コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「おひつじ座」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
履歴の双方向閲覧
← 古い編集新しい編集 →
削除された内容 追加された内容
ビジュアルウィキテキスト
編集の要約なし
由来と歴史節の中国の星座の箇所を加筆修正、出典を改めた。
(2人の利用者による、間の7版が非表示)
6行目: 6行目:
|genitive=Arietis
|genitive=Arietis
|pronounce={{Pronounced|ˈɛəriːz}}、正式には{{IPA|/ˈɛərɪ.iːz/}}; 属格:{{IPA|/əˈraɪ.ɨtɨs/}}
|pronounce={{Pronounced|ˈɛəriːz}}、正式には{{IPA|/ˈɛərɪ.iːz/}}; 属格:{{IPA|/əˈraɪ.ɨtɨs/}}
|symbology= [[ヒツジ]]
|symbology= [[ヒツジ|牡羊]]{{R|IAU_constellations|Ridpath}}
| RA = {{RA|01|46|37.3761}}-{{RA|03|29|42.4003}}{{R|boundary}}
|RA=3
| dec= +10.3632069° - +31.2213154°{{R|boundary}}
|dec=+20
| culmination time = 20時
| culmination date = 12月下旬{{R|Yamada2023}}
|quadrant=NQ1
|quadrant=NQ1
|areatotal=441
|areatotal=441.395
|arearank=39
|arearank=39
|numbermainstars=3, 10
|numberbfstars=67
|numberbfstars=67
|numberstarsplanets=4
|numberbrightstars=2
|numberbrightstars=2
|numbernearbystars=2
|brighteststarname=[[おひつじ座アルファ星|α Ari]]
|brighteststarname=[[おひつじ座アルファ星|α Ari]]
|starmagnitude=2.01
|starmagnitude=2.01
|neareststarname=[[ティーガーデン星]]
|stardistance=12.5
|numbermessierobjects=0
|numbermessierobjects=0
|meteorshowers=3{{R|NAOJ_meteor}}
|meteorshowers=おひつじ座五月流星群<br />おひつじ座秋季流星群<br />おひつじ座&delta;流星群<br />おひつじ座&epsilon;流星群<br />おひつじ座白昼流星群<br />おひつじ座-さんかく座流星群
| bordering =[[ペルセウス座]]<br />[[さんかく座]]<br />[[うお座]]<br />[[くじら座]]<br />[[おうし座]]
| bordering =[[ペルセウス座]]<br />[[さんかく座]]<br />[[うお座]]<br />[[くじら座]]<br />[[おうし座]]
|notes=
|notes=
}}
}}


'''おひつじ座'''（おひつじざ、牡羊座、{{la|Aries}}）は、[[星座#国際天文学連合による88星座|現代の88星座]]の1つで[[黄道十二星座]]の1つ。2世紀頃に[[クラウディオス・プトレマイオス]]が選んだ「[[トレミーの48星座]]」の1つ。[[ヒツジ]]をモチーフとしている。
'''おひつじ座'''（おひつじざ、{{Lang-la|Aries}}）は、[[星座#国際天文学連合による88星座|現代の88星座]]の1つ{{R|IAU_constellations|Ridpath}}で、[[トレミーの48星座|プトレマイオスの48星座]]の1つ{{R|Ridpath}}。[[黄道十二星座]]の1つで、[[ヒツジ|牡羊]]をモチーフとしている{{R|IAU_constellations|Ridpath}}。紀元前67年までは[[春分点]]はこの星座の領域にあった{{R|Ridpath|Ridpath2017}}。他の黄道十二星座と同じく[[メソポタミア]]に起源を持つと考えられているが、地中海世界で受容された時期は最も遅いものの1つとされる{{R|Rogers1998}}。[[ギリシア神話]]では、[[イアソン]]による[[アルゴー船|アルゴー号]]遠征の原因となった金羊毛を持つ雄羊と、[[プリクソス]]と[[ヘレー]]兄妹にまつわる神話がよく知られている。


2等星の&alpha;星ハマル、3等星の&beta;星シェラタン以外に特に目立つ天体はないが、アラビアの[[月宿]]やヒンドゥーの[[星宿]]が置かれていたことに由来する固有名を持つ恒星が複数存在する{{R|Kunitzsch2006}}。
== 主な天体 ==
=== 恒星 ===
{{See also|おひつじ座の恒星の一覧}}
[[国際天文学連合]] (IAU) によって6個の恒星に固有名が認証されている{{R|iaucsn}}。
* [[おひつじ座アルファ星|&alpha;星]]：おひつじ座で最も明るい恒星で、唯一の2等星{{R|simbad_alpha}}。「ハマル{{R|Hara}}(Hamal{{R|iaucsn}})」は、アラビア語で「羊」を意味する言葉に由来する。
* [[おひつじ座ベータ星|&beta;星]]：おひつじ座で2番目に明るい恒星で、3等星{{R|simbad_beta}}。A星は「シェラタン{{R|Hara}}(Sheratan{{R|iaucsn}})」という固有名を持つ。
* [[おひつじ座ガンマ星|&gamma;星]]：4.52等の&gamma;2星{{R|simbad_gamma2}}と4.589等の&gamma;1星{{R|simbad_gamma1}}のほぼ同じ明るさを持つ2つの恒星からなる連星。&gamma;{{sup|2}}星Aは「メサルティム{{R|Hara}}(Mesarthim{{R|iaucsn}})」という固有名を持つ。
* [[おひつじ座デルタ星|&delta;星]]：4等星{{R|simbad_delta}}。「ボタイン{{R|Hara}}(Botein{{R|iaucsn}})」という固有名を持つ。
* [[おひつじ座39番星|39番星]]：{{R|simbad_39}}。「北のユリ」を意味する「リリーボレア{{R|StellaNavigator11}}(Lilii Borea{{R|iaucsn}})」という固有名を持つ。
* [[おひつじ座41番星|41番星]]：4等星{{R|simbad_41}}。Aa星は「バラニー{{R|StellaNavigator11}}(Bharani{{R|iaucsn}})」という固有名を持つ。


== 特徴 ==
上記以外で、以下の星が知られている。
[[File:AriesCC.jpg|thumb|center|360px|おひつじ座の全景。「Aries」の文字の左側に[[三角形]]を成して並ぶ星は[[さんかく座]]。おひつじ座の左上には[[プレアデス星団|プレヤデス星団]]が見える。]]
* [[ティーガーデン星]] - 太陽系から12.5光年の距離にある[[赤色矮星]]。2つの[[系外惑星]]を持つとされる。
西を[[うお座]]、北西を[[さんかく座]]、北東を[[ペルセウス座]]、東を[[おうし座]]、南を[[くじら座]]に囲まれている{{R|StellaNavigator11}}。20時正中は12月下旬頃{{R|Yamada2023}}、北半球では秋から冬の星座とされる{{Sfn|原恵|2007|pp=166-167}}が、初夏から早春にかけての長い期間観望することができる{{R|StellaNavigator11}}。星座の北端でも赤緯31.22&deg;と[[天の赤道]]のすぐ北側に位置しているため、[[エクメーネ|人類が居住しているほぼ全ての地域]]から星座の全域を観望することができる。
* [[おひつじ座AU星]] - [[半規則型変光星]]のうち、周期が数日-1ヶ月程度のグループ「SRS型脈動変光星」のプロトタイプ{{R|Durlevich}}。
* [[おひつじ座56番星|おひつじ座SX星]] - 「ヘリウム変光星」とも呼ばれる、[[変光星#回転変光星|回転変光星]]の一種「[[おひつじ座SX型変光星]]」のプロトタイプ{{R|Durlevich}}。
* [[おひつじ座TZ星]] - [[閃光星]]。2つの系外惑星が発見されている。
* [[BD +20°307]] - 地球サイズの惑星同士が衝突して生じた塵の雲を持つ。


[[英語]]で[[春分点]]のことを First point of Aries とも言うように、かつて春分点はおひつじ座の領域に位置していた{{R|Ridpath|Ridpath2017}}{{Sfn|原恵|2007|pp=45-48}}。そのため、[[西洋占星術]]の[[黄道十二宮]]では[[白羊宮]]が1番目とされている{{Sfn|原恵|2007|pp=45-48}}。なお、春分点は[[地球]]の[[歳差運動]]の影響によって西へ移動しており、紀元前67年頃からうお座の領域に位置している{{R|Ridpath2017}}。
=== 星団・星雲・銀河 ===
* [[NGC 697]]：[[銀河]]。&beta;星の北西。
* [[NGC 772]]：[[渦巻銀河]]。&beta;星の南東。
* [[NGC 972]]：銀河。星座の北角。
* [[NGC 1156]]：銀河。&delta;星の北西。
どれも暗く、[[望遠鏡]]でもかすかにしか見えない。


== 由来と歴史 ==
== 由来と歴史 ==
おひつじ座の起源は、他の黄道十二星座と同じく[[古代メソポタミア]]にあるとされるが、おひつじ座が地中海沿岸で受容されたのは黄道十二星座の中でも最も遅い時期、[[紀元前5世紀]]頃の[[ギリシャの歴史#古典時代|古典時代]]になってからと考えられている{{R|Rogers1998_2}}。[[紀元前4世紀]]の古代ギリシアの天文学者[[エウドクソス|クニドスのエウドクソス]]の著書『パイノメナ ({{Lang-grc-short|Φαινόμενα}})』に記された星座のリストにはおひつじ座の名前が上がっていたとされ、エウドクソスの著述を元に詩作されたとされる[[紀元前3世紀]]前半の[[マケドニア]]の詩人[[アラトス|アラートス]]の詩篇『パイノメナ ({{Lang-grc-short|Φαινόμενα}})』では「牡羊」を意味する '''Κριός''' (Krios) という名称で登場する{{R|PDL_Aratus}}。アラートスは Κριός について「牡羊そのものはぼんやりとして定かではなく、星もわずかしかない」「広大な天空の真中（天の赤道）を往来している」{{R|Ito2007}}{{efn2|アラートスが活躍した紀元前3世紀前半頃は、おひつじ座は21世紀現在よりも天の赤道に近い位置にあった{{R|StellaNavigator11}}。}}と描写している。 Κριός に属する星の数について、[[紀元前3世紀]]後半の天文学者[[エラトステネス|エラトステネース]]の天文書『[[カタステリスモイ]] ({{Lang-grc-short|Καταστερισμοί}})』や[[1世紀]]初頭の[[古代ローマ]]の著作家[[ガイウス・ユリウス・ヒュギーヌス]]の『天文詩 ({{Lang-la-short|De Astronomica}})』では17個、[[帝政ローマ]]期[[2世紀]]頃の[[クラウディオス・プトレマイオス]]の天文書『ヘー・メガレー・スュンタクスィス・テース・アストロノミアース ({{Lang-grc-short|ἡ Μεγάλη Σύνταξις τῆς Ἀστρονομίας}})』、いわゆる『[[アルマゲスト]]』では18個とされた{{R|Condos1997}}。プトレマイオスは、18個の星の中で星座を形作る星は13個とし、現在の&alpha;・33・35・39・41の4つの星を「星座を作らない星 ({{Lang-la-short|amorphotoi}})」とした{{R|Ridpath|Ridpath_muscaborealis|Takesako_Almagest}}。[[10世紀]]の[[ペルシア]]の天文学者[[アブドゥル・ラフマーン・スーフィー|アブドゥッラハマーン・スーフィー]]（アッ＝スーフィー）が『アルマゲスト』を元に[[964年]]頃に著した天文書『[[星座の書]]』でも、星座を作る星は13個として、残る5個の星を星座を形作らない星としていた{{R|Hafez2010}}。
紀元前500年頃に制作されたとされる[[古代メソポタミア]]の粘土板文書『{{仮リンク|ムル・アピン|en|MUL.APIN}}』では、「雇夫」と呼ばれる麦播きの農繁期に雇われる日雇い農夫を指す[[アステリズム]]であった{{R|Kondo2010}}。この雇夫は、現在「[[ペガススの四辺形]]」と呼ばれている[[ペガスス座アルファ星|ペガスス座&alpha;星]]、[[ペガスス座ベータ星|&beta;星]]、[[ペガスス座ガンマ星|&gamma;星]]、[[アンドロメダ座アルファ星|アンドロメダ座&alpha;星]]からなるアステリズムである「野（耕地）」を耕すものとされた{{R|Kondo2010}}。「男」と「[[羊]]」を表す言葉の発音が共に「ル (lu)」であったことから、羊と同一視されるようになったとされる{{R|Kondo2010}}。
[[File:Aries Uranometria.jpg|thumb|360px|ヨハン・バイエル『ウラノメトリア』に描かれた Aries（おひつじ座）。羊の尾の先に見える星群はプレヤデス星団。バイエルは、羊の背中の上方にある4つの星をおひつじ座の星として扱わなかった。]]
[[16世紀]][[デンマーク]]の天文学者[[ティコ・ブラーエ]]が[[1598年]]1月に製作した手書きの星表『Stellarum octavi orbis inerrantium accurata restitutio』では、[[ラテン語]]で「牡羊」を意味する '''ARIES''' という星座名で、21個の星が属するとされた{{R|Takesako_Tycho|Tycho1598}}。また、ブラーエが編纂し、彼の死後の[[1602年]]に[[ヨハネス・ケプラー]]によって刊行された天文書『Astronomiae Instauratæ Progymnasmata』に収められた星表でも同様に21個の星が属するとされた{{R|Takesako_Tycho|Tycho1602}}。ブラーエは、どちらの星表でも『アルマゲスト』で「星座を作らない星」とされた5つの星全てをおひつじ座の星とした。一方、[[ドイツ]]の[[法律家]][[ヨハン・バイエル]]が[[1603年]]に刊行した星図『[[ウラノメトリア]]』では、プトレマイオスが「星座を作らない星」とした5つの星のうち最も明るい星には &alpha; の符号が付されておひつじ座の星とされたが、現在のおひつじ座の北東部分にある4つの星はおひつじ座の星とされず{{R|Bayer1603b|Bayer1603a|Bayer1603c}}、どの星座にも属さない星となった。バイエルは、おひつじ座の19個の星に対して &alpha; から &tau; までの[[ギリシャ文字]]19文字を用いて符号を付した{{R|Bayer1603b|Bayer1603a|Bayer1603c}}。{{-}}
[[File:Cellarius Harmonia Macrocosmica - Haemisphaerium Stellatum Boreale Antiquum.jpg | thumb | 360px | アンドレア・セラリウス『Harmonia Macrocosmica』の北天星図。左下におひつじ座とハチが描かれている。]]
[[17世紀]]初め以降、バイエルがどの星座にも属さない星とされた4つの星々を用いて新しい星座を設けようとする試みが地図製作者や天文学者らによって成されるようになった。16-17世紀の[[オランダ]]の地図製作者[[ペトルス・プランシウス]]は、[[1612年]]に[[フランドル]]生まれの地図製作者 Pieter van den Keere と共同で製作した[[天球儀]]の上にこれら4つの星を用いて '''Apes'''（[[ミツバチ]]）という星座を創作した{{R|Ridpath_muscaborealis|Barentine2015}}。[[ドイツ]]の天文学者[[ヤコブス・バルチウス]]は、[[1624年]]に刊行した天文書『Usus Astronomicus Planisphaerii Stellati』でこのプランシウス考案の Apes を独立した星座として採用し、[[新約聖書]]『[[ルカによる福音書]]』に登場するハエの神[[ベルゼブブ]]による[[スズメバチ]]の姿、あるいは[[旧約聖書]]『[[士師記]]』で[[サムソン]]が殺した[[ライオン]]の死体に巣を作った[[ミツバチ]]であるとした{{R|Bartsch1624|Stoppa}}{{efn2|ただし、天文書では Apes、星図では '''Vespa'''（スズメバチ）と表記されるなど、混乱も見られる。}}。[[1661年]]にオランダの地図製作者[[アンドレアス・セラリウス]]が刊行した『大宇宙の調和 ({{Lang-la-short|Harmonia Macrocosmica}})』の星図に描かれた Apes のように、17世紀中頃の大半の星図にはおひつじ座の傍らにハチの星座が描かれていた{{R|Barentine2015}}。一方、ポーランド生まれの天文学者[[ヨハネス・ヘヴェリウス]]は、彼の死後の[[1690年]]に刊行された天文書『Prodromus Astronomiæ』の中で、ハチではなく '''Musca'''（ハエ）として、独立した星座ではなくおひつじ座の領域にある[[アステリズム]]として扱った{{R|Barentine2015|Hevelius1690_273}}。このへヴェリウスの変更は概ね受け入れられたが、南天にある Musca（[[はえ座]]）との混同が問題となったため、[[1822年]]に[[スコットランド]]生まれの教育者[[アレクサンダー・ジェイミソン]]が『ジェミーソン星図』(Celestial Atlas) で '''Musca Borealis'''（[[きたばえ座|北のハエ]]）と名付けてからは、この名称が使われた{{R|Ridpath_muscaborealis|Barentine2015}}。その後、19世紀の末頃には使われなくなった星座とみなされるようになり、[[アメリカ]]の博識家[[リチャード・ヒンクリー・アレン]]が[[1899年]]に刊行した星座解説書『{{仮リンク|星名とその意味|en|Star Names: Their Lore and Meaning}} (''Star-Names and Their Meanings'')』では「この星座は、いくつかの一般向けの天文書では残されているものの、[[フリードリヒ・ヴィルヘルム・アルゲランダー|アルゲランダー]]や[[エドゥアルト・ハイス|ハイス]]、[[ヘルマン・クライン|クライン]]らの科学書には図示されておらず、BAC星表にも掲載されていない。」と、既に過去のものとなっていたことが記されている{{R|Barentine2015|Allen2013_292}}。
[[File:Aries and Fleur-de-lis (Ignace Gaston Pardies-Plate 2).jpg|thumb|360px|イグナス＝ガストン・パルディ (1636-1673) 『Globi coelestis in tabulas planas redacti descriptio』に描かれたおひつじ座と周辺の星座。羊の上にフルール・ド・リスが描かれた最初の例。]]
これら4つの星を、昆虫ではなくフランス王権の象徴である[[フルール・ド・リス]]に見立てて星図に描く者もいた{{R|Barentine2015}}。17世紀[[フランス]]の[[イエズス会|イエズス会士]]で天文学者の{{仮リンク|イグナス＝ガストン・パルディ|en|Ignace-Gaston_Pardies}}が製作し、彼の死後の[[1674年]]に刊行された星図『Globi coelestis in tabulas planas redacti descriptio』には、4つの星を用いたフルール・ド・リスが描かれていた{{R|Barentine2015|Paradies1674}}。パルディはこの意匠に対して特に名称を付けなかったが、5年後の[[1679年]]にフランスの建築家[[オギュスタン・ロワーエ]]が出版した天文書『Cartes du Ciel Réduites en Quatre Tables』では少しサイズアップして7つの星を持つ星座 '''Lilium''' としてフルール・ド・リスが描かれた{{R|Ridpath_muscaborealis|Barentine2015|Royer1679}}。Lilium は、18世紀ドイツの神学者 Corbinianus Thomas の星図『Mercurii philosophici firmamentum firmianum』にも描かれたが、その後廃れてしまった{{R|Barentine2015}}。{{-}}
[[File:Coelum Stellatum Christianum 20.jpg|thumb|360px|ユリウス・シラー『Coelum Stellatum Christianum』に描かれた SANCTI PETRI PRINCIPIS APOSTOLORVM。シラーは黄道十二星座を新約聖書の十二使徒に充て、おひつじ座には初代ローマ教皇の聖ペトロを充てた。]]
[[17世紀]]、[[アウクスブルク]]生まれのドイツの法律家{{仮リンク|ユリウス・シラー|en|Julius Schiller}}は、バイエルと共同で製作した星図『Coelum Stellatum Christianum（キリスト教星図）』の中で、おひつじ座を[[使徒#十二使徒|十二使徒]]の一人で初代[[ローマ教皇]]とされる[[ペトロ]]を描いた「'''SANCTI PETRI PRINCIPIS APOSTOLORVM'''（聖ペトロ 使徒の頭）」に置き換えた{{R|Barentine2015|Schiller1627}}。この星図は、バイエルの『ウラノメトリア』を当時最新の観測記録を元にアップデートするとともに、全ての星座をキリスト教に由来した事物に置き換えようという壮大な目論見の下にシラーとバイエルが製作を進めていたものであったが、完成を前にして両名が相次いで他界したため、バルチウスが二人の後を引き継いで[[1627年]]に出版したものであった{{R|Dekker1987a}}。シラーは、黄道十二星座を新約聖書の十二使徒に置き換えており、使徒の頭たるペトロがおひつじ座に充てられた{{R|Schiller1627}}。またシラーは、バイエルがどこの星座にも属さない星とした4つの星もペトロの持つ天国の鍵としてこの星座に組み込んだ{{R|Barentine2015|Schiller1627}}。この意匠は先述のセラリウス『大宇宙の調和』に収められたキリスト教星図にも描かれたが、その後は他に続く者もなくキリスト教の星座は廃れてしまった{{R|Barentine2015}}。{{-}}

