栃武蔵陽太
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基礎情報 | ||||
四股名 | 菅野→栃武蔵 | |||
本名 | 菅野 陽太 | |||
愛称 | カン、ヨウタ、ムサ | |||
生年月日 | 1999年1月11日(25歳) | |||
出身 | 埼玉県入間市 | |||
身長 | 183.0cm | |||
体重 | 164.0kg | |||
BMI | 49.0 | |||
所属部屋 | 春日野部屋 | |||
成績 | ||||
現在の番付 | 東幕下27枚目 | |||
最高位 | 東十両7枚目 | |||
生涯戦歴 | 102勝78敗14休(22場所) | |||
優勝 | 十両優勝1回 | |||
データ | ||||
初土俵 | 2021年3月場所 | |||
備考 | ||||
2024年10月28日現在 |
栃武蔵 陽太(とちむさし ようた、1999年1月11日 - )は、埼玉県入間市出身で、春日野部屋所属の現役大相撲力士。本名は菅野 陽太(かんの ようた)。身長183.0cm、体重164.0kg、血液型はAB型、7人兄弟の末っ子で上から姉、兄、兄、姉、兄、兄がいる [1]。最高位は東十両7枚目(2022年11月場所)。
来歴
[編集]入門前
[編集]入間市立狭山小学校3年次に地元のわんぱく相撲大会で優勝したが[2]、翌年の大会では決勝戦で敗退したことをきっかけに本格的に相撲に取り組むことを決め、その大会の優勝者が所属していた入間少年相撲クラブに加入した[3]。入間少年相撲クラブ時代には、地元の入間市で合宿する大相撲の春日野部屋と交流があり[4]、当時現役の関取だった栃煌山に稽古をつけて貰ったことがある[2]。入間市立黒須中学校3年次に都道府県大会で個人ベスト8・団体3位などの実績を残し、中学校卒業後は11代春日野(元関脇・栃乃和歌)の母校の和歌山県立箕島高校に進学した[4]。高校時代は3年次に金沢大会個人優勝、世界ジュニア相撲選手権大会無差別級2位などの実績を残し、高校卒業後は中央大学法学部政治学科に進学した[1]。大学の同期には西川(豪ノ山)登輝らがいる。大学時代は2年次に全国学生相撲選手権大会で個人優勝し、学生横綱のタイトルを獲得[5]。中央大学からは成田旭(のち関脇・豪風)以来17年ぶり5人目の学生横綱誕生となり[3]、大相撲の幕下15枚目格付出の資格も得たが、大相撲には大学を卒業してから挑戦する意向を表明した[5]。4年次には学生選手権でベスト8、全日本相撲選手権大会でベスト32の成績を残した[1]。
大相撲入門後
[編集]大学卒業後はかねてから縁のある春日野部屋に既定路線通り入門し、2021年3月場所で初土俵を踏んだ[4]。大学2年次に獲得した幕下15枚目格付出の資格は1年間の有効期限が過ぎていたため失効したが、4年次に学生選手権でベスト8だったため、三段目100枚目格付出での入門が承認された[6]。この場所の2日目に組まれた大相撲で最初の一番は、奇しくも三段目付出同士で西川との一番になり、敗れて黒星でのデビューとなった[7]。この場所は5勝2敗で取り終え、その後は2場所連続で6勝1敗とし、同年9月場所で幕下に昇進。その後も勝ち越しを続けたが、自身最高位の東幕下2枚目で迎えた2022年3月場所で入門以来初めて負け越した。7月場所は勝ち越せば関取昇進が見える西幕下2枚目の地位を与えられ、5勝2敗の成績で場所を終えたことで場所後の関取昇進が確実視されることとなった[8]。7月27日に開催された番付編成会議にて新十両昇進が決まり、併せて四股名を出身地の埼玉の武蔵国から取った栃武蔵とすることが発表された[9][10]。入間市からの関取は史上初[11]。十両昇進会見では、同級生の中で「一番先に幕内に上がりたい」と揉ま票を宣言し、ライバルの豪ノ山に先を越されたことには「悔しかったんで、自分もと頑張ってきました」とコメントした[12]。
東十両14枚目で迎えた昇進直後の場所で初日からの6連勝を決めた際は「調子いいという感じはない。これから一番一番に集中していかないといけない」と気を引き締めていた[13]。この場所の14日目に十両優勝が決定[14]。
