「ハイスクールD×Dの登場人物」の版間の差分
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'''ハイスクールD×Dの登場人物'''(ハイスクールディーディーのとうじょうじんぶつ)は、[[石踏一榮]]と[[みやま零]]による[[ライトノベル]]の[[シリーズ (作品)|シリーズ]]、『[[ハイスクールD×D]]』の[[キャラクター]]の一覧について解説する。各キャラの身長、体重、3サイズ、種族、誕生日は『ハイスクールD×D ハーレム王メモリアル』によるものである。 |
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2020年12月5日 (土) 02:53時点における版
このフィクションに関する記事は、ほとんどがあらすじ・登場人物のエピソードといった物語内容の紹介だけで成り立っています。 |
ハイスクールD×Dの登場人物(ハイスクールディーディーのとうじょうじんぶつ)は、石踏一榮とみやま零によるライトノベルのシリーズ、『ハイスクールD×D』のキャラクターの一覧について解説する。各キャラの身長、体重、3サイズ、種族、誕生日は『ハイスクールD×D ハーレム王メモリアル』によるものである。
オカルト研究部関係者
グレモリー眷属
第22巻までのメンバー。主人公イッセーが眷属として所属する。メンバー間の仲は非常によく、特にオカ研初期メンバーであるリアス、朱乃、木場、小猫、ギャスパーは家族同然の関係である。
サイラオーグ・バアル眷属との試合に勝利したことで、チームとしての実力は「若手四王」の1位となっており、曹操やアザゼルからは悪魔全体で見てもレーティングゲームの上位陣に匹敵すると言われている。中でもイッセー、木場、朱乃、ゼノヴィア、ロスヴァイセの実力は上級〜最上級悪魔クラスと評価され、近いうちに上級悪魔への昇格も検討されている。「乳龍帝おっぱいドラゴン」が放送されるようになってからは「乳龍帝&スイッチ姫と愉快な仲間たち+α」と呼ばれるようになる(+αはイリナ)。
総じてパワー偏重の傾向が著しい超突貫型のチームであり、実戦になれば相当の事態も跳ね返す一方、レーティングゲームでルール上の制限をかけられると大幅に持ち味を削がれるという欠点がある[注 1]。テクニックタイプの相手にも弱みを突かれやすいので相性が悪いと指摘されており、当人たちもそれらの弱点を自覚して克服しようとしている。16巻でテロ対策チーム「D×D」に参加する。
「赤龍帝」兵藤一誠を筆頭に、「聖魔剣使い」木場祐斗と「雷光の巫女」姫島朱乃の覚醒により、各勢力の危険分子集団「禍の団」のテロ阻止などの殊勲を挙げたことを評価されて12巻のラストで3人とも中級悪魔への昇格を果たし、さらに22巻でイッセーは上級悪魔へ昇格する。7巻でのロスヴァイセの加入でフルメンバーとなったが、イッセーの独立に伴い、アーシア、ゼノヴィア、ロスヴァイセの3名がリアス・グレモリー眷属から兵藤一誠眷属に移籍し、「地獄事変」後にソーナとルー・ガルーをトレードしたため、真4巻時点で騎士・僧侶にそれぞれ1枠ずつ空きが出ている。「邪龍戦役」での活躍もあって今まで下級悪魔だった面々も中級悪魔昇進が認められ、「地獄事変」の後はイッセーが特級、リアスが最上級、残る全員が上級悪魔に昇進し、そのうちゼノヴィアとギャスパーが「悪魔の駒」を受け取る。
- 兵藤 一誠(ひょうどう いっせい)
- 声 - 梶裕貴
- 身長:170cm[1]
- 体重:62kg→65kg
- 誕生日:4月16日[2][3][4][5]
- 種族:人間→転生悪魔(人間)→人型ドラゴン→転生悪魔(人型ドラゴン)
- ランク:「兵士」→「王」[6]
- 本作の主人公。駒王学園高等部2→3年生、オカルト研究部所属。現「赤龍帝」。
- 通称は片仮名表記の「イッセー」。作中では両親や友人、オカルト研究部の部員たちから呼称され、ライバルたちからは漢字表記で呼ばれている。
- 元は普通の人間だったが、強大な神滅具(ロンギヌス)「赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)」を宿していたことを危険視され、堕天使レイナーレに殺害される。リアスの下僕として転生悪魔となったことで蘇生し、転生時には「赤龍帝の籠手」のポテンシャルの高さから、「悪魔の駒(イーヴィル・ピース)」の兵士分8個全てを消費する。相棒は籠手に宿る「赤い龍」ドライグ。
- 三章の終盤で、敵対する旧魔王派のシャルバ戦で「龍喰者」サマエルの呪いを受け肉体が一旦滅んだが、歴代赤龍帝の全員が呪いを防ぐ盾として自ら犠牲になりイッセーの魂を守ったことで完全消滅を免れ、「赤龍神帝」グレートレッドと「龍神」オーフィスの力を借りて新たに肉体を新調して次元の狭間から脱出する。その後「悪魔の駒」にて再び転生を行い、「元人型ドラゴンの転生悪魔」となる。
- 外見
- 体格は中肉中背だが、日々の修行で徐々に逞しく引き締まった体型になる。髪型は龍を模ったような形をした茶髪が特徴。学生服の着こなしはブレザーとワイシャツを全開にし、赤色のTシャツがトレードマーク。桐生の見立てでは、「男に付いてるアレ」は「そこそこある方」らしい。
- 趣味・嗜好
- 超重度のおっぱいフェチで、桃園モモという巨乳アイドルのファン。親友の松田・元浜と共に「変態3人組」の筆頭として学園の女生徒の大半から「スケベで妄想癖ありでキモい」と嫌われていた。その趣味が善悪問わずに影響を起こすこともある。奥手であることを熟知している朱乃やゼノヴィアからさえも、その性欲を「(性交渉の)経験が豊富そう」と見られている。また、性的嗜好の細かいところに拘りを持っている。
- 少年漫画「ドラグ・ソボール」のファンでもあり、単行本と特装版の初版を全巻揃えている。また、その漫画に登場する主人公の技「ドラゴン波」のモノマネを特技としている(ドラゴンショットの元ネタになっているのもこの技である)。幼少期は釣りが趣味だったもののある体験がきっかけとなってほとんどすることがなくなっていたが、両親に転生の事実を受け入れてもらってからは再び釣りに行くようになる。プラモデル製作も趣味だったが成長とともにあまり作らなくなっている。
- 食事は乳製品を好み、母直伝のシチューやリアスのクリームパスタ、木場のチーズケーキが特に好物[7][8]。これには後述の牛乳にまつわる体質も関係している模様。
- 性格
- 自他共に認めるドスケベ。覗きを平然と行い、伝説の神滅具の力すら性欲を満たすために惜しげもなく行使し、新しく「透過」の能力を手に入れた際は即座に女性に覗き目的で使用する。反面、女性側から攻められると初心になり押しに弱くなる傾向があり、ゼノヴィアに子作りを実行されそうになった際に抵抗できなかったり、朱乃に告白されて誘導される形で一線を越えそうになったことすらある(いずれも未遂に終わっている)。リアスの婚約破棄後に使い魔として最高の人材と見込んでいた服を溶かす粘液を分泌するスライムの「スラ太郎」と触手生物の「触手丸」を喪ったショックが尾を引いて、「魔獣騒動」後にスキーズブラズニルを紹介されるまで長らく使い魔を持っていなかった。
- 性欲を除けば、その精神性は常識的でかつ主君同様強烈に身内への情愛に満ちている。目的に真っ直ぐで努力を厭わない真面目さ、また、差別のない評価など、仲間思いである人となりはグレモリー眷属の精神的支柱である。当時、「禍の団」のトップだったオーフィスに対してその「本質」を理解し手を差し伸べて友達として接していることもある。仲間のために必要とあらば自分の身柄を躊躇なく差し出す献身性は、時に諸刃の剣となるが、そのような自分の危険性を理解できる謙虚さと知性をも有している。タンニーン他の猛訓練を望んで受け止め乗り越える努力家でもある。その性格故に、無茶ばかりする傾向がある。また、悪いことをしたと思ったり自分で許せないようなことがあると、きちんと自分から謝るといった誠実な一面もある。
- また肉体の新調がきっかけで2体の龍神の影響を受けた結果、彼らが望んでいる「平穏」を愛する気持ちが強く表に出るようになり、「邪龍戦役」を経て「俺の大切なものを傷つける者は何人(なんびと)であろうと、神だろうと、絶対に倒す」という絶対の誓いを覚悟と共に皆に告げている。その一方で数々の戦いを乗り越えた末に「強さ」に惹かれはじめ、信念を持った戦士たちの戦いに心を躍らせるようになる。転生してからは常に格上相手の戦いに明け暮れ主人を勝たせるためなどの理由から必死に戦ってきたこともあって、「アザゼル杯」でのデュリオ戦までは「戦いを楽しむ」という感情を覚えたことがなかったため、一時はそのことに関して悩んでいた。
- 対人関係
- どんな相手とも最高の友達になることができる才能を持つ。上記の松田と元浜とは中学時代からの付き合いである親友であり、2人との関係性を大切に思っている。一方、学園アイドルたち絡みでそれぞれ「ハゲ」「メガネ」と罵り殴りあうこともしばしば。また、元浜がロリコンであることを、たびたび忘れている。自分が悪魔になってからは遊びなどで付き合いづらくなり、「悪魔の特性によって2人との関係が拗れてしまうのではないか」といった悩みも抱えている[注 2]。桐生からは女子がらみでしばしばからかわれており、後に彼女が異能関係者になってからは自宅に招く機会も増えている。
- 長く子宝に恵まれなかったこともあって両親からは大切にされており、自身も「最高の親」と語るなど家族仲は非常に良好。ヴァーリと初めて戦った際に両親を殺すと宣言された時には、初めて明確な殺意を抱き、感情の爆発によって圧倒的な実力差があるヴァーリに対して一矢報いている。そういった事情もあって、悪魔に転生したという秘密を持つことに罪悪感を覚えていた。20巻にて両親を拉致したリゼヴィムによって事実を暴露されてしまうが、変わらぬ愛情を向けてくれる両親に感謝とより強い愛を覚えている。両親が生きている間は精一杯親孝行しようと誓っており、2人に危害を加えようとしたハーデスの一派には明確な宣戦布告をしている。
- オカルト研究部の女子全員から熱烈な好意を持たれ[9]、毎朝毎晩のように熾烈な争奪戦「地獄のイッセー先輩争奪女子会」(命名は小猫)が繰り広げられている[注 3]。ただし、後述のトラウマもあってか女性から向けられる好意に鈍いところがあり、女性陣からしばしば苦言を呈される。主の友人からも評価は高く、ソーナには信頼されて名前で呼ぶことを許されており、シーグヴァイラからは同好の士だと思われて親近感を持たれている。また、グレモリー家からは「若様」と呼ばれるなど将来の婿として扱われ、フェニックス家はレイヴェルをイッセーの眷属にさせることで将来の婚姻への布石にするという思惑があったりする。
- その一方で、初めての恋人だと思っていたレイナーレとの一件が、現在でも痛烈なトラウマとして残っている。無自覚ながら女性不信に陥ることが多々あり、近しい女性と関係を深めるに当たって、たびたびフラッシュバックを起こすなど[注 4]で苦しんでいた。
- このため、主従以上の関係を望むリアスとの間に次第にすれ違いが起きてしまうが、当時の事態を知るアーシア、小猫、朱乃たちの励ましで乗り越え、2年生の学園祭の時に告白しリアスと恋人関係になる。プライベートでは10巻から彼女を「リアス」と名前で呼ぶようになったり、17巻からはお互いタメ口で話すようになるなど、少しずつだが関係を進展させ、彼女の卒業式でプロポーズを果たす。さらに「アザゼル杯」の「雷光」チーム戦におけるバラキエルとの問答を経てハーレム王になることへの覚悟を決め、朱乃、ゼノヴィア、イリナ、アーシア、白音(小猫)、黒歌、ロスヴァイセとも婚約する[注 5]。ただ、女性と同衾することはあってもそれ以上の進展はなく、未だに童貞。
- 親友となった木場の積極的な(?)アプローチや、時折膝に座ろうとするギャスパーの行動から困惑することもあるが、グレモリー男子との仲は良好。恩師であるアザゼルによって頻繁に人体実験の被害者となっているが、教師として非常に信頼しており仲間に対してはできないような相談事を持ちかけることもある。当初は敵対関係にあった現白龍皇のヴァーリとも、今ではライバルとして修行・共闘する仲であり、シトリー眷属の匙とは良好な友人関係を築いているほか、ライザーやサイラオーグとも時折連絡を取り合っている。
- 相棒であるドライグとも確かな信頼関係を結んでいるが、自分の性癖が彼を苦しめていたことは理解しており、直すつもりはないものの申し訳ないと思っている。なお歴代赤龍帝ではドライグへ語りかける頻度が最も多いらしく、きちんと1つの存在として認識していることを感謝されている。後に簡易版のアムリタを服用したことで、一時的だがドライグを顕現化させることができるようになり、生身での対面を果たしている。
- ドラゴンとしての師匠であるタンニーンを理想の「ドラゴンの王様」と目標にしており、その他にもアーシアを守るために全力で戦ったファーブニルや本来の姿をとったクロウ・クルワッハも目標と考えている。また消滅した肉体を新調してくれたオーフィスとグレートレッドのことはもう一組の両親のようなものと認識しており、オーフィスの方からは「はじめての友達」ということで懐かれて(憑かれて)いるだけでなく、力を与えて第3の龍神に成長させようとしている可能性があるとのこと。
- 周囲からの印象・評価
- リアスたち学園のアイドルと親しくなってからは男子生徒(とくに松田と元浜)からも嫉妬と敵意を向けられ、女生徒たちからはリアスと登校中に「あんな下品な奴と!」と陰口を叩かれ、視界に入っただけで「見られただけで謎の催眠術にかかって好き放題される」「それで学園のアイドルをみんな手篭にした」などと評判は最悪の一言に尽きる(大半は松田と元浜が嫉妬して流布したガセ)。だが、話が進むにつれて逞しく成長してきた結果、その評価が少しずつだが変わりつつあり、次第に野性的だと好意的に見る女生徒も現れ始めている。教会の戦士たちのクーデター後は、紳士的で朗らかな木場の言葉のおかげで女子から以前ほど毛嫌いされなくなる[7]。また、アーシアたち外国人の転校生に親切にしていることもあり、意外と面倒見がいいという評価も受けているが、それでも未だにスケベすぎると教師に苦情は来ているらしい。なお、アニメ版では、あまり話題になるほど噂は広まっている様子もなく、周りから酷く叩かれる日々は送っていない。
- また、それ以前にリアスの使いできた木場との会話場面を目撃した腐女子たちから「イッセー×木場」の組み合わせが流行りだし始め(小説2巻)、なおかつ小説3巻のエピローグで桐生のイタズラによりカラオケで木場とデュエットしている場面を撮られた写メールを学園中に流布されたことで自身と木場との同性愛説が強調され、くわえて彼と一緒にいたり、歩いている場面を目撃されると「木場君が汚れる!」→「“兵藤×木場きゅん”は鉄板」と認識を改められて妄想されるようになっており、漫画「野獣兵藤×木場きゅん」や同人誌「プリンス×ビースト」のモデルにもされている。
- 身体機能は一般人レベルで先天的に有する魔力に乏しく、禁手に至るまでも他の赤龍帝に比べると長い訓練期間を要していたことなどから、当初はドライグに「歴代最弱の赤龍帝」と評価され、敵から軽くみられることも少なくなかった。しかしその一方で自身の非才を素直に受け止め日々の修行に愚直に邁進する姿から、一部では「歴代で最も力の使い方を覚えようとしている赤龍帝」として高く評価され、強者たちからは興味を持たれ、意識するしないにかかわらず、存在と成長を見守り誘おうとさせる何かを持っており、特にアザゼル、アジュカ、初代孫悟空、帝釈天からは直接指導や助言を受けている。帝釈天からは「普段も本気もB級なのに、決める時にはSSSな奇跡を叩き出す未知の産物」と評されており、それゆえにアザゼルたちも明確な育て方を見つけられず、基礎体力やパワー配分の訓練を除けば、とにかく「切っ掛け」を与え続けて壁をこじ開け力の解放を進めるという手探りの育成方針を取らざるを得なかった。前述の通り肉体が完全消滅しながらも再び蘇るという奇跡を成し遂げたことで、その異常なまでの復活劇により冥界の現政権の対立派閥からは畏怖されはじめている。
- 禁手(バランス・ブレイカー)「赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)」に覚醒してからは、「身分は下級悪魔でも実力は最上級悪魔にも匹敵する」と周囲から言われるようになり、アジュカに「多くの者に認められた奇跡のような存在」と評される様々な強化を経て遂には龍神の力を解放し、神の奇跡に匹敵する力を得たことから「歴代最強の赤龍帝」と認められる。リゼヴィムは近い将来「超越者」の1人として数えられるだろうと予測して龍神化状態から「龍の魔王(サタン)」と評し、「邪龍戦役」での活躍により「燚誠の赤龍帝[注 6]」の二つ名で呼ばれるようになる。ヴィーザルからは「駒王学園の赤い龍(ハイスクールD×D)」と呼ばれており、神クラスとして見られている。
- サーゼクスからは「冥界の希望」、グレイフィアからはリアスと共に「冥界を背負えるほどの逸材」して大きな期待を掛けられており、「邪龍戦役」後はいずれ魔王になってほしいと思われている。「アザゼル杯」でベスト4以上に入れば魔王に推薦されることが検討されており、サーゼクスからは「七大魔王」の8枠目としてドラゴンとも同一視されることのある「サタン」を襲名することを提案され「真紅の魔王(クリムゾン・サタン)」を継承してもらいたいと考えている。ただ、本人には魔王を目指すという意識は薄く、アザゼルのようなポジションに憧れている。
- 冥界政府では、2代目ルシファーのサーゼクスの将来の義弟であることから、初代ルシファーの子孫であるヴァーリと共に冥界政府の新旧のルシファー派を合流させ得る重要人物と目されている。それだけでなく、イングヴィルドの主であることから、レヴィアタン派を合流させることも不可能ではないと考える者も現れている[10]。
- 異世界「E×E」の高位精霊神である乳神からも注目され、アムリタを飲んで乳に対する力が神性を帯びてからは、たびたび交信を受けている。
- 学力・特技
- 偏差値が高く、入学も難関といわれている駒王学園に入学できたのは、「元女子校で、女子の比率が高い」という理由からスケベ根性による猛勉強をした成果が実を結んだためである。もともと学力は低く、勉強もダメでテストでは赤点を免れるのがほとんどで、成績は同級生の松田と同レベル。悪魔の体質的に完璧にこなせる英会話を除くと唯一国語は得意なようで、期末テスト平均90点以上のゼノヴィアとも張り合える(ただし、ゼノヴィアの一番点数が低かった科目は国語)。しかし悪魔関連で起こった事件の連続で忙しくしている中で、リアスに勉強を見てもらったことで付焼き刃とはいえ学園での期末試験も乗り切っていることもあり、勉強が全くできないわけではない。
- また、ライザー戦に向けたトレーニングの座学にて木場の手解きを受けたことや、リアスの実家であるグレモリー家において、リアスの母・ヴェネラナから帝王教育(悪魔文字、悪魔社会関連、グレモリー家のしきたり、社交ダンス、上流階級での振舞いなど)を仕込まれて以降は毎日復習・暗記していること、中級悪魔試験に向けて猛勉強して無事合格を果たしていることなどから新しい知識に対する吸収力も高い。また、学園での球技大会に向けて体操着に不器用ながらもゼッケンを刺繍したり、学習した悪魔文字をヴェネラナに見られた際にも「懸命に覚えようとしている」ところを高く評価されている。このことから「やればできるタイプ」であり、サーゼクスやグレイフィアからも「何事も一生懸命に取り組む」と高く評価されている。
- 3年生に進級して3年B組のクラスになる。
- 能力・使用技
- 戦闘への最大の原動力はその「エロ」、「おっぱい」といった旺盛な性欲であり、乏しい魔力の才能の大半を費やして2つだけだが非常識かつ女性限定の強力なエロ技を開発する。1つは女性に触れて身につけている衣服などを粉砕する技「洋服崩壊(ドレス・ブレイク)」。当初は女性が身に纏うあらゆる物を崩壊させる「B(ボディ)バージョン」のみだったが、後に女性が身に宿すあらゆる術式を崩壊させる「A(アストラル)バージョン」を編み出している。一見するとAバージョンに比べてBバージョンは防具の破壊程度の効果しかないようにも感じられるが、魔人化したジャンヌのように武器を直接体に纏っているような場合は武装を丸ごと破壊できるなど場面によってはかなり有効に作用する。さらに龍神化状態の強大な力を使うことで直接触れずに遠距離から女性の衣服を吹き飛ばす、「洋服崩壊・龍神式(ドレス・ブレイク・ディーディー)」も開発している。もう1つは女性の胸の内を盗み聞きする(本人曰く「おっぱいの声を聞く」)技「乳語翻訳(パイリンガル)」。これは胸に直接語りかける技なので読心の対策をしていても防ぎきれないことが多い。これらの技はどちらも並みの防御なら無視して作用するため、ジークフリートからは「恥辱にまみれても戦い抜く鋼の精神が必要」とまで言われており、実戦では敵の女性陣をほぼ無力化するなど有効に機能するが、あまりに卑猥な技であるため、レーティングゲームでの使用を原則禁止されている[注 7]。後に祖父・十蔵の協力で新たに2つの乳技を開発、後述の「超乳波動砲」に加え、乳房に触れることで離れた場所にいる女性と会話する発展型の「乳語電話(パイフォン)」により、乳通信者(キャリア)次第で通信速度や回線の状況が変化するものの相互の対話が可能となる。さらに、「乳語電話」に龍神化の「譲渡」とイングヴィルドの神滅具「終わる翠緑海の詠」の力が組み合わさることで、周囲の女性のおっぱいをスピーカーにして味方全体を強化する「乳音拡声(パイポッド)」となる。
- 元が全く一般人の人間であり、魔術その他の能力への理解が欠如していた。そもそも魔力が少ない体質で、転生したての頃は悪魔の仕事で転移魔法陣から依頼者のもとに転移できないほどに魔力が弱く(リアス曰く子供並みかそれ以下)、自転車で依頼者のもとに赴いている。なお冥界での合宿後は自身の成長もあって転移も可能なまでに魔力が増えているが、悪魔に成り立ての頃から縁がある依頼者からは「イッセー=自転車」のイメージが定着しているため「王」として独立してからも自転車で通っている。
- 遠距離攻撃用の魔力行使に関する才能(≒「僧侶」の適性)に乏しく、「赤龍帝の籠手」の倍増を使った「ドラゴンショット」、「龍牙の僧侶」状態の「ドラゴンブラスター」、「真紅の赫龍帝」状態の「クリムゾンブラスター」、龍神化での「インフィニティ・ブラスター」、集めた乳力(にゅうパワー)を変換して発射する「超乳波動砲(にゅうトロン・ビーム・キャノン)」といった単純な魔力砲撃と、龍王直伝の火種の魔力を増幅して吐き出す「火の息(フレイムブレイズ)」、龍神化状態で発動できる強化版の「燚焱の炎火(いつえきのえんか)」のような火炎放射能力しか持たないため、戦闘では近接での肉弾戦が主体である。また、サーゼクスの「消滅の魔弾」を参考に訓練して、発射した魔力砲撃の軌道をある程度操作することもできるようになった。武術の才能があるというわけでもないが、特訓によって不足を補う努力を続けたことで体術に関しては確実に力を伸ばしており、禁手化後は眷属でも随一のパワーを身につけている。
- 一方で「根性」については眷属内でも随一とされ、不屈の精神力を持つ。適応力とバイタリティも、元龍王タンニーンが吐きまくる火の雨の中の過酷なサバイバル生活に順応するほど高く、アザゼルをして「ある意味悪魔を超えている」「想定外」と言わしめた[注 8]。ゲームでのリタイアはこれまでで一度だけで、その1回も「大量の失血」という身体的なダメージの過多に関わらずゲームのシステム的に強制的なリタイアが不可避のものである。また頭の回転も悪くはなく、時に相手の意表をつくような奇手を思いついて一矢報いることもある[注 9]。
- 天使・堕天使・悪魔三者の会談前に和平の願掛けとして、天使長ミカエルより龍殺しの聖剣「アスカロン」を譲り受け、「赤龍帝の籠手」に内蔵している。そのため、広義の「聖剣使い」ともいえる[注 10]が剣術の心得はまるでないため、自分自身で刃物として扱うことは滅多になく「龍殺し」の力を引き出す道具として用いることがほとんどである。のちにシェムハザから「アスカロンII」とその試作品も譲渡され、「赤龍帝の鎧」の右手と尻尾の部分に内蔵している。
- いざという時には自身の犠牲をいとわない性格で、神器を発現して間もない頃には禁手を10秒だけ強制的に行使するため自分の左手を代償にする、ヴァーリの鎧から外れた宝玉を右腕に埋め込み寿命の一部と引き換えに相反する白龍皇の半減の力を得るなどの無茶をしていた。しかし、「覇龍(ジャガーノート・ドライブ)」による暴走で1万年ある寿命の99%を失い、余命100年を宣告されたため、以後は小猫の仙術による治療で生命力の回復に努めながら命を削る覇龍とは違ったアプローチで力の向上を模索し始め、神器の奥底へ潜り歴代赤龍帝との対話や、堕天使総督アザゼルからのアドバイス、魔王アジュカによる「悪魔の駒」の調整などの契機を経て「赤龍帝の三叉成駒(イリーガル・ムーブ・トリアイナ)」を会得。サイラオーグ戦では歴代赤龍帝の怨念を払拭、「覇」を克服したことで「真紅の赫龍帝(カーディナル・クリムゾン・プロモーション)」に目覚める。この影響か、イッセーの持つ「悪魔の駒」の8個中4個が、後天的に「変異の駒(ミューテーション・ピース)」に変化する[注 11]など、従来の赤龍帝とは違う驚異的な成長を見せる。それは「歴代でも最も危険な赤龍帝」として敵対する「禍の団」に脅威を与えるなど、冥界・天界のみならず他勢力からも注目されている。
- 人型ドラゴンになって以降は、グレートレッドとオーフィスの力が加わったことで今後の成長が(それまで以上に)予測不可能となる。そのせいか生命力が摩訶不思議な状態になっており、「夢幻の龍」であるグレートレッドの影響でいきなり0まで減少したり、「無限の龍」であるオーフィスの影響で無制限に増大したりしている。そのため即座に命に関わるようなことはないとされているが、生命力の安定を保つために仙術治療は続けている。さらにオーフィスの呪いにも近しい加護[注 12]によって肉体ごと魂を消滅させない限り倒せないようになっており、最上級死神に鎌で攻撃されても物理的なダメージ以外は完全に無効化できる。加えて「人型のドラゴン」となったことでオーラを集中すると体の一部を意図的にドラゴン化できるようになったが、この状態になると意識が戦闘型に塗り替えられて疲労も大きく、日常の生活にも苦労している。なお、リリスによるとイッセーの体からはオーフィス(リリスと同じ)とグレートレッドの匂いがするらしい。
- 二天龍の和解をきっかけに「白龍皇の妖精達(ディバイディング・ワイバーン・フェアリー)」を会得し、さらには獲得した夢幻の因子により限定的ではあるが「赤龍帝の籠手」の禁じられた力である「ロンギヌススマッシャー」を発動できるようになる。ドライグの助けもあり封じられていた「透過」の能力も解放され、アグレアスにおけるリゼヴィム戦ではオーフィスの力を得て「龍神化-D×D・G(ディアボロス・ドラゴン・ゴッド)-」に至り、それまでは使うことのできなかった龍神の無限の力も発揮できるようになり、残る4つの悪魔の駒も「変異の駒」に変化する。
- 真1巻時点での実力は、生身のままでも名実共に上級悪魔クラス、「真紅の赫龍帝」(強化後)形態で魔王クラス、疑似龍神化で超越者クラスとなっている。体力については生身でも数十キロメートルの走り込みが平気でこなせるほど。
- 悪魔の翼を使って飛ぶのが苦手で、禁手化して鎧から生えた翼を使いドライグに飛行をサポートしてもらわなければならなかったが、ドラゴンの肉体になった際に背中からドラゴンの翼を出せるようになり、そちらの方が性に合うらしくすぐに単独で飛行できるようになっている。鎧のブースターを使った移動速度もかなりのもので、直線での最高速度なら木場やヴァーリをも上回っている。
- 乳関連でパワーアップを果たすたびに体の調子も変化しており、母乳および乳製品の摂取により回復する体質になっている。龍神化の後遺症で多臓器不全となっていた時も、母乳を混ぜたフェニックスの涙に体を浸しただけで復活している。
- なお、赤龍帝の「他者を引き寄せる才能」に関しては歴代でもトップクラスで、伝説の存在や強者を否応なしに呼び寄せてしまうため、一般に平和とされる悪魔社会の中では異例なほど戦闘の多い日常を送っている。さらに、変人や変態までひきつけてしまい、依頼人はほぼ例外なくそういった類の人間である。
- 弱点
- 弱点としては、サポートも多少できるとはいえかなり純粋なパワータイプであるため、テクニックタイプのハメ技に非常に弱いということ。また、クロウ・クルワッハのような自分よりはるかに格上の相手にはパワー不足を指摘されることもある。加えて、今でこそ日々のトレーニングや肉体を新調したことで並の人間レベルを超越したものの、禁手化しない状態では格段に戦闘能力が下がる。「倍加」をはじめとする赤龍帝の能力を大雑把にしか把握できておらず、スタミナ管理がどんぶり勘定でドライグにも負担を強いているため、孫悟空の指導で力のコントロールを行う特訓を受けている。肉体の新調により2体の龍神の力をその身に宿すことになったものの、オーフィスは2つに分けられたまま共鳴できていないため、秘められているスペックを十全には発揮できない状態にある。
- 悪魔なので光や聖なる物品も当然弱点。ただし、限定的な禁手化の代償でドラゴンのものとなった左腕だけは例外で、十字架を持ってもダメージを受けない。また、「赤龍帝の籠手」の影響で龍殺しの力も弱点であり、グレートレッドの肉体により人型ドラゴンとして復活してからはその分のダメージも受けるようになってしまい二重の意味で天敵になってしまっている。さらに自身の特異性が「悪魔の駒」に依存している関係上、駒が封じられるか体内にない場合はその真価を発揮できなくなる。弱点というわけではないが、眷属内では朱乃に次いで駒価値が高いために「ダイス・フィギュア」では活躍しづらい。
- 善良な性格の持ち主ではあるが邪念(煩悩)が多すぎるのも欠点で、高潔な人格の持ち主であれば重さを感じないというミョルニルのレプリカは生身の状態では重すぎて持ち上げることができず、白音モードになった小猫に触れると浄化されてしまう。加えて色仕掛けに簡単に転んでしまうのも問題で、ストリップショーや水着映像で攻撃を封じられてしまったこともある。なお、婚約者がいても未だ童貞であり、そのことを逆手に取った装備を用意して来た敵もいた。
- 戦歴が1年に満たないため、実戦経験こそ比較的多いものの圧倒的に経験が浅いことから、地力で上回っていても思わぬ苦戦を強いられることがある。特に指揮官としては素人で、「王」として初めて臨んだ「アザゼル杯」では初戦から周囲の期待に沿った戦果を挙げられずにいた。一切指揮ができないというわけではないが、レイヴェルが仲間に入ってからは彼女に頼りきりになりがちで、帝釈天からもレイヴェルの不在でチームが機能しなくなる危険性について指摘されている。
- 悪魔稼業において
- 当初はハーレムを作るために上級悪魔になる事が第一目標だったが、悪魔稼業の中で意識が変化し、最強の「兵士」になること、いずれはリアスから独立し「王」としてレーティングゲームで活躍すること、そしてヴァーリと戦い勝利することが大きな夢として加わる。対「禍の団」戦や対ロキ戦などの戦闘や対サイラオーグ戦での活躍が評価され、サーゼクスの推薦で上級悪魔昇格の話が持ち上がるも、段階を踏む必要性から中級悪魔試験を受け合格。昇級後に「灰色の魔術師」から魔法使いの契約相手の候補を提示されたことや、吸血鬼の貴族であるエルメンヒルデから「ただの下僕悪魔」と無下に対応されたことから、自身の進路に関して真剣に考え始める。なお、魔法使いの契約申し込み数はリアス、ロスヴァイセ、アーシアに次いで4番目[注 13]で、後にヴァーリチームが「D×D」暫定メンバーになって恩赦を受けたことでルフェイと5年契約を結ぶ。
- 「邪龍戦役」後は功績を評価され悪魔になってからわずか1年足らずという異例のスピードでついに念願の上級悪魔へ昇格し、「王」となって独立を果たす。リアスやフェニックス夫人、ソーナとトレードを行い、真4巻時点での「兵藤一誠眷属」は「女王」にイングヴィルド、「戦車」にロスヴァイセ、「騎士」にゼノヴィアとベンニーア、「僧侶」にアーシアとレイヴェルの計6名を採用している。まだ自分だけの領地は得ていないが、独立後はリアス・グレモリー眷属から駒王町の3分の1を任され、「兵藤一誠眷属事務所」で悪魔の仕事にも励んでいる。
- ヴァーリからは眷属という枠にとらわれない自分だけのチームを作って勝負することを提案されており、「アザゼル杯」では眷属でない面々も加えた「燚誠の赤龍帝」チームを結成して参加する。 また、シヴァからは対帝釈天の戦力として自陣への勧誘を受けている。アジュカたちからは2〜3年後を目処に設立を予定している諜報機関「EXE(エグゼ)」の中心になってほしいと打診されている。
- その後も神クラスを複数撃破したことで、最上級悪魔への昇格が話題に上るようになる。そして「地獄事変」を解決した功績から、特例で2階級特進して新たな位である特級悪魔になり、同時に新たな「超越者」に認定される。
- 活躍に伴う影響
- シトリー戦で「おっぱい」を連呼したことが冥界の子供たちに大受けし、イッセーを主人公とした特撮番組「乳龍帝おっぱいドラゴン」が放送され[注 14]、高視聴率と関連グッズの売り上げでグレモリー家は貴重な収入源を得ている。その影響で冥界の子供たちからは絶大な人気を誇っており、番組のタイトルから「乳龍帝」あるいは「おっぱいドラゴン」と呼ばれることも多い。
- この番組は「覇龍」の暴走を止め、サイラオーグ戦での「真紅の赫龍帝」への覚醒、さらには次元の狭間からの脱出などイッセーの成長に重要な役割を果たすものの、二天龍のプライドを破壊しカウンセラーと薬剤投与が必要になるほどの心の病をドライグとアルビオンに与えた。イッセー本人の「おっぱい」に対する渇望は対ロキ戦で未知なる異世界の神「乳神」を呼ぶまでに至るが、「おっぱいドラゴンの歌」2番のサビである「ずむずむいやーん」を言われることは余り好まず、「おっぱい」というワードが自身の存在認識にされることに悩みを持っている(例外はグレイフィアのみ)。
- 著作権料はイッセーのもとにも入っており、その資産は両親に地球一周旅行をプレゼントできるほどに潤沢な物となっている。「高校生で未成熟な悪魔に大金は早い」という理由でグレイフィアが管理していた(このことはイッセー本人も了承している)が、独立後は事務所の備品を揃えるなどの必要から適宜口座から引き落とされるようになり、将来の嫁たちのために使っていい「ハーレム用クレジットカード」を作ってもらっている。
- 未来については#イッセー(30年後)を参照。
- 龍帝丸(りゅうていまる)
- イッセーの使い魔。「魔獣騒動」後にスルト・セカンドから譲られた、「スキーズブラズニル」と呼ばれる北欧に伝わる空飛ぶ魔法の帆船。イーヴァルディ一族が作成した貴重な一艘で、「生きた飛行船」とされるように主人のオーラを糧に成長して様々な姿に進化する性質を持つ。見た目以上にパワフルで、貰いたてでほんの小さな模型クラスの段階でもイッセーをぶら下げて運べるだけの馬力がある。17巻現在でボートほどの大きさだったが、主の龍神化などの影響を受けたせいかわずか4か月ほどの間に急成長しドラゴンの意匠を持った巨大な飛行船となる。
- 「邪龍戦役」直前の未来からの「UL」襲撃後の記憶修正から漏れていたため、未来に訪れる脅威を認識しており、彼らへの備えとしてグレートレッドの力を自らに顕現させることを決め、「アザゼル杯」本戦1回戦直後に突如として繭のような膜に包まれて変異を始めたため、冥界にある「神の子を見張る者」のドッグへ搬入される。そして、以前の飛行船形態からは縮小したものの、側面には魔力を噴出して加速するための複数のスラスター、強大なオーラを放つための砲身といった武装をいくつも実装した、攻撃的なフォルムの巨大飛行ユニットへの変化を遂げ、単独でも拠点防衛が可能となる。さらにはイッセーと合体することにより、星をも滅ぼす強力な新形態「A×A(アポカリュプス・アンサーアームズ)」に進化する。
- なお、飛行船時代は帆にイッセーの直筆で名前が書かれていた(黒歌にはダサいと言われた)が、飛行ユニット化した際に帆がなくなり消滅している。
- リアス・グレモリー
- 声 - 日笠陽子
- 3サイズ:99/58/90[11]
- 身長:172cm[1]
- 体重:58kg[1]
- 誕生日:4月9日[2][12][13][14]
- 種族:純血悪魔
- ランク:「王」
- 駒王学園高等部3年生→大学部1年生。オカルト研究部部長[注 15]。2代目魔王サーゼクス・ルシファーの妹で、「元72柱」グレモリー家の次期当主。紅髪に青い瞳の美少女。悪魔としての階級は上級悪魔→最上級悪魔[15]。
- レイナーレに殺害されたイッセーを悪魔に転生させた張本人であり、イッセーの主。自身の眷属悪魔に対する慈愛の情が深く、イッセーのことも転生当初から可愛がっていたが、フェニックス家との婚約問題[注 16]の解消に尽力してくれたことがきっかけでイッセーに恋心を抱くようになる[注 17]。好みの異性のタイプは「自分のためなら地獄の底まで付いて来てくれる人」[16]で、元々は「男に興味がなく、みんな同類」という考えを持っていたため自身にとってイッセーは初恋の相手でもある。当初はオカルト研究部の部長と部員、グレモリー眷属の主と眷属悪魔という立場や、上記のイッセーの恋愛面のトラウマから関係が進展しなかったが、その後、紆余曲折を経て、バアル眷属とのレーティングゲーム終了後、イッセーからの告白を受け入れて恋人同士になる。イッセーの訃報には悲しみのあまり自室に篭ってしまうほどイッセーに依存しており、イッセーが死から戻ってきた後はますます彼に対する依存が強くなっている。高校の卒業式でイッセーからプロポーズに応じたことで親公認のフィアンセとなり、大学1年の2学期にはグレモリー領のホテルで婚約記者会見を行った。一般人の学友には「一夫多妻も多夫一妻も許可されている国の出身で、年下の彼氏がいる」とだけ紹介しており、余計な面倒を避けるために魔力で認識を阻害して恋人の正体がわからないようにしている。イッセーのハーレムにおける「正妻」ポジションであり、ある意味ではイッセー以上に女性陣の乙女心を酌まなければならない大変な立場にいる。
- 母方のバアル家から「滅びの力」を受け継いでおり、自身の髪色から「紅髪の滅殺姫(べにがみのルイン・プリンセス)」の異名を持つ。また、赤龍帝であるイッセーをはじめとして強力な眷属を形成した功績から、「若手四王(ルーキーズ・フォー)」と称されている。戦闘スタイルはパワー寄りのウィザードタイプ。上級悪魔としては才能、身体能力、魔力の全てが高スペックで、特別なことをしなくても成人までに最上級悪魔候補になると言われていた。ただし、異常な面子が集うグレモリー眷属の中では戦闘力が下のほうであり、「王」としての能力も、サイラオーグにはパワーで、ソーナには戦術面で劣っていることを自覚し、ふがいない自分を苦々しく思っていた。しかし、ライザーとアザゼルからは赤龍帝のイッセーを皮切りに強力な眷属を得ていることから努力では得られない「巡り合わせの良さ」を高く評価されており、何名もの強者に好条件を提示して味方につけていることから交渉能力も優秀だと認められている。
- 普段は冷静な性格だが、あらゆる面(主にイッセー絡み)で感情的になりやすく、結構喧嘩っ早いうえに負けず嫌い。また、幼少時から父ジオティクスや兄のサーゼクスから甘やかされて育ったため、短気かつわがままな性格でもあり、お金の使い方が荒いといった一面があるため、母のヴェネラナや義姉のグレイフィアからは、そのことについて注意をたびたび受けている。大の親日家でもあり、実家の部屋には和風な物品が大量に保管してあるほか、イッセーとの結婚式は京都で挙げたいと考えている。総司の冗談を真に受けて今でも街を侍が歩いていると思っていたり、サタンレッドの正体が兄だと気づかなかったり、珍妙な生け花にハマったりと割と天然なところもある。睡眠時には全裸にならないと眠れない模様。また、兵藤家に住むようになってからは、イッセーと一緒に寝るのが恒例になっている。
- 苦手な物はラクダ。幼い頃に家の敷地で放牧していたラクダにイタズラしたら、群れに囲まれたあと半日追いかけ回された[17]ことがトラウマとなり、着ぐるみのようにたとえ本物でなくとも強い拒否感を示す。
- サイラオーグ戦でイッセーの足手まといになってしまったこと、「魔獣騒動」時に一時的とはいえイッセーを喪うことになってしまったことがきっかけとなり、いつまでも皆に負けていられないと一念発起。イッセーの隣に立てるような新たな力を得るべく朱乃と共に修業に明け暮れ、兄サーゼクスとは違う滅びの力の使い方を見出して「消滅の魔星(イクスティングイッシュ・スター)」という破壊力に特化した必殺技を会得する。これはイッセーの力の影響で変化した自身の魔力を利用したもので、耐性だの弱点だのといったものは一切関係なく触れた対象を滅ぼせる。魔力を練るのに時間がかかる点と飛来スピードがとても遅い点が欠点で発動前の隙が大きいが、グレンデルの力を以ってしても抗えない強烈な吸引力で対象を捕らえて逃がさない。その威力は当たりさえすれば邪龍特有のしぶとい魂すらも削ってしまえるほどで、もともと高かった防御力を聖杯でさらに強化されていたグレンデルやラードゥンにも致命傷を与えられる。また、クリフォトとの最終決戦直前にはイッセーと共に編み出した「深紅の滅殺龍姫(クリムゾン・エクスティンクト・ドラグナー)」という合体技や、サイラオーグとレグルスの禁手を参考にバロールの闇を纏う「禁夜と真闇の滅殺獣姫(フォービトゥン・インヴェイド・バロール・ザ・プリンセス)」を開発し、限定的に魔王クラスを上回るほどの実力を身につける。
- なお、作中では本人の豊満な胸がイッセーの禁手化の最後の決め手になり、「覇龍」で暴走状態に陥った正気を取り戻す決め手になったり、その後のイッセーの独自のパワーアップに繋がる効果など、「リアスのおっぱいがイッセーの制御スイッチになっている」ことから、作中では「スイッチ姫」とも呼ばれている[注 18]。「赤龍帝の三叉成駒」の発動時には唐突に京都へ召喚されたうえ「第2フェーズ」に入ったとのことから乳首が光を放つようになる。さらに、乳房に「譲渡」が行われたことで「第3フェーズ」に入り、乳首からイッセーの消耗したオーラを回復させる光線・通称「おっぱいビーム」を放つことができるようになる[注 19]。「おっぱいドラゴン」公開直後は自身の胸が乳龍帝強化装置扱いされることを遺憾に思っていたようだったが、イッセーと恋人同士になってからはそのことについては若干諦めに至っている。
- 18巻でオカ研部長の座をアーシアに譲り、卒業後は大学部へ進学し「日本文化研究会」を立ち上げる[18]。
- イッセーの独立後に開催される「アザゼル杯」ではオカ研初期メンバーを中心とした「リアス・グレモリー」チームを再結成し、尊敬する義姉に勝つために全力を尽くす。自身の眷属から一度に4名も抜けたことから下馬評では弱体化したと噂されていたが、実際は神滅具級を3枠擁した強豪となっており、さらに強敵との戦いを条件にして天龍クラス以上の実力者であるクロウ・クルワッハや悪魔からも恐れられる聖職者のストラーダを自陣に勧誘し、「スカウト」という分野で非常に高く評価されることになる。「明星の白龍皇」チームとの試合では、「禁夜と真闇の滅殺獣姫」となって真の姿となったフェンリルと戦うが、体力を消耗しすぎてギャスパーからこれ以上は危険と説得され投了を告げ敗北する。だが最終的には問題なく本戦トーナメントへ進出し、本戦トーナメント1回戦にて「燚誠の赤龍帝」チームと戦うことになり、序盤の奇襲でボーヴァとロイガンを撃破、不調の義姉を倒す。イッセーとの「王」同士の一騎打ちでは、十分なスケベ技対策をとって彼を苦戦させたものの、初見だった超乳波動砲に意表を突かれて敗退する。
- 未来ではグレモリーの当主を継承したが、30年後には既にミリキャスにその座を譲り、多岐に渡って事業を広げ各種産業に取り組む傍ら、レーティングゲームのプレイヤーとしても活躍している。また、14、5年後、32歳前後で長男(一家では四男)のイクス・グレモリーを出産する[19]。
- 初期設定におけるデザイン上のモデルは、『To Heart2』の登場人物・タマ姉こと向坂環[20]。「リアス」という名前は、ガブリアスに由来しており[21]、「消滅の魔星」はメテオガブに由来している[22]。
- コウモリ
- リアスの使い魔で、人型に変身できる能力を持つ。主に悪魔稼業にてリアスの縄張りである領土の付近にある商店街に人に変身して悪魔を召喚する魔法陣が刷られたチラシを人に配る役割を務める。
- アーシア・アルジェント
- 声 - 浅倉杏美
- 3サイズ:82→85/55/81→83
- 身長:155cm[1]
- 体重:44kg→45kg
- 誕生日:5月11日[23][24][25]
- 種族:人間→転生悪魔
- ランク:「僧侶」
- イタリア出身の金髪の美少女。あらゆる負傷を治癒できる状態変化系神器(セイクリッド・ギア)「聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)」の所有者。悪魔としての階級は下級悪魔→中級悪魔[6]→上級悪魔[15]。
- かつてはキリスト教会のシスターであり、とても深い信仰心と神器を使って人々の負傷を癒していたことから「聖女」とされ敬われていた。しかし、傷を負って倒れていた悪魔ディオドラ・アスタロトを治癒した日を境に一転して「魔女」呼ばわりされ異端として教会から追放され、孤児であったことから路頭に迷っていたところを堕天使陣営の「教会」に拾われて来日する。日本語が不慣れで右も左もわからないところを出会ったばかりのイッセーに助けられたことで友好関係となる(当時、悪魔と教会の人間は敵対関係であったため、イッセーはリアスに接触を禁じられていた)。一度はレイナーレに神器を無理やり奪われて死亡してしまうが、「教会」を敵と断定したグレモリー眷属の殴り込みが行われ、回復系神器の希少性と有用性も評価されたことでレイナーレの消滅後にリアスの眷属悪魔として転生を果たす。
- 転生後はリアスの計らいで兵藤家に居候することになる。駒王学園高等部に2学年(イッセーと同じクラス)として入学、オカルト研究部にも入部する。リアスからの指名で19巻よりオカルト研究部の部長に就任、初めは戸惑いも多かったが自分自身の部長としてのあり方を模索している。イッセーの上級悪魔昇格に伴い、かねてから相談していたとおり彼の「僧侶」として「兵藤一誠眷属」に移籍、事務所では癒し系の仕事を受け持っている。22巻で3年生に進級し、イッセーと同じ3年B組のクラスになる。
- レイナーレとの一件で、自分のことを命がけで助けようとしたイッセーに恋心を抱いており、好みのタイプ=イッセー[16]というほどに惚れ込んでいる。後に同じく兵藤家に居候したリアスと取り合いになることもしばしばだが、リアスからは実妹のように可愛がられており、運動会直前頃からは彼女を「お姉さま」と呼ぶようになる。また、「かつて教会に身を置いていた」という共通点があるゼノヴィアやイリナとは行動を共にすることが多く、このほか、松田や元浜、桐生藍華といった面々とも親しい(アニメ版では、村山と片瀬とも親しい)。イッセーの両親からは実の娘のように可愛がられており、アーシア自身も2人のことを実の親のように感じていることもあり、2人を「お父さん」「お母さん」と呼んでいる。
- イッセーと出会ってからしばらくのあいだ、彼から妹分と捉えられて保護感情で接されていた時期がある。しかし、自身はその時から女性としてイッセーを求める感情を明確にしており、周囲の面々からもそう認知されている。ディオドラ戦後、運動会のときにイッセーに対する自分の想いを告白しファーストキスを捧げている。リアスや朱乃もアーシアの存在は別格として認めている。また、桐生の助言やリアスたちの影響を受け、イッセーに対して積極的な行動を起こすこともしばしば。将来的には冥界の田舎でイッセーと暮らすのが夢で子供は5人欲しいらしい。23巻の球技大会の際にイッセーからプロポーズを受け、大粒の涙を流しながら幸福な表情でそれを受け入れる。
- 純粋で心優しい性格であり、眷属たちからはもちろんのこと周囲の人物たちからも大切に扱われている。一方、「乳語翻訳」で聞こえた胸の声はツンデレである。赤龍帝の未来の妻としての覚悟と勇気を持っており、その気概には邪龍のクロウも敬意を払っている。
- 戦闘では主に回復による後方支援に回るウィザード寄りのサポートタイプで、属性魔力を使えるとはいえ戦闘力は皆無に等しい。しかし、回復役などというものは通常存在しない[注 20]ため、回復アイテムのフェニックスの涙以上に貴重な存在であり、掛け替えのない戦力として重要視されている。当初は直接触れた者だけしか回復できなかったが、修業を経て範囲回復や遠距離回復もこなせるようになる。リゼヴィムとの最終決戦において、義父母を守るという決意から亜種禁手「聖龍姫が抱く慈愛の園(トワイライト・セイント・アフェクション)」を発現する。