[[1922年]]5月に[[ローマ]]で開催された[[国際天文学連合]] (IAU) の設立総会で現行の88星座が定められた際にそのうちの1つとして選定され、星座名は '''Aries'''、略称は '''Ari''' と正式に定められた{{R|IAU_list|IAU1922}}。

=== 中東 ===
[[楔形文字]]で刻まれた[[古代メソポタミア]]の天文に関する[[粘土板|粘土板文書]]『{{仮リンク|ムル・アピン|en|MUL.APIN}}』では、おひつじ座の星は「雇夫」と呼ばれる麦播きの農繁期に雇われる日雇い農夫を指す星座 '''Mul Lu-Hun-ga''' とされた{{Sfn|近藤二郎|2021|pp=250-251}}{{R|White2014}}。この雇夫は、現在「[[ペガススの四辺形]]」と呼ばれている[[ペガスス座アルファ星|ペガスス座&alpha;星]]、[[ペガスス座ベータ星|&beta;星]]、[[ペガスス座ガンマ星|&gamma;星]]、[[アンドロメダ座アルファ星|アンドロメダ座&alpha;星]]からなるアステリズムである「野（耕地）」を耕すものとされた{{Sfn|近藤二郎|2021|pp=250-251}}{{R|White2014}}。楔形文字では「男」と「羊」を表す記号は異なるが、いずれも「ル (lu)」と発音されることから、雇夫と羊が一体のものとして考えられていたとされる{{Sfn|近藤二郎|2021|pp=250-251}}{{R|White2014}}。『ムル・アピン』に刻まれた星や星座は紀元前1200-1000年頃には成立していた{{R|White2014|Rogers1998}}ものとされるが、現存する最も古い『ムル・アピン』の粘土板文書は紀元前687年のものであり、少なくとも紀元前7世紀以前には「雇夫&#8786;羊」が星座として独立していたと見られる{{R|White2014}}。また、紀元前16世紀から紀元前12世紀頃、古代メソポタミアの[[バビロニア#カッシート人の王朝|カッシート朝]]の頃に立てられた「クドゥル{{Sfn|近藤二郎|2021|pp=228-236}}(kudurru{{R|Rogers1998}})」と呼ばれる[[境界標|境界石]]には、[[春分]]・[[冬至]]・[[夏至]]をそれぞれ表したとされる羊・山羊・亀のシンボルが刻まれたものがあり、この頃から春分と羊が結び付けて考えられていたと見られる{{R|White2014}}。


=== 中国 ===
=== 中国 ===
中国の天文では、おひつじ座の星々は、[[二十八宿]]の[[婁宿]]と[[胃宿]]、[[昴宿]]に配されていた{{R|Ridpath}}。&alpha;・&beta;・&gamma;の3星は婁宿の[[星官]]「婁」を成した{{R|Ridpath}}。&mu;・&nu;・&omicron;・&pi;・&sigma;の5星からなる婁宿の星官「左更」は山林を管理する官職を指す{{R|Ridpath}}。35・39・41の3星からなる胃宿の星官「胃」は穀倉を指すとされる{{R|Ridpath}}。昴宿に属する&delta;・[[おひつじ座ゼータ星|&zeta;]]を含む5つの星は星官「天陰」を成した{{R|Ridpath}}。同じく昴宿のHD 20644は単独で星官「天河」を成した{{R|Ridpath}}。
ドイツ人宣教師{{仮リンク|イグナーツ・ケーグラー|en|Ignaz Kögler}}（戴進賢）らが編纂し、[[清|清朝]][[乾隆帝]]治世の[[1752年]]に完成・奏進された星表『欽定儀象考成』では、おひつじ座の星々は、[[二十八宿]]の西方白虎七宿の第二宿「[[婁宿]]」・第三宿「[[胃宿]]」、第四宿「[[昴宿]]」に配されていた{{Sfn|伊世同|1981|p=135}}{{R|Osaki1987_1}}。婁宿では、&beta;・&alpha;・&gamma;の3星が、天の牢獄を表す[[星官]]「婁」に{{Sfn|伊世同|1981|p=135}}{{R|Osaki1987_1}}、&nu;・&mu;・&omicron;・&rho;・&pi;の5星が、山林藪沢を管理する官職を表す星官「左更」に配された{{Sfn|伊世同|1981|p=135}}{{R|Osaki1987_1}}。胃宿では、35・39・41の3星が胃あるいは天の穀倉を表す星官「胃」に配された{{Sfn|伊世同|1981|p=135}}{{R|Osaki1987_1}}。昴宿では、62番星が単独で天上の河を表す星官「天阿」に{{Sfn|伊世同|1981|p=135}}{{R|Osaki1987_1}}、&zeta;・tau{{sup|2}}・&delta;と不明の1星が、曇って薄暗い空を表す星官「天陰」に配された{{Sfn|伊世同|1981|p=135}}{{R|Osaki1987_1}}。


== 神話 ==
== 神話 ==
[[File:Affreschi romani - Pompei - Frisso ed Elle.JPG|thumb|360px|[[ポンペイ]]の遺跡から発掘された1世紀頃の[[フレスコ画]]に描かれた、金の羊に跨って逃げるプリクソスとヘレー。]]
[[File:Sidney Hall - Urania's Mirror - Aries and Musca Borealis.jpg|thumb|320px|19世紀の星座カード集『[[ウラニアの鏡]]』に描かれたおひつじ座。隣には現在は廃止された[[きたばえ座|北蠅座]]も描かれている。]]
紀元前3世紀頃の学者[[エラトステネス|エラトステネース]]の著書『カタステリスモイ{{efn2|『カタステリスモイ』の作者はエラトステネースではない、とする説もある。}}』や紀元前1世紀の著作家[[ヒュギーヌス]]の著書『天文詩』では、[[ヘーシオドス]]や[[シュロスのペレキュデース|ペレキュデース]]が伝える伝承として、[[ボイオーティア]]王[[アタマース]]の息子[[プリクソス]]と娘[[ヘレ]]の[[双子]]の兄妹が、継母[[イーノー]]の悪巧みによって生贄にされそうになったときに、大神[[ゼウス]]が遣わして二人を乗せて逃げた金の毛皮を持つ雄羊であると伝えている{{R|Ridpath|Condos1997}}。ヘレは羊が走る途中に手が滑り、現在の[[ダーダネルス海峡]]に落ちて溺れ死んでしまった{{R|Ridpath}}。そのため、ギリシアではこの海を「ヘレの海」を意味する「ヘレースポントス (Έλλης πόντος)」と呼んだ{{R|Ridpath}}。プリクソスは逃亡先の[[コルキス]]でこの羊を生贄に捧げ、その金羊毛を当地の王[[アイエテス]]に贈った{{efn2|[[エラトステネス|エラトステネース]]は、雄羊自身が金羊毛を脱ぎ捨ててプリクソスに贈ったものとしている{{R|Ridpath}}。}}。この羊の皮を手に入れるための冒険が[[アルゴー船|アルゴー号]]（[[アルゴ座]]）の冒険、[[アルゴナウタイ]]神話である{{R|Ridpath}}。
[[エラトステネス|エラトステネース]]の『カタステリスモイ』や[[ヒュギーヌス]]の『天文詩』では、[[ヘーシオドス]]や[[シュロスのペレキュデース|ペレキュデース]]が伝える伝承として、[[ボイオーティア]]王[[アタマース]]の息子[[プリクソス]]と娘[[ヘレ]]の[[双子]]の兄妹が、継母[[イーノー]]の悪巧みによって生贄にされそうになったときに、大神[[ゼウス]]が遣わして二人を乗せて逃げた金の毛皮を持つ雄羊であると伝えている{{R|Ridpath|Condos1997|Hard2015}}。ヘレは羊が走る途中に手が滑り、現在の[[ダーダネルス海峡]]に落ちて溺れ死んでしまった{{R|Ridpath|Condos1997|Hard2015}}。そのため、ギリシアではこの海を「ヘレの海」を意味する「ヘレースポントス (Έλλης πόντος)」と呼んだ{{R|Ridpath|Condos1997|Hard2015}}。プリクソスは逃亡先の[[コルキス]]でこの羊を生贄に捧げ{{efn2|[[エラトステネス|エラトステネース]]は、雄羊自身が金羊毛を脱ぎ捨ててプリクソスに贈ったものとしている{{R|Ridpath|Condos1997|Hard2015}}。}}、その金羊毛を当地の王[[アイエテス]]に贈った。この羊の皮を手に入れるための冒険が[[アルゴー船|アルゴー号]]（[[アルゴ座]]）の冒険、[[アルゴナウタイ]]神話である{{R|Ridpath}}。


またヒュギーヌスは著書『天文詩』の中で、紀元前5世紀頃のアテネの喜劇作家ヘルミッポスの伝える話として、アフリカに遠征したローマの豊穣神で酒神の[[リーベル]]の軍隊が渇きに苦しんでいるときに彼らを水場へ導いた羊の伝承を紹介している{{R|Condos1997}}。羊は兵を水場に導くと姿を消した。リーベルはこの地にユピテル・アモン{{efn2|羊の角を持つエジプトの最高神アモンとゼウスまたはユピテルを習合させた神。}}を称える神殿を建立し、雄羊の角を持つ神の像を立てた{{R|Condos1997}}。
またヒュギーヌスは、紀元前5世紀頃のアテネの喜劇作家ヘルミッポスの伝える話として、アフリカに遠征したローマの豊穣神で酒神の[[リーベル]]の軍隊が渇きに苦しんでいるときに彼らを水場へ導いた羊の伝承を紹介している{{R|Condos1997|Condos1997|Hard2015}}。羊は兵を水場に導くと姿を消した。リーベルはこの地にユピテル・アモン{{efn2|羊の角を持つエジプトの最高神アモンとゼウスまたはユピテルを習合させた神{{R|Met}}。}}を称える神殿を建立し、雄羊の角を持つ神の像を立てた{{R|Condos1997|Condos1997|Hard2015}}。{{-}}


