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ミルリーフ系

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ミルリーフ系(ミルリーフけい、Mill Reef Line)は(主にサラブレッド)の父系(父方の系図)の1つである。

概要

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1971年ダービーステークスMill Reefから発した系統で、場合によってはネヴァーベンド系の中の一系統として扱われることもある。

日本では、中央・地方問わず産駒が大活躍したミルジョージの産駒が1980年代後半に大量に種牡馬入りした。また未勝利ながら良血が買われて種牡馬入りしたマグニテュードも良質の産駒を多く出した。その背景には、ノーザンテーストらの活躍により流行していたノーザンダンサー系繁殖牝馬に付ける種牡馬が求められていたことがあった。

そのため、一時はその他のミルリーフ系の種牡馬も多数輸入され、父系が隆盛を極めるかに見えた。しかし1990年代になってサンデーサイレンスを筆頭とした新たな系統の輸入種牡馬の台頭で、日本独自のスピード競馬が確立すると、パワーと闘争心が勝ったタイプの多いミルリーフ系の種牡馬の産駒は苦戦するようになる。近年も種牡馬の輸入は続いているが、ダービーステークス馬ハイライズがほとんど種付け相手を集められず、欧州に逆輸出されるなど、必ずしも生産界での人気が高いとは言えなくなっている。2000年以降では、日本で走って種牡馬入りする本系統の活躍馬は出ていない。

欧州では、Shirley Heights、Doyounの系統からそれぞれ後継種牡馬が出ている。特にShirley Heightsは産駒のDarshaanが一流種牡馬の地位を築き上げており、21世紀初頭までは勢いがあった。2010年代後半以降は活躍馬が減り他のナスルーラ系同様勢いが弱っているが、その中でLord of Englandが2016年独ダービー馬Isfahanを更にその仔のSisfahanも独ダービーを制し、Dalakhani産駒のShakeelが2017年のパリ大賞典を勝つなどしており、細々とではあるが父系を繋いでいる。

サイアーライン

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---↓ミルリーフ系---

  • Mill Reef 1968
    • *アカマス Acamas 1975
      • モガミリーフ 1985
    • *ディードオブギフト Deed of Gift 1975
    • Diamante D 1975
    • *マグニテュード Magnitude 1975 → エルプス 1982
    • *ミルジョージ Mill George 1975 → ロジータ 1986、エイシンサニー 1987、リンデンリリー 1988
      • エビスジョウジ 1981
      • テスコジョージ 1981
      • ミルコウジ 1981
      • ロッキータイガー 1981
      • スーパーグラサード 1982
      • ミスタージョージ 1982(アア)
        • ナタリージョージ 1990(アア)
        • サバンナテイオー 1991(アア)
        • タッチアップ 1992
      • シナノジョージ 1983
      • ジョージレックス 1984
      • スーパーウインナー 1984(アア)
      • モガミヤシマ 1984
      • ジョージモナーク 1985
      • ミスターシクレノン 1985
      • ユーワフォルテ 1985
      • テムジン 1986
      • ハッピィーギネス 1986
      • ミルユージ 1986
      • メリージョージ 1986
      • コンセントリーフ 1987
      • ホクソウコマ 1987
      • スパートホーラー 1988
      • イナリワン 1984
      • エイシンヒエン 1985
      • オサイチジョージ 1986
      • ユートジョージ 1987
      • ウイニングウエイ 1991
      • ヤシマソブリン 1991
    • Shirley Heights 1975 → High Hawk 1980、ロゼカラー 1993   ---↓シャーリーハイツ系
      • Oak Ridge 1980
      • *スカラマンガ Skaramanga 1980
      • Elegant Air 1981
        • Dashing Blade 1987
          • Soave 1999
          • Lord of England 2003 →*フィオドラ 2011
            • Isfahan 2013
          • Forthe Millionkiss 2004
      • Darshaan 1981
      • Head for Heights 1981
      • Slip Anchor 1982 → User Friendly 1989 Morshdi (g) 1998
        • Posidonas 1992
      • *シェイディハイツ Shady Heights 1984
        • ハイエステイト High Estate 1986
        • Close Conflict 1991
        • *ハイライズ High Rise 1995
      • Deploy 1987
      • Know Heights 1989
        • Ivoire 2003
        • Jeune Turc 2004
        • Send Inthe Clowns 2006
      • Zinaad 1989 → Kazzia 1999
      • セントジョーンズ 1990
      • Zindabad 1996
    • Main Reef 1976
    • Moulin 1976
      • Village Star 1983
        • Star Finch 1993
    • *ミルフォード Millford 1976
    • *ヤマニンケイ Vrachos 1976
    • Glint of Gold 1978
    • *ダイヤモンドショール Diamond Shoal 1979
    • *リーフグレイド Reef Glade 1979
    • *パドスール Pas de Seul 1979 → タケノベルベット 1989
    • テイジョウキュウ 1979
    • Simply Great 1979
    • Garde Royale 1980 → *カーリング Carling 1992
      • Robin des Champs 1997
        • Cokoriko 2009
      • Kapgarde 1999
    • Millfontaine 1980
    • *リーファーマッドネス Reefer Madness 1980
    • *サウスアトランティック South Atlantic 1980
      • アズマイースト 1987
      • ビソウサウス 1990(アア)
      • マルブツセカイオー 1990
      • サウスロード 1991
    • *ハイコマンダー High Commander 1981
    • King of Clubs 1981
    • Lashkari 1981 → Sinntara 1989
    • Marooned 1981
    • *ミルサイド Millside 1981
    • *テリオス Telios 1981 → メジロランバダ 1993
    • *ミラーズメイト Miller's Mate 1982
    • *ロイヤルコーチ Royal Coach 1982
    • ミルグロリー 1982
    • *イブンベイ Ibn Bey 1984
    • *スターリフト 1984
    • *ローズリーフ Rose Reef 1984
    • *ワッスル Wassl 1984
    • Reference Point 1984
    • Star Lift 1984
    • *アカデミック Academic 1985
    • Doyoun 1985
      • Daylami 1994
        • Grey Swallow 2001
        • Indian Days 2005
        • Voila Ici 2005
      • Kalanisi 1996
        • Mariydi 2006
      • Manndar 1996
    • *アロングオール Along All 1986
    • *クリエイター Creator 1986
    • *シエラスター Sierra Star 1986
  • サイアーライン上は全て種牡馬入りした馬。→印は牝馬、セン馬の代表産駒で非種牡馬。