- 回復以外で役に立てないと思い悩んでいた時期があり、アザゼルに回復以外の戦う術を学ぼうとしていたが、「(オフェンスを減らして護衛に回さなくてもいいように)眷属としての重要な回復役として撃破されないよう身を守る術を学ぶべき」と指摘されていた。本来悪魔は使役できないとされる蒼雷龍を使い魔にしたことから「龍使い」としての素養を見込まれて召喚魔法の指導を受けることになり、オーフィスの加護によりドラゴンとの相性が向上していたことも加味して後にアザゼルから「黄金龍君」ファーブニルとの契約を引き継ぐこととなる。そのファーブニルからは「アーシアたん」と呼ばれ大いに気に入られているのだが、対価として毎度下着を要求されるために現実逃避するようになり始めている。また、アウロス学園でのクリフォトとの戦いでファーブニルの珍妙な行動で改心した4体の邪龍と契約するなど、本来神クラスでしか為し得ないとされていた「邪龍との契約」という偉業により、ドラゴンの世界では「龍の巫女」として名前が大きく知れ渡るようになっている。
- 魔法使いとの契約については回復能力を評価され、眷属内でも3番目の申し込みが入った。
- 彼女を直接傷つけた相手は悲惨な最期を遂げるというジンクスがあり、レイナーレ、ディオドラ、シャルバ、リゼヴィムは全員遺体も残さず消滅しており、例外のフリードも肉片になるまで切り刻まれて死亡している[26]。
- 未来ではイッセーと結婚して「兵藤 アーシア」に改姓しており、子供たちにも「母」たちのなかで誰よりもやさしいと心の底から慕われている。兵藤家の味を完全に引き継ぎ、花を育てることを好み、縫い物を得意としている。12年後、29歳前後で長女の兵藤愛理を出産する。30年後の時点で運悪く周りに誰もいなかったときに脱獄したロキから復讐を受け、目覚めることのない深い眠りの呪いに落ちてしまう。衰弱が始まったためロキから直接解呪の手段を得ようとギャスパーや子供たちが過去に時間転移してくることになる。ロキの捕縛に成功したことで解析が完了し、解呪も時間の問題となっている[19]。
- なお、名前の由来は同名の女優である。
- ラッセー
- アーシアの使い魔。上位ドラゴンの一種である「蒼雷龍(スプライト・ドラゴン)」のオス。成竜ともなれば見上げるほどの大きさになるが、今はまだ頭に載るくらいの大きさの子竜であり、オーフィスと同居し始めてからは彼女と共にいることが多い。雷撃を放つ能力があり、主に危害を加えようとする者には容赦なく雷撃を浴びせる。希少な魔物であり、たとえ運良く出会えても契約など普通は無理な相手であるため、ザトゥージを驚かせた。オーフィスが遊び相手(オーフィス曰く「ラッセーを鍛えてる」)になっているため、将来の龍王候補になるかもしれないとイッセーは考えている。
- 名前の由来は「雷撃」+「イッセー」。
- 「黄金龍君(ギガンティス・ドラゴン)」ファーブニル
- →詳細は「§ ファーブニル」を参照
- アンセルムス、キュリロス、グレゴリオス、シメオン
- →詳細は「§ 邪龍四兄弟」を参照
- 姫島 朱乃(ひめじま あけの)
- 声 - 伊藤静
- 3サイズ:102/60/89
- 身長:168cm[1]
- 体重:54kg[1]
- 誕生日:7月21日[27][28][29][30]
- 種族:転生悪魔(ハーフ堕天使)
- ランク:「女王」
- 駒王学園高等部3年生→大学部1年生。オカルト研究部副部長。悪魔としての階級は下級悪魔→中級悪魔[31]→上級悪魔[15]。堕天使と人間のハーフであり、父は堕天使の組織「神の子を見張る者」の幹部・バラキエル、母は「五大宗家」に連なる神社の娘・姫島朱璃[注 21]。従姉に姫島現当主の姫島朱雀、はとこに堕天使陣営所属の幾瀬鳶雄がいる。和風な佇まいの美少女で、駒王学園ではリアスと共に「駒王学園の二大お姉さま」と称されている。
- 生まれが異質であり、火の才能よりも雷の才覚が強く、火之迦具土神系統の神助も得ることができず、姫島から汚点として扱われていた。幼少の頃、朱璃が堕天使と結ばれたことを快く思わない親族によって、父の不在時に自宅を刺客に襲撃されて母を喪う。父に反発して家を飛び出し、姫島本家から差し向けられる刺客から逃れつつ、朱璃から習った除霊術や雷の力を使うなどして食べつなぎながら1年半に渡って各地を放浪。10歳のときにリアスと出会い、姫島宗家とグレモリー家が約定を交わしたことで命を狙われずに済むこととなり、中学入学前に悪魔へ転生したという過去を持つ。
- 襲撃事件がきっかけで「堕天使」という存在そのものを忌避するようになったため、アザゼルに対しては少々手厳しい態度をとる。父とは事件の直後に口論となって以来10年近く疎遠となっており、再会時には目も合わせないなど溝は深かった。内心では父への思慕や拒絶したことへの後悔があったものの素直に受け入れられずにいたが、3章の序盤にてイッセーの尽力と北欧の悪神のロキとの戦いの最中で出現したおっぱいの精霊によって本心を打ち明け和解に至る。
- 魔力の扱いに秀でており、戦闘では雷を操って攻撃するテクニック寄りのウィザードタイプ。加えて堕天使としての力を解放することで雷に光力を上乗せすることも可能であり、作中の登場人物からはその戦闘スタイルから「雷光の巫女」という二つ名で呼ばれる[注 22]。当初はバラキエルとの確執から堕天使の血を忌避して光の力を使っていなかったが、アザゼルの説得で覚悟を決めて力を受け入れる。アザゼルの協力により堕天使の力を(一時的に)完全に発動する腕輪を借りて12巻では堕天使の翼を6枚生やせるようになり、自力で堕天使化できるようになることを目標として特訓した結果、真2巻時点で腕輪を使わずに8枚の翼を生やすことが可能となっている。加えて、イッセーの腕からドラゴンの力を吸い続けたことで魔力が変質し、必殺技として東洋の龍を模した意思を持つ魔力の塊を操る雷光龍(雷だけでなく様々な属性で発動可能)という新しい力が発現している。
- また、鬼に好かれる体質を母から受け継いでおり、鬼の面を被ることで五行の魔方陣から使い魔として契約を結んだ鬼を召喚できる。最終章では、朱雀の厚意で姫島家に足を踏み入れることを許され、母側の血を強化して、伝説の鬼である温羅と茨木童子と使い魔の契約を結ぶことに成功している。
- 戦闘力はリアスに匹敵するが、「女王」の駒が兼ね備える「騎士」「僧侶」「戦車」の特性のうち、「僧侶」とは相性がいいが「戦車」属性が苦手で、魔力の扱いに秀でる一方で近接戦闘を苦手としていた。バアル眷属とのゲームで「女王」同士の戦いに敗北し、悪魔上層部からの評価も散々だったため、リアスと共に修業に明け暮れ、ロスヴァイセにも教えを請うことで最大の欠点とされる防御力を魔力ではなく魔法で補うことで向上させる。
- リアスとは対照的に、普段は温厚な性格だが、リアスからは「究極のS」と評されており、戦闘時には普段とはうってかわって攻撃的な一面を見せる。このSの素養は母の朱璃から受け継いだものであり、父のバラキエルからMの素養も受け継いでおり、イッセーに対してMになる傾向が強い(だが、イッセーを不意打ちしたり、気配を絶って近くによるなど完全なMとは言い切れないところがある)。一方で、幼少時の襲撃事件のトラウマから精神的に脆い一面も抱えている。好みのタイプは「何事にも一途でいつも自分に笑顔を見せてくれる人」だが、グレモリー眷属男子以外の男性は苦手[16]でリアスからは「男嫌い」と評されていた。出会った当初からイッセーに好意を抱いていた[注 23]節があったものの、自分が堕天使の血を引いていることからなかなか切り出せずにいた。また、上記のレイナーレやアーシアの件で堕天使に対して良い感情を持っていないイッセーが、堕天使の血を引く自分を受け入れてくれたことで彼に対して本気で恋心を抱く。イッセーへの愛欲はリアスと劣らぬほど激しい。グレモリー眷属の中でも最もイッセーに精神的に依存しており、イッセーの訃報には心の均衡を失うほどのショックを受け、父が見舞いに駆けつけるまで虚脱状態に陥る。「アザゼル杯」における父とイッセーのゲームにおいて彼が「一生大切にする」と宣言したことに喜び、「内縁の関係でも十分」と事あるごとに付き添うようになり、呼び方も「あなた」「旦那様」と変えている。大学の学友たちにはリアスと同じ相手が婚約者とだけ明かし、その正体については魔力を使って隠している。
- 自身の主であるリアスとはグレモリー眷属の中で一番付き合いが長く、木場からは「部長の懐刀」と評されている。「あらあら」「うふふ」「〜ですわ」が口癖だが、プライベートな時間では素の少女らしい口調で話す。普段はリアスのことを「部長」と呼んで敬語で接しているが、プライベートでは対等な友人関係であり、作中では2人でイッセーを取り合う光景がしばしば描かれている。
- 魔法使いとの契約については眷属内で6番目で、魔女っ娘と契約を結んだとのこと。
- 18巻で副部長の座を木場に譲り、卒業後は大学部へ進学、リアスが立ち上げた「日本文化研究会」に入部する[18]。
- 30年後の世界ではグリゴリの幹部にも列席している。以前は手厳しかったアザゼルに対して、敬愛と感謝の言葉を重ねるようになっている。12年後、30歳前後で長男の姫島紅を出産している[19]。
- 塔城 小猫(とうじょう こねこ)/ 塔城 白音(とうじょう しろね)
- 声 - 竹達彩奈
- 3サイズ:67/57/73[32]
- 身長:138cm[1]
- 体重:31kg[1]
- 誕生日:11月23日[33][34][35][36]
- 種族:転生悪魔(猫又)
- ランク:「戦車」
- 駒王学園高等部1年生→2年生で、オカルト研究部部員。元は妖怪・猫又の中でも希少な猫魈と呼ばれる存在で、耳は猫耳となっている。悪魔としての階級は下級悪魔→中級悪魔[6]→上級悪魔[15]。
- 「小猫」という名前は、悪魔に転生した後にリアスが命名した名前であり、転生前の名前は「白音(しろね)」という。両親は物心つく前に亡くなっており、実姉であるヴァーリチームのメンバー・黒歌が唯一の血縁者。かつては姉と共に暮らしていたが、あるとき黒歌が自らの主を殺害して逃亡したため、その責任を押し付けられる形で処分されそうになった[注 24]過去を持ち、その後にサーゼクスによって窮地を救われ、リアスの眷属悪魔となった。両親の死の真相や父から愛されていなかったことは知らされていないが、周囲の反応から親に何かしら問題があったことは薄々感じ取っている。
- あまり感情を表に出さず、基本的に口数は少ないが、時折強烈な毒舌を言い放つ。魔獣バトルのときなどは少し饒舌になり、憧れの存在であるサラマンダー・富田氏と絡むと普段の姿からは想像できないほどにテンションが上がる。加えてサブカルチャーにもかなり詳しい。生真面目な性格は姉が悪戯好きだった反動と、リアスから受けた影響による。見かけによらずかなりの健啖家で、兵藤家のエンゲル係数を上昇させている。
- 幼児体型であること(特に胸の小ささ)を気にしているが、駒王学園や冥界では猫耳と相まって、マスコット的なロリ少女として人気を集めている。また、「乳龍帝おっぱいドラゴン」に登場するキャラクター「ヘルキャットちゃん」のモデルであり、そちらでもロリ好きの男性ファンから絶大な人気を得ている。
- 眷属悪魔としての武器は怪力と高い防御力であり、加えて猫又の能力を使うことでさらに戦闘力を強化することができるパワータイプ。また仙術も一部ではあるが扱うことができ、作中では位置探査や治癒といった技を披露しているほか、仙術を使って身体に闘気を纏わせることで一時的に戦闘力を向上させることも可能で、この身体に闘気を纏わせた状態は、作中では「猫又モードレベル2」と呼ばれており、このとき小猫の尾は2本に分かれる。ただし、物語初期の頃は自分も姉のように力に溺れてしまうことを恐れて仙術も妖術も使うことを自らに禁じており、そのためにさまざまな規格外の力が集うグレモリー眷属の中で自分が最弱だと思い詰め、役立たずだと悩んでオーバーワークをして倒れてしまうこともあったが、イッセーやリアスに励まされて迷いを吹っ切る。
- 黒歌が主を惨殺した姿に抱いた恐怖心や自分自身が弱くて姉を助けられなかった後悔は晴れず、転生後も彼女に対してはわだかまりを抱き続けていたが、ヴァーリチームとの共闘を経て姉のことをある程度信用するようになる。和解後は役立たずな自分から脱却すべく姉から本格的な仙術修業を受けており、ついでに妖術も教わっている。「アザゼル杯」での姉との戦いを経て弱かった自分自身と完全に決別し、それ以来公式な場面では「塔城 白音(とうじょう しろね)」を名乗ることに決める。
- 第4章では、黒歌との修業の結果、近くの自然の気を自身の闘気と同調させることで一時的に成長する[注 25]「白音モード」という技を会得し、この姿の時は「火車」という白い炎を放つ大きな車輪を操り、悪魔や吸血鬼のような邪悪な存在を浄化するという能力を使えるようになる。また、黒歌との共同研究で、二天龍の宝玉を使った邪龍の魂を封印する術式を開発している。さらに最終章で、通常形態のまま闘気を高めることで三尾状態に覚醒、音速を超えるスピードで体術を使えるようになる。
- エッチなことが苦手で、イッセーが卑猥なことを考えていると容赦なくツッコミを入れている[注 26]。「やさしい人」が好き[16]で冥界で姉の黒歌から体を張って守ってくれてからはやさしいイッセーに対しては好意を寄せるようになり、作中では彼の膝上を自分の定位置にしている。サイラオーグ眷属とのゲーム後、周囲の面々がイッセーとの関係を進めようとしていることを感じ、その焦りから体格的に未成熟なのにも関わらず発情期に入ってしまったこともあった。「魔獣騒動」直前のオーフィスをめぐる戦いの中で逆プロポーズをし、その際「大きくなってくれれば嬉しい」と返されたため、成長したら一気に関係を進展させようと計画している。「アザゼル杯」での「明星の白龍皇」チームとの試合中にイッセーからプロポーズを受け入れることを告げられ、試合後にファーストキスをささげている。
- レイヴェルとはイッセーを巡る恋のライバルであり、作中ではイッセーに対して以上の毒舌を向けることもあり喧嘩が絶えないが、別に心の底から嫌っているというわけではなく喧嘩するほど仲がいい的な関係で、転校初日に人間界に不慣れなレイヴェルの面倒を見てあげるなどしており、イッセーが死んだと思っていたときも2人で一緒に居ることで耐えていた。ベリアル戦後行方不明となっていた彼女の無事が確認されたときにはギャスパーと共に涙を流している。お互い末っ子同士でもあり、だらしのない兄姉を持つ者として意気投合することもある。本戦1回戦ではレイヴェルと直接対決し、再生能力に苦戦しつつも打撃戦を繰り広げたが、決着は付かなかった。
- 魔法使いとの契約については実力を発揮しきれていないこともあり申込数は眷属内で下から2番目だったが、後に同い年でかなりイケイケな魔法少女と契約を結んでいる。
- 主のリアスへの呼び方は今まで「部長」だったが、22巻の卒業式以降「リアス姉さま」と呼ぶようになる。
- 未来では、17、8年後、33歳前後で長女(一家では四女)の白雪を出産する[19]。
- シロ
- 小猫の使い魔である白猫。
- 木場 祐斗(きば ゆうと)
- 声 - 野島健児
- 身長:172cm[1]
- 体重:61kg[1]
- 誕生日:5月30日[23][37][38][39]
- 種族:転生悪魔(人間)
- ランク:「騎士」
- 駒王学園高等部2年生で、オカルト研究部部員。悪魔としての階級は下級悪魔→中級悪魔[31]→上級悪魔[15]。19巻よりオカルト研究部の副部長。イッセーと並んでグレモリー眷属のエース格と目されている男子生徒。先天的にあらゆる属性の魔剣を生成できる創造系神器「魔剣創造(ソード・バース)」を所有し、後天的に聖剣を生成できる創造系神器「聖剣創造(ブレード・ブラックスミス)」を獲得した。2学年時はオカ研で唯一別のクラスだったが、22巻で3年生に進級しイッセーと同じ3年B組のクラスになる。
- イケメンなので女子生徒からの人気が高い。「乳龍帝おっぱいドラゴン」に登場する敵キャラクター「ダークネスナイト・ファング」のモデルでもあり、こちらでも女性ファン(子供たちの母)からの強い人気を得ている。イッセーからは当初一方的に嫉妬されていたが、死闘を乗り越えるうちに次第に互いを認め合い、親友になる。なお、イッセーに対する思いは親友以上とも見て取れる言動で接する傾向があるが、作者によれば「単にイッセーに夢中になっているだけ」とのこと[40]。だが、イッセー本人からはそのことを危惧されており、「健全であってほしい」という思いから真羅とくっつけようと画策されている。そのことから学園ではイッセーとのBLカップリングをテーマにした同人誌などが裏で流通しており、その題名にちなんで「木場きゅん」「木場きゅん先輩(略して「きゅんパイ」)」などとも呼ばれているらしい。一方でイッセーとギャスパーの3人で行った猥談会によれば、意外にもスケベであることが判明[41]しており、普段からイッセーにセクシー女優やエロDVDについて熱く語られているため、それらの情報についてもそこそこ詳しくなっている。常識人で、眷属ではテクニックタイプの役目を一手に引き受けていたことから、小猫から「眷属一の苦労人」と評されている。
- 元は人間で、当時は「イザイヤ」の名で呼ばれ「聖剣計画」に沿って集められ聖剣使い候補として育てられていた。しかし、主導者のパルパー・ガリレイに候補者全員が因子不足であると判断され、毒ガスで皆殺しにされそうになったところを仲間の手助けで唯一人かろうじて施設から脱出を果たすも、吸い込んでいた毒が致死量を超えていたために辿り着いた森で力尽きていたが、そこを通り掛かったリアスの手で眷属悪魔に転生させられたことで命を救われる。「木場祐斗」はこの時にリアスによってつけられた名前で、サーゼクスの「騎士」である沖田総司を師匠として育った過去を持つ。
- そのため、悪魔に転生してからも聖剣に対し強い憎しみを抱いていた。後に仇であるパルパーとの対峙を経て計画の犠牲となった同志たちを材料として作られた「聖剣使いの因子の結晶」を入手し、同志たちの魂と邂逅したことから因子を得る。これにより聖剣を扱うだけでなく、新たに獲得した「聖剣創造」で聖剣を生み出せるようになり、さらには神の不在による天界のシステムの不備を突いた「魔剣創造」のイレギュラーな禁手「双覇の聖魔剣(ソード・オブ・ビトレイヤー)」の覚醒に成功する。「聖剣計画」首謀者を倒して一応の解決を見たことで仲間たちとの絆を深めていくようにはなったが、味方を守るために自分の命をすり減らしてでも戦う姿から周囲には心配されていた。教会の戦士たちのクーデター勢との闘いで、元エクスカリバー所持者のクリスタルディと自分たちの命が無駄ではなかったことを証明するために立ち向かい、再び命を削ろうと覚悟した際、デュリオの「虹色の希望」をその身に受けたことで、かつての同志たちの本当の望みとリアスやイッセーからかけられた大切な言葉を思い出し、精神の成長を見せたことで聖魔剣も新たな段階へ進化する。
- クーデターの終結後、同志だったトスカと再会できたときは涙を流して喜び、憑き物が取れたような温和な表情になり、トスカを生涯守ることを決意した。元々手先が器用で料理が得意だったこともあり、現在は眷属としての仕事で資金を貯めて将来的にケーキ屋を開くという夢を持っている。
- 剣士としてはテクニックを重視し、加えて「騎士」の特性を引き出した高速移動を得意としている。1つ目の禁手「双覇の聖魔剣」に加えて、9巻後にイッセーと訓練[注 27]を繰り返し、後天的に得た神器「聖剣創造」でも亜種禁手「聖覇の龍騎士団(グローリィ・ドラグ・トルーパー)」に覚醒する。主な戦法は多様な効果の剣を無数に創造しスピードで相手を翻弄する事で、創造した龍騎士団とのコンビネーションも得意とし、時に幻術などとも組み合わせる。ただし、「双覇の聖魔剣」と「聖覇の龍騎士団」を同時に使用することはできないため、禁手を戦闘中に切り替える必要が生じると体力の消耗が激しくなる。複数の神器を禁手化させているのは作中では木場だけであり、その優れた才能からグレモリー眷属内でもイッセーと互角の戦力とされ、悪魔上層部からの評価も彼と並んで高い。そしてイッセーとは互いに禁手化した上で命懸けの実戦訓練を繰り返しているため、作中でその実力は急成長を続けている。加えてパワー一辺倒なグレモリーチームにおける希少な純粋テクニックタイプであり、イッセーと並んでグレモリー眷属の中核を為すもう一方の支柱として眷属を支えている。また、眷属の中で最も駒のコストが低い1人であるため、「ダイス・フィギュア」のような特殊ルール下ではイッセー以上に活躍できる。流派は師と同じ天然理心流だが、剣技そのものよりも心構えを重視した指導を受けていたこともあり第4章中盤で吹っ切れるまではその剣技を封じて戦う。一方で、スピードを活かした回避技術に重点を置いているため防御力を犠牲にしており、肉体の強度の面では「元人間の転生悪魔」としての平均の域を出ないという弱点を抱えているため、足を止められ回避ができなくなると窮地に立たされることになる。
- 「禍の団」のジークフリートとは因縁が深く、作中で4度対峙している。当初はゼノヴィアを含めた2人がかりでも圧倒されたものの、彼との対戦を機に「龍殺し(ドラゴンスレイヤー)」の力を持った剣を創造できるようになるなど成長を遂げ、最終的にはジークフリートを撃破して彼が主力として使用していた「魔帝剣グラム」をはじめとする5本の魔剣から所有者として認められる。継承したての頃は強烈な呪いの力に振り回されながらも2つの禁手で制御する方法を模索していたが、ストラーダからの指導を受けてインパクトの瞬間だけオーラを出してパワー不足を補う技を学ぶなど徐々に使いこなしつつある。
- 魔法使いとの契約申込数についてはイッセーに次ぐ5番目で、年少ながら飛び級している優秀な少年魔法使いと短期契約を結んでいる。
- 主のリアスへの呼び方は今まで「部長」だったが、22巻の卒業式以降は「リアス姉さん」と呼ぶようになる。
- 「アザゼル杯」本戦トーナメント1回戦ではライバルのイッセーと全力で激突し、疑似龍神化したイッセーをグラムの「龍殺し」や2つの禁手、神速を駆使して翻弄する。しかし、「譲渡」によって精密なオーラの制御を狂わされて足を骨折し、それでも諦めずに攻撃を続けるが届かず、敗北する。
- 未来では200年先まで多忙なイッセーに代わって子供たちを育てているため、彼らからは第二の父と見られている。後進の指導にも当たっており、赤龍帝一家にとっては剣の師匠でもある。「邪神戦争」では前線に駆り出されている[19]。
- 作者の石踏は、本作の初期構想では主人公にする予定であったが、「少しキャラが弱い」ために同僚ポジションにしたとのこと[42]。
- ゼノヴィア・クァルタ[注 28]
- 声 - 種田梨沙
- 3サイズ:87/58/88
- 身長:166cm[1]
- 体重:56kg[1]
- 誕生日:2月14日[43][44][45][46][47]
- 種族:人間→転生悪魔
- ランク:「騎士」→「王」[15]
- 短めの青髪に緑色のメッシュを入れている[注 29]、目つきの鋭いイタリア人美少女。悪魔としての階級は下級悪魔→中級悪魔[6]→上級悪魔[15]。後述の戦闘スタイルから「破壊の双聖剣」の異名を持つ[48]。
- 元々はカトリック教会の聖剣使いで、生まれながらにして高い聖剣使いの因子をもつという希少な存在であり、アーシアに負けないくらい敬虔な信徒だった。教会時代は神の剣として悪魔・吸血鬼・魔物を容赦なく断罪してきたため、いつしか「斬り姫」「破壊魔」「神の許した暴挙」と揶揄されるようになる。しかし、聖剣奪還任務の際に神の死を知ったこととそのせいで教会から異端認定されてしまったこと、その両方のショックから自暴自棄になっていたところに勧誘を受け、リアスの眷属になって悪魔に転生する。そして、リアスのはからいで「駒王学園」の高等部2学年に転入する。22巻で3年生に進級し、イッセーと同じ3年B組のクラスになる。
- 悪魔に転生してからは「強い子どもを産みたい」という望みを抱くようになり、赤龍帝であるイッセーに子作りとその練習を大胆に迫るようになる[注 30]など、教会育ちで一般人と接する機会が少なかったせいか空気が読めないことや羞恥心に欠けている一面がある。以上のように、当初はイッセーを子作りの相手として見ていなかったが、「禍の団」との初戦闘の後で彼がミカエルに対してアーシアやゼノヴィアの神に祈ることの許可を直談判したことをきっかけに、彼を異性として意識するようになる。好みのタイプは「何事にも真っ直ぐな奴」[16]。イッセーが独立を果たした暁には彼の眷属としてついていくと宣言しており、彼の上級悪魔昇格に伴い「騎士」として「兵藤一誠眷属」に移籍、主に活動系の仕事を受け持っている。なおリアスへの呼び方は、「部長」から「マスター・リアス」に変えている。「アザゼル杯」での「天界の切り札」チームとの戦いの最中、劣勢に立たされる状況下で景気付けのようにイッセーに逆プロポーズする。教育の大切さを実感したこともあって子供は最低でも5人(内訳は男3人女2人)は作って幼稚園から私立に通わせたいと考えている。
- 14歳の時に出会ったイリナは、信仰する宗派こそ違えど、同年齢のエージェントとして幾度も戦いを乗り越えてきた相棒にして親友である。神の剣として努めていた自分が少女としての顔も見せるように変わっていったのも彼女の影響が大きい。自身の転生騒動の折に喧嘩別れし一時期絶縁状態となるも、三大勢力の和平後に和解している。悪魔に転生したアーシアに対しては当初、事情を知らずに一方的に「魔女」呼ばわりしたうえに自殺を助長する発言をしたことから、のちに自身が悪魔に転生したのを前後して謝罪している。同時に、アーシアとイッセーとの恋仲を進展させようと後押ししている場面も多くみられる。同じ施設で育ったグリゼルダは姉のような存在で、幼少期から一向に頭が上がらない。悪魔に転生してからは、三大陣営で和平が結ばれ彼女が転生天使となって駒王町に赴任してきてからも連絡を取っていなかったが、「魔獣騒動」後に再会し今までのことを叱られており、以降もたびたび説教されている。
- 本来は聖剣デュランダルの当代の使い手。ただし、デュランダルが強力すぎて扱いづらかったため、転生前は「破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)」を主に用いていた。悪魔に転生後はエクスカリバーを教会に返還したが、和平交渉後はデュランダルとエクスカリバーを合体・改良したエクス・デュランダルを扱うようになる。エクス・デュランダルの調整などで手元に武器がないとき、追加の武器が必要なときにはイッセーから聖剣「アスカロン」を借りて戦うこともある。
- 剣士としての技術面は木場に劣るがパワーで勝るタイプであり、破壊力特化のデュランダルとの相性もいい。得意技は開戦直後にデュランダルの聖なるオーラを叩き込む「開幕デュランダル砲」。しかし、「時間をかけて短所のテクニックを補うよりも、(テクニック勝負は木場に任せて)強みのパワーを伸ばす」というテクニック軽視の指向にあったため、木場に大きな負担をかけていた。「魔獣騒動」後に、ミリキャスに自分の弱点を指摘されたことが堪えて、現在ではエクス・デュランダルの力を十全に扱えるようになるための訓練を行っているが、元から使っていた「破壊」の力以外の習熟度には相性の問題などからかなりムラがある。そのあと、ストラーダとの戦闘でデュランダルの特性を理解し、真のエクスカリバーとの聖剣二刀流というスタイルを確立する。さらにイッセーとリアスの合体技を参考にした強化形態「真紅の破壊龍騎士(クリムゾン・ディストラクション・ドラグナー)」も開発している。また「アザゼル杯」予選終盤にてシェムハザからエクスカリバーの鞘を譲渡され、限定的な不死性を獲得する。
- デュランダルの使い手として類い希な才能を持っているが、「歴代最高峰」にはなれてもストラーダを超えて「歴代最強」にはなれないと言われている。教会の戦士たちのクーデターでストラーダと戦った時には、戦いの中でデュランダルの本質について教授され、仲間と共に老齢でスタミナが尽きた彼を退けた。「アザゼル杯」本戦1回戦にて全盛期のストラーダと再戦し、イリナと黄龍を交えて試合終了まで粘ったが、終始圧倒され続けるという結果に終わる。だが、ストラーダがあと30年は現役を続けることを宣言したことを受け、いつか必ず彼を超えたいと決意を新たにする。
- 人手が足りない状況下では率先して穴を補おうと考えるが、人手が足りている状況になると途端に気が抜けるという欠点があり、今ではイッセーと並ぶ新旧オカルト研究部における脳筋の代表格になってしまい、同学年で一番の問題児扱いされている。ただ、方々から「パワーバカ」呼ばわりされているものの実際は頭脳明晰であり、学園生活における座学に関しては小説17巻で期末学力テストで高得点を取っている。また、運動神経が抜群で、誰とでも分け隔てなく接するため、男子と女子の両方から慕われており、とくに1年女子からは人気がある。
- 駒王学園への転入以前は通学経験がなく、わずか1年に満たない学生生活で多くのことを得られたと感じており、学校への感謝の念から17巻で生徒会長に立候補し、19巻の生徒会選挙で花戒桃と生徒会長の席をめぐって争った。スピーチで生徒たちと学園への愛を貫き通して語った結果、アーシア、イリナ、桐生、グリゼルダも涙を流して感動するなど多くの生徒の支持を得た接戦の末、新生徒会長に当選する。この件が契機となったのか何かを教える仕事に就きたいと思うようになり、将来は進学を目指す生徒のための塾を開きたいと考えている。「アザゼル杯」予選での「ソーナ・シトリー」チーム戦では、レイヴェルにわがままを言って前生徒会長のソーナと一騎打ちに望み、自身の不足を認めた上で己の考えを突きつけ激戦の末に辛勝する。
- 「地獄事変」の後で上級悪魔に昇進した際に、イッセーの元から独立しないまま訳ありの者を集めて眷属を作りたいと考え、アジュカに直接相談して処分を保留していたバルベリスとヴェリネの身柄を引き取り、レーティングゲームの試合や大会に出場できない代わりに特例として「女王」と「戦車」を「変異の駒」にしてもらったほか、前科や出自を危険視されていた黒歌も眷属に入れ、シトリー当主になったソーナから仁村を預かる。
- 未来ではイッセーの仕事を手伝う傍らで、冥界の一流大学を目指す学生が通う塾の塾長をしている。青春を人並みに謳歌できなかった反動で誰より教育熱心になり、赤龍帝一家の教育係になっている。また、13年後、30歳前後で長男(一家では次男)の漸・クァルタを出産する[19]。
- ギャスパー・ヴラディ
- 声 - 佐倉綾音
- 身長:150cm[1]
- 体重:40kg[1]
- 誕生日:3月14日[49][50][51][52][53]
- 種族:転生悪魔(ハーフヴァンパイア)
- ランク:「僧侶」(変異の駒)→「王」[15]
- 金髪と赤い双眸をしている美少年で、デイライトウォーカーと人間のハーフ。駒王学園高等部の1年生→2年生。イッセーからは「ギャー助」、小猫たちからは「ギャーくん」のあだ名で呼ばれる。悪魔としての階級は下級悪魔→中級悪魔[6]→上級悪魔[15]。
- 視界に入った物の時間を停止できる時間系神器「停止世界の邪眼(フォービトゥン・バロール・ビュー)」改め、新規神滅具「時空を支配する邪眼王(アイオーン・バロール)」の所有者。
- 女装趣味がある男の娘。水着も女性用のものを使用するなど、その女装趣味は筋金入りであり、アザゼルが引き起こした「性転換実験」では、「おっぱいがほしいです」と宣言していた。学園のクラス内では人気が高く、冥界でもそちらのコアなファンが多数いる。
- 吸血鬼の名門であるヴラディ家の出身であるが、母が人間であったため、純血を重視する吸血鬼の社会では親兄弟からも差別的な扱いを受けており、身に宿る神器のせいで人間社会でもバケモノ扱いされていた。同じハーフヴァンパイアで幼なじみのヴァレリー・ツェペシュの尽力によって吸血鬼の国から脱出するが、ヴァンパイアハンターの手に掛かって命を落とし、リアス・グレモリーに救われて悪魔に転生する。
- そういった経緯から重度の対人恐怖症となり、封印が解けたばかりの頃は外出することを嫌がっていた。怯えてよく段ボールに隠れていることから、ついたあだ名が「段ボールヴァンパイア」。この姿が劇場版「魔法少女マジカル☆レヴィアたん」の監督の琴線に触れたことで、当初の予定とは変わってラスボスの「段ボールヴァンパイア神」として映画に登場することとなる。当初は引きこもり期間が長かったために戦闘経験に乏しく咄嗟の判断が苦手だったが、激戦を乗り越えることで克服している。
- リアスの配下になった当初は、神器をコントロールできなかったことと、リアスがギャスパーを制御できなかったため、駒王学園旧校舎の一室に封印されていた。そのため1巻からその存在は示唆されていたオカ研初期メンバーだが、初登場となる4巻までイッセーは会ったことがなかった。しかしライザー・フェニックスとコカビエルとの歴戦でイッセーが活躍し、冥界の上層部がリアスの力を認めたことで封印が解かれる。封印解除後はアザゼルが組んだ「引きこもり脱却計画!」などを経験するうちに徐々に人付き合いができるようになり、今では旧校舎を出て兵藤家の近くのマンションで木場と同居している。
- グレモリー眷属の貴重な稼ぎ頭で、イッセーたちよりも業績は上。主にパソコンを介して人間と契約を取っているため、パソコンの扱いが達者。また、好きな漫画やゲームの紹介動画を自分で編集し、匿名で動画配信サイト「デビチューブ」に投稿している[54]。
- 封印解除後、厳しくも親身に関わりあったイッセーのことを尊敬しており、彼によく懐いている。今ではイッセーの弟分であり、根性面で相当に「イッセー化」している。バアル戦ではゼノヴィアがデュランダル砲のチャージを行う時間を稼ぐために満身創痍で立ち上がり盾役を果たし、「禍の団」に小猫、レイヴェルと共に攫われた際には、体を張って2人を守っている。自身の神器がイッセーの「乳語翻訳」「洋服破壊」と組み合わさると凶悪な効果を発揮するということもあり、実戦でもしばしばペアで行動する。同級生の黄龍はライバルであり、たまに組手をしてお互いを高めあっている。
- 吸血鬼の派閥「ツェペシュ派」の少女ヴァレリー・ツェペシュとは幼なじみであり、派閥争いのあいだで翻弄される彼女を救うべく、向かったルーマニアでみずからも吸血鬼同士の争いとその影で暗躍する「禍の団」の企みに巻きこまれる。この騒動時に、ヴラディ家追放の真の理由も明かされたあと、戦いの中でギャスパー・バロールとしての人格を完全に覚醒させ、再会した父や祖国と決別し、意識不明のヴァレリーを救うべく聖杯の奪還を決意する。19巻でストラーダに渡された聖杯の欠片の効果でヴァレリーの意識を取り戻せたときは涙を流して喜び、それ以来彼女の世話を甲斐甲斐しく焼いている。
- 分類ではテクニックタイプに近いサポートタイプだが少々特殊な立ち位置であり、ゲームでは神器の使用がルールで禁じられることも多いため、肉体を無数のコウモリに変える能力を使って小猫と共に索敵要員としても活躍する。姿は鏡に映り、影も見え、ニンニクや水場も弱点というよりは苦手といった程度だが、シトリー眷属とのゲームの時に大量のニンニクを使われて最初にリタイアさせられたため、ニンニク嫌いを治すための特訓も行なっている。第4章以降はバロールの力で戦闘することが増えて眷属内でも最強格の実力者に成長し、最終章では修行を積んだことで腕などの体の一部だけを闇で覆って強化する「バロール部分変化」を編み出し、ほぼ生身のままでパワータイプの役目を果たせるようになる。
- 「地獄事変」後に上級悪魔へ昇進した際、イッセーやリアスのような立派な悪魔として眷属を作ってみたいと考えたため、独立はしないまま「悪魔の駒」の授与を受け、眷属探しを開始する。
- 主のリアスへの呼び方は今まで「部長」だったが、22巻の卒業式以降「リアスお姉ちゃん」と呼ぶようになる。
- 未来については#ギャスパー(30年後)を参照。
- ギャスパー・バロール
- 闇ギャスパーこと、ギャスパーの中にいるもう1人のギャスパー[55]。彼の存在がヴラディ家がひた隠しにしていたギャスパー追放の真の理由であり、ギャスパーの転生に「変異の駒」が必要だった理由でもある。
- 生まれたときのギャスパーは、人の形をしていない黒く蠢く不気味な物体であり、禍々しいオーラに包まれた形容しがたい存在であった。それを見た母は自分の胎内に宿っていたモノの異形さに精神に異常をきたし、数時間後にギャスパーが通常の赤ん坊の姿に変化したときにはショック死していた。出産に立ち会った産婆を含めた従者たちも数日以内に次々と変死し、父は生まれたばかりのギャスパーが周囲の者に無意識に力を使い、呪殺したのだろうと推測している。
- その正体は、まだギャスパーが母の胎内にいるときに魔神バロールの断片化された意識の一部が宿って生まれた存在であり、ギャスパーが「停止世界の邪眼」を持って生まれたのも、バロールの力が神器を引き寄せたためではないかとアザゼルは推測している。
- 自身のことはバロールであってバロールではない「ギャスパー・ヴラディ」だと断言し、神性はすでに失われて魔の力のみが残った存在だと語っている。自身の意識の覚醒にはヴァレリーが関わっているらしく、当時まだ「幽世の聖杯」の力に完全に目覚めていなかった彼女が、無意識のうちにその力を使ったのではないかと考えている。そのため、表のギャスパーとは違った意味でヴァレリーのことを恩人だと認識している。
- こちらの意識の際は、声のトーンが低くなって口調が大きく変わり、性格も好戦的かつ冷酷で、敵に対しての容赦がなくなるが、仲間想いな点は変わらず、オカルト研究部のメンバーやヴァレリーのことは決して傷つけないと誓っている。
- 作中では、「禍の団」のゲオルクからイッセーが死んだと教えられた際にはじめて表出し、ショックから「すべてを闇に染める力」を解放し、ゲオルクが使う魔法と神滅具の能力すべてを無効化させたことで、サイラオーグをしても「化け物のたぐい」と戦慄させる。その後のグレンデル戦で一瞬だけ発動し、吸血鬼マリウス・ツェペシュ戦を経て自我を完全に確立させ、グレモリー眷属と対面する。
- この意識がでてきているとき、ギャスパーの姿は闇のオーラを放つ5メートルはあるドラゴンに酷似した巨体の生物に変わり、闇の領域を形成して闇の魔物を無数に生みだして使役する。バロール自身はこの姿を「禁夜と真闇たりし翳の朔獣(フォービトゥン・インヴェイド・バロール・ザ・ビースト)」と名づけており、あまりにも「停止世界の邪眼」の力を逸脱した能力であることから、後に14番目の新規神滅具として認定されている。この状態ではイッセーと視界を共有できる能力をもち、かつてイッセーが「覇龍」と化して暴走したときに使った時間停止の力は、視界で繋がった自分の能力であったと語っている。本体は口の部分から闇のオーラを吐き出して攻撃するほか、イッセーに感化されたのかその巨体を活かすために近接戦闘の訓練も行っており、量産型グレンデルを圧倒するほどのパワータイプに成長する。さらに、リアスと合体する「禁夜と真闇の滅殺獣姫」を開発しており、彼女の影に潜んで待機する能力も習得している。
- ギャスパー・バロールの力を見たヴァーリはリアスに、近い将来眷属の使用制限がかけられるだろうと語り、イッセーよりもよっぽど危険な存在だと指摘する。
- ロスヴァイセ
- 声 - 加隈亜衣[56]
- 3サイズ:96/61/89
- 身長:173cm[1]
- 体重:59kg
- 誕生日:8月8日[33][57][58]
- 種族:ヴァルキリー→転生悪魔
- ランク:「戦車」
- アースガルズの主神・オーディンのお供を務めていた半神ワルキューレの1人。悪魔としての階級は下級悪魔→中級悪魔[6]→上級悪魔[15]。
- オーディンが日本の神々と会談を行うために来日した際、その御付きとして共に来日するが、アースガルズの悪神・ロキの件への対処中にオーディンに帰国されて途方に暮れていたところ、リアスから提示された好条件を承諾して悪魔に転生し、グレモリー眷属最後の駒「戦車」として仲間に加わる。この件をかなり根に持っており、オーディンと再会した際にはその恨みを晴らすべく襲い掛かったことがある[注 31]。護衛を務めるために必要だったことから、運転免許をはじめ各種資格を取得している。イッセーの上級悪魔昇格に伴い、リアスの説得を受けて彼の「戦車」として「兵藤一誠眷属」に移籍し、事務所では主に魔法関係の仕事を受け持っている。
- 北欧の片田舎の出身で、精霊との交信や降霊術を得意とする半神の一族に一人娘として生まれる。両親は北欧の神に仕える戦士で、多忙で家に帰ることは稀だったため、幼少時は祖母に育てられたお婆ちゃんっ子。祖母のゲンドゥルと会話するときだけ(イッセーに惚れてからは彼関連で照れたときも)かなり重度の方言に戻るため、新たな残念属性が追加されたとイッセーが述懐している。祖母への恩返しも含めて、何もない故郷にディスカウントストアを建てることを目標にしている。同時に優れたヴァルキリーだった祖母への劣等感も抱いており、紋章の継承に失敗したことや経費削減の影響もあってオーディンの護衛に抜擢されるまでは閑職に回されていたことで自身を卑下することもあった。
- 北欧系の術式魔法や精霊魔法に長けており、必殺技はあらゆる属性と種類の攻撃魔法を一斉に展開して相手に叩き込むフルバースト。その威力は強大で、戦闘力はリアスや朱乃を大きく上回り、魔法のパワーだけならヴァルキリー時代の先輩だったブリュンヒルデを超えている。さらに、魔法をより効率よく使えるように術式に独自の改良を加えている。当初は攻撃魔法重視に傾倒し「戦車」でありながら防御面を若干軽視していたが、英雄派のヘラクレスとの戦いで攻撃が通じず容易に防御を破られ敗北したことで自分の特性を見つめ直すようになり、里帰りして行った修業により北欧の防御系魔法を片っ端から覚えて鉄壁の防御力を獲得、現在は名実共に眷属の盾役兼砲台役を務めている。また、駒王町を覆う結界の担当者の1人でもあり、クリフォトとの戦いの中で結界術式の研究を重ね、アーシアが手なずけた量産型邪龍の情報した量産型邪龍の動きを封じるフィールドや一時的にトライヘキサの動きを止めるトライヘキサ専用の束縛結界、発動に時間はかかるがアンチマジックすら通用しない強固な結界などを開発する。イッセーの眷属となってからは味方を強化する魔法により、貴重なサポート役としても活躍している。「アザゼル杯」予選終盤に、シェムハザ経由で北欧の神の武具であるミスティルティンの杖を譲渡され、さらなるパワーアップを果たす。一方で一族が代々継承してきた降霊術の術式を覚えられなかったために、実家の家紋を受け継げなかったことに負い目を感じている。
- 性格は物事に細かくクール、真面目で規律に忠実たらんとしているが、堅物すぎてどこか抜けている残念なところがある。主婦のような節約生活を送っており、金銭面にシビアで浪費には厳しい態度をとる[注 32]。生活品の大半は100均、衣類はタイムセール品、化粧品にはほとんどお金をかけない。100均巡りが趣味で、日本の良さを100均で語ろうとする癖がある(イッセー曰く「100均ヴァルキリー」)。「デビチューブ」に動画を投稿する企画では100均アイテムの紹介動画を作り、一般市民視点が受けて眷属内で最も多く再生される[54]。休日にはデパートのタイムセールでおばさんたちとセール品を奪い合い、余った小銭を入れた貯金箱を振って貯まり具合を確認するのを1日の楽しみにしている。そのせいでオーフィスからは「貧乏くさくて、幸薄そうな銀髪のお姉さん」と認識されているが、一方でグレイフィアには「自己管理のできる素晴らしい女性」と高く評価されている。さらに非常に酒癖が悪く、ヴァルキリー時代から溜め込んだストレスもあって少量のアルコールが入るだけで劇的にタガが外れて暴れるうえ、酒量が増えると悪酔いして嘔吐することから「酔いどれヴァルキリー」とも呼ばれる。
- また、学生時代はヴァルハラの英霊たちの話題に興じる同級生には目もくれずに勉学に励んだために灰色の青春を送ったと考えており、生まれてから一度も恋人ができたことがないのを極端に気にして、そのことを指摘されると狼狽し泣き出す。疲れがたまっているせいか、年齢の割に妙に年寄臭い言動が多くなることもある。
- 年齢は10代でイッセーたちと大差ないが、祖国では飛び級を果たして大学課程まで修了した才媛。転生後、最初は学生として駒王学園に所属するようリアスに勧められたが、今更高校の授業を受けても仕方がないと教職を望む。担当科目は公民科。しかし、歳が近いことから生徒たちには「ロスヴァイセちゃん」と呼ばれて親しまれており、教師としての威厳はあまりない。学生たちには早々に本性がばれてしまい「残念美人」と思われつつも、友達の延長線上という形ではあるが絶大な人気を得ている。オーディンのお守りから解放されたものの、転職後もアザゼルから面倒事を押し付けられるなど新たな職場でも苦労が続いている。22巻でアザゼルの代わりにオカルト研究部の顧問になり、年度が改まってからはイッセーたちがいる3年B組の担任教師になる。また、その魔法の腕前を見込まれて、将来的にアウロス学園で講師をしてもらいたいと打診されている。
- 学生時代にトライヘキサに関する論文を書いたことからクリフォトに狙われることになり、特にユーグリットから異様な執着心を抱かれる。アウロス学園防衛戦でユーグリットに捕らわれ、そこをイッセーに救われて以来彼に好意を抱くようになる。他のヒロインたちより後発であることから若干の遠慮があり、奥手でグイグイ押すタイプではなく、恋愛経験がないためにウブな反応を見せることが多いが、好きな服装を遠回しに聞いてみたり裏にハートの刺繍を入れたお守りを渡したりと少しずつアピールを重ねている。アースガルズの新主神ヴィーザルとのお見合いが持ち上がった際にイッセーにファーストキスを捧げ、「アザゼル杯」予選の「王たちの戯れ」チーム戦でプロポーズを受け入れる。
- 魔法使いとの契約についてはヴァルキリーが持つ世界樹の知識などを求められて、リアスに次ぐ2番目に多い契約申し込みを受けた。
- 未来では13年後に長女(一家では次女)のヘルムヴィーゲを出産する。現代で才能を開花させた結界魔法は役に立っており、娘たちが30年前へタイムスリップした際には神や「四将」でも脱出に苦労するような結界兵器を持たせている[19]。
眷属以外のオカ研メンバー
- アザゼル
- 声 - 小山力也
- 身長:188cm[1]
- 体重:82kg
- 種族:堕天使
- 全知全能の「聖書の神」に逆らって人間に知識を与えた元天使の1人にして、堕天使の組織「神の子を見張る者(グリゴリ)」の初代総督。本作における語り部の一人。「おっぱいドラゴンの歌」の作詞者。
- 矯正な顔立ち[注 33]と、前髪が金髪で顎鬚を生やした、いわゆる「チョイ悪オヤジ」的な外見と、背中に生えた12枚の黒い翼が特徴。
- 研究者気質の持ち主で、特に神器の研究にのめり込んでいる。そのため神器に関する豊富な知識を有しており、神器を使いこなすための訓練方法を考案しているほか、後に自身の手で人工神器やその補助装置を作成している。ノリが軽く、思いつきで危険な実験を行う(主な被害者はイッセー)など作中屈指のトラブルメイカーでもあるが[注 34]、その一方、カリスマ性の高さや面倒見の良さから人望は厚いといった一面もある。兵器以外の開発も行っており、戦国時代は日本で活動しながら近代的な女性用下着などを作っていた。人工神器の名付けからも推察できる通り若干中二病気質で、ミカエルの証言によると天界にいた頃はもっと重症だったらしく、メモを頻繁に取る癖が災いして書き記したまま天界に放置していた(内容が中二病な)研究資料をミカエルに公表され辱められたこともある。「不真面目を体現したような人物」とまで言われることもあるが、永く生きているだけあって力の抜き方を心得ているため仕事はきちんとこなしており、物を教えるのはうまいので担当クラスの成績も良好。加えて若い男性教員とも仲が良い。
- 当初は素性を隠して人間の契約相手としてイッセーに接触したことや、堕天使の総督であることからあまり信用されていなかったが、自身の豊富な知識で戦闘を手助けしたり、グレモリー、シトリー両眷属の成長に大きく貢献したことで、現在はイッセーたちからの信頼は何があっても揺るがないほどに高くなっている。教師として行った授業も好評で、多くの生徒たちからも慕われている。その有能さと各勢力への大きな影響力から敵味方問わず最重要人物とみられており、周囲からは暗殺を危惧されている。
- 女好きが原因で堕天しており、他勢力の重鎮との会合ではしばしば接待として夜の歓楽街に繰り出す。過去には数百のハーレムを作ったこともあり、イッセーから尊敬されているが、本人としては現総督であるシェムハザを初めとする古くからの友人たちが知らない間に他種族の女性たちと結ばれ、身を固めていることに複雑な思いを抱いている。
- 戦友であるバラキエルの妻を自分のせいで死なせてしまったと悔いており、バラキエルの娘である朱乃が姫島の者に追われて窮地に陥りそうなところを陰で救っていた。朱乃のことは「姪」のように思っているため、他の女性へのスケべな視線とは違う肉親に対する慈愛に満ちた表情を見せる。