== 呼称と方言 ==
== 呼称と方言 ==
[[ラテン語]]の学名 Aries に対応する日本語の学術用語としての星座名は「'''おひつじ'''」と定められている{{Sfn|学術用語集：天文学編（増訂版）|1994|pp=305-306}}。現代の中国では'''白羊座'''{{Sfn|伊世同|1981|p=131}}{{R|Osaki1987_2}}と呼ばれている。
日本では、[[1879年]]（明治12年）に[[ノーマン・ロッキャー]]の著書『Elements of Astronomy』を訳した『洛氏天文学』が刊行された際には「'''牝牛'''」と誤訳されていた{{R|Rakushi}}。のちに「牡羊」という訳が充てられ、[[1908年]]（明治41年）4月に創刊された[[日本天文学会]]の会誌『天文月報』では同年9月の第6号から「牡羊」という星座名が記された[[星図]]が掲載されている{{R|AH190809}}。1910年（明治43年）2月に訳語が改訂された際も「牡羊」がそのまま使用された{{R|AH191002}}。戦後の[[1952年]]（昭和27年）7月、日本天文学会は「星座名はひらがなまたはカタカナで表記する」{{R|gakujutsu1994}}とした。このときに、Aries の訳名は「おひつじ」と定まり{{R|AH195210}}、以降この呼び名が継続して用いられている。

明治初期の[[1874年]]（明治7年）に[[文部省]]より出版された[[関藤成緒]]の天文書『星学捷径』では「'''アリース'''」という読みと「'''白羊'''」として紹介された{{R|Sekito1874}}。また、[[1879年]]（明治12年）に[[ノーマン・ロッキャー]]の著書『Elements of Astronomy』を訳して刊行された『洛氏天文学』では、下巻では「'''白羊宿'''」として解説されていた{{R|Rakushi_2}}が、上巻では「'''アリース'''」という読みに対して「'''牝牛'''」という誤訳が記されていた{{R|Rakushi_1}}。これらから30年ほど時代を下った明治後期には「'''牡羊'''」という呼称が使われていたことが、[[日本天文学会]]の会報『天文月報』第1巻1号掲載の「四月の天」と題した記事中の星図で確認できる{{R|AH190804}}。[[1910年]]（明治43年）2月に訳語が改訂された際も「牡羊」がそのまま使用された{{R|AH191002}}。この「牡羊」という訳名は、[[東京天文台]]の編集により[[1925年]]（大正14年）に初版が刊行された『[[理科年表]]』にも「'''牡羊（おひつじ）'''」として引き継がれた{{R|Rika_1925}}。戦中の[[1944年]]（昭和19年）に天文学用語が見直しされた際も「'''牡羊（おひつじ）'''」が継続して使われることとなり{{R|1944jutsugo}}、戦後の[[1952年]]（昭和27年）7月に日本天文学会が「星座名はひらがなまたはカタカナで表記する」{{Sfn|学術用語集：天文学編（増訂版）|1994|p=316}}とした際には平仮名で「'''おひつじ'''」と定められた{{R|AH195210}}。以降、この呼称が継続して用いられている{{Sfn|学術用語集：天文学編（増訂版）|1994|pp=305-306}}。


=== 方言 ===
=== 方言 ===
日本国内では、おひつじ座の星の地方名として採集されたものはない{{R|Kitao2018|Nojiri1986|Nojiri2018}}。[[江戸時代]]には、婁宿を「たたらほし」あるいは「たたみほし」と訓読みしていた例が見られる{{Sfn|原恵|2007|p=210}}。アマチュア天文家の[[野尻抱影]]は、おひつじ座の星が成す鈍角三角形を足で踏む[[鞴|フイゴ]]に見立てたものではないか、としている{{R|Nojiri1964}}。
二十八宿の婁宿を「たたらぼし」と訓読みしていた{{R|Hara}}。{{seealso|[[星・星座に関する方言#おひつじ座|おひつじ座の方言]]}}
{{seealso|[[星・星座に関する方言#おひつじ座|おひつじ座の方言]]}}

== 主な天体 ==
2等星の&alpha;星ハマル{{R|simbad_alpha}}と3等星の&beta;星シェラタン{{R|simbad_beta}}以外は目立つ星もなく、双眼鏡や小望遠鏡での観望に適した星団・星雲もない{{R|Ridpath2017}}。

=== 恒星 ===
{{See also|おひつじ座の恒星の一覧}}
[[2024年]]8月現在、[[国際天文学連合]] (IAU) によって6個の恒星に固有名が認証されている{{R|iaucsn}}。
; [[おひつじ座アルファ星|&alpha;星]]
: [[太陽系]]から約65.8 [[光年]]の距離にある{{R|simbad_alpha}}{{R|注dist|group="注"}}、[[見かけの等級|見かけの明るさ]]2.01 等、[[スペクトル分類|スペクトル型]] K2-IIIbCa-1 の[[K型主系列星]]で、2等星{{R|simbad_alpha}}。おひつじ座で最も明るく見える恒星で、唯一の2等星{{R|simbad_alpha}}。[[2011年]]に、[[軌道長半径]]1.2 [[天文単位|au]]（[[天文単位]]）、[[軌道離心率]]0.25±0.03の[[公転軌道]]を約380.8 日の周期で主星を公転する{{Val|1.8|0.2|ul=M_Jupiter}}（[[木星質量]]）の[[太陽系外惑星]]が発見された{{R|EPE_alpha}}。[[アラビア語]]で「[[子羊]]」を意味する言葉に由来する{{R|Kunitzsch2006}}「'''ハマル'''{{R|StellaNavigator11}}(Hamal{{R|iaucsn}})」という固有名が認証されている。
; [[おひつじ座ベータ星|&beta;星]]
: 太陽系から約58.7 光年の距離にある{{R|simbad_beta}}{{R|注dist|group="注"}}、見かけの明るさ2.65 等、スペクトル型 kA4hA5mA5Va の[[分光連星]]。2.6 等のA星{{R|WDS_beta}}と5.2 等のB星{{R|WDS_beta}}が、互いの共通重心を約0.293 年（約107 日）の周期で公転している{{R|Orbit_beta}}。A星には、&beta;星と&gamma;星からなるアラビアの[[月宿]] al-sharaṭān に由来する「'''シェラタン'''{{R|StellaNavigator11}}(Sheratan{{R|iaucsn}})」という固有名が認証されている。
; [[おひつじ座ガンマ星|&gamma;星]]
: 太陽系から約166 光年の距離にある、4.52等の&gamma;{{sup|2}}星{{R|simbad_gamma2}}と4.589等の&gamma;{{sup|1}}星{{R|simbad_gamma1}}の2つの恒星からなる連星系{{R|simbad_gamma}}。&gamma;{{sup|2}}星には、&beta;星と&gamma;星からなるアラビアの月宿 ''al-sharaṭān'' が[[ヘブライ語]]で「召使」を意味する ''m{{sup|e}}shār{{sup|e}}thīm'' と間違えられたことに由来する「'''メサルティム'''{{R|StellaNavigator11}}(Mesarthim{{R|iaucsn}})」という固有名が認証されている。
; [[おひつじ座デルタ星|&delta;星]]
: 太陽系から約165 光年の距離にある、見かけの明るさ4.37 等、スペクトル型 G9.5IIIb の黄色巨星で、4等星{{R|simbad_delta}}。&delta;・&epsilon;・&rho; からなるアラビアの月宿 ''al-buṭain'' に由来する「'''ボタイン'''{{R|StellaNavigator11}}(Botein{{R|iaucsn}})」という固有名が認証されている。
; [[おひつじ座39番星|39番星]]
: 太陽系から約171 光年の距離にある、見かけの明るさ4.510 等、スペクトル型 K0.5IIIb の黄色巨星で、5等星{{R|simbad_39}}。[[ラテン語]]で「北のユリ」を意味する「'''リリーボレア'''{{R|StellaNavigator11}}(Lilii Borea{{R|iaucsn}})」という固有名を認証されている。これは、[[フランス]]の[[イエズス会|イエズス会士]]で天文学者の{{仮リンク|イグナス＝ガストン・パルディ|en|Ignace-Gaston_Pardies}}が製作し、彼の死後の[[1674年]]に刊行された星図『Globi coelestis in tabulas planas redacti descriptio』の中で描かれた星座 [[ゆり座|Lilium]] がこの位置にあった{{R|Pardies1674}}ことから、フランスの天文学者[[ニコラ＝ルイ・ド・ラカーユ|ニコラ＝ルイ・ド・ラカイユ]]が[[1757年]]に刊行した星表『Astronomiæ fundamenta novissimis solis et stellarum observationibus stabilita』の中で Lilii Borea と名付けた{{R|LaCaille1757}}ことに由来する{{R|Ridpath_muscaborealis}}。
; [[おひつじ座41番星|41番星]]
: 太陽系から約154 光年の距離にある、見かけの明るさ3.594 等の分光連星{{R|simbad_41}}。A星の周囲に見えるB・C・D星とは見かけの多重星の関係にあるが、A星自体はAa星とAb星からなる連星となっている{{R|WDS_41}}。Aa星には、[[ヒンドゥー]]の[[星宿]]「[[ナクシャトラ]]」の第2宿に由来する{{R|Ridpath_muscaborealis}}「'''バラニー'''{{R|StellaNavigator11}}(Bharani{{R|iaucsn}})」という固有名が認証されている。
このほか、以下の星が知られている。
; [[おひつじ座イプシロン星|&epsilon;星]]
: 太陽系から約361 光年の距離にある連星系{{R|simbad_epsilonA}}。見かけの明るさ5.16 等、スペクトル型 A2IV のA星{{R|simbad_epsilonA}}と、見かけの明るさ5.57 等、スペクトル型 A3IVs のB星{{R|simbad_epsilonB}}が、約1216年の周期で互いの共通重心を公転している{{R|WDS_epsilon|Orbit_epsilon}}。2つの星は地球からは1.3[[秒 (角度)|&Prime;]]離れて見え{{R|WDS_epsilon}}、口径100 mm 以上の望遠鏡で分解して見ることができる{{R|Ridpath2017}}。
; [[おひつじ座ラムダ星|&lambda;星]]
: 太陽系から約132 光年の距離にある連星系{{R|simbad_lambdaA}}。それ自体が分光連星である見かけの明るさ4.766 等、スペクトル型 F0V のA星{{R|simbad_lambdaA}}と、見かけの明るさ7.25 等、スペクトル型 G0 のB星{{R|simbad_lambdaB}}が連星系を成している。A星とB星は地球からは約37.3秒離れて見え{{R|WDS_lambda}}、双眼鏡や小望遠鏡で分解して見ることができる{{R|Ridpath2017}}。
; &pi;星
: 太陽系から約602 光年の距離にある、見かけの明るさ5.34 等の分光連星のA星系{{R|simbad_piA}}と、太陽系から約657 光年の距離にある見かけの明るさ7.92 等、スペクトル型 A0Vp のB星{{R|simbad_piB}}が[[見かけの二重星]]の関係にある{{R|WDS_pi}}。
; [[おひつじ座56番星|56番星]]
: 太陽系から約415 光年の距離にある、見かけの明るさ5.76 等、スペクトル型 B6IV-V のB型星で、6等星{{R|simbad_56}}。変光星としては「おひつじ座SX星 (SX Ari)」と呼ばれ、[[変光星#回転変光星|回転変光星]]の一種で別名 helium variables とも呼ばれる「[[おひつじ座SX型変光星]]」のプロトタイプとされる{{R|GCVS}}。0.727902 日という短い周期で、5.75 等から5.81 等の範囲で変光している{{R|GCVS_56}}。
; [[おひつじ座AU星]]
: 太陽系から約2500 光年の距離にある、見かけの明るさ8.57 等、スペクトル型 M4 の[[脈動変光星]]{{R|simbad_AU}}。脈動変光星の一種の「[[半規則型変光星]]」に分類され、その中でも周期が数日-1ヶ月程度のサブグループ「SRS型脈動変光星」のプロトタイプとされている{{R|GCVS}}。6.1236 日の周期で、8.44 等から8.55 等の範囲で変光している{{R|GCVS_AU}}。
; [[ティーガーデン星]]
: 太陽系から約12.5光年の距離にある、見かけの明るさ15.40 等{{R|Teegarden2003}}、スペクトル型 dM6 の[[赤色矮星]]{{R|simbad_Teegarden's star}}。[[2003年]]5月、[[地球近傍小惑星追跡]]プロジェクトの SkyMorph データベースを調査したティーガーデンらの研究グループによって発見が報告された{{R|Teegarden2003}}。[[2019年]]に2つ、[[2024年]]に1つの[[地球質量]]の[[系外惑星]]の存在が確認されている{{R|EPE_Teegarden's_b|EPE_Teegarden's_c|EPE_Teegarden's_d}}。

=== 星団・星雲・銀河 ===
[[18世紀]][[フランス]]の天文学者[[シャルル・メシエ]]が編纂した『[[メシエカタログ]]』や{{仮リンク|パトリック・ムーア (天文学者)|label=パトリック・ムーア|en|Patrick Moore}}がアマチュア天文家の観測対象に相応しい星団・星雲・銀河を選んだ「[[カルドウェルカタログ|コールドウェルカタログ]]」に選ばれた天体は1つもない{{R|SEDS_Messier|SEDS_Caldwell}}。
; NGC 691
: [[天の川銀河]]から約1億2000万 光年の距離にあるNGC 691銀河群のメンバー{{R|ESA_potw2122a}}。2005年2月1日、日本のアマチュア天文家広瀬洋治が[[Ia型超新星]]SN 2005Wを発見した{{R|AstroArts20050202|NAOJ079|TNS_SN2005W}}。
; [[NGC 772]]
: 天の川銀河から約1億700万 光年の距離にある{{R|simbad_NGC772}}[[非棒状渦巻銀河|非棒渦巻銀河]]{{R|ESA_potw1945a}}。[[伴銀河]]のNGC 770によって形状を大きく歪められた渦状腕を持つ{{R|ESA_potw1945a}}。
; NGC 1156
: 天の川銀河から約2540万 光年の距離にある{{R|simbad_NGC1156}}[[不規則銀河|矮小不規則銀河]]{{R|ESA_potw2234a}}。近隣に影響を及ぼす銀河のない孤立銀河 (isolated galaxy){{R|astro-dic_isolated}}でありながら、奇異な形状と継続的な[[星形成]]が見られるという変わった特徴を持つ{{R|ESA_potw2234a}}。

{{Gallery
| width=360
| height=300
| lines=5
| align=center
| The eponymous NGC 691 (51224216418).jpg | [[ハッブル宇宙望遠鏡]]の[[広視野カメラ3]] (WFC3) で撮像された[[渦巻銀河]]NGC 691。
| NGC772 - Noirlab2209a.jpg | [[ハワイ島|ハワイ]][[マウナ・ケア]]山頂にある[[ジェミニ天文台#ジェミニ北望遠鏡|ジェミニ北望遠鏡]]で撮像された[[渦巻銀河]][[NGC 772]]。
| Galactic Cherry Blossom NGC 1156.jpg | ハッブル宇宙望遠鏡の[[掃天観測用高性能カメラ]] (ACS) で撮像された[[不規則銀河|矮小不規則銀河]]NGC 1156の画像。赤く見える部分は、形成されたばかりの恒星からのエネルギーで電離した水素ガスの存在を示している{{R|ESA_potw2234a}}。
}}

== 流星群 ==
おひつじ座の名前を冠した[[流星群]]で、IAUの流星データセンター (IAU Meteor Data Center) で確定された流星群 (Established meteor showers) とされているものは、5月おひつじ座南昼間流星群 (Southern Daytime May Arietids, SMA)、おひつじ座昼間流星群 (Daytime Arietids, ARI)、7月おひつじ座&xi;流星群 (July xi Arietids, JXA) の3つである{{R|NAOJ_meteor}}。


== 脚注 ==
== 脚注 ==
76行目: 126行目:


=== 注釈 ===
=== 注釈 ===
{{Notelist2}}
{{Notelist2|refs=
<ref group="注" name="注dist">1÷年周視差（秒）×3.2615638より計算。</ref>
}}


=== 出典 ===
=== 出典 ===
{{Reflist|30em|refs=
{{Reflist|30em|refs=
<ref name="Kondo2010">{{cite book|和書
| author=近藤二郎|authorlink=近藤二郎
| title=わかってきた星座神話の起源 古代メソポタミアの星座
| publisher=[[誠文堂新光社]]|year=2010|pages=56-57|isbn=978-4-416-21024-6}}</ref>


