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神戸新聞杯

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
神戸盃から転送)
神戸新聞杯
(菊花賞トライアル)
Kobe Shimbun Hai
(Japanese St. Leger Trial)
第69回神戸新聞杯(2021年9月26日)
優勝馬:ステラヴェローチェ
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 阪神競馬場
創設 1953年11月8日
2024年の情報
距離 芝2200m(中京競馬場
格付け GII
賞金 1着賞金5400万円
出走条件 サラ系3歳牡馬・牝馬(国際)(指定)
負担重量 馬齢(牡57kg、牝55kg)
出典 [1][2][3][4]
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神戸新聞杯(こうべしんぶんはい)は、日本中央競馬会(JRA)が阪神競馬場で施行する中央競馬重賞競走GII)である。

神戸新聞」は、神戸新聞社が発行する日刊紙。同社より寄贈賞の提供を受けている[5]

正賞は神戸新聞社賞[1][2]

概要

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第67回神戸新聞杯

3着までの馬に菊花賞の優先出走権が与えられるトライアル競走[5][6][7]。上位3頭の優先出走付与は1991年(当時は「菊花賞指定オープン」。1995年に指定オープンも一律トライアルに呼称を統一)からである。2000年以降は京都新聞杯が5月施行となったため、関西地区で唯一の菊花賞トライアルとなった[6][7]

1953年に「神戸盃」の名称で創設された4歳(現3歳)馬による重賞競走[5][6][7]。1972年より現名称となった[5][6][7]

創設時は阪神競馬場の芝2000mでハンデキャップ競走として行われ[6][7]、その後距離や負担重量は幾度かの変遷を経て、負担重量は2003年から馬齢に[6][7]、距離は阪神競馬場の馬場改修で外回りコースが新設された2007年から芝2400mに変更された[6][7]

地方競馬所属馬は1995年から、外国産馬は2001年からそれぞれ出走可能になり[8][7]、2010年からは外国馬も出走可能な国際競走となった[7]

競走条件

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以下の内容は、2024年現在[1][2]のもの。

出走資格:サラ系3歳牡馬・牝馬

  • JRA所属馬(外国産馬含む)
  • 地方競馬所属馬(後述)
  • 外国調教馬(優先出走)

負担重量:馬齢(牡57kg、牝55kg)

菊花賞のステップ競走に指定されており、地方競馬所属馬は菊花賞の出走候補馬(3頭)に優先出走が認められているほか、春のクラシック競走およびNHKマイルカップで2着以内の成績を収めた馬にも出走資格が与えられる[6][7][9]

賞金

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2022年の1着賞金は5400万円で、以下2着2200万円、3着1400万円、4着810万円、5着540万円[1][2]

歴史

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  • 1953年 - 4歳馬による重賞競走として「神戸盃」の名称で創設、阪神競馬場芝2000mで施行[6]。第1回当初より正賞は神戸新聞社賞[10]
  • 1972年 - 名称を「神戸新聞杯」に変更[6]
  • 1984年 - グレード制施行によりGIII[注 1]に格付け[6]
  • 1987年 - GII[注 1]に格上げ[8]
  • 1991年 - 「菊花賞指定オープン重賞」に指定。3着までの馬に菊花賞の優先出走権が与えられる[8]
  • 1994年 - 「JRA創立40周年記念」の副称をつけて施行[8]
  • 1995年
    • 菊花賞トライアルに指定[8]
    • 指定交流競走および菊花賞のステップ競走に指定され、地方競馬所属馬(菊花賞の出走候補馬)が2頭まで出走可能となる[8]
  • 2000年
    • 出走条件を4歳牡馬・牝馬に変更[6]
    • 地方競馬所属馬(菊花賞の出走候補馬)の出走枠を3頭に拡大[8]
  • 2001年
    • 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件を「3歳牡馬・牝馬」に変更。
    • 混合競走に指定、外国産馬が出走可能になる[8]
  • 2007年
    • 日本のパートI国昇格に伴い、格付表記をJpnIIに変更[11]
    • 施行距離を芝外回り2400mに変更。
  • 2010年
    • 国際競走に変更され、外国調教馬が9頭まで出走可能となる[12]
    • 格付表記をGII(国際格付)に変更[12]
  • 2020年
  • 2024年 ー 阪神競馬場リフレッシュ工事に伴う開催日割の変更のため中京競馬場芝2200mで施行[15]