- 未婚で実子もいないが、7年前から保護者として面倒を見ているヴァーリに対しては息子のような情を抱いており、彼からも実父以上に慕われていた。ヴァーリとイッセーを「最後で最高の教え子」と評しており、当代の二天龍の歴代にない特殊な成長に貢献したことは、数ある功績の中でも非常に大きいものだと他勢力からも賞賛されている。
- 第2章中盤での「駒王協定」締結後、化学教師として駒王学園に赴任し、オカルト研究部の顧問となる。駒王町にはいくつも不動産を所有している。第3章終盤でヴァーリの頼みを聞き、「禍の団」のトップであったオーフィスを他陣営に断りを入れずに兵藤邸に手引きし、その結果、イッセーが一時生死不明になるという事態を招いてしまう。「魔獣騒動」時には、ハーデスを牽制するため鳶雄を伴いサーゼクスやデュリオと共に冥府へ向かい、事件後は協定違反の責任を取って総督を辞職。第4章では駒王学園を中心とした地区の監督、および特別技術顧問を務めるほか、16巻以降「D×D」の技術顧問兼総監督を務めることになる。
- 「禍の団」のカテレア・レヴィアタンと戦った際に左腕を失い、以降は自ら開発した義手を装着して腕を補っているが、その後も最上級死神のプルートと互角の戦闘を繰り広げるなど、研究者肌だが戦闘能力も高い[注 35]。また、「神の子を見張る者」総督時代は五大龍王の一匹・ファーブニルと「契約」を交わし、人工神器「堕天龍の閃光槍(ダウン・フォール・ドラゴン・スピア)」の疑似禁手「堕天龍の鎧(ダウン・フォール・ドラゴン・アナザー・アーマー)」を使用していたが、総督を辞したことに伴い、契約をアーシアに引き継いでいる。その後は「堕天龍の鎧」を失い、前線に出ることも少なくなったが、それでもグレンデルの攻撃を無傷でさばき、痛打を与えるという高い技量を見せている。
- 「邪龍戦役」直前に、30年後の未来から来たギャスパーやイッセーの子供たち10人と出会っており、彼らと共に、30年後の未来から襲撃してきたロキと「四将」と戦ったことがある。その際、テュポーンと一度限りの契約を結び鬼手(カウンター・バランス)「破壊獣の王鎧(ディザスター・タイフーン・ビースト・アナザー・アーマー)」に至りロキを撃破、「UL」との戦いの中で構築した捕縛結界を使いルマ・イドゥラを拘束する。歴史への干渉度が極めて低いと判断されたことで、タイムパラドックス防止のための記憶改ざんは受けず、ギャスパーとイッセーの子供たちが30年後の未来に帰った後に、「Top Secret」と記されたレポートをアジュカや信頼できるごく一部のVIPにのみ残す[19]。
- 「邪龍戦役」終結時には大人としての責任を果たすべく、ヨーロッパの地でヴァーリチームや「刃狗」チームに別れを告げて、他の神話体系の神々と共に「隔離結界領域」内に向かう[注 36]。姿を消した理由は表向き「国の家族の問題」ということになっており、駒王学園では突然の退職を惜しまれる。その後の定期連絡でイッセーに対して自分の代わりに神滅具使いなど超越した力の持ち主を探し、将来の危機に備えるよう頼んでいる。なお、所有していた不動産以外にも「アレなイタズラ」が残されたままの物件が駒王町一帯に存在しており、グレモリー眷属、グリゴリ、明王不動産が協力して後始末に当たっている[59]。
- 『堕天の狗神 -SLASHDØG-』にも登場する。生まれつき禁手化の能力を持ちながら、力に取り殺されることなく無事に成長した鳶雄に注目しており、彼が10歳の頃に一度顔を合わせていた。自らの組織から出た裏切り者のせいで陵空高校の学生の過半数が人体実験の被害者となってしまった責任をとるため、「裏切り者の捕縛」と「学生やその家族の救出」を目的として行動した。各勢力との関係性もあって自分が積極的に行動するわけにもいかないという表向きの理由に加え、鳶雄たちの力を見極める必要があるという目的もあり、心苦しく思いながらも彼らに「虚蝉機関」が起こした事件の解決を依頼した。その後、壊滅寸前の虚蝉機関に自ら姿を現して鳶雄を暴走から救い、意識を取り戻した彼にラヴィニアとヴァーリからの嘆願を聞いて処分を取りやめたことを告げた。その後は鳶雄、夏梅、鮫島、紗枝、詩求子を「堕ちてきた者たち」で保護しつつ、ラヴィニアとヴァーリと組めるのが彼らしかいないこともあって、「黒刃の狗神」と「四凶」を実戦で鍛えるために任務を与えて経験を積ませていた。
- 紫藤 イリナ(しどう イリナ)
- 声 - 内田真礼
- 3サイズ:87/59/89
- 身長:164cm[1]
- 体重:56kg
- 誕生日:9月29日[33][60][61][62][63]
- 種族:人間→転生天使
- ランク:ミカエルの「A(エース)」→「K(キング)」[15]/「騎士」枠(「燚誠の赤龍帝」チーム)
- 元人間の転生天使「御使い(ブレイブ・セイント)」。転生前は「擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)」を扱うプロテスタント教会所属の人工聖剣使い。天真爛漫かつ実直な性格に敬愛の精神を持つ敬虔な信徒であり、当時敵対していたアーサーやオーフィスともすぐ打ち解けている。
- イッセーの幼馴染で、今でこそ栗毛ツインテールの美少女だが、幼少時は男の子顔負けのやんちゃぶりを発揮しており、再会するまでイッセーからは男の子だと思われていた。両親はともに健在で、父・トウジは牧師兼エージェント、母はイギリスで和食の小料理屋を営む。なお、妄想癖は父譲り、テンションの高さは母譲りである。
- 普段の振る舞いからは想像できないが、信仰心はゼノヴィアやアーシアよりも強い。そのために三勢力の和平が成立するまでは異教徒や悪魔に対し無神経に差別的感情や言動をとってしまうことが多く、当初アーシアに対して彼女の事情を知らなかったのが原因とはいえ異端者扱いしてかなり辛らつな態度をとる。「神の不在」を知らなかったとはいえ悪魔に転生したゼノヴィアにも辛辣な言葉を浴びせてしまったようで、和平後に再会したときには彼女やアーシアに当時のことを謝罪する。また、アーシアがイッセーと恋仲になることに関しては、先述のアーシアに暴言を吐いた件での立場的な負い目もあり、自身が語り部を務めた際には「イッセーはアーシアの思い人」と自身よりアーシアを優先して語っている。
- 幼少のころはイッセーとよく遊んでいたが、プロテスタント教会に才能を買われて英国に転居し疎遠となっていた。奪われた3本の聖剣エクスカリバーを奪還する任務を帯びてゼノヴィアと共に来日し、偶然にも悪魔となっていたイッセーと数年ぶりに再会する。任務中に追跡していたコカビエルらに返り討ちにされて聖剣を奪われてしまい、翌日イッセーたちに保護されて事件解決まで治療のためソーナに預けられていた。そのおかげで神の不在を知らされず異端とならなかったため、全てが終わった後に悪魔になったゼノヴィアから渡された聖剣と奪還した聖剣の破片を手に帰国する。
- 後に信仰心と社交性の高さから、これからの転生天使を何者よりも体現できる一番の適任者という理由で天使長ミカエルの使徒に選ばれ、「御使い」に転生。このときにミカエルより神の不在を知らされ、その時はショックのあまり7日7晩寝込んでしまったが、信仰の対象をミカエルへ変えることにより、なんとか精神的に立ち直る。「御使い」としては「A(エース)」に位置づけられている。
- ミカエルの命を受けて天界側の駒王町スタッフとして日本へ派遣され、2学期から駒王学園高等部2学年に転入する。天界からの出向組であるため、グレモリー眷属ではない。また、当時オカルト研究部にも入部していなかったが、よくオカルト研究部の部室にいるため作中ではオカルト研究部員として扱われることが多く、自分で作ろうとしていた部活が結局認められなかったことや3年生の卒業とゼノヴィアの生徒会入りで部員が減ることもあって18巻で正式にオカルト研究部に入部した。22巻で3年生に進級し、イッセーと同じ3年B組のクラスになる。なお、天使なので他のオカ研メンバーの悪魔としての仕事を直接手伝うことはできない(差し入れを持ってくる程度なら許容範囲)ため、その間は信徒の悩み相談など天使としての仕事をこなしている。16巻では他の御使いやグレモリー眷属同様「D×D」のメンバーとなる。
- 戦闘スタイルは剣士で、木場と同じくテクニックを重視し、スピードを生かしたトリッキーな動きを得意としている。転生前は擬態の聖剣を使っていたため、七つのエクスカリバーの特訓に励むゼノヴィアに擬態の聖剣の扱いを教えている。木場から聖魔剣、ロスヴァイセから魔法を教わっていることからイッセーからは「悪魔で分類するならテクニックのウィザードタイプ」と評されている。転生後は光の剣や量産型聖魔剣(試作品)を使用しており、18巻で父・トウジから聖剣オートクレールを渡されてからはそちらを主に使用するようになる。光力の扱いも得意で、擬態の聖剣を模した光力の鞭や、ビナーとのコンビネーション技で使うマーキング用の光の首輪などを編み出している。光の力と聖剣のオーラを使えるため、悪魔にとっては天敵と言える存在である。
- ミカエルの使徒であることから信者の中にもファンが多いのだが、常々自信満々に「私は天使」と吹聴するため、その立ち居振る舞いを知る者たちからは天使に相応しくないと見なされ、「自称天使」という不名誉な渾名を付けられていた。だが、激戦を潜り抜け実力を高めたことで17巻で天使としての格が上がって翼が4枚になり、天界が保管する聖なる武器の使用許可が簡略化されるようになる。さらに「地獄事変」の後、「D×D」としての活躍を評価されて一気に2段階昇格して最上級天使になり、自分の「御使い」を作る権限も与えられる。スートはミカエルと同じくスペード。
- 日本育ちであるにもかかわらず変に日本を解釈しており、日本語の解釈についても「弱肉強食」を「弱者でも強者でも平等に焼肉を食べられる権利を持つ」と回答するなど斜め上になることがあるため、ゼノヴィアには「自称日本育ち」と揶揄されており、学校内でも彼女曰く「時折とてもお馬鹿になる」奇行に走っているため、他の学生からは「変な奴」と思われている。
- イッセーとはお互いファーストキスの相手同士。ロキ戦直後のころはまだイッセーに対する想いは微妙だったが、時が経つにつれ次第に好意を抱くようになり、天使に転生してからはイッセー絡みでたびたび堕天しかけている。その一方で、イッセーだけでなく仲の良いアーシアやゼノヴィアなどの周囲の面々のほとんどが悪魔で、自分だけが天使であることに内心引け目を感じ悩んでもいたようで、積極的に接することができずにいた。しかし、父やミカエルの計らいで悪魔であるイッセーとも問題なく子作りが可能になったことから関係を進展させ、クリスマスにイッセーとキスして以来、彼を「ダーリン」と呼んで以前よりも積極的なスキンシップをするようになった[注 37]。そして、「アザゼル杯」での「天界の切り札」チームとの戦いの最中、ゼノヴィアの逆プロポーズに乗じる形でイッセーに逆プロポーズする。
- アーシアやゼノヴィアとは親友であり、共に「教会トリオ」を結成しているが、信仰する宗派の違いからゼノヴィアとはしばしば口論に発展することがある。家電量販店でホームベーカリーを天界の経費で購入して以来パン作りに興味を持ち、たびたび「イリナベーカリー」を開くようになる。大学卒業後はパン屋を経営したいと考えていたが、「邪龍戦役」で天界陣営が大打撃を受けてしまったためそれどころではなくなるかもしれないという事態になっている。
- 「アザゼル杯」では、アーシアやゼノヴィアと共に大きな競技に参加したい、イッセーへの愛に正直に生きたいという2つの理由から、上司の許可を得て天界陣営ではなく「燚誠の赤龍帝」チームの「騎士」枠で出場する。
- 原作では3巻以降6巻の再登場まで出番がないが、アニメ2期では原作4巻に相当する三大勢力の会議にも参加しており、木場とゼノヴィアと協力して「擬態の聖剣」を使い「禍の団」の構成員を倒している。
- 未来では天界での仕事が忙しくてほとんど家に帰れず、たまに帰ってきても疲れてすぐ寝てしまうというくたびれたOLのような生活を送っている。13年後、30歳前後で、長男(一家の三男)の紫藤真を出産する[19]。
- レイヴェル・フェニックス
- 声 - 西明日香
- 3サイズ:85/59/84
- 身長:153cm[1]
- 体重:47kg
- 誕生日:6月3日[64][65]
- 種族:純血悪魔
- ランク:「僧侶」→「王」
- 「元72柱」フェニックス家出身の金髪ツイン縦ロールの少女。悪魔としての階級は上級悪魔[66]。小柄な割に胸が豊かで小猫から若干嫉妬されている。貴族の出だがケーキ作りが趣味で家事もこなせる。目下のライバルはチーズケーキが得意な木場。
- 三兄ライザーの眷属として一度オカルト研究部の面々と敵対したが、リアスの婚約を破棄させるために兄と決闘したイッセーの勇姿を見て好意を抱くようになる。少々ツンツンしていて高飛車なところはあるが、根は素直な優等生である。
- ライザーの眷属を経て母の眷属となっていたが、事実上はフリーの立場だった。これはいつでも他の者の眷属となれるようにするという理由からで、このことも含めて両親からは赤龍帝との仲が深まることを大いに期待されており、駒王学園に来ることになった理由にもその意向が反映されている。そして、イッセーの上級悪魔昇格に伴い、彼の「僧侶」として「兵藤一誠眷属」に移籍する(「アザゼル杯」では場合によって「兵士(2)」枠)。
- ライザーの女誑しぶりに呆れており、自分が眷族に選ばれた理由が妹属性のハーレム要員と知った時には憤慨していた。その後、ライザーがイッセーに敗北して引きこもりになった件では、ゴシップ記事を書かれ放題になったことなどの不平不満をイッセーたちにぶちまけている。だが、基本的に兄のことは慕っているため、引きこもり解決のために駆け回り、恥を忍んでグレモリー眷属にも助けを求めている。
- 10巻で見聞を広げるために駒王学園に転入し、オカルト研究部に客分扱いで入部した。学年は高等部の1年で、クラスは小猫・ギャスパーと同じ。オカルト研究部入部後は、サーゼクスの要請を受けてイッセーのマネージャーに就任する。なお、それ以前は冥界の首都リリスにある名門学校に通っており、グラシャラボラス家の次期当主であるイリューカは幼稚舎からの同級生である[59]。
- マネージャーとしては非常に優秀で、中級悪魔試験に挑むイッセーに資料を用意したり、おっぱいドラゴン関連の各種スケジュールのまとめ、魔法使いの契約が始まってからは学園での休み時間も利用してイッセーの契約相手に相応しい魔法使いを選別したりするなど、イッセーが申し訳なく思うほどに頑張っている。魔法使いたちの襲撃の後でイッセーから今後もマネージャーとしてついてきてほしいと頼まれ快諾しており、事務所開設当初は「女王」が不在で、後に「女王」として眷属入りしたイングヴィルドが悪魔としては新米なこともあって、副社長的なポジションで業務に邁進している。また、その有能さのため生徒会からのスカウトも受けている。「地獄事変」の後はそろそろ眷属を作ろうと改めて「悪魔の駒」を授与されているが、独立はせず今後もイッセーのもとに残って彼を支えるつもりでいる。
- 頭脳派の軍師タイプで、「龍牙の僧侶」のドラゴンブラスターによる遠隔「譲渡」の可能性を提示したり、グレモリーチームが弱点を突破できるほどに長所であるパワーを鍛えるという手を示したりなど、他のオカ研メンバーとは異なる視点から鋭い指摘を行うこともある。冥界でも有数の戦術・戦略家であるリュディガーからも麒麟児と評され、20年もあればレーティングゲームに名を刻めるだろうとされている。兄の眷属として正式なレーティングゲームへの参加経験もあるという点からだけではなく、末恐ろしいほどの決断力とパフォーマンスからすでに「燚誠の赤龍帝」チームの要となっている。「アザゼル杯」予選「天界の切り札」チーム戦での手痛い敗北で一皮むけ、さらに戦略が冴え渡るようになり、切り札となる一手を躊躇なく行使する思い切りができるようになる。ただ、母によればその本質は武力と知力で世を治める覇道にあり、本来であれば王道を行くイッセーとは水と油の関係にあるらしく、そのため舵の取り方を間違えて頼り切れば必ず覇道に陥ってしまうと忠告されており、「天界の切り札」戦直後の「ソーナ・シトリー」チーム戦では実際に「覇道」による戦いをしてしまったことで一部から「おっぱいドラゴンチームらしくない」と批判を受けることになる。だが、友人である小猫を守る戦いを経験したことで「王道」を思い出し二度と忘れないことを誓う。また、赤龍帝眷属の頭脳面を一手に引き受けているせいで、自身が欠けるとチームが機能しなくなると懸念されている。
- あくまで「客分」であり、オカルト研究部員では唯一「D×D」に参加していない。非戦闘員でマネージャー業が忙しく戦闘訓練にも参加していないため、オカ研メンバーが敵地に乗り込むときはオーフィスとともに兵藤邸で留守番することになり、肝心な場面でイッセーの傍にいられない自身の無力さを心苦しく思うこともあった。とはいえ決して戦闘能力が皆無というわけではなく、マネージャーにも体力は必要という考えからそれなりに鍛えている。さらに一族が得意とする炎の魔力の扱いに長けており、「邪龍戦役」では無理を言って出陣し量産型邪龍を強烈な業火を操って迎え撃っている。また、正式に兵藤一誠眷属となってからは、不死身の特性を活かして味方の護衛に回る機会も増えている。
- 親しい者の前では慎ましく礼儀正しいが、基本的にはリアス並みにわがままで、特にヒトのものを欲しがる癖がある。イッセーに対する好意は、自身が良家のお嬢様として育ってきたこともあって素直に好意を伝えられずにいたが、イッセーが一度死んで「人型のドラゴン」として復活した事件を経てからは自身の感情に素直になり、わがままな一面や甘えん坊な一面も見せるようになっている。彼の眷属となってからは、粧し込んで寝室に入ってくるなど積極的な行動も増えている。
- 駒王学園では小猫やギャスパーのクラスメイトであり、小猫とはイッセーに好意を抱くライバル同士の関係にある。そのため小猫とは喧嘩が絶えないが、本気で嫌っているわけではなく、喧嘩してもすぐに仲直りしている[注 38]。イッセーの復活後は、いかにイッセー争奪戦で自分たちが勝利するかといった算段を小猫と2人でするようになる。24巻以降は「小猫さん」から「白音」と呼び捨てにするようになる。本戦1回戦では白音と直接対決し、再生能力を駆使して彼女の肉弾戦に対抗したが、決着は付かなかった。
- 未来ではイッセーに嫁入りしてフェニックス家を出たため、「レイヴェル・ヒョウドウ」に改姓している。14、5年後、30歳前後で長女(一家の三女)のロベルティナ・ヒョウドウを出産する[19]。
- 「無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)」オーフィス
- 声 - 三森すずこ
- 3サイズ:66/53/70
- 身長:137cm
- 体重:31kg
- 誕生日:12月31日から1月1日[67][68][69][70]
- 種族:ドラゴン
- 龍神の片割れで、グレートレッドとならぶ作中最強のドラゴン。テロリスト集団「禍の団(カオス・ブリゲード)」の元トップ。
- 無限とされる「無」から生じた存在で、混沌・無限・虚無を象徴する。前述のとおり「無限」の体現者であり、最強の神滅具「黄昏の聖槍」で貫かれても通用しない[注 39]ほど規格外の力を有し、後述の一件でサマエルの襲撃により力を一部奪われた後でさえ、全盛期の二天龍よりもふたまわり強いとのこと。兵藤家に居候している現在は更に封印を施されて「すこし強すぎるドラゴン」程度の力になっているが、それでも下手な異形相手ならビンタ一発で吹き飛ばすほどの力を有している。
- 性別という概念がなく、年齢、容姿も定まっているわけではないため、いつでも自在に姿を変えられる。人間に変身することが可能であり、以前は男性の老人であったが、現在はゴシックロリータ風の衣装を着用した黒髪の少女の姿をしている。本人は性別に頓着していないが、イッセーたちは女性として接している。そのためなのか羞恥心がほとんどなく、全裸で風呂場まで移動したり、パンツを要求するファーブニルに自分のパンツを与えたりしている。ただし、第4章終盤で変身能力を喪失する(理由は後述)。
- 当初は周囲への関心が薄く[注 40]、なにも存在しない次元の狭間で真の静寂を得たいと考え、その実現に邪魔な存在であるグレートレッドを排除するため、「禍の団」に協力していた。だが、世界の変革や超常との戦闘を望む「禍の団」とっては、オーフィスは力を高める「蛇」を作り出せること以外に利用価値がなく、お飾りのトップとして祭りあげられていただけで、「蛇」を与える時以外は部屋に単身で放置される孤独な生活を送っていた。
- のちに、イッセーが歴代の赤龍帝と異なる成長の形である「赤龍帝の三叉成駒」や「真紅の赫龍帝」を発現したことで、イッセーに対して興味をもつようになり、ヴァーリとアザゼルの仲介によって兵藤家に来訪する。しかし、ハーデスと曹操の交渉によって解放されたサマエルの襲撃をうけ、力を半分に分けられて無限ではない有限の身に堕とされ、イッセーと共に擬似空間フィールドに取り残される。そこで、自分が孤独だということすら認識できていないことを知って同情したイッセーと友人になろうと約束することになり、グレートレッドの助力を得て彼の肉体を新調する手助けをし、一緒に次元の狭間から脱出する。
- 擬似空間フィールドから脱出したあとは、「禍の団」との協力関係を解消して兵藤家でイッセーたちと同居しており、グレモリー眷属のマスコット的存在となっている。表向きは存在しないことになっているため、対外的には「フィスという名前のタンニーンの親類にあたるドラゴン」ということにされており、その関係であまり外出もできない。
- アーシアとイリナに気にかけてもらったことから、感謝の気持ちとして、彼女たちに無意識のうちに加護を与えている。ちなみに彼女の加護は、ドラゴンとの相性を向上させ運気をわずかに上昇させるという効果がある。また、周囲への関心も徐々にもつようになり、遊ぶといった欲求をもつようになっている。アーシアの使い魔「ラッセー」とはよく遊んでおり、ラッセーを鍛えると口にしているほか、アーシアが使役するファーブニルとも仲がいい。タンニーンから虹龍(スペクター・ドラゴン)の卵を預かってからはドラゴンの孵化に興味を持って大切に育て、後に孵化した双子のベビードラゴンからは大分懐かれている。なお、初めての友達であるイッセーに関してはもはや「憑かれている」状態でどんな神でも祓うことができないらしく、同居して以来イッセーに力を送り続けていることからドライグは彼のことを第三の龍神にしようと考えているのではないかと推測している。イッセーのことは父、リアスと朱乃のことは母、教会トリオとロスヴァイセはお姉さんだと認識しているらしい。「禍の団」時代から自分を気にかけてくれたヴァーリのことも友人だと思っている。兵藤邸に遊びに来て自分のお社を作ってくれた九重とも仲良くなっているが、特殊な事情ゆえ当初は正体を明かしてはいなかった。約1年後の京都でタルタロスと戦った時に正体がばれてしまったものの、それでも友情は変わらなかった。
- 屋上に作られたお社で日向ぼっこをするのが好きで、お賽銭がオーフィスのお小遣いになっている。かなり食い意地が張っており、食事は絶対に逃さない。
- 後に分身体であるリリスとの繋がりを辿ってクリフォトに兵藤家に侵入され、ニーズヘッグにイッセーの両親を人質に取られた上に虹龍の卵を狙われ続けたため、ほぼ無抵抗の状態で甚振られ意識不明の重態に陥った。まだ意識が戻らない中で二天龍に干渉し、イッセーの心の中に話しかけ共に呪文を唱えて彼を龍神化に至らせ、ヴァーリが魔王化に至る手助けをする。「邪龍戦役」終結後には意識を取り戻し、二度の龍神化による負荷と反動で命を落としかけたイッセーを救うために調整を施した反動で変身能力を失い、外見が巨乳の美女にまで成長した状態で固定される[注 41]。
- オーフィスはイッセーたちに迷惑をかけたくないとリリスの相手を自分がするつもりでいたが、後にリリスがクリフォトを離れて兵藤邸に居候し始めてからは彼女を妹分として仲良く暮らしている。
- リリス
- 奪われたオーフィスの力から生み出された分身体の少女。リゼヴィムによって彼の母「リリス」の名を与えられる。分身だけあって容姿が瓜二つだが、オーフィス以上に無感情かつ無表情であり、喋り方もオーフィスとは異なり少し幼い感じの言動をする。リゼヴィムが感情を持つこともできるように調整していたため、わずかながら感情が芽生え始めている。
- オーフィスの力から生まれた存在なだけに戦闘力が非常に高く、現在のグレモリー眷属では荷が重すぎる相手。戦闘技術そのものは洗練されているとは言い難いが、並の者では対処が難しい偽赤龍帝をパンチ一発で粉砕している。リゼヴィムの盾役を任されるだけあって耐久力も桁違いで、デュランダル砲の一撃もなんの感慨も示すことなく片手で苦もなく弾き、逆鱗状態のファーブニルの攻撃を受けても体格差から吹き飛ばされただけでほとんどダメージを受けない。
- 兵藤邸に匿われているオーフィスは対外的には存在しないことになっているため、事実を知らない各勢力からはリリスがオーフィスであると認識されている。当初はリゼヴィムの護衛を任されていたが、吸血鬼の街では出店で赤いドラゴンのアクセサリーを欲しがる、行き会ったイッセーたちに食事を求めるなど謎めいた行動を取り、イッセーから自分自身と同じ存在であるオーフォスの匂いとグレートレッドの匂いを感じ取り興味を抱いたかのような反応を見せ、ツェペシュ派の城下町から撤退する際にイッセーを見つめていた。リゼヴィムを守ることを自身の義務だと考えていたが、感情が芽生え始めていたこともあって「D×D」によるアグレアスへの奇襲時にヴァーリとアザゼルに説得されて混乱し、お菓子の誘惑に負けて護衛を放棄してクリフォトを脱退する。
- リゼヴィムが死んだ後は2人についていくことに決め、その後は「リース」と名乗って龍神姉妹の妹分としてオーフィスと共に兵藤邸で暮らし始める。オーフィス同様外出が制限されているためもっぱら食う、寝る、ゲームするの生活を送っており、現在ではオーフィスの真似をしてはしゃぐなど、かなり感情面も豊かになってきている。
- ルフェイ・ペンドラゴン[71]
- ヴァーリチームのメンバー。→詳細は「§ ルフェイ・ペンドラゴン」を参照
- ベンニーア・オルクス[71]
- ソーナの「騎士」。真4巻より「兵藤一誠眷属」に在籍中。→詳細は「§ ベンニーア」を参照
- イングヴィルド・レヴィアタン
- 人間との間に生まれた初代魔王レヴィアタンの末裔にして、隔世遺伝で悪魔の力を持って生まれた混血児。紫色の長い髪とオレンジ色の瞳の少女。新規上位神滅具「終わる翠緑海の詠(ネレイス・キリエ)」の所有者。
- レヴィアタンの血族が人間の女性との間に作って人間界へ置いていった子供の子孫。ヨーロッパにある海辺の町で生まれ育つが、17歳の時に悪魔特有の「眠りの病」に倒れる。自分を救うために両親が召喚したレヴィアタン派の貴族悪魔に引き取られ、純血主義者から危害を加えられないよう密かに匿われていた。それから100年以上眠り続けたが、神滅具の力に覚醒したことで眠りから覚める。神滅具の力が手に負えないと分かった貴族悪魔からの連絡で、グリゴリの協力を受けた悪魔側が能力の解析を行っていたが、その最中に女神ニュクスに誘拐されて洗脳を受ける。魔王レヴィアタンの魔力による耐性で術が正常に機能していない状態ながら、遠隔操作で無意識にドラゴンを封じるように命令を受けていた。
- 眠っている間に知り合いは全員死んでしまい独りぼっちになったが、誘拐後に保護されたときにイッセーと友達になる。洗脳で友人に迷惑をかけることを気にして、眠っている間にまた知り合いがいなくなることが怖いという本音を隠して自分を殺すように頼むが、必ず助けると約束したイッセーを信じることに決める。ニュクスとの決戦では結界の中で保護されながらも「乳音拡声」によってグレモリー眷属の能力を向上させ、神の撃破に貢献した。術が解けた後は「兵藤一誠眷属」の「女王」に転生し、ヒュプノス神とオネイロス神のもとで病の治療を受けている。真2巻より駒王学園の2年生に転入、オカ研に入部している。
- 聞いているだけで癒されるようなキレイな歌声の持ち主。神滅具の2つの特性の内、海を操る能力はまだ未熟だが、ドラゴンに対する影響力の方は非常に高く、力に覚醒して間もないにも関わらず、既に魔王クラスとされる真「女王」形態のイッセーの動きさえも歌声だけで封じられる。また、ドラゴン系神器の所有者のことが何となく分かるという能力も持つ。ただし、制御面はまだ未熟であり、敵と味方を区別して効果を発揮することができず、無力化を例に挙げれば周囲にいるドラゴンを無差別に行動不能にしてしまう。
- 初代魔王の血族だけあって、内に宿す力、才能の類は普通の悪魔とは一線を画し、「アザゼル杯」の基準では「兵士」換算で駒価値7を記録し、転生直後にはいきなり8枚の翼が生える。オーラの総量だけなら既に魔王クラス以上あり、魔力の扱いに関しては天才的な上に成長速度も速く、短時間で水の属性を中心にあらゆる属性の素養を発現させ、訓練開始後まもなく水でできた巨大なドラゴンを操る応用技まで習得、それから間もない修学旅行の頃には圧縮したオーラで数段強力な30メートルはある巨大な水の龍を10体以上も創り出して、初の実戦で上級悪魔以上のオーラを持つ人工悪魔の一群を丸ごと一掃している。故郷にいた頃は浜辺を走り回っていたので、体力も一定基準ある。ただ、訓練期間が短いせいで、「現在の実力と比べて駒価値のコストが高すぎる」という点から、「アザゼル杯」には未参加。加えて、膨大すぎる魔力を制御しきれていないため、魔方陣で転移すると、相手先でオーラが暴発する恐れが高いので、初期のイッセーとは逆の意味で単独での転移が困難。また、「眠りの病」の後遺症で日常生活の中でたびたび睡魔に襲われるらしく、会議などの時は大抵うとうとしている。なお、魔王の血筋ということで冥界政府からは少なくとも最上級悪魔クラスの扱いを受けているが、「悪魔の駒」の授与はされていない。
「燚誠の赤龍帝」チーム
- 兵藤 一誠(ひょうどう いっせい)
- 「燚誠の赤龍帝」チームおよび「兵藤一誠眷属」の「王」。
- →詳細は「§ 兵藤一誠」を参照
- ビナー・レスザン
- 「燚誠の赤龍帝」チームの「女王」枠。「アザゼル杯」本戦1回戦後より離脱。
- →詳細は「§ グレイフィア・ルキフグス」を参照
- ロスヴァイセ
- 「燚誠の赤龍帝」チームおよび「兵藤一誠眷属」の「戦車」(場合によって「僧侶」枠、あるいは「兵士(4)」枠)。
- →詳細は「§ ロスヴァイセ」を参照
- ロイガン・ベルフェゴール
- 「燚誠の赤龍帝」チームの「戦車」枠(場合によって「僧侶」枠)。
- →詳細は「§ ロイガン・ベルフェゴール」を参照
- ゼノヴィア・クァルタ
- 「燚誠の赤龍帝」チームおよび「兵藤一誠眷属」の「騎士」。
- →詳細は「§ ゼノヴィア・クァルタ」を参照
- 紫藤 イリナ
- 「燚誠の赤龍帝」チームの「騎士」枠。
- →詳細は「§ 紫藤イリナ」を参照
- アーシア・アルジェント
- 「燚誠の赤龍帝」チームおよび「兵藤一誠眷属」の「僧侶」。
- →詳細は「§ アーシア・アルジェント」を参照
- レイヴェル・フェニックス
- 「燚誠の赤龍帝」チームおよび「兵藤一誠眷属」の「僧侶」(場合によって「兵士(2)」枠)。
- →詳細は「§ レイヴェル・フェニックス」を参照
- ボーヴァ・タンニーン
- 「燚誠の赤龍帝」チームの「兵士(「3」)」枠(場合によって「戦車」枠)。元龍王「魔龍聖」タンニーンの三男で、体長10メートルほどのドラゴン。
- タンニーンの子息のなかでは最強とされており、その実力は下手な上級悪魔クラスを越えている。父譲りの強力な炎のブレスが得意技。さらにミニドラゴン化で身体を縮小できるため、斥候としても活躍できる。逆に素早く小さい相手や、真正面からの戦闘を避けようとする相手とは相性が悪い。
- 冥界にいた頃は強者に手当たり次第にケンカを売った結果、「破壊のボーヴァ」という蔑称がつくほどの有名な荒くれ者になり、タンニーンの息子とは思えないほどの素行の悪さで知られている。粗暴さはドラゴンたちに尊敬される父、文武両道で人望も厚い長兄、魔王領で働く優秀な研究者の次兄に対するコンプレックスに起因するもので、周囲に評価されたいという思いで少々功を焦りすぎるという欠点もあるが、根はドラゴンらしく誇り高い性格をしている。臣従後は眷属のフォローも忘れず細やかな気配りもできるという、蔑称からは想像できないような紳士振りを見せている。
- 父の弟子でもあるイッセーに心酔しており、イッセーとサイラオーグが繰り広げたような激闘に憧れている。イッセーの上級悪魔昇格が決まってまもない頃から、彼がハーレム王を目指していることから眷属ではなく臣下として仕えたいと自身を売り込み、「アザゼル杯」のメンバーとして抜擢された。イッセーの発言を細かくメモし大げさに感動するため調子が狂うと思われているが、彼からも第一の臣下として信頼されている。なお、三希からはミニドラゴン形態が好評で、ラッセーと同じように可愛がられている。臣従してからほとんど時間が経っていないが、既に「おっぱいドラゴン」では敵役の「魔龍将バーヴォ」として登場しており、ショーでその役を演じた時には意外に演技派であると評される。
- 異能持ちとはいえ人間の少年でありながら自分より駒価値が高い黄龍に不満を抱き、頑なに「人間」と呼んでいたが、「龍鬼人」と化した彼を見て評価を改め「コーチン」と呼ぶようになる。以来良きライバルとして接しており、お互い試合中にどちらかが先に倒れた時は、残った方が3倍働くという約束を交わしている。
- 黄龍のメンバー入り時にイッセーから「赤龍帝の牙」になってほしいと言われ感動の涙を流し、その名に相応しい忠誠を示そうと誓っている。本戦1回戦では偵察中の序盤に奇襲を受けて最初にリタイアさせられてしまい、試合後はイッセーのためにもっと強くなりたいとクロウ・クルワッハに弟子入りを志願[72]、幻の「龍の山脈」に送られて鍛えられている[73]。
- 百鬼 勾陳 黄龍(なきり こうちん おうりゅう)
- 「燚誠の赤龍帝」チームの「兵士(「5」)」枠(場合によって「戦車」枠)。
- →詳細は「§ 百鬼黄龍」を参照
- エルメンヒルデ・カルンスタイン
- 「燚誠の赤龍帝」チームの「兵士(2)」。
- →詳細は「§ エルメンヒルデ・カルンスタイン」を参照
「リアス・グレモリー」チーム
- リアス・グレモリー
- 「リアス・グレモリー」チームおよびリアス・グレモリー眷属の「王」。
- →詳細は「§ リアス・グレモリー」を参照
- 姫島 朱乃(ひめじま あけの)
- 「リアス・グレモリー」チームおよびリアス・グレモリー眷属の「女王」。
- →詳細は「§ 姫島朱乃」を参照
- 塔城 小猫(とうじょう こねこ)
- 「リアス・グレモリー」チームおよびリアス・グレモリー眷属の「戦車」。
- →詳細は「§ 塔城小猫」を参照
- ヴァスコ・ストラーダ
- 「リアス・グレモリー」チームの「戦車」枠。
- →詳細は「§ ヴァスコ・ストラーダ」を参照
- 木場 祐斗(きば ゆうと)
- 「リアス・グレモリー」チームおよびリアス・グレモリー眷属の「騎士」。
- →詳細は「§ 木場祐斗」を参照
- リント・セルゼン
- 「リアス・グレモリー」チームの「騎士」枠。17歳(最終章時点)で、小猫たちと同世代。戦士育成機関「シグルド機関」出身の新人少女剣士で、ヴァチカン本部とグリゴリからの要請でリアスに預けられる。
- 「エクストラ・ジョーカー」の候補者の転生天使であり、背中から6枚の銀翼を生やす。白と黒が入り交じった髪の毛をアップにまとめ、ゼノヴィアやイリナが教会の戦士として着用していた戦闘服も着ている。実験で産まれた試験管ベビーであり、フリードは同一遺伝子を持つ兄のような存在で、軽い言動に面影を見て取れるが下品さはない。施設の同胞だったジークフリートのことは「センセ」と呼んでおり、彼の友達だった曹操のことも同じように呼ぶ。
- 「邪龍戦役」後に神滅具「紫炎祭主による磔台(インシネレート・アンセム)」から新たな所有者として選定されており、「紫炎」製の剣と光弾や紫炎を弾丸として放てる教会謹製の銃を使った戦闘が得意。スピードは木場と互角、テクニックで劣るが野生的なセンスで補っている。また、亜種禁手「紫炎なりし愛の覇焰天使(ラブリー・ヘヴンリィ・エンジェルス)」にも覚醒している。相当な実力者でありながらゼノヴィアやイリナが存在を知らなかったことから、イッセーは教会の暗部に関わる仕事を任されていたのではないかと推理している。
- 現在の目標は同一遺伝子のフリードが行った数々の罪を償うことと、フリードが為し得なかった長生きをすること。見るもの全てが珍しく、イリナやゼノヴィアとガールズトークができることを喜び、デパートなどでは箱入りのお姫様である九重と一緒にはしゃいでいた。
- 予選の「明星の白龍皇」チーム戦では現沙悟浄と戦う。本戦1回戦の「燚誠の赤龍帝」チームとの試合では、序盤の奇襲に参加してロイガンをリタイアさせるが、魔力カウンターで徐々に広がる重傷を負わされる。傷が癒えない状態で黄龍と戦うも、万全の状態ではなかったために敗北する。
- 敗退後もグレモリー眷属と共に行動しており、京都でのエレボス一派との戦いではジークが所属していた旧英雄派に加勢した。
- 「リント」という名前は英雄ジークフリートの母であるジークリントに由来している[74]。
- ギャスパー・ヴラディ
- 「リアス・グレモリー」チームおよびリアス・グレモリー眷属の「僧侶」。
- →詳細は「§ ギャスパー・ヴラディ」を参照
- ヴァレリー・ツェペシュ
- 「リアス・グレモリー」チームの「僧侶」枠。
- →詳細は「§ ヴァレリー・ツェペシュ」を参照
- ミスター・ブラック
- 「リアス・グレモリー」チームの「兵士(「8」)」枠。
- →詳細は「§ クロウ・クルワッハ」を参照
テロ対策チーム「D×D(ディーディー)」
- デュリオ・ジェズアルド
- 「D×D」のリーダー。転生天使。→「§ デュリオ・ジェズアルド」を参照
- 孫悟空(そんごくう)
- 「D×D」のサブリーダー。須弥山からの出向。→詳細は「§ 闘戦勝仏」を参照
- アザゼル
- 「D×D」の技術顧問兼総監督。→「§ アザゼル」を参照
リアス・グレモリー眷属
シトリー眷属
駒王学園にいる悪魔の眷属の1つ。主に生徒会のメンバーから構成されている。長所である攻撃力を伸ばしているグレモリー眷属とは対照的に、人工神器などの助けも借りて弱点を補いバランスを向上させる方針をとる。16巻でテロ対策チーム「D×D」に参加し、主に諜報活動でチームに貢献する。オフェンス、ディフェンス、サポートのバランスが取れた無駄のない強さを持ち、「邪龍戦役」を経て人工神器所有者は全員鬼手に至っている[75]。「邪龍戦役」での功績から匙と椿姫は中級悪魔に昇格を打診され、「地獄事変」後はソーナが最上級悪魔に、椿姫と匙が上級悪魔に昇進して「悪魔の駒」を授与され、残るメンバーも中級悪魔になる。なお、ソーナの当主就任に伴い、オフェンス担当メンバーの一部がリアスの系譜悪魔の眷属へ一時的に移籍する。
- ソーナ・シトリー/ 支取 蒼那(しとり そうな)
- 声 - 高森奈津美
- 3サイズ:77/57/83
- 身長:166cm[1]
- 体重:51kg
- 誕生日:6月7日[76][77]
- 種族:純血悪魔
- ランク:「王」
- 駒王学園高等部3年生→大学部1年。駒王学園生徒会長(18巻まで)。人間界では上記の「支取蒼那」を名乗っている。スレンダーな体型で、日本人離れした美貌を持つ黒髪の少女。かけている眼鏡は、魔法の研究によって作り出された特別な品。2代目魔王セラフォルー・レヴィアタンの妹で、「元72柱」シトリー家の次期当主。貴族階級出身の上級悪魔で、真4巻で「D×D」として活動した功績から最上級悪魔に昇進する。
- 匙が「厳しくて厳しい」と言うほどの厳格な性格だが、根は優しくおおらかでリアスに負けないほど情が深い。レーティング・ゲーム中にイッセーが「乳語翻訳(パイリンガル)」を発明した際に判明したことだが、胸の内(心)の声は実は姉と瓜二つの性格でノリも口も軽く、台詞には「☆」印が入っている。
- 基本はサポートタイプだが、家系の特色である水の魔力を得意とし、魔力が持続し水源がある限り広範囲・高威力の攻撃を継続することもできる。最大の攻撃として、大量の水を魔力で変化させ、水の龍レヴィアタン、宙を飛ぶ鷹、地を這う大蛇、勇ましい獅子、群れをなす狼、巨大なドラゴンなど、同時に違うものを幾重にも形成、それらによる一斉攻撃を行う「レヴィアタンと獣たち」を使う。魔力操作技術の精密性はリアスを超えている。「王」としても、「若手四王」と称される実力者で、冥界では知略を駆使して戦う戦術家として評価が高い[注 42]。
- 趣味はお菓子作り。ただし、その腕前は壊滅的に下手で、見た目だけは天才的に上手く作れる分、味や食感とのギャップで食べた時のショックが非常に大きい(イッセーが食べた時はケーキなのに第一印象が「痛い」というもの)。なお、シトリー眷属は全員ともソーナのお菓子作りの腕前は熟知しているが、真実を告げればソーナ本人がショックを受けてしまううえ、怒り狂ったセラフォルーが制裁を喰らわせるため、何も言えないでいる。
- 自身と同じく四大魔王を兄弟に持つリアスとは幼い頃から一緒に遊んだ親友だが、縁談問題などリアスが抱える悩みに対しては、冥界の常識に囚われて有効な対応が取れずにいた。そのため、リアスの悩みを解消したイッセーに対しては嫉妬心を抱きつつも感謝している。今では名前でお互いを呼び合うくらい関係が深くなっていて、一部の眷属からはイッセーと付き合っているのではと噂されるくらいだが、イッセー自身は匙の気持ちを知っているため申し訳なく思っている。自分にも親に決められた婚約者がいたが、相手とのチェス勝負で完膚なきまでに叩きのめして婚約解消している。また、自身に好意を寄せる匙に対しては弟のように想っており、加えて彼を慕う眷属もいることから手は出せないと考えている。
- 将来的には「研究されても、とことん攻略しづらいチーム」を目指しており、長期的な視野を持って突出したパワーや能力は持たないが多様な方向性に手を伸ばせる人材を集め、永い時間を掛けてどんなルールのゲームだろうと活躍できるような応用力の高い眷属構成を進めている。
- 中級・下級・転生悪魔でも別け隔てなくレーティングゲームに参加できる学校を冥界に作ることを夢としている。この夢は冥界の上役たちからすれば一笑に付されるような荒唐無稽な物であったが、アガレス家の支援を受けて[注 43]アウロス学園を建て、体験入学を実施するところまでこぎ着ける。
- 姉のセラフォルーにはよく振り回されており気苦労も絶えないが、非常に大切に思っており姉妹の仲はいい。「邪龍戦役」で姉が自分に何も言わず「隔離結界領域」に旅立ったことを知ったときは、普段整然としている面影などなく、年相応の少女が見せる涙顔で号泣する。その後は姉から「魔法少女マジカル☆レヴィアたん」を受け継ぎ、彼女が戻るまで2代目として活動するようになる。
- 高校3年の夏休みに行われたグレモリー眷属とのゲームでは、眷属全員がリタイアし自身もリアスとの最後の一騎打ちに敗北こそしたものの、「反転」を巧みに使いこなして完全に手玉にとって実力を封じ込めたまま試合を進め、相手の半数を撃破するという下馬評を覆す結果を出す。文化祭と同時期に行われたアガレス眷属との「スクランブル・フラッグ」には接戦の末に競り勝ち、作中の評論家から「隠れた名勝負」と絶賛を受けている。
- 「アザゼル杯」にも眷属を率いて「ソーナ・シトリー」チームとして参戦。予選で「燚誠の赤龍帝」チームと対戦する。「ワンデイ・ロング・ウォー」のルールがプレーンなものだっためにレイヴェルの戦略で初手から自身の戦術を潰され早々に詰んでしまったが、それでも善戦し最後は現生徒会長のゼノヴィアと一騎打ちに臨み、池の近くに陣取り魔力攻撃で消耗戦を仕掛け後一歩というところまで追い詰めるも、水源そのものを吹き飛ばすという力技で近接戦に持ち込まれて敗北する。強力なパワータイプを擁するチームに何度か敗北しているものの全体では勝ち越していたが、最終的には戦果がおよばず予選敗退となる。
- 本来であれば大学卒業後にシトリー家当主を継ぐ予定だったが、大学1年生の時に父が「眠りの病」を発症してしまい職務の遂行に不安を覚えたため、自ら進言して急遽当主に就任する。それに伴い、しばらくの間は公務に従事することになり、大学は休学も視野に通える範囲で通い、「D×D」での活動も前線から離れて情報収集と物資の調達に専念する。さらに、前線で戦えるルガール、ベンニーア、仁村の3名を、いつでもシトリー眷属に戻れるという待遇でリアス、イッセー、ゼノヴィアとトレードする。
- 未来でもリアスとの交友は続いているが、彼女の息子であるイクスからは母たちが全員巨乳という環境で育ったこともあって女性だと認識されていなかった時期があったらしい[19]。
- 匙 元士郎(さじ げんしろう)
- 声 - 井口祐一
- 身長:168cm
- 体重:61kg
- 誕生日:6月17日[78][79]
- 種族:転生悪魔(人間)
- ランク:「兵士」
- 駒王学園高等部2年生→3年生。駒王学園生徒会書記。19巻で新生徒会副会長になる。愛称はサジ。元は人間で、ソーナを主として悪魔に転生した。強力な龍王の神器を宿していたため、悪魔に転生する際には「兵士」の駒を4個分消費している。相棒は神器に宿る「黒邪の龍王」ヴリトラ。
- 元々は父が教師、母が博物館職員という一般家庭の生まれだが、5年前、13歳の時に両親を交通事故で、1年前に祖父を病気で亡くし、現在は弟妹と3人暮らし。かつては一家離散の危機にあったが、ソーナに見込まれたことでシトリー家の援助を受けられるようになり、シトリーの管理下にあるマンションで周りの助けを借りながら暮らしていけるようになる。
- 主であるソーナに好意を抱き、ソーナとできちゃった結婚することを夢見ているが、彼女の方で一線を引いているためなかなか関係が進展しない。また同僚の桃や留流子からは好意を寄せられているが、本人はソーナ一筋なので2人からの想いにはまったく気付いていない。イッセーとは悪魔に転生した時期が同じ同期であり、嗜好や思考が似通っている。イッセーと知り合った当初は、彼が駒1つ分程度の転生悪魔であると勘違いしていたことと変態3人組ということで見下しており[注 44]、神滅具を宿して駒8つ分の価値を持っていることを知ると嫉妬心を抱くが、後に自身の夢を打ち明けたことがきっかけで親しくなっている。また、イッセー同様魔力があまり多くない体質で、魔力がないにもかかわらず努力を重ね鍛え上げた強さを持つサイラオーグのことを非常に尊敬している。一方、ヴァーリのことは嫌いというわけではないが、苦手意識を持っている。
- 非常に人間くさい精神性の持ち主で、邪龍も驚嘆するほど執念深く、家族や仲間のために戦う時には何度倒されようとも立ち上がって相手に食らいつく。相手が格上だったロキ戦、ゲオルク戦、ビィディゼ戦などでは能力を解除されながらも執念で足止めし、逃走を阻止して何度も味方の勝利に貢献する。
- 高校2年生の夏休みで冥界に行った時に、中級・下級・転生悪魔に対する純血悪魔の差別意識を目の当たりにする。もともと転生前は安定した公務員になりたいと考えていたが、この一件で主人の夢をバカにされたことに憤慨しており、ソーナを助けてレーティングゲーム学校の先生になることを目指すようになる。進路の変更には親を知らない幼い弟に自分の姿を通して両親のことを少しは分かってほしいという思いや、自分が教職に就けば両親が何を考えていたのかも分かるのではないかという思いも持ったことも関係している。
- 3学期以降は生徒会副会長として生徒会に残留しているが、ソーナの時とは勝手が違うゼノヴィアの言動に苦労しイッセーに助けを求めることもしばしば。
- 対象と自分を接続し、対象の力を吸収できる神器「黒い龍脈(アブソーブション・ライン)」の宿主。後に「神の子を見張る者」の手で他のヴリトラ系神器を体内に埋め込まれたことで、神器に宿るヴリトラの意識が復活し、それに伴って新たな能力「龍王変化(ヴリトラ・プロモーション)」を獲得。同格のドラゴン(現状では赤龍帝イッセーないし白龍皇ヴァーリ)以外のアクセスを受け付けない危険な暴走状態に陥りがちなものの、予測困難なヴリトラの各種能力を駆使して敵を撹乱するシトリーチームのジョーカー「黒い龍」として、各方面より注目される人物。龍王化による力押しもできるが、基本的な戦闘スタイルはヴリトラ系神器由来の4つの能力を駆使するテクニックタイプである。神器の力は本人の執念深さを反映した強力なもので、ラインや黒炎の攻撃は解除されたとしても何度でも執拗に纏わり付き続け、敵を継続的に弱体化せしめる。イッセーに追いつけないことへの苦悩から長らく禁手化を果たせずにいたが、17巻にて自らの夢を見出したことで禁手「罪科の獄炎龍王(マーレボルジェ・ヴリトラ・プロモーション)」を発現させる。禁手化後は龍王クラスの力を安定して発揮できるようになり、オフェンス担当としての直接戦闘能力もさることながら、ラインを利用した敵の弱体化や味方同士の魔力の中継などのサポート能力にも磨きがかかっている。なお、これらの特殊な強化の結果、駒価値が上がっており、「アザゼル杯」の基準で「兵士」5個分という扱いになっている。