<ref name="simbad_alpha">{{cite simbad
<ref name="IAU_constellations">{{Cite web
| title=alf Ari
| title=The Constellations
| publisher=[[国際天文学連合]]
| access-date=2022-11-13}}</ref>
| url=https://www.iau.org/public/constellations/#ari
| access-date=2024-09-14}}</ref>


<ref name="simbad_beta">{{cite simbad
<ref name="Ridpath">{{Cite web
| last=Ridpath | first=Ian | author-link=イアン・リドパス
| title=bet Ari
| title=Aries
| access-date=2022-11-13}}</ref>
| website=Star Tales
| url=http://www.ianridpath.com/startales/aries.html
| accessdate=2024-09-14}}</ref>


<ref name="simbad_gamma2">{{cite simbad
<ref name="boundary">{{Cite web
| title=gam2 Ari
| title=Constellation boundary
| publisher=[[国際天文学連合]]
| access-date=2022-11-13}}</ref>
| url=https://www.iau.org/static/public/constellations/txt/ari.txt
| access-date=2024-09-14}}</ref>


<ref name="simbad_gamma1">{{cite simbad
<ref name="Yamada2023">{{Cite book | 和書
| author=山田陽志郎
| title=gam1 Ari
| title=天文年鑑2024年版
| access-date=2022-11-13}}</ref>
| chapter=星座 | date=2023-11-30
| publisher=[[誠文堂新光社]] | isbn=978-4-416-11545-9 | pages=328-331}}</ref>


<ref name="simbad_delta">{{cite simbad
<ref name="NAOJ_meteor">{{Cite web | 和書
| title=流星群の和名一覧（極大の日付順）
| title=del Ari
| website=[[国立天文台]] | date=2023-12-30
| access-date=2022-11-13}}</ref>
| url=https://www.nao.ac.jp/new-info/meteor/table-ls.html
| access-date=2024-09-14}}</ref>


<ref name="simbad_39">{{cite simbad
<ref name="Ridpath2017">{{Cite book
| last=Ridpath | first=Ian | last2=Tirion | first2=Wil | author-link=イアン・リドパス
| title=39 Ari
| title=Collins Stars and Planets Guide
| access-date=2022-11-13}}</ref>
| publisher=William Collins | date=2017-10 | edition=5th | isbn=978-0-00-823927-5}}
（Kindle版、位置No.全5116中 431-448 / 9%）</ref>


<ref name="simbad_41">{{cite simbad
<ref name="Rogers1998_2">{{Cite journal
| last=Rogers | first=John H.
| title=41 Ari
| title=Origins of the ancient constellations: II. The Mediterranean traditions
| access-date=2022-11-13}}</ref>
| journal=Journal of the British Astronomical Association | volume=108 | issue=2 | pages=79-89 | year=1998 | month=04 | issn=
| bibcode=1998JBAA..108...79R}}</ref>


<ref name="iaucsn">{{Cite web
<ref name="PDL_Aratus">{{Cite web
| author=Aratus | author-link=アラトス
| url=https://www.pas.rochester.edu/~emamajek/WGSN/IAU-CSN.txt
| title=IAU Catalog of Star Names (IAU-CSN)
| title=Aratus Solensis, Phaenomena
| website=Perseus Digital Library
| date=2022-4-4 | access-date=2022-11-13 | publisher=[[国際天文学連合]]}}</ref>
| url=https://www.perseus.tufts.edu/hopper/text?doc=urn:cts:greekLit:tlg0653.tlg001.perseus-grc1:1
| access-date=2024-09-22}}</ref>


<ref name="Ridpath">{{cite web
<ref name="Ito2007">{{Cite book | 和書
| author=アラトス | author2=二カンドロス | author3=オッピアノス | author1-link=アラトス | author2-link=コロポンのニカンドロス
| last=Ridpath |first=Ian |authorlink=イアン・リドパス
| translator=伊藤照夫
| title=Aries | website=Star Tales
| title=ギリシア教訓叙事詩集
| url=http://www.ianridpath.com/startales/aries.html
| chapter=星辰譜
| access-date=2022-02-05}}</ref>
| publisher=[[京都大学学術出版会]] | publication-place=京都 | date=2007-10-15 | edition=初版第1刷 | isbn=978-4-87698-170-0 | oclc=676527275 | pages=22-23}}</ref>


<ref name="Hara">{{Cite book|和書
<ref name="Takesako_Almagest">{{Cite web | 和書
| title=Almagestの星表
| author=原恵 | authorlink=原恵
| website=古天文の部屋 | date=2017-11-22
| title=星座の神話 - 星座史と星名の意味
| url=https://www.kotenmon.com/star/catalog/almagest_3.html
| publisher=[[恒星社厚生閣]] | date=2007-02-28 | edition=新装改訂版第4刷 | isbn=978-4-7699-0825-8 | page=210}}</ref>
| access-date=2024-09-22}}</ref>


<ref name="StellaNavigator11">{{citation | 和書
<ref name="Takesako_Tycho">{{Cite web | 和書
| title=Tycho Brae星表 (Epoch1600)
| publisher=AstroArts
| website=古天文の部屋 | date=2018-05-23
| title=ステラナビゲータ11
| url=https://www.kotenmon.com/star/catalog/tycho_1.html
| edition=11.0i}}</ref>
| access-date=2024-09-22}}</ref>

<ref name="Hafez2010">{{Cite thesis
| last=Hafez | first=Ihsan
| title=Abd al-Rahman al-Sufi and his book of the fixed stars: a journey of re-discovery
| publisher=James Cook University | date=2010 | doi=10.25903/6xsf-aa64 | page=153}}</ref>

<ref name="Tycho1598">{{Cite book
| last=Brahe | first=Tycho | author-link=ティコ・ブラーエ
| title=Stellarum octavi orbis inerrantium accurata restitutio
| url=https://digitale-sammlungen.llb-detmold.de/download/pdf/7029854.pdf#page=15 | year=1598 | oclc=1222578041 | pages=15-16}}</ref>

<ref name="Tycho1602">{{Cite book
| last=Brahe | first=Tycho | author-link=ティコ・ブラーエ
| title=Astronomiae instauratae progymnasmata
| url=https://www.loc.gov/resource/rbc0001.2013gen94777/?sp=299&st=pdf&r=-0.069%2C-0.067%2C1.294%2C1.294%2C0&pdfPage=299
| year=1602 | page=319}}</ref>

<ref name="Bayer1603a">{{Cite book
| last=Bayer | first=Johann | author-link=ヨハン・バイエル
| title=Ioannis Bayeri Uranometria omnium asterismorum continens schemata, nova methodo delineata aereis laminis expressa
| publisher=excudit Christophorus Mangus | doi=10.3931/E-RARA-309
| url=https://www.e-rara.ch/zut/content/zoom/77489 | language=la | access-date=2024-09-22}}</ref>
<ref name="Bayer1603b">{{Cite book
| last=Bayer | first=Johann | author-link=ヨハン・バイエル
| title=Ioannis Bayeri Uranometria omnium asterismorum continens schemata, nova methodo delineata aereis laminis expressa
| publisher=excudit Christophorus Mangus | doi=10.3931/E-RARA-309
| url=https://www.e-rara.ch/zut/content/zoom/77490 | language=la | access-date=2024-09-22}}</ref>
<ref name="Bayer1603c">{{Cite book
| last=Bayer | first=Johann | author-link=ヨハン・バイエル
| title=Ioannis Bayeri Uranometria omnium asterismorum continens schemata, nova methodo delineata aereis laminis expressa
| publisher=excudit Christophorus Mangus | doi=10.3931/E-RARA-309
| url=https://www.e-rara.ch/zut/content/zoom/77491 | language=la | access-date=2024-09-22}}</ref>

<ref name="Barentine2015">{{Cite book
| last=Barentine | first=John C.
| title=The Lost Constellations | chapter=4 Antinoüs
| publisher=Springer | publication-place=Cham Chichester| date=2015-10-23 | isbn=978-3-319-22795-5 | pages=47-63}}</ref>

<ref name="Stoppa">{{cite web
| last=Stoppa | first=Felice
| title=Jacob Bartsch - Usus Astronomicus Planisphaerii Stellati
| website=ATLAS COELESTIS
| url=http://www.atlascoelestis.com/Bartsch.htm | language=it | access-date=2024-09-23}}</ref>

<ref name="Bartsch1624">{{Cite book
| last=Bartsch | first=J. | author-link=ヤコブス・バルチウス
| title=Usus astronomicus planisphaerii stellati
| publisher=J. ab Heyden | year=1624
| url=https://books.google.co.uk/books?id=LGBRAAAAcAAJ | language=la | page=57}}</ref>

<ref name="Hevelius1690_273">{{Cite book
| last=Hevelius | first=Johannes | author-link=ヨハネス・ヘヴェリウス
| title=Prodromus Astronomiae | chapter=Firmamentum Sobiescianum
| url=https://www.e-rara.ch/zut/content/zoom/133768
| publisher=typis J.-Z. Stollii | publication-place=Gedani | year=1690 | oclc=23633465 | page=273}}</ref>

<ref name="Allen2013_292">{{Cite book
| last=Allen | first=Richard H. | author-link=リチャード・ヒンクリー・アレン
| title=Star Names: Their Lore and Meaning
| url=https://books.google.com/books?id=vWDsybJzz7IC | date=2013-2-28
| publisher=Courier Corporation | isbn=978-0-486-13766-7 | page=292}}</ref>

<ref name="Paradies1674">{{Cite web
| last=Paradies | first=Ignace-Gaston
| title= Globi coelestis in tabulas planas redacti descriptio auctore R.P. Ignatio Gastone Pardies Societatis Jesu mathematico opus postumum
| website=Gallica
| url=https://gallica.bnf.fr/ark:/12148/btv1b59714416/f2.item | language=fr
| access-date=2024-09-23}}</ref>

<ref name="Royer1679">{{Cite book
| last=Royer | first=Augstin | author-link=オギュスタン・ロワーエ
| title=Cartes du ciel réduites en quatre tables
| publisher=Chez Jean Baptiste Coignard, Imprimeur du Roy, ruë S. Jacques, à la Bible d'or | location=Paris | language=fr | year=1679
| url=https://archive.org/details/cartesducielredu00roye/page/218/mode/2up}}</ref>

<ref name="Schiller1627">{{Cite book
| last=Schiller | first=Julius | last2=Bayer | first2=Johann | author2-link=ヨハン・バイエル
| title=Coelum Stellatum Christianum
| year=1627 | oclc=692360880 | pages=66-67
| url=https://catalog.lindahall.org/discovery/delivery/01LINDAHALL_INST:LHL/1284387870005961?lang=en
| language=la}}</ref>

<ref name="Dekker1987a">{{Cite journal
| last=Dekker | first=Elly
| title=On the Dispersal of Knowledge of the Southern Celestial Sky / ZUR VERBREITUNG VON WISSEN ÜBER DEN SÜDLICHEN STERNENHIMMEL
| journal=Der Globusfreund
| publisher=International Coronelli Society for the Study of Globes | issue=35/37 | year=1987 | issn=0436-0664
| jstor=41628839 | bibcode=1987Globu..35..211D | pages=211-230}}</ref>

<ref name="IAU_list">{{Cite web
| last=Ridpath | first=Ian | author-link=イアン・リドパス
| title= The IAU list of the 88 constellations and their abbreviations
| url=http://www.ianridpath.com/iaulist1.html
| website=Star Tales | access-date=2024-09-22}}</ref>

<ref name="IAU1922">{{Cite conference
| last=Stroobant | first=Paul-Henri
| title = Notations
| conference = General Assembly held in Rome in 1922 May | year = 1922
| book-title = Transactions of the International Astronomical Union
| volume = 1 | publisher = IAU | page = 158 | doi = }}</ref>

<ref name="White2014">{{Cite book
| last=White | first=Gavin
| title=Babylonian Star-lore. An Illustrated Guide to the Star-lore and Constellations of Ancient Babylonia
| publisher=Solaria Publications | location=London | date=2014-09-11 | isbn=978-0-9559037-4-8 | pages=166-171}}</ref>

<ref name="Rogers1998">{{Cite journal
| last=Rogers | first=John H.
| title=Origins of the ancient constellations: I. The Mesopotamian traditions
| journal=Journal of the British Astronomical Association | volume=108 | issue=1 | pages=9-28 | year=1998 | month=02 | issn=
| bibcode=1998JBAA..108....9R}}</ref>

<ref name="Osaki1987_1">{{Cite book | 和書
| author=大崎正次 | authorlink=大崎正次
| title=中国の星座の歴史 | chapter=中国星座名義考 | pages=141-192
| date=1987-05-05 | publisher=[[雄山閣出版]] | isbn=4-639-00647-0}}</ref>


<ref name="Condos1997">{{cite book
<ref name="Condos1997">{{cite book
140行目: 325行目:
| date=1997 | isbn=978-1-60925-678-4 | oclc=840823460 | pages=36-42}}</ref>
| date=1997 | isbn=978-1-60925-678-4 | oclc=840823460 | pages=36-42}}</ref>


<ref name="Durlevich">{{cite web
<ref name="Hard2015">{{Cite book
| last=Durlevich | first=Olga
| last1=Hard | first1=Robin
| title=Constellation Myths: with Aratus's Phaenomena
| title=GCVS Introduction
| chapter=17. AQUILA, THE EAGLE
| website=Sternberg Astronomical Institute
| publisher=Oxford University Press | publication-place=
| url=http://www.sai.msu.su/gcvs/gcvs/vartype.htm | access-date=2022-11-13}}</ref>
| series=Oxford Worlds Classics | date=2015-08-01 | isbn=978-0-19871-698-3 | oclc=1026890396 | pages=56-59}}</ref>


<ref name="Rakushi">{{Cite book | 和書
<ref name="Met">{{Cite web
| title=Jupiter Ammon
| website=[[メトロポリタン美術館|The Metropolitan Museum of Art]]
| url=https://www.metmuseum.org/art/collection/search/195179
| access-date=2024-09-22}}</ref>

<ref name="Osaki1987_2">{{Cite book | 和書
| author=大崎正次 | author-link=大崎正次
| title=中国の星座の歴史 | chapter=辛亥革命以後の星座 | pages=115-118
| date=1987-05-05 | publisher=[[雄山閣出版]] | isbn=4-639-00647-0}}</ref>

<ref name="Sekito1874">{{Cite book | 和書
| editor=関藤成緒 | editor-link=関藤成緒
| title=星学捷径 下
| publisher=[[文部省]] | doi=10.11501/831014 | ncid=BA37079704 | page=39
| url=https://dl.ndl.go.jp/pid/831014/1/42}}</ref>

<ref name="Rakushi_1">{{Cite book | 和書
| author=ジェー、ノルマン、ロックヤー | authorlink=ノーマン・ロッキャー
| author=ジェー、ノルマン、ロックヤー | authorlink=ノーマン・ロッキャー
| editor=木村一歩 | editor2=内田正雄 | editor1-link=木村一歩 | editor2-link=内田正雄
| editor=木村一歩 | editor2=内田正雄 | editor1-link=木村一歩 | editor2-link=内田正雄
153行目: 356行目:
| url=https://dl.ndl.go.jp/pid/831055/1/35 | page=55}}</ref>
| url=https://dl.ndl.go.jp/pid/831055/1/35 | page=55}}</ref>


