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第19回NHK紅白歌合戦

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NHK紅白歌合戦 > 第19回NHK紅白歌合戦
第19回NHK紅白歌合戦
会場の東京宝塚劇場(写真は太平洋戦争以前)
ジャンル 大型音楽番組
司会者 宮田輝(総合)
水前寺清子(紅組)
坂本九(白組)
出演者 別項
審査員 別項
国・地域 日本の旗 日本
言語 日本の旗日本語
製作
制作 NHK
放送
放送チャンネルNHK
音声形式モノラル放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間1968年12月31日
放送時間火曜21:00 - 23:45
放送枠NHK紅白歌合戦
放送分165分
回数NHK紅白歌合戦第19
番組年表
前作第18回NHK紅白歌合戦(1967年)
次作第20回NHK紅白歌合戦(1969年)
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第19回NHK紅白歌合戦
ジャンル 大型音楽番組
放送方式 生放送
放送期間 1968年12月31日
放送時間 1968年12月31日
放送局 NHKラジオ第1
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第19回NHK紅白歌合戦』(だいじゅうきゅうかいエヌエイチケイこうはくうたがっせん)は、1968年昭和43年)12月31日東京宝塚劇場で行われた、通算19回目のNHK紅白歌合戦。21時から23時45分にNHK生放送された。

概要

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今回では、歌手・タレント同士の司会起用を始め、番組のマンネリ化防止のための取り組みが行われた。

出演者

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司会者

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司会者選出では、ここ6年間白組司会を務めた宮田と釣り合う紅組のタレント司会者の選考に苦労していたことから、宮田を総合司会とし、両組司会を「歌謡界に精通した人」「視聴者の支持を得られる人」という基準で選考を行った。その結果、水前寺清子坂本九がそれぞれ司会に選出された。坂本は、初めてNHKアナウンサー以外からの白組司会起用となった。2人に起用の連絡が入ったのは、発表の前夜であったという。

宮田は今回の総合司会起用で、紅組、白組、総合司会の全てを経験したことになる。

組司会にNHKアナウンサーが関与しないのは今回が初めてだった。

出場歌手

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      初出場      返り咲き

紅組 白組
曲順 歌手 曲順 歌手
1 都はるみ 4 好きになった人 2 三田明 5 バラの涙
3 佐良直美 2 すてきなファニー 4 布施明 2 愛の園
5 ペギー葉山 13 愛の花咲くとき 6 千昌夫 星影のワルツ
7 小川知子 ゆうべの秘密 8 黒沢明とロス・プリモス たそがれの銀座
9 ピンキーとキラーズ 恋の季節 10 ジャッキー吉川とブルー・コメッツ 3 草原の輝き
11 ザ・ピーナッツ 10 ガラスの城 12 西郷輝彦 5 友達の恋人
13 三沢あけみ 5 木曽節 14 フランク永井 12 加茂川ブルース
15 伊東ゆかり 6 恋のしずく 16 鶴岡雅義と東京ロマンチカ 小樽のひとよ
17 西田佐知子 8 あの人に逢ったら 18 水原弘 5 愛の渚
19 九重佑三子 4 ラスト・ワルツ 20 菅原洋一 2 奥様お手をどうぞ
21 中尾ミエ 7 恋のシャロック 22 ダークダックス 11 ラ・ゴロンドリーナ
23 島倉千代子 12 愛のさざなみ 24 三波春夫 11 世界平和音頭
26 江利チエミ 16 八木節 25 北島三郎 6 薩摩の女
28 青江三奈 2 伊勢佐木町ブルース 27 アイ・ジョージ 9 別れのバラード
30 中村晃子 虹色の湖 29 美川憲一 釧路の夜
32 園まり 6 ひとりにしないで 31 舟木一夫 6 喧嘩鳶
34 岸洋子 5 今宵あなたが聞く歌は 33 春日八郎 14 たそがれの砂丘
36 梓みちよ 6 月夜と舟と恋 35 デューク・エイセス 6 いい湯だな
38 扇ひろ子 2 みれん海峡 37 村田英雄 8 竜馬がゆく
40 越路吹雪 14 イカルスの星 39 バーブ佐竹 4 雨おんな
42 水前寺清子 4 男でよいしょ 41 坂本九 8 世界の国からこんにちは
44 黛ジュン 2 天使の誘惑 43 森進一 花と蝶
46 美空ひばり 13 熱祷(いのり) 45 橋幸夫 9 赤い夕陽の三度笠