- 龍王の力は扱いが難しいため、制御できる赤龍帝のイッセーが所属するグレモリー眷属に一時的に同行することも多い。7巻のロキ戦ではグリゴリに神器を移植されて暴走状態となり、そのまま戦場に放り込まれながらも敵の捕縛に貢献、9巻の京都での戦いでは結界で全力を封じられながらも玉龍と共に暴走する八坂を抑えきり、「魔獣騒動」では避難民の誘導の途中で英雄派に襲われ追い詰められたが復活してギャスパーを援護しゲオルク撃破を助けた。17巻でのアウロス防衛ではヴリトラ不在の不調によりグレンデルに重傷を負わされるが、回復を受け帰還したヴリトラと禁手に至りヴァルブルガを迎撃、19巻の教会の戦士たちのクーデターでもグレモリー眷属とストラーダに対応する。
- 「邪龍戦役」時には冥界各地で起こる反乱鎮圧のため、バアル領の大王城へ増援として向かいサイラオーグとともにビィディゼを打倒、戦後は功績から中級悪魔昇格を打診される。22巻で3年生に進級し、3年C組のクラスになる。ソーナがシトリー家当主を継承した後は、基本的に側でシトリー家を守りつつ、家が落ち着き次第いつでも「D×D」に出向できるよう計らう形になる。「地獄事変」後は上級悪魔に昇格、「悪魔の駒」を授与される。
- 5巻での2年の夏休みのグレモリー眷属とのゲームでは仁村と組んでイッセー・小猫ペアと戦い、イッセーとのタイマンに敗れこそしたものの「ラインで少しずつ血液を奪い確実にリタイアさせる」という作戦を自身のリタイア後も継続し己の仕事を完遂する。なお、最新巻まででレーティングゲームで唯一イッセーをリタイアさせた男であり、その際の夢のために命を賭した雄姿はオーディンからも認められるほど。イッセーはレーティングゲームで匙に負けたと思っているが、匙自身はイッセーに勝てたとは全く思っていない。「アザゼル杯」で再戦の機会を得たことで禁手化して再びイッセーとの一騎打ちに臨み、「真紅の赫龍帝」のイッセーと限界を超えた壮絶な殴り合いを繰り広げ、一度目のダウンを奪われた際には妹からの声援を受けて立ち上がり、彼に終盤のために温存していた部分龍神化まで使わせる。しかし、力およばず二度目のダウンを奪われ、執念から立ち上がりこそしたがわずかな黒炎すら出せないほどに消耗し、最後は自分の我儘につきあってくれた彼に礼を言いながらリタイアする。
- 真羅 椿姫(しんら つばき)
- 声 - 木村亜希子
- 種族:転生悪魔(人間)
- ランク:「女王」
- 駒王学園高等部3年生→卒業。駒王学園生徒会副会長。18巻で副会長を卒業する。
- 五大宗家の1つ「真羅」の出身。生まれ持った神器「追憶の鏡(ミラー・アリス)」を制御できず、鏡を通じて異形を呼び寄せる能力を持っていた為、幽閉され迫害されて育ったという過去を持つ。後にソーナと出会い彼女の初の眷属悪魔となり、悪魔を頼ったために一家で宗家から追放されたものの能力を克服し神器を正常に発現する。
- 眼鏡をかけた黒髪ロングの女子生徒。武器は長刀で、加えてカウンター型の神器を使いこなすことでパワータイプの対処を得意とする。亜種の禁手「望郷の茶会(ノスタルジア・マッド・ティー・パーティ)」による特殊な範囲系能力を持つ魔物を召喚する搦め手も可能で、パワー特化のグレモリー眷属にとってかなり相性の悪い相手とされている。
- 性格はソーナ同様、クールかつ厳格。生徒会においてソーナと共に匙に注意したりする場面がある他、イッセーに対しても彼の性欲に対して歯に衣着せぬ物言いをする他人に厳しい部分を持つ。ただし、思い人の木場の前では普通の女の子になるので、彼に関してだけは瞬時に前言撤回するなどかなり甘くなってしまう。
- 2年の夏休みのグレモリー眷属とのゲームでは神器でデュランダルをカウンターしてゼノヴィアをリタイアに追い込むが、デュランダルを借りた木場に敗北。元々年下で誠実な人が好みだったため、ゲームで敗北したことがきっかけで木場に好意を抱くようになる。イッセー、リアス、ソーナ、シトリー女性陣からも木場との恋を応援されているが、本人はイッセーをライバル視しており[注 45]、トスカという新たなライバルが現れた際には闘志を露わにしている。ただし、生徒会役員でありながら「プリンス×ビースト」の隠れファンでもあるため、イッセーと木場の絡みについてそれはそれでアリだとも思っている。自分でも「駒王式真羅万象-木×一-(ハイスクールK×I)」というBL同人作品を執筆しており、「アザゼル杯」でレイヴェルによって盛大に曝露された結果その内容が一部の女性層に大受けし、冥界の出版社からオファーを受けることとなり作家デビューが決まる。
- 「邪龍戦役」後に中級悪魔昇格を打診され、「地獄事変」後には上級悪魔に昇進して「悪魔の駒」を授与される。
- 由良 翼紗(ゆら つばさ)
- 種族:転生悪魔(人間)
- ランク:「戦車」
- 駒王学園高等部2年生→3年生。体術に秀でる女子生徒。
- 好みの男性は「泥臭いタイプ」で、学園の男性悪魔の中ではイッセーがタイプ。匙のことも彼を下の名前で呼ぶほど信頼している。
- 容姿や性格に関してはいわゆるボーイッシュであり、イッセーからは「背の高いゼノヴィア」と表現されている(アニメでは髪の色が青いなど、実際にゼノヴィアに似ている)。頭脳労働は苦手で、肉体労働向きである、と本人は語っている。またゼノヴィア同様女子生徒からの人気が高い。
- 特別な家の生まれではないものの幼少のころから異形の者が見えたり触れたりできたため、その体質を利用して転生前から素手で異形退治をおこなっていた。魔力を込めた肉弾戦が主な戦術で、同じ「戦車」である小猫と比べるとスピードでは劣るがパワーとリーチで勝っている。現在はアザゼルから人工神器「精霊と栄光の盾(トゥインクル・イージス)」を供与されており、チームでの役割は駒特性と人工神器によって向上した防御力を活かしたディフェンス。遠距離攻撃も可能で、パワータイプ封じとしての才覚を現し始めている。
- 新生徒会選挙には出馬せず、19巻以降は生徒会の職を辞し一般生徒に戻る。22巻で3年生に進級し、3年C組のクラスになる。
- 2年の夏休みのグレモリー眷属とのゲームでは「反転」を駆使し巡と組んでゼノヴィアを足止めするが、木場とゼノヴィアの「デュランダル・バース」を受けてリタイア。「アザゼル杯」の赤龍帝チーム戦ではイリナとロスヴァイセを相手に戦い足止めし、さらに黄龍とも戦うが、ビナーの高火力の魔力砲撃の前にリタイアする。
- ルー・ガルー
- 種族:転生悪魔(狼男)
- ランク:「戦車」
- 駒王学園大学部に在籍する大学生。灰色の髪をした寡黙な美丈夫。他の眷属からは「ルガールさん」の愛称で呼ばれている。眷属内では最年長ながら新入りということで控えめな態度を取っている。
- 狼男と高名な魔女の間に生まれたハーフであり、獣人への変化能力を持つのみならず魔法まで使える。戦闘では「戦車」の駒特性と身体強化の魔法を駆使した接近戦と、遠距離の攻撃魔法を組み合わせた戦法を得意とするオフェンス担当。加えて狼男としての頑強さと高い再生力により、天敵同士である吸血鬼でも並みの者では倒せないと言われるほどにタフ。
- 「アザゼル杯」の赤龍帝チーム戦ではエルメンヒルデと交戦、実力差により圧倒していたが彼女の奥の手である銀製人形により苦戦させられる。
- ソーナがシトリー家当主に就任した際、「D×D」として前線で戦うために、いつでもシトリー眷属に戻れるという条件で「リアス・グレモリー眷属」へ移籍する。
- 巡 巴柄(めぐり ともえ)
- 声 - 安野希世乃
- 種族:転生悪魔(人間)
- ランク:「騎士」
- 駒王学園高等部2年生→3年生。霊刀と独自の剣術を使った退魔を生業とする巡一族の出身。
- 普段は日本刀を武器としており、加えて現在はアザゼルから人工神器「閃光と暗黒の龍絶刀(ブレイザー・シャイニング・オア・ダークネス・サムライソード)」を供与されている。チーム内ではオフェンスで、剣士としては型のある綺麗で無駄のない剣術を使うタイプ。オカ研剣士組にはおよばないものの、全国制覇レベルの実力を持っている。人工神器は性能重視で選んだが、その厨二なネーミングセンスは若干恥ずかしいらしく、周囲には武器の名前を呼ばないよう頼んでいる。
- 年下の男子が好みで、学園の男性悪魔の中ではギャスパーが好み。
- 転生前は上述の退魔業の出身であったが、先祖に滅ぼされた妖怪によって魂に呪いをかけられており生命の危機に瀕していた。両親が藁にも縋る想いで呼び出した悪魔がソーナであり、彼女の眷属悪魔となることで呪いが解けた。そのために退魔業界から一家ごと追放されたが、現在は家族で駒王町で生活している。
- 22巻で3年生に進級し、3年C組のクラスになる。
- 2年の夏休みのグレモリー眷属とのゲームでは由良と一緒にゼノヴィアと戦うが、「デュランダル・バース」によって敗退する。
- ベンニーア・オルクス
- 種族:転生悪魔(ハーフ死神)
- ランク:「騎士」
- 冥府の最上級死神・オルクスと人間の女性とのあいだに生まれた半神の少女。言葉遣いが若干体育会系。転移用魔法陣をトンネルを潜り抜けるような独特の方法で使用する。マントの裏におっぱいドラゴンの刺繍があるほどの熱烈なファンで、兵藤邸を「聖地」と呼んでたまに遊びに来ている。
- 父やハーデスのやり方が気に入らず冥府を出奔し、「騎士」を探していたソーナのもとに自らを売り込み、彼女の眷属となる[注 46]。最初は死神ということで警戒されたが、「おっぱいドラゴン」のファンという一点を信用され無事に採用される。「魔法少女ミルキー」のファンでもあり、特に初代と第3作が好きらしくセラフォルーと意気投合している。父からは溺愛されているが、慎重すぎて同僚や上司を止めようともしないことからかなり厳しく接しており、滅多に連絡も入れず普段は「パパ殿」と呼んでいるが時折「クソ親父」呼びすることもある。
- 人間の血の方が濃いため大したことはないと自称しているが、最上級死神の娘だけあって潜在能力は高く、ソーナも「騎士」の駒1つで足りて良かったと評している。眷属となってまもなく、すでに木場に匹敵する高速挙動を身に着けている。優秀なオフェンスでもあり、実際に死神たちと戦ったイッセーからすると中級死神よりも強いらしく、死神の鎌での攻撃は強化された吸血鬼を一撃で沈める。ただし、武器の特性上、手加減は苦手としている。
- 最終章で駒王学園高等部へ1年生として入学し、オカルト研究部に入部する。
- 「アザゼル杯」の赤龍帝チーム戦ではボーヴァと交戦、スピードを活かして相手を翻弄した。
- ソーナがシトリー家当主に就任した際、「D×D」として前線で戦うため、「D×D」と冥府の新体制の架け橋になるために、いつでもシトリー眷属に戻れるという条件で「兵藤一誠眷属」に移籍する。
- キャラクターのイメージはガンダムデスサイズ。
- 花戒 桃(はなかい もも)
- 声 - 小松未可子
- 種族:転生悪魔(人間)
- ランク:「僧侶」
- 駒王学園高等部2年生→3年生。小説では黒髪の女子生徒だが、アニメでは白髪に変更されている。
- 現在はアザゼルから人工神器「刹那の絶園(アブローズ・ウォール)」を供与されており、人工神器によって発動できる結界能力を利用したディフェンスを担当している。
- 当初は木場に好意を抱いていたが、イッセーに何度も立ち向かう匙を見ているうちに彼を好きになり、「元ちゃん」と呼ぶようになる。匙がソーナに想いを抱いていることは知っているため、その会長がイッセーと親しさが増しているのを見て、かなり嬉しそうな反応をする。仁村とは恋敵同士ではあるが、戦闘能力面での相性は抜群で、互いの弱点を補い合う見事なコンビネーションを使う。
- 父が大企業のお偉いさんで、古くからシトリーとの縁があったらしく、眷属化した詳しい経緯は不明だが願いや依頼とは関係ないとされる。
- 18巻で生徒会選挙の会長に立候補し、19巻の生徒会選挙でゼノヴィアと生徒会長の座を巡って争った。スピーチで生徒会への愛を語ったものの僅差でゼノヴィアに敗北し、ゼノヴィアのスピーチの方が「駒王学園らしい」と素直に認めて生徒会を抜け、一般生徒になった。22巻で3年生に進級し、3年C組のクラスになる。
- 2年の夏休みのグレモリー眷属とのゲームでは、イッセーから抜き取っていた血液の管理とソーナの精神のみを入れた結界の守備を担当し、自らを犠牲にして「反転」を使ってイッセーを回復しようとしたアーシアをリタイアさせる。
- 草下 憐耶(くさか れや)
- 種族:転生悪魔(人間)
- ランク:「僧侶」
- 駒王学園高等部2年生→3年生。お下げの女子生徒。
- 木場に好意を抱いており、木場を「木場きゅん」と呼んでいる。しかし、レーティングゲームで椿姫が本気で木場に恋するようになったため、現在は椿姫を応援している。イッセーにもそこそこ好感を持っているが、手を出せば彼の周囲にいる女性陣が本気で怒りそうだと考えているため関係は友人止まりである。
- 魔法使いだった祖母から魔法を伝授されており、その縁でシトリー眷属となった。現在はアザゼルから人工神器「怪人達の仮面舞踏会(スカウティング・ペルソナ)」を供与されている。人工神器と魔法を組み合わせた諜報を得意としており、広範囲の索敵が可能だが、能力がサポート特化型なので攻撃はやや苦手。
- 22巻で3年生に進級し、3年C組のクラスになる。
- 2年の夏休みのグレモリー眷属とのゲームでは桃と共に結界の守備についており、朱乃の雷を「反転」しようとしたが光力を上乗せしていたことを見抜けずダメージを受けリタイアする。
- 仁村 留流子(にむら るるこ)
- 種族:転生悪魔(人間)
- ランク:「兵士」
- 駒王学園高等部1年生→2年生。気が強いツインテールの少女。
- 転生前はイッセーと同じく悪魔などの存在を知らない只の一般人であったが、偶然にも生徒会のメンバーが悪魔であることを知り、勢いでソーナの眷属悪魔となるいう異例の経歴をもっている。単純な性格でノリが軽いうえ、結構喧嘩っ早いため、ゼノヴィアとは気が合う。ソーナや椿姫がいた頃は猫をかぶっていたが、新生徒会長となったゼノヴィアを「ボス」と呼び、ソーナが会長だったころよりも生き生きと活動しており、同学年の異能関係者では一番の問題児とされる。
- 担当はオフェンス。プロモーション後の特性としては「騎士」への適性が高く、アザゼルから供与された人工神器「玉兎と嫦娥(プロセラルム・ファントム)」を併用した高速移動を使った近接戦闘を得意とし、イッセーを唸らせるほどの体術センスを持つ。弱点はやや決定力不足で単独では広範囲攻撃に対処できないこと。「アザゼル杯」時点で既に鬼手「玉兎と嫦娥と巨蟹(ハイパー・プロセラルム・ファントム)」に覚醒してさらに戦闘能力が向上しており、将来的には木場よりも速くなる可能性もあるとされる。
- イッセーからは普段の言動により、駒王学園の異形組の女子では一番女子高生らしいと評されている。勘が鋭く、イッセーが失礼なことを考えているのを敏感に察知することもある。
- 何事にも真面目な匙のことが好きになり、時々ソーナとイッセーをくっつけようともしていた。だが、結局は1年も全く脈がない状態に痺れを切らして修学旅行の頃には匙を諦め、他の恋人候補を探している[80]が、自身の性格や、異能関係者には相手が既にいることもあってなかなか良縁に恵まれない。オカ研ではアーシアのファンであり、彼女の能力や性格を高く評価している。小猫やレイヴェルとも親しく、小猫には「ルル吉」の愛称で呼ばれている。
- 2年の夏休みのグレモリー眷属とのゲームでは匙と組んでイッセー・小猫ペアと交戦、小猫の仙術攻撃で生命力を乱されたことで戦闘不能になりリタイアする。「アザゼル杯」の赤龍帝チーム戦では実力が圧倒的に上のイッセーを相手に鬼手の機動力を最大限生かして立ち回り、「洋服破壊」を防ぐという快挙を成し遂げるが、ビナーによる魔力砲撃の直撃を受けリタイアする。
- ソーナがシトリー家当主に就任した際、「D×D」として前線で戦うためにいつでもシトリー眷属に戻れるという条件で「ゼノヴィア・クァルタ眷属」に移籍する。
バアル眷属
サイラオーグ・バアルとその眷属。10巻まで「若手四王」最強とされていたチームで、中でも「王」と「女王」は他の眷属と比べても頭1つ抜けた能力を持っている。
- サイラオーグ・バアル
- 声 - 中村悠一[56]、小市眞琴(幼少期)
- 誕生日:8月1日[67][81][82]
- 身長:194cm
- 体重:135kg
- 種族:純血悪魔
- 冥界の大王家「バアル家」の次期当主。変則的な形での神滅具の所有者で、リアスにとって母方のいとこに当たる。短い黒髪、紫色の瞳を持つ体格の良い野性的な男で、次代の魔王となって「力と志」がある者にふさわしい居場所を与えられる世界、すなわち家柄や生来の物に関係ない実力評価の世界を作ることを目標としている。貴族階級出身の上級悪魔で、真4巻で「D×D」として活動した功績から最上級悪魔に昇進する。
- 名家バアルの跡継ぎとして生まれながら、大王家の証「滅びの力」は元より、まともな魔力を生まれ持たなかった。そのために非常な不遇を囲って青春を生きたが、(悪魔としては異例に)その心身を自己修練で鍛え抜くことに道を見出して無類の武力を持ち、マグダランを倒してバアル家次期当主の座を実力で得た。しかし、現在もサイラオーグが大王家の次期当主であることを気にいらない者は多い。
- その戦いぶりは悪魔とは思えないほど単純で、鍛え上げた肉体に任せた無類のパワーとスピードで繰り出す近接打撃格闘戦のみ。だが戦闘力は凄まじいの一言で、拳の威力は相手の魔力や魔法による防御を紙のように容易く破り、木場ですら追いきれない神速で戦い、打撃や蹴りの余波だけで地を割り湖を裂いてみせ、禁手化すれば頑丈に作られた亜空間のバトルフィールドすら破壊しかけるほど[注 47]。また、魔力に劣るとはいえ彼の溢れる生命力は「闘気」[注 48]となって全身を覆っており、これは作中屈指の破壊力を持つ聖剣デュランダルで切り落とされた腕をも聖オーラから守り消滅させない、ドラゴンブラスターの直撃でも致命傷にならないなど桁外れの濃密さ。この闘気の壁を突破できなければ身体に攻撃を届かせることすら不可能で、並の攻撃力では一切通用しない。本気の戦闘スタイルである禁手「獅子王の剛皮(レグルス・レイ・レザー・レックス)」を着た状態での戦闘力は龍王クラスに匹敵し、諸刃の剣でもある「覇獣(ブレイクダウン・ザ・ビースト)」形態「獅子王の紫金剛皮・覇獣式(レグルス・レイ・レザー・レックス・インペリアル・パーピュア・はじゅうしき)」を発動すれば、その戦闘力は魔王クラスをも圧倒し、龍神化を使ったイッセークラスの力がなければ相手にもならないとされる。「若手四王」と称されており、その実力からバアル眷属が若手No.1と目されていた。直接対決のゲームでグレモリー眷属に敗れたことで若手No.1ではなくなったが、チーム単位ではない彼個人の実力で見るなら今でも他の3王を圧倒している。腕力のみを頼りに破壊の力を突き詰めたことで、ドライグや破壊神シヴァからも興味を持たれている。
- コーヒーが好物であり、自分で淹れるのも上手い。「C×C」の開店時には、コーヒー豆の選択を担当している。
- グレモリー眷属とのレーティングゲームの「ダイス・フィギュア」では、木場、ゼノヴィア、ロスヴァイセの3人を同時に相手取り、右腕を切断される重傷を負いつつも圧倒して全員をリタイアさせる。そして、最終ゲームにて「真紅の赫龍帝」に覚醒したイッセーと、禁手の鎧を纏っての壮絶な殴り合いを繰り広げた末に惜敗[注 49]。この試合は作者・イラストレーターの両者がベストバウトに選んだ一戦で[83]、登場人物でもボーヴァやシューティング・スターなどはこの試合に憧れを抱いている。
- その結果、上役の貴族たちの後ろ盾を全て失ったが、一から平然と積み直しに着手している。この試合以降「獅子王」の異名を得、さらに冥界の子供たちからは「ライオンさん」と呼ばれ慕われるようになった。さらにバアル領では正義のヒーロー「レオニクス・レクス」としてテレビでも活躍しており、「おっぱいドラゴン」とも業務提携が行われている。
- 試合後は眷属と共にイッセーたちの頼もしき仲間として共闘する事になる。12巻ではイッセーの訃報により意気消沈したリアスとグレモリー眷属に檄を飛ばし、英雄派が子供たちを人質に取った際はヘラクレスを禁手の鎧すら使わずに拳のみで圧倒する。16巻でテロ対策チーム「D×D」に参加する。
- 領地経営にも不器用ながら積極的に取り組んでおり、時々ゆるキャラのバップルくんの着ぐるみに入って活動しているが、不慣れなせいでやる気が空回りして、闘気が全身からあふれて子供たちを怯えさせてしまうこともある。
- イッセーとは、努力と修練で築いた身上、格闘を重んじた戦闘スタイル、術が身にならないことなど共通点が多く、初対面から気が合って深く尊重し合っており、上級悪魔なのに初めから自分を見下さないということで驚かれた。同様に、匙からも強く尊敬されている。
- 病に倒れた母の面倒を見てもらっていたことからシトリー家との関係が深く、アウロス学園の運営にも協力している。ソーナから体験入学に格闘術の講師として招かれて子供たちと触れ合ったことにより、自身の生き方や目指す夢はこのためにあったと心の底からの価値を見出す。学園や空中都市アグレアスを襲撃してきたクリフォトと戦う中でイッセーと共闘し、邪龍グレンデルをも格闘だけで追い詰めたところで、横槍を入れてきたヴァルブルガの不意打ちとグレンデルの追い討ちを喰らい戦闘不能になるほどの重傷を負うが、それでも戦意は一切衰えずに立ち上がり、逆にグレンデルに畏怖や焦りを覚えさせ逃亡を許さず打倒する。「邪龍戦役」時には、大王家を襲撃したビィディゼを匙とともに迎え撃ち、彼が弄する甘言を切り捨て、切り札である「獅子王の紫金剛皮・覇獣式」を使って弟を守り抜き、後始末を終えてから日本の戦線に合流する。
- 「アザゼル杯」には自身の眷属に弟の眷属をサブメンバーとして加えた「紫金の獅子王(インペリアル・パーピュア)」チームを率いて参加する。「邪龍戦役」の影響で「王」の駒を不正使用しているという根も葉もない悪評を立てられてしまっていたが、「天帝の槍」チームとの試合の中で疑惑を払拭。曹操との一騎打ちでは覇獣の鎧を失いながらあと一歩というところまで追い詰めたものの、タイムアップにより残存兵力で劣っていたことから僅差で敗北する。その後、順調に本戦トーナメントまで進み、本戦トーナメント1回戦第2試合での「シューティング・スター」チームとの戦いでは、「王」同士で一騎討ちをして勝利を掴む。
- 「地獄事変」の最終局面ではロンドンの地下空間でバルベリスと激突し、おっぱいドラゴンに憧れる彼を認め、「覇獣」の鎧をまとってかつてのイッセーとの試合のような打ち合い合戦を繰り広げた末に勝利する。そして捕縛する前に、京都でバルベリスが手に入れられなかったおっぱいドラゴンのフィギュアを手渡す。
- レグルス
- 声 - 天崎滉平
- サイラオーグの「兵士」。真4巻で上級悪魔に昇進している。
- 普段は仮面をつけた少年の姿をしているが、その正体は主君が絶命した後も単体で稼働し、仇が全滅するまで暴走状態で荒れ狂った神滅具の異常体、神滅具「獅子王の戦斧(レグルス・ネメア)」そのもの。最終的にサイラオーグの手で「兵士」の駒7つを消費して、神器だけが転生悪魔となった[注 50]。宿主は不在状態のままだが実質的にはサイラオーグの神器であり、禁手化するとサイラオーグの鎧「獅子王の剛皮」に変化する。
- 神滅具としての本来の姿は戦斧で、レーティングゲームで戦う際は額に宝玉がついた巨大な黄金の獅子に変身する。単体での実力も高く、殺さないようわざと手加減して戦いながらリアスをリタイヤ寸前にまで追い込むほど。ただし、非常に不安定らしく単独での行動は暴走の危険性をはらんでいるため、唯一制御が可能なサイラオーグと組んだ状態でなければゲームへの参加もままならない。それでもサイラオーグが使役し続けていられるのは彼の母から受け継いだ、獅子を司るとされるウァプラ家の血筋のおかげではないかとされている。また、「眷属悪魔」であるため、禁手化時に強力な攻撃を受けすぎてレグルスへのダメージが蓄積するとレーティングゲームではレグルスのみがリタイアになってしまい、鎧の維持が不可能になる。
- クイーシャ・アバドン
- 声 - 貫井柚佳
- サイラオーグの「女王」。主に対して主従を超えた愛情を抱いている。
- 「番外の悪魔」アバドン家出身の上級悪魔で、金髪ポニーテールの美人女性。あらゆる攻撃を吸収し、属性を分解して特定の攻撃のみを撃ち返す「穴(ホール)」という特性を持つ。若手上級悪魔の眷属「女王」の中でもトップクラスの使い手で、ライザーの「女王」ユーベルーナやシトリーの「女王」真羅椿姫より強い。
- レーティングゲームでは朱乃と対決し、朱乃が放った雷光を「穴」で吸い込んで雷と光に分解し、朱乃に光を浴びせて勝利する。ゲーム終盤でイッセーと対決したときは、これまでのゲームで仲間が次々と倒され怒りを抑制できなくなっていた彼に殺されそうになったため、サイラオーグの手によって強制的にリタイアさせられた。それ以降も着実に実力を高めており、「穴」を利用した瞬間移動のみならず、「絶霧」で生じた神滅具の霧まで吸い込めるほどになっている。
- 「アザゼル杯」の「天帝の槍」チーム戦では神滅具持ちのゲオルクと神クラスである関帝を同時に相手取り、時間稼ぎに徹する。
- ガンドマ・バラム
- 声 - 木内太郎
- サイラオーグの「戦車」(「アザゼル杯」では場合によって「兵士(「2」)」枠)。
- 「元72柱」バラム家の出身で、怪力を誇る偉丈夫。外見は3メートルほどありそうな巨人で、ガタイも良く、特に前腕が極太、指までもがぶっとい。顔立ちも人間寄りというよりは怪物に近い。
- 防御力も桁違いで、魔法に対する防御も高い。レーティングゲームではグレモリー眷属の「戦車」組と対決。仙術で体内の生命力を乱された状態で魔法のフルバーストを食らって満身創痍になりながらも、リタイアする直前に最後の力を振り絞って小猫を道連れにする。
- ラードラ・ブネ
- 声 - 内野孝聡
- サイラオーグの「戦車」。
- 断絶した「元72柱」ブネ家の末裔で、人間の血も引いている。ひょろ長い体格の男性。「ドラゴンを司る」と言われる一族の中でも希少なドラゴンへ変身する能力に覚醒しており、戦闘では巨大な黒いドラゴンになる。
- レーティングゲームではミスティータとコンビでゼノヴィア、ギャスパー組と対決。ゼノヴィアが封じられた上に実力差も明確で勝ち目が全くないにもかかわらず、時間稼ぎのため単独で自分に挑んできたギャスパーに敬意を払う。ギャスパーには致命傷を与えるものの、呪いが解けたゼノヴィアに敗北する。
- ベルーガ・フールカス
- 声 - 拝真之介
- サイラオーグの「騎士」。
- 元72柱で馬を司る一族「フールカス家の出身。「青ざめた馬」アルトブラウを駆る甲冑騎士。武器として円錐形のランスを使う。妹のバフィールはシーグヴァイラの「騎士」を務めている。
- レーティングゲームで、十分に「聖魔剣」の対策を取り木場を消耗させるため持久戦を狙い愛馬とのバツグンのコンビネーションで高速戦闘を繰り広げるものの、木場の新たなる禁手「聖覇の龍騎士団」の前に敗北する。「アザゼル杯」の「天帝の槍」チームとの対戦では、相手の「騎士」ペルセウスと激しい戦いを繰り広げる。
- アルトブラウ
- 「青ざめた馬(ペイル・ホース)」。フールカスの愛馬で、脚は神速。宙を駆け回ることも可能で、主を狙う攻撃を巧みに防ぐなどかなり知能も高い。たてがみの中に主人が使うランスを収納している。
- リーバン・クロセル
- 声 - 石谷春貴
- サイラオーグの「騎士」。
- 断絶した「元72柱」クロセル家の末裔で、人間の血も引く魔法剣士。外見は軽鎧(ライト・アーマー)に帯剣という出で立ちの金髪優男。空間系神器「魔眼の生む枷(グラヴィティ・ジェイル)」を有する。
- レーティングゲームではガンドマと組んでグレモリー眷属の「戦車」組と対決し、神器と魔法で相手を拘束しようとするも失敗し、。魔法のフルバーストの直撃を受けリタイアする。
- コリアナ・アンドレアルフス
- 声 - 森なな子
- サイラオーグの「僧侶」。
- 「元72柱」アンドレアルフス家の出身。ビシッとしたスーツを着込んだ金髪でグラマーな女性。投げ槍のような形状の氷の魔力を放つ。
- レーティングゲームではイッセーの「洋服崩壊」と「乳語翻訳」に対抗するため自ら服を脱ぎ、イッセーがそれに見入ることで技と行動を封じるものの、下着の脱ぎ方がイッセーの好みと違ったという理由で不意打ちの「ドラゴンショット」を放たれて敗北する[注 51]。
- ミスティータ・サブノック
- 声 - 石上静香
- サイラオーグの「僧侶」。
- 断絶した「元72柱」サブノック家の末裔で、人間の血も引いている。不気味な杖を携えた小柄な美少年。封印系神器「異能の棺(トリック・バニッシュ)」を有する。
- レーティングゲームではラードラとコンビでゼノヴィア、ギャスパー組と対決。ゼノヴィアの力を神器の呪いの力で封じて優位に立つものの、ギャスパーの決死の時間稼ぎにより解呪される。再び力を封じようとするものの、倒れ伏したギャスパーの最後の力で放った「停止世界の邪眼」により停止させられ、呪いが解けたゼノヴィアに敗北する。
アガレス眷属
- シーグヴァイラ・アガレス
- 声 - 芳野由奈
- 冥界の大公家「アガレス家」の次期当主。「若手四王」と称される実力者。淡いグリーンがかった長いブロンドで、切れ長の双眸に眼鏡をかけ、クールというよりは冷たい印象を相手に持たせそうな雰囲気を醸し出す女性悪魔。貴族階級出身の上級悪魔で、真4巻で「D×D」として活動した功績から最上級悪魔に昇進する。
- 知略を駆使して戦う戦術家で、同じく戦略に秀でるソーナ・シトリーとの「スクランブル・フラッグ」では、作中の評論家から「隠れた名勝負」と評される好勝負を繰り広げるが、暴走した匙を食い止めるためアリヴィアンが離れた隙を突かれ惜敗する。
- 16巻で「D×D」に参加、「邪龍戦役」では日本の防衛を担当する。
- 幼いころからは利発なお嬢様であり、何をしても冷静かつ的確に物事を捉える様はアガレス家次代の安寧を予感させてくれていた。父から日本のロボットアニメの視聴をリラックス法として勧められた結果、普段は冷静で的確な判断を有しながらもプライベート時にはロボットアニメをこよなく愛するようになってしまった。ロボットアニメを語るときにはクールそうな目つきが一瞬で消え失せて、目をキラキラと純粋な少年のように輝かせる変貌ぶりはリアスたちを驚かせる。
- 多種多様なロボットアニメを愛する中でも「機動騎士ダンガム」の大ファンであり、「全シリーズ肯定派」と呼ばれるタイプ。レアなロボプラモを求めて田舎の玩具屋まで赴くこともある。兵藤邸を訪れたとき、イッセーが趣味でプラモを組み立てていたのを知ってからは同志と見込んでかなり親近感を抱いているが、一方のイッセーはそこまで熱烈なファンというわけではないためあまりの熱気に若干引いている。イッセーにそれとなく限定のプラモを買ってきてもらえるように頼むこともある。布教活動にも熱心で、任務に同行したエルメンヒルデにも「資料」としてBlu-ray Boxを渡し、それ以降もあまり押し付けがましくしないよう気をつけながら他のグレモリーメンバーにも布教を進めている。その弊害で、日本の戦闘機はすべて変形するものだという誤った認識を持っている。
- 家系に伝わる「時」の能力は、結界の中の時間経過を周囲より遅らせるというもの。また、作ったプラモを魔力によって本物のロボットのように動かすことができ、結界はプラモデルを利用して半径数百メートルの規模で展開することが可能。
- 「アゼゼル杯」にも参加する。予選では試合の組み合わせに恵まれず、序盤のうちに神クラスのチームと当たることになり奮闘するも惜敗するなどの事態が続き、惜しくも本戦トーナメント進出は叶わず敗退。本戦トーナメントではサイラオーグのチームのサポートに回ることを決める。また、本戦中に龍帝丸に起こった変化に興味を持って「神の子を見張る者」の研究チームに強引に参加して解析を行っており、タルタロス戦でイッセーが「A×A」を発動した時には、ウキウキしながら楽しそうに戦いを通信でサポートする。また、アンラ・マンユ神との戦いで半壊したゴグマゴグの修理と改造も担当する予定。
- アリヴィアン
- シーグヴァイラの執事兼「女王」。黒髪の若い男性。
- 正体はズメイという東欧のドラゴン。攻守共に秀でており、肉弾戦も魔力戦もできるオールラウンダー。ただ、本来の姿になるのはシーグヴァイラに禁止されており、普段は人間の姿でいる。人間体の時はオーラで作ったドラゴンの口から魔力砲撃を行う。
- シトリーが最後まで手こずった相手であったが、「龍王変化」で暴走した匙を止めるためにシーグヴァイラのそばを離れた隙を突かれて、ゲームに敗北する。
- 真4巻で上級悪魔に昇進して、「悪魔の駒」を授与される。
- バフィール・フールカス
- シーグヴァイラの「騎士」。元72柱「フールカス家」出身の女性で、サイラオーグの「騎士」ベルーガの妹。外見年齢は20代前半でストレートの長い栗毛をしている。
御使い(ブレイブ・セレント)
人間から転生して天使になった者たち。
- デュリオ・ジェズアルド
- 天界の切り札である、「ジョーカー」に位置づけられている「御使い」。ミカエルの部下で、純白の10枚羽を背中から生やし、グリーンの瞳を持つ、神父服に身を包んだ転生天使の青年。2番目に強いとされる上位神滅具「煌天雷獄(ゼニス・テンペスト)」の所有者。
- セラフ候補と言われている転生天使きっての才児なのだが、飄々とした性格で、吸血鬼がクーデターを起こした際、町ごと荒れた天候で閉じ込めると発言するなど、イリナ以上に天然である。他にも会議ではすぐに居眠りしてしまうなど上に立つ人間としては自由な言動が多いせいか、リーダーらしい発言をするとグリゼルダから感心されてしまうなど戦闘力はともかく普段の評価は微妙なところ。
- 両親を亡くした戦災孤児であったため教会の施設で育った。神滅具に覚醒したのもそのころであり、そのため施設を出て教会の戦士育成機関で戦士として鍛えられ、天使に転生する前はエクソシストとして吸血鬼や上位魔獣、上級悪魔を相手に活躍し、「教会最強のエクソシスト」の異名を取っていた。広域の殲滅を得意とする一方で近接戦闘はやや苦手とされているが、拳に光力を込めた接近戦で部分龍神化したイッセーと戦えるほどの実力を持つ。禁手は発現後、後天的に亜種と化した「聖天虹使の必罰、終末の綺羅星(フラジェッロ・ディ・コロリ・デル・アルコバレーノ、スペランツァ・ディ・ブリスコラ)」。ただし、禁手はどうしようもなく聞き分けのない相手か、まったくもって反省の色も見えない悪者にしか使わないと決めている。全力を発揮する際には翼がセラフと同じ12枚に増え、頭の輪が四重になる。
- 施設で先天性に特殊な力を持って生まれ力に呪い殺される子供をたくさん見てきたことで、その子供たちのために天国の領域に踏み込める「ジョーカー」という役割を引き受けた。趣味は美味しいもの巡りであり、天使に転生してもしばらくはそれを理由に世界各地を回っていたが、本当の目的は施設から出られない子供たちのために料理を研究して実際に自身の手で作って食べさせてやることである。この性格から、シスター・グリゼルダからは「教会一のやさしすぎる青年」と称されている。その対象は信徒に留まらず、悪魔であるリュディガーの息子を励ますために同盟締結から時間が経っていないにもかかわらず冥界へ通っていた。「アザゼル杯」優勝にかける願いも「神器システムに干渉し、神器で苦しむ子供をこれ以上出さないこと」である。
- 教会に縁のある子供たちは皆兄弟同然であると考えているため、アーシア、ゼノヴィア、イリナのことは妹のように思っている。19巻で、木場のことも元教会の施設出身ということで自分の弟も同然と見るようになり、「木場きゅん」から「裕斗」と下の名前で呼び捨てにするようになる。また、なぜか二天龍に関しては名前に「どん」をつけて呼ぶ。
- 第3章終盤にミカエルの名代として冥府にあるハーデスの神殿を訪れた際には神殿にいた多数の死神を一瞬で氷漬けにする実力を見せている。
- 第4章ではアザゼルから「悪魔や堕天使よりも天使の方がイメージがいい」という理由でテロ対策チーム「D×D(ディーディー)」のリーダーに任命される。天界防衛戦では天龍クラスとされるクロウ・クルワッハをかろうじてとはいえ単独で足止めできるほどの力を発揮し(ただし、クロウ・クロワッハは無傷)生還もしてみせたが、全ての力を出し尽くしたために戦闘終了後はすぐに眠りにつく。教会の戦士たちのクーデターではクリスタルディの相手を担当することになり、神器の応用技「虹色の希望」で相手の心を救い、仲間と協力してかつての師匠を撃破する。「邪龍戦役」終盤では日本へ向かい、禁手で無数の量産型邪龍や偽赤龍帝を相手取る。
- 「アザゼル杯」には「御使い」の精鋭である「天界の切り札(ジョーカー)」チームを率いて参加する。「燚誠の赤龍帝」チームとの「ランペイジ・ボール」では腕だけを部分龍神化させた「真紅の赫龍帝」のイッセーと壮絶な殴り合いを繰り広げ、本当の意味で試合を楽しみギリギリのところで勝利する。その後も屈指のチームプレイと監督の名采配で時には格上をも下し、本戦トーナメントまで進む。
- グリゼルダ・クァルタ
- ガブリエルの部下であり、「御使い」では「Q(クイーン)」と位置づけられている転生天使の女性。北欧的な顔立ちで青い目をした美女。通称シスター・グリゼルダ。司るスートから「クイーン・オブ・ハート」の異名を持つ。
- 駒王学園がある地域の天界スタッフを統括する女性で、イリナの上司に当たる。悪魔に対して非常に厳しく、自分をよく困らせるゼノヴィアや性欲の強いイッセーには特に厳しいが、アーシアに対しては例外的に穏やかに接している。
- ゼノヴィアとは昔から面識があり、彼女にとっては幼少の頃から頭が上がらない存在。ゼノヴィアのことは手のかかる「妹」のように思っており、19巻で彼女を正式に妹とした。彼女が悪魔になったと知った時は卒倒しそうになったと語っており、「魔獣騒動」が終わったころにイリナの仲介で再会して厳しく説教する。
- 転生前は女性のエクソシストの中では5指に入るとされていた。天使の力を強化する光の矢を使ったサポートが得意で、百発百中の腕前を誇る。
- 「御使い」の一員として16巻で「D×D」に参加する。
- 「アザゼル杯」には「天界の切り札」チームの「僧侶」枠として出場。赤龍帝チームとの試合でゼノヴィアが自分に相談もなく唐突に逆プロポーズしたことに怒り試合後に説教するが、以降は2人の関係を認め家族として祝福している。
- 紫藤 イリナ(しどう イリナ)
- ミカエルの部下で、「A」に位置づけられている。「燚誠の赤龍帝」チームの「騎士」枠。
- →詳細は「§ 紫藤イリナ」を参照
- シーザー・ヴィリアーズ
- ウリエルの部下で、「J(ジャック)」に位置づけられている男性。転生前はプロテスタント側の高位教職者で、イリナの上司だった。第4章終盤で主と共に「隔離結界領域」へ向かう。
- ディートヘルム・ヴァルトゼーミュラー
- ラファエルの部下で、「A」に位置づけられている転生天使。状態変化系(回復系)神器「救護聖人による再起(ホーリー・リサシテーション)」の所有者。30代半ばのドイツ人。髭が似合う彫りの深い面立ちをした、黒髪の長身男性で、神父の服装でガッシリとした体格をしている。
- 「アザゼル杯」には「天界の切り札」チームの「女王」枠として出場。禁手「十四救護聖人による救済(フォーティーン・ホーリー・サルベーション)」による回復役を担当する。
- ネロ・ライモンディ
- ウリエルの部下で、「A」に位置づけられている転生天使。防御系神器「聖者の試練(スターディ・セイント)」の所有者。イタリア人の少年神父。ハリネズミみたいな尖った金色の髪が特徴的。
- 困っている人を救うことが趣味で、悪魔と吸血鬼をぶっ飛ばすことが特技。神器に対する抵抗力の低さで苦しむ妹が居る。転生前からゼノヴィアとは知り合いだが、快活で常にハイテンションすぎる性格ゆえに彼女からは苦手意識を持たれている。
- 体力だけならゼノヴィア以上と自負しており、禁手「聖者の試練に次ぐ試練(スターディ・セイント・ウィズスタンド)」による持久戦とストラーダから直伝された「聖拳」を使った肉弾戦を得意とする。その根性を見込まれてウリエルから直属の「御使い」に選ばれた。「おっぱいドラゴン」に対抗する天界の企画「キャプテン・エンジェル」では、妹や同じ境遇の子供たちのために自ら志願して主役を務めている。
- 「アザゼル杯」には「天界の切り札」チームの「戦車」枠として出場。赤龍帝チームとの試合では自慢のタフネスでゼノヴィアの最大攻撃に耐えきり、自分は戦闘不能になりながらも執念でチームの勝利に貢献する。
- ミラナ・シャタロヴァ
- ガブリエルの部下で、「A」に位置づけられている転生天使。ロシア出身で、正教会のシストラ。黒いシスター服をきた巨乳の美少女で、灰色がかった青の瞳をしている。頭に被ったベールから灰色がかった(アッシュ)ブロンドが見える。初心な性格でイッセーの卑猥な視線に羞恥心を見せる。
- 堕天使の幹部クラスに匹敵するとされる光力の達人。最上級悪魔でも当たれば溶けるとまで言われるほどの密度を持った光力を操り、地面から光の槍を出現させるなどあらゆる使い方を実践できる。
- 「アザゼル杯」には「天界の切り札」チームの「僧侶」枠として出場。多彩な光力で赤龍帝チームを翻弄するも「洋服崩壊・龍神式」の被害に遭う。試合の後、イリナと友達になる。試合の件から、イッセーに対して若干の苦手意識を持つ。
- 真羅 清虎(しんら きよとら)
- メタトロンの部下で、「J」に位置づけられている転生天使。五大宗家「真羅」の宗家の出で現当主の叔父に当たるが、クリスチャンに目覚めて単身ヴァチカンに渡って戦い続けたという異色の経歴を持つ。ヴァチカン謹製の霊刀を使った二刀流の達人。30代後半ほどの精悍な顔つきをした日本人男性。長い黒髪を後ろで束ねたサムライヘアをしている。デュリオからは名前を音読みで「セイコ」と呼ばれているが、本人としては不服。
- 「アザゼル杯」には「天界の切り札」チームの「騎士」枠として出場。
- 劉 炳煥(りゅう へいかん)
- ラジエルの部下で、「10(テン)」に位置づけられている男性天使。光力を主軸に置いた中国武術の達人。
- 「アザゼル杯」には「天界の切り札」チームの「戦車」枠として出場。
- イェシカ・ラーゲルクヴィスト
- サンダルフォンの部下で、「Q」に位置づけられている。長い金髪と碧眼を持つ美少女で、始終眠たそうな表情の教会の戦士。障壁型結界術の使い手。
- 「アザゼル杯」には「天界の切り札」チームの「騎士」枠として出場。
- リント・セルゼン
- 「リアス・グレモリー」チームの「騎士」枠。エクストラ・ジョーカーの候補者。
- →詳細は「§ リント・セルゼン」を参照
ヴァーリチーム
- ヴァーリ・ルシファー
- 声 - 逢坂良太[84][85]
- 身長:168cm[1]
- 体重:60kg
- 誕生日:6月6日[64][86][87][88][89]
- 種族:悪魔(ハーフ)
- ヴァーリチームのリーダー。悪魔と人間のハーフで、初代魔王ルシファーの曾孫にあたる。ダークカラーの強い銀髪で、透き通った蒼い碧眼[注 52]をした美少年。また神滅具「白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)」の現在の所有者で、アルビオンの宿主、現「白龍皇」でもあり、「邪龍戦役」での活躍により超越者候補「明星の白龍皇」の二つ名で呼ばれるようになる。禁手は「白龍皇の鎧(ディバイン・ディバイディング・スケイルメイル)」。
- 心技体に加え、魔力・魔法にも優れた才能を持った、アザゼル曰く「現在・過去・未来永劫において史上最強の白龍皇」。初代魔王から受け継いだ膨大な魔力でアルビオンの力を「覇龍」を含めて完全に使いこなしており、「覇龍」の危険性を極力省いて昇華させた「白銀の極覇龍(エンピレオ・ジャガーノート・オーバードライブ)」を会得したり、北欧の魔術を短期間で習得するなど才能に溢れるが、そのあり余る才能ゆえに父・ラゼヴァンから虐待された末に捨てられ、路上生活をしていたときにシェムハザに拾われて以来、アザゼルによって育てられたという過去を持つ。
- 戦闘狂であり、グレートレッドを倒して「真なる白龍神皇になること」を目標としている。この野望は虐待を受けていた過去からの「自分を守りたい」という願いも反映されたものであった。一方で今までの白龍皇と違って仲間思いな一面もあり、イッセーやドライグの影響で心労が絶えないアルビオンのことも気にかけたり、当時「禍の団」のトップとして祭り上げられて孤独だったオーフィスの話相手になってあげていた。そのためチームメンバーからの信頼は厚く、彼らには意外に寂しがり屋であることも見抜かれている。またオーフィスとは互いに友情を感じている。複雑な家庭環境のせいか昔から早熟だったが、イッセーたちやチームメンバーとの関わりの中で年相応の少年らしさを取り戻している。ただ、女性に関しては仲間意識はあっても異性としての興味は持っていないため黒歌からの子作り要求も断っており、イッセーとエロDVDを鑑賞していたときも性的興奮を理解できず、鑑賞中もそれに関する解説をさせているほどである。
- 傲岸不遜だが、昔から世話になっているアザゼルや鳶雄の指示には割と素直に従う。ヴァーリチームよりも付き合いの長い「刃狗」チームの面々からはよくからかわれており、特に姉のような存在であるラヴィニアには昔から頭が上がらない。ラヴィニアのことは、母以外で初めて自分に優しく微笑んでくれた女性ということで家族愛に近い親愛を抱いているが、現在は恥ずかしがって極力会わないように避けている。また、4年前(真D×Dでは5年前)に重度の中二病を全開で発症していた時期があり、その当時ノリノリで3冊も書いた「黒歴史ノート」の内の「心の書」「術の書」をラヴィニアが保管している為に(彼女の悪気は皆無だが)弱みも握られている。昔からラヴィニアや夏梅には「ヴァーくん」と呼ばれており、最近ではラヴィニアと知り合った初代西遊記メンバーからもその愛称で呼ばれるようになった。また、チームの人選には、「刃狗」チームの影響を少なからず受けている。
- 口では栄養補給できれば何でもいいと語るが、意外に食の好みにうるさい。大好物であるラーメンへの拘りは半端なものではなく、アザゼルからは「その手の話はするな。最終的にレシピを語りだす」とまで言われており、イッセーはその趣味嗜好に困惑し、鮫島からは「ラーメンドラゴン」と呼ばれたこともある。麺類好きの美猴とよく2人で東京のラーメン屋を食べ歩いており、自身の料理担当時はインスタントラーメンを出し、カレーやシチューのような煮込み料理にも中華麺を入れようとする。
- 自身と同じく二天龍の一角を宿しているイッセーに対しては、当初は圧倒的な実力差[注 53]から見下していたが、初対戦以降は歴代の赤龍帝とは違う成長をするイッセーを気にかけるようになり、次第にイッセーの邪魔をする「禍の団」メンバーと敵対して組織を脱退すると、16巻ではイッセーを死力を尽くして戦いたいライバルだと認めている。さまざまなものから力を得ているイッセーとは対照的に純粋に白龍皇の力のみを高めようとしているが、魔王化で使える飛龍など自身の戦闘スタイルにも大きな影響を受けている。なお、イッセーとの初戦で彼を焚きつけるために両親を殺そうとした件を後悔しており、「邪龍戦役」の最終決戦に出陣する直前にイッセーの両親に直接会って詫びている。
- 自身が虐待された原因である自分の祖父・リゼヴィムに対しては、激しい殺意と憎悪を抱く[注 54]。そのため、16巻でリゼヴィムの目的が自分と同じ「グレートレッドの打倒」と知ったときには激しい動揺を見せ、20巻でリゼヴィムの最期の瞬間を目にしたときは憑き物が落ちたかの表情となるが、同時に本心では兵藤家のような「普通の家族」の存在を理想として強く求めていたため、悲哀に満ちたものを見せる。紆余曲折があったが、7年近く保護者として自分を育ててくれたアザゼルのことは、内心では理想の父として見ているところがある。アザゼルが「隔離結界領域」に旅立ったときは、悲しみの感情を抑えきれなかった。一方、母のことは大事に思っており、ラゼヴァンの虐待に反抗しなかったのはただの人間でしかない無力な母を守るためだった。母が記憶を消され自分のことを忘れてもその想いは変わっておらず、母とその家族を守るというのが戦いの動機として新たに加わっている。
- チームが「D×D」へ参加することで元「禍の団」という悪名を払拭することをアザゼルから提案された際に、オーディンが養子に迎えたいと申し出ていることを知らされる。明確に返事はしていないものの態度と話の流れでこれを了承したことで、オーディンの息子としてある程度の制限と条件は付くが今後かなり自由に行動できる立場となった。義兄になったヴィーザルからもそれなりに気にかけられている。
- 「邪龍戦役」終盤では、自分のことを忘れてしまった母と名前も知らない異父弟妹を守るため、ヨーロッパに向かう。その地でアジ・ダハーカと死闘を繰り広げ、オーフィスの助けで発動した「魔王化-D×D・L(ディアボロス・ドラゴン・ルシファー)-」により勝利する。消えゆくアジ・ダハーカとお互い好敵手と認め合い、彼自身初めて勝利を感慨深く感じていた。アジ・ダハーカやサーゼクスから「真のルシファー」と認められ、戦後は冥界政府から最上級悪魔として迎えられる。冥界の住民からも真のルシファーの血筋であることを知られるようになり、次第に「3代目ルシファー」として自身を支持する声が高まってきており、「おっぱいドラゴン」の宿命のライバルということで非常に高い人気を誇っている。