<ref name="AH190809">{{cite journal | 和書
<ref name="Rakushi_2">{{Cite book | 和書
| author=ジェー、ノルマン、ロックヤー | authorlink=ノーマン・ロッキャー
| title=九月の天
| editor=木村一歩 | editor2=内田正雄 | editor1-link=木村一歩 | editor2-link=内田正雄
| url=https://www.asj.or.jp/geppou/archive_open/1908/pdf/190809.pdf#page=8
| journal=[[天文月報]] | volume=1 | issue=6 | date=1908-09 | page=8 | issn=0374-2466}}</ref>
| publisher=[[文部省]] | date=1879-03
| title=洛氏天文学 下冊
| url=https://dl.ndl.go.jp/pid/831056/1/39 | page=70}}</ref>

<ref name="AH190804">{{Cite journal | 和書
| title=四月の天
| url=https://www.asj.or.jp/geppou/archive_open/1908/pdf/190804.pdf#page=12.00
| journal=[[天文月報]] | volume=1 | issue=1 | date=1908-04 | page=12 | issn=0374-2466}}</ref>


<ref name="AH191002">{{cite journal | 和書
<ref name="AH191002">{{cite journal | 和書
163行目: 373行目:
| journal=[[天文月報]] | volume=2 | issue=11 | date=1910-02 | page=11 | issn=0374-2466}}</ref>
| journal=[[天文月報]] | volume=2 | issue=11 | date=1910-02 | page=11 | issn=0374-2466}}</ref>


<ref name="gakujutsu1994">{{cite book | 和書
<ref name="Rika_1925">{{Cite book | 和書
| editor=東京天文台 | editor-link=国立天文台
| title=文部省学術用語集天文学編（増訂版）
| publisher=[[丸善]] | year=1925
| publisher=日本学術振興会 | edition=第1刷 | date=1994-11-15 | page=316 | isbn=4-8181-9404-2}}</ref>
| title=理科年表 第1冊
| url=https://dl.ndl.go.jp/pid/977669/1/39 | pages=61-64}}</ref>

<ref name="1944jutsugo">{{cite book | 和書
| editor=学術研究会議 | editor-link=学術研究会議
| title=天文術語集
| date=1944-1 | page=10 | chapter=星座名 | doi=10.11501/1124236
| url=https://dl.ndl.go.jp/pid/1124236/1/9}}</ref>


<ref name="AH195210">{{cite journal | 和書
<ref name="AH195210">{{cite journal | 和書
171行目: 389行目:
| url=https://www.asj.or.jp/geppou/archive_open/1952/pdf/195210.pdf#page=13
| url=https://www.asj.or.jp/geppou/archive_open/1952/pdf/195210.pdf#page=13
| journal=[[天文月報]] | volume=45 | issue=10 | date=1952-10 | page=13| issn=0374-2466}}</ref>
| journal=[[天文月報]] | volume=45 | issue=10 | date=1952-10 | page=13| issn=0374-2466}}</ref>

<ref name="Nojiri1986">{{Cite book | 和書
| author=野尻抱影 | author-link=野尻抱影
| title=日本星名辞典
| publisher=[[東京堂出版]] | date=1986-04-10 | edition=七 | isbn= 978-4490100785}}</ref>

<ref name="Kitao2018">{{Cite book | 和書
| author=北尾浩一
| title=日本の星名事典
| publisher=[[原書房]] | date=2018-5-28 | isbn=978-4562055692}}</ref>

<ref name="Nojiri2018">{{Cite book | 和書
| author=野尻抱影 | author-link=野尻抱影
| title=日本の星・星の方言集
| publisher=[[中央公論新社|中央公論社]] | date=2018-12-25 | edition=改 | isbn=978-4-12-206672-4}}</ref>

<ref name="Nojiri1964">{{Cite book | 和書
| author=野尻抱影 | author-link=野尻抱影
| title=新天文学講座 第1巻 星座 | chapter=日本の星名
| publisher=[[恒星社厚生閣|恒星社]] | date=1964-02-15 | edition=改訂第2版
| url=https://dl.ndl.go.jp/pid/1372445/1/119
| doi=10.11501/1372445 | language=ja | page=228}}</ref>

<ref name="iaucsn">{{Cite web
| url=https://www.pas.rochester.edu/~emamajek/WGSN/IAU-CSN.txt
| title=IAU Catalog of Star Names (IAU-CSN)
| date=2022-04-04 | access-date=2024-09-14 | publisher=[[国際天文学連合]]}}</ref>

<ref name="StellaNavigator11">{{citation | 和書
| publisher=AstroArts
| title=ステラナビゲータ11
| edition=11.0i}}</ref>

<ref name="Kunitzsch2006">{{Cite book
| last=Kunitzsch | first=Paul | last2=Smart | first2=Tim | author-link=パウル・クーニチュ
| title=A Dictionary of Modern Star Names
| publisher=Sky Publishing | year=2006 | isbn=978-1-931559-44-7 | page=21}}</ref>

<ref name="GCVS">{{Cite web
| last=Durlevich | first=Olga
| title=GCVS Variability Types and Distribution Statistics of Designated Variable Stars According to their Types of Variability
| website=Sternberg Astronomical Institute
| url=http://www.sai.msu.su/gcvs/gcvs/vartype.htm
| access-date=2024-09-16}}</ref>

<ref name="simbad_alpha">{{Cite simbad
| title=alf Ari
| access-date=2024-09-14}}</ref>
<ref name="EPE_alpha">{{Cite web
| title=Planet alp Ari b
| website=exoplanet.eu | date=2011-04-18
| url=https://exoplanet.eu/catalog/alf_ari_b--842/
| access-date=2024-09-14}}</ref>

<ref name="simbad_beta">{{Cite simbad
| title=bet Ari
| access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="WDS_beta">{{Cite journal | display-authors=1
| last=Mason | first=Brian D. | last2=Wycoff | first2=Gary L. | last3=Hartkopf | first3=William I. | last4=Douglass | first4=Geoffrey G. | last5=Worley | first5=Charles E.
| title=The 2001 US Naval Observatory Double Star CD-ROM. I. The Washington Double Star Catalog
| journal=The Astronomical Journal | publisher=American Astronomical Society
| volume=122 | issue=6 | year=2001 | issn=0004-6256 | doi=10.1086/323920 | pages=3466–3471 | bibcode=2001AJ....122.3466M
| url=https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e63656e703e&-out.add=.&-source=B/wds/wds&recno=10308}}</ref>
<ref name="Orbit_beta">{{Citation
| last=Malkov | first=O.Yu. | last2=Tamazian | first2=V.S. | last3=Docobo | first3=J.A. | last4=Chulkov | first4=D.A.
| title=Orbits of visual binaries and dynamical masses | date=2012
| url=https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e63690ed4be&-out.add=.&-source=J/A%2bA/546/A69/table1&recno=300
| doi=10.26093/CDS/VIZIER.35460069}}</ref>

<ref name="simbad_gamma">{{Cite simbad
| title=gam Ari | access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="simbad_gamma2">{{Cite simbad
| title=gam2 Ari | access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="simbad_gamma1">{{Cite simbad
| title=gam1 Ari | access-date=2024-09-16}}</ref>

<ref name="simbad_delta">{{Cite simbad
| title=del Ari | access-date=2024-09-16}}</ref>

<ref name="simbad_39">{{Cite simbad
| title=39 Ari | access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="Ridpath_muscaborealis">{{Cite web
| last=Ridpath | first=Ian | author-link=イアン・リドパス
| title=Musca Borealis
| website=Star Tails
| url=http://www.ianridpath.com/startales/muscaborealis.html
| access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="Pardies1674">{{Cite web
| last=Pardies | first=Ignace-Gaston
| title=Globi coelestis in tabulas planas redacti descriptio auctore R.P. Ignatio Gastone Pardies Societatis Jesu mathematico opus postumum
| website=Gallica | url=https://gallica.bnf.fr/ark:/12148/btv1b59714416/f2.zoom?lang=EN | language=en | access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="LaCaille1757">{{Cite book
| last=de La Caille | first=Nicolas-Luis
| title=Astronomiae fundamenta novissimis solis et stellarum observationibus stabilita, Lutetiae in Collegio mazarineo et in Africa ad caput Bonae Spei peractis a Nicolao Ludovico de La Caille
| publisher=éditeur non identifié | language=la | page=233
| url=https://play.google.com/books/reader?id=LXm0RAf6fk0C&pg=GBS.PA232&hl=ja
| access-date=2024-09-16}}</ref>

<ref name="simbad_41">{{Cite simbad
| title=41 Ari | access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="WDS_41">{{Cite journal | display-authors=1
| last=Mason | first=Brian D. | last2=Wycoff | first2=Gary L. | last3=Hartkopf | first3=William I. | last4=Douglass | first4=Geoffrey G. | last5=Worley | first5=Charles E.
| title=The 2001 US Naval Observatory Double Star CD-ROM. I. The Washington Double Star Catalog
| journal=The Astronomical Journal | publisher=American Astronomical Society
| volume=122 | issue=6 | year=2001 | issn=0004-6256 | doi=10.1086/323920 | pages=3466–3471 | bibcode=2001AJ....122.3466M
| url=https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e7764524b1a4&-out.add=.&-source=B/wds/wds&recno=14678}}</ref>

<ref name="simbad_epsilonA">{{Cite simbad
| title=eps Ari A | access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="simbad_epsilonB">{{Cite simbad
| title=eps Ari B | access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="WDS_epsilon">{{Cite journal | display-authors=1
| last=Mason | first=Brian D. | last2=Wycoff | first2=Gary L. | last3=Hartkopf | first3=William I. | last4=Douglass | first4=Geoffrey G. | last5=Worley | first5=Charles E.
| title=The 2001 US Naval Observatory Double Star CD-ROM. I. The Washington Double Star Catalog
| journal=[[アストロノミカルジャーナル|The Astronomical Journal]] | publisher=American Astronomical Society | volume=122 | issue=6 | year=2001 | issn=0004-6256
| doi=10.1086/323920 | pages=3466–3471 | bibcode=2001AJ....122.3466M
| url=https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e7cea669317&-out.add=.&-source=B/wds/wds&recno=15583}}</ref>
<ref name="Orbit_epsilon">{{Citation
| last=Malkov | first=O.Yu. | last2=Tamazian | first2=V.S. | last3=Docobo | first3=J.A. | last4=Chulkov | first4=D.A.
| title=Orbits of visual binaries and dynamical masses | date=2012
| url=https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e7cf6f6dfa6&-out.add=.&-source=J/A%2bA/546/A69/table1&recno=442
| doi=10.26093/CDS/VIZIER.35460069}}</ref>

<ref name="simbad_lambdaA">{{Cite simbad
| title=eps Ari A | access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="simbad_lambdaB">{{Cite simbad
| title=eps Ari B | access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="WDS_lambda">{{Cite journal | display-authors=1
| last=Mason | first=Brian D. | last2=Wycoff | first2=Gary L. | last3=Hartkopf | first3=William I. | last4=Douglass | first4=Geoffrey G. | last5=Worley | first5=Charles E.
| title=The 2001 US Naval Observatory Double Star CD-ROM. I. The Washington Double Star Catalog
| journal=[[アストロノミカルジャーナル|The Astronomical Journal]] | publisher=American Astronomical Society | volume=122 | issue=6 | year=2001 | issn=0004-6256
| doi=10.1086/323920 | pages=3466–3471 | bibcode=2001AJ....122.3466M
| url=https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e7d5e98f38c&-out.add=.&-source=B/wds/wds&recno=10579}}</ref>

<ref name="simbad_piA">{{Cite simbad
| title=eps Ari A | access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="simbad_piB">{{Cite simbad
| title=eps Ari B | access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="WDS_pi">{{Cite journal | display-authors=1
| last=Mason | first=Brian D. | last2=Wycoff | first2=Gary L. | last3=Hartkopf | first3=William I. | last4=Douglass | first4=Geoffrey G. | last5=Worley | first5=Charles E.
| title=The 2001 US Naval Observatory Double Star CD-ROM. I. The Washington Double Star Catalog
| journal=[[アストロノミカルジャーナル|The Astronomical Journal]] | publisher=American Astronomical Society | volume=122 | issue=6 | year=2001 | issn=0004-6256
| doi=10.1086/323920 | pages=3466–3471 | bibcode=2001AJ....122.3466M
| url=https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e7dfb7d9f98&-out.add=.&-source=B/wds/wds&recno=14615}}</ref>

<ref name="simbad_56">{{Cite simbad
| title=56 Ari | access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="GCVS_56">{{Cite journal | display-authors=1
| last1=Samus’| first1=N. N. | last2=Kazarovets | first2=E. V. | last3=Durlevich | first3=O. V. | last4=Kireeva | first4=N. N. | last5=Pastukhova | first5=E. N.
| title=General catalogue of variable stars: Version GCVS 5.1
| url=https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e7a85c39050b&-out.add=.&-source=B/gcvs/gcvs_cat&recno=5214
| journal=Astronomy Reports | volume=61 | issue=1 | year=2017 | pages=80-88 | issn=1063-7729
| doi=10.1134/S1063772917010085 | bibcode= 2017ARep...61...80S}}</ref>

<ref name="simbad_AU">{{Cite simbad
| title=AU Ari | access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="GCVS_AU">{{Cite journal | display-authors=1
| last1=Samus’| first1=N. N. | last2=Kazarovets | first2=E. V. | last3=Durlevich | first3=O. V. | last4=Kireeva | first4=N. N. | last5=Pastukhova | first5=E. N.
| title=General catalogue of variable stars: Version GCVS 5.1
| url=https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e7af003ae61f&-out.add=.&-source=B/gcvs/gcvs_cat&recno=5264
| journal=Astronomy Reports | volume=61 | issue=1 | year=2017 | pages=80-88 | issn=1063-7729
| doi=10.1134/S1063772917010085 | bibcode= 2017ARep...61...80S}}</ref>

<ref name="simbad_Teegarden's star">{{Cite simbad
| title=Teegarden's star | access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="EPE_Teegarden's_b">{{Cite web
| title=Planet Teegarden's b
| website=exoplanet.eu | date=2011-04-18
| url=https://exoplanet.eu/catalog/teegarden_s_b--7140/
| access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="EPE_Teegarden's_c">{{Cite web
| title=Planet Teegarden's c
| website=exoplanet.eu | date=2011-04-18
| url=https://exoplanet.eu/catalog/teegarden_s_c--7141/
| access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="EPE_Teegarden's_d">{{Cite web
| title=Planet Teegarden's d
| website=exoplanet.eu | date=2011-04-18
| url=https://exoplanet.eu/catalog/teegarden_s_d--8942/
| access-date=2024-09-16}}</ref>
<ref name="Teegarden2003">{{Cite journal | display-authors=1
| last=Teegarden | first=B. J. | last2=Pravdo | first2=S. H. | last3=Hicks | first3=M. | last4=Lawrence | first4=K. | last5=Shaklan | first5=S. B. | last6=Covey | first6=K. | last7=Fraser | first7=O. | last8=Hawley | first8=S. L. | last9=McGlynn | first9=T. | last10=Reid | first10=I. N.
| title=Discovery of a New Nearby Star
| journal=[[アストロフィジカルジャーナル|The Astrophysical Journal]] | volume=589 | issue=1 | date=2003-05-20 | issn=0004-637X
| doi=10.1086/375803 | pages=L51–L53 | bibcode=2003ApJ...589L..51T}}</ref>

<ref name="SEDS_Messier">{{Cite web
| last=Frommert | first=Hartmut | last2=Kronberg | first2=Christine
| title=Messier Index
| website=SEDS Messier Database | date=2013-04-26
| url=http://www.messier.seds.org/data3.html
| access-date=2024-06-25}}</ref>

<ref name="SEDS_Caldwell">{{Cite web
| last=Frommert | first=Hartmut | last2=Kronberg | first2=Christine
| title=The Caldwell Catalog
| website=SEDS Messier Database | date=2006-08-22
| url=http://www.messier.seds.org/xtra/similar/caldwell.html
| access-date=2024-06-25}}</ref>