しかし東十両7枚目で迎えた続く11月場所では2日目からの6連敗が響き、13日目には負け越し決定、終盤盛り返し7勝8敗で場所を終える。西十両7枚目で迎えた2023年1月場所は10日目に早くも負け越しが決まり、最終的に4勝11敗と大きく負け越す。東十両12枚目で迎えた3月場所も、初日から7連敗を喫した後4連勝したものの直後に4連敗で前場所と同じ4勝11敗。続く5月場所では幕下に陥落した。新十両優勝経験者が、幕内を経験せず幕下に陥落するのは史上2人目[15]。この場所は東幕下4枚目で4勝3敗と勝ち越したものの、場所後の番付編成会議で昇進は見送られた。6月には入間市に部屋の合宿で帰郷[16]。11月場所は東幕下3枚目で4勝3敗と勝ち越し、場所後に行われた番付編成会議により、2024年1月場所で5場所ぶりに十両へ復帰することが決定した[17]。十両復帰の場所は西十両14枚目で5勝10敗と負け越し、3月場所は2度目の幕下陥落となったが左肩の手術で初の休場。続く5月場所も全休し、7月場所では3年ぶりの三段目となる西三段目23枚目まで番付を下げた。
取り口
[編集]得意手は右四つ、寄り、上手投げ。
エピソード
[編集]- 四股名「栃武蔵」を名乗った力士は彼以前に2人いる(2人とも最高位は幕下)ため、彼は「3代目栃武蔵」となる。
- 生年月日を和暦表記すると「平成11年1月11日」と1ばかりが並ぶため、何度か「1番になるよう生まれてきたかのようだ」と言われたことがあるという[3]。
- 協会公式プロフィールによると、TWICEの大ファン。他には、好きな漫画は『疾風伝説 特攻の拓』[18]。
- 豪ノ山は中央大の同期で角界入り後はライバル。2022年9月場所3日目の豪ノ山戦は「中央大同期生」対決として注目された。栃武蔵は「普段は仲いいんですが、今日は絶対に勝ちたかった」と位置付けていたが、結果は上手投げで栃武蔵に白星[19]。
- 2024年3月場所中、『デイリー新潮』は部屋の幕下・栃神山に暴力を振るって引退に追い込んだと報じた。栃神山は被害者であったが、元々素行に問題を抱えていたため栃神山の方が引退届を提出させられたという。『デイリー新潮』側が協会に質問したところによると、栃神山が付け人の仕事をサボって居眠りしていたため栃武蔵が足で起こして仕事の指示を出し、尚も栃神山がサボっていたため栃武蔵が栃神山の胸ぐらをつかみ、その行為に対して栃神山が暴力を振るわれたと大騒ぎし、部屋を飛び出したとのこと[20][21]。なお栃神山は中学の2年後輩に当たるが、高校を卒業後に入門したため大相撲では兄弟子に当たるという複雑な間柄であった。
主な成績
[編集]2024年9月場所終了現在
通算成績
[編集]- 通算成績:102勝78敗14休(22場所)
各段優勝
[編集]- 十両優勝:1回(2022年9月場所)
場所別成績
[編集]一月場所 初場所(東京) |
三月場所 春場所(大阪) |
五月場所 夏場所(東京) |
七月場所 名古屋場所(愛知) |
九月場所 秋場所(東京) |
十一月場所 九州場所(福岡) |
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2021年 (令和3年) |
x | 三段目付出100枚目 5–2 |
西三段目64枚目 6–1 |
東三段目9枚目 6–1 |
東幕下34枚目 6–1 |
西幕下13枚目 4–3 |
2022年 (令和4年) |
西幕下9枚目 6–1 |
東幕下2枚目 3–4 |
東幕下6枚目 5–2 |
西幕下2枚目 5–2 |
東十両14枚目 優勝 11–4 |
東十両7枚目 7–8 |
2023年 (令和5年) |
西十両7枚目 4–11 |
東十両12枚目 4–11 |
東幕下4枚目 4–3 |
東幕下2枚目 2–5 |
西幕下7枚目 4–3 |
東幕下3枚目 4–3 |
2024年 (令和6年) |
西十両14枚目 5–10 |
東幕下3枚目 休場 0–0–7 |
西幕下43枚目 休場 0–0–7 |
西三段目23枚目 6–1 |
西幕下43枚目 5–2 |
東幕下27枚目 – |
各欄の数字は、「勝ち-負け-休場」を示す。 優勝 引退 休場 十両 幕下 三賞:敢=敢闘賞、殊=殊勲賞、技=技能賞 その他:★=金星 番付階級:幕内 - 十両 - 幕下 - 三段目 - 序二段 - 序ノ口 幕内序列:横綱 - 大関 - 関脇 - 小結 - 前頭(「#数字」は各位内の序列) |