- 「邪龍戦役」を経て誰かを守るための配慮が生まれたことで近寄りがたさが消え、イッセーの父・五郎に誘われた釣りについてきたことには周囲からも驚かれている。真2巻で駒王町のとあるマンションへ引っ越す。
- 「アザゼル杯」では「明星の白龍皇」チームの「王」として参戦し、ルシファーの子孫・二天龍の一角・オーディンの養子・「おっぱいドラゴン」の宿命のライバルとして大きな注目を集める。「リアス・グレモリー」チームと「ボード・コラップス」で試合した際、魔王化して究極の邪龍クロウ・クルワッハと激戦を繰り広げ、全身から血を流しても戦意が薄れないクロウに敬意を払い、互いに名乗りドラゴンの宣戦布告をしてボロボロになるまで戦ったが、決闘中に相手の「王」のリアスが投了したため、クロウと決着がつかないまま「明星の白龍皇」チームの勝利になる。この超常の戦いは多くのチームに恐怖を与え、神クラスのチームをも続々と辞退させる一因となる。その後は優勝候補の一角として本戦トーナメントへ進出する。本戦1回戦第8試合では「西遊記」チームと戦い、初代三弟子の相手を仲間に任せて敵のエースである哪吒太子と一騎討ちに臨み、彼らが闘戦勝仏を倒すまで太子と互角の戦いを繰り広げる。
- 「地獄事変」の最終局面では、魔王化して時間が限られた中でイッセーたちと共に敵の首魁であるハーデスを打破。その功績から特級悪魔へ昇進し、正式に「超越者」の認定を受ける。
- 『堕天の狗神 -SLASHDØG-』にも主要人物の1人として登場。アザゼルの頼みで、「バラキエル教室」メンバーの協力者として「神の子を見張る者」を裏切ったサタナエルや、彼と手を組んだ「虚蝉機関」「オズの魔法使い」の対処に当たった。年少ながらすでに「白龍皇の光翼」に覚醒しており、当時の時点で鳶雄と鮫島が2人がかりでも本気を出さずに勝てるほどの実力があった。既に禁手も発動可能だが、才能にオーラ量が追いついていないため長期戦が苦手で、成長期で体格が未発達なために禁手も未完成という弱点があり、全力を出すと命も危ないことから禁手化は控えるように厳命されていた。年齢的なこともあり、ルシファーの血をひき白龍皇を宿すという事実を言っても、周囲の異能に縁遠かった仲間たちからは「そういう設定」の中二病だと勘違いされて(実際に重度の中二病ではあったが)「ルシドラ」とからかわれていた。また、悪魔と堕天使の和平が成立していないため、政治的な問題からルシファーの末裔であることは身内以外には秘密にしていた。当時からカップ麺ばかりの不健康な食生活を送っているが、鳶雄が作る料理は気に入っている。メンバーでも随一の実力者で、ポジションはオフェンス兼サポートだが、「虚蝉機関」事件の時は後方でのサポートに回され自分が戦えないことに不満を抱いていた。鳶雄たちが紗枝の家に向かった日に「虚蝉機関」の情報を五大宗家へ流してエージェントを向かわせるように仕向けた後、鮫島を救出し夏海と共に機関の本拠地で陵空高校関係者を回収、さらに暴走する鳶雄を鎮めるのを手伝った。ラヴィニアがアウグスタに憑依されてしまったときには、普段の様子からは想像できないほどに無我夢中で彼女を助け、脅威に立ち向かうための更なる力として「覇龍」を求めはじめた。「奥の院」に招かれた時は、襲撃してきた化け狸の群れを一網打尽にし、隠神刑部の攻撃から救った玄武に好意を抱かれる。
- 30年後の未来では、初代四大魔王が作り出した遺物、遺跡の研究をしている傍らでラーメン道をひたすら追い求めている。イクスを弟子に取ったときも、ドラゴン系神器の扱い方だけでなく、戦いもラーメン作りも基本は同じだと最初の半年は皿の洗い方から教え込む。「邪神戦争」では前線に駆り出されている[19]。
- 美猴(びこう)
- 声 - 保村真
- 身長:175cm[1]
- 体重:不明[1]
- 種族:猿の妖怪
- ヴァーリチームのメンバー。闘戦勝仏こと初代孫悟空の末裔である猿の妖怪。
- 外見は人間の青年。野生的な爽やか系イケメンで、ノリは軽くいつもヘラヘラしている。一人称は「俺っち」。
- 麺類が好物で、同じくラーメン好きのヴァーリとは馬が合う模様。料理当番時のレパートリーはカップ麺かレトルト食品である。一方で、「黒歴史ノート」でヴァーリの弱みを握れると分かった時には、一番熱心にノートの奪取を狙う。
- 自慢の攻撃方法は、超高速で空中を飛ぶ「觔斗雲」を乗りこなしながら「如意棒」を武器にして戦うこと。仙術の使い手としても優秀で、変化の術も得意とする。髪の毛を使った分身の術も使用できるが初代に比べるとまだ未熟。今はまだ「孫悟空」の襲名者ではないが、「アザゼル杯」基準の「兵士」で駒価値「5」と高い資質を持つ[注 55]ことや、初代からの頼みで現猪八戒と現沙悟浄の面倒を任されていることなどから、次期候補に上がっているのではないかと見られている。普段の態度とは裏腹に頭も悪くはなく、冥界の僻地を活性化させる案を述べた際にはリアスがぐうの音も出せないほど理路整然とした提案を行っている。ただ、戦闘面では優秀なのだが、調子に乗りすぎて油断した結果ドジを踏むこともある[注 56]ほか、元一般人のイッセーやJCの沙悟浄よりもスタミナがないのも欠点。飄々としているが、「刃狗」チームの面々に散々猿呼ばわりされた直後にエレインから「お下品な面構え」と評されたときは、さすがにショックのあまり泣いて走り去った。
- 気性は初代の若い頃に似てかなり荒っぽく、いざ戦闘になると真っ先に飛び出す好戦的なタイプ。最上級悪魔で元龍王のタンニーン相手でも臆することなく戦うほどの勇猛果敢さを発揮するが、先祖をはじめとする三蔵法師の初代三弟子には冷汗を流すほどに頭が上がらない。平和ボケした一族を嫌って「禍の団」に所属していた頃は闘戦勝仏から逃げ回っていたが、ヴァーリがサマエルの毒に侵されると友人を助けるために闘戦勝仏に援助を求め、それ以来渋々ながら時折会っては話もしたり、三弟子からの圧力に屈して頼まれごとを引き受けている。なお、「D×D」でよく使用する兵藤邸には、闘戦勝仏と出くわす可能性が高いためにあまり寄り付かない。
- 下品な言動が多いためにチームの一員であるフェンリルからの評価は下の下と最低評価で、仲間内での人徳もない。リアスからは「スイッチ姫」という二つ名をつけた張本人として恨まれている。
- 「アザゼル杯」では「兵士(5)」枠。大会の中で個を高めながらも仲間のためにも戦えるように成長しており、「西遊記」チームとの戦いに備え黒歌が対孫悟空専用の毒霧を開発する際には、ヴァーリを勝たせるために嫌々ながらも人体実験に付き合う。「リアス・グレモリー」チーム戦では序盤からストラーダに果敢に攻めかかるが圧倒され、彼の相手をアーサーに任せて木場と交戦することになる。本戦1回戦の「西遊記」チームとの戦いではアーサーと共に闘戦勝仏に圧倒されたが、黒歌のメタ毒を受けて不調に陥った彼を新生「西遊記」の3人で協力して討ち取り勝利に貢献する。
- 黒歌(くろか)/ 塔城 黒歌(とうじょう くろか)
- 声 - 高橋未奈美[56]
- 3サイズ:98/57/86
- 身長:161cm[1]
- 体重:49kg
- 誕生日:10月1日[33][90][91][92]
- 種族:転生悪魔(猫又)
- ヴァーリチームのメンバー。妖怪・猫又の中でも強い力を持つ「猫魈(ねこしょう)」で、小猫の実姉。日本の妖怪たちの中で東陣営に属していたことがあるため、東の総大将であるぬらりひょんには頭が上がらない。
- ネビロス関係者の研究者であった人間の父と猫又の母との間に生まれるが、父からの愛情を受けずに育ち、幼くして両親と死別。それから妹を育てるためにネビロス配下であるナベリウス家分家の上級悪魔の眷属悪魔となったが、主を殺して逃亡した罪でSSランクの「はぐれ悪魔」となっていた。その後は消息を絶っているあいだにヴァーリチームに加入、妹を「禍の団」に勧誘するため冥界に現れたが、イッセーによって撃退される。
- パワータイプの妹とは対照的な生粋のウィザードタイプ。魔力・魔法・仙術・妖術の使い手であり、眷属悪魔として転生した際に「僧侶」の駒を2つ消費するなど、最上級悪魔に匹敵する実力を有する。「アザゼル杯」でも「僧侶」枠として登録[注 57]。また、参曲のもとで修行させられたことにより、仙術を用いた体術も上達している。
- 思考が快楽的かつ短絡的で常に盛っているため、フェンリルの本能によるヒエラルキーでは微妙な評価。現在は小猫の求めに応じ、兵藤邸に滞在して彼女に仙術を教える一方で天龍との子供が欲しいと公言しており、ヴァーリにはその気がないため、イッセーを誘惑する。
- 小猫とは実の姉妹だが、和服を着るのが間違っていると言わんばかりのダイナマイトボディの持ち主で、しどけなく着崩している。そのスタイルはリアスや朱乃に勝るとも劣らぬもので、本人もそのことを自負している。性格も妹とは対照的で非情に悪戯好き。煩わしいという理由で基本ノーブラであり、妖術と仙術で胸の形を維持している。小猫同様健啖家だが、「栄養は全部おっぱいに行く」とのことで、まったく太らない。ただし、料理は不得手でレパートリーはレトルト食品。
- 本音のところでは妹を何よりも大切に思っていて、主殺しは眷属の家族にまで無茶な強化を命じようとした主人から妹を守るため、冥界襲撃は妹が自分のときと同じくリアスから無茶な強化を迫られているのではないかと危惧したため。しかし、自分の行動がことごとく裏目に出てかえって妹を苦しめてしまったことから、姉妹仲に関しては諦めているところが大きかった。それでも共同作戦を行ううちに今では相当に関係が修復されてきており、小猫の修業の師となったり2人で邪龍封印のための手段を模索したりと共に行動することが多くなっている。「アザゼル杯」で妹の成長を見届けたことがきっかけとなり、彼女に倣って「塔城」の姓を名乗ることにする。
- 「D×D」への参加でヴァーリチームに恩赦が出た際に、ヴァーリの要請で本格的にイッセーたちに身柄を預けることが決まり、兵藤邸の食客として正式な居候となる。イッセーからは、冷蔵庫のものを勝手に漁るなど、図々しさを呆れられている。暇な時はゲームをしているらしく、総プレイ時間は持ち主であるイッセーを上回っている。兵藤邸ではルフェイと同じ部屋でルームシェアしているが、片付けが苦手なようで、2人の部屋はほぼ自身の私物で占拠されている。姉妹で暮らすことのできる兵藤邸をようやく見つけた安住の地として気に入っている。
- 当初はイッセーの遺伝子だけが目当てだったが、交流を重ねるうちに「下手なイケメンより男前」と評価を改めるようになり、その優しさに惹かれ始める。「アザゼル杯」で死神からの襲撃から自分たちを守って神に立ち向かったのを見て本気で好意を抱き、彼からのプロポーズを受け入れる。その際に呼び方を「赤龍帝ちん」から「イッセー」に変えている。
- 「アザゼル杯」では「僧侶」枠で参加。「リアス・グレモリー」チーム戦では妹の小猫と一騎打ちし、体術の差が決定打となり敗北。「西遊記」チームとの本戦1回戦では、沙悟浄と共に金身羅漢の妖術に翻弄され、初代三弟子のコンビネーションによってリタイアとなるが、倒される直前に対孫悟空専用の毒霧を発動しチームの勝利に貢献する。
- 「地獄事変」後は上級悪魔に昇進しているが、主殺しや出自にネビロスが関与しているという事情を冥界政府上層部から危険視されたため、「悪魔の駒」は授与されなかった。その際、「いつまでも主なしの野良猫ってわけにはいかない」とゼノヴィアからのスカウトを受け、「ゼノヴィア・クァルタ眷属」の「僧侶(2)」となる。
- 未来では、17、8年後に長女(一家では五女)の黒茨を出産する。
- アーサー・ペンドラゴン
- 声 - 石川界人
- 種族:人間
- アーサー王の末裔であり、英国の名家「ペンドラゴン家」当主の息子。紳士的な風体でスーツにメガネという格好の金髪の美青年。元は英雄派に所属していたが、現在はヴァーリチームの一員となっている。「アザゼル杯」では「騎士」枠。
- 聖王剣コールブランドの所有者で、最強の人間候補の1人に挙げられている。「最強の聖剣使い」となることに興味を抱いて(所有者として認められていたとは言え)家宝の剣を許可無く持ちだし、武者修行と称して「禍の団」に入る。フェンリルを支配してチームに加えるために一時期「支配の聖剣(エクスカリバー・ルーラー)」を所持していたが、現在は目的を達成したことからゼノヴィアに譲渡している。「禍の団」在籍時はジークフリートと最強剣士の座を争っており、彼を倒して魔帝剣グラムの所有者となった木場をライバルとして認め、ヴァーリがイッセーと対決する際には自身も木場と決着をつけることを望んでいる。
- 基本的に戦闘狂で、時折澄ました顔をしながらかなり残虐な戦い方をすることがある。だが、妹想いな一面も持っており、ルフェイが自分を追って「禍の団」およびヴァーリチームに所属し、テロリストの仲間入りしたことを悔やんでいた。妹が兵藤家に居付くようになったことをきっかけに、それらと無縁の世界に戻ることを望んでいる。ヴァーリチームが「D×D」に参加することが決まった際には、今や冥界の英雄となったイッセーにルフェイと契約することを要望する。この契約と今回の恩赦を合わせて妹が家に帰ることができると喜ぶ様子を見せ、この借りを必ず返すとイッセーに約束した。駒王学園に妹の進学が決まった時には、事前に校舎の案内をイッセーに頼んで見学し、妹の制服をプレゼントしている。なお、前述の風体と格好でイッセーはヴァーリチームでは一番苦手意識を持っており、メンバーでは唯一敬語で話されている。
- 19巻時点で実力は木場やイッセーより遥か上であり、ストラーダと互いに本気を出さず卓越した攻防戦を繰り広げた。手数が多く、虚を突く攻撃、それでいて聖剣の威力もあり、イッセーにとっては絶望的なまでに相性が悪いタイプとのこと。ただ、ストラーダによると戦場を才能で潜り抜けてきた自負で技術がわずかに曇っているらしく、「アザゼル杯」で若返った彼と再戦した際に全力を出して挑みかかったが、全盛期時の彼のパワーと技量に圧され、最終的にリタイアは免れたものの、スタミナ切れに追い込まれて敗北する。
- 父には自分の才能に対して変に生真面目すぎて余裕が足りないことを危惧され、才能と存在意義が聖王剣とイコールであると考えているのではないかと指摘されている。自分とは価値観の違う父とは折り合いが悪かったが、ストラーダにボロ負けして帰省した後は助言を素直に受け入れられるような心境に落ち着き、剣から離れて自分に余裕を持ち、己自身の多様性を探ろうと試みている。個の限界を知ったことで、大会を通して個を高めながらも仲間のためにも戦えるように成長し、自分が思い描く戦い方にコールブランドを付き合わせようと動きが柔軟になってきている。「西遊記」チームとの試合では闘戦勝仏の技量の前に美猴共々苦戦させられるが、最終盤でチームを勝利させるべく浄壇使者の足止めを買って出る。
- 英国紳士として紅茶を嗜み、紅茶が上等ならそれ以外のものには頓着しない。そのため料理も適当で、最近では自分の食事当番でも戦闘糧食しか提供していない。
- ペンドラゴン家のメイドとして仕えるエレインとは相思相愛であり、見合い相手は引く手数多だが、一途にエレインだけを想っている。隠した恋を父である現当主に悟られれば、エレインがペンドラゴン家から追放されるのは目に見えており、自分が家に居続ければいずれ仲もバレてしまうと考えたことも出奔の一因。イッセーからもエレインとの身分違いの恋を陰ながら応援されている。だが、父にはすでに関係を把握されており、「アザゼル杯」予選後に帰省した際に、「D×D」として英国王室が抱える「深潭の蓋世王冠」の問題を解決したらという条件付きで交際の許可を与えられる。
- ルフェイ・ペンドラゴン
- 声 - 篠田みなみ[93]
- 3サイズ:77/56/78
- 身長:154cm
- 体重:45kg
- 誕生日:3月3日[94][95][96][97][98]
- 種族:魔法使い(人間)
- アーサーの妹で、魔法使いの衣装に身を包んだ小柄な金髪の美少女。アーサー王と血縁関係にあったとも言われる伝説の魔女、モーガン・ル・フェイに倣った名前。ヴァーリチームのメンバーで、普段はフェンリルと行動を共にすることが多く、フェンリルからはルフェイ嬢と呼ばれて特別視されている。
- 元々は魔術師の組織の1つ「黄金の夜明け団(ゴールデン・ドーン)」に所属しており、近代魔術や他の組織では禁止扱いされるような術を習っていた。ペンドラゴン家の魔術師としてその将来を有望視されていたが、聖王剣コールブランドを持ち出して家を飛び出した兄のアーサーを追い、「禍の団」およびヴァーリチームに入った経緯を持つ。
- 若いが非常に優秀な魔法使いであり、黒魔術・白魔術・北欧式・精霊魔術を使える。黒歌と一緒に結界空間の中で入れ替え転移を行う、聖槍の威光を防ぐほど濃密な闇を発生させる、単独でビルの階層を丸ごと覆う強固な結界を作るなど、先述の通り禁術にも長けている。
- ヴァーリチームが「禍の団」を脱退した後は黒歌と共に兵藤邸に入り浸っており、半ば居候化している。ヴァーリチームでは唯一まともに料理ができるため、フェンリルからもありがたがられている。ルームメイトでもある黒歌の世話役でもあり、奔放な彼女の行動を収拾したり、彼女に付き合って忍術を学んだりもしている。
- 「乳龍帝おっぱいドラゴン」の大ファンで、イッセーに出会ったときには感激する。黒歌からイッセーの魔法使い契約候補として推薦され、レイヴェルに実力・家柄共に理想的な契約相手だと評価されるものの、テロに加担していたことが弊害となっていた。しかし、「D×D」結成の際に出た恩赦と兄のアーサーの一押しもあり、晴れてイッセーと5年契約することになる。その際にヴァーリよりイッセーたちに身柄を預けると要請され、黒歌と一緒に本格的に兵藤邸に居候することが決まる。また、実家からは赤龍帝との縁談を望まれており、イッセーからプロポーズと取れなくもない言葉を受けた際は真っ赤になりながらも満更でもない反応を見せる。
- 最終章で駒王学園高等部1年生として転入し、オカルト研究部に入部する。
- 「アザゼル杯」では「僧侶」枠。予選の「リアス・グレモリー」チームとの試合では朱乃と交戦。本戦1回戦も「西遊記」チームとの試合では猪八戒と共に浄壇使者に圧倒されたが、最終盤では腰を痛めた金身羅漢を魔法の縄で拘束し続ける。
- 「地獄事変」の最終局面では元同僚であるメレディス捕縛チームの要としてアーサーたちを護衛に本拠地に突入し、グレゴリ製のリングで彼女の神滅具を封じてイッセーにかけられていた術を解錠する。
- 「神喰狼(かみくいおおかみ)」フェンリル
- アースガルズの悪神・ロキによって生み出された巨大な灰色狼。ロキの最高傑作とされ、全勢力でもトップ10に入るほどの力を有しており、ギリシアのテュポーンと並び称される最強の魔物。神をも噛み殺す牙と、神滅具の鎧や龍王の鱗をも引き裂く鋭い爪を武器とすることから、最凶最悪の魔獣の1体と恐れられ、スピードも7巻時点でのイッセーの最高速度に匹敵する。
- ロキの命を受けオーディンと日本の神々との会談を襲撃しタンニーンや禁手化した二天龍を圧倒するが、対神クラスの切り札として神殺しの爪牙を求めていたヴァーリチームに捕獲されて支配の聖剣の力で軍門に降る。「神殺しの力」は健在だが、「魔の鎖(グレイプニル)」と「支配の聖剣」、そして「覇龍」のヴァーリと戦った影響で10メートル近かった体躯と力の一部が失われていた(現在の体格は大型犬程度)。しかし、ロキの下に居たころより刺激に満ちた生活が送れているため不満はなく、むしろ今を楽しんでさえいるためロキの制御が完全に外れてなお自らの意思でチームにとどまっている。チームメンバーとなってからはルフェイの世話になることが多く、ゴグマゴグと共に彼女の護衛役を主として活動する。
- 下手な人間よりも知能が高く、喋ることはできないが人語を理解している。ただ、狼なので理性よりも本能を優先する傾向が強い。狼の本能としてヴァーリチームのメンバーを格付けしており、ヴァーリを集団の長、アーサーを行動を共にするに値する者、ルフェイを自分好みの食事を作ってくれる盟友、黒歌を自分より下位に位置するうるさい猫、美猴をヒエラルキー最下層で仲間と思われたくもない下品な猿と認識している。現赤龍帝のせいで精神を病んでいるアルビオンに対して、同じ伝説の魔獣として同情している。上下関係に厳しくプライドが高いため、ルフェイの頼みまでなら多少無理しても聞き入れるが、下っ端(美猴と黒歌)が舐めた態度で接してきたときには容赦なく報復する。メンバーほぼ全員の料理スキルが壊滅的なことに悩んでおり、ルフェイが料理当番の時以外は「刃狗」チームのもとへ食事をとりに足を運んでいる[99]。また神滅具である刃とは、同じイヌ科だからなのか仲が良い。なお「終末の大龍」ミドガルズオルムは兄弟に当たり、彼からは「ワンワン」と呼ばれているが、あまりの怠けぶりからよくわからない奴だと思っている。
- 「アザゼル杯」時点で8割がた真の力を取り戻しており、巨大化もできるようになって「女王」枠としての特性を存分に発揮できるようになっている。「リアス・グレモリー」チームとの戦いでは序盤は若返ったストラーダに翻弄されたが、その後は真の姿となって「禁夜と真闇の滅殺獣姫」のリアスと戦い、かつての会談襲撃時以上のダメージを負ったもののリアスを投了まで追いつめる。「西遊記」チームとの試合では、ゴグマゴグと共に玉龍をリタイアに追い込む。
- 「地獄事変」の最終戦では魔王化ヴァーリと共にハーデスと交戦する。
- ゴグマゴグ
- 古の神に戦闘用として作られた身長10メートルほどの巨大ゴーレム。破壊兵器として量産されたものの色々な問題点があって持て余されたため廃棄処分となり、次元の狭間に機能停止状態で多数漂っている。だが、その中でも再起動可能だった個体がヴァーリに発見されて回収されてチームに加わる。
- 武装は腕に搭載された対大型魔獣用の機関銃や目から放つ光線、ロケットパンチなどがある。背中とふくらはぎからバーニアを噴射して空を飛ぶこともでき、自動修復能力まで備わっている。さらに一定の知能もありメンバーとの連携も可能。巨体故に運用できる場所が限られるものの、ヴァーリチームではルフェイのガード役を務めており、彼女から「ゴッくん」と呼ばれている。普段は亜空間へ収納され、ヴァーリ・黒歌・ルフェイのいずれかにより召喚される。
- 「アザゼル杯」では「戦車」枠。「リアス・グレモリー」チームとの戦いでは序盤にストラーダの猛攻で大破したものの、再生を果たしてフェンリルとの連携で回復役のヴァレリーをリタイアさせる。「西遊記」チームとの試合ではフェンリルと組んで玉龍を追い詰め、圧倒的な防御力によりリタイアに追い込む。
- 「地獄事変」の最終戦ではイッセーと共にアンラ・マンユ神と交戦し、性欲を封じられて絶不調の彼を庇って半壊する。その後は落ち着いてからグリゴリの研究施設に送られ、シーグヴァイラから修理と改造を施される予定。
- 沙悟浄(さごじょう)
- 金身羅漢の子孫で、最近襲名したばかりの現「沙悟浄」。ふわっとした朱色の髪が特徴の美少女で、外見通り部活に励む女子中学生。部活が忙しいらしく、早朝の依頼は朝練で来られないことがある。首には小さなドクロをいくつも重ねたネックレスをしている。
- 河を拠点とする妖仙(妖怪仙人)の一族出身で、他の沙悟浄一族の者たちと同様に「カッパ」扱いされると怒り出す。また、新メンバーのサラマンダー・富田とは相性が悪く、彼の方が日本人的には「西遊記」っぽいと評されることに憤りを覚えている。
- 半月刃が付いた杖を武器としており、水を操る術が得意なので水辺で真価を発揮する。
- 玄奘三蔵からのミッション終了後、初代の発案でヴァーリチームの準メンバー扱いすることになり、面倒を美猴が全面的に見ることになる。
- 「アザゼル杯」では「騎士」枠。「リアス・グレモリー」チームとの試合では、自身をカッパ扱いしたリントに猛攻を仕掛ける。「西遊記」チームとの試合では黒歌共々先祖の金身羅漢に圧倒されたが、最終盤では新生「西遊記」の3人で力を合わせて闘戦勝仏を撃破する。
- 猪八戒(ちょはっかい)
- 浄壇使者の子孫で、最近襲名したばかりの現「猪八戒」。外見はでっぷりとしたふくよかな体つきで、獣人と呼ばれる豚のような頭部をした人型の妖怪。
- 超が4つくらいつくほどネガティブで生粋のM。美女に「豚野郎」と罵られてぶたれることを何よりも喜びに感じている。イッセーが出会った中でも上位クラスの変態[注 58]で、自身もドスケベである彼からしても手に余る存在。そのほかにも、適当な嘘をつき仮病で面倒そうなミッションをサボったこともあり、美猴からも文句を言われている。
- 見かけによらず動きは機敏で、初代と同様に9本歯の釘鈀と口から吐く炎を武器とする。チーム内でも体力が抜きん出ており、弱点の光を浴びて黒焦げになってもピンピンしている。加えて重度のマゾヒストであるため、ダメージを受けるたびに調子とテンションが上がっていき、どんどん動きのキレが増していく。
- 玄奘三蔵からのミッション終了後、初代の発案でヴァーリチームの準メンバー扱いすることになり、美猴が全面的に面倒を見ることになる。
- 「アザゼル杯」では「戦車」枠。「リアス・グレモリー」チームとの試合では朱乃と交戦し、彼女の攻撃が直撃したことで狂喜する。「西遊記」チームとの試合ではルフェイ共々先祖の浄壇使者に圧倒されたが、最終盤では新生「西遊記」の3人で力を合わせて闘戦勝仏を撃破した。
- チャーシュー
- 猪八戒が身代りに用意したただの豚。ヴァーリチームで預かることになる。
- サラマンダー・富田
- 最上級河童。「アザゼル杯」予選後からの補欠要員。→「§ サラマンダー・富田」を参照
その他メンバー
- 幾瀬 鳶雄(いくせ とびお)
- 堕天使陣営のエージェントで「刃狗」チームのリーダー。神滅具「黒刃の狗神(ケイニス・リュカオン) 」の所有者。→詳細は「堕天の狗神 -SLASHDØG- § 幾瀬鳶雄」を参照
- 「赤龍帝」ドライグ
- イッセーの相棒。→詳細は「§ ドライグ」を参照
- 「白龍皇」アルビオン
- ヴァーリの相棒。→詳細は「§ アルビオン」を参照
- 「黒邪の龍王(プリズン・ドラゴン)」ヴリトラ
- 匙の相棒。→詳細は「§ ヴリトラ」を参照
- 「西海龍童(ミスチバス・ドラゴン)」玉龍(ウーロン)
- 孫悟空の古い仲間。→詳細は「§ 玉龍」を参照
- 浄壇使者(じょうだんししゃ)
- 初代猪八戒。最終章から参加。→詳細は「§ 浄壇使者」を参照
- 金身羅漢(こんしんらかん)
- 初代沙悟浄。最終章から参加。→詳細は「§ 金身羅漢」を参照
駒王学園関係者
新生徒会役員
- ゼノヴィア・クァルタ
- 生徒会長(2年生→3年生)。
- →詳細は「§ ゼノヴィア・クァルタ」を参照
- 匙 元士郎(さじ げんしろう)
- 副会長(2年生→3年生)。
- →詳細は「§ 匙元士郎」を参照
- 巡 巴柄(めぐり ともえ)
- 書記(2年生→3年生)。
- →詳細は「§ 巡巴柄」を参照
- 加茂 忠美(かも ただみ)
- 駒王学園2年生→3年生。陰陽師の家系の出身で、独自に除霊を行っている。やんちゃな性格をした長いお下げで細身の少女。
- 武者修行中にミルたんに惨敗し、このままでは家の存続に関わるとして再戦を挑む[100]。
- 19巻で、生徒会書記になる。
- 百鬼 勾陳 黄龍(なきり こうちん おうりゅう)
- 書記(1年生→2年生)。五大宗家の1つ「百鬼」の次期当主に当たり、その中でも一族で一番力の強い者に授けられる霊獣「黄龍」の名前と能力を授けられた少年。勾陳は諱で綽名が「コーチン」だが、名古屋コーチンを彷彿とさせるのであまり気に入っていない。「黄龍」継承前の本名は「竜太(りゅうた)」であり、ティアマットからはその名前で呼ばれている。
- 異能持ちの人間の中では相当な実力者とされる。純粋な人間の身でありながら「アザゼル杯」基準駒価値では「兵士」で「5」相当と現状で人間としては最高[注 59]であり、通常の「悪魔の駒」換算ならそれ以上となる。生徒会役員だけあって学業成績もかなり優秀。
- 魔王アジュカ・ベルゼブブの運営する「ベルゼビュート」の関係者でもあり、彼から「蒼き革新の箱庭」と「究極の羯磨」の調査を依頼されている。アジュカの盟友である五大龍王ティアマットには昔から散々世話になっているらしく、今でも頭が上がらない。以前、神滅具「究極の羯磨」の所有者だった従姉の百鬼黄葉を守れなかった経緯があり、現在は先代の中神黄龍を超えることに加えて、黄葉を今度こそ助けることを目標に修業している。また、黄葉の関係者である光也とは対立している。
- 進級後は小猫たちと同じクラスになる。同い年で同性のギャスパーとはライバル関係で、たまに組み手を行っている。
- もとは異能に縁のない一般人でありながら、あらゆる凶事を乗り越えてきたイッセーに強い憧れを抱いており、同時にハーレムを築いているのにも関わらず女性陣同士で怨恨が発生しないことにカルチャーショックを受けている。力を継承するため国からは重婚を許可されており、櫛橋家に許嫁がいるほか、ヴォルデンベルク家との取り引きでミラーカとの結婚も決まっている[101]。一方で仁村とは同僚や戦友としては仲が悪い訳ではないが、異性としては苦手な性格なので結婚となると死ぬほど嫌だと思っている[102]。
- 大地を司る霊獣「黄龍」と契約しており、地に足を付けている間、龍脈から大地の「気」をほぼ無制限に借りることができるため、無尽蔵ともいえる闘気を扱える。特に術式都市である京都では桁違いの龍脈を使用でき特性を最大限に生かせるので、普段の比ではない闘気の量と質を操ることが可能となる。物心ついた頃からしきたりで山にこもり修験道の修行などをして鍛えていたこともあって、赤龍帝チームではダントツの体力を誇る。肉弾戦が主体のパワータイプで、闘気を纏えば鎧を纏ったイッセーのパンチの直撃でも耐えるというただの人間としては異常なレベルの耐久力を持ち、闘気とドラゴンの力を混ぜた球体を放つことで中距離戦にも対応できる。霊獣を自らの身体に憑依させるタイプの召喚を習得しており、龍脈から力を貰い続けることで「黄龍」を自分自身に顕現させた金色の人型ドラゴン「龍鬼人(りゅうきじん)」に変化することも可能で、体格も一回り以上大きくなり、戦闘能力が向上する。さらに、一族が得意とする「土」の術で、サポート系の能力として地形を操作することや、地面に配置した符を利用して周囲の状況を探知することができる[注 60]。容赦をする必要がないときは複数の相手を土の檻に閉じ込めたまま圧殺することもある。ただし、龍脈と接続している関係から、遠隔地にいる敵によって龍脈を介して自分の生気を奪われかねないという弱点も抱えている。
- レイヴェルから戦力増強のアテということで推薦され、イッセーに「赤龍帝の拳」になると告げて自ら「アザゼル杯」への参加の意思を示し、「燚誠の赤龍帝」チームの「兵士」として「天界の切り札」チーム戦から正式参戦する。当初反目していたボーヴァとは最初の試合中に和解し、お互い大会でどちらか先に倒されたら残った方は3倍働くことを約束している。あくまでイッセーのチームメンバーであり「D×D」には参加していないので、「D×D」が国外で活動する際には駒王町の防衛を任される事が多い。
- 『堕天の狗神 -SLASHDØG-』には、黄龍襲名前の「竜太」の名で登場。当時12歳。
- 草下 憐耶(くさか れや)
- 会計(2年生→3年生)。
- →詳細は「§ 草下憐耶」を参照
- 仁村 留流子(にむら るるこ)
- 会計(1年生→2年生)。
- →詳細は「§ 仁村留流子」を参照
- ミラーカ・ヴォルデンベルグ
- 会計(1年生→2年生)。カーミラ派の純血吸血鬼の中でも主柱を担うヴォルデンベルグ家の姫君。同じ派閥のエルメンヒルデとは古くからの友人。外見は輝く白銀の長髪をした10代中頃の少女。顔立ちはまるで美術品のように、あるいは創作物のように整い非常に美しく、深淵の色を灯す深い紅の双眸をしている。その一方で、顔立ちからは想像もできないほどかわいらしい声と口調で話す。デイライトウォーカーの能力を持たないため太陽が苦手で、日中は陽光から身を守るために厚着をしている。
- 戦闘力はかなり高く、全力が出せない昼間でも死神を素手で吹き飛ばすほどの怪力の持ち主。夜に使える強力な切り札もあるようだが「一帯が地獄になる」ほどの凶悪さゆえに使用を控えている模様。
- 転入して間もないながらも生徒会役員に当選した。黄龍と同様アジュカからの依頼を受けており、神滅具の探索を行っている。実家と百鬼家との取り引きで、黄龍とは将来結婚することが決まっている。
悪魔の存在を知る生徒
- 安倍 清芽(あべ きよめ)
- 駒王学園3年生→卒業。テニス部部長。魔獣使いの家系の出身[注 61]で、さまざまな魔獣を従えており、後述の者たちに加えてハーピーやラミアを使役する。
- 1学期はオカルト研究部の活動報告のために魔物使いとしてインタビューを依頼され、イッセーの貸し出しを賭けてテニス勝負を行い、3戦1勝2敗で敗れる。2学期には父が決めた見合い話を破談にするためにオカルト研究部に協力を依頼し、イッセーを彼氏役として借りることで破談に成功する。妖怪についても詳しく、小猫が発情期に入って体調を崩したときにも協力を要請されている。
- 元からレアなドラゴンであるイッセーに興味があり、破談後にイッセーを意識するようになるが、イッセーのリアスへの態度を見て身を引く。
- ノーヘッド本田(ノーヘッドほんだ)
- 四丁目の古屋敷に住む、馬つきのデュラハン。噂好きで有名。「ノーヘッド本田」は重度の頸椎ヘルニアになり頭部が入院している間、テニス部のマスコットキャラクターとして働いているときの名前で、本名は「スミス」。
- 頭部がないときはプラカードで会話を行う。また、彼の鎧を身に着けると、呪われてしばらくのあいだは脱げなくなる。ノリは軽く、イッセーと意気投合している。
- クリスティ
- 清芽が従えているメスの雪女(イエティ)。ナックルウォーキングとドラミングが得意で、必殺技は冷凍ブレス。ゴリラそっくりな外見でイッセーの雪女に対する夢を壊したため、イッセーからは「ゴリスティ」呼ばわりされている。
- ステファニーという姉がおり、そちらは清芽の父に仕えている。
- エステリーナ
- 清芽が従えている人魚(脚が生えたマグロ)。歌が得意だが、エラ呼吸しかできないため、陸上で活動できる時間は短い。
- 高橋 輝空(たかはしスカイ)
- 清芽が従えている鳥人。神戸出身だが名古屋コーチンの能力を有しているため飛ぶことはできない。おまけに鳥頭。
- 桐生 藍華(きりゅう あいか)
- 声 - 山崎はるか
- イッセーのクラスメイトで、アーシアの友人。三つ編みの眼鏡女子で、眼鏡を通して「男性の尊厳」に関わる物(イッセーいわく「男に付いてるアレ」)を数値化する能力を持つことから「匠」の別名を持つ。アーシアを介して変態3人組と交流をつくる。変態3人組を嫌う女子の中では、アーシアらが編入するまで嫌っていない希有な存在でもあり、木場の精神問題解決後にボーリングやカラオケに一緒に行ったり、修学旅行の班割りではアーシア、ゼノヴィア、イリナと共に変態3人組と組んでおり、その班長の役割を務める。
- 作中ではイッセーと、彼に関わる人物たちのよき理解者としても描写されており、イッセーとアーシアの仲を進展させようとしている。ただ時折アーシアやゼノヴィアにいかがわしいことを吹き込んでみたり、松田と元浜がいる前でイッセーに関わる人物たちの噂を流してみたりと、イッセーが周囲から白眼視される原因を作って楽しんでいる節もある(アニメ版では公開授業でイッセーが粘土でリアスそっくりの像を作った時に「手が覚えるほどに触りまくってるわけね?」と周囲を煽る発言をするなど、その場を楽しむ行動もとっている)。情報通で、リアスの親族の表向きの家業のことに詳しい。勘も鋭く小猫同様イッセーの思考を読めるほか、イッセーがリアスと恋人関係になっていることをまだ周囲には内緒にしていた段階で察知していたような発言もしている。一方、松田を気にしているような素振りも見せている[注 62]。秋葉原のある雑居ビルにあるエロゲーを販売している店長とコネがあり[103]、ゼノヴィアに店を紹介したり、物品そのものを渡していたりする。人付き合いの下手だったアーシアやゼノヴィアとも一瞬で仲良くなるなど、教会出身の女性と打ち解ける才能を持っており、トスカもかなり心を許している[7]。
- 12月に入った頃に駅前でチラシを貰いゼノヴィアを呼び出したことがきっかけとなり、リアスからの説明を受けてオカ研メンバーの正体を知る。イッセーたちが悪魔であることを知った後も、特に態度を変えることなく普通に接している[104]。
- 22巻で3年生に進級し、イッセーと同じ3年B組のクラスになる。また、最終章からアーシアたちを助けるためにはある程度の知識が必要ではないかと考え、「灰色の魔術師」に入会してラヴィニアに弟子入りし、将来は絶対に儲かると踏んで恋愛相談系の占星術を勉強している。
- 火照 幸彦(ほでり ゆきひこ)
- 駒王学園の男子生徒で初等部6年→中等部1年。ツンツンした髪型で、若干生意気そうな目つきをしている。
- 霊剣、神剣の類を収集し、保管する由緒ある血筋の生まれで、自身は一族の末っ子にあたる。悪用しないことと盗難から守ることを条件に神霊剣「十束剣(とつかのつるぎ)」の1本を所有することが認められている。
- 実家では12歳になると異形の者、妖怪、悪魔などとの実戦を行い通過儀礼とするという習わしが存在しているのだが、優秀な兄や姉が先に通過儀礼を経て立派に仕事をしていることで両親が満足し、金銭的な負担もあるため自分のときだけ行われないことになってしまう。そのことに不満を抱いてソーナに仲介を頼んでオカルト研究部に実戦を依頼し、アザゼルが開発した「アザゼルクエスト」に少年勇者として挑戦した。歳の割に胆力が据わっており、ゲームの中とは言え元龍王であるタンニーンにひるまず挑みかかる姿はイッセーを驚かせた。結果、かなり疲弊したが結構楽しめたとのことで、満足して通過儀礼を終える。
- 最終章では中等部に進学している。ソーナの勧誘を受けて、見聞を広めるために「ソーナ・シトリー」チームの「兵士(「2」)」枠で「アザゼル杯」に参加することになる。「燚誠の赤龍帝」チームとの試合では、手加減なしで天使として自分を導こうとするイリナと戦う羽目になり、泣き言を言いながらも必死に切り結ぶ。
- 九重(くのう)
- →詳細は「§ 九重」を参照
- トスカ
- →詳細は「§ トスカ」を参照
- 加茂 円保(かも みつほ)[105]
- 駒王学園の女子生徒で初等部。加茂忠美の妹で、陰陽師の家系。九重の友達。この歳で、除霊を何度も成功させている。
- 九重に頼んでオカ研の部室を訪れ、オカ研メンバーに礼儀正しくあいさつをし、九重とイッセーに旧校舎を案内してもらう。ある部屋の扉を開けたとき、段ボール箱が4つ置かれ、隙間から赤い眼光がギラリと輝く状況[注 63]を見た瞬間、悲鳴を張り上げて九重の手を掴みそのまま廊下の奥まで逃げてしまう。その後、ひと月ほど今回の一件がトラウマになり、段ボール箱が怖くて近寄れなかったという。
駒王学園四天王
- 円野 球児(えんの きゅうじ)[106]
- ゼノヴィアに挑んだ「駒王学園四天王」の1人。外見は小学生くらいの男子で、野球のユニフォームという出で立ち。
- 「侵略の火炎(しんりゃくのかえん)」と自称しており、炎を精霊使い。炎に包まれた魔球「ボルケーノ・フォーク」をゼノヴィアに放つが、豪快に弾き飛ばされて撃破される。
- 風祭 舞(かざまつり まい)[106]
- ゼノヴィアに挑んだ「駒王学園四天王」の1人。外見は中学生くらいの女子で、クリクリッとした目とお下げが特徴的なかわいらしい女の子。隣町の学校の制服を着ている。
- 「疾風の舞姫(しっぷうのまいひめ)」を自称しており、風を操る。前回はつむじ風だけだったが、今度は一定領域の風をうならせることができるようになる。ゼノヴィアに木刀で頭部をコツンと当てられ、敗北宣言する。
- 土田 竜司(つちだ りゅうじ)[106]
- ゼノヴィアに挑んだ「駒王学園四天王」の1人。外見は巨躯の男性。
- 「土竜の覇者(もぐりのはしゃ)」を自称しており、地面を両の拳で激しく掘り出して地中に潜るが、数分経っても出てくる気配がない。一度潜ると救出されない限り帰還できないという欠点があり、バカで自殺行為としかいいようがない。
- 水橋 将人(みずはし まさと)[106]
- ゼノヴィアに挑んだ「駒王学園四天王」の1人。駒王学園3年生。
- 「水霊の将星」を自称しており、川から水柱を立上げ、宙で蛇のように動く「水蛇」でゼノヴィアに攻撃しようとしたがスタミナ切れを起こし、ゼノヴィアに肩口に軽い一撃を食らわせられ、地にくずれおちて敗北する。
一般生徒
彼らはイッセーたちが悪魔であることを知らない。故にイッセーは多くの女生徒からただの変態としてしか見られておらず、「謎の催眠術でリアスら学園のアイドルを手篭めにした」と噂されている(その中には、松田と元浜が流した噂が多く含まれている)。 アニメ版では、松田と元浜が流した噂はそれほど話題性になるほど広がっていなく、ただ「変態男」または「野獣」どまりになっている。
- 松田(まつだ)
- 声 - 内匠靖明
- イッセーの友人で、変態3人組の1人。丸刈り頭の男子生徒。
- 身体能力が高く、一見すると爽やかなスポーツ少年だが、日常的にセクハラ発言をする。中学時代は写真部に所属していた。そのため、「エロ坊主」「セクハラパパラッチ」の別名を持つ。しかしスケベだが、困っている人を進んで助けるような好青年。
- イッセーがモテ始めてから、イッセーに嫉妬してパンチやプロレス技をかけたり、腹癒せに元浜と共に自分たちにとって都合のいい形で根も葉もない変な噂を流していたが、イッセーの評価がますます上がっていることと学園アイドルたちがイッセーを選んだこと、なぜイッセーだけに美女がやってくるのか大きな疑問を抱くようになる。
- それでも、親友の絆は強く、イッセーが悪魔稼業や修業などの多忙で時間が取れないときでも、これまでどおりに元浜と共に遊びに誘ったりしている。このため、イッセーからは「付き合いが途切れてもおかしくないのに、いまでも友人として接してきてくれる」ことに感謝されている。高校からは部活無所属だったが、17巻で写真部に入ろうと考える。
- 2年次の卒業式の日にイッセーからリアスとつきあっていると知らされ、大きなショックを受けるが友人としてそのことを吹聴はしていない。22巻で3年生に進級し、イッセーと同じ3年B組のクラスになる。進級後は木場と同じクラスになったこともあり、イケメンな友人を利用して元浜共々彼女を作ろうと目論んでいたが、夏休みに困っていた初瀬を助けたことがきっかけで2学期に入ってから彼女に告白される。
- 元浜(もとはま)
- 声 - 中國卓郎
- イッセーの友人で、変態3人組の1人。ロリコン。
- 眼鏡を掛けた男子生徒で、眼鏡を通して女子の体型を数値化できることから、「エロメガネ」「スリーサイズスカウター」の別名を持つ。また眼鏡を取ると戦闘力が激減する。松田とは違い、運動能力に乏しい。
- 松田同様、イッセーがモテ始めてから、松田と共にパンチやプロレス技をかけたり、腹癒せに松田と共に自分たちにとって都合のいい形で変な噂を流していたが、イッセーだけになぜ、女が寄ってくるのかという悔しい思いを抱くようになる。
- それでも、親友の絆は強く、イッセーが多忙で時間が取れないときでも、これまでどおりに松田と共に遊びに誘ったりしている。このため、イッセーからは松田同様、感謝されている。
- 2年次の卒業式の日にイッセーからリアスとつきあっていると知らされ、大きなショックを受けるが友人としてそのことを吹聴はしていない。22巻で3年生に進級し、イッセーと同じ3年B組のクラスになる。進級後は木場と同じクラスになったこともあり、イケメンな友人を利用して松田共々彼女を作ろうと目論んでいる。だが、イッセーに続いてさらに松田にも春が訪れたことに物凄いショックを受ける。
- 村山(むらやま)、片瀬(かたせ)
- 声 - 石原夏織(村山)、小倉唯(片瀬)
- 剣道部の女子生徒。村山は左右に束ねたロングヘアの女子で、片瀬はバンダナを付けたピンク色のショートヘアの女子。元浜の見解によると、3サイズはそれぞれ84/70/81、78.5/65/79[107]。
- 小説では1巻で名前が登場したのみだが、アニメでは複数の回に登場しており(しかもEDシーンにも出てきている)、変態三人組をケダモノとみなして警戒・敵視している。第1期13話でははぐれ悪魔が放ったキメラに催眠術をかけられ、精気を提供時に登場。他の話にもアーシアと話しているシーンがある。
- アニメ版第2期で、授業参観時、イッセーが粘土細工でリアスを作ったことで、松田と元浜と共にそれを欲しがり、突如始まった競売に参加する。
- 初瀬(はせ)
- 3年D組の女子生徒。お下げをした初そうなかわいい女子。夏休みに他校の生徒に言い寄られて困っていたところを松田に助けられ、2学期になって彼へ好意を告白する。
悪魔陣営
古の戦いにおいて、魔王をはじめとした多くの上位悪魔を失ってしまっている。ここ数百年のあいだにサーゼクスをはじめとした新たな四大魔王のもと、初代魔王の血族をはじめとした主戦派を追放し、平和主義に転換した。「悪魔の駒」を用いて転生悪魔を増やし、勢力を立て直そうとしている。なお、ジオティクスの眷属に15〜16世紀の人物であるアグリッパがいることから、500年ほどは経過していることが示唆されている。
特撮番組「乳龍帝おっぱいドラゴン」が流行るほど平和だが、前魔王派とのいざこざや血統を重んじる貴族主義、それを前提にした合理主義、古い上級悪魔から魔王への内政干渉など、いまだ多くの問題を抱えている。
第3章終盤で今の冥界を憎悪する旧魔王派のシャルバが「魔獣騒動」を引き起こし、甚大な被害を受けた。第4章終盤の「邪龍戦役」ではトライヘキサによる直接の攻撃は受けなかったものの、その直前に上層部の不正が公表されたことが原因で大きな混乱が生じ、さらに四大魔王のうち3名がトライヘキサ打倒のため、自身の「女王」以外の眷属を引き連れて「隔離結界領域」に向かうことになった。
四大魔王
- サーゼクス・ルシファー
- 声 - 諏訪部順一
- 2代目魔王ルシファー。リアスの実兄で、旧名は「サーゼクス・グレモリー」。
- グレモリー家の魔力に加え、母方のバアル家から「滅びの力」を受け継いだ強力な悪魔で、自身の髪色から「紅髪の魔王(クリムゾン・サタン)」の異名を持つ。「おっぱいドラゴンの歌」の作曲者[注 64]。
- 17歳のときに参加した「若手悪魔同士の交流会」でグレイフィアと初めて出会い、一目惚れした。魔王軍と反政府軍の内戦では反政府軍のエースとして、ルシファードで滅びの化身と化した真の姿で初代ベルゼブブの嫡子であるビドレイドを消滅させ、内戦を終結に導いた。ゼクラムから魔王を継いでほしいと頼まれた際にはルシファーの座を頂くことを決め、勢いでグレイフィアに求婚して結婚した[108]。
- 自身の眷族でもある「女王」グレイフィアを妻に、彼女との間に生まれたミリキャスを息子に持つ。性格は気さくで物腰は丁寧だが、子供っぽいところもあり、魔王の公務から離れたところでは一気にノリが軽くなって[注 65]自由で突拍子も無いことを言い出す。2代目四大魔王がプライベートで非公式に結成した「魔王戦隊サタンレンジャー」のサタンレッドの役でもある。家族愛が非常に強く、シスコン・愛妻家(恐妻家)・親バカの三拍子が揃っており、妻や妹の寝顔写真を撮り溜めようとするなど愛情の方向性がおかしくなることもある。作中では妹のリアスのことを「リーアたん」と呼んでリアスを赤面させている。妹が好意を寄せているイッセーのことも気に入っており、既に「義弟」扱いして自分を「お義兄さん」と呼ぶように頼んでいる。ただ息子がサタンレッドよりおっぱいドラゴンが好きなことには複雑な思いを抱いているため、13巻でミリキャスが兵藤家に社会見学として訪問することになった際にはイッセーへの嫉妬でサタンレッドになり、仕事をサボって兵藤家に押しかけ一触即発になる(直後にグレイフィアの仲裁が入り即座に謝罪する羽目になっている)。また他のグレモリー家出身の悪魔同様、眷属悪魔に対する慈しみは深い。
- 魔王として不戦と平和、繁栄を良しとし、旧魔王派をほぼ黙殺して魔界の穏健な統治に尽力してきたが、その方向性が「禍の団」の拡張を招いたことを深く悔い、次の手を模索中。自身を憎悪している相手に対してもまずは対話を試みる姿勢からアザゼルは「心根が良すぎ、甘すぎる」と評しているが、説得を受け入れず冥界の平穏や秩序を乱す者には一切の情けや遠慮もなくし滅びの力で一欠けらも残さず消滅させるなど、為政者としての冷徹かつ非情な一面も持ち合わせている。
- テクニックタイプの実力者でありながらパワーも相当なもので、通常時ですら初代ルシファーを上回ると言われている。「滅びの力」を凝縮させた高密度球体を無数に生み出し自在に操作する秘技「滅殺の魔弾(ルイン・ザ・エクスティンクト)」を、才能と技術の大半を費やして磨き上げた。体術も達人級で近接戦闘でもイッセーを上回り、滅びのオーラを体に纏わせて攻撃する。