<ref name="ESA_potw2122a">{{Cite web
| title=The Eponymous NGC 691
| website=www.esahubble.org | date=2021-05-31
| url=https://esahubble.org/images/potw2122a/
| access-date=2024-09-23}}</ref>
<ref name="AstroArts20050202">{{Cite web
| title=広瀬さん、NGC 691に超新星を発見
| website=アストロアーツ | date=2005-02-02
| url=https://www.astroarts.co.jp/news/2005/02/02sn2005w/index-j.shtml | language=ja
| access-date=2024-09-23}}</ref>
<ref name="NAOJ079">{{Cite journal
| title=広瀬さん、NGC691に超新星を発見
| journal=アストロ・トピックス | publisher=[[国立天文台]]
| url=https://www.nao.ac.jp/nao_topics/data/000079.html
| date=2005-02-02
| access-date=2024-09-23}}</ref>
<ref name="TNS_SN2005W">{{Cite web
| title=SN 2005W
| website=Transient Name Server | publisher=[[国際天文学連合|IAU]] supernova working group
| url=https://www.wis-tns.org/object/2005w
| access-date=2024-09-23}}</ref>

<ref name="simbad_NGC772">{{Cite simbad
| title=NGC 772 | access-date=2024-09-23}}</ref>
<ref name="ESA_potw1945a">{{Cite web
| title=A Rival to the Milky Way
| website=www.esahubble.org | date=2019-11-11
| url=https://esahubble.org/images/potw1945a/
| access-date=2024-09-23}}</ref>

<ref name="simbad_NGC1156">{{Cite simbad
| title=NGC 1156 | access-date=2024-09-23}}</ref>
<ref name="ESA_potw2234a">{{Cite web
| title=A Marvel of Galactic Morphology
| website=www.esahubble.org | date=2022-08-22
| url=https://esahubble.org/images/potw2234a/
| access-date=2024-09-23}}</ref>
<ref name="astro-dic_isolated">{{Cite web | 和書
| title=孤立銀河
| website=天文学辞典 | publisher=[[日本天文学会]] | date=2018-04-18
| url=https://astro-dic.jp/isolated-galaxy/ | language=ja
| access-date=2024-09-23}}</ref>


}}
}}

== 参考文献 ==
* {{Cite book | 和書
| author=原恵 | author-link=原恵
| title=星座の神話 - 星座史と星名の意味
| publisher=[[恒星社厚生閣]] | date=2007-02-28 | edition=新装改訂版第4刷 | isbn=978-4-7699-0825-8}}
* {{Cite book | 和書
| author=近藤二郎 | author-link=近藤二郎
| title=星座の起源―古代エジプト・メソポタミアにたどる星座の歴史
| publisher=[[誠文堂新光社]] | edition=初版 | date=2021-01-25 | isbn=978-4-416-52159-5}}
* {{Cite book
| author=伊世同
| title=中西对照恒星图表 : 1950.0
| publisher=科学出版社 | location=[[北京]] | date=1981-04 | language=zh | ncid=BA77343284 | ref=harv}}
* {{Cite book | 和書
| editor=[[文部省]]
| title=学術用語集：天文学編（増訂版）
| publisher=日本学術振興会 | edition=第1刷 | date=1994-11-15 | isbn=4-8181-9404-2 | ref={{sfnref|学術用語集：天文学編（増訂版）|1994}}}}


{{Wiktionary|おひつじ座}}
{{Wiktionary|おひつじ座}}

2024年9月30日 (月) 10:46時点における版

曖昧さ回避 この項目では、星座について説明しています。占星術でのおひつじ座については「白羊宮」をご覧ください。
おひつじ座
Aries
Aries
属格形 Arietis
略符 Ari
発音 発音: [ˈɛəriːz]、正式には/ˈɛərɪ.iːz/; 属格:/əˈraɪ.ɨtɨs/
象徴 牡羊[1][2]
概略位置：赤経  01h 46m 37.3761s- 03h 29m 42.4003s[3]
概略位置：赤緯 +10.3632069° - +31.2213154°[3]
20時正中 12月下旬[4]
広さ 441.395平方度[5] （39位）
バイエル符号/
フラムスティード番号
を持つ恒星数		 67
3.0等より明るい恒星数 2
最輝星 α Ari（2.01等）
メシエ天体数 0
確定流星群 3[6]
隣接する星座 ペルセウス座
さんかく座
うお座
くじら座
おうし座
テンプレートを表示

おひつじ座（おひつじざ、ラテン語: Aries）は、現代の88星座の1つ[1][2]で、プトレマイオスの48星座の1つ[2]。黄道十二星座の1つで、牡羊をモチーフとしている[1][2]。紀元前67年までは春分点はこの星座の領域にあった[2][7]。他の黄道十二星座と同じくメソポタミアに起源を持つと考えられているが、地中海世界で受容された時期は最も遅いものの1つとされる[8]。ギリシア神話では、イアソンによるアルゴー号遠征の原因となった金羊毛を持つ雄羊と、プリクソスとヘレー兄妹にまつわる神話がよく知られている。

2等星のα星ハマル、3等星のβ星シェラタン以外に特に目立つ天体はないが、アラビアの月宿やヒンドゥーの星宿が置かれていたことに由来する固有名を持つ恒星が複数存在する[9]。

特徴

おひつじ座の全景。「Aries」の文字の左側に三角形を成して並ぶ星はさんかく座。おひつじ座の左上にはプレヤデス星団が見える。

西をうお座、北西をさんかく座、北東をペルセウス座、東をおうし座、南をくじら座に囲まれている[10]。20時正中は12月下旬頃[4]、北半球では秋から冬の星座とされる[11]が、初夏から早春にかけての長い期間観望することができる[10]。星座の北端でも赤緯31.22°と天の赤道のすぐ北側に位置しているため、人類が居住しているほぼ全ての地域から星座の全域を観望することができる。

英語で春分点のことを First point of Aries とも言うように、かつて春分点はおひつじ座の領域に位置していた[2][7][12]。そのため、西洋占星術の黄道十二宮では白羊宮が1番目とされている[12]。なお、春分点は地球の歳差運動の影響によって西へ移動しており、紀元前67年頃からうお座の領域に位置している[7]。

由来と歴史

おひつじ座の起源は、他の黄道十二星座と同じく古代メソポタミアにあるとされるが、おひつじ座が地中海沿岸で受容されたのは黄道十二星座の中でも最も遅い時期、紀元前5世紀頃の古典時代になってからと考えられている[13]。紀元前4世紀の古代ギリシアの天文学者クニドスのエウドクソスの著書『パイノメナ (古希: Φαινόμενα)』に記された星座のリストにはおひつじ座の名前が上がっていたとされ、エウドクソスの著述を元に詩作されたとされる紀元前3世紀前半のマケドニアの詩人アラートスの詩篇『パイノメナ (古希: Φαινόμενα)』では「牡羊」を意味する Κριός (Krios) という名称で登場する[14]。アラートスは Κριός について「牡羊そのものはぼんやりとして定かではなく、星もわずかしかない」「広大な天空の真中（天の赤道）を往来している」[15][注 1]と描写している。 Κριός に属する星の数について、紀元前3世紀後半の天文学者エラトステネースの天文書『カタステリスモイ (古希: Καταστερισμοί)』や1世紀初頭の古代ローマの著作家ガイウス・ユリウス・ヒュギーヌスの『天文詩 (羅: De Astronomica)』では17個、帝政ローマ期2世紀頃のクラウディオス・プトレマイオスの天文書『ヘー・メガレー・スュンタクスィス・テース・アストロノミアース (古希: ἡ Μεγάλη Σύνταξις τῆς Ἀστρονομίας)』、いわゆる『アルマゲスト』では18個とされた[16]。プトレマイオスは、18個の星の中で星座を形作る星は13個とし、現在のα・33・35・39・41の4つの星を「星座を作らない星 (羅: amorphotoi)」とした[2][17][18]。10世紀のペルシアの天文学者アブドゥッラハマーン・スーフィー（アッ＝スーフィー）が『アルマゲスト』を元に964年頃に著した天文書『星座の書』でも、星座を作る星は13個として、残る5個の星を星座を形作らない星としていた[19]。

ヨハン・バイエル『ウラノメトリア』に描かれた Aries（おひつじ座）。羊の尾の先に見える星群はプレヤデス星団。バイエルは、羊の背中の上方にある4つの星をおひつじ座の星として扱わなかった。

16世紀デンマークの天文学者ティコ・ブラーエが1598年1月に製作した手書きの星表『Stellarum octavi orbis inerrantium accurata restitutio』では、ラテン語で「牡羊」を意味する ARIES という星座名で、21個の星が属するとされた[20][21]。また、ブラーエが編纂し、彼の死後の1602年にヨハネス・ケプラーによって刊行された天文書『Astronomiae Instauratæ Progymnasmata』に収められた星表でも同様に21個の星が属するとされた[20][22]。ブラーエは、どちらの星表でも『アルマゲスト』で「星座を作らない星」とされた5つの星全てをおひつじ座の星とした。一方、ドイツの法律家ヨハン・バイエルが1603年に刊行した星図『ウラノメトリア』では、プトレマイオスが「星座を作らない星」とした5つの星のうち最も明るい星には α の符号が付されておひつじ座の星とされたが、現在のおひつじ座の北東部分にある4つの星はおひつじ座の星とされず[23][24][25]、どの星座にも属さない星となった。バイエルは、おひつじ座の19個の星に対して α から τ までのギリシャ文字19文字を用いて符号を付した[23][24][25]。

アンドレア・セラリウス『Harmonia Macrocosmica』の北天星図。左下におひつじ座とハチが描かれている。

17世紀初め以降、バイエルがどの星座にも属さない星とされた4つの星々を用いて新しい星座を設けようとする試みが地図製作者や天文学者らによって成されるようになった。16-17世紀のオランダの地図製作者ペトルス・プランシウスは、1612年にフランドル生まれの地図製作者 Pieter van den Keere と共同で製作した天球儀の上にこれら4つの星を用いて Apes（ミツバチ）という星座を創作した[17][26]。ドイツの天文学者ヤコブス・バルチウスは、1624年に刊行した天文書『Usus Astronomicus Planisphaerii Stellati』でこのプランシウス考案の Apes を独立した星座として採用し、新約聖書『ルカによる福音書』に登場するハエの神ベルゼブブによるスズメバチの姿、あるいは旧約聖書『士師記』でサムソンが殺したライオンの死体に巣を作ったミツバチであるとした[27][28][注 2]。1661年にオランダの地図製作者アンドレアス・セラリウスが刊行した『大宇宙の調和 (羅: Harmonia Macrocosmica)』の星図に描かれた Apes のように、17世紀中頃の大半の星図にはおひつじ座の傍らにハチの星座が描かれていた[26]。一方、ポーランド生まれの天文学者ヨハネス・ヘヴェリウスは、彼の死後の1690年に刊行された天文書『Prodromus Astronomiæ』の中で、ハチではなく Musca（ハエ）として、独立した星座ではなくおひつじ座の領域にあるアステリズムとして扱った[26][29]。このへヴェリウスの変更は概ね受け入れられたが、南天にある Musca（はえ座）との混同が問題となったため、1822年にスコットランド生まれの教育者アレクサンダー・ジェイミソンが『ジェミーソン星図』(Celestial Atlas) で Musca Borealis（北のハエ）と名付けてからは、この名称が使われた[17][26]。その後、19世紀の末頃には使われなくなった星座とみなされるようになり、アメリカの博識家リチャード・ヒンクリー・アレンが1899年に刊行した星座解説書『星名とその意味（英語版） (Star-Names and Their Meanings)』では「この星座は、いくつかの一般向けの天文書では残されているものの、アルゲランダーやハイス、クラインらの科学書には図示されておらず、BAC星表にも掲載されていない。」と、既に過去のものとなっていたことが記されている[26][30]。

イグナス＝ガストン・パルディ (1636-1673) 『Globi coelestis in tabulas planas redacti descriptio』に描かれたおひつじ座と周辺の星座。羊の上にフルール・ド・リスが描かれた最初の例。

これら4つの星を、昆虫ではなくフランス王権の象徴であるフルール・ド・リスに見立てて星図に描く者もいた[26]。17世紀フランスのイエズス会士で天文学者のイグナス＝ガストン・パルディ（英語版）が製作し、彼の死後の1674年に刊行された星図『Globi coelestis in tabulas planas redacti descriptio』には、4つの星を用いたフルール・ド・リスが描かれていた[26][31]。パルディはこの意匠に対して特に名称を付けなかったが、5年後の1679年にフランスの建築家オギュスタン・ロワーエが出版した天文書『Cartes du Ciel Réduites en Quatre Tables』では少しサイズアップして7つの星を持つ星座 Lilium としてフルール・ド・リスが描かれた[17][26][32]。Lilium は、18世紀ドイツの神学者 Corbinianus Thomas の星図『Mercurii philosophici firmamentum firmianum』にも描かれたが、その後廃れてしまった[26]。

ユリウス・シラー『Coelum Stellatum Christianum』に描かれた SANCTI PETRI PRINCIPIS APOSTOLORVM。シラーは黄道十二星座を新約聖書の十二使徒に充て、おひつじ座には初代ローマ教皇の聖ペトロを充てた。

17世紀、アウクスブルク生まれのドイツの法律家ユリウス・シラー（英語版）は、バイエルと共同で製作した星図『Coelum Stellatum Christianum（キリスト教星図）』の中で、おひつじ座を十二使徒の一人で初代ローマ教皇とされるペトロを描いた「SANCTI PETRI PRINCIPIS APOSTOLORVM（聖ペトロ 使徒の頭）」に置き換えた[26][33]。この星図は、バイエルの『ウラノメトリア』を当時最新の観測記録を元にアップデートするとともに、全ての星座をキリスト教に由来した事物に置き換えようという壮大な目論見の下にシラーとバイエルが製作を進めていたものであったが、完成を前にして両名が相次いで他界したため、バルチウスが二人の後を引き継いで1627年に出版したものであった[34]。シラーは、黄道十二星座を新約聖書の十二使徒に置き換えており、使徒の頭たるペトロがおひつじ座に充てられた[33]。またシラーは、バイエルがどこの星座にも属さない星とした4つの星もペトロの持つ天国の鍵としてこの星座に組み込んだ[26][33]。この意匠は先述のセラリウス『大宇宙の調和』に収められたキリスト教星図にも描かれたが、その後は他に続く者もなくキリスト教の星座は廃れてしまった[26]。

1922年5月にローマで開催された国際天文学連合 (IAU) の設立総会で現行の88星座が定められた際にそのうちの1つとして選定され、星座名は Aries、略称は Ari と正式に定められた[35][36]。

中東

楔形文字で刻まれた古代メソポタミアの天文に関する粘土板文書『ムル・アピン（英語版）』では、おひつじ座の星は「雇夫」と呼ばれる麦播きの農繁期に雇われる日雇い農夫を指す星座 Mul Lu-Hun-ga とされた[37][38]。この雇夫は、現在「ペガススの四辺形」と呼ばれているペガスス座α星、β星、γ星、アンドロメダ座α星からなるアステリズムである「野（耕地）」を耕すものとされた[37][38]。楔形文字では「男」と「羊」を表す記号は異なるが、いずれも「ル (lu)」と発音されることから、雇夫と羊が一体のものとして考えられていたとされる[37][38]。『ムル・アピン』に刻まれた星や星座は紀元前1200-1000年頃には成立していた[38][8]ものとされるが、現存する最も古い『ムル・アピン』の粘土板文書は紀元前687年のものであり、少なくとも紀元前7世紀以前には「雇夫≒羊」が星座として独立していたと見られる[38]。また、紀元前16世紀から紀元前12世紀頃、古代メソポタミアのカッシート朝の頃に立てられた「クドゥル[39](kudurru[8])」と呼ばれる境界石には、春分・冬至・夏至をそれぞれ表したとされる羊・山羊・亀のシンボルが刻まれたものがあり、この頃から春分と羊が結び付けて考えられていたと見られる[38]。