歴代優勝馬

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コース種別を表記していない距離は、芝コースを表す。

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

競走名は第19回まで「神戸杯」、第20回以降は「神戸新聞杯」[6]

回数 年月日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1953年11月8日 阪神 2000m ワカクサ 牝3 2:05 0/5 佐藤勇 石門虎吉 宇治田泰次郎
第2回 1954年11月7日 阪神 2000m ダイナナホウシユウ 牡3 2:03 2/5 上田三千夫 上田武司 上田清次郎
第3回 1955年10月30日 阪神 1600m ケンシユン 牡3 1:38 2/5 清田十一 伊藤勝吉 伊藤由五郎
第4回 1956年10月7日 阪神 1800m トサモアー 牝3 1:52 1/5 松永高徳 清水茂次 小松重四郎
第5回 1957年10月20日 阪神 2000m ミスオンワード 牝3 2:06 4/5 栗田勝 武田文吾 樫山純三
第6回 1958年10月19日 阪神 2000m タカハル 牡3 2:05 0/5 近藤武夫 伊藤勝吉 コーホー
第7回 1959年10月18日 阪神 2000m ハツライ 牡3 2:06.3 清田十一 伊藤勝吉 大久保常吉
第8回 1960年10月16日 阪神 2000m クインオンワード 牝3 2:05.8 栗田勝 武田文吾 樫山(株)
第9回 1961年10月15日 阪神 2000m スギヒメ 牝3 2:05.1 諏訪真 諏訪佐市 小杉咲枝
第10回 1962年10月21日 阪神 2000m リユウフオーレル 牡3 2:04.2 宮本悳 橋本正晴 三好笑子
第11回 1963年10月13日 阪神 2000m コウライオー 牡3 2:05.2 浅見国一 吉田三郎 高田政治
第12回 1964年10月11日 阪神 2000m オンワードセカンド 牡3 2:04.0 松本善登 武田文吾 樫山(株)
第13回 1965年10月3日 阪神 2000m ダイコーター 牡3 2:04.7 栗田勝 上田武司 上田清次郎
第14回 1966年10月2日 京都 2000m ハードイツト 牝3 2:08.1 簗田善則 坪重兵衛 吉田久博
第15回 1967年9月24日 阪神 2000m フジエース 牡3 2:04.4 高尾武士 田中良平 伊藤忠雄
第16回 1968年9月29日 阪神 1800m ダイイチオー 牡3 1:50.4 武邦彦 高橋直三 上田正次
第17回 1969年9月21日 阪神 1900m ウチュウオー 牡3 1:56.3 大根田裕也 梅内慶蔵 工藤玄治
第18回 1970年9月27日 阪神 1900m ニューペガサス 牡3 2:00.4 領家政蔵 田中良平 高木茂
第19回 1971年10月3日 阪神 1900m ニホンピロムーテー 牡3 2:00.4 福永洋一 服部正利 小林保
第20回 1972年10月1日 阪神 2000m タイテエム 牡3 2:00.5 須貝四郎 橋田俊三 (有)名鯛興業
第21回 1973年9月30日 阪神 2000m ホウシュウリッチ 牡3 2:06.2 松田博資 上田武司 上田清次郎
第22回 1974年9月29日 阪神 2000m キタノカチドキ 牡3 2:00.8 武邦彦 服部正利 初田豊
第23回 1975年9月28日 阪神 2000m トウフクホープ 牡3 2:03.9 稲部和久 諏訪真 井上芳春
第24回 1976年10月3日 阪神 2000m トウショウボーイ 牡3 1:58.9 福永洋一 保田隆芳 トウショウ産業(株)
第25回 1977年10月2日 阪神 2000m アイノクレスピン 牝3 2:02.3 目野哲也 土門健司 田中幸
第26回 1978年10月1日 阪神 2000m バンブトンコート 牡3 2:02.4 河内洋 伊藤修司 樋口正蔵
第27回 1979年9月30日 中京 2000m ネーハイジェット 牡3 2:03.1 岩元市三 布施正 内海都一
第28回 1980年9月28日 阪神 2000m ノースガスト 牡3 2:02.8 田島良保 二分久男 鈴木忠男
第29回 1981年9月27日 阪神 2000m アグネステスコ 牝3 2:02.6 西浦勝一 久保道雄 渡辺孝男
第30回 1982年10月3日 阪神 2000m ハギノカムイオー 牡3 1:59.9 伊藤清章 伊藤修司 日隈広吉
中村和夫
第31回 1983年10月2日 阪神 2000m スズカコバン 牡3 2:01.1 田島良保 小林稔 永井永一
第32回 1984年9月30日 阪神 2000m ダイゼンシルバー 牡3 1:59.8 猿橋重利 中村好夫 大塚弘美
第33回 1985年9月29日 阪神 2000m スピードヒーロー 牡3 2:04.2 河内洋 中尾正 市川幸助
第34回 1986年9月28日 阪神 2000m タケノコマヨシ 牡3 2:00.1 伊藤清章 伊藤修司 鮫川三千男
第35回 1987年9月27日 阪神 2000m マックスビューティ 牝3 2:02.4 田原成貴 伊藤雄二 田所祐
