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ストックウェル (競走馬)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ストックウェル
ストックウェル(1852年)
品種 サラブレッド
性別
毛色 栗毛ベンドア斑
生誕 1849年
死没 1870年5月2日
ザバロン
ポカホンタス
生国 イギリス
生産者 ウィリアム・テオバルド
馬主 ブラウンロウ・セシル・エクスター
調教師 W・ハーロック
競走成績
生涯成績 20戦12勝(諸説有り)
獲得賞金 不明
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ストックウェルStockwell)は、19世紀中ごろに活躍したイギリス競走馬種牡馬2000ギニーセントレジャーステークスに勝ち二冠を達成した。種牡馬としても計7回のイギリスリーディングサイアーを獲得するなど活躍し、「種牡馬の皇帝」と呼ばれた。

母は大繁殖牝馬ポカホンタス。本馬の全弟にラタプラン、半弟にキングトムがいる。

2歳から5歳にかけ20戦して12勝。16戦11勝説もあり英語版wikipediaはこちらを採用している。大きなレースは2000ギニーとセントレジャー程度だが、3歳時はエプソムダービーで大敗したほかは勝ちまくり、13戦して11勝だった。

4歳時はロシアインペリアルプレート(当時のアスコットゴールドカップの名称)で2着に入ったものの1勝もできずに終わった。5歳時も1戦のみで、唯一出走したマッチレースでは対戦相手が故障している。このレースを最後に引退した。

種牡馬成績は非常に優秀なもので、計7回リーディングサイアーを獲得した。412頭の産駒のうち、209頭が勝ち上がり、1,147勝、総獲得賞金は362,451ポンドという。特に1866年の獲得賞金は特筆もので、この年の産駒の勝ち数は132にも及び、総獲得賞金61,340ポンドはその後68年間破られなかった。

後世への影響

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ストックウェルはヴァイエの標準ドサージュで340と、19世紀中ではセントサイモンガロピンタッチストンに次ぐ4番目の値が与えられており、影響度の大きい種牡馬である。

父系子孫は短期的には発展しなかったが、ドンカスターの仔であるベンドアを通じて非常に拡大した。ファラリス系オーム系共にベンドアの直系子孫である。本馬のY染色体ハプロタイプを持つサラブレッドは95%を超えているとみられる。

2018年のシドニー大学を中心とした研究グループの報告によると、2000年から2011年にオーストラリアで走ったサラブレッド13万5572頭の全血統表、更に抽出した128頭の常染色体塩基配列のSNP(一塩基多型)を解析した結果、これらの馬に対するストックウェルの血統的影響は8.3%に達した[1]。これはヴァイエの標準ドサージュの値と一致する。

また、同一系統対立遺伝子の遡及系統解析によると、ストックウェルの遺伝子を多く持つ個体は競走能力が低い傾向がみられた[1]。この研究では、ストックウェルの母親が患っていた喘鳴症の遺伝子で部分的に説明できるかもしれないと述べている[1]。ストックウェル自身は喘鳴症では無かったが、子孫に高い確率で喘鳴症の症状が見られた[2]

競走成績

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  • 1851年(2戦0勝)
  • 1852年(13戦11勝)
    • セントレジャーステークス、2000ギニー、ニューマーケットセントレジャー、ニューマーケットステークス、グレートヨークシャーステークス、ミシル大侯爵ステークス、フォールステークス、レーシングステークス、 300ソヴリンステークス、ナボブとのマッチ
  • 1853年(4戦0勝)
    • 2着 - ロシア皇帝プレート(アスコットゴールドカップ)
  • 1854年(1戦1勝)
    • チャレンジフォーザホイップ

主な産駒

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  • ロードリヨン(三冠)
  • ブレアーアソール(エプソムダービー、セントレジャーステークス、イギリスリーディングサイアー4回)
  • ドンカスター(エプソムダービー、アスコットゴールドカップ)
  • ザマークィス(英2000ギニー、セントレジャーステークス)
  • アチーブメント(英1000ギニー、セントレジャーステークス)
  • セントアルバンス(セントレジャーステークス)

等。クラシックウィナー12頭はサドラーズウェルズと並んで歴代最多。勝利数17もセントサイモンと並ぶ史上最多記録である。

血統表

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ストックウェル血統エクリプス系 / Orville5×4=9.38% Whalebone (Whisker) (Web)4.4×4=18.75% Whiskey5×5=6.25%(母内)) (血統表の出典)

The Baron
栗毛 1842
父の父
Birdcatcher
栗毛 1833
Sir Hercules Whalebone
Peri
Guiccioli Bob Booty
Flight
父の母
Echidna
鹿毛 1838
Economist Whisker
Floranthe
Miss Pratt Blacklock
Gadabout

Pocahontas
鹿毛 1837
Glencoe
栗毛 1831
Sultan Selim
Bacchante
Trampoline Tramp
Web
母の母
Marpessa
鹿毛 1831
Muley Orville
Eleanor
Clare Marmion
Harpalice F-No.3


脚注

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  1. ^ a b c Todd ET, Ho SYW, Thomson PC, Ang RA, Velie BD, Hamilton N2. (2018). “Founder-specific inbreeding depression affects racing performance in Thoroughbred horses.”. Scientific Reports 8 (1): 6167. 
  2. ^ Stockwell”. Thoroughbred Heritage. 2019年8月25日閲覧。

外部リンク

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