中国

ドイツ人宣教師イグナーツ・ケーグラー（英語版）（戴進賢）らが編纂し、清朝乾隆帝治世の1752年に完成・奏進された星表『欽定儀象考成』では、おひつじ座の星々は、二十八宿の西方白虎七宿の第二宿「婁宿」・第三宿「胃宿」、第四宿「昴宿」に配されていた[40][41]。婁宿では、β・α・γの3星が、天の牢獄を表す星官「婁」に[40][41]、ν・μ・ο・ρ・πの5星が、山林藪沢を管理する官職を表す星官「左更」に配された[40][41]。胃宿では、35・39・41の3星が胃あるいは天の穀倉を表す星官「胃」に配された[40][41]。昴宿では、62番星が単独で天上の河を表す星官「天阿」に[40][41]、ζ・tau2・δと不明の1星が、曇って薄暗い空を表す星官「天陰」に配された[40][41]。

神話

ポンペイの遺跡から発掘された1世紀頃のフレスコ画に描かれた、金の羊に跨って逃げるプリクソスとヘレー。

エラトステネースの『カタステリスモイ』やヒュギーヌスの『天文詩』では、ヘーシオドスやペレキュデースが伝える伝承として、ボイオーティア王アタマースの息子プリクソスと娘ヘレの双子の兄妹が、継母イーノーの悪巧みによって生贄にされそうになったときに、大神ゼウスが遣わして二人を乗せて逃げた金の毛皮を持つ雄羊であると伝えている[2][16][42]。ヘレは羊が走る途中に手が滑り、現在のダーダネルス海峡に落ちて溺れ死んでしまった[2][16][42]。そのため、ギリシアではこの海を「ヘレの海」を意味する「ヘレースポントス (Έλλης πόντος)」と呼んだ[2][16][42]。プリクソスは逃亡先のコルキスでこの羊を生贄に捧げ[注 3]、その金羊毛を当地の王アイエテスに贈った。この羊の皮を手に入れるための冒険がアルゴー号（アルゴ座）の冒険、アルゴナウタイ神話である[2]。

またヒュギーヌスは、紀元前5世紀頃のアテネの喜劇作家ヘルミッポスの伝える話として、アフリカに遠征したローマの豊穣神で酒神のリーベルの軍隊が渇きに苦しんでいるときに彼らを水場へ導いた羊の伝承を紹介している[16][16][42]。羊は兵を水場に導くと姿を消した。リーベルはこの地にユピテル・アモン[注 4]を称える神殿を建立し、雄羊の角を持つ神の像を立てた[16][16][42]。

呼称と方言

ラテン語の学名 Aries に対応する日本語の学術用語としての星座名は「おひつじ」と定められている[44]。現代の中国では白羊座[45][46]と呼ばれている。

明治初期の1874年（明治7年）に文部省より出版された関藤成緒の天文書『星学捷径』では「アリース」という読みと「白羊」として紹介された[47]。また、1879年（明治12年）にノーマン・ロッキャーの著書『Elements of Astronomy』を訳して刊行された『洛氏天文学』では、下巻では「白羊宿」として解説されていた[48]が、上巻では「アリース」という読みに対して「牝牛」という誤訳が記されていた[49]。これらから30年ほど時代を下った明治後期には「牡羊」という呼称が使われていたことが、日本天文学会の会報『天文月報』第1巻1号掲載の「四月の天」と題した記事中の星図で確認できる[50]。1910年（明治43年）2月に訳語が改訂された際も「牡羊」がそのまま使用された[51]。この「牡羊」という訳名は、東京天文台の編集により1925年（大正14年）に初版が刊行された『理科年表』にも「牡羊（おひつじ）」として引き継がれた[52]。戦中の1944年（昭和19年）に天文学用語が見直しされた際も「牡羊（おひつじ）」が継続して使われることとなり[53]、戦後の1952年（昭和27年）7月に日本天文学会が「星座名はひらがなまたはカタカナで表記する」[54]とした際には平仮名で「おひつじ」と定められた[55]。以降、この呼称が継続して用いられている[44]。

方言

日本国内では、おひつじ座の星の地方名として採集されたものはない[56][57][58]。江戸時代には、婁宿を「たたらほし」あるいは「たたみほし」と訓読みしていた例が見られる[59]。アマチュア天文家の野尻抱影は、おひつじ座の星が成す鈍角三角形を足で踏むフイゴに見立てたものではないか、としている[60]。

→「おひつじ座の方言」も参照

主な天体

2等星のα星ハマル[61]と3等星のβ星シェラタン[62]以外は目立つ星もなく、双眼鏡や小望遠鏡での観望に適した星団・星雲もない[7]。

恒星

→「おひつじ座の恒星の一覧」も参照

2024年8月現在、国際天文学連合 (IAU) によって6個の恒星に固有名が認証されている[63]。

α星
太陽系から約65.8 光年の距離にある[61][注 5]、見かけの明るさ2.01 等、スペクトル型 K2-IIIbCa-1 のK型主系列星で、2等星[61]。おひつじ座で最も明るく見える恒星で、唯一の2等星[61]。2011年に、軌道長半径1.2 au（天文単位）、軌道離心率0.25±0.03の公転軌道を約380.8 日の周期で主星を公転する1.8±0.2 MJ（木星質量）の太陽系外惑星が発見された[64]。アラビア語で「子羊」を意味する言葉に由来する[9]「ハマル[10](Hamal[63])」という固有名が認証されている。
β星
太陽系から約58.7 光年の距離にある[62][注 5]、見かけの明るさ2.65 等、スペクトル型 kA4hA5mA5Va の分光連星。2.6 等のA星[65]と5.2 等のB星[65]が、互いの共通重心を約0.293 年（約107 日）の周期で公転している[66]。A星には、β星とγ星からなるアラビアの月宿 al-sharaṭān に由来する「シェラタン[10](Sheratan[63])」という固有名が認証されている。
γ星
太陽系から約166 光年の距離にある、4.52等のγ2星[67]と4.589等のγ1星[68]の2つの恒星からなる連星系[69]。γ2星には、β星とγ星からなるアラビアの月宿 al-sharaṭān がヘブライ語で「召使」を意味する meshārethīm と間違えられたことに由来する「メサルティム[10](Mesarthim[63])」という固有名が認証されている。
δ星
太陽系から約165 光年の距離にある、見かけの明るさ4.37 等、スペクトル型 G9.5IIIb の黄色巨星で、4等星[70]。δ・ε・ρ からなるアラビアの月宿 al-buṭain に由来する「ボタイン[10](Botein[63])」という固有名が認証されている。
39番星
太陽系から約171 光年の距離にある、見かけの明るさ4.510 等、スペクトル型 K0.5IIIb の黄色巨星で、5等星[71]。ラテン語で「北のユリ」を意味する「リリーボレア[10](Lilii Borea[63])」という固有名を認証されている。これは、フランスのイエズス会士で天文学者のイグナス＝ガストン・パルディ（英語版）が製作し、彼の死後の1674年に刊行された星図『Globi coelestis in tabulas planas redacti descriptio』の中で描かれた星座 Lilium がこの位置にあった[72]ことから、フランスの天文学者ニコラ＝ルイ・ド・ラカイユが1757年に刊行した星表『Astronomiæ fundamenta novissimis solis et stellarum observationibus stabilita』の中で Lilii Borea と名付けた[73]ことに由来する[17]。
41番星
太陽系から約154 光年の距離にある、見かけの明るさ3.594 等の分光連星[74]。A星の周囲に見えるB・C・D星とは見かけの多重星の関係にあるが、A星自体はAa星とAb星からなる連星となっている[75]。Aa星には、ヒンドゥーの星宿「ナクシャトラ」の第2宿に由来する[17]「バラニー[10](Bharani[63])」という固有名が認証されている。

このほか、以下の星が知られている。

ε星
太陽系から約361 光年の距離にある連星系[76]。見かけの明るさ5.16 等、スペクトル型 A2IV のA星[76]と、見かけの明るさ5.57 等、スペクトル型 A3IVs のB星[77]が、約1216年の周期で互いの共通重心を公転している[78][79]。2つの星は地球からは1.3″離れて見え[78]、口径100 mm 以上の望遠鏡で分解して見ることができる[7]。
λ星
太陽系から約132 光年の距離にある連星系[80]。それ自体が分光連星である見かけの明るさ4.766 等、スペクトル型 F0V のA星[80]と、見かけの明るさ7.25 等、スペクトル型 G0 のB星[81]が連星系を成している。A星とB星は地球からは約37.3秒離れて見え[82]、双眼鏡や小望遠鏡で分解して見ることができる[7]。
π星
太陽系から約602 光年の距離にある、見かけの明るさ5.34 等の分光連星のA星系[83]と、太陽系から約657 光年の距離にある見かけの明るさ7.92 等、スペクトル型 A0Vp のB星[84]が見かけの二重星の関係にある[85]。
56番星
太陽系から約415 光年の距離にある、見かけの明るさ5.76 等、スペクトル型 B6IV-V のB型星で、6等星[86]。変光星としては「おひつじ座SX星 (SX Ari)」と呼ばれ、回転変光星の一種で別名 helium variables とも呼ばれる「おひつじ座SX型変光星」のプロトタイプとされる[87]。0.727902 日という短い周期で、5.75 等から5.81 等の範囲で変光している[88]。
おひつじ座AU星
太陽系から約2500 光年の距離にある、見かけの明るさ8.57 等、スペクトル型 M4 の脈動変光星[89]。脈動変光星の一種の「半規則型変光星」に分類され、その中でも周期が数日-1ヶ月程度のサブグループ「SRS型脈動変光星」のプロトタイプとされている[87]。6.1236 日の周期で、8.44 等から8.55 等の範囲で変光している[90]。
ティーガーデン星
太陽系から約12.5光年の距離にある、見かけの明るさ15.40 等[91]、スペクトル型 dM6 の赤色矮星[92]。2003年5月、地球近傍小惑星追跡プロジェクトの SkyMorph データベースを調査したティーガーデンらの研究グループによって発見が報告された[91]。2019年に2つ、2024年に1つの地球質量の系外惑星の存在が確認されている[93][94][95]。

星団・星雲・銀河

18世紀フランスの天文学者シャルル・メシエが編纂した『メシエカタログ』やパトリック・ムーア（英語版）がアマチュア天文家の観測対象に相応しい星団・星雲・銀河を選んだ「コールドウェルカタログ」に選ばれた天体は1つもない[96][97]。

NGC 691
天の川銀河から約1億2000万 光年の距離にあるNGC 691銀河群のメンバー[98]。2005年2月1日、日本のアマチュア天文家広瀬洋治がIa型超新星SN 2005Wを発見した[99][100][101]。
NGC 772
天の川銀河から約1億700万 光年の距離にある[102]非棒渦巻銀河[103]。伴銀河のNGC 770によって形状を大きく歪められた渦状腕を持つ[103]。
NGC 1156
天の川銀河から約2540万 光年の距離にある[104]矮小不規則銀河[105]。近隣に影響を及ぼす銀河のない孤立銀河 (isolated galaxy)[106]でありながら、奇異な形状と継続的な星形成が見られるという変わった特徴を持つ[105]。

流星群

おひつじ座の名前を冠した流星群で、IAUの流星データセンター (IAU Meteor Data Center) で確定された流星群 (Established meteor showers) とされているものは、5月おひつじ座南昼間流星群 (Southern Daytime May Arietids, SMA)、おひつじ座昼間流星群 (Daytime Arietids, ARI)、7月おひつじ座ξ流星群 (July xi Arietids, JXA) の3つである[6]。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ アラートスが活躍した紀元前3世紀前半頃は、おひつじ座は21世紀現在よりも天の赤道に近い位置にあった[10]。
  2. ^ ただし、天文書では Apes、星図では Vespa（スズメバチ）と表記されるなど、混乱も見られる。
  3. ^ エラトステネースは、雄羊自身が金羊毛を脱ぎ捨ててプリクソスに贈ったものとしている[2][16][42]。
  4. ^ 羊の角を持つエジプトの最高神アモンとゼウスまたはユピテルを習合させた神[43]。
  5. ^ a b 1÷年周視差（秒）×3.2615638より計算。