- 真の姿は「人型に浮かび上がる滅びのオーラ」であり、その魔力質量は初代ルシファーの10倍に相当するなど、父であるジオティクスからも「悪魔の変異体」「現悪魔世界における『超越者』の1人」「悪魔というカテゴリーに入れていいのか悩む」と評される。真の姿になると自身の意思に関係なく滅びの力を周囲に展開させ、すべてを無に帰してしまうため、特殊な結界かフィールドの中でしか力を解放できず、地面に立てば足元が消滅し続けてしまうため常に浮遊している。この状態のとき「滅殺の魔弾」は滅びの球体1つ1つが妹の「消滅の魔星」に匹敵する威力となっており、肉体そのものが濃縮された消滅魔力となるので肉弾戦で相手に触れるだけで相手を滅ぼしてしまう。ドライグも通常形態が「別次元」なら、真の姿は「バケモノ」だと評している。
- リアスとライザーの婚約パーティーの際にイッセーに接触し、望まない結婚から妹を救おうとする彼を手助けする。数ヶ月後には妹の授業参観も兼ねて人間界に現れ、三大勢力間の会談を襲撃した「禍の団」を退けた後に「駒王協定」を締結する。グレモリー眷属とアスタロト眷属のゲームを狙った「禍の団」の攻撃では、VIP席に現れた旧魔王派クルゼレイと交渉を試みるが拒絶され、悪魔という種の存続を無視した野望を持つ彼をやむなく滅ぼす。イッセーが消息不明になり、冥界で「魔獣騒動」が発生した際には、裏で糸を引いていたハーデスを牽制するため、アザゼルやジュリオを伴い冥府に向かう。
- 「UL」が現代を襲撃した際に、アザゼルから異世界「E×E」の脅威を知らされている[19]。「邪龍戦役」終盤には、日本に向かいイッセーと共にトライヘキサの核と交戦するが滅ぼしきれなかった。トライヘキサとの決着をつけるため、ヴァーリに「ルシファー」を、イッセーに自分の家族や冥界の未来のことを託し、眷属を連れて「隔離結界領域」へ向かう。「隔離結界領域」から解放された後は魔王には戻らずグレモリー家の者として生きていくつもりであり、イッセーに「七大魔王」構想の8枠目として自身の異名でもある「サタン」を継承してもらえないかと提案している。
- 「サーゼクス」という名前は、シャア・アズナブルとゼクス・マーキスに由来している[109][110]。必殺技はアストラナガンのインフィニティシリンダーからインスパイアされている[111]。
- セラフォルー・レヴィアタン
- 声 - 清水愛[84][85]
- 3サイズ:85/56/80
- 身長:160cm
- 体重:48kg
- 2代目魔王レヴィアタン。元の名はセラフォルー・シトリーといい、ソーナの実姉に当たる。歳はサーゼクスの1つ下。2代目四大魔王の1人として冥界の外交を取り仕切っているほか、自身を主役にしている「魔法少女マジカル☆レヴィアたん」などの娯楽作品のプロデュースも手掛けている。また「乳龍帝おっぱいドラゴン」が始まってからはイッセーに対して対抗心を抱いている。「おっぱいドラゴンの歌」のダンス振り付け担当。サタンレンジャーではサタンピンク役。2代目四大魔王の紅一点であり、現冥界における最強の女性悪魔。
- 魔王軍と反政府軍の内戦では反政府軍のエースとして、旧ヴァレフォール領でグレイフィアと壮絶な魔力合戦を繰り広げ、サーゼクスと共に初代アスモデウスの息子であるダマイドスを討ち取った。ソーナが生まれる前は、非常にケンカっ早く口調も荒いほうだった[108]。
- 現在はノリと話し方がとても軽い少女。超ド級のシスコンであり、ソーナのことを貶されると烈火のごとく怒り狂う[注 66]。妹の婿に求める基準は非常に厳しく、自身の花婿修行を乗り越えたサーゼクス以上の実力者でなければ認めないと公言している。
- また魔女っ子趣味で、自らもよく魔法少女のコスプレ(主に「魔法少女ミルキー」のもの)をしており、妹の授業参観にもコスプレで駆けつける。そのためイッセーは内心で、魔法少女ならぬ「魔王少女」だと思っている。ただし、三大勢力の会談などの重大な場では正式な服装に着替えるなど分別はある。本家本元の魔女たちからは「魔女について間違った認識を広めている」としてクレームをつけられており、「禍の団」の魔術師派閥・ニルレムでは暗殺対象に挙げられている。
- 氷の魔力の扱いに長けており、「零と雫の霧雪(セルシウス・クロス・トリガー)」という技を持つ。威力・範囲共に強大で、「豪獣鬼」との戦闘では魔力攻撃で対象だけでなく広大な荒地を全て凍らせる。
- 「邪龍戦役」終結時には、冥界の未来をアジュカに託して妹・ソーナには何も告げず「隔離結界領域」内に向かう。
- 「セラフォルー」という名前は、セイラ・マス、フォウ・ムラサメ、ルー・ルカの頭文字に由来している[109]。
- アジュカ・ベルゼブブ
- 声 - 柳田淳一
- 現魔王ベルゼブブ。元の名はアジュカ・アスタロト。緑色の髪で妖艶な顔つきの美青年。歳はサーゼクスと同年齢。同じく魔王であるサーゼクスと並ぶ実力者で、ジオティクスが言う「現悪魔世界における『超越者』」の1人。サタンレンジャーではサタンブルー役。
- 魔王軍と反政府軍との内戦では反政府軍のエースとして、旧グシオン領で初代レヴィアタンの息女であるツファーメを討ち取った[108]。
- 冥界における技術開発の最高顧問。術式プログラムの構築を得意としており、「悪魔の駒」の開発者にしてレーティングゲームの基礎理論を構築した張本人。ただし、現在は根本的なシステム管理を任されるのみで運営にはかかわっておらず、ゲーム中に不正行為があったときのみ管理にかかわることになっている。その能力は戦闘でも力を発揮しており、全ての現象を数式と方程式で操る「覇軍の方程式(カンカラー・フォーミュラ)」という技を持つ他、豪獣鬼との戦闘では彼らに対抗する術式プログラムを構築して撃破に貢献する。なお、典型的な技術屋気質の持ち主で、彼が構築した術式プログラムにはさまざまな「隠し要素」が仕込まれている。何もないところから新しい物を創造するのが得意で、同じ研究者でも既存の物を解明・改良するタイプのアザゼルとは合わないと判断している。冥界の技術レベルを5段階は進展させたと言われているが、通常の魔王業務に関しては興味がない。サーゼクスの言いつけもことごとく破っているが、彼のことは同じ「超越者」として唯一の友人だと思い、その関係を大切にしている。
- また、駒王町近くの街に拠点を構えており、人間界で「ベルゼビュート」という「ゲーム」を運営している。このゲームを利用して未発見の2つの神滅具「蒼き革新の箱庭」と「究極の羯磨」を捕捉しており、それらを操る光也たちとは対立している。それと平行して、回復能力についての研究や、自身がかつて開発したがその危険性から製法を封印していたにもかかわらず上層部の手で悪用されていた「王」の駒の回収も行っている。
- 「魔獣騒動」時にはジークフリートから勧誘を受けるが、サーゼクスへの友情から提案を拒否し、小型魔法陣を片手で操作するだけで旧魔王派の残党を全滅させる。そして魔獣への対抗術式を届けることで、事態の解決を助けた。「邪龍戦役」ではシヴァのお目付け役として監視を行い、他の魔王の役割も負える万能の人材であるという判断から「隔離結界領域」には向かわなかった。
- 終結後には3名の魔王たちから冥界の未来を託された唯一の魔王として冥界の復興と改革に尽力することとなり、古い上役悪魔たちの力を削いで新たな体制を整える傍らで、帝釈天への牽制も兼ねてシヴァと共に「アザゼル杯」の開催を宣言する。サーゼクスやアザゼルがいなくなったことで「D×D」に直接指示を出す立場になっており、同時に「刃狗」チームや「天帝の先兵」とも協力して「地獄の盟主連合」や「隠れ禍の団」への対策も行っている。
- アザゼルが残した「Top Secret」の内容を読み、「E×E(エヴィー・エトゥルデ)」や30年後の未来から来たイッセーの子供たちについて知る。来るべき戦乱に備えて「七大魔王」と合わせて諜報機関「EXE」の設立を検討しており、イッセーを重要なポストで迎えたいと考えている。
- 「アジュカ」という名前は、アムロ・レイ、ジュドー・アーシタ、カミーユ・ビダンの頭文字に由来している[109]。
- ファルビウム・アスモデウス
- 2代目魔王アスモデウス。元の名はファルビウム・グラシャラボラス。スキンヘッドの巨躯の男性。歳はサーゼクスの1つ上。2代目四大魔王の1人として、冥界の軍事を統括している。サタンレンジャーではサタングリーン役。
- 「働いたら負け」が口癖の怠け者。「夏休みの初日に宿題をすべて終わらせて、残りは全部休むタイプ」であり、優秀な眷属悪魔を集めることに生涯最大のやる気と全力を費やし、重要案件を除く仕事の大半を自身の眷属に丸投げしているが、冥界最強の戦術・戦略家で、「魔獣騒動」の時はアジュカと連携を取りながら対魔獣の攻撃術式を開発し、事態の収拾に大きく貢献する。
- 生まれながらにしてあらゆる攻撃を防ぐ「絶対的な防御」の魔力を宿しており、彼の体には常にオレンジ色の防御のオーラが発生している。かつての冥界の悪魔で彼にダメージを与えられる者はサーゼクス、アジュカ、セラフォルー、グレイフィア、リゼヴィムのみと言われていた[注 67]。「絶対的な防御」だけが彼の魔力ではなく、食らった攻撃をカウンターの魔力に転換することができ、数をもらえばもらうほど、威力が強ければ強いほど、カウンターに転換される魔力の攻撃力が上がっていき、溜め込んだカウンターの魔力を一撃にして、一気に返すという攻撃方法がある[108]。
- 「邪龍戦役」終結時には、冥界の未来をアジュカに託して「隔離結界領域」内に向かう。
- 「ファルビウム」という名前は、Gファルコンとデンドロビウムに由来している[109]。
魔王眷属
ルシファー眷属
冥界最強とされるサーゼクス・ルシファーの眷属。魔王の眷属なのでレーティングゲームには参加できず、冥界全体の危機のような政治的な理由でのみ集合する。「神器無効化」の力を持つリゼヴィムと直接対決に備えて、眷属の全員が非神器所有者で構成されている。「邪龍戦役」終結時には、グレイフィアのみを残し主と共に「隔離結界領域」内に向かう。
- サーゼクス・ルシファー
- →詳細は「§ サーゼクス・ルシファー」を参照
- グレイフィア・ルキフグス
- 声 - 世戸さおり
- サーゼクスの「女王」にして妻。リアスの義姉で、「最強の女王」と称されるナイスバディの美女。
- かつてセラフォルーと「最強の女性悪魔」の座を争ったほどで、その実力は魔王クラス。自身の髪色から「銀髪の殲滅女王(ぎんぱつのクイーン・オブ・ディバウア)」という異名を持つ。
- 普段はあえて自分からグレモリー家にメイドとして仕えており、グレモリー眷属のスケジュール管理を任されているが、ひとたびメイド服を脱ぐとリアスの姉となり、口調や態度もグレモリー家の者としてのそれになる。その際にはリアスの態度も姉としてのものとなり、グレイフィアに全く頭が上がらなくなる。サタンレンジャーにはサタンイエロー役で巻き込まれている。
- 「番外の悪魔(エキストラ・デーモン)」ルキフグス家の出身で、当初は魔王側に属していた。「若手悪魔同士の交流会」でサーゼクスと初めて出会い、サーゼクスの常軌を逸した力を危険視した魔王側が監視の名目でルシファー直属のグレイフィアが監視につくことになった。最初は監視対象としか見ていなかったが、40年以上の付き合いで、徐々にサーゼクスに惹かれていった。魔王軍と反政府軍との内線では、セラフォルーを止めるためにダマイドス軍に投入され、旧ヴァレフォールでセラフォルーと壮絶な魔力合戦を繰り広げた[108]。夫であり自身の「王」でもあるサーゼクスとは、大恋愛の末に旧魔王派と新魔王派という派閥を越えて結ばれた仲であるが、プライベートおよび公務の両方で容赦ないツッコミを入れるなど完全に尻に敷いており、息子のミリキャスが「母さまがいちばん強い」と言うほどに他のルシファー眷属にとっても頭が上がらない存在。夫に悪影響を与えかねないとアザゼルを警戒しており、その言動について説教したこともある。
- 物事に細かくクールで完璧な印象を与えるが、実はリアス以上に寂しがり屋である。また、あまりアルコールに強くない様子で、酒が入ると行動がちょっとお茶目(サーゼクス談)になる。「魔獣騒動」後の温泉旅行にてちょっと飲んだために様子がおかしくなり、イッセーと混浴して誘惑しひと騒動を引き起こす。その際に、彼女の裸を見たことがある男性はサーゼクスとイッセーのみであると判明する。
- 12巻で、死んだと思われたイッセーがグレートレッドと合体した状態で戻ってきたときは、いち早くイッセーであると見抜きその無事を喜んでいた。かつての新旧魔王派の争いで家族を全て失ったと思っていたが、リゼヴィムの決起で弟のユーグリットが生存していたことが判明し衝撃を受ける。その後、ユーグリットが捕えられたときには、彼に尋問役に指名されユーグリットを苛烈に尋問する。
- 「邪龍戦役」終結時にはサーゼクスと共に「隔離結界領域」内へ向かうつもりでいたが、彼から息子のためにも冥界に残ってほしいと頼まれる。愛する夫にいつまでも一緒だと涙ながらに訴え拒絶するも、特殊な催眠術式にかかって意識を失い、そのまま離れ離れとなる。その後は今まで通りメイドの仕事をしているが、周囲からは無理をしていないかと心配されている。
- イッセーが魔王になることがいずれは冥界全体の意思にもなると信じて「アザゼル杯」で彼をサポートすることに決め、姿を魔力で10代の頃に変えて龍の仮面で顔を隠し、「燚誠の赤龍帝」チームの「女王」ビナー・レスザンとして参戦する。試合では魔王級の実力と冥界を二分する大戦を戦い抜いた経験から、イッセーと並ぶ高火力の一翼として活躍している。しかし、本戦の直前にイッセーから「魔王を目指すなら自分の眷属と一緒に目指す」こと、「自分よりもミリキャスを母として見てあげてほしい」と言われて動揺し、精神に不安を抱えたまま「リアス・グレモリー」チームとの試合に挑むことになる。試合中に心に募らせた不安が表面化し、攻撃に陰りが出たまま「禁夜と真闇の滅殺獣姫」のリアスと戦い、ルシファーの「女王」であることに囚われていると指摘され、家族を頼るよう諭されながら敗北。試合後、病室に見舞いに来たミリキャスと対話したことで、自分が本当に見守らないといけない存在を再確認する。2回戦以降は精神的にかなり弱っていることもあり、ミリキャスの側で静養するため、チームから離れることになる。その後、アジュカの考案により「隔離結界領域」にいるサーゼクスとの交信に参加させてもらえることになる。
- 「グレイフィア」という名前は、グレイシアとリーフィアに由来している[22]。
- スルト・セカンド
- サーゼクスの「戦車」。「変異の駒」を消費して眷属となっている。北欧神話に登場する炎の巨人・スルトのコピー体で、誕生後に不具合から暴走を起こし、廃棄されたところをサーゼクスに救われて眷属となる。命の恩人であるサーゼクスには忠誠心を持つが、出生の経緯から北欧の神々には隔意を抱いている。
- 容姿はオレンジ色の髪をした30代半ばの男性で、豪快な性格。通常時から体格が良いが、戦闘の際は更に巨大化する。さらに息のように火を吹くことができる。魔王の「変異の駒」で転生しただけあってスペックは非常に高く、自他共に認める「最強の『戦車』」だが、ペース配分もせずにパワーを一気に使い果たしてしまうため肝心なときに役に立たない傾向があり、「魔獣騒動」の際にはアジュカの対抗術式が届く前に巨大化してしまいスタミナが切れて終盤戦に参加できなかった。
- バハムート
- サーゼクスの「戦車」。「深海の光魚」とも呼ばれる神獣で、光り輝く体を持つ巨大な怪魚の姿をしている。水中だけでなく空まで泳ぐことができ、ルシファー眷属では乗り物代わりになることが多い。それ以外では索敵や雑魚散らしが主な任務。
- 「魔獣騒動」の際には力を使い果たしたスルト・セカンドに代わり、総司の妖怪と共に小型のアンチモンスターを蹴散らしていた。
- マグレガー・メイザース
- サーゼクスの「僧侶」。「僧侶」の駒を2つ分消費して眷属となっている。魔術結社「黄金の夜明け団」創設者の1人にして、近代魔術の使い手で特に禁術の研究では第一人者である。72柱の悪魔に関する書物を編集・翻訳したことでも知られる。日本の元一般人であるイッセーは知らなかったが、魔術師の業界では伝説的な偉人の1人として非常に有名。
- 外見年齢は20代後半で、金髪と黒髪が交じるウェーブのかかった長髪と妖艶な印象が特徴の男性。説明好きな性格だが、少々皮肉屋。
- 沖田 総司(おきた そうじ)
- サーゼクスの「騎士」。「騎士」の駒を2つ分消費して眷属となっている。新選組一番隊組長で、病で戦列を離れて死を回避するためにさまざまな魔の儀式を繰り返していたところ、サーゼクスと遭遇して[注 68]彼の眷属悪魔となる。
- 天然理心流の達人で、「超獣鬼」との戦いでは体長150メートルを超える巨体を相手に抜刀する瞬間が目視できないほどの速さで切りつけ四肢を完全に切断するという絶技を見せた。また、生前に行った度重なる魔の儀式の影響で、体内には鵺をはじめ数多くの妖怪が巣くっており、「一人百鬼夜行」が可能となっている。
- 木場の師匠であり[注 69]、木場を上回る速度で移動することができる。転生悪魔となった木場が最初に心を開いた相手でもある。また、悪戯好きな性格で、リアスに間違った日本知識を教えたりもしている[注 70]。木場の高校2年の夏休みには、修行で冥界に来た弟子に剣技の修行を付けなおす。
- ベオウルフ
- サーゼクスの「兵士」。伝説に残る「大罪の暴龍」グレンデルを倒したデンマークの英雄ベオウルフの子孫。
- 英雄の末裔としてはかなりの強者であり、ルシファー眷属ではパシリのような扱いを受けているが、かつてただの人間だった頃にサーゼクスに戦いを挑んで手傷を負わせた実力者。「兵士」の中では5指に入るほどの有名人で、サポートタイプの能力に長ける。
- 炎駒(えんく)
- サーゼクスの「兵士」。深紅の鱗に身を包む東洋の神獣「麒麟 」。顔は東洋のドラゴンで、胴体は鹿のような馬のような姿。大きさは2メートルくらい。
- リアスの成長を見守ってきた者の1人であり、彼女が冥界にいたころは話し相手になってあげたり、よく背に乗せてあげていた。リアスが通過儀礼を受ける際にグレイフィアの護衛を務めることとなり、兵藤家に幸運が訪れることを願って駒王町を訪問する。
ベルゼブブ眷属
レヴィアタン眷属
- ベヒーモス[112][113]
- 2代目魔王セラフォルー・レヴィアタンの眷属。「陸の魔獣王」とも呼ばれる伝説の魔獣で、魔王レヴィアタンや天空の魔鳥ジズと共に終末世界の象徴となる予定だったが、初代レヴィアタンが死亡したため大陸の奥で隠居生活に入り、その後セラフォルーの眷属になった。
アスモデウス眷属
元72柱
グレモリー家
- ジオティクス・グレモリー
- 声 - 速水奨
- リアスとサーゼクスの実父。グレモリー家の当主で、日本の本州と同程度の領地を持つセレブ。厳格そうな外見とは裏腹に、気さくで子供たちに優しい。
- 初代魔王の実子たちが政権を握っていた頃、バアル家当主の別荘で内戦が起きた場合の会合を秘密裏に行った。バアル家当主からサーゼクスの動向について質問されたところ、サーゼクスは魔王側の行いには危険を感じているが、争い事を好まない性格ゆえに自分から立ち上がろうとはしないことや、内戦が勃発してグレモリー領に危険がおよぶようなことがあればその限りではないことを説明した[108]。
- 魔王の身内にしては珍しくノリが軽く、イッセーに「義父さん」と呼ぶように頼む、リアスを「リーアたん」と呼ぶ[114]、自らゴモりんの着ぐるみの中に入ってショーを行うなど、サーゼクスは明らかに父似であることがわかる。サーゼクス同様、妻には頭が上がらず、気ままな行動を取っては妻に説教されている。甥のサイラオーグとも仲が良く、彼にゆるキャラの心構えを教授したこともある。また、ものごとを早まりすぎる癖があり、そのことを自覚気味である。
- 長い人生の中で人間界の美食に時間を割いていたことがあるため、料理が非常に得意。戦闘能力に関しては禁手状態のイッセーには敵わないと自己評価しているものの、山賊程度の相手なら複数でも無傷で相手取れるほどの実力を持っている。
- 自身の後継者に考えていたサーゼクスが魔王となったため、グレモリー家の将来を案じてライザーとの政略結婚を急いでいた。イッセーの活躍でフェニックス家との縁談が破談になった際、すでに純血種の孫までいるのに、自分の欲をリアスに重ね過ぎていたということでフェニックス卿と共にそのことを深く反省する。
- 現在はリアスとイッセーを結婚させようと目論んでおり、イッセーが卒業式でリアスにプロポーズしたのがよほど嬉しかったのか、「アザゼル杯」で解説を担当したときには「フィアンセ」と連呼する。
- 「ジオティクス」という名前はジオン・ダイクンとマルティクス・レクスに由来している[110]。
- ヴェネラナ・グレモリー
- 声 - 白石真梨(3期)→高橋美佳子(4期)
- リアスとサーゼクスの実母。娘のリアスと外見が似ているが、髪は亜麻色。外見年齢は娘より少し年上に見える程度にしている。
- バアル家の出身(バアル家先代当主と第2夫人の娘)で、現バアル家当主の異母姉。消滅魔力の使い手で、「亜麻髪の絶滅淑女(あまがみのマダム・ザ・エクスティンクト)」の異名を持つ。若かりし頃は、「亜麻髪の滅殺姫(あまがみのルイン・プリンセス)」の二つ名を有しており、「バアル家最強の女性」と呼ばれ、数多くの武勇伝を残している[注 71]。突飛な言動をとる夫と息子のサーゼセクスや我儘な性格のリアスを諌めたりするなど3人にとっては頭の上がらない存在として君臨している。
- 夫と同じくリアスとイッセーを結婚させようと目論んでおり、夏休みで冥界を訪れたイッセーに訓練の合間を縫って礼儀作法や家のしきたりについて仕込む。
- 埋もれている物を取り上げる商才に長けており、片田舎にあるような作物や工芸品を一大産業に変える優れたビジネス手腕は領外にも轟いている。
- サーゼクス・グレモリー
- →詳細は「§ サーゼクス・ルシファー」を参照
- リアス・グレモリー
- →詳細は「§ リアス・グレモリー」を参照
- ミリキャス・グレモリー
- 声 - 小澤亜李
- サーゼクスとグレイフィアの息子で、リアスの甥。紅髪碧眼の可愛らしい容貌をした美少年。
- 魔王の嫡男だが、現在の魔王は世襲制ではなくなったため、グレモリー姓を名乗っている。リアスの次のグレモリー家当主候補。
- 両親の血を色濃く受け継ぐサラブレッドであり、その才能は折り紙付き。なおかつ、その才能に胡座をかくことなく自身の力を高める努力を怠らない、利発かつ聡明な少年。父と同じ散弾状の滅びの魔力を操作する術を習得しており、赤龍帝の鎧や魔剣を消滅させてしまうほど力強い魔力を持つ。実力はすでに生身のイッセー以上で、「赤龍帝の鎧」を纏ったイッセー、木場、ギャスパーの3人を相手にしての模擬戦では手加減されていたとはいえ、魔力切れになるまで泣き言も言わず30分も闘いぬくなどイッセーからも「才能で畏怖したのはヴァーリ以来」といわしめている。冥界の現政権では将来を見越して独自の派閥が作られるなどリアス以上の期待と重圧をかけられている。
- 父を非常に尊敬しており、将来の眷属は冥界最強とされるルシファー眷属を参考にしたいと思っている。年齢が近い叔母のリアスとは姉弟のように仲が良い。
- 「おっぱいドラゴン」のファンでもあり[注 72]、イッセーを実兄のように慕っている。当初はイッセーの方がどう距離をとればいいのか測りかねて様付けや敬語で呼ばれていたが、「魔獣騒動」後のお泊り会終了後は普通に呼び捨てで呼ばれるようになる。
- 30年後の未来では「超越者」の1人として正式認定されており、叔母からグレモリー家当主の座も引き継いでいる[19]。
- 「ミリキャス」という名前は、ミリアルドとキャスバルに由来している[115][110]。
- ハインリヒ・コルネリウス・アグリッパ
- ジオティクスの「僧侶」。気品のある顔つきの中年男性。隠秘哲学についての魔導書を書いた魔法使いとして知られる。主の娘のリアスからの信頼が厚い。
- 8年ほど前まで関東地方T県の町に領地を持っており、領地を離れる1ヶ月前にそこに迷い込んで自身の契約者を救った朱乃をリアスが気に入ったため、姫島朱凰に彼女の存在、経歴を丸ごとグレモリー家が譲り受けることを提案した。その契約のおかげで堕天使の血を引く朱乃が姫島から命を狙われることはなくなった。
- 後に魔王領に招集されて、サーゼクスが組織した魔力研究機関の副機関長として列席している。
- ゴモリー15世[17]
- メイカイミツコブラクダ。真性のスケベで、アーシアのスカートに顔を突っ込んだりリアスや朱乃の乳をガン見するなど。朱乃のスカートに顔を突っ込もうとしたら、雷光で黒焦げにされ地にひれ伏す。
フェニックス家
- フェニックス卿
- ルヴァルらフェニックス兄妹の父で、フェニックス家の当主。
- 悪魔の未来のために三男のライザーとリアスを結婚させようとしていたが、イッセーにライザーが敗北したために破談となる。しかし、破談については根にもっておらず、才能を過信していたライザーにはいい経験となったと逆にイッセーに感謝している。
- フェニックス夫人
- 声 - 園崎未恵
- 名前は不明。ルヴァルらフェニックス兄妹の母で、フェニックス卿の妻。需要が高まったフェニックスの涙の精製に携わっている。外見は20代ぐらいで、顔は娘のレイヴェルに似ており、髪をアップにして高そうなアクセサリーを身につけている風貌が特徴。
- イッセーにレイヴェルを将来、嫁に貰うことを遠回しに約束させており、式の日取りも既に仮組みしている。なお、息子のライザーとリアスの破談の件については根に持っていない。上級悪魔に昇格したイッセーとの間でレイヴェルのトレードを行い、そのとき彼女の才能に関してライザーとトレードを行ったのも彼ではその才を使いこなすことができないだろうと判断したためだと告げ、イッセーにもその点に十分注意するようにと忠告する。
- ルヴァル・フェニックス
- フェニックス家の長男で次期当主。ライザーとレイヴェルの兄。
- 物腰は柔らかく、またレーティングゲームのランキングでトップテン入りするなど実力も兼ね備える。
- 最終章ではゲームへの参加を禁止されているロイガンから頼まれて、彼女をレイヴェルに紹介する。「アザゼル杯」にはエジプト神話からフェニックスの起源となった「不死の霊鳥ベンヌ」や「機界皇子」を所有するマグナスを招き、エジプト勢力から援助を受けて「不死鳥(フェニックス)」チームの「王」として参加、本戦トーナメントにも駒を進める。
- ライザー・フェニックス
- 声 - 子安武人
- 冥界の名門フェニックス家の三男でレイヴェルの兄。リアスの元婚約者。
- 可愛い女の子をコレクション感覚で集めイッセーの夢であるハーレムを実現させているチャラ男で、イッセーと同程度のスケベ根性の持ち主。政略結婚に託けてリアスを自身のハーレムに加えることを目論み、婚約破棄を賭けたグレモリー眷属とのレーティングゲームでは一時は劣勢となったが切り札のフェニックスの涙が決め手となり逆転勝利する。しかし婚約発表当日に会場へ乱入してきたイッセーに決闘を挑まれ、己の肉体を犠牲に強引に禁手化した彼と戦い敗北、婚約は解消される。
- イッセーとの決闘後は「ドラゴン恐怖症」を発症して引きこもっていたが、イッセーのアイディアでタンニーンの領地で克服の特訓を行うことになり[注 73]、そこでスケベ根性を発揮して復調する。
- 初登場時は敵役であったが悪人というわけではなく、レイヴェルが「禍の団」に捕まったときには眷属一同を連れて駆けつけるなど、イッセーには良い兄と思われている。レイヴェルの様子を直に見ようと時々人間界を訪れており、小猫を交えた3人で外出して好物のハンバーグをつつくこともある。スケベだが女性に対しては誠実で、眷属とはきちんと交渉してから取り立てているため、彼女たちからも慕われている。また、イッセーとはリアスの政略結婚時は確執があったが、ドラゴン恐怖症克服時の特訓で大分緩和されたらしく、同性では唯一の話し相手としてレイヴェルの留学後は頻繁に連絡してくるようになるなど過去の因縁はなくなっているほか、いつか倒したい相手としてライバル視している。リアスにもバアル戦前にプロとしてアドバイスを送るなど関係は回復している。
- レーティングゲームにかける熱意は本物で、家族への「接待」を除けばゲーム中に不正を行ったことは一度もない。当初は上級悪魔として当たり前とはいえ自己鍛錬を怠り才能のみを頼りにしているところも大きかったが、タンニーンの修行を経て立ち直ってからは努力の大切さに気付いたため、サイラオーグを招いて格闘術の稽古をしたりしている。最近では「若手四王」たちがチームの原動力ともなるポリシーを持っていることに注目し、自分のチームを革新できるなら、男を新しい「僧侶」として眷属に加えることも視野に入れるようになっている。
- 婚約破棄から半年以上が経ってから復帰が決まり、その相手としてディハウザーと試合することになるが、終局で彼が不正を行い退場システムと自身の再生能力を「無価値」にされたことで昏倒。その際にディハウザーの口から「王」の駒の話を聞いてしまったため、上層部から命が狙われることを危惧したアジュカによって一次的に身柄を保護される。
- 「アザゼル杯」では組み合わせの悪さなどもあって予選で敗退してしまったが、兄の「不死鳥」チームに組み入れられて決勝に参加する予定。
- また、フェニックス家がはじめたキャラクタービジネスの「フェネクス元帥」役を任されており、持って生まれた悪役らしい才能からか、悪役幹部好きの男性客、女性客からは人気を得ている。
- レイヴェル・フェニックス
- →詳細は「§ レイヴェル・フェニックス」を参照
- マグナス・ローズ
- 新規神滅具「機界皇子(アンノウン・ディテクター)」の所有者。筋肉質で非常に体格のいい20代後半の白人男性で、合衆国の中央情報局(CIA)に所属する神器持ちの職員(エージェント)。レーティングゲームのトップランカーであるルヴァルの眷属を圧倒するほどの実力者。既婚者。
- 「邪龍戦役」を経たアメリカが異形への防衛手段を得るため、情報収集として上司から「アザゼル杯」の様子を直に見てこいと命じられ、「不死鳥」チームに自分を売り込んで出場権を勝ち取る。
- 初対面でうっかりルヴァルの私物だったスポーツカーを鉄くずへ変形させてしまっており、CIAに請求書を出さない代わりに大会での活躍で返済することを約束している。それを見たライザーには「変な奴」だと思われている。
- 「地獄事変」最終盤で「地獄の盟主連合」がロンドンを新たな拠点とした時は、イギリス政財界の重鎮から救援要請を受けた合衆国より派遣され、「MI6」の超常現象専門部隊と共に「D×D」の裏方としてロンドン外周部の住民の救助に当たる。
ライザー・フェニックスの眷属
「僧侶」だったレイヴェルを母とトレードしたため、「僧侶」の枠が1つ空いている。前述の通りライザーとの関係は全員とも良好。アニメ版第3期(BorN)の未放送版でモブとして登場している。ライザーの復調後からは彼女ら眷属も鍛えるようになっている。
- ユーベルーナ
- 声 - 山川琴美
- ライザーの「女王」。炎の魔力の扱いに長けており、魔法の杖から強力な炎を放つことができる。朱乃からは「爆弾女王(ボムクイーン)」と呼ばれるが、本人はあまり気に入っていない。頭を使った戦法を得意とし、レーティングゲームでは小猫と木場に闇討ちするという戦法をとる。
- 漫画版では悪魔の翼を出して空を飛んでいたが、アニメ版では浮遊魔法を使用しているかのごとく、宙に浮いて移動する。ライザー眷属の中ではレイヴェルからもかなり期待されている。
- ライザーが立ち直ってからは共に修業しており、一番の成長株と目されている。
- カーラマイン
- 声 - 原田ひとみ
- ライザーの「騎士」。頭にバンダナ、西洋風の鎧を身にまとった少女剣士。短剣を武器としており、剣の刃に炎を纏わせて戦う。剣で戦うことしか頭にない戦闘民族で、レイヴェルからも呆れられているが、リアス眷属とのレーティングゲームでは木場と互角にやり合うなど実力は高い。実は転生前のイリナと面識がある。
- シーリス
- 声 - 津田美波
- ライザーの「騎士」。大剣を武器としており、剣を振るうことで衝撃波を発生させることができ、レーティングゲームではイッセーを圧倒していった。見た目では騎士というより戦士という印象が強く出ている。カーラマインがスピード重視なら、彼女はパワー重視といった戦法をとる。
- イザベラ
- 声 - 櫻井浩美
- ライザーの「戦車」。顔の片側に仮面を被った格闘家。
- リアス眷属とのレーティングゲームではイッセーと対戦して敗れるものの、その後もイッセーに対しては友好的な言動を見せている。レイヴェルに続くイッセーの2人目の理解者にして、眷属の中でイッセーの「洋服崩壊」を喰らった4人目の被害者。その後にドラゴンショットをくらってしまい、敗北。
- 若手悪魔が集まる会合にレイヴェルと同行し、そこでイッセーと再会を果たす。
- 雪蘭(シュエラン)
- 声 - 中原麻衣
- ライザーの「戦車」。カンフーを得意とする中華風の少女で、戦闘では両手両足に炎を纏って攻撃する。レーティングゲームでは、同じルークの小猫と対峙したが、パワー攻めの小猫に敗北。だがその小猫からは戦闘力なら「女王」レベルかもと評価されていた。イッセーの「洋服崩壊」の犠牲にはならなかったが、ミラとイル&ネルがその技の犠牲になるところを目撃している。
- 美南風(みはえ)
- ライザーの「僧侶」。十二単を着た和風少女。レーティングゲームでは、大した活躍もできなかった。しかもしゃべっているところもなく、眷属の中でモブ的な扱いとなっている。
- ミラ
- 声 - 斉藤佑圭
- ライザーの「兵士」。和服を着た棒術を扱う少女。
- ライザー曰く「俺の下僕では一番弱い」が、棒術を得意としており、イッセーとの初対戦では、イッセーが本気を出していなかったとはいえ彼を一撃で撃退している。神器持ちではないがレーティングゲームを多く出ているため、イッセーや匙よりも実戦経験豊富といったところ。だが2度目の対戦では棒をへし折られた上に、「洋服崩壊」を喰らい敗北。その後、「乳龍帝おっぱいドラゴン」のファンになる。
- イル&ネル
- 声 - 赤﨑千夏
- ライザーの「兵士」。Tシャツとスパッツ姿の双子姉妹で、チェーンソーを使って相手を追いかけ回す。ミラと共に「洋服崩壊」を喰らい敗北。
- ニィ、リィ
- 声 - 能登有沙(ニィ)、松永真穂(リィ)
- ライザーの「兵士」。猫娘型悪魔。猫又だが種族的には小猫と別種。猫のように身軽な動きでイッセーを相手にした。言葉には必ず「〜にゃ」を付ける。
- シュリヤー、マリオン、ビュレント
- 声 - 平田真菜(シュリヤー)、沼倉愛美(マリオン)、慶長佑香(ビュレント)
- ライザーの「兵士」、だが3人とも木場に一刀両断されて敗北。木場の実力を見くびっていたのが敗因である。同時に朱乃の簡単なトラップにも引っ掛かっている。
シトリー家
- シトリー家当主[108]
- セラフォルーとソーナの父。初代魔王の実子たちが政権を握っていた頃、バアル家当主の別荘で内戦が起きた場合の会合を秘密裏に行っていた。バアル家当主からセラフォルーの動向について質問されたところ、セラフォルーが魔王側に不満を感じており、内戦が勃発すれば反政府側として戦うことを説明した。
- 本編最終章にて「眠りの病」の初期症状を発症し、公務を続けることへの不安から次女ソーナに当主の座を譲る。
- セラフォルー・シトリー
- →詳細は「§ セラフォルー・レヴィアタン」を参照
- ソーナ・シトリー
- →詳細は「§ ソーナ・シトリー」を参照
バアル家
- ゼクラム・バアル
- バアル家の初代当主。初代ルシファーによって悪魔の母リリスから生み出された上級悪魔の1人で、悪魔創世の頃から冥界を見てきている。紫色の双眸と、黒い髪を持つ初老の男性。穏やかな目つきでもあり隙のない力強さも感じ取れ、威厳のある雰囲気を全身から放つ。
- 魔王軍と反政府軍との内戦では、反政府軍の司令官として指揮を執った。初代魔王の実子である、ツファーメ、ダマイドス、ビドレイドが内戦の末死亡した後、サーゼクス、セラフォルー、アジュカ、ファルビウムの4名に魔王を継いでほしいと頼んだ[108]。
- 実質的な大王派のトップで、ある意味で政治的影響力はサーゼクスをも上回る。悪魔が邪悪である必要はないが、真の悪魔とは上級悪魔だけであると思っており、2代目魔王はあくまで象徴にすぎず、「大王家」として貴族社会を存続させることが使命だと考えている。自身の考えを決して変える事がない一方で、他者の考えにも比較的寛容な態度をとるが、自分は「古い悪魔」であるため、変化を求めないとも言っている。次期当主のサイラオーグの事も実力、人望ともに評価してはいるが、「バアル家の当主は滅びの力を持つ者が継ぐ」という持論に則り、彼を魔王、あるいはそれに準ずる役職に就かせた後、マグダランを次期当主に据えるつもりである。個人的には兵藤家に住う者たちを高く評価、信頼しており、繊細な案件であっても簡単に許可を出す程度には認めている。
- 復活した八重垣によってバアル家の者が襲撃されたことでグレモリー家に連絡を取り、グレモリー領の古城を自ら訪れてジオティクスにも告げていなかった駒王町で起こった八重垣とクレーリアの粛清の話をする。しかし、最重要機密だった「王」の駒についてのスキャンダルのことには一切触れなかったため話を聞いた面々は事件の真相に気づくことができなかった。当事者であるベリアル家現当主にも同様の説明をしていたため、後にディハウザーの口から真相が明かされたことにより、彼の父に殴られる。
- スキャンダルの露呈で影響力を失いつつあるが、取り巻きたちと共に未だにイッセーの魔王就任に対して異議を唱え続けていた。しかし、「地獄事変」後は、抑圧、弾圧されてテロリストになった者たちと戦ってきた「D×D」なら、古い悪魔に圧政を敷いて貴族社会を排斥することはないだろうと判断し、二天龍の特級悪魔昇格と超越者認定を承諾する。また、魔王が1人しかいないという状況への不安からヴァーリを3代目ルシファーに就任させる計画を進めつつ、「帰還」したリリスの研究のための古い文献や遺跡の調査を許可して費用を提供するなど全面的に協力し、人工超越者の調査分析をアジュカに依頼する。
- バアル家当主
- サイラオーグとマグダランの父。先代の正妻の息子で、第2夫人の娘ヴェネラナの異母弟である。プライドや体裁を守るためならどこまでも非情になるが、当主でありながら自己主張を持たず、何らかの決定を行うときには必ずゼクラムや先代の指示を仰いでいる。
- 初代魔王の実子たちが政権を握っていた頃、自分の別荘にジオティクス、シトリー家当主、アスタロト家当主、グラシャラボラス家当主を集め、内戦が起きた場合の会合を秘密裏に行っていた。魔王の一族は初代四大魔王の血を引き継いでいるため並の悪魔では太刀打ちできず、魔王の一族をも抜きん出ている絶大な力を持つ悪魔-サーゼクス、セラフォルー、アジュカ、ファルビウムを反政府側に必要としており、各家の当主たちに4名の動向について質問した。魔王軍と反政府軍との内戦では、ゼクラムと共に反政府軍の司令官として指揮を執った[108]。
- 「消滅」の力を持たずに生まれてきたサイラオーグと、彼を産んだ母であるミスラを「欠陥品」と蔑んだ。他家の出身でありながら強力な「消滅」の力で魔王として活躍するサーゼクスを息子と比べて劣等感を抱いており、グレモリー家がサイラオーグとミスラを引き取ろうと申し出た時には強固に抵抗した。追放したはずのサイラオーグがマグダランを倒してからは、第2夫人との仲も冷え切っている。
- ミスラ・バアル
- 声 - 大津愛理
- サイラオーグの実母でバアル家現当主の第1夫人。「元72柱」ウァプラ家の出身。
- 実子サイラオーグが「滅びの力」を受け継がなかったために、夫から息子共々迫害される。自分がいなければバアル家に幽閉されるであろう息子を守るためにウァプラ家に戻ることを拒み、ウァプラ家からのわずかな従者だけを連れてバアル領の辺境に追いやられ、周囲から助力を得られない状況の中、サイラオーグを懸命に育ててきた。幼少のサイラオーグに対して「魔力が足りないならそれ以外の力を身につけて補いなさい」と諭す一方、内心では滅びの力を持たさずに産んだことを悔み続けていた。
- 息子が中級悪魔を超える実力を身につけた頃に、悪魔特有の「眠りの病」を発病して昏睡状態に陥り、バアル本家からの暗殺を危惧されてシトリー領の病院に入院していた。執事に依頼されたイッセーから「乳語翻訳」による治療を受け、その時は効果がなかったかに見えたがグレモリー眷属とバアル眷属のレーティングゲーム終了後に目を覚まし、息子のこれまでの努力を褒め涙の抱擁を交わす。
- サイラオーグ・バアル
- バアル家次期当主。→詳細は「§ サイラオーグ・バアル」を参照
- マグダラン・バアル
- サイラオーグの異母弟。戦闘は苦手だが植物学に造詣が深い。兄とは違い滅びの魔力を有していたため次期当主候補として厳しい教育を受けていたが、逆に「次期当主になること以外」は求められておらず、植物の研究者になる夢も認められなかった。
- 自身が今まで侮蔑していた兄に完敗したことでその座を奪われる。そのこともあって両親との関係は冷え切り、憎んでいる兄が唯一の話し相手であり自身の夢を認めてくれた者だった。その後も兄に対してさまざまな妨害工作を行っていたが、ビィディゼの襲撃時に本音をぶつけ合ったことで和解できた。和解以降は兄の要領の悪さや貴族らしくないところも理解したうえで、それでもなお次期当主として認めている。
- 「アザゼル杯」には兄の「紫金の獅子王」チームのサブメンバーとして自身の眷属を参加させる。
- セクトーズ・バルバトス
- マグダランの「女王」。元72柱バルバトス家の分家出身の男性悪魔。「アザゼル杯」には「紫金の獅子王」チームの「戦車」枠として参戦している。
- ヴェヴェス・フールフール
- マグダランの「僧侶」。「アザゼル杯」にも「紫金の獅子王」チームの「僧侶」枠で出場する。
アスタロト家
- アスタロト家当主[108]
- 初代魔王の実子たちが政権を握っていた頃、アジュカは生まれたときから記録を塗り替えることばかりしており、魔王の一族の目にかかぬように、彼のしてきた人並み以上のことは改ざん、もしくは抹消しており、アスタロト家以外の者にはアジュカを平凡な子と偽っていた。バアル家当主の別荘で内戦が起きた場合の会合を秘密裏に行い、バアル家当主からアジュカの動向について質問されたところ、アジュカは政治にあまり関心を抱いていないが魔王側のやり方に危険を感じており、悪魔の情勢しだいで自分の力が冥界にどう影響を与えるか想像はしていることを説明した。
- アジュカ・アスタロト
- →詳細は「§ アジュカ・ベルゼブブ」を参照
- ディオドラ・アスタロト
- 声 - 古川慎
- 「元72柱」であるアスタロト家の次期当主の悪魔。緑色の髪をしているやさしげな雰囲気の美青年。
- 外見とは裏腹に、「信心深い女性(聖女もしくはシスター)を誘惑して墮とす」という趣味をもつ鬼畜[注 74]。彼の「兵士」は元シスターたちである。
- かつてアーシアが教会から追放されるきっかけをつくった張本人。聖女と呼ばれていたアーシアに接近するために彼女の前で一芝居打ち、悪魔を治療する姿を他人に目撃させることで異端の汚名を被せた。行くあてのないアーシアの監視を続け、堕天使のレイナーレに殺害させてから「悪魔の駒」で蘇生させることで彼女を手に入れようとしていた。だが、リアスの介入を招いたことで計画は頓挫、結果としてその悪巧みはイッセーに阻止されていたが、どうにかアーシアを自分のものにできないかとリアスにトレードを持ちかける。
- 裏では「禍の団」とも通じて現魔王血族への暗殺に協力をしており、初代ベルゼブブの子孫であるシャルバからオーフィスの「蛇」を与えられている。だが、アガレス戦に勝つために独断で「蛇」を使い、不自然なパワーアップを遂げていたため、周囲からは警戒と不信感を抱かれ、上層部に監視されていた。
- グレモリー戦ではアーシアを自らの手中に収めるために旧魔王派によるテロに加担し、ゲームフィールド内へ「禍の団」構成員を招き入れる。試合開始直後にアーシアを攫い、彼女を心体ともに苦しめたことでグレモリー眷属全員の怒りを買う。イッセーのことを全力を振るえなかったシトリー戦の姿を基準に考えていたこともあって完全に舐めており、憤慨する彼を挑発するが、ルール制限無しの本気の力で叩きのめされ圧倒的な実力の前にあっけなく敗北する。直後に戦闘に介入してきたシャルバに助けを求めるも、用済みと判断されて抹殺される。
- 事件後、ディオドラが「禍の団」に通じていたことからアスタロト家は当主が解任されたうえ、次期魔王を輩出する権利を失うこととなる。
- ラティア・アスタロト[59]
- アスタロト家の分家出身の女性悪魔。毛先が青味がかった長い金髪をした、切れ長の目をした美少女。プロポーションも完璧で、リアス並みに胸が大きい。アジュカの姪であり、母は大公アガレス家出身。リアスとは同い年で、冥界時代の知り合い。一見すると高飛車そうで近寄りがたい雰囲気をまとっているが、階級による差別意識は皆無なリベラル派で、根はとても良い。
- ディオドラの不祥事により、繰り上がりでアスタロト家の次期当主に決まる。もともと海外に拠点を持っていたが、日本に拠点を持ち「D×D」にも属しているリアスとソーナに倣い、魔王を輩出した家の次期当主として日本に拠点を持つべきだという意見が上のほうで出たため、見聞を広げ、経験を積む目的で駒王町周辺に住むことになる。信用を失ったアスタロト家が再び隆盛を極めるためには危険を冒す必要があると考え、敵対組織からの攻撃を受ける可能性の高い駒王町での生活を承諾、駅に近い幽霊屋敷を購入し、物件に住み着いていた妖怪+悪霊を使用人として雇用する。その際、アーシアに身内の非道を謝罪している。
グラシャラボラス家
- グラシャラボラス家当主[108]
- 初代魔王の実子たちが政権を握っていた頃、バアル家当主の別荘で内戦が起きた場合の会合を秘密裏に行った。バアル家当主からファルビウムの動向について質問されたところ、ファルビウムはいまだにやる気のない態度をしているが、さすがに内戦で自分の立ち位置が危うくなれば動くことを説明した。
- ファルビウム・グラシャラボラス
- →詳細は「§ ファルビウム・アスモデウス」を参照
- ゼファードル・グラシャラボラス
- 声 - 村田太志
- 「元72柱」グラシャラボラス家の次期当主候補。本来の次期当主が旧魔王派によって暗殺されたため、次期当主候補に挙げられた。緑色の髪を逆毛にして、顔や上半身に魔術的なタトゥーを入れたヤンキー風の男で、言動も行動も下品で粗野なことから「凶児」と呼ばれる。
- 己の実力に自信があり、魔力の才能に恵まれないサイラオーグを見下していた。若手の王を集めたパーティーでシーグヴィラに罵声を浴びせサイラオーグから諌められるも、彼を無能とバカにしたことで一撃で昏倒させられる。バアル眷属とのレーティングゲームにおいてリベンジを果たそうと一騎打ちに臨むが、彼の圧倒的な力の前に為す術なく惨敗。心に恐怖を植え付けられて再起不能となったため、グレモリー眷属との試合は見送られる。
- アニメ第3期では、上記の容姿とは異なり、色黒で顔の目の上から下にかけて白い稲妻の模様があり、稲妻の紋様の入ったマトイ(特攻服)を着ている。また、下品な言動もマイルドになっている。
- イリューカ・グラシャラボラス[59]
- グラシャラボラス家の本家出身の女性悪魔。銀髪をサイドアップにした美少女で、小柄だが胸はなかなか立派。ポーカーフェイスのボクっ娘。首都リリスにある名門学校に通っており、レイヴェルとは幼稚舎からの同級生だった。
- 再起不能になったゼファードルに代わって、グラシャラボラス家の次期当主に決まる。もともと海外に拠点を持っていたが、日本に拠点を持ち「D×D」にも属しているリアスとソーナに倣い、魔王を輩出した家の次期当主として日本に拠点を持つべきだという意見が上のほうで出たため、自身も日本に興味があったことから、見聞を広げ、経験を積む目的で駒王町周辺に住むことになる。拠点にはアザゼルが2週間ほど利用していた、駅近くの繁華街の奥にある地上6階地下5階建てのビルを購入する。
ベリアル家
- ディハウザー・ベリアル
- 声 - 浜田賢二
- 「元72柱」ベリアル家出身の最上級悪魔。ベリアル家現当主の息子。端正な顔立ちに灰色の髪と瞳をした男性。レーティングゲームではランキング1位の絶対王者で、「皇帝(エンペラー)」「王者(チャンピオン)」の異名を持つ。
- 2代目魔王にも匹敵する力を持つ1000年に1人の逸材とされ、超獣鬼が冥界を襲った際にもその実力が如何なく発揮されている。「王」の駒などの不正に頼ることなく純粋な実力のみで現在の地位まで上り詰めた天才であり、今まで苦戦したことがないと豪語する。家系に伝わる「無価値」の特性は、下手な神クラスの力さえも封じてしまう。それ故に誰よりも番狂わせ(ジャイアント・キリング)を望んでおり、成長するチーム、意外性の強いチーム、若さ溢れるチームがそれを可能にすると考えている。
- 若手悪魔の中でもイッセーとサイラオーグの2人に特に注目しており、その力を高く評価している。現在はサイラオーグ・バアル眷属のアドバイザーを務めている。
- 他のベリアル家の悪魔同様家族を大事にする人物で、自分に優れた教育を受けさせるために身を削ってきた両親を非常に大切に思っている。従妹のクレーリアのことも実妹のようにかわいがっていた。レーティングゲームで活躍してからはベリアル領のことを積極的に自己PRしてきたことから、臣下や領民からの信頼も厚い。