第36回 1988年9月25日 阪神 2000m ヤエノダイヤ 牡3 2:05.1 田島良保 荻野光男 (有)富士
第37回 1989年9月24日 阪神 2000m オサイチジョージ 牡3 2:00.3 丸山勝秀 土門一美 野出長一
第38回 1990年9月23日 中京 2000m センターショウカツ 牡3 2:00.3 松永昌博 松永善晴 中野優
第39回 1991年9月22日 中京 2000m ロングタイトル 牡3 2:00.1 加用正 大根田裕也 中井長一
第40回 1992年9月27日 阪神 2000m キョウエイボーガン 牡3 2:05.2 松永幹夫 野村彰彦 松岡正雄
第41回 1993年9月26日 阪神 2000m ビワハヤヒデ 牡3 2:02.9 岡部幸雄 浜田光正 (有)ビワ
第42回 1994年9月18日 中京 2000m スターマン 牡3 2:00.6 藤田伸二 長浜博之 誓山正伸
第43回 1995年9月17日 京都 2000m タニノクリエイト 牡3 1:59.8 村本善之 森秀行 谷水雄三
第44回 1996年9月15日 阪神 2000m シロキタクロス 牡3 2:01.2 角田晃一 加藤敬二 小西勇
第45回 1997年9月14日 阪神 2000m マチカネフクキタル 牡3 2:00.0 南井克巳 二分久男 細川益男
第46回 1998年9月20日 阪神 2000m カネトシガバナー 牡3 2:01.9 秋山真一郎 野村彰彦 兼松利男
第47回 1999年9月19日 阪神 2000m オースミブライト 牡3 2:01.2 武幸四郎 中尾正 山路秀則
第48回 2000年9月24日 阪神 2000m フサイチソニック 牡3 2:01.6 四位洋文 松田国英 関口房朗
第49回 2001年9月23日 阪神 2000m エアエミネム 牡3 1:59.5 松永幹夫 伊藤雄二 (株)ラッキーフィールド
第50回 2002年9月22日 阪神 2000m シンボリクリスエス 牡3 1:59.1 岡部幸雄 藤沢和雄 シンボリ牧場
第51回 2003年9月28日 阪神 2000m ゼンノロブロイ 牡3 1:59.5 K.デザーモ 藤沢和雄 大迫忍
第52回 2004年9月26日 阪神 2000m キングカメハメハ 牡3 1:59.0 安藤勝己 松田国英 金子真人
第53回 2005年9月25日 阪神 2000m ディープインパクト 牡3 1:58.4 武豊 池江泰郎 金子真人ホールディングス(株)
第54回 2006年9月24日 中京 2000m ドリームパスポート 牡3 1:58.1 高田潤 松田博資 ジョイ・レースホース(株)
第55回 2007年9月23日 阪神 2400m ドリームジャーニー 牡3 2:24.7 武豊 池江泰寿 (有)サンデーレーシング
第56回 2008年9月28日 阪神 2400m ディープスカイ 牡3 2:25.3 四位洋文 昆貢 深見敏男
第57回 2009年9月27日 阪神 2400m イコピコ 牡3 2:24.2 四位洋文 西園正都 (株)錦岡牧場
第58回 2010年9月26日 阪神 2400m ローズキングダム 牡3 2:25.9 武豊 橋口弘次郎 (有)サンデーレーシング
第59回 2011年9月25日 阪神 2400m オルフェーヴル 牡3 2:28.3 池添謙一 池江泰寿 (有)サンデーレーシング
第60回 2012年9月23日 阪神 2400m ゴールドシップ 牡3 2:25.2 内田博幸 須貝尚介 小林英一
第61回 2013年9月22日 阪神 2400m エピファネイア 牡3 2:24.8 福永祐一 角居勝彦 (有)キャロットファーム
第62回 2014年9月28日 阪神 2400m ワンアンドオンリー 牡3 2:24.4 横山典弘 橋口弘次郎 前田幸治
第63回 2015年9月27日 阪神 2400m リアファル 牡3 2:26.7 C.ルメール 音無秀孝 (有)キャロットファーム
第64回 2016年9月25日 阪神 2400m サトノダイヤモンド 牡3 2:25.7 C.ルメール 池江泰寿 里見治
第65回 2017年9月24日 阪神 2400m レイデオロ 牡3 2:24.6 C.ルメール 藤沢和雄 (有)キャロットファーム
第66回 2018年9月23日 阪神 2400m ワグネリアン 牡3 2:25.6 藤岡康太 友道康夫 金子真人ホールディングス(株)
第67回 2019年9月22日 阪神 2400m サートゥルナーリア            牡3 2:26.8 C.ルメール   角居勝彦 (有)キャロットファーム
第68回 2020年9月27日 中京 2200m コントレイル 牡3 2:12.5 福永祐一 矢作芳人 前田晋二
第69回 2021年9月26日 中京 2200m ステラヴェローチェ           牡3 2:18.0 吉田隼人 須貝尚介 大野剛嗣
第70回 2022年9月25日 中京 2200m ジャスティンパレス 牡3 2:11.1 鮫島克駿     杉山晴紀 三木正浩
第71回 2023年9月24日 阪神 2400m サトノグランツ 牡3 2:23.5 川田将雅 友道康夫 里見治
第72回 2024年9月22日 中京 2200m メイショウタバル 牡3 2:11.8 浜中俊 石橋守 松本好雄

