ギャリー・マドックス

ギャリー・マドックス
*Garry Maddox*
	ジャイアンツでの現役時代(1974年)
基本情報
国籍	アメリカ合衆国
出身地	オハイオ州シンシナティ
生年月日	1949年9月1日（75歳）
身長; 体重	6' 3" ＝約190.5 cm; 184 lb ＝約83.5 kg
選手情報
投球・打席	右投右打
ポジション	外野手
プロ入り	1968年 1月MLBドラフト2巡目
初出場	1972年4月25日
最終出場	1986年4月20日
経歴（括弧内はプロチーム在籍年度）
	選手歴サンペドロ高等学校（英語版）; サンフランシスコ・ジャイアンツ (1972 - 1975); フィラデルフィア・フィリーズ (1976 - 1986);
	この表について

ギャリー・リー・マドックス（Garry Lee Maddox, 1949年 9月1日 - ）は、アメリカ合衆国オハイオ州シンシナティ出身の元プロ野球選手（外野手）。右投右打。

経歴

1968年1月のMLBドラフト2巡目（全体38位）でサンフランシスコ・ジャイアンツから指名され、プロ入りする。

メジャーデビューの1972年にレギュラーとなり、翌1973年には打率.319（ナショナルリーグ3位）、187安打、10三塁打（リーグ2位）、自己最多の76打点を記録した。俊足を生かした広い守備範囲を誇り、1975年から8年連続でゴールドグラブ賞を受賞した。

フィラデルフィア・フィリーズへ移籍後の1976年にはいずれもリーグ3位となる打率.330、37二塁打、1978年には33盗塁と活躍を続ける。

守備の名手であったが、1978年のドジャースとのNLCS第4戦ではシリーズ敗退に直接つながる守備のミスを2つ犯した。まず同点の10回裏2死1塁という場面で、マドックスはダスティ・ベイカーの放った中飛を落球した。続く2死12塁からビル・ラッセルが中前打を放ったが、マドックスは素早い本塁返球を試みて打球をトンネルしてしまい、2塁走者のロン・セイがクロスプレーとなることなく本塁に生還してフィリーズはサヨナラ負けとなった。この落球は生涯忘れられないと語っている^[1]。

1980年のNLCSではリーグ優勝を決める決勝タイムリーを放った。

現役最終年の1986年にはロベルト・クレメンテ賞を受賞した^[2]。

詳細情報

年度別打撃成績

年度	球団	試合	打席	打数	得点	安打	二塁打	三塁打	本塁打	塁打	打点	盗塁	盗塁死	犠打	犠飛	四球	敬遠	死球	三振	併殺打	打率	出塁率	長打率	O P S
1972	SF	125	482	458	62	122	26	7	12	198	58	13	6	4	2	14	3	4	97	5	.266	.293	.432	.725
1973		144	622	587	81	187	30	10	11	270	76	24	10	2	3	24	2	6	73	6	.319	.350	.460	.810
1974		135	574	538	74	153	31	3	8	214	50	21	9	0	4	29	3	3	64	9	.284	.322	.398	.720
1975		17	60	52	4	7	1	0	1	11	4	1	1	1	0	6	1	1	3	0	.135	.237	.212	.449
1975	PHI	99	418	374	50	109	25	8	4	162	46	24	3	0	3	36	5	5	54	3	.291	.359	.433	.792
'75計		116	478	426	54	116	26	8	5	173	50	25	4	1	3	42	6	6	57	3	.272	.344	.406	.750
1976		146	586	531	75	175	37	6	6	242	68	29	12	0	9	42	8	4	59	10	.330	.377	.456	.833
1977		139	604	571	85	167	27	10	14	256	74	22	6	0	4	24	8	4	58	5	.292	.323	.448	.772
1978		155	645	598	62	172	34	3	11	245	68	33	7	3	3	39	11	2	89	9	.288	.332	.410	.741
1979		148	577	548	70	154	28	6	13	233	61	26	13	1	7	17	5	4	71	8	.281	.304	.425	.729
1980		143	583	549	59	142	31	3	11	212	73	25	5	7	9	18	5	0	52	11	.259	.278	.386	.664
1981		94	350	323	37	85	7	1	5	109	40	9	4	1	8	17	1	1	42	6	.263	.295	.337	.633
1982		119	428	412	39	117	27	2	8	172	61	7	5	2	2	12	0	0	32	12	.284	.303	.417	.720
1983		97	345	324	27	89	14	2	4	119	32	7	6	2	1	17	5	1	31	9	.275	.312	.367	.679
1984		77	258	241	29	68	11	0	5	94	19	3	2	1	2	13	1	0	29	2	.282	.316	.390	.706
1985		105	236	218	22	52	8	1	4	74	23	4	2	1	3	13	2	1	26	4	.239	.281	.339	.620
1986		6	9	7	1	3	0	0	0	3	1	0	1	0	0	2	0	0	1	0	.429	.556	.429	.984
MLB：15年		1749	6777	6331	777	1802	337	62	117	2614	754	248	92	25	60	323	60	36	781	99	.285	.320	.413	.733