改名歴
[編集]- 菅野 陽太(かんの ようた)2021年3月場所 - 2022年7月場所
- 栃武蔵 陽太(とちむさし -) 2022年9月場所 -
脚注
[編集]- ^ a b c 「春場所全新弟子名鑑」『相撲』2021年4月号、ベースボール・マガジン社、106頁。
- ^ a b 「全国学生相撲選手権大会で菅野陽太選手が優勝!」『エフエム茶笛』2018年12月26日。2021年9月3日閲覧。
- ^ a b c 「学生横綱誕生 菅野陽太さん(法2)中大から17年ぶり5人目」『ChuoOnline』。2021年9月3日閲覧。
- ^ a b c 「相撲部屋聞き書き帖」『相撲』2021年4月号、ベースボール・マガジン社、187頁。
- ^ a b 「中大・菅野が学生横綱!角界入りへ「気持ちはある」」『日刊スポーツ』2018年11月3日。2021年9月3日閲覧。
- ^ 「菅野陽太ら2人の三段目100枚目格付け出し承認」『日刊スポーツ』2021年1月28日。2021年9月3日閲覧。
- ^ 「西川が菅野破る「勝ててよかったです」中大卒対決」『日刊スポーツ』2021年3月15日。2021年9月3日閲覧。
- ^ 菅野が新十両昇進確実「一歩近づいている」 元関脇・魁聖は幕下陥落危機…“入れ替え戦”で明暗 Sponichi Annex 2022年7月23日 19:46 (2022年7月25日閲覧)
- ^ “金峰山と菅野改め栃武蔵が新十両昇進決定 貴健斗は再十両 秋場所番付編成会議”. スポニチアネックス. (2022年7月27日) 2022年7月27日閲覧。
- ^ “新十両・菅野改め栃武蔵「一番早く幕内に上がれるように」中大同期の豪ノ山ら同学年をライバル視”. スポニチアネックス. (2022年7月27日) 2022年7月27日閲覧。
- ^ 入間市初の関取・栃武蔵関 「地元を盛り上げたい」 朝日新聞DIGITAL 2022年10月6日 11時00分 (2023年1月15日閲覧)
- ^ 菅野改め栃武蔵が新十両昇進 初土俵から9場所「もっと稽古を積んで強くなれるよう頑張ります」 日刊スポーツ 2022年7月27日15時19分 (2022年7月27日閲覧)
- ^ 新十両栃武蔵6連勝「調子いい感じはない、一番一番集中していかないと」目標は全勝 日刊スポーツ 2022年9月16日15時22分 (2022年9月16日閲覧)
- ^ 新十両の栃武蔵V「うれしい気持ちと、反省する気持ち」家族が会場に駆けつけるも白星飾れず 日刊スポーツ 2022年9月24日16時27分 (2022年9月24日閲覧)
- ^ 「【夏場所新番付】照ノ富士が3場所連続「横綱大関」 兄弟関脇は若貴以来/アラカルト」『日刊スポーツ』2023年5月2日。2023年5月2日閲覧。
- ^ 春日野部屋が4年ぶり入間で合宿 栃武蔵さんらご当地力士、名古屋場所へ稽古 東京新聞 2023年6月11日 07時53分 (2023年6月11日閲覧)
- ^ 「尊富士&欧勝海ついに初の関取の座に 力士4人が十両昇進 初場所番付編成会議」『日刊スポーツ』2023年11月29日。2023年11月29日閲覧。
- ^ 栃武蔵 陽太 - 力士プロフィール 日本相撲協会 (2022年8月30日閲覧)
- ^ 【秋場所】新十両の栃武蔵が「中央大同期生」対決制し3連勝「絶対に勝ちたかった」豪ノ山に勝利 日刊スポーツ 2022年9月13日17時26分 (2022年9月13日閲覧)
- ^ 「暴行を受けた栃神山は引退届を出させられた」 “白鵬追放”の急先鋒・春日野親方に「暴力隠蔽」疑惑が(1/2ページ) デイリー新潮 2024年03月22日 (週刊新潮 2024年3月28日号掲載、2024年3月22日閲覧)
- ^ 「暴行を受けた栃神山は引退届を出させられた」 “白鵬追放”の急先鋒・春日野親方に「暴力隠蔽」疑惑が(2/2ぺージ) デイリー新潮 2024年03月22日 (週刊新潮 2024年3月28日号掲載、2024年3月22日閲覧)
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 栃武蔵 陽太 - 日本相撲協会