脚注・出典

[編集]

参考文献

[編集]
  • 「神戸新聞杯(GII)(菊花賞トライアル)」『中央競馬全重賞競走成績集 【2歳・3歳編】』日本中央競馬会、2006年、1479-1545頁。 

注釈

[編集]
  1. ^ a b 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。

出典

[編集]
  1. ^ a b c d 重賞競走一覧(レース別・関西)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 26. 2023年2月8日閲覧。
  2. ^ a b c d 令和4年第5回中京競馬番組” (PDF). 日本中央競馬会. 2022年9月18日閲覧。
  3. ^ 2022 International Cataloguing Standards Book Japan” (PDF) (英語). 国際競馬統括機関連盟. p. 3. 2022年9月18日閲覧。
  4. ^ Kobe Shimbun Hai” (英語). 国際競馬統括機関連盟. 2022年9月18日閲覧。
  5. ^ a b c d 2022年度第5回中京競馬特別レース名解説” (PDF). 日本中央競馬会. p. 4. 2022年9月18日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m 歴史・コース:神戸新聞杯 今週の注目レース”. 日本中央競馬会. 2021年9月25日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h i j 神戸新聞杯特集(レースガイド)”. netkeiba.com. 2015年3月11日閲覧。
  8. ^ a b c d e f g h 中央競馬全重賞競走成績集【2歳・3歳編】
  9. ^ 「地」が出走できるGI競走とそのステップ競走について【令和4年度】)” (PDF). 日本中央競馬会. 2022年9月18日閲覧。
  10. ^ 中央競馬全重賞競走成績集【2歳・3歳編】、1481頁
  11. ^ 第4回 阪神競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 2918-2921 (2007年). 2021年8月14日閲覧。
  12. ^ a b 第4回 阪神競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 3016-3018 (2010年). 2021年8月14日閲覧。
  13. ^ 令和2年度の重賞競走の主な変更点について” (PDF). p. 8 (2020年). 2020年9月24日閲覧。
  14. ^ 9月12日(土曜)から10月4日(日曜)までの中央競馬の開催等”. 日本中央競馬会 (2020年8月27日). 2020年9月24日閲覧。
  15. ^ 2024年度開催日割および重賞競走日本中央競馬会、2023年10月16日配信・閲覧

各回競走結果の出典

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外部リンク

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