表彰

ゴールドグラブ賞：8回（1975年 - 1982年）
ロベルト・クレメンテ賞：1回（1986年）

背番号

31（1972年 - 1974年、1975年途中 - 1986年）
29（1975年 - 同年途中）

脚注

^ Craig Muder (2021年9月23日). “Phils alumni: Garry Maddox spanned the globe”. mlb.com. 2024年11月1日閲覧。
^ 出野哲也『改訂新版メジャー・リーグ人名事典』言視舎、2013年、586頁頁。ISBN 978-4-905369-67-7。

外部リンク

選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)

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[1] Craig Muder (2021年9月23日). “Phils alumni: Garry Maddox spanned the globe”. mlb.com. 2024年11月1日閲覧。

[2] 出野哲也『改訂新版メジャー・リーグ人名事典』言視舎、2013年、586頁頁。ISBN 978-4-905369-67-7。

[1]

[2]

表話編歴ナショナルリーグゴールドグラブ賞（外野手）
1950年代	57 ミニー・ミノーソ、アル・ケーライン、ウィリー・メイズ※ 58 フランク・ロビンソン、ウィリー・メイズ、ハンク・アーロン 59 ジャッキー・ブラント（英語版）、ウィリー・メイズ、ハンク・アーロン
1960年代	60 ウォーリー・ムーン、ウィリー・メイズ、ハンク・アーロン 61 ベイダ・ピンソン、ロベルト・クレメンテ、ウィリー・メイズ 62 ビル・バードン（英語版）、ロベルト・クレメンテ、ウィリー・メイズ 63 カート・フラッド、ロベルト・クレメンテ、ウィリー・メイズ 64 カート・フラッド、ロベルト・クレメンテ、ウィリー・メイズ 65 カート・フラッド、ロベルト・クレメンテ、ウィリー・メイズ 66 カート・フラッド、ロベルト・クレメンテ、ウィリー・メイズ 67 カート・フラッド、ロベルト・クレメンテ、ウィリー・メイズ 68 カート・フラッド、ロベルト・クレメンテ、ウィリー・メイズ 69 カート・フラッド、ロベルト・クレメンテ、ピート・ローズ
1970年代	70 トミー・エイジー、ロベルト・クレメンテ、ピート・ローズ 71 ボビー・ボンズ、ロベルト・クレメンテ、ウィリー・デービス 72 シーザー・セデーニョ、ロベルト・クレメンテ、ウィリー・デービス 73 シーザー・セデーニョ、ボビー・ボンズ、ウィリー・デービス 74 シーザー・セデーニョ、ボビー・ボンズ、シーザー・ジェロニモ 75 シーザー・セデーニョ、ギャリー・マドックス、シーザー・ジェロニモ 76 シーザー・セデーニョ、ギャリー・マドックス、シーザー・ジェロニモ 77 デーブ・パーカー、ギャリー・マドックス、シーザー・ジェロニモ 78 デーブ・パーカー、ギャリー・マドックス、エリス・バレンタイン（英語版） 79 デーブ・パーカー、ギャリー・マドックス、デーブ・ウィンフィールド
