハナ 牝4 1:35.8 野平祐二 稲葉幸夫 門井鍋四郎
第6回 1961年9月3日 東京 ダート1600m スターロツチ 牝4 1:40.2 高松三太 勝又忠 藤井金次郎
第7回 1962年9月2日 東京 1600m アサユキ 牝3 1:36.5 野平祐二 佐々木猛 手塚栄一
第8回 1963年9月8日 東京 1800m トキクイン 牝5 1:49.7 古山良司 稲葉幸夫 浅生山正夫
第9回 1964年9月6日 中山 1800m ハヤトオー 牡4 1:50.0 伊藤竹男 古賀嘉蔵 梅野栄
第10回 1965年10月24日 東京 1800m ソウリユウ 牝3 1:49.0 保田隆芳 尾形藤吉 草柳留三
第11回 1966年9月18日 東京 1800m ハマテツソ 牡4 1:53.3 中神輝一郎 松山吉三郎 溝本儀三男
第12回 1967年9月10日 中山 1800m スピードキング 牡5 1:48.7 増沢末夫 松永光雄 相良キヨ
第13回 1968年9月1日 東京 1800m スイートフラツグ 牝4 1:50.0 野平祐二 野平省三 和田共弘
第14回 1969年8月31日 東京 ダート1700m ライトワールド 牡4 1:43.8 吉永正人 三井末太郎 渡辺光一
第15回 1970年8月23日 中山 1800m クリシバ 牡3 1:49.2 郷原洋行 吉野勇 栗林友二
第16回 1971年8月29日 中山 1800m パールトン 牡4 1:48.0 増沢末夫 鈴木勝太郎 酒井登
第17回 1972年9月3日 中山 1800m トーヨーアサヒ 牡3 1:49.2 樋口弘 古山良司 (有)トーヨークラブ
第18回 1973年9月16日 中山 1800m ラファール 牝5 1:49.3 中島啓之 奥平真治 高木美典
第19回 1974年9月8日 東京 1800m スガノホマレ 牡5 1:46.5 野平祐二 秋山史郎 菅原光太郎
第20回 1975年9月7日 中山 1800m ナスノチグサ 牝5 1:47.4 嶋田功 稲葉幸夫 那須野牧場
第21回 1976年9月12日 東京 1800m ライバフット 牡3 1:48.0 中島啓之 奥平真治 鈴木勇太郎
第22回 1977年9月11日 東京 1800m カシュウチカラ 牡4 1:48.0 出口明見 矢倉玉男 吉田権三郎
第23回 1978年9月10日 東京 1800m カールスバット 牡4 1:47.2 中島啓之 奥平真治 (有)ハイランド牧場
第24回 1979年9月9日 東京 1800m ビンゴガルー 牡3 1:47.4 小島太 久保田彦之 (有)芦屋
第25回 1980年9月7日 中山 1800m サクラシンゲキ 牡3 1:47.6 小島太 境勝太郎 (株)さくらコマース
第26回 1981年9月6日 中山 1800m サクラシンゲキ 牡4 1:48.4 小島太 境勝太郎 (株)さくらコマース
第27回 1982年9月12日 中山 1800m ジュウジアロー 牝5 1:53.2 蛯沢誠治 加藤修甫 岡田充司
第28回 1983年9月11日 中山 1800m キヨヒダカ 牡5 1:47.6 蛯沢誠治 森安弘昭 清峯隆
第29回 1984年9月9日 中山 1600m ヨシノエデン 牡4 1:32.9 増沢末夫 鈴木康弘 醍醐ホース(株)
第30回 1985年9月8日 中山 1600m エルプス 牝3 1:33.0 木藤隆行 久恒久夫 小畑安雄
第31回 1986年9月7日 中山 1600m アイランドゴッテス 牝4 1:34.6 増沢末夫 野平富久 嶋村二三男
第32回 1987年9月13日 中山 1600m ダイナアクトレス 牝4 1:32.2 岡部幸雄 矢野進 (有)社台レースホース
第33回 1988年9月11日 新潟 1600m ホクトヘリオス 牡4 1:34.1 柴田善臣 中野隆良 金森森商事(株)
第34回 1989年9月10日 中山 1600m マティリアル 牡5 1:33.6 岡部幸雄 田中和夫 和田共弘
第35回 1990年9月9日 中山 1600m オラトリオ 牡4 1:33.0 田中勝春 大久保洋吉 大原詔宏
第36回 1991年9月8日 中山 1600m バリエンテー 牡5 1:33.7 杉浦宏昭 二本柳俊一 横山秀男
第37回 1992年9月13日 中山 1600m トシグリーン 牡5 1:32.8 上村洋行 柳田次男 上村孝輝
第38回 1993年9月12日 中山 1600m マイスタージンガー 牡4 1:33.7 蛯名正義 前田禎 山崎淨
第39回 1994年9月11日 中山 1600m サクラチトセオー 牡4 1:32.1 的場均 境勝太郎 (株)さくらコマース
第40回 1995年9月10日 中山 1600m ドージマムテキ 牡5 1:32.7 柴田善臣 森秀行 堂島和夫
第41回 1996年9月8日 中山 1600m クラウンシチー 牡6 1:35.0 柴田善臣 奥平真治 (株)友駿ホースクラブ
第42回 1997年9月7日 中山 1600m クロカミ 牝4 1:33.8 岡部幸雄 松山康久 溝本儀三男
第43回 1998年9月13日 中山 1600m シンコウスプレンダ 牡4 1:32.7 横山典弘 古賀史生 安田修
第44回 1999年9月12日 中山 1600m サンライズアトラス 牡5 1:32.8 安田康彦 安田伊佐夫 (株)松岡
第45回 2000年9月10日 中山 1600m シンボリインディ 牡4 1:34.5 岡部幸雄 藤沢和雄 シンボリ牧場
第46回 2001年9月9日 中山 1600m ゼンノエルシド 牡4 1:31.5 横山典弘 藤沢和雄 大迫忍
第47回 2002年9月8日 新潟 1600m ブレイクタイム 牡5 1:31.9 松永幹夫 山本正司 (有)ノースヒルズマネジメント
第48回 2003年9月14日 中山 1600m ブレイクタイム 牡6 1:33.9 松永幹夫 山本正司 (有)ノースヒルズマネジメント
第49回 2004年9月12日 中山 1600m マイネルモルゲン 牡4 1:32.8 後藤浩輝 堀井雅広 (株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
第50回 2005年9月11日 中山 1600m マイネルモルゲン 牡5 1:33.3 柴田善臣 堀井雅広 (株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
第51回 2006年9月10日 中山 1600m ステキシンスケクン 牡3 1:32.0 後藤浩輝 森秀行 榮義則
第52回 2007年9月9日 中山 1600m キングストレイル 牡5 1:32.6 田中勝春 藤沢和雄 (有)サンデーレーシング
第53回 2008年9月14日 中山 1600m キストゥヘヴン 牝5 1:32.1 藤田伸二 戸田博文 吉田和子
第54回 2009年9月13日 中山 1600m ザレマ 牝5 1:32.1 内田博幸 音無秀孝 吉田照哉
第55回 2010年9月12日 中山 1600m ファイアーフロート 牡4 1:32.8 津村明秀 小笠倫弘 臼田浩義
第56回 2011年9月11日 中山 1600m フィフスペトル 牡5 1:31.9 横山典弘 加藤征弘 (有)キャロットファーム
第57回 2012年9月9日 中山 1600m レオアクティブ 牡3 1:30.7 横山典弘 杉浦宏昭 田中博之
第58回 2013年9月8日 中山 1600m エクセラントカーヴ 牝4 1:31.8 戸崎圭太 堀宣行 吉田照哉
第59回 2014年9月14日 新潟 1600m クラレント 牡5 1:33.3 田辺裕信 橋口弘次郎 前田晋二
第60回 2015年9月13日 中山 1600m フラアンジェリコ 牡7 1:33.3 田辺裕信 斎藤誠 (有)サンデーレーシング
第61回 2016年9月11日 中山 1600m ロードクエスト 牡3 1:33.0 池添謙一 小島茂之 (株)ロードホースクラブ
第62回 2017年9月10日 中山 1600m グランシルク 牡5 1:31.6 田辺裕信 戸田博文 (有)シルクレーシング
第63回 2018年9月9日 中山 1600m ミッキーグローリー 牡5 1:32.4 C.ルメール 国枝栄 野田みづき
第64回 2019年9月8日 中山 1600m トロワゼトワル 牝4 1:30.3 横山典弘 安田隆行 (有)社台レースホース
第65回 2020年9月13日 中山 1600m トロワゼトワル 牝5 1:33.9 横山典弘 安田隆行 (有)社台レースホース
第66回 2021年9月12日 中山 1600m カテドラル 牡5 1:32.0 戸崎圭太 池添学 (有)キャロットファーム
第67回 2022年9月11日 中山 1600m ファルコニア 牡5 1:33.6 吉田隼人 高野友和 (有)社台レースホース
第68回 2023年9月10日 中山 1600m ソウルラッシュ 牡5 1:31.6 松山弘平 池江泰寿 石川達絵
第69回 2024年9月8日 中山 1600m アスコリピチェーノ 牝3 1:30.8 C.ルメール 黒岩陽一 (有)サンデーレーシング