- かつて駒王町で起こったクレーリアの死の真相を知るために調査を行っており、裏でクリフォトに協力する。従妹がレーティングゲーム上層部の不正を知ったことで殺害されたことがわかると、ライザーの復帰戦でシステムに干渉しクリフォトのもとへ下り、冥界の住民に向けてゲームで行われている不正の内容を公表する。そして、リゼヴィムの護衛としてイッセーと交戦するが、家族に支えられ圧倒的な実力差にもひるまず何度も立ち上がる彼の姿を見て戦意を喪失する。実はライザー戦を利用したのにはフェニックスの再生能力を解析する目的もあり、イッセーとリゼヴィムとの戦闘のさなかにクリフォトが密造したフェニックスの涙をすべて「無価値」に変える。
- リゼヴィムがイッセーに撃退された後に自分を殺すよう頼むが、イッセーに生きて償うように諭され、クレーリアの魂が安らかに逝ったことを聞かされ涙し、その後は大人しく縄につき政治犯用の拘置所に投獄される。余生を贖罪に当て静かに一生を終えようと考え、「アザゼル杯」にも名前こそ登録されていたものの参加する意思はなかった。しかし大会での悪魔陣営の成績不振などの事情から行動制限と監視を条件に一時的な釈放が許され、面会に来た父の説得に応じ、家族・領民・ファンからの期待に答えるため王者として「バベル・ベリアル」チームを率いて参戦することを決める。途中参戦ながらもこれまで培ってきたタクティクスとゲーム知識を駆使して連勝を重ね、神クラスすら降して本戦トーナメントに進む。
- クレーリア・ベリアル
- ディハウザー・ベリアルの従姉妹。かつて駒王町を縄張りにしていた、リアスの前任にあたる女性悪魔。教会の戦士の八重垣と恋に落ちるも、悪魔側の大王バアル家や教会からは許されず、説得にも応じなかったため粛清されて眷属と共に命を落としたとされる。しかし、どちらの陣営が実際に手を下したのかも不明確であったりと、その死には謎が多かった。
- 実はその話にはまだ裏があり、絶対王者であるディハウザーのゴシップ話を払拭しようと行っていた調査の末に「王」の駒(キングのこま)にまつわる冥界上層部のスキャンダルを知ってしまったことこそが粛清の真の理由であった。
- 死後、蘇った八重垣が復讐を果たすために天界を襲撃した際には、聖剣オートクレールの効果によるものか、復讐心に呑まれ邪龍に取り憑かれたかつての恋人の前にヴィジョンとして姿を現して優しく抱きしめその心を救う。
- ベリアル家当主
- ディハウザーの父。息子の才能に期待し、できる限り最高水準の教育を受けさせるために私財を限界まで投じるなど尽力していた。家族を大切にする人物で、クレーリアの死の真相やそのことが息子を追い詰めたことを知ると、ゼクラムに直談判した。その際憤りのあまりゼクラムをぶん殴ってしまい、大王派を離れアジュカの傘下に入ることになった。その後は息子の活躍で築いてきた各方面へのパイプを活用し、彼をゲームの舞台に復帰させる。
- カルファ
- ディハウザーの母。息子が戦い傷つけられるのを心配し、レーティングゲームへの参加に反対しており、彼の試合も頑なに観戦してこなかった。しかし息子の逮捕で心境が変化したのか、過去の記録映像を食い入るように見直している。
その他の元72柱
- シーグヴァイラ・アガレス
- →詳細は「§ シーグヴァイラ・アガレス」を参照
- ナウド・ガミジン
- 声 - 飯島肇
- 冥界メディアに所属するアナウンサー。「元72柱」ガミジン家出身。レーティングゲームの実況をすることも多く、イッセーたちのゲームも何試合か担当している。
- リリティファ・ウェパル
- 人魚の悪魔。美しい声を持つ緑髪の美少女。
- 「元72柱」ウェパル家の末裔で、古の大戦で家が傾いていたところに新魔王派・旧魔王派の争いが起こったため、どちらの派閥にも与することができず人間界の海に隠れ住んでいた。
- 純血悪魔のグラッグ・フォルネウスに狙われ、彼の眷属悪魔にされそうになるが冥界政府によって保護される。その後はグレモリー領の湖で暮らしつつ、日本への留学を目指して勉強中。現在の住処の近くで織物が有名であったことから、宣伝ガールに就任し領内の人気者になる。
- 「リリティファ」という名前は、リリーナ・ドーリアンとティファ・アディールに由来している。
- グラッグ・フォルネウス
- 「元72柱」フォルネウス家出身の純血悪魔。チョウチンアンコウのような顔をした怪人タイプの悪魔。海賊服に身を包み、部下たちからはキャプテンと呼ばれている。語学に秀でる家の出でありながら下品な口調で話す。幽霊船フライング・ダッチマン号に乗り、巨大なイカの怪物クラーケンを使い魔として使役する。
- フォルネウス家の領域にひっそりと暮らしていたリリティファを下心から狙っていたが、ポセイドンの介入によってグレモリー眷属と彼女を賭けたゲームをすることになる。リアスを散々罵倒したせいで船を粉々に破壊され、ポセイドンが居眠りしている隙に使い魔を使ってリリティファを攫おうとしたがイッセーによって撃破される。
- イオラヴァ・アモン
- 「元72柱」アモン家の次男。イッセーに引けを取らないスケベ根性の持ち主で、「華やかな衣服に包まれていた者が一瞬にして全裸になるのは散っていく儚さと露になる生まれたままの美が両立する芸術」という持論を持つ。
- イッセーの「洋服崩壊」に感銘を受け、ケルベロスとガルムのハーフである愛犬のボブにビーム版の「洋服崩壊」を覚えさせる。その後、上流悪魔の集うお茶会の席にボブを連れて出席するが、ボブの暴走により、お茶会に参加した悪魔を無差別に裸にするという騒動を引き起こす。
- エニーレィ・ヴァサーゴ
- 「元72柱」ヴァサーゴ家の次期当主候補で、イオラヴァの婚約者。
- アスタロト家と懇意であり、アスタロト家が没落する原因を作ったリアスとイッセーに敵意を持っていたが、イオラヴァの愛犬ボブがお茶会で騒動を起こした後、リアスとイッセーに対して、イオラヴァのせいで迷惑をかけたことを素直に詫び、事態を収拾してくれたことに謝意を表す。
- 黒歌の元主<仮称>
- 「元72柱」ナベリウス家の分家出身の上級悪魔。かつての主家であるネビロス家からの命令を受けて、本家の意向を無視して「後天的な超越者」を作り出そうとしていた研究者。黒歌たちの父である人間を雇っていた。
- 研究者に任せていた実験が失敗した後は自ら研究を続ける一方で黒歌を眷属悪魔としていたが、眷属たちに無理な能力向上を目指させた上に眷属の家族にまで同じことを強要し始めたため、妹を守ろうとした黒歌によって殺害された。その際、残されていたはずの研究成果は上層部の何者かの手ですでに接収されており、魔王の衛兵は情報を得ることができなかった。
番外の悪魔(エキストラ・デーモン)
- メフィスト・フェレス
- 「番外の悪魔(エキストラ・デーモン)」の男性。高名な占星術師・降霊術師・錬金術師であった初代ゲオルク・ファウストと契約したことで知られる伝説の悪魔で、彼の死後も人間界に留まって魔法使い協会「灰色の魔術師(グラウ・ツァオベラー)」の理事を務めている。赤色と青色の毛が入り乱れた頭髪はぴったりと固めて、切れ長の両眼は右が赤で左が青というオッドアイの中年男性。基本的に正体は公にしておらず、協会である程度の特権を得た術士にのみ明かしているので、それ以外では伝聞程度でしか知る手段はない。
- 初代四大魔王と同世代という最古参の悪魔で、リリスから産まれた初代上級悪魔より高齢とされている。もっともリベラル派(自由主義)だったため、要求ばかりしてくる初代魔王とは仲が悪く、人間界に隠れてからは長い間冥界に帰らず、活動のほとんどを人間界で行なっている。一方、あれこれうるさく言わない2代目魔王との関係は良好。タンニーンの「王」でもあるが、冥界の危機にもレーティングゲームにも然して興味はないため、眷属にしたと言っても特に命令するような関係ではない。「神の子を見張る者」とも同盟締結前から繋がっており、アザゼルは古くからの知り合いである。そのため、ヴァーリの存在についても4年以上前から承知していたが、冥界政府に対しては秘密にし続けていた。
- 聖剣ガラティンの一撃を魔方陣の障壁で防ぎ、複数の魔女を単身で捕縛するなど、かなりの実力を持つ。また、「ピカトリクス」を独自理論で評した書物を作ったり、アグリッパが書いた隠秘哲学にまつわる魔導書に注釈を付けたりもしている。
- 初登場の14巻では立体映像での登場で、「魔獣騒動」を終えたリアスたちに魔法使いの契約者候補のリストを渡す。同時に、密造された「フェニックスの涙」が再び闇のマーケットに流通しているという情報を、レイヴェルに提供した。
- 『堕天の狗神 -SLASHDØG-』では、「オズ」への対処としてラヴィニアを「神の子を見張る者」に派遣し、五大宗家にも協力要請を出している。第2部ではオズの魔法使いの活動が拡大していることもあり、理事として五大宗家と話し合うために来日し、「バラキエル教室」の面々を護衛として奈良県の「奥の院」へ赴く。妖怪による襲撃が発生した時には、単独で裏で手を引く「オズ」の魔女狩りに向かい、隠れていた幹部ごと全員を生け捕りにして情報を引き出すことに成功する。
- ロイガン・ベルフェゴール
- 「番外の悪魔」ベルフェゴール出身の最上級悪魔。レーティングゲームのランキングは2位。外見は20代後半で、2本の角を頭に生やした桜色の髪の妖艶な女性悪魔。
- 幼いころは才能に恵まれなかったが、「王」の駒を使用することでトップクラスの実力を手に入れた。セラフォルー、グレイフィアと並んで称されることも多い冥界でも屈指の強者とされており、別格とされるディハウザーを除けば最強のプレイヤーだと言われている。不正に手を染めた理由はレーティングゲームへの憧れによるもので、そのことには後悔していないと語っている。
- 悪魔としての特性で、「裂け目」という自身の力を大きく超えない範囲で大概の物に裂け目を作り出す能力を持つ。後述の経緯で「王」の駒を停止されてからは魔王クラスから神クラスには通用しにくくなっているが、レーティングゲーム2位として培った卓越した技量でピンポイントに裂け目を作ることで、格上のテュポーンの猛攻すらスタミナが続く間は完全に崩してしまう。「アザゼル杯」本戦直前の特訓で、与えた傷を徐々に広げるという回復しにくい新技を開発している。
- 無類の年下好きという性癖を持ち、特に10代から20代の人間男性が好み。そのためイッセーにも好感をもっていて、ベルフェゴール家から追放されたこともあって嫁入り先として本格的に彼を狙っているが、かなりの年齢差があることを少々気にしている。
- 料理研究などが趣味。また、独自の情報網を持っており、イッセーたちがまだ知らない情報を先んじて入手していることも多い。
- 「邪龍戦役」時には離反した上位ランカーの鎮圧にあたった。しかしその後は「王」の駒の機能を停止、最上級悪魔としての資格の剥奪されて上級悪魔に降格、実家からの追放、各ゲームタイトルの返上、ゲームへの参加権の停止、冥界上層部からの監視といった厳しい処分を受けることになる。好きだったレーティングゲームに参加できず自堕落な生活を送っていたが、イッセーたちが自身のゲーム復帰という願いを叶えられるだけの存在であるかを図るためにルヴァルの仲介でレイヴェルに接触してリュディガーの情報を提供する。「天界の切り札」チームとの試合を見たことで覚悟を決めて自身の眷属とともにイッセーに接触、彼の臣下にしてもらえるよう頼むとともに「燚誠の赤龍帝」チーム入りを打診し、「アザゼル杯」への全面協力を申し出る。「王たちの戯れ」チームとの試合では「戦車」枠で出場し、テュポーン相手に限界まで粘りを見せる。本戦1回戦では「僧侶」枠で出場、「リアス・グレモリー」チームによる序盤の奇襲から味方を救うため単身で立ち向かい、早々にリタイアしてしまうが、魔力カウンターでリントに深手を負わせる。
- 最終章の2学期からは、いろいろあって駒王学園の臨時保険医として角を隠して勤務することになる[116]。
- ビィディゼ・アバドン
- 「番外の悪魔」アバドン出身の最上級悪魔。レーティングゲームのランキングは3位。幼いころは才能に恵まれなかったが、貴族家の財力を利用して手にした「王」の駒を使用することでトップクラスの実力を手に入れた。傲慢かつ利己的な性格。上級悪魔としては一般的な血統至上主義者で、才能に恵まれなかったことから努力に対して否定的。
- 生まれながらの才能に乏しかったとはいえ、レーティングゲームで勝利を積み重ねただけのことはあり、家系の特性である「穴(ホール)」を無数に生み出し、攻守ともに利用するテクニックタイプの実力者で、その力は魔王クラスと言われている。特大の「穴」から街ひとつ吹き飛ばすほどの魔力を放出することもできる。金で手に入れた才能とは別に、数多くの戦いで積み上げた体術の技量は本物で、「穴」と組み合わせて相手を自分の土俵に引きずりこむ。
- 駒の不正使用を告発され自身の去就が危ぶまれたことから、「邪龍戦役」の混乱に乗じて不正の根源である大王の首級を手に勇退しようと考え、保身のために大王家の居城を襲撃し、防衛に当たった匙とサイラオーグと交戦する。彼らの血の滲むような努力を否定し、サイラオーグに対しては甘言を弄して「王」の駒の供与を仄めかすが拒絶され、最終的にゲームへの覚悟の差が現れる形となり「覇獣」で真向から自分の技を打ち砕かれて敗北、ロイガンに身柄を拘束される。
- クイーシャ・アバドン
- →「§ クイーシャ・アバドン」を参照
ルシファー忠臣6家
- ルキフグス家当主[108]
- グレイフィアとユーグリットの父。精悍な顔つきの銀髪の男性。初代ルシファーを敬愛しており、ルシファーの最も近くで多角的な判断をしなければならない存在。
- ルシファーの息子であるリゼヴィムが冥界の未来になど微塵も興味を持っていなかったため、ルシファーの右腕たるルキフグス家にかかる重圧は半端なものではなく、場合によってはルシファーの代行として動くことも少なくない。
- 男子として生まれたユーグリットには、ルキフグス家の次期当主としての行き過ぎとも思える教育をしていた。
- 魔王軍と反政府軍との内戦では、魔王軍の旧ヴァレフォール戦線前線基地にルキフグス軍の基地をかまえ、ルキフグス軍の指揮官としてダマイドス率いるアスモデウス軍をサポートした。突如現れた蠅のキメラの毒を受け、将校用の医療キャンプのベッドに横たわった。サーゼクスから兵を一旦後退させてほしいと頼まれたときは、サーゼクスを信用して兵を後退させた。
- ダマイドスが討ち取られたとこで、アスモデウス軍のサポートについていたルキフグス軍はすぐに降伏した。降伏後、ルキフグス軍の基地にサーゼクスを呼んだ。回復は叶わず、枕元にグレイフィアとサーゼクスのみを呼んで最後の面会を望んだ。消え入るような声でサーゼクスに2つのお願いをした。1つ目の願いは、ユーグリットは今後の冥界にとって害意となり、ルキフグス家が存続すれば内に宿したものを表に出すため、ルキフグス家を取り潰してほしいとのこと。ユーグリットの育て方を誤ったと後悔もしていた。2つ目の願いは、娘のグレイフィアがサーゼクスに惚れており、娘を頼みたいとのこと。サーゼクスの「わかりました」という言葉を聞いて安堵したのか、満足そうな顔を一度浮かべ静かに目を閉じた。最期に、顔を泣きはらす娘の頬を手でなでながら、グレイフィア自身の幸せを願って息を引き取った。
- グレイフィア・ルキフグス
- →詳細は「§ グレイフィア・ルキフグス」を参照
- ユーグリット・ルキフグス
- →詳細は「§ ユーグリット・ルキフグス」を参照
- ザオロマ・ネビロス[108]
- ネビロス家当主。生来から自分の研究にしか興味を抱かない悪魔だった。「ネビロス機関」の所長で、「悪の爪(マレブランケ)」の副長バルバリッチャを目覚めさせた。内戦の終局のタイミングでルシファードを脱出し、上級悪魔の誰も領土にしていない未開の地の地下深くに研究室を設けた。ルシファードの研究施設にあった極秘の資料および成果物を巧妙に工作して破棄した後、この地に1人でたどり着いていた。
- 以降は現代まで消息不明のままである。
- サルガタナス家当主[108]
- ルシファー忠臣6家の1人。
- 魔王軍と反政府軍との内戦でツファーメが戦死した後、血相を変えてザオロマがいる「ネビロス機関」に駆け込んだ。ザオロマが「悪の爪」の一体の意識を解いているのを目の当たりにしたときは驚くしかなかった。
- アガリアレプト家当主、フルーレティ家当主[108]
- ルシファー忠臣6家の2人。三大勢力の戦争時に魔王を支えた一族。
- 魔王軍と反政府軍との内戦では、旧エリゴス領の境界で、200名ほどの魔王軍の精鋭部隊を率いて、守りを固める反政府軍に魔力攻撃を加えていた。反政府軍の司令官であるバアル家当主とゼクラムの首を取るよう精鋭に激を飛ばし、反政府軍の防衛ラインから出てきたファルビウムに無数の魔力砲弾を撃ち続けたが、カウンターによる魔力で一気に返され、魔王軍の精鋭部隊は数名の兵士とアガリアレプト家当主、フルーレティ家当主のみを残して消し飛んだ。負傷した両当主と生き残った魔王軍の兵士は魔力封じの手錠で捕縛され、反政府軍の本拠地のほうに連れられていった。
転生悪魔
- リュディガー・ローゼンクロイツ
- 声 - 日野聡[117]
- 元人間で、転生悪魔から最上級悪魔まで登りつめた立志伝的人物。外見年齢は20代後半ほど、銀色の長髪のイケメンで立ち居振る舞いに華がある。レーティングゲームのランキングは7位で、人間からの転生者では唯一のトップランカー。「番狂わせの魔術師(アプセッティング・ソーサラー)」の異名を持つ。グレモリー眷属とバアル眷属の「ダイス・フィギュア」の試合の審判を務める。
- 悪魔になる前は魔法使いで「薔薇十字団(ローゼン・クロイツァー)」という魔術結社の創設者一族に産まれるも、当時はせいぜい上級魔法使いの1人といったところでそれほど有名というわけではなかった。しかしマモン家前当主の「僧侶」として抜擢され、功績を積んで上級悪魔に昇進しレーティングゲームに参加するようになってから頭角を現し、配下を生き物ではなく感情のない駒としてしか見ていなかった上級悪魔たちの傲慢さにつけ込み、成り上がる。「精神を摘み取る」と形容される相手の精神的な弱みなどを的確に突く戦法を得意としており、事前の情報収集に重点を置く。戦った相手からは総じて「非常にやりづらい」と評され、再起不能に陥ってしまった上級悪魔も少なくない。他のチームへの評価が辛口であることで知られる。番狂わせの展開を望んでいたディハウザーには共感するところがあり、彼が自ら入獄していた頃はその復帰を待ち望んでいた。
- 転生後に産まれた長男が神器の副作用のためについ最近亡くなっている。その息子に種族が違うにもかかわらず最期の瞬間まで寄り添ってくれたデュリオを「最高の天使」と高く買っており、彼の目的が自分と同じく「神器で苦しむ子供を無くしたい」というものだと知ると、悪魔側の出場者ではなく「天界の切り札」チームの監督として参加することを決める。
- その出自と功績ゆえにイッセーは尊敬の念を抱いており、目標の1人として憧れている。また自身も「天界の切り札」チームと同じだけ「燚誠の赤龍帝」チームを高く評価しており、両チームの試合でイッセーたちが新戦法を次々と投入し予想外の展開となったこともあって試合後の記者会見では珍しく相手を褒めていた。
- 「魔龍聖(ブレイズ・ミーティア・ドラゴン)」タンニーン
- 元龍王でメフィスト・フェレスの「女王」に転生した最上級悪魔。
- →詳細は「§ タンニーン」を参照
初代魔王の血族
ルシファー家
- リゼヴィム・リヴァン・ルシファー
- →詳細は「§ リゼヴィム」を参照
- ラゼヴァン・ルシファー[108]
- 初代魔王ルシファーの孫で、リゼヴィムの息子にしてヴァーリの実父。
- リゼヴィムには昔からあごで使われていた。ルシファーの血を引きながら、白龍皇の力をも宿して生まれてきた息子ヴァーリのことを心底恐れていた。ルシファーの孫という立ち位置からのプレッシャー、自分以上の才能を秘めた息子に将来寝首をかかれるかもしれないという危惧と、父からの圧迫も重なったことで、無抵抗の息子を殴ることで自分の存在をどうにか保っていた。リゼヴィム曰く「ビビリ」で、既に父・リゼヴィムの手で殺されている。
- ヴァーリ・ルシファー
- →詳細は「§ ヴァーリ・ルシファー」を参照
ベルゼブブ家
- ビドレイド・バシャルン・ベルゼブブ[108]
- 初代魔王ベルゼブブの嫡子。ベルゼブブ用の黒い鎧を身に纏っている。
- 亡き魔王に代わり、冥界の決定権を握っていた。魔王を名乗らないでいるが、三大勢力間で起きた戦争の再開に向けての準備を推し進めており、徹底抗戦を唱え続けている。
- リゼヴィムとは互いにルシファーとベルゼブブの子供として、幼い頃から否応なしに付き合ってきた。
- 魔王軍と反政府軍との内戦の中盤で、魔王ルシファーの居城を訪れリゼヴィムと最後の会話を交わす。このときすでに魔王軍がサーゼクスたち反政府軍に負けるとわかっていたが、戦いをやめなかった。近い将来、リゼヴィムが本気を出したとしても「神器システム」の流れに殺されるだろうと彼に言った。
- レヴィアタン軍、アスモデウス軍、ルキフグスを失った魔王軍は反政府軍を押し返すだけの力を完全に失い、ルシファードにまで反政府軍に攻め込まれ、詰めの段階にまで追い込まれた。ルシファードの周囲に布陣したベルゼブブ軍とルシファー6家の残りの軍も、ラインを上げてきた反政府軍のエースたちの勢いに全く抵抗できずに敗れ去った。最終的に反政府軍のエースたちに自身が暮らす魔王ベルゼブブの官邸まで侵攻され、内戦の最後の戦いが始まり、官邸の空で12の翼を広げ極大のオーラを放って攻撃するが、滅びの化身と化したサーゼクスには身に纏う滅びのオーラにより全く通じず、片腕と片足、翼の大半を消滅させられ、出血も激しく誰の目からも敗北は確実だった[注 75]。サーゼクスから考えを変えるよう最後のチャンスが与えられたが、天使のミカエルと堕天使のアザゼルを打ち倒すという意思を変えなかったため、サーゼクスから最後の滅びの球体を受けて最期に「魔王の血と力は、必ず今後も貴殿らの前に立つ」と言い残して消滅した。
- ビドレイドの死をもって、内戦は事実上終わりを迎えた。
- ベルゼブブの青年[108]
- 若い頃、ルシファードでの「若手悪魔同士の交流会」で、オリアクス家の嫡子をボロクズようにいたぶり、凶悪なオーラでオリアクス家の嫡子を消し飛ばそうとしたところ、17歳のサーゼクスにオーラを消し飛ばされた。無数の蠅を召喚し、密集させて頭部に2本の太い角を生やした人型の巨大な魔物を創り出すが、サーゼクスの「消滅」の魔力の球体で、蠅で創られた魔物を塵ひとつ残さずに消し去られた。
- 内戦勃発前に起きたルシファードでの武力衝突で、市民ごと反徒を始末するよう具申した者の1人であり、それが原因でグレモリーの合唱団の子供たちは全員亡くなった。
- 魔王軍と反政府軍との内戦ではベルゼブブ軍の主力部隊の一角を担っており、サーゼクスと戦闘を繰り広げるもののベルゼブブ軍の主力部隊はサーゼクス1人によって壊滅状態に追いやられ、自身も命からがら退却した。
- 旧ヴァレフォールでの戦闘で、ユーグリットを気絶させたサーゼクスの前に再び現れ、蠅のキメラと化す。
- 蠅のキメラ[108]
- ベルゼブブの青年が「悪の爪」の一員、スカルミリョーネの力の一端を受けいれた姿。50メートルはあろうかという蠅のフォルムをした怪物で、足は10本以上あり、それは虫のものだけではなく爪のある獣の足、蹄のある足と一貫性のないものが生えそろう。背に生える翼も虫の羽だけではなく、鳥類のものやドラゴンのものもある。「ギシャアアアア」という声は怪物の奇怪なものに変じており、意識と知性があるとは思えない状態だった。全身からドス黒い霧のようなものを発生させ、その黒い霧に触れた途端に地面に生えていた草木が一瞬で枯れ果て、土すらも腐らせていった。額に無数の目があり、額にある部位の肉が盛り上がり、ベルゼブブの青年の顔を形成した。血しぶきすらも猛毒であり、地面に降り注ぐと共に土がどす黒く変化して毒となる。生半可な滅びの魔力を当ててもすぐに再生して元通りになる。市民ごと反徒を始末するよう具申した者の1人であることをサーゼクスに告げ、冥界に住まう悪魔たちを悪魔とも思わない汚い言葉で嘲笑したことでサーゼクスの逆鱗に触れ、滅びの化身と化したサーゼクスの「滅殺の魔弾」を受け、丸ごと消滅した。
- シャルバ・ベルゼブブ
- →詳細は「§ シャルバ・ベルゼブブ」を参照
レヴィアタン家
- ツファーメ・テレアク・レヴィアタン[108]
- 初代魔王レヴィアタンの息女。「掉尾の海蛇龍(とうびのかいじゃりゅう)」という特性を有している。
- 魔王軍と反政府軍との内戦ではレヴィアタン軍を率いて、旧グシオン領のグシオン城下町の上空で、アジュカと強力な魔力合戦を展開した。背中に12の黒き悪魔の翼を展開させながら、手に宿る莫大なオーラで大量の水を作り出していた。
- 身に宿る魔力、才能は悪魔の中でも最上位のもので、冥界に海がなかろうとも、莫大な魔力とオーラで発生させた大量の水は旧グシオン城下町を丸ごと水没させるほどのものだった。ツファーメほどの実力であれば上級悪魔のみならず最上級悪魔であろうとも歯牙にもかけないはずだった。
- 都市を水没させるほどに集めた水で、アジュカ目掛けて水柱が上がり彼を包み込もうとしたり、水が意思を持つかのようにうねり出し鋭い円錐状の形を無数に作り出してアジュカに四方八方から襲いかかったり、水中から魔物-巨大な海魚、海蛇、巨人が現れてアジュカに攻撃を繰り出していく。これほどの規模の攻撃ならば、1万を超える軍勢でも押し返すことが可能だったが、それらの攻撃はアジュカには一切通じず、彼が展開する魔方陣ひとつでことごとく封じられ、絶句した。
- さらに自分が繰り出した攻撃を自分以上に操られて反撃されるという屈辱を受けており、身体はダメージ負い、息も切れ出していた。
- 怒りが頂点になったところで、細長い蛇型の巨大なドラゴン-海蛇とも形容できる姿になり、口から絶大な青黒いオーラを何度も吐き出して攻撃したが、アジュカの計算式によってオーラの砲撃をすべて逸らされていった。
- アジュカから投降するよう呼びかけられたが、命よりも地位と名誉と誇りを選び、レヴィアタン軍は全滅し、自身も戦死した。
- カテレア・レヴィアタン
- →詳細は「§ カテレア・レヴィアタン」を参照
- イングヴィルド・レヴィアタン
- →詳細は「§ イングヴィルド」を参照
アスモデウス家
- ダマイドス・ゼレイケル・アスモデウス[108]
- 初代魔王アスモデウスの息子。
- 魔王軍と反政府軍との内戦ではアスモデウス軍を率いて、断絶したヴァレフォール家の旧領土でセラフォルーがエースを務める反政府軍と相対し、セラフォルーの圧倒的な魔力によりあと少しで追い詰められそうになったが、グレイフィアがエースを務めるルシファー直属6家の軍勢が合流したことで、魔王軍は勢いを取り戻す。セラフォルーとグレイフィアの壮絶な魔力合戦を目の当たりにしたときは、まるで介入できなかった。
- 戦況が拮抗状態になってから10日ほど経った頃、サーゼクスの軍が登場し、魔王軍は一旦立て直しの形となる。反政府側であるサーゼクスとセラフォルーの軍と、魔王政府側であるダマイドスの軍およびルシファー直属6家の軍勢は連日続き、旧ヴァレフォールの領内は激化する戦争の影響で大地・自然・景観が壊滅的破壊を受けていた。
- 旧ヴァレフォールで行われていた一戦は、突如現れた蠅のキメラによって、混迷状態になりつつあり、両陣営とも兵を一旦後退させる。蠅のキメラがサーゼクスに倒された後、旧ヴァレフォールでの戦闘は再開され、サーゼクスとセラフォルーにより討ち取られた。
- クルゼレイ・アスモデウス
- →詳細は「§ クルゼレイ・アスモデウス」を参照
はぐれ悪魔
- バイサー
- 声 - 水原薫
- ケンタウロス風のはぐれ悪魔。美巨乳の持ち主だが、乳房は魔法陣を兼ねており、乳首から放つ光線は硫酸と同じく物を溶かす作用がある。
- 自らの主のもとから逃亡し、自身の欲求を満たすために暴れ回っていたが、オカルト研究部の手で滅せられる。
- 錬金術師の紳士
- 声 - 山本格
- OADに登場した、ドラキュラ伯爵のような風貌のはぐれ悪魔。名前は不明。
- 魔物関連の錬金術師。巨乳の女性が大好きで、世界中の女性を巨乳にするべく、キメラを作って駒王学園近くの町に放ち、巨乳の女性を襲わせるという騒動を起こす。その後、オカルト研究部によって捕らえられ、冥界に転送される。
- キメラ
- 錬金術師の紳士が作った、冥界の食獣植物とドラゴンのキメラ。無数の蔦を持っており、蔦を使って女性の乳房から精気を吸い取る能力を有する。また、女性から吸い取った精気を養分として果実を実らせるが、実らせた果実には胸を大きくさせる効果がある。
- なお、果実を実らせるためには大量の精気が必要であるため、巨乳の女性だけを狙って襲撃しており、襲った女性が貧乳だった場合は即座に解放している。
- 女悪魔
- アニメ第2期に登場した、蜘蛛のような姿をした虫風のはぐれ悪魔。やけに大人しい綺麗な女性の姿をしていたが、イッセーと木場と小猫の3人を見た途端に狂暴化し襲い掛かってきた。下半身から酸のような液を飛ばす他、強化不足であったがイッセーの「ドラゴンショット」を弾いたり、油断していたとはいえ木場を押し倒して押し込むなど悪魔としての能力はそれなりに高かったが小猫によって工場の外に投げ飛ばされた後に、朱乃の雷とリアスの消滅魔力で滅せられる。朱乃の話ではすでに自我を失っていたという。
- 虎の獣人
- 数年前にグレモリー家の領地にある山に迷い込んだ「騎士」のはぐれ悪魔。虎の頭をした身長5メートル越えの巨漢。
- 山中で悪魔に転生したばかりの木場を見つけ、彼を売り払うために捕まえようとする。普通の剣しか作れなかった木場を力で追い詰めていくが、「魔剣創造」の力に覚醒した彼に今度はスピードとテクニックで翻弄され、最期は駆けつけた総司に全身を切り刻まれて死亡した。
- 女性ヴァンパイア
- 元ヴァンパイアのはぐれ悪魔。怪しさと艶かしさを同時に感じさせる黒髪の女性で、中級悪魔以上の実力を持つ。重度のダンガムファンで、眷属(プラモ)を作るためだけに人間を悪用する思想や優れた技術力から危険視され国を追放された。新宇宙暦ダンガムのシンパの中でも過激派に属しており、アナザーと新宇宙暦の複合ドールアーマーのプラモを見ると激怒する。シーグヴァイラと同じくダンガムプラモを操作する術を開発しており、エクソシストから奪って改良した道具をプラモに取り付けることで光力を扱う。
- 元々カーミラ派から異端者として長年追われており、とある上級悪魔の眷属となって数年後に突然逃亡を図ったためアガレス家にも追われている。クリフォトのテロで吸血鬼の街が壊滅したため自分の夢を叶えるために行動を起こし、日本のS県の田舎町にある森に建てられた無人の洋館に潜伏しながら町の住民を操って、ダンガムのプラモを製作させる。洋館の周囲に霧を展開して隠れていたがシーグヴァイラたちに発見され敗北、その後は冥界と吸血鬼陣営の両方から裁きを受けるため、エルメンヒルデによってカーミラ派のもとへ移送される。
その他の悪魔
- レイナルド
- グレモリー専用列車の車掌。白いあごひげがダンディな初老の男性。
- ザトゥージ
- 声 - 江川央生
- 使い魔ハンター。キャップを後ろ向きに被り、「ゲットだぜ!」が口癖。「マダラタウン」という町の出身で、使い魔が生息する森に住んでおり、使い魔マスターを目指して修行しており、「俺にかかればどんな使い魔でも即日ゲット」できる自信を持っている。リアスたちが使い魔を手に入れる際に世話になっている。
- 「アザゼル杯」予選では有名なモンスターや強そうなドラゴンを率いて、「西遊記」チームと試合する。「ファミリアボックス」で玉龍をゲットして洗脳し、「西遊記」チームに攻撃させるが、哪吒太子が放った強大な一撃に吹き飛ばされて敗北する。
- ザトゥージが登場する話はイラスト担当のみやまの原案である。作者の石踏によると、登場使い魔入手の話を書く際、みやまが「石踏がポ○モン好き」であることを知った上で担当編集に「ポ○モンみたいな話」を提案してそれが決定し、石踏も「気合を入れて書いた」と述べている[118]。
- リレンクス
- 声 - 泊明日菜
- 「乳龍帝おっぱいドラゴン」ファンの男の子。サイラオーグと同じ境遇で、生まれつき魔力に恵まれず、他者から疎まれて生きてきた。そのせいで引きこもりがちだったが、おっぱいドラゴンを見て夢を持つようになる。
- ヒーローショーでサイン会に参加できなくて泣いていた時に、「赤龍帝の鎧」姿のイッセーの気遣いでサイン入りの帽子をもらって喜んでいた。レーティングゲームでサイラオーグの一撃を受けて倒れたイッセーが残留思念に飲み込まれかけたとき、観客席でむせび泣く子供たちにイッセーの言葉「男の子が泣いちゃダメ。転んでも何度でも立ち上がって女の子を守れるぐらい強くならないと」を聞かせ、彼が「覇」を克服するきっかけを作る。
- アウロス学園の体験入学にも参加しており、練習の末に火の魔法が使えるようになる。
- リレンクスの両親
- 声 - 貫井柚佳(リレンクスの母)
- リレンクスは結婚してから100年以上経ってようやく産まれた子供である。魔力の才能に恵まれなかった息子を、強く生きてほしいとただひたすら支えて育ててきた。そのため息子が前向きになるきっかけを作ってくれたイッセーには感謝している。リレンクスが魔法を使えるようになったときは、涙を流して喜んでいた。
- リレンクスの父は、クリフォトがテロを起こした時、息子の希望や夢が詰まったアウロス学園を守るため、他の父たちと共に、グレンデルに命がけで立ち向かう。
- サイラオーグの執事
- 声- 蓮岳大
- サイラオーグの執事をしている男性悪魔。ウァプラ家の頃から従者として仕えており、「眠りの病」に罹ってシトリー領の病院で療養しているミスラの介護をしている。イッセーが女性の胸の内を聞く能力「乳語翻訳」を持っていることを知り、ミスラに能力をかけることで病状が改善するのではないかと期待して、彼の主の母であるヴェネラナを介して依頼を出し、イッセーとリアスを病院へ招く。
- リリス
- 悪魔にとって始まりの母たる存在で、初代魔王ルシファーとのあいだに息子のリゼヴィムをもうけた女性。かつて人間だった頃にアダムの妻として天界に住んでいたことがあり、その時「聖書の神」の目を盗んで煉獄に隠しておいた生命の実が後に息子に悪用されることになる。
- 初代ルシファーによる術式と儀式で「初代」と呼ばれる上級悪魔たちを産み出したが、無茶な実験の副作用で醜悪な肉塊の状態になってしまう。伝承ではすでに滅んだとされていたが、実は未だに生存しており、コキュートスにあるリゼヴィムの研究所で息子の手で厳重に保管されていた。仮にリゼヴィムが死んだとしてもその情報がどこにももれないように秘匿されていたはずだったが、アポプスによって発見されてしまい、クリフォトを裏切った彼から情報提供を受けたハーデスが在処を見つけ出し引き続き管理されることになる。ハーデスの実験で10万体もの新たな悪魔を産み出させられたが、最初から上級悪魔クラスを誕生させられるように高負荷をかけられ続けた影響で限界を迎え、全身の所々が壊死し始めたため長くはないとされている。
- 「地獄事変」の終結後は悪魔政府のもとに「帰還」し、古い悪魔の全面的な協力下でアジュカたちが研究することになる[119]。
- 合唱団の子供たち[108]
- 60歳のサーゼクスが指導してきたグレモリー自慢の合唱団。グレモリー城にある屋内式典用の巨大ホールにて、少年少女合唱団の子供たちが、会場を包み込むほどの見事な歌声を披露していた。サーゼクスやセラフォルーを慕っていた。ルシファードで合唱の公演をすることになっており、平和の歌を歌おうとサーゼクスと練習を頑張っていた。ルシファードでの公演当日、魔王軍による武力衝突に巻き込まれ全焼した会場から逃げる間もなく犠牲となり、全員変わり果てた遺体となった。魔王の一族から「市民が逃げ遅れていようとも、反逆の徒は1人残らず誅罰すべし」と命令があったため。これにより、サーゼクスは反政府側の悪魔として立ち上がることを決めた。
堕天使陣営
悪魔・天使とならぶ三大勢力の一角で、「欲望」に目覚めたことで「堕天」した天使の集団。アザゼルを中心に聖書に名を残す堕天使たちを幹部として「神の子を見張る者(グリゴリ)」という組織を結成しているが、現在は「禍の団」(後述)に武闘派が流れたことに加え、勢力の増加に対する関心が薄いため陣営としては縮小傾向にある。一方で神器の研究には熱心であり、ほかの陣営と比して勢力圏内の人口密度が低いことを逆利用してリゾート開発を進めている。「邪龍戦役」では真っ先に襲撃を受け、技術力はともかく戦力が不足していたこともあって甚大な損害を被る。
神の子を見張る者(グリゴリ)
上層部
- アザゼル
- 堕天使組織「神の子を見張る者(グリゴリ)」の初代総督。
- →詳細は「§ アザゼル」を参照
- シェムハザ
- 「神の子を見張る者」の現総督。まじめかつ気苦労の多い性格であるが、堕天した理由は未だ語られていない。
- アザゼルの古くからの友人であり、彼が総督を務めていたころは副総督の地位にあった。のちに、アザゼルが総督を退いたことをうけてその後任となる。アザゼルからの信頼は篤く、人工神器にまつわる重要な情報など彼と自分しか知らないというようなことも多いのだが、奔放な行動があまりに目についたときは厳しく長い説教をしている。ただし、研究者魂に火がつくとマシンガントークをしはじめ[120]、ロキ戦において実験ミスでヴリトラの力が暴走した匙をそのままの状態で戦場に送り込むなど、三大勢力トップ陣らしい破天荒さも持っている。
- 「神の子を見張る者」の創設メンバーの中ではバラキエルと同じ既婚者であり、出産間近の悪魔の妻がいる。
- 「アザゼル杯」予選終盤にはアザゼルからの頼みで用意していたアイテムをイッセー、ロスヴァイセ、ゼノヴィアに手渡している。
- バラキエル
- 声 - 稲田徹
- 「神の雷」と称された堕天使の幹部の男であり、朱乃の実父。アザゼルの古くからの友人であり、現在は「神の子を見張る者」の副総督を務めている。長身で体格が良く、精悍な顔立ちを持つ。
- 研究者が多いグリゴリでは数少ない武闘派幹部で、娘同様雷光の力を操る。雷光を放つ遠距離攻撃だけでなく自らの肉体に纏わせることも可能で、近接戦闘能力でも魔王クラス並みまで強化された「真紅の赫龍帝」のイッセーと打ち合えるほどの実力を持つ。
- かつて、戦闘で負傷した際に姫島朱璃に助けられたことで、その縁から朱璃と結婚して朱乃を儲ける。しかし、朱璃が堕天使と結ばれたことを快く思わない親族によって、自身の留守中に刺客を送られて妻を喪う。これを境に娘とのあいだに確執が生じていたが、それでも娘を気にかけており、のちに和解を果たすことになる。五大宗家の姫島家現当主である朱雀は姪に、教え子の鳶雄は従甥に当たる。
- 前述のように、堕天使としてはめずらしく生真面目な人物で、なぜ堕天したのかイッセーは疑問に思っていたが、じつはドMの性的嗜好をもつ変態だったことが判明し、ドSだった朱璃と夜な夜なSMプレイに興じていた事実が明らかとなる。
- アザゼルのジョークを真に受けて変な勘違いをしたこともあって、当初はイッセーを敵視していたが、彼の朱乃に対する思いを理解し、イッセーが朱乃を守りきれることを信じて願うようになる。娘と和解してからは親バカな面が表に出るようになり、彼女の卒業式などでは男泣きを見せている。
- 「アザゼル杯」には「雷光(ライトニング)」チームを率いて参戦。予選4回戦で「燚誠の赤龍帝」チームと「オブジェクト・ブレイク」で対戦することとなり、イッセーがリアスを選んだことを聞いて娘の将来を心配し、彼をゲームの中で試そうとする。イッセーが娘を愛し一生大切にするという宣言を聞いたことで安堵し、涙を流しながら「真紅の赫龍帝」のイッセーの「クリムゾン・ブラスター」を受けて敗退する。
- 『堕天の狗神 -SLASHDØG-』にも登場。4年前当時、当面非番の時期だったため、「堕ちてきた者たち」の「バラキエル教室」担当教官に選ばれ、鳶雄たちを鍛えた。戦闘の緊張感でスタミナが削られていくことを踏まえ、走り込みのトレーニングを課していた。特訓はスパルタで一切妥協しないが、体調には気を配りアドバイスも正確なので生徒たちからの信頼は厚かった。
- 30年後にはグリゴリの総督に就任しており、漸からは「先生」と呼ばれている[19]。
幹部
- コカビエル
- 声 - 安元洋貴
- 堕天使の幹部である男。長身でウェーブのかかった長い黒髪と10枚の黒い翼が特徴。黒いローブのようなものを着用している。
- 数少ない武闘派幹部の1人で、最上級悪魔クラスの消滅魔力をも抑えこむほどの光力を操る実力者。異常なほどの戦争狂であり、先の大戦後に行動を起こそうとしないアザゼルやシェムハザに業を煮やし、天使・堕天使・悪魔による三つ巴の戦争を再度引き起こそうと暗躍する。神器システムにも興味がないため組織全体の方針とは対立しているものの、幹部同士古い付き合いなので仲が悪いわけではない。
- 第二次世界大戦の頃に全盛期のストラーダに追いつめられて以来、聖剣に対して強い興味を抱くようになる。そのため大司教のバルパーや神父のフリードといった悪人を引きこんで、彼らの聖剣にまつわる研究に協力する。
- 第2章序盤で教会から「エクスカリバー」を強奪して、2代目魔王の妹であるリアスやソーナの根城たる駒王学園を襲撃する。たった1人でグレモリー眷属を圧倒し、「神の死」を告げてからその場の全員を始末しようとしたが、戦争を回避したがるアザゼルの命令で派遣されたヴァーリと戦い、初手で接触を許したために「半減」で中級堕天使並みまで弱体化されてしまい、完膚なきまでに敗れて連行。最期はコキュートスでの永久冷凍の刑に処される。
- 皮肉にも戦争を引き起こそうとした自身のこの行動が、逆に三大陣営のあいだで和平が成立するきっかけとなった。のちに、簡略な葬儀が仏式で行われる。
- 『堕天の狗神 -SLASHDØG-』にも登場。アザゼルに頼まれてしぶしぶ鳶雄のサポートを引き受け、人体実験を受けていた陵空高校の生徒たちを回収した。
- バルパー・ガリレイ
- 声 - 津田英三
- コカビエルに協力している眼鏡をかけた人間の老人。「皆殺しの大司教」という異名をもつ。
- かつての「聖剣計画」の責任者。聖剣使いに憧れていたが自分は因子を持っていなかったため、複数の因子を集めることで人工的に聖剣使いを作り出す研究者になった。自身の欲望を満たすために、木場をはじめとした多数の信徒を犠牲にする人体実験を実行した経緯をもつ外道であり、あまりの非道さから教会を追放される。
- 自分を追放した教会や天界への復讐のためにコカビエルと組んで行動する。フリードを聖剣使いにする実験に成功、因子の量産寸前まで研究が進んでおり、世界各地の聖剣を集めて量産した聖剣使いによって復讐を実行に移そうと企んでいたが、木場の聖魔剣の「聖と魔の融合」による矛盾を目撃したことで「神の死」という事実に気づいたため、コカビエルに口封じで殺害される。
- サハリエル
- 堕天使の幹部の1人。身長はイッセーより低く、白衣姿で瓶底メガネをかけている、髪もボサボサの男性。
- 月そのものと、月による各種術式作用を研究している。アガレス家からの依頼を受けアザゼルと共同で人型巨大ロボットの開発も手掛けている。平成ロボットアニメが好み。
- 「邪龍戦役」におけるトライヘキサの襲撃で重傷を負う。
- タミエル
- 堕天使の幹部の1人で、営業担当。ブロンドの男性で、長身に装飾の凝ったローブをまとっており、頭部にサークレットをしている。
- ベネムネ
- 堕天使の幹部の1人で、書記長。キリッとした切れ長の目、薄紫色の長髪の女性。見た目はクールビューティーだが言動はライト。
- コカビエルを失ったことに寂しさを感じている。また、朱乃にバラキエルと朱璃がSMプレイをしていたことを教えた張本人でもある。
- 「邪龍戦役」におけるトライヘキサの襲撃で重傷を負う。
- アルマロス
- 堕天使の幹部の1人。鎧と兜を装着してマントをはおり、顔には眼帯と野生的なヒゲをつけた体格のいい男性。
- 主にアンチマジックについて研究しており、アンチマジック術式の紋様を刻み込んだ斧と盾が主な武器。肉体を鍛えて魔法に耐えて物理で相手を殴るというのが持論で、生身の戦闘能力の高さもあって魔法使いにとっては天敵。
- 奇抜な恰好は日本の特撮ヒーロー番組の悪役に魅入られた結果である。そのためイッセーからは変人という印象を受けており、「特撮幹部」の通称で呼ばれている。
- 他の幹部同様、「堕ちてきた者たち」で「アルマロス教室」を担当しており、生徒たちには「ボス」と呼ばれる。教師の異彩ぶりに反して教え子たちはほとんど他の学生と変わらないが、「グリゴリ!」という掛け声を多用する。
- 「アザゼル杯」には「雷光」チームの「女王」枠で出場し、魔法戦主体のロスヴァイセを苦しめる。
「教会」
レイナーレをトップとしている非合法(正式な教会に認められないという意味で)の悪魔払い組織であり、「神の子を見張る者」の下部組織にあたる。八重垣とクレーリアが粛清された結果、天界陣営のキリスト教会が撤退したため駒王町に進出する。
- レイナーレ
- 声 - 生天目仁美
- 堕天使の一員である黒色のロングヘアをした女であり、「神の子を見張る者」の末端メンバーおよび、非合法の悪魔払い組織「教会」のトップ。
- アニメ版では、黒色のボンデージ風の衣装を着用している。
- 堕天使の総督であるアザゼルや副総督のシェムハザにあこがれており、彼らに追いつくためならば手段を選ばず、さまざまな非道な悪事を平気で行う。
- 神器を宿したイッセーを危険視した組織の上層部の命令をうけたため、「天野夕麻(あまの ゆうま)」という人間の女子高校生に変身し、イッセーの彼女を演じながら接近する。初デートの帰り際に正体をあらわし、完全に油断していたイッセーを口汚く罵りながら殺害任務を達成する。
- そのあとアザゼルとシェムハザからの寵愛を受けたい一心で堕天使を治療できる神器「聖母の微笑」を自分の物とするため、独断で神器の摘出を行いアーシアの命と引き換えに神器を奪うことに成功する。悪魔に転生し駆けつけたイッセーを再度殺害しようとするも、アーシアの死に激昂した彼が神滅具「赤龍帝の籠手」の力を覚醒させ、相手を舐めてとどめを刺さずにいる間に倍増の力で上級悪魔並みのパワーアップを許してしまい敗北する。最後は、夕麻の姿に変身してまでイッセーに命乞いをしたことが致命的な失策となり、眷属を貶されたことで憤慨したリアスによって消滅させられる。
- 完全に騙されていたとはいえ、イッセーにとってレイナーレは初の彼女であり、暇潰しに弄ばれた末に殺されたという事実はレイナーレの消滅後もイッセーの消えないトラウマとなり、彼の心に女性への恐怖と不信を植えつけることになる(リアスとの関係も小説10巻でようやく改善の兆しを見せたという程度という重症レベルで、しかも未だ完治に至っていない)。アニメ第3期では、イッセーのトラウマの象徴として深層心理で彼を苦しめており、ロキの呪いによって表出して「覇龍」の暴走を継続させたが、オーフィスの手で呪いごと消滅させられる。
- ドーナシーク
- 声 - 武虎
- レイナーレの部下である堕天使で、屈強な風貌をした男。表向きは紳士的な口調をしているが、本性は偏屈。
- 紺色のコートを着用しており、頭部にはシルクハットをかぶっている。
- リアスと対決した際に、イッセーがレイナーレに殺害された一件を嘲笑したためにリアスの怒りを買うことになり、彼女によってカラワーナやミッテルトともども消滅させられる。
- カラワーナ
- 声 - 佐久間紅美
- レイナーレの部下である堕天使で、青色のロングヘアをしたスタイル抜群の美女。
- 胸元を大きく開いた黒紫色のボディコンスーツを着用しており、同じく黒紫色のスカートを履いている。イッセーがレイナーレに殺害された一件については心から馬鹿にした態度だった。
- ミッテルト
- 声 - 巽悠衣子
- レイナーレの部下である堕天使で、金色のツインテールをした青い瞳の少女。一人称は「うち」で、語尾は「っす」「すよぉ」。
- 黒を基調としたゴシックロリータの衣装を着用しており、頭部には黒いリボンをつけている。脚には白いタイツを履いている。
- 相手をナメた態度で接しており、あいさつの際にも「あっざーす」という粗暴な表現を用いるなど、悪い意味で素直な性格である。イッセーがレイナーレに殺害された一件では最も嘲笑していた。
- フリード・セルゼン
- 声 - 松岡禎丞
- 白髪をした人間の少年であり、「はぐれエクソシスト」と称されている神父。光剣と銃を武器として使用する。「シグルド機関」で産み出された試験管ベビーであり、同一遺伝子を持つリントは妹のような存在。
- 言動は下品極まりないうえに、性格も徹底的に歪みきっている。また、嬲り殺しを好み、悪魔だけでなく悪魔に関わった人間さえも躊躇なく殺害する残虐性をもち、情勢が不利と判断すると即座に仲間を見捨てられる外道でもある。
- 元々は正統派の教会に所属していたが、問題ある行動をしたために教会から追放されたあと、堕天使のレイナーレが運営する非合法の悪魔払い組織「教会」に所属することになる。