1980年代	80 アンドレ・ドーソン、ギャリー・マドックス、デーブ・ウィンフィールド 81 アンドレ・ドーソン、ギャリー・マドックス、ダスティ・ベイカー 82 アンドレ・ドーソン、ギャリー・マドックス、デール・マーフィー 83 アンドレ・ドーソン、ウィリー・マギー、デール・マーフィー、 84 アンドレ・ドーソン、ボブ・ダーニアー（英語版）、デール・マーフィー 85 アンドレ・ドーソン、ウィリー・マギー、デール・マーフィー 86 トニー・グウィン、ウィリー・マギー、デール・マーフィー 87 トニー・グウィン、アンドレ・ドーソン、エリック・デービス 88 アンディ・バンスライク、アンドレ・ドーソン、エリック・デービス 89 アンディ・バンスライク、トニー・グウィン、エリック・デービス
1990年代	90 アンディ・バンスライク、トニー・グウィン、バリー・ボンズ 91 アンディ・バンスライク、トニー・グウィン、バリー・ボンズ 92 アンディ・バンスライク、ラリー・ウォーカー、バリー・ボンズ 93 マーキス・グリッソム、ラリー・ウォーカー、バリー・ボンズ 94 マーキス・グリッソム、ダレン・ルイス、バリー・ボンズ 95 マーキス・グリッソム、スティーブ・フィンリー、ラウル・モンデシー 96 マーキス・グリッソム、スティーブ・フィンリー、バリー・ボンズ 97 ラウル・モンデシー、ラリー・ウォーカー、バリー・ボンズ 98 アンドリュー・ジョーンズ、ラリー・ウォーカー、バリー・ボンズ 99 アンドリュー・ジョーンズ、ラリー・ウォーカー、スティーブ・フィンリー
2000年代	00 アンドリュー・ジョーンズ、ジム・エドモンズ、スティーブ・フィンリー 01 アンドリュー・ジョーンズ、ジム・エドモンズ、ラリー・ウォーカー 02 アンドリュー・ジョーンズ、ジム・エドモンズ、ラリー・ウォーカー 03 アンドリュー・ジョーンズ、ジム・エドモンズ、ホセ・クルーズ・ジュニア 04 アンドリュー・ジョーンズ、ジム・エドモンズ、スティーブ・フィンリー 05 アンドリュー・ジョーンズ、ジム・エドモンズ、ボビー・アブレイユ 06 アンドリュー・ジョーンズ、マイク・キャメロン、カルロス・ベルトラン 07 アンドリュー・ジョーンズ、アーロン・ローワンド、カルロス・ベルトラン、ジェフ・フランコーア 08 カルロス・ベルトラン、ネイト・マクラウス、シェーン・ビクトリーノ 09 マイケル・ボーン、マット・ケンプ、シェーン・ビクトリーノ
2010年代	10 マイケル・ボーン、カルロス・ゴンザレス、シェーン・ビクトリーノ 11 ジェラルド・パーラ、マット・ケンプ、アンドレ・イーシアー 12 カルロス・ゴンザレス、アンドリュー・マカッチェン、ジェイソン・ヘイワード 13 カルロス・ゴンザレス、ジェラルド・パーラ、カルロス・ゴメス 14 クリスチャン・イエリッチ、フアン・ラガーレス、ジェイソン・ヘイワード 15 スターリング・マルテ、A.J.ポロック、ジェイソン・ヘイワード 16 スターリング・マルテ、エンダー・インシアーテ、ジェイソン・ヘイワード 17 マーセル・オズナ、エンダー・インシアーテ、ジェイソン・ヘイワード 18 コーリー・ディッカーソン、エンダー・インシアーテ、ニック・マーケイキス 19 デビッド・ペラルタ、ロレンゾ・ケイン、コディ・ベリンジャー
2020年代	20 ムーキー・ベッツ、トレント・グリシャム、タイラー・オニール 21 タイラー・オニール、ハリソン・ベイダー、アダム・デュバル 22 イアン・ハップ、トレント・グリシャム、ムーキー・ベッツ 23 イアン・ハップ、ブレントン・ドイル、フェルナンド・タティス・ジュニア 24 イアン・ハップ、ブレントン・ドイル、サル・フレリック
※1957年のみ、両リーグ合同で選出。ミノーソとケーラインはアメリカンリーグ所属選手。投手捕手一塁手二塁手三塁手遊撃手

表話編歴ロベルト・クレメンテ賞
1970年代	71 ウィリー・メイズ 72 ブルックス・ロビンソン 73 アル・ケーライン 74 ウィリー・スタージェル 75 ルー・ブロック 76 ピート・ローズ 77 ロッド・カルー 78 グレッグ・ルジンスキー 79 アンドレ・ソーントン
1980年代	80 フィル・ニークロ 81 スティーブ・ガービー 82 ケン・シングルトン 83 セシル・クーパー 84 ロン・ギドリー 85 ドン・ベイラー 86 ギャリー・マドックス 87 リック・サトクリフ 88 デール・マーフィー 89 ゲイリー・カーター
1990年代	90 デーブ・スチュワート 91 ハロルド・レイノルズ 92 カル・リプケン・ジュニア 93 バリー・ラーキン 94 デーブ・ウィンフィールド 95 オジー・スミス 96 カービー・パケット 97 エリック・デービス 98 サミー・ソーサ 99 トニー・グウィン
2000年代	00 アル・ライター 01 カート・シリング 02 ジム・トーミ 03 ジェイミー・モイヤー 04 エドガー・マルティネス 05 ジョン・スモルツ 06 カルロス・デルガド 07 クレイグ・ビジオ 08 アルバート・プホルス 09 デレク・ジーター
2010年代	10 ティム・ウェイクフィールド 11 デビッド・オルティーズ 12 クレイトン・カーショウ 13 カルロス・ベルトラン 14 ポール・コネルコ、ジミー・ロリンズ 15 アンドリュー・マカッチェン 16 カーティス・グランダーソン 17 アンソニー・リゾ 18 ヤディアー・モリーナ 19 カルロス・カラスコ
2020年代	20 アダム・ウェインライト 21 ネルソン・クルーズ 22 ジャスティン・ターナー 23 アーロン・ジャッジ 24 サルバドール・ペレス

表話編歴フィラデルフィア・フィリーズ
球団	歴史選手監督成績
歴代本拠地	レクリエーション・パークベイカー・ボウルシャイブ・パークベテランズ・スタジアムシチズンズ・バンク・パーク
文化	フィリー・ファナティックソウル・トレインのテーマ
永久欠番	PHI PHI 1 14 15 20 32 34 36 42
フィリーズ球団殿堂	ロビン・ロバーツリッチー・アシュバーンチャック・クラインピート・アレクサンダーデル・エニスジム・バニングエド・デラハンティサイ・ウィリアムズグラニー・ハムナーポール・オーウェンズスティーブ・カールトンマイク・シュミットラリー・ボーワクリス・ショートカート・シモンズディック・アレンウィリー・ジョーンズサム・トンプソンジョニー・カリソングレッグ・ルジンスキータグ・マグロウギャビー・クラバスギャリー・マドックストニー・テイラーシェリー・マギービリー・ハミルトンボブ・ブーンダラス・グリーンジョン・ブコビッチフアン・サミュエルハリー・カラスダレン・ドールトンジョン・クルックマイク・リーバーサルカート・シリングチャーリー・マニエルパット・バレルジム・トーミパット・ギリックロイ・ハラデイボビー・アブレイユマニー・トリーヨベイク・マクブライドロン・リード
ワールドシリーズ優勝（2回）	1980 2008
ワールドシリーズ敗退（6回）	1915 1950 1983 1993 2009 2022
リーグ優勝（8回）	1915 1950 1980 1983 1993 2008 2009 2022
傘下マイナーチーム	リーハイバレー・アイアンピッグス（AAA級）レディング・ファイティン・フィルズ（AA級）ジャージーショア・ブルークロウズ（High-A級）クリアウォーター・スレッシャーズ（Single-A級）フロリダ・コンプレックスリーグ・フィリーズ（Rookie級）ドミニカン・サマーリーグ・フィリーズ（Rookie級）

経歴

詳細情報

年度別打撃成績

表彰

背番号

脚注

関連項目

外部リンク