出典

  1. ^ a b c “The Constellations”. 国際天文学連合. 2024年9月14日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l Ridpath, Ian. “Aries”. Star Tales. 2024年9月14日閲覧。
  3. ^ a b “Constellation boundary”. 国際天文学連合. 2024年9月14日閲覧。
  4. ^ a b 山田陽志郎「星座」『天文年鑑2024年版』誠文堂新光社、2023年11月30日、328-331頁。ISBN 978-4-416-11545-9。 
  5. ^ “星座名・星座略符一覧(面積順)”. 国立天文台(NAOJ). 2023年1月1日閲覧。
  6. ^ a b “流星群の和名一覧（極大の日付順）”. 国立天文台 (2023年12月30日). 2024年9月14日閲覧。
  7. ^ a b c d e f Ridpath, Ian; Tirion, Wil (2017-10). Collins Stars and Planets Guide (5th ed.). William Collins. ISBN 978-0-00-823927-5  （Kindle版、位置No.全5116中 431-448 / 9%）
  8. ^ a b c Rogers, John H. (02 1998). “Origins of the ancient constellations: I. The Mesopotamian traditions”. Journal of the British Astronomical Association 108 (1): 9-28. Bibcode: 1998JBAA..108....9R. 
  9. ^ a b Kunitzsch, Paul; Smart, Tim (2006). A Dictionary of Modern Star Names. Sky Publishing. p. 21. ISBN 978-1-931559-44-7 
  10. ^ a b c d e f g h i 『ステラナビゲータ11』（11.0i）AstroArts。 
  11. ^ 原恵 2007, pp. 166–167.
  12. ^ a b 原恵 2007, pp. 45–48.
  13. ^ Rogers, John H. (04 1998). “Origins of the ancient constellations: II. The Mediterranean traditions”. Journal of the British Astronomical Association 108 (2): 79-89. Bibcode: 1998JBAA..108...79R. 
  14. ^ Aratus. “Aratus Solensis, Phaenomena”. Perseus Digital Library. 2024年9月22日閲覧。
  15. ^ アラトス、二カンドロス、オッピアノス 著、伊藤照夫 訳「星辰譜」『ギリシア教訓叙事詩集』（初版第1刷）京都大学学術出版会、京都、2007年10月15日、22-23頁。ISBN 978-4-87698-170-0。OCLC 676527275。 
  16. ^ a b c d e f g h i Condos; Theony (1997). Star myths of the Greeks and Romans : a sourcebook containing the Constellations of Pseudo-Eratosthenes and the Poetic astronomy of Hyginus. Grand Rapids, MI, U.S.A.: Phanes Press. pp. 36-42. ISBN 978-1-60925-678-4. OCLC 840823460 
  17. ^ a b c d e f Ridpath, Ian. “Musca Borealis”. Star Tails. 2024年9月16日閲覧。
  18. ^ “Almagestの星表”. 古天文の部屋 (2017年11月22日). 2024年9月22日閲覧。
  19. ^ Hafez, Ihsan (2010). Abd al-Rahman al-Sufi and his book of the fixed stars: a journey of re-discovery (Thesis). James Cook University. p. 153. doi:10.25903/6xsf-aa64。
  20. ^ a b “Tycho Brae星表 (Epoch1600)”. 古天文の部屋 (2018年5月23日). 2024年9月22日閲覧。
  21. ^ Brahe, Tycho (1598). Stellarum octavi orbis inerrantium accurata restitutio. pp. 15-16. OCLC 1222578041. https://digitale-sammlungen.llb-detmold.de/download/pdf/7029854.pdf#page=15 
  22. ^ Brahe, Tycho (1602). Astronomiae instauratae progymnasmata. p. 319. https://www.loc.gov/resource/rbc0001.2013gen94777/?sp=299&st=pdf&r=-0.069%2C-0.067%2C1.294%2C1.294%2C0&pdfPage=299 
  23. ^ a b Bayer, Johann (ラテン語). Ioannis Bayeri Uranometria omnium asterismorum continens schemata, nova methodo delineata aereis laminis expressa. excudit Christophorus Mangus. doi:10.3931/E-RARA-309. https://www.e-rara.ch/zut/content/zoom/77490 2024年9月22日閲覧。 
  24. ^ a b Bayer, Johann (ラテン語). Ioannis Bayeri Uranometria omnium asterismorum continens schemata, nova methodo delineata aereis laminis expressa. excudit Christophorus Mangus. doi:10.3931/E-RARA-309. https://www.e-rara.ch/zut/content/zoom/77489 2024年9月22日閲覧。 
  25. ^ a b Bayer, Johann (ラテン語). Ioannis Bayeri Uranometria omnium asterismorum continens schemata, nova methodo delineata aereis laminis expressa. excudit Christophorus Mangus. doi:10.3931/E-RARA-309. https://www.e-rara.ch/zut/content/zoom/77491 2024年9月22日閲覧。 
  26. ^ a b c d e f g h i j k l Barentine, John C. (2015-10-23). “4 Antinoüs”. The Lost Constellations. Cham Chichester: Springer. pp. 47-63. ISBN 978-3-319-22795-5 
  27. ^ Bartsch, J. (1624) (ラテン語). Usus astronomicus planisphaerii stellati. J. ab Heyden. p. 57. https://books.google.co.uk/books?id=LGBRAAAAcAAJ 
  28. ^ Stoppa, Felice. “Jacob Bartsch - Usus Astronomicus Planisphaerii Stellati” (イタリア語). ATLAS COELESTIS. 2024年9月23日閲覧。
  29. ^ Hevelius, Johannes (1690). “Firmamentum Sobiescianum”. Prodromus Astronomiae. Gedani: typis J.-Z. Stollii. p. 273. OCLC 23633465. https://www.e-rara.ch/zut/content/zoom/133768 
  30. ^ Allen, Richard H. (2013-2-28). Star Names: Their Lore and Meaning. Courier Corporation. p. 292. ISBN 978-0-486-13766-7. https://books.google.com/books?id=vWDsybJzz7IC 
  31. ^ Paradies, Ignace-Gaston. “Globi coelestis in tabulas planas redacti descriptio auctore R.P. Ignatio Gastone Pardies Societatis Jesu mathematico opus postumum” (フランス語). Gallica. 2024年9月23日閲覧。
  32. ^ Royer, Augstin (1679) (フランス語). Cartes du ciel réduites en quatre tables. Paris: Chez Jean Baptiste Coignard, Imprimeur du Roy, ruë S. Jacques, à la Bible d'or. https://archive.org/details/cartesducielredu00roye/page/218/mode/2up 
  33. ^ a b c Schiller, Julius; Bayer, Johann (1627) (ラテン語). Coelum Stellatum Christianum. pp. 66-67. OCLC 692360880. https://catalog.lindahall.org/discovery/delivery/01LINDAHALL_INST:LHL/1284387870005961?lang=en 
  34. ^ Dekker, Elly (1987). “On the Dispersal of Knowledge of the Southern Celestial Sky / ZUR VERBREITUNG VON WISSEN ÜBER DEN SÜDLICHEN STERNENHIMMEL”. Der Globusfreund (International Coronelli Society for the Study of Globes) (35/37): 211-230. Bibcode: 1987Globu..35..211D. ISSN 0436-0664. JSTOR 41628839. 
  35. ^ Ridpath, Ian. “The IAU list of the 88 constellations and their abbreviations”. Star Tales. 2024年9月22日閲覧。
  36. ^ Stroobant, Paul-Henri (1922). "Notations". Transactions of the International Astronomical Union. General Assembly held in Rome in 1922 May. Vol. 1. IAU. p. 158.
  37. ^ a b c 近藤二郎 2021, pp. 250–251.
  38. ^ a b c d e f White, Gavin (2014-09-11). Babylonian Star-lore. An Illustrated Guide to the Star-lore and Constellations of Ancient Babylonia. London: Solaria Publications. pp. 166-171. ISBN 978-0-9559037-4-8 
  39. ^ 近藤二郎 2021, pp. 228–236.
  40. ^ a b c d e f 伊世同 1981, p. 135.
  41. ^ a b c d e f 大崎正次「中国星座名義考」『中国の星座の歴史』雄山閣出版、1987年5月5日、141-192頁。ISBN 4-639-00647-0。 
  42. ^ a b c d e f Hard, Robin (2015-08-01). “17. AQUILA, THE EAGLE”. Constellation Myths: with Aratus's Phaenomena. Oxford Worlds Classics. Oxford University Press. pp. 56-59. ISBN 978-0-19871-698-3. OCLC 1026890396 
  43. ^ “Jupiter Ammon”. The Metropolitan Museum of Art. 2024年9月22日閲覧。
  44. ^ a b 学術用語集：天文学編（増訂版） 1994, pp. 305–306.
  45. ^ 伊世同 1981, p. 131.
  46. ^ 大崎正次「辛亥革命以後の星座」『中国の星座の歴史』雄山閣出版、1987年5月5日、115-118頁。ISBN 4-639-00647-0。 
  47. ^ 関藤成緒 編『星学捷径 下』文部省、39頁。doi:10.11501/831014。 NCID BA37079704。https://dl.ndl.go.jp/pid/831014/1/42。 
  48. ^ ジェー、ノルマン、ロックヤー 著、木村一歩、内田正雄 編『洛氏天文学 下冊』文部省、1879年3月、70頁。https://dl.ndl.go.jp/pid/831056/1/39。 
  49. ^ ジェー、ノルマン、ロックヤー 著、木村一歩、内田正雄 編『洛氏天文学 上冊』文部省、1879年3月、55頁。https://dl.ndl.go.jp/pid/831055/1/35。 
  50. ^ 「四月の天」『天文月報』第1巻第1号、1908年4月、12頁、ISSN 0374-2466。 
  51. ^ 「星座名」『天文月報』第2巻第11号、1910年2月、11頁、ISSN 0374-2466。 
  52. ^ 東京天文台 編『理科年表 第1冊』丸善、1925年、61-64頁。https://dl.ndl.go.jp/pid/977669/1/39。 
  53. ^ 学術研究会議 編「星座名」『天文術語集』1944年1月、10頁。doi:10.11501/1124236。https://dl.ndl.go.jp/pid/1124236/1/9。 
  54. ^ 学術用語集：天文学編（増訂版） 1994, p. 316.
  55. ^ 「星座名」『天文月報』第45巻第10号、1952年10月、13頁、ISSN 0374-2466。 
  56. ^ 北尾浩一『日本の星名事典』原書房、2018年5月28日。ISBN 978-4562055692。 
  57. ^ 野尻抱影『日本星名辞典』（七）東京堂出版、1986年4月10日。ISBN 978-4490100785。 
  58. ^ 野尻抱影『日本の星・星の方言集』（改）中央公論社、2018年12月25日。ISBN 978-4-12-206672-4。 
  59. ^ 原恵 2007, p. 210.
  60. ^ 野尻抱影「日本の星名」『新天文学講座 第1巻 星座』（改訂第2版）恒星社、1964年2月15日、228頁。doi:10.11501/1372445。https://dl.ndl.go.jp/pid/1372445/1/119。 
  61. ^ a b c d "alf Ari". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月14日閲覧。
  62. ^ a b "bet Ari". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月16日閲覧。
  63. ^ a b c d e f g “IAU Catalog of Star Names (IAU-CSN)”. 国際天文学連合 (2022年4月4日). 2024年9月14日閲覧。
  64. ^ “Planet alp Ari b”. exoplanet.eu (2011年4月18日). 2024年9月14日閲覧。
  65. ^ a b Mason, Brian D. et al. (2001). “The 2001 US Naval Observatory Double Star CD-ROM. I. The Washington Double Star Catalog”. The Astronomical Journal (American Astronomical Society) 122 (6): 3466–3471. Bibcode: 2001AJ....122.3466M. doi:10.1086/323920. ISSN 0004-6256. https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e63656e703e&-out.add=.&-source=B/wds/wds&recno=10308. 
  66. ^ Malkov, O.Yu.; Tamazian, V.S.; Docobo, J.A.; Chulkov, D.A. (2012), Orbits of visual binaries and dynamical masses, doi:10.26093/CDS/VIZIER.35460069, https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e63690ed4be&-out.add=.&-source=J/A%2bA/546/A69/table1&recno=300 
  67. ^ "gam2 Ari". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月16日閲覧。
  68. ^ "gam1 Ari". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月16日閲覧。
  69. ^ "gam Ari". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月16日閲覧。
  70. ^ "del Ari". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月16日閲覧。
  71. ^ "39 Ari". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月16日閲覧。
  72. ^ Pardies, Ignace-Gaston. “Globi coelestis in tabulas planas redacti descriptio auctore R.P. Ignatio Gastone Pardies Societatis Jesu mathematico opus postumum” (英語). Gallica. 2024年9月16日閲覧。
  73. ^ de La Caille, Nicolas-Luis (ラテン語). Astronomiae fundamenta novissimis solis et stellarum observationibus stabilita, Lutetiae in Collegio mazarineo et in Africa ad caput Bonae Spei peractis a Nicolao Ludovico de La Caille. éditeur non identifié. p. 233. https://play.google.com/books/reader?id=LXm0RAf6fk0C&pg=GBS.PA232&hl=ja 2024年9月16日閲覧。 
  74. ^ "41 Ari". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月16日閲覧。
  75. ^ Mason, Brian D. et al. (2001). “The 2001 US Naval Observatory Double Star CD-ROM. I. The Washington Double Star Catalog”. The Astronomical Journal (American Astronomical Society) 122 (6): 3466–3471. Bibcode: 2001AJ....122.3466M. doi:10.1086/323920. ISSN 0004-6256. https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e7764524b1a4&-out.add=.&-source=B/wds/wds&recno=14678. 
  76. ^ a b "eps Ari A". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月16日閲覧。
  77. ^ "eps Ari B". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月16日閲覧。
  78. ^ a b Mason, Brian D. et al. (2001). “The 2001 US Naval Observatory Double Star CD-ROM. I. The Washington Double Star Catalog”. The Astronomical Journal (American Astronomical Society) 122 (6): 3466–3471. Bibcode: 2001AJ....122.3466M. doi:10.1086/323920. ISSN 0004-6256. https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e7cea669317&-out.add=.&-source=B/wds/wds&recno=15583. 
  79. ^ Malkov, O.Yu.; Tamazian, V.S.; Docobo, J.A.; Chulkov, D.A. (2012), Orbits of visual binaries and dynamical masses, doi:10.26093/CDS/VIZIER.35460069, https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e7cf6f6dfa6&-out.add=.&-source=J/A%2bA/546/A69/table1&recno=442 
  80. ^ a b "eps Ari A". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月16日閲覧。
  81. ^ "eps Ari B". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月16日閲覧。
  82. ^ Mason, Brian D. et al. (2001). “The 2001 US Naval Observatory Double Star CD-ROM. I. The Washington Double Star Catalog”. The Astronomical Journal (American Astronomical Society) 122 (6): 3466–3471. Bibcode: 2001AJ....122.3466M. doi:10.1086/323920. ISSN 0004-6256. https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e7d5e98f38c&-out.add=.&-source=B/wds/wds&recno=10579. 
  83. ^ "eps Ari A". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月16日閲覧。
  84. ^ "eps Ari B". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月16日閲覧。
  85. ^ Mason, Brian D. et al. (2001). “The 2001 US Naval Observatory Double Star CD-ROM. I. The Washington Double Star Catalog”. The Astronomical Journal (American Astronomical Society) 122 (6): 3466–3471. Bibcode: 2001AJ....122.3466M. doi:10.1086/323920. ISSN 0004-6256. https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e7dfb7d9f98&-out.add=.&-source=B/wds/wds&recno=14615. 
  86. ^ "56 Ari". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月16日閲覧。
  87. ^ a b Durlevich, Olga. “GCVS Variability Types and Distribution Statistics of Designated Variable Stars According to their Types of Variability”. Sternberg Astronomical Institute. 2024年9月16日閲覧。
  88. ^ Samus’, N. N. et al. (2017). “General catalogue of variable stars: Version GCVS 5.1”. Astronomy Reports 61 (1): 80-88. Bibcode: 2017ARep...61...80S. doi:10.1134/S1063772917010085. ISSN 1063-7729. https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e7a85c39050b&-out.add=.&-source=B/gcvs/gcvs_cat&recno=5214. 
  89. ^ "AU Ari". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月16日閲覧。
  90. ^ Samus’, N. N. et al. (2017). “General catalogue of variable stars: Version GCVS 5.1”. Astronomy Reports 61 (1): 80-88. Bibcode: 2017ARep...61...80S. doi:10.1134/S1063772917010085. ISSN 1063-7729. https://vizier.cds.unistra.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ66e7af003ae61f&-out.add=.&-source=B/gcvs/gcvs_cat&recno=5264. 
  91. ^ a b Teegarden, B. J. et al. (2003-05-20). “Discovery of a New Nearby Star”. The Astrophysical Journal 589 (1): L51–L53. Bibcode: 2003ApJ...589L..51T. doi:10.1086/375803. ISSN 0004-637X. 
  92. ^ "Teegarden's star". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月16日閲覧。
  93. ^ “Planet Teegarden's b”. exoplanet.eu (2011年4月18日). 2024年9月16日閲覧。
  94. ^ “Planet Teegarden's c”. exoplanet.eu (2011年4月18日). 2024年9月16日閲覧。
  95. ^ “Planet Teegarden's d”. exoplanet.eu (2011年4月18日). 2024年9月16日閲覧。
  96. ^ Frommert, Hartmut (2013年4月26日). “Messier Index”. SEDS Messier Database. 2024年6月25日閲覧。
  97. ^ Frommert, Hartmut (2006年8月22日). “The Caldwell Catalog”. SEDS Messier Database. 2024年6月25日閲覧。
  98. ^ “The Eponymous NGC 691”. www.esahubble.org (2021年5月31日). 2024年9月23日閲覧。
  99. ^ “広瀬さん、NGC 691に超新星を発見”. アストロアーツ (2005年2月2日). 2024年9月23日閲覧。
  100. ^ “広瀬さん、NGC691に超新星を発見”. アストロ・トピックス (国立天文台). (2005-02-02). https://www.nao.ac.jp/nao_topics/data/000079.html 2024年9月23日閲覧。. 
  101. ^ “SN 2005W”. Transient Name Server. IAU supernova working group. 2024年9月23日閲覧。
  102. ^ "NGC 772". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月23日閲覧。
  103. ^ a b “A Rival to the Milky Way”. www.esahubble.org (2019年11月11日). 2024年9月23日閲覧。
  104. ^ "NGC 1156". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年9月23日閲覧。
  105. ^ a b c “A Marvel of Galactic Morphology”. www.esahubble.org (2022年8月22日). 2024年9月23日閲覧。
  106. ^ “孤立銀河”. 天文学辞典. 日本天文学会 (2018年4月18日). 2024年9月23日閲覧。

参考文献

ウィクショナリーに関連の辞書項目があります。
ウィキメディア・コモンズには、おひつじ座に関連するメディアがあります。
16世紀以降に追加された41星座
  • 改名された星座
    おひつじ座 おうし座 ふたご座 かに座 しし座 おとめ座 てんびん座 さそり座 いて座 やぎ座 みずがめ座 うお座
関連項目 : 黄道 - 黄道十二宮

座標: 星図 03h 00m 00s, +20° 00′ 00″

「https://ja-two.iwiki.icu/w/index.php?title=おひつじ座&oldid=102035950」から取得