脚注・出典

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参考文献

[編集]
  • 「京成杯オータムハンデキャップ(GIII)」『中央競馬全重賞競走成績集 【古馬関東編】』日本中央競馬会、2006年、1347-1412頁。 

注釈

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  1. ^ a b 同時に東京競馬場で行われていた京成杯3歳ステークスが『京王杯3歳ステークス』に改称
  2. ^ 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。

出典

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  1. ^ a b c d 令和4年第4回中山競馬番組” (PDF). 日本中央競馬会. 2023年9月6日閲覧。
  2. ^ a b c d 重賞競走一覧(レース別・関東)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 33 (2023年). 2023年9月6日閲覧。
  3. ^ 2023年度第4回中山競馬特別レース解説” (PDF). 日本中央競馬会. p. 2 (2023年). 2023年9月6日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h 歴史・コース:京成杯オータムハンデキャップ 今週の注目レース”. 日本中央競馬会. 2023年9月6日閲覧。
  5. ^ 1988, 2002, 2014年は東京競馬場や中山競馬場の改修工事のため新潟競馬場で施行された。
  6. ^ a b c 中央競馬全重賞成績集【古馬関東編】
  7. ^ a b 第4回 中山競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 2872-2873. 2016年9月12日閲覧。(索引番号:26023)
  8. ^ 2014年サマーシリーズポイントランキング”. 日本中央競馬会. 2021年8月14日閲覧。
  9. ^ 中央競馬指定交流競走に出走する地方競馬所属馬の決定方法(令和5年秋季競馬)” (PDF). 日本中央競馬会. 2023年9月6日閲覧。
  10. ^ 第4回 中山競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 2760-2761. 2016年9月12日閲覧。(索引番号:26023)
  11. ^ 9月12日(土曜)から10月4日(日曜)までの中央競馬の開催等”. 日本中央競馬会 (2020年8月27日). 2020年9月6日閲覧。

各回競走結果の出典

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外部リンク

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