亀田忠彦
表示
亀田 忠彦 かめだ ただひこ | |
---|---|
内閣府地方創生推進室より公表された肖像 | |
生年月日 | 1972年9月26日(52歳) |
出生地 | 日本 兵庫県神戸市 |
出身校 | 天理大学体育学部体育学科 |
前職 |
保健体育科講師 衆議院議員公設秘書 |
所属政党 | 自由民主党[1] |
公式サイト | かめだ忠彦 OfficialSite |
当選回数 | 2回 |
在任期間 | 2019年11月12日 - 現職 |
奈良県議会議員 | |
選挙区 | 橿原市・高市郡選挙区 |
当選回数 | 2回 |
在任期間 | 2015年4月30日 - 2019年9月 |
亀田 忠彦(かめだ ただひこ、1972年〈昭和47年〉9月26日[2] - )は、日本の政治家。奈良県橿原市長(2期)。元奈良県議会議員(2期)。
来歴
[編集]兵庫県神戸市出身[3]。兵庫県立明石城西高等学校、天理大学体育学部体育学科卒業[4]。1995年4月から奈良県の県立高等学校の保健体育科講師を経て、1998年4月、高校サッカー部監督の紹介で田野瀬良太郎衆議院議員の秘書となる[5]。2010年12月からは公設第一秘書となり、2012年12月からは田野瀬太道衆議院議員の公設第一秘書となる[4]。
2015年4月12日に行われた奈良県議会議員選挙において13,597票を獲得し当選[6]。
2019年4月7日に行われた奈良県議会議員選挙において12,924票を獲得し当選[7]したが、後述の橿原市長選挙に出馬するため9月に県議会議員を辞職[8]。
2019年10月27日に行われた橿原市長選挙において、現職の森下豊を1,266票差で破り初当選した[9]。11月12日、市長就任。
※当日有権者数:101,529人 最終投票率:41.67%(前回比:-1.12pts)
候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 得票率 | 推薦・支持 |
---|---|---|---|---|---|---|
亀田忠彦 | 47 | 無所属 | 新 | 21,409票 | 51.52% | (推薦)自由民主党 |
森下豊 | 61 | 無所属 | 現 | 20,143票 | 48.48% |
2023年10月22日に行われた橿原市長選挙において元職の森下を7,934票差で破り再選した。ただ今回は、森下が日本維新の会公認で出馬し亀田は前回同様自民党推薦で出馬したため自民・維新の政党対決の様相を呈した。※当日有権者数:100,221人 最終投票率:44.80%(前回比:+3.12pts)
開票結果は、当選 亀田忠彦(51歳)無所属 現 26,014票 自由民主党推薦、森下豊(65歳)日本維新の会 元 18,080票だった[10][11]。
人物・市政
[編集]- 2021年3月5日、亀田は橿原市の財政危機を宣言し、「事業の取捨選択による大幅な歳出の見直しを断行する」と述べた。同市では2018年にオープンした市分庁舎や民間ホテルが入る複合施設「ミグランス」の建設・管理運営費に約97億円を2037年度まで分割で支払うことなっており、2018年度から財政調整基金を取り崩し対応していたが増加する社会保障費や新型コロナウイルス感染症による税収減が追い打ちをかけ、宣言に至った[12]。その後2023年3月3日に亀田は新型コロナウイルス感染症による税収減が想定より少なかったことや、国の補助金増、宣言に基づき行っていた歳出削減への取り組み(各種団体への補助金の減額等)などで財政調整基金を一定程度増額することが出来たことなどを理由に、同月末で「財政危機宣言」を解除すると表明した[13]。
- 2021年8月8日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体が主催するサイクリングイベント「ピースロード2021 in Nara」が奈良県内で開催。亀田は小林茂樹が実行委員長を務めた同イベントに、公務外で妻と共にライダーとして参加していたと2022年8月に報じられた[14][15][16]。亀田はイベントへの参加を事実と認め、「旧統一教会との関係を認識できていなかった」と説明。また、市が関連団体から受けていた寄付金約14万円についても全額返還したと発表した[17]。
- 2021年9月、亀田は2031年に奈良で開催される国民スポーツ大会のメイン会場整備案を巡り、事前説明のために議長室を訪問した際、当時議長だった日本維新の会の原山大亮市議から「ええ加減にせぇよ!お前、こらぁ!都合のええことしやがって、われぇ」などの恫喝を受けた[18]。このことは2022年4月27日にインターネットメディアで音声付きの記事が報じられ、同日に原山は音声が自身のものであると認め議員辞職し、亀田は「完全な恫喝と受け取った。市としても毅然とした態度をとらなければいけないと思っていた。市民に向けても恥ずかしい話」と述べた[19]。原山はその後、同年12月に維新から2023年奈良県議会議員選挙の公認内定を受け、県議選では当選し公職復帰している[20]。
- 市長就任後も自由民主党橿原市支部の支部長を務める。[1][4]。2023年2月18日、同支部は幹事会を開き、同年4月の奈良県知事選挙の対応を協議。党奈良県連会長の高市早苗が推す元総務官僚の平木省と現職の荒井正吾のいずれに対しても党本部が推薦を出さないなか、同支部は荒井を応援するとの意向を固めた[21]。
- 2023年5月、同年4月に実施された統一地方選挙橿原・高市選挙区から立候補した自民党公認新人候補の落選の責任を取る形で自民党橿原市支部長を辞任。
- 2023年4月の知事選では日本維新の会公認で立候補した山下真が当選。山下は知事就任後、橿原市で計画されていた、国民スポーツ大会の開催に必要となる第1種陸上競技場の建設計画を中止すると発表した。奈良には県営の第1種陸上競技場が無く、県立橿原公苑にある既存の競技場では第1種競技場に必要なサブトラックを新設できる場所もないことからこの計画が進められ、事業費は430億円程度を見込んでいたが、山下はこれを疑問視。奈良市鴻ノ池陸上競技場(ロートフィールド奈良)を改修して使用することを検討するとした。しかし、国体開催は元々、県北部に比べて人口流出や産業の衰退が目立つ中南部の振興を図る狙いもあったことから、仲川げん奈良市長は「競技団体も橿原市での開催を前提に話を進めてきたはずだ。この段階で利用したいと言われても困る。奈良市にとってはありがたい話だが、(橿原市から会場を)かっさらうわけにもいかない」と困惑気味に語り、橿原市長の亀田は「何年もかけて県と協議してきた計画が、たった1カ月の検討で覆るのは残念だ」とし、計画の継続を求める意向を示した[22]。
- 2024年1月15日、山下は記者会見を行い、県の事業見直しの結果、橿原市にある県運転免許センターを、田原本町のスタジアムの建設予定だった土地に移転させる計画を発表[23]。2月22日には県の各種施設再編について、中南和地域の22市町村長が地元への説明を求めた要望書を山下に提出。要望書は亀田が提案する形で連名で提出された[24]。また、亀田は免許センターの移転と、県橿原文化会館を廃止するとした県方針の撤回を求める内容の橿原市単独での要望書も提出した[25]。これに対し山下は29日の会見で「丁寧な説明が足りないというのは政治的なアピールだ」と反論。運転免許センター移転については、「発表の3日前に知った」とする亀田の主張に対し「県警の担当者が検討状況を昨年から報告していた」と反論。「市長とお会いして話すことはない」とも述べ、今後の協議の可能性を否定した[26]。3月5日に亀田は、「前年に受けた説明は市内の別の候補地が移転対象から外れたという内容のみで、市外移転は聞いていない」などとする県への再抗議のメールを送付し、山下に対し協議に応じるよう要請した[27]。
- 2024年8月16日、橿原市発注のLPガスなどの購入契約について調査している市議会百条委員会において亀田の証人喚問が予定されていたが、来年度予算編成のための集中的な市長査定が半年以上前から予定されており、一方的な出頭要請に対して日程の変更は出来ないとして欠席した。事前にお互いに意思疎通し日程調整してもらえれば喜んで出席するとした。委員から「出頭請求は早くに通知しており、予算査定の日程は調整できたはず。欠席届がなぜ百条委前日の夕方に出されたのか」との声が上がり、抗議文を出すことを決めた。また、改めて30日以降の百条委への出頭請求を決めた[30]。
脚注
[編集]- ^ a b “政治資金収支報告書 自由民主党橿原市支部(令和3年分 定期公表)” (PDF). 奈良県選挙管理委員会 (2022年11月30日). 2023年3月3日閲覧。
- ^ 『全国歴代知事・市長総覧』日外アソシエーツ、2022年、312頁。
- ^ “亀田県議が出馬へ - 前回しこりで擁立/橿原市長選”. 奈良新聞. (2019年8月28日) 2019年10月28日閲覧。
- ^ a b c “かめだ忠彦 OfficialSite”. kameda8010.com. 2019年10月27日閲覧。
- ^ “橿原市長選 候補者の横顔 /奈良”. 毎日新聞. (2019年10月22日) 2023年8月13日閲覧。
- ^ “【平成27年4月12日執行】 奈良県議会議員選挙 /奈良県公式ホームページ”. www.pref.nara.jp. 2019年10月28日閲覧。
- ^ “奈良県知事選挙及び奈良県議会議員選挙投開票速報/奈良県公式ホームページ”. www.pref.nara.jp. 2019年10月28日閲覧。
- ^ “奈良・橿原市長選に県議出馬へ 10月27日に投開票”. 毎日新聞. 2019年10月28日閲覧。
- ^ 日本放送協会. “橿原市長選 亀田氏が初当選|NHK 関西のニュース”. NHK NEWS WEB. 2019年10月27日閲覧。
- ^ “橿原市長選挙・橿原市議会議員補欠選挙 開票速報|橿原市公式ホームページ”. www.city.kashihara.nara.jp. 2023年10月23日閲覧。
- ^ “奈良県橿原市長選、現職の亀田忠彦氏が再選 維新の前市長を破る:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2023年10月22日). 2023年10月23日閲覧。
- ^ “橿原市が財政危機宣言 財政調整基金残高2億円に /奈良”. 毎日新聞. (2021年3月6日) 2023年10月23日閲覧。
- ^ “「財政危機宣言」解除へ 橿原市、事業縮小や国補助金増で /奈良”. 毎日新聞. (2023年3月4日) 2023年10月23日閲覧。
- ^ 小林茂樹 (2021年8月9日). “【ピースロード2021】橿原市の亀田忠彦市長夫妻をはじめ大学生を含めた19名のライダーが参加。”. 選挙ドットコム. 2022年8月7日閲覧。
- ^ “PEACE ROAD(ピースロード)参加の市長「統一教会との認識はなかった」”. やや日刊カルト新聞 (2021年8月19日). 2022年8月7日閲覧。
- ^ 今西憲之 (2022年8月3日). “「私は韓国の合同結婚式に招待された」と地方議員 旧統一教会と自治体、議員の知られざる関係(4/4ページ)”. AERA dot.. 2022年8月7日閲覧。
- ^ “旧統一教会に寄付金を返還 橿原市が14万5360円 /奈良”. 毎日新聞. (2022年8月31日) 2023年8月14日閲覧。
- ^ “原山・橿原市議が辞職 亀田市長への暴言報道受け「けじめつける」”. 奈良新聞. (2022年4月28日) 2023年8月13日閲覧。
- ^ “橿原市長を強く叱責、維新の市議が辞職「不快な思いさせたのは事実」”. 朝日新聞. (2022年4月27日) 2023年8月13日閲覧。
- ^ “統一地方選の第3次公認候補発表 - 日本維新の会奈良県総支部”. 奈良新聞. (2022年12月24日) 2023年8月13日閲覧。
- ^ “奈良県知事選 自民党本部の推薦、両陣営なし? 荒井氏が見解示す - 統一地方選2023”. 奈良新聞 (2023年2月19日). 2023年2月22日閲覧。
- ^ “事業見直し 橿原・国体競技場新設 計画中止、県と市に溝 知事、既存施設で対応方針 /奈良”. 毎日新聞. (2023年6月23日) 2023年8月13日閲覧。
- ^ “スタジアムが一転、運転免許センターの計画 維新の奈良県知事が発表”. 朝日新聞. (2024年1月16日) 2024年3月7日閲覧。
- ^ “県事業「地元と議論を」 22市町村長が要望書 説明と連携求める /奈良”. 毎日新聞. (2024年2月23日) 2024年3月7日閲覧。
- ^ “県事業「地元と議論を」 22市町村長が要望書 説明と連携求める /奈良”. 毎日新聞. (2024年2月23日) 2024年3月7日閲覧。
- ^ “施設再編「必要な説明した」22市町村長要望書 知事が反論”. 読売新聞. (2024年3月1日) 2024年3月7日閲覧。
- ^ “免許センター移転 橿原市長、県に再抗議 回答受け協議要請 /奈良”. 毎日新聞. (2024年3月6日) 2024年3月7日閲覧。
- ^ “奈良県知事と橿原市長、飲みニケーションで雪解け? 「未来志向で」”. 朝日新聞. (2024年7月24日) 2024年12月12日閲覧。
- ^ “奈良県の新アリーナ予定地、医大新駅付近に変更 5千人収容は維持”. 朝日新聞. (2024年11月28日) 2024年12月12日閲覧。
- ^ “百条委で市長が証人喚問欠席に議会反発、再び出頭請求へ 奈良県橿原市”. 産経新聞. (2024年8月16日) 2024年8月16日閲覧。