- 敗北したレイナーレをあっさり見捨てて逃走した後は、堕天使の幹部であるコカビエルの配下となる。バルパーから渡された因子で聖剣使いになり[注 76]、バルパーとともにエクスカリバーを駆使してグレモリー眷属に戦いを挑み、4本が融合したエクスカリバーを手にゼノヴィアと木場に戦いをしかけるが、予想外のデュランダルの出現と、禁手に至った木場の聖魔剣で斬り伏せられて敗北する。
- コカビエルが敗北したあとはヴァーリによって回収され、堕天使陣営からも放逐されたために、テロリスト集団の「禍の団」に所属することになり、そこで「ネビロス」から提供されたと思しき技術を用いた実験によって合成獣(キメラ)に改造され、元72柱の悪魔であるディオドラの配下となり[注 77]再度グレモリー眷属と対決する。以前より力を増していたらしいが、教会からアーシアが追放された経緯を暴露したことでイッセーたちの逆鱗に触れ、憤慨した木場によって全身を斬り刻まれて瞬殺されるという惨めな最期をとげる。
- 『堕天の狗神 -SLASHDØG-』にも登場。当時はヴァチカンに所属する13歳の少年で、師匠のダヴィードと共に行動しており、師匠にグリゴリとオズの監視命令が下ったため同行して来日した。小柄だが相当鍛えており、体格差のある鳶雄の攻撃を正面から受けきれるほどに体幹がしっかりしていた。
- 「フリード」という名前は英雄ジークフリートのフリートの部分に悪役らしく濁点を入れた感じ[74]。
刃狗(スラッシュ・ドッグ)チーム
幾瀬鳶雄が率いる「神の子を見張る者」のエージェントチーム。バラキエルの教え子で、ヴァーリと縁がある。4年前「虚蝉機関」と戦うために結成された。初期メンバーは「神滅具」所有者が2名と、「四凶」の神器を所有する「猫」使いと「鷹」使いの計4名。現在は正式メンバーが増えている。「D×D」には裏方チームとして参加する。
天界陣営
悪魔、堕天使と並ぶ三大陣営の一角で、天界に住まう天使の集団。神の死により「熾天使(セラフ)」という組織が中心となり、四大熾天使を頂点として勢力を運営している。神がいないと純粋な天使の数を増やすことができない[注 78]ことに加え、邪なことを考えると堕天使となってしまうが、現在は「悪魔の駒」の技術を基にした「御使い」を使って転生天使を増やし、勢力の増加を図っている。「邪龍戦役」時には2番目に襲撃を受け、第六天まで甚大な被害を受ける。終結時にはガブリエルを除く四大熾天使がA以外の御使いと共に「隔離結界領域」に向かう。
- 聖書の神(せいしょのかみ)
- 三大勢力の主柱だった「聖書に記された神」。天界最上層の第七天にて「神器」システムを生み出した存在。「エデンの蛇」サマエルがアダムとイヴに智恵の実を食べさせた一件が原因で、蛇やドラゴンを激しく嫌っていた。
- 存在すら定かでないとされていたトライヘキサを世界の果てに封印したが、その無理が祟ったのか古の大戦において初代魔王と同じく死亡している。「神の死」は一般には秘匿されているが、その影響から三大陣営の勢力はかつてよりも衰えており、神器などにイレギュラーが生じるようになっている。
四大熾天使(セラフ)
- ミカエル
- 声 - 細谷佳正
- 天界の組織「熾天使」を率いる天使長で、四大熾天使の1人。端正な顔立ちをした青年の姿で、背中に12枚の金色の翼を持つ。神の死後は「システム」の代行を行っている。「御使い」ではスペードの札を司る。イリナ、デュリオの直属の上司。
- 絵に描いたような人格者であるが、昔から(まだ天使だった頃から)色々と因縁があるアザゼルに対しては容赦がなく、やや辛辣かつ毒のある言葉を吐くこともしばしば。仲は良いようだがどちらかといえば悪友的な側面が強い模様。若かりし頃のアザゼルの黒歴史(中二病)を熟知しており、彼の妄想の産物をまとめたレポートをかつての戦役時にばら撒いたためそのことを恨まれている。また、三大勢力トップの例にもれず少し変わったところもあり、天使と悪魔が子作りしても堕天しないという特殊な部屋を開発させ、その部屋に通じる戸を作る「どこでもエロ部屋ドアノブ」をイリナに託している。
- 天使・悪魔・堕天使の3つの勢力の和平の証として、ドラゴンを相手にする機会も増えると予測したこともあってイッセーに聖剣「アスカロン」を授ける。
- クリフォトが天界を襲撃した際はアジ・ダハーカの妨害を受けるなか、他のセラフと共に「システム」の保護を行った後でリゼヴィムと戦うイッセーたちのもとへ遅参し、彼に巨大な光の槍を無数に浴びせて援護する。攻撃はルシファーの黒翼で全て防がれてしまったものの撤退に追い込み、リリスの介入で追撃を封じられるが被害はできる限り少なくできた。「邪龍戦役」での天界防衛戦ではトライヘキサの攻撃で負傷する。終戦時には自身の「御使い」ではイリナのみを残し「隔離結界領域」へ向かう。
- ガブリエル
- 四大熾天使の1人。ウェーブのかかったブロンドで、おっとり風でスタイル抜群。天界一の美女にして、天界最強の女性天使でもある。「御使い」ではハートの札を司る。直属の部下は全員女性で、グリゼルダ、ミラナをはじめ美女揃いであるとされる。
- 天界での人気は言うまでも無く、天使でありながら冥界でも人気が高いため、セラフォルーからは密かにライバル視されている。
- 彼女の乳は男の誰からも触れられたことも、直接見られたこともない。目にしたことのある女性天使は「至上のお乳」と評し、「透過」で透視したイッセーは「すべてがパーフェクト」「あれが乳神でいい」と絶賛している。「アザゼル杯」には出場しないが、イッセーの活躍を阻止するために部下の頼みで文字通り一肌脱ぎ、きわどい水着姿でイッセーを悩殺する。
- ラファエル
- 四大熾天使の1人。「御使い」ではクラブの札を司る。ディートヘルムの直属の上司。
- トライヘキサによる天界襲撃時に、片足を失う重傷を負う。終戦時には自身の「御使い」のうちディートヘルムのみを残し「隔離結界領域」へ向かう。
- ウリエル
- 四大熾天使の1人。「神の炎」の異名を持ち、体から聖なる炎を出すことができる。「御使い」ではダイヤの札を司る。ネロ、シーザーの直属の上司。
- トライヘキサによる天界襲撃時に、片目・片腕を失う重傷を負う。終戦時には自身の「御使い」のうちネロのみを残し「隔離結界領域」に向かう。
熾天使(セラフ)
- メタトロン
- 熾天使の1人で、サンダルフォンとは双子の関係。清虎の直属の上司。「御使い」ではスペードを司る[113]。
- 忍者に心奪われ、ミカエルからの了承も得て百地丹紋から忍者の修業をつけてもらっている。その影響で一人称は「拙者」、語尾に「〜ござる」をつけて話し、純白の忍者装束を身に纏っている。得意技は光力を手裏剣の形で放つ「忍法セラフ手裏剣」。
- グリゴリとはノアの箱舟―大洪水のころからの因縁がある。
- サンダルフォン[113]
- 熾天使の1人で、メタトロンとは双子の関係。イェシカの直属の上司。「御使い」ではクローバーを司る。
- ラジエル[113]
- 熾天使の1人。劉炳煥の直属の上司。「御使い」ではダイヤを司る。
御使い
- →詳細は「§ 御使い(ブレイブ・セレント)」を参照
教会の戦士
- テオドロ・レグレンツィ
- 司教枢機卿(ヴァチカンのナンバー2)。小学校高学年ほどの黒髪の少年。祭服を身に着けている。「奇跡の子」と呼ばれる天使と人間のハーフであり、その中でも最も才能ある者だとされる。
- 両親を悪魔に殺されており、三大陣営の和平や他勢力との協調によってエクソシストが邪悪な悪魔や吸血鬼をも払えなくなってしまったことに不満を抱いていた。自分と同じく現状に不満を持つ者たちを率いてクーデターを起こすが敗北、しかし責任をとろうとしたストラーダたちの助命を涙ながらに嘆願する。
- ヴァスコ・ストラーダ
- 司祭枢機卿(ヴァチカンのナンバー3)でデュランダルの前所得者。デュランダルの使い手の中でも英雄ローランに迫るとも、超えたとも呼び声の高かった現代の英雄。戦士育成機関の必要性を説いた男であり、戦士たちの主導者でもある。87歳の老人。
- 祭服を身にまとった身長2メートルはある白髪の巨漢。しわくちゃの面貌だが、顔の下はありえないほどに太い首、分厚い胸板、巨大の幹ほどはある両腕、イッセーの胴回りよりも幅がある脚、と老人の表情が不釣り合いなほどに見事な若々しい肉体を持つ[注 79]。
- 尊敬される戦士であると同時に厳しさと優しさを兼ね備え、一介の修道女に対しても気さくに接する人格者。教会の戦士たちからの人望は厚く、自分とクリスタルディの命をもってクーデターを終結させようとした際には、テオドロをはじめとする教会の戦士たちが涙を流して引き留めようとしたほど。また、教会にいた頃のアーシアとも一度だけだが面識があり、彼女が追放される旨を聞いたときは隠棲先を探して奔走し、彼女に送られた感謝の手紙も大事に保管していた。
- 四大熾天使のウリエルとラファエルから「御使い」のオファーが来たことがあるが、「人の身で死にたい」と両方断っている。
- 第二次世界大戦の頃にはコカビエルと戦い追いつめたとされ、堕天使の幹部であろうと、最上級悪魔でさえも全て屠り去り、魔王ですら怖れた天の剣であったと言われている。彼の戦いぶりを見て生存した悪魔は、そのすべてが当時の風景を畏怖し、戦慄しながら「あの男(あくま)と二度と会いたくない」と語り、冥界では今でも「教会の暴力装置」「天界の暴挙」「ヴァチカンのイーヴィルキラー」「ミスター・デュランダル」「本当の悪魔」「力の権化」「人間の極限」と恐れられている。
- 異形の血とは関係ない純粋な人間であり、なおかつ神滅具はおろか通常の神器すら所有せず、異能と言えるのはデュランダルを操る聖剣使いの因子だけだが、奇跡を心より信じる精神力と揺るぎない向上心を持って鍛え上げたことで、肉体そのものに聖なる力を宿すことが可能となっている。現在でもただの人間の老人とは思えないほどの実力を持ち、レプリカのデュランダルで真「女王」の拳を止めるどころか滅びの魔力すら切り伏せ、聖なる波導を纏ったパンチ「聖拳(せいけん)」を振るい、魔法のほころびを見つけ力技で解呪し、ゴグマゴグの巨大なロケットパンチを素手で撃墜することもできるなど、作者も認める「力こそパワー」を体現した人物で最強の人間候補の1人に挙げられている。あと30年は現役でいたいと考えているが、これでも年齢のために(特に持久力が)だいぶ衰えているらしく、アーサーからは「20年早く出会えれば、最高の戦いができた」と惜しまれている。
- 自分自身では精神と身体のバランスが極限にまで研ぎ澄まされていた50歳ごろが最盛期だと考えており、この状態ではデュランダルのオーラを数キロメートル先まで飛ばし、聖拳でコールブランドのオーラを霧散させ余波だけで建造物を破壊するほどのパワーが発揮できる。加えて若い頃にほぼ初見の状態での戦いを繰り返した経験の賜物で、事前に映像を確認してさえいれば初めて戦う相手の動きでも完全に見切れる。その力量は、同じく人類最強クラスの剣士と言われているアーサーを圧倒するほど。
- 最新技術にも抵抗がなく、スマホを使いこなしてソーシャルネットワークゲームをプレイしている。
- テオドロら悪魔や吸血鬼との和平に不満を持つ者たちの声を受け、同盟に反対する者たちの不満を晴らさせると同時に、クリフォトに内通する教会上層部の裏切者をあぶりだすためにクーデターを起こす。グレモリー眷属を1人で相手取り一歩も引かぬ闘いを見せ、戦いの中でデュランダルの後継者であるゼノヴィアに制御の手ほどきをする。最終的に体力が尽きて敗北したものの、落としどころとして木場の同胞だったトスカと本物の聖杯の破片の引き渡しを行い、教会に送られたアーシアへの感謝の手紙を渡して、審問を受けるために転移魔法で去っていく。戦士たちの責任を全て背負って以降は立場を奪われた上で天界の結界に囲まれた葡萄畑で過ごしていたが、「邪龍戦役」終盤で一時解放され来日、邪龍軍団を迎え撃つ。
- 教会信徒としてはこのまま余生を終えるつもりで居たが、1人の剣士としては自分の全盛期より50年も後で強者が集う時代が訪れたために自分が戦いを堪能できないことに忸怩たる思いを抱く。アーサーと剣を交えたとき、斬り倒したいと、なぜもう30年遅く生まれてこなかったのだと、彼への激情が渦巻き、燻ったまま隠居暮らしを続けていたが、23巻でリアスからデュランダルⅡを渡されたうえで、悪魔の業を一切使用すること無く「幽世の聖杯」・魔神バロールの力・仙術で一時的に全盛期の力を取り戻させるという条件を提示され、強敵たちとの戦いを繰り広げたいという欲求から「アザゼル杯」で「リアス・グレモリー」チームの「戦車」として参戦する。大会期間中は駒王町に在留しており、「D×D」の話し合いにも時折参加して助言することもある。「明星の白龍皇」チームとの一戦では序盤から50歳頃まで若返り「白銀の極覇龍」のヴァーリ、美猴、ゴグマゴグ、フェンリルを相手に無傷で圧倒して見せ、アーサーとの再戦で彼をスタミナ切れまで追いつめる。本戦1回戦ではゼノヴィア、イリナ、黄龍を相手に戦い、集中攻撃で左手薬指と小指を折られ、デュランダルⅡを破壊されるも、それ以外はほとんどダメージもないまま3人を圧倒する。試合そのものは敗退となったが、不穏な空気が晴れないこともあって、大会終了までは駒王町に残ってリアスたちを見守ることに決める。「地獄事変」の最終戦では教会の戦士とカレーで待機し、最終局面で大勢の天使や戦士たちと共にロンドンの地下へ向かいハーデスとの決戦に加勢する。
- エヴァルド・クリスタルディ
- 助祭枢機卿(ヴァチカンのナンバー4)で、元エクスカリバーの使い手。教会の戦士にとっての恩師でもある。黒髪の中年男性。
- 現役時代は3本のエクスカリバーを自在に操ったとされる。使用する聖剣がレプリカでありながらデュリオに「イメージしている最強の聖剣使いの4つ上」と評される格別の実力者で、エクスカリバーが持つさまざまな能力を前兆すら感じさせずに発動させ、さらに複数の力を同時に組み合わせて使うことができる技巧派。「破壊の聖剣」だけはゼノヴィアの方が得意だがそれ以外の扱いは圧倒的に上で、現役時代には行方不明だった「支配の聖剣」の力もほぼ完璧に使いこなす。
- クーデターでは木場、イリナ、グリゼルダ、デュリオと相対。エクスカリバーの7つの能力で彼らを翻弄し、デュリオの「虹色の希望」を受けて戦意を削がれながらも戦いを続けたが、進化した聖魔剣、オートクレール、グリゼルダのサポートの矢、そしてトドメとばかりのデュリオの神滅具を受けて、倒される。
- 紫藤 トウジ(しどう トウジ)
- イリナの父。牧師の服を着た栗毛の中年男性。プロテスタントの牧師兼エージェントで局長の立場にいる。妄想の世界に入り込む癖があり、娘にも受け継がれている。教職者とは思えないほどスケベ。
- 聖剣使いの因子を持ち、昔は教会の戦士(エクソシスト)として活躍していた。かつては駒王町に住み兵藤家とは家族ぐるみの交流があったが、数年前の八重垣の粛正事件で教会が駒王町から撤退したため家族を連れて英国に移住した。駒王町のクリスマスイベントの企画者として久方ぶりに帰国し、イリナに天界から預かっていた聖剣オートクレールを渡す。
- イリナが転生天使になったことを知っており、娘がミカエルの使徒に選ばれたことを誇りに思っている。一方、天使になったことでまともな恋愛をできなくなったイリナがイッセーの前では普通の女の子として振る舞えることに感謝しており、2人の交際だけでなく子作りも容認している(というより、むしろ孫を欲しがっている)。
- 部下であった八重垣を説得できず同僚とともに粛清してしまったことを後悔しており、彼が蘇ったことに驚愕する。八重垣が操る八岐大蛇の猛毒に倒れ、天界で治療を受ける中で再び襲撃された際には自分の犠牲で復讐を終わらせようとしたが、娘たちの協力で和解を果たす。その後は無事回復し、イリナの三者面談などにも顔を見せている。
- 八重垣 正臣(やえがき まさおみ)
- →詳細は「§ 八重垣正臣」を参照
聖剣計画
- バルパー・ガリレイ
- →詳細は「§ バルパー・ガリレイ」を参照
- イザイヤ
- →詳細は「§ 木場祐斗」を参照
- トスカ
- 白い髪をお下げにした12、3歳の女の子。強固な結界型の神器を持つ。施設にいたころの木場の同志であり、木場を「イザイヤ」と呼んでいる。元々は「シグルド機関」出身だが、育成機関が欲する戦士としての資質を満たさなかったため、「聖剣計画」の研究施設に送られてきた。
- 「聖剣計画」の実験の中で神器が発動してバルパーたちも手が出せなくなってしまい、それから数年間、成長が止まったまま結界内で仮死状態で眠り続けていた。衰弱も見られたものの健康体として目覚めており、教会の戦士のクーデターの時にストラーダに連れられて木場と再会を果たしたあとは、木場の住むマンションと兵藤家を行き来して、いろいろと学び始めている。
- 桐生にはかなり心を許しており、転生天使であるイリナに対しては物凄く神聖視している。桐生から木場とイッセーがBL関係だと聞かされ、2人の関係を誤解している。実年齢が10代半ばを過ぎているため、リントから「アネキ」と呼ばれているが、本人は眠っていた期間があることもあって反応に困っている。
- 木場が非業の死を遂げてから復讐心に駆られたという話を聞くのが怖かったため、リアスを真正面から見ることも会話することもできなかったが、唯一の同志である木場のことをもっと知りたいという複雑な心境をどうにかまとめて、勇気を持ってリアスに木場との出会いを訊く。そしてリアスに感極まった涙声で木場を助けてくれたことに対しお礼を言う[7]。
- 他の人と同じように学校に通いたいとリアスに申し入れ、最終章から駒王学園中等部に転入する。高等部のオカルト研究部では予備部員として扱われている。
シグルド機関
- ジークフリート
- →詳細は「§ ジークフリート」を参照
- フリード・セルゼン
- →詳細は「§ フリード・セルゼン」を参照
- リント・セルゼン
- →詳細は「§ リント・セルゼン」を参照
- シグムンド
- 11~12歳くらいの白髪の男の子。「シグルド機関」の有望株。身内には「シグ」と呼ばれており、リントを「ねーやん」と慕っている。本部で持て余されていたため、「邪龍戦役」後にヴァチカンからのお達しで駒王町へ出向してきた。
- リントやフリードの遺伝子情報とジークフリートの遺伝子情報を半分ずつ持っている。英雄シグルドの子孫として「魔帝剣グラム」の次の使い手になり、ジークフリート以上のグラム使いになるのが夢。
- ジークフリートを先生として尊敬しているが、一方でグラムに選ばれるほど強かったから昔の機関では誰にも頼ることができなかった悲しい人だったと思っている。ジークフリートを倒した木場には複雑な思いを抱いているが、「C×C」で話をしたときに彼が悪い人だったか質問し、「敵ではあったが彼なりに信念があった」という木場の真摯な答えを受け、顔を伏せながらも意を決し、自分の夢のためにいずれ木場に挑戦すると宣言する。
北欧勢力
アースガルズ
- オーディン
- 声 - 辻親八
- アースガルズの前主神である隻眼の老人。強い発言力を持つ古い神の1柱で、「グングニル」という強力な槍を所持している。
- ミーミルの泉に片方の目を差し出したときに全知全能の力を得て、魔術、魔力、その他の術式、結界に関して詳しくなった。左の隻眼には水晶らしきものが埋め込まれ、眼の奥に輝く魔術文字を浮かび上がらせている。「勝利の父」とも謳われた力は本物で、ディオドラ・アスタロトの手引きで侵入した旧魔王派の上級悪魔クラスを「グングニル」の一撃で数10体を瞬時に消滅させている。ただし、主神という立場上、神滅具で不意打ちされる危険性があることから前線に立つことはほとんどない。
- 他の神話の主神たちと同じく、非常に女好きな性格。隙あらば女性にセクハラを働く文字通りのスケベ老人で、種族を問わず女性に手を出して知らないうちに子供が増えることも多かった。訪問先でもロスヴァイセを放置していつの間にかエッチな店に向かうので、酔った彼女に「クソエロジジイ」呼ばわりされている。バルドル、トール、ヴィーザルなどの神々の父で、「D×D」結成の際にはヴァーリを養子に迎えたいと申し出ている。
- 本編開始前は自分たちの神話の世界に閉じこもっていたが、三大勢力が和平を結んだのを受けて北欧の世界の若者たちのために新しい道を示す必要があると考えて他勢力との協調に動き、第3章の序盤に三大勢力のサポートで日本神話の神々と会談するためロスヴァイセをお供にして来日する。その際に自身の行動に不満を抱くロキの襲撃に遭ったため、ラグナロクを防ぐためにその対処をグレモリー眷属やヴァーリチームに依頼する。事件後にロスヴァイセのことをうっかりど忘れしたまま1人で帰国してしまい、うやむやのうちにリストラしてしまったことに負い目を感じている。その件についてはゲンドゥルからも怒られる。
- 「UL」が現代を襲撃した際に、アザゼルから異世界「E×E」の脅威を知らされている[19]。「邪龍戦役」終盤に「隔離結界領域」へ向かう。
- ロキ
- 声 - 近藤孝行
- アースガルズの悪神(トリックスター)。フェンリル、ミドガルズオルム、ヘルの産みの親。外見は若い男性で、目つきが少々悪いイケメン。黒いローブを身に着けている。
- 北欧の世界に伝わる魔法の使い手。息子のフェンリルほどの力はないが神クラスだけのことはあり、並みの悪魔や天使程度の力では相手にもならないだけの実力を持つ。
- 他の神話と同盟するのではなく攻め込むべきだと考えており、自分たちの勢力圏内に異なる信仰をもたらした「聖書の神」を特に敵視している。オーディンが他の神話の神々と協調する路線を採ったことを苦痛に感じ、フェンリルを連れてオーディンと日本の神々との会談を襲撃するが、ヴァーリチームの介入で一時撤退する。その後フェンリルだけでなくその子狼や量産型ミドガルズオルムを引き連れて再び襲撃したため強制転移で会場から採石場へ送られる。オカ研メンバーとヴァーリチームを苦戦させたが、切り札であるフェンリルをヴァーリに奪われ、手勢も全滅させられる。自身もヴリトラの呪いや乳神の加護といった複数のイレギュラーによって追い込まれ、ミョルニルのレプリカから放たれた特大の雷に打ちのめされて戦闘不能になり、術封じをかけられて捕縛され、以後数十年に渡り投獄されることになる。
- アニメ版3期では倒される直前にリアスとイッセーに呪いをかけ、そのことをオーディンに自白した直後に自らを封印する。これが原因でイッセーは「覇龍」と化し、リアスも「覇龍」になった「赤龍帝の鎧」の破片まで利用されたことで暴走してしまったが、前者はオーフィス、後者はイッセーによって除去される。
- ヴィーザル
- オーディンの息子の1柱で、アースガルズの現主神。外見は白金色の髪の毛に金色の瞳で、すらっとした長身に無精髭を生やす北欧の顔立ちをした20代前半ほどの男性。ビシッと決めた白のスーツがよく似合うイケメンだが、非常に軽そうな雰囲気を身にまとっている。フェンリルが唯一恐れた存在と言われ、「神喰狼を喰らう者(フェンリル・イーター)」の異名を持つ。ただし、当人は「狼を食う趣味はない」とその呼び方をあまり好んでいない。「パンツ☆ボカンのテーマ」の作詞者。
- フェンリルへの対抗策として神々が魔法で鍛えた脚甲を所有しており、得意の足技と組み合わせれば全勢力でトップ10に入るという兄・トールに匹敵する実力となる。速さ、重さ、鋭さを備えた蹴りの乱打で攻撃し、相手のリーチを把握して素早く回避するという戦闘スタイルは、どこか木場を彷彿とさせる。オーディンの息子だけ合って魔法も攻撃、補助、搦め手まで巧みに使いこなし、接近戦では強化の魔法で身体能力を上げて、一発一発にいろいろな魔法を込めた蹴りを放つ。さらに、グリゴリの協力と世界樹の力で神器システムを模倣し、ミドガルズオルムとの契約を利用した準神族兵装「終末大帝の龍装(ラグナロク・アース・ベルセルク)」を開発している。
- 主神は兄が継ぐと思っていたため自由気ままに放蕩生活をしていたが、第4章で父と兄のバルドルやトールが「隔離結界領域」に旅立ったため、北欧神話の新たな主神に就任した。新たにできた義弟であるヴァーリのことも、それなりに気にかけている。「アザゼル杯」には「王たちの戯れ」チームの「戦車(2)」枠として出場する。イッセーを「駒王学園の赤い龍(ハイスクールD×D)」と呼び、神クラスとして迎え撃つつもりでいた。
- 愛人は多いが、独身なので父から早く結婚してほしいと心配されており、兄弟が居なくなってオーディンの血筋が逼迫しているという周囲からの意見を受け、最終章ではゲンドゥルを押し切る形でロスヴァイセとのお見合いが決まる。実際ロスヴァイセと結婚するつもりはなく、イッセーとの関係をなかなか進展させられない彼女を気にかけて発破をかけるため、真意を隠したまま婚約をかけて試合に臨むことにする。赤龍帝チームとの試合では準神族兵装を展開して疑似龍神化を強化したイッセーと交戦し、ロスヴァイセへの告白を見届けてから最後の肉弾戦を挑み、二重の魔力砲撃すら躱すが2本のアスカロンまでは躱しきれず、リタイアする。
- ゲンドゥル
- ロスヴァイセの祖母。半神ヴァルキリーの1人に数えられた人物だが、現在は北欧の何も無いド田舎で1人暮らしをしている。外見は銀髪で紺色のローブを着た初老の女性で、精悍な顔つきをして上背も孫のロスヴァイセと同じぐらい。ロスヴァイセのことは「ロセ」と呼んでおり、神に仕えていて多忙な娘夫婦に代わって孫の面倒を見てきた。普段は標準語だが、孫との口論などで感情が昂ぶると方言を喋る。
- ルーン式、精霊魔術ガンドル式、降霊魔術セイズ式といった北欧に伝わる様々な魔術の使い手として有名。現代の魔法には確かに優劣があるが、どのような魔法でも必ず術者や誰かの役に立つため、この世に意味のない魔法なんてないという持論を持ち、幼少期のロスヴァイセや講義を聞きに来た悪魔の子供たちにもそのことを伝えている。
- アウロスで開かれる魔法使いたちの会合へ参加する際にアウロス学園の体験教室に魔法の特別講師として招かれ、冥界に行く前に兵藤邸を訪問し家族への相談もなく勝手に悪魔に転生した孫娘を叱る。講義の後でクリフォトのテロに巻き込まれ、アジ・ダハーカの魔法で魔法力を封じられてしまうが、わずかに残された力を振り絞ってロスヴァイセを誘拐しようとしたユーグリットの転移を封じ、始末をリアスとイッセーに託す。ロスヴァイセから彼氏として紹介されたイッセーのことは、ユーグリットから孫を救い出そうと尽力したのを見ていたこともあって信頼している。
- ブリュンヒルデ
- 代々最も力を持ったヴァルキリーに継承される名を継いだ女性で、ヴァルキリー隊の隊長。水色の髪の超絶美女だがロスヴァイセ以上に奥手で、白馬の王子様を待つ純情な夢見る乙女。彼氏はいない。ロスヴァイセの先輩であり、ヴァルキリー時代の彼女をかなり厳しく絞っていた。
- 最強のヴァルキリーだけあって、ロスヴァイセと同じ威力の術を彼女より速度・精度を高く発動させられる。濃密な魔法力を込めた剣技を得意とする。
- 「アザゼル杯」では「王たちの戯れ」チームの「騎士」枠で出場。ロスヴァイセと戦い様々な術で上回るが、彼女がグレモリー眷属として鍛えてきた強力な結界術で動きを封じられ、魔法のフルバーストを受けて敗北する。
- ヘルムヴィーゲ、オルトリンデ、グリムゲルデ、シュヴェルトライテ
- ヴァルキリー隊の隊員たち。全員が奥手で純情。戦闘では武器を手にした近接タイプと、魔法を主軸にした遠距離タイプに分かれ、連携して攻撃を仕掛ける。
- 「アザゼル杯」では、それぞれ「王たちの戯れ」チームの「兵士(2)」枠で出場。赤龍帝チームとの試合ではロスヴァイセがキスしたというニュースで動揺し、その隙を突かれてリタイアする。
- フッラ、フリーン、グナー
- アースガルズの女神たち。オーディンの家系にとって古くからの侍女のような存在で、ヴィーザルに結婚を急かしている。ゲンドゥルとは仲が悪い。
ニヴルヘイム
- ヘル
- ロキの娘で、死の世界「ニヴルヘイム」の支配者。
- ロキが起こした事件の影響で厳しい監視を敷かれており、自分でもオーディンや「D×D」にちょっかいをかける。そのせいで各勢力からの監視まで強くなっているため、様々な地獄の王から協力を取り付けていたハーデスも勧誘を断念する。
- 「外法の死龍(アビス・レイジ・ドラゴン)」ニーズヘッグ
- →詳細は「§ ニーズヘッグ」を参照
その他の北欧勢力
- 「神喰狼」フェンリル
- →詳細は「§ フェンリル」を参照
- 「終末の大龍(スリーピング・ドラゴン)」ミドガルズオルム
- →詳細は「§ ミドガルズオルム」を参照
- 「黄金龍君(ギガンティス・ドラゴン)」ファーブニル
- →詳細は「§ ファーブニル」を参照
- スコル/ハティ
- フェンリルと女巨人との間に生まれた巨大な狼。スペックでは父におよばないが神殺しの力を受け継いでおり、魔王級とされるタンニーンの炎にも耐えられるだけの力を持つ。
- スルト
- 北欧の炎の巨人。サーゼクス眷属「戦車」のセカンドのコピー元。神クラスをも焼き尽くす炎を操り、来たるラグナロクでは巨人の大隊を率いて世界樹ユグドラシルに火をつけると予言されている存在。体の大きさを控えめにした状態でも身長25メートルはある巨体の持ち主。
- 「アザゼル杯」には巨人たちを率いて「黒」チームの「王」として参戦、多くの神々に棄権を決意させるほどの活躍で予選を突破し本戦トーナメントに進む。
ギリシア勢力
オリュンポス
- ゼウス
- オリュンポスの前主神で、オリュンポス三柱神の1柱。雷を操る力を持つ。「聖書の神」の死後の世界において、帝釈天と並んで有力な神格の一角。王冠とトーガを身に纏う。能天気な性格の中年男性で、現在も独身なアザゼルに嫁を世話しようと縁談を持ちかけている。浮気で有名。
- 第4章時点でアザゼルから異世界「E×E」の脅威を伝えられており、「UL」への対策として彼にテュポーンとの契約許可を与えた[19]。「邪龍戦役」終盤に「隔離結界領域」へ向かう。
- ポセイドン
- オリュンポス三柱神の1柱で、海を司る神。三叉の矛トリアイナ(トライデント)を所有する。かなり高位の神格だが、時折自ら海のパトロールを行っている。テンションが高く、自身のテリトリーである海で争いの気が高まるとふんどし一丁で出現する。
- 「邪龍戦役」終盤に「隔離結界領域」へ向かう。
- アポロン
- ゼウスの息子の1柱で、オリュンポスの現主神。太陽を冠する神で、芸能、芸術も司る光明神。外見は黒い巻き毛のキリッとした顔つきの男性で、珍しいオレンジ色の瞳をしており、キトンを着ている。
- 太陽神の圧倒的な光の力は悪魔や吸血鬼の天敵であり、体術もゼノヴィア、イリナ、黄龍を3人同時に相手にして圧倒するほど。
- 第4章で父たちが「隔離結界領域」へ旅立ったため、新たに主神に就任する。
- 芸能の神として「おっぱいドラゴンの歌」を高く評価している。また、「パンツ☆ボカンのテーマ」では作曲を担当する。
- 「アザゼル杯」では「王たちの戯れ」チームの「女王」枠として参加する。赤龍帝チームとの試合ではエクスカリバーの鞘で不死身化したゼノヴィアや光が弱点ではないイリナと黄龍を相手に戦い、イリナと黄龍をリタイアさせ不死身のゼノヴィアだけは光の檻で閉じ込めてヴィーザルのもとへ駆けつけたが、檻を突破して追ってきたゼノヴィアにテュポーンへの援護を妨害される。
- 「地獄事変」では死神の穏健派やゾロアスターの善神と共に「D×D」を支援し、ロンドンの拠点に敵がピンポイントで近づけないように細工した結界を提供する。
- アルテミス
- オリュンポスの女神。神のオーラを込めた矢を放ち、その軌道を空中で自在に操って攻撃する。
- 「アザゼル杯」では「王たちの戯れ」チームの「僧侶(2)」枠で出場。赤龍帝チームとの試合では、ビナーとアーシアを相手に戦い、召喚されたファーブニルが生み出した100単位の小型ファーブニルから執拗にパンツを狙われるというひどい目に合う。
- ヒュプノス、オネイロス
- ニュクスによって作り出されたオリュンポスの神。それぞれ眠りと夢を司る。
- 創造主が「D×D」にかけた迷惑の責任を取るため、イングヴィルドの「眠りの病」の治療を引き受ける。
冥府
- ハーデス
- 声 - 天田益男
- オリュンポス三柱神の1柱で、死を司る神。その姿は骸骨で、司祭の着るような祭服に身を包んでおり、頭部にはミトラを被っている。冥界の地下深くにある冥府を支配し、死神(グリム・リッパー)を従える。
- 全勢力でトップ10に入るというギリシア勢力中最強の神で、その強さはアザゼル以上。杖から放つ黒々とした神のオーラは魔王化ヴァーリの「反射」でも軌道を逸らすのが精一杯という出力で、ヴァーリのスマッシャー砲撃でも仕留めきれないほどの耐久力を持つ。
- 人間には平常通りに接する神であり、人間界を守ろうという意思も本物だが、他の神話勢力に対して敵意を抱いているためオリュンポスの神々の中では唯一協調路線に反対しており、嫌がらせのためにはありとあらゆる手段を惜しまない。自分たちの頭上で暮らしている冥界の住民を特に嫌っており、悪魔のことを「コウモリ」、堕天使のことを「カラス」と呼んで侮蔑している。加えて、わずかな期間で神と戦えるほどに成長した神滅具の所有者たちのことも危険視している。魂を管理する冥府には必要な存在であるため、敵対する側としても軽々に滅ぼすことはできない。
- 「禍の団」とも繋がりがあり、旧魔王派のシャルバ・ベルゼブブのことを陰から支援したり、英雄派の曹操に対してサマエルの召喚を許可したりしている。抜け殻になったオーフィスを得ようとプルートを差し向け、「魔獣騒動」による冥界の混乱の隙を狙っていたが、その度を過ぎた行動が三大勢力、特にリアスとイッセーを巻き込んだことでサーゼクスとアザゼルの怒りを買って自身が冥府から動けなくなり、ヴァーリによって腹心のプルートを失うだけでなく、彼を除くヴァーリチームの逆襲でハーデス神殿を荒らされたうえ冥府にいた大多数の死神をデュリオに氷漬けにされるなど、大きな痛手を受けることとなる。
- それからも懲りることはなく、クリスマス直前にはアポプスと契約してリゼヴィムの研究所にあるリリスと彼女から悪魔を産み出す方法が記された「ルシファーの書」の情報を貰い受け、クリフォトたちに天界へ侵入する方法を教える一方で、その情報を帝釈天に流して曹操をそこに向かわせている。
- 「邪龍戦役」後は、異世界からの侵略者を招き寄せる悪魔たちと最期の戦いに望むため、各神話の主神、全神滅具所有者、アジュカの打倒を目標として各地獄の王たちと協調すべく「アザゼル杯」の裏で暗躍し始め、「地獄の盟主連合」を結成する。大会の予選期間中はコキュートスに篭ってリリスから計10万体の人工悪魔「リリスの子供たち(リリス・チルドレン)」を生産し続けており、被験体のうち魔王~超越者クラスは「アザゼル杯」に参加させ、それ以下の者は自分の命令をどの程度まで受け付けるのかを確認するため、各勢力の僻地へ送り込んで騒動を起こさせる。当面は魔王クラスの個体を超越者に覚醒させることと、超越者を二天龍にぶつけさせることが目的であったが、タナトス配下の暴走が原因でイッセーから直に宣戦布告を受け、ほとんど時間を空けないうちに勝手に行動を起こした仲間の半数以上を討たれてしまう。
- さらにはエレボスの行動が各勢力の上層部から戦争行為と見なされて「地獄事変」が始まり、「D×D」と各勢力のエージェントによって冥府をほぼ占拠されたため、ロンドンの地下深くに作り出した都市と同規模の広さがある空間に本拠地を移す。イッセーの奇跡の元となる「乳力」を警戒し、協力者にしたメレディスに彼の性欲を封じさせるという作戦を講じるが、最終局面で力を取り戻すどころか逆に成長を促すという結果につながってしまい、二天龍をはじめとする「D×D」からの総攻撃を受けて敗北。その後は関係者のもとへ護送されるはずだったが、突如大西洋に出現した「五邪」により拘束されたまま拉致され、ルガティムのもとで解析されることになる。
- プルート
- 伝説の最上級死神で、ハーデスの腹心。装飾がされたローブに身を包み、道化師が被りそうな仮面をつけている。「堕天龍の鎧」状態のアザゼルと互角に渡り合えるほどの実力の持ち主で、ドス黒い色の刀身の鎌で戦う。
- 力を奪った抜け殻のオーフィスを欲するハーデスの命を受け、配下の死神を引き連れ英雄派と共に冥界に侵入し、中級悪魔昇格試験を追えたグレモリー眷属たちを襲う。アザゼルと激しい戦いを繰り広げていたものの、シャルバの乱入を察して1人だけ先に撤退、「魔獣騒動」の最中、再びオーフィスを手に入れるため冥界に姿を現したが、「白銀の極覇龍」を会得したヴァーリの「コンプレッション・ディバイダー」によって全身を圧縮されて消滅する。
- オルクス
- 最上級死神の一角で、ベンニーアの父。娘の仮面を少し派手にしたようなドクロの顔をしている。
- 様々な領域に与える影響を鑑みて死を連鎖させるべきではないという考えからハーデス配下の中では穏健派に属し、死神としては人格もかなりまとも。
- 娘のベンニーアのことは「たん」付けで呼ぶほどに溺愛しているが、慎重すぎて他の神話に迷惑をかける上司や同僚を諫めないため、彼女からは陰で「クソ親父」呼ばわりされている。娘が世話になっているということで死神としては例外的に「D×D」にも好意的で、表立った行動はできないもののハーデスの行動に関しての情報提供を行っており、「地獄事変」以降は冥府の新体制をまとめる立場になる。
- タナトス
- 最上級死神の一角。エレボスとニュクスによって作り出された死を司る神の1柱である、最古参の死神。装飾の凝ったローブを着て、ドクロの仮面を付けている。
- 最上級死神の中でも最強クラスの武闘派で、戦闘能力では初代プルートや魔王クラスとされる「真紅の赫龍帝」のイッセーをも凌ぐ。鎌の一振りで地形を容易く塗り替え、高速移動で生じた残像に実体を持たせて分身攻撃を行い、さらに砲撃封じなどの術にも精通している。
- 自分なりに冥府の未来を案じた末の結論として、ハーデスが後天的に超越者を作り出す実験を知る前に情報をすべて抹消したいと考えており、その研究を行っていた者の血縁者である小猫と黒歌を始末しようと命を狙う。両者が揃う「リアス・グレモリー」チームと「明星の白龍皇」チームとの試合を狙って会場を襲撃したが、強制転移させられイッセーと勝負することになる。天龍と戦えた初代プルートを羨んでおり、自分にも天龍と戦える機会が巡ってきたことで嬉々として戦闘に臨み擬似龍神化したイッセーを翻弄し時間切れに追い込むが、祖父の助けや仏教勢力の協力で新たな力に覚醒した彼の「超乳波動砲」を受けて敗北する。その後、「D×D」に拘束されアジュカヘ身柄を引き渡されるが、ダメージが大きく意識不明の状態である。
- 部下たちからの信頼も厚かったらしく、意識不明となっている間に彼らの暴走を招いてしまう。サマエルの封印を解いてオーフィスを襲い、一緒にいた五郎をイッセーの父だということで仇討ちをしようと考えた者たちもいたが、護衛に付いていた光也によって撃破されている。
- 2代目プルート
- 初代の死後にプルートの座を継いだ死神。ハーデスよりオルクスに懐いているらしい。
「ブラックサタン・オブ・ダークネス・ドラゴンキング」チーム
- ゼノ
- 「ブラックサタン・オブ・ダークネス・ドラゴンキング」チームの「王」を任されている上級死神。
- ハーデスからバルベリスたちの面倒を任されている。最も厄介なバルベリスが、ハーデスと敵対する「乳龍帝おっぱいドラゴン」のおかげでおとなしくしていることには複雑な感情を抱いている。
- 本戦1回戦第4試合で「バベル・ベリアル」チームと戦うが、バルベリスの心境変化のためにあっさり討ち取られて敗北する。
- バルベリスが裏京都まで限定フィギュアを買いに行くのを、上(冥府関係者)に内緒でひっそりと最後まで付き合ったところに、エレボスの一派による襲撃に巻き込まれ、初代孫悟空に問い詰められるが疑いは晴れる。「地獄事変」の最終局面でバルベリスから親代わりとして慕われていたことを知り、彼がサイラオーグに敗れた際には必死で庇い、悪いようにはしないと約束されて涙を流す。
- バルベリス
- リリスによって産み出された10万体の人工悪魔のうちの1体。被験体番号は「61616番」。赤銅色の髪をオールバックにした20台前後の外見の筋肉質な青年。
- 超越者クラスの力を持ち、悪魔の固有特性を発現していないにも関わらず、単独で龍神とも戦えるとされるほどの桁違いのオーラを放つ。才能と本能を頼りにした、型のない野性的な戦い方をする。オーフィスとの戦いを望み、彼女から加護を得ている二天龍にも関心を持っている。
- 超越者の力を生まれつき持っていたことから生まれが定かでないことを気にしており、誰の子で何のために生まれたのかを知りたいと思い、父に相当する超常的な力を持った存在を求めている。乳を求めるイッセーに何かしらの感慨を受け、彼が父になってくれるのではないかと期待するようになる。そして、テレビの「乳龍帝おっぱいドラゴン」を見ているうちに大ファンになり、イッセーにファンレターを送り返事を貰ってからは、直接ショーを鑑賞するようになる。「おっぱいドラゴン」から愛と友情と努力を学んでいくが、戦闘スタイルでも「おっぱいドラゴン」の影響を強く受けてしまったために、「アザゼル杯」本戦では実力を発揮しきれず、攻撃が全て空振って1回戦敗退に繋がってしまう。しばらく後で「おっぱいドラゴン どろろん妖怪クリアバージョン」を買うために妖怪の村のアンテナショップを訪れた際、エレボスの一派による京都襲撃に巻き込まれ、裏京都の子供たちが並んで購入したフィギュアを同胞が壊していくのを見て激昂、相手を全滅させてしまう。フィギュアを壊された子供に自分が買ったものを譲って、悲しみをこらえて涙を流し、その姿から村の救援に駆けつけた初代孫悟空たちからも無関係だろうと見逃される。
- また、「乳龍帝おっぱいドラゴン」のストーリーから家族というものへの理解を深めたことで、姉のヴェリネだけでなく親代わりだったゼノにも家族愛のような感情を抱くようになる。ロンドン地下でサイラオーグと対峙した際には家族の助命を嘆願し、かつて彼がイッセーと繰り広げたような壮絶な殴り合いを演じる。かつての才能と本能で戦っていた時に比べて弱くなっていたが、ゼノとヴェリネのために戦う姿をサイラオーグから憧れの「おっぱいドラゴン」のようになれていると認められてうれしそうに戦うも、力およばず敗北する。戦いの後、サイラオーグから渡された「おっぱいドラゴン」フィギュアを抱きしめながら大粒の涙を流し、冥界に捕縛される。
- その後はアジュカとゼノヴィアとの交渉で、「変異の駒」により特例で「ゼノヴィア・クァルタ眷属」の「戦車(2)」となる予定。
- ヴェリネ
- リリスによって産み出された10万体の人工悪魔のうちの1体。被験体番号は「36402番」。翡翠色の長髪をした10代後半ほどの外見で快活そうな雰囲気の少女。
- 超越者クラスの力を持つが、悪魔の固有特性はまだ発現していない。戦闘狂の気質はあるものの、邪悪さは感じられず、無邪気なオーラをまとう。
- 享楽的な性格で、ハーデスに駒扱いされることも特に気にしてはいないが、兄になってくれる者は欲しいと思っている。幼児性が残っているとはいえ、生み出された悪魔たちの中では最も精神が育っており、バルべリスのことを弟のように認識している。
- 「アザゼル杯」で自分の目標を見つけようとしていたが、バルべリスの暴走で敗退したため果たせずに終わる。敗北後は、ハーデスへの恩義や、弟を残していくことと「D×D」に追われる身になることへの躊躇から、エレボスの誘いを断ってハーデスのもとに残留し、謎の「銀色の人型」の調査を頼まれる。「地獄事変」の最終局面ではメレディスの護衛を任されるが、チームプレイを軽視していること、戦闘経験が浅くスタミナ管理が苦手なことという2つの弱点を突かれ、赤龍帝の力で強化されたロスヴァイセの結界で護衛対象と分断されたまま、リアス率いるグレモリー関係者女性陣に追い詰められる。敗北が濃厚になって幼児のように大泣きし始めたところで捕縛され、冥界で処分を待つことになる。
- その後はアジュカとゼノヴィアとの交渉で、「変異の駒」により特例で「ゼノヴィア・クァルタ眷属」の「女王」になる予定。
- グレシル
- リリスによって産み出された10万体の人工悪魔のうちの1体。被験体番号は「14784番」。2メートルはある巨体を持つ黒髪の青年悪魔。
- 非常に好戦的かつ暴力的で粗暴。「アザゼル杯」で試合をこなすうちに力を振るう快感に溺れてしまった。ソネイロンに比べれば話は通じる方だが、弱いくせに増えやすい人間の命には価値を見出せず、大量殺人への罪悪感は一切ない。
- 魔王クラス以上の力を持ち、条件次第で超越者に転じる可能性がある。典型的なパワータイプで、有り余るほどのオーラの量を一撃に乗せて、圧倒的な攻撃力で敵の防御を紙くずのようにぶち破る[121]。極大のオーラをまとわせたパンチは、地面を大規模に破壊して巨大な穴を空けるほどの強大な威力を誇っている。また、悪魔としての固有特性「耐性」により、攻撃に対する強力な耐性が異様な速度で構築され、体に作用する。「耐性」の幅、属性には際限がなく、あらゆるダメージに耐性ができる[122]ため、悪魔の弱点である光力は既に通用せず、赤龍帝の「透過」にも耐性を持てる可能性すら存在する。イッセーとの殴り合いに急速に対応するなど才能もずば抜けており、戦うごとに身体能力も上がっていく。
- 「アザゼル杯」敗退後は、エレボスからの誘いに乗ってハーデスの元から離れる。ソネイロンと共に「おっぱいドラゴン」ショーのために京都に来ていたイッセーたちを一般市民の前で襲撃、短時間で聖剣や雷への「耐性」を獲得するが、イッセーと朱乃を倒せないうちに「天帝の先兵」が駆けつけたため撤退する。疑似空間では鳶雄と1対1で戦うが、禁手・深淵面「深淵なりし冥漠の獣魔、英傑であれ常夜刃の狗神」による攻撃無効化を突破できず、刃のオーラの質を変える戦術で「耐性」が無意味となり、バルベリスやヴェリネのような超越者に至れなかったことを嘆きながら、無数の斬撃でバラバラに切り刻まれ、刃に宿る火之迦具土神の呪炎で焼かれて死亡する。
- ソネイロン
- リリスによって産み出された10万体の人工悪魔のうちの1体。被験体番号は「50019番」。小柄で細身な、ダークブルーの髪をした少年悪魔。
- 口数は少ないが、好戦的で暴力的。「アザゼル杯」で試合をこなすうちに力を振るう快感に溺れてしまった。遊ぶように本気を出さず相手をいたぶるのが好き[123]。普段は物静かだが、精神年齢が低いために思い通りにならないと激しく苛立ち、その変貌振りでは仲間でもダントツ[124]。
- 魔王クラス以上の力を持ち、条件次第で超越者に転じる可能性がある。悪魔としての固有特性は、「圧壊」と呼ばれる可視化できない強力な圧力を一定の方向から加え、対象物に攻撃を与える能力[125]。他の悪魔が持つ「圧力」の特性より攻撃的で破壊力に満ちており、範囲攻撃も可能で、魔王クラスのオーラを内包した本気の一撃は超広範囲をえぐり取るように圧縮して球体に変えてしまう。正面から拳や蹴りを放つ相手と相性が良く、対してテクニック、スピードタイプや遠距離攻撃系とはやや苦手。バアルの「消滅」とは互いに相性が悪く、「圧壊」が一部消滅させられて滅びの魔球の射線軌道が予測不能に曲がってしまう[126]。また、吹っ飛ばす程度の威力を自分に使うことで緊急回避が可能なほか、人工悪魔の遺体を圧縮して高威力の魔力爆弾を作ることもできる。さらに木場の技術と速度に短時間で対応し始めるなど才能もずば抜けている。だが、特性の発動は連続で出し続けられるものの、一々攻撃の箇所を視認するという癖があるため発動にコンマで差が生まれ、範囲攻撃になると1秒弱は遅れるので回避しやすいという弱点がある。
- 「アザゼル杯」敗退後は、エレボスからの誘いに乗ってハーデスの元から離れる。グレシルと共に「おっぱいドラゴン」ショーのために京都に来ていたイッセーたちを一般市民の前で襲撃、リアスと木場を倒せないうちに「天帝の先兵」が駆けつけたため撤退する。疑似空間での再戦では旧英雄派と交戦するも、木場以上のテクニックを持つ曹操に完全に攻撃を見切られて為す術なく追い詰められ、裏京都を破壊するために放った魔力爆弾もヘラクレスに相殺されてしまい、最期は曹操の聖槍に貫かれて灰と化し消滅する。
原初の神
- タルタロス
- ギリシャ神話における原初の神の1柱で、「奈落」を司る神。その姿は無数の目玉が浮かぶ100メートルはある漆黒の球体から、無数の細長い手が映えているという異様なもの[127]。
- 自分の空間にいる者を闇や重力のような力で拘束し、奈落へ鎮めて封印する能力を持っており、神滅具所持者でも簡単には抵抗できないほどの力がある。細長い手や目からオーラの光線を無数に発射するほか、近接戦闘では手にオーラを滾らせて敵を貫く。スピードは出せないので回避は不得手だが、身体の半分を吹き飛ばされても瞬く間に元通りになる優れた再生能力を持つ。
- ハーデスの招集に応じ地獄の盟主同盟に参加、暗黒面を司る原初の兄妹神や、ゾロアスターの悪神を勧誘する。人の呪いの怖さを熟知しており、人の世を変革させかねない光也を危険視している。エレボス一派の京都襲撃を影で観察し、彼らが閉じ込められた疑似空間を密かに調節することで自分の領域に作り変え、エレボスがイッセーに敗北したことで神滅具の脅威を再確認し、直後に神滅具の代替わりを防ぐために所持者(イッセー、曹操、リント、鳶雄、ラヴィニア)を空間ごと奈落へ沈め封印しようとする。神滅具所持者5名がなすすべなく倒されかけるほどの強者であったが、龍神姉妹が連れてきた龍帝丸と合体して「A×A」に目覚めたイッセーに圧倒され、さらにはエレボスの呪いