リーナ・アンナーブ
リーナー・マズハル・アンナーブ[1](アラビア語: لينا مظهر عناب Līnā Maẓhar ʿAnnāb、英語: Lina Mazhar Annab、1966年11月29日 - )は、ヨルダンの実業家、政治家で、元観光遺跡大臣[2]。2019年5月29日より駐日大使を務めている[3]。
経歴
[編集]リーナ・アンナーブは、アメリカ合衆国のジョージタウン大学を卒業した[4]。2008年より、ザーラ・インベストメント・ホールディングでゼネラルマネージャー。2016年6月、ハーニー・アル=ムルキー内閣の観光遺跡大臣に就任した[5]。彼女はアメリカ東洋研究センター(現・アメリカ研究センター)の理事に選出されたが、国務大臣に任命された後に辞退した[6]。2016年12月3日にヨルダンで開催されたアラブ航空サミットを後援した[7]。国際連合教育科学文化機関(UNESCO)の第41回世界遺産委員会では、ヨルダン代表団を率いて出席した[8]。2017年、ヨルダンで開催されたアラブ世界初となるオペラ・フェスティバルに参画した[9][10]。
観光遺跡大臣としての任期末期に当たる2018年10月25日、死海の近くで1台のスクールバスが致命的な大洪水に襲われ、21人が命を奪われた。同年11月1日、1週間前に発生した事故の引責辞任として当時の教育大臣とリーナ・アンナーブが辞表を提出した[11]。
2019年3月、リーナ・アンナーブは次期駐日大使に指名されたが、死海の事故で娘を亡くした医師と一部の議員がこの指名を妨害しようと試みた[12]。紆余曲折を経て、ようやく5月29日に彼女は国王アブドゥッラー2世の前で駐日大使拝命を宣誓した[3]。2019年6月19日、アンナーブ大使は東京の皇居で今上天皇に信任状を捧呈した[13]。
駐日大使在任中の2019年10月22日、訪日中のフセイン王太子に随行して今上天皇の即位礼正殿の儀に参列した[14][15]。
出典・脚注
[編集]- ^ 単にリーナー・アンナーブとも。項目名には、日本国外務省における長母音を一部省略したカナ表記リーナ・アンナーブを採用。
- ^ “Jordan advances on travel index”. ヨルダン・タイムズ (11 September 2017). 9 November 2017閲覧。
- ^ a b “King swears in Annab as Jordan’s ambassador to Japan”. His Majesty Abdullah II bin Al-Hussein Official Website (May 29, 2019). June 17, 2019閲覧。
- ^ “Profiles of New Ministers”. jordantimes.com. 9 November 2017閲覧。
- ^ “Top 10 Most Powerful Arab Women In Government 2017”. Forbes Middle East (Forbes Middle East). オリジナルの9 November 2017時点におけるアーカイブ。 9 November 2017閲覧。
- ^ “Board of Trustees”. ACOR Jordan. 9 November 2017閲覧。
- ^ “Arab Aviation Summit to start on December 5 in Jordan”. タイムズ・オブ・オマーン. 9 November 2017閲覧。
- ^ “Salt to be nominated as UNESCO world heritage site”. Jordan Times (3 July 2017). 9 November 2017閲覧。
- ^ “Amman’s Roman Theatre to host ‘first opera festival in Arab world’”. Jordan Times. (13 July 2017) 9 November 2017閲覧。
- ^ “Bocelli fires up Jerash in ‘concert of the decade’”. Jordan Times. (20 September 2017) 9 November 2017閲覧。
- ^ “Two ministers resign after Jordan schoolbus deaths”. France 24 (November 1, 2018). June 17, 2019閲覧。
- ^ “Jordanians Appeal to Japan Not to Accept New Ambassador”. PanOrient News (March 10, 2019). June 17, 2019閲覧。
- ^ “ヨルダン大使の信任状捧呈”. 日本国外務省 (June 19, 2019). June 19, 2019閲覧。
- ^ 即位礼正殿の儀 | 首相官邸ホームページ
- ^ 外交青書 2020 | 即位礼正殿の儀参列者(外国元首・祝賀使節等及び駐日外国大使等) | 外務省
外部リンク
[編集]- リーナ・アンナーブ (@LinaAnnab) - X(旧Twitter)
- 地域の平和と安定を導く (Leading regional peace, stability) - 2022年5月25日
- 建国100周年記念式典はこれまでの歩みを紹介すると共に輝かしい未来を約束する (Centenary highlights progress, promises bright future) - 2021年5月25日
- 相互尊重が関係を深める (Mutual respect fuels relations) - 2020年5月25日
- Interview with the Jordan Ambassador to Japan | TUFS Arabic major | 【大使に聞きたいし!①】ヨルダン大使へのインタビュー - YouTube - 2021年11月22日
公職 | ||
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先代 ディーマーイ・ズハイル・ハッダード (ディマイ・ズヘイル・ハダッド) |
駐日ヨルダン大使 2019年 - |
次代 (現職) |
先代 ラガド・バースィム・アントゥーン・アッ=サッカー (ラガット・バーセム・アントン・アル・サッカ) |
駐日ヨルダン大使館公館長 2019年 - |
次代 (現職) |
先代 ナーイフ・アル=ファーイズ |
ヨルダン観光遺跡大臣 2016年 - 2018年 |
次代 マジド・シュワイカ |