選考を巡って

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演奏

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審査員

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その他ゲスト

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当日のステージ・エピソード

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  • 司会は、水前寺・坂本がそれぞれ両組のキャプテンのような形で進行を務め、宮田が随所で2人をサポートする形だった。
  • 水前寺は本番前に精神安定剤を服用したが、2錠服用して「ヘロヘロになってしまった」という。オープニングでも、選手宣誓で「昭和43年」を「昭和33年」と言い間違えている[1]
  • ピンキーとキラーズは、紅組として出場したものの、今回のみ、本番中では男性陣は紅組の歌手席には座れなかった。
  • 青江三奈が持ち歌の「伊勢佐木町ブルース」を歌った際、独特のハスキーボイスによる妖艶な溜息がカズーの音色に差し替えられていた[2](その音色を坂本九が「ダチョウのため息」と発言していた)。これは、NHKの意向によるものである(ちなみに第33回1982年)で歌唱した際は差し替えなし)。
  • 途中、宮田・江利チエミ北島三郎が会場を抜け出し、東京都千代田区神田淡路町の蕎麦屋(「かんだやぶそば」と思われる)から中継で登場。蕎麦屋の客も交えて丁々発止のやり取りを行った。
  • 水前寺と坂本はトリ2番前で直接対決し、それぞれ曲紹介は宮田が行った。司会者が歌手の出番で直接対決となったのは今回のみ。
  • 黛ジュンは当初和服姿で『夕月』を歌うことになっていたが、12月21日の第10回日本レコード大賞を『天使の誘惑』で獲得したため、変更された。
  • 白組が優勝(通算10勝9敗)。
  • 本放送は、放送用ビデオテープ(2インチVTR)に収録されたと言われているが、当時のビデオテープは非常に高価で大型であるため、放送終了後に消去されて他の番組に使い回された。そのため、NHKによる原本は残っていないとされる。外部を含めると、白黒映像とカラー映像の2種類が現存しているものとされている。
    • 白黒の現存映像はビデオ映像であり、宮田の夫人が自宅で録画し、後にNHKに提供された家庭用VTRである。NHKアーカイブスに現存する映像は、この白黒VTRのみとされている。この白黒映像は完全版だが、ノイズが多く保存状態は決して良いとはいえない。後年の『思い出の紅白歌合戦』(BS2)での再放映時には西田佐知子の歌唱シーンのように、音声のみが聞こえ、映像は本人の歌唱シーンの中の保存状態の良い場面の静止画という部分がいくつかあった。これは映像のブレがピークであったためである。
    • カラーの現存映像はキネコフィルム映像)で記録されたものであり、これはNHKの外部に現存しているものとされている。このカラー映像は、1980年代前半に放送された「NHK歌謡ホール」の中で、森進一が「花と蝶」を歌うシーンを紹介する際に使用されたことがある。しかし、保存状態は悪く、傷や劣化部分が多い。また、完全版であるかどうかは不明である。さらに、BS2で毎年年末に行われている生放送の紅白の電リク特番で今回の白黒映像が紹介された際に、ゲストの水前寺が「(今回の)カラー映像も残っておるんですけど」と発言していたが、このカラー映像についての話であると考えられる。
    • NHKの放送に使用されるのは白黒映像の方で、カラー映像が使用される機会は皆無となっている。
  • 写真ではカラーが残っており、オープニングシーン、ステージではピンキーとキラーズ・ザ・ピーナッツ三沢あけみフランク永井鶴岡雅義と東京ロマンチカ島倉千代子三波春夫越路吹雪らの歌唱シーンが確認されている。
  • 今回使用したステージメインマイクロホンは、司会者・歌手用共にSONY C-37A(BTS呼称、CU1-2)。また、エプロンステージでの歌唱や、ステージ中央での歌唱は、ナショナル WM-780Gを使用。その他、三田明や坂本九、三沢あけみなどは、ナショナル FW-112型のワイヤレスマイクを使用。
  • この回の頃、世界各国と宇宙中継(衛星中継)を結び、紅白を通じて現地の人々の暮らしや海外在住の日本人の声を伝えるという提案が出されたが、放送時間や予算の関係で実現しなかった[3]

後日譚

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  • 江利チエミは今回、当時の紅白史上最多記録となる16回連続出場を果たしたが、翌年の第20回は落選。第21回1970年)は当初2年ぶりの紅白復帰が決まっていたが、諸事情により江利自ら出場辞退を宣言。その後も紅白は1度もカムバックせず1982年に亡くなったため、今回が江利の生涯最後の紅白出場となった。
  • 水前寺は今回の司会ぶりが評価される形で、翌1969年10月に日本テレビが開始した『NTV紅白歌のベストテン』の初代紅組キャプテンに起用された。一方で第20回でも水前寺は紅組司会の有力候補に挙がったが、同番組に起用されたことで第20回の紅組司会起用を見送られるという事態も発生している(紅組司会は伊東ゆかりに交代。なお白組司会は坂本が続投)。ただし水前寺は同番組を降板した後、紅白の紅組司会を3回務めている[4]

脚注

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注釈

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  1. ^ ゲスト出演。
  2. ^ 第14回1963年)において、当初内定していた森光子が正式決定の直前に辞退したことにより、急きょ登板した江利チエミが特例として兼任したことがあった。

出典

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  1. ^ 合田, p. 97.
  2. ^ 合田, p. 98.
  3. ^ サンデー毎日』1979年12月23日号、159-160頁。
  4. ^ 合田『紅白歌合戦の真実』

参考文献

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  • NHK『テレビ50年 あの日あの時、そして未来へ』(NHKサービスセンター 2003年2月)
  • 合田道人『紅白歌合戦の舞台裏』全音楽譜出版社、2012年12月15日。ISBN 978-4-11-880178-0 

関連項目

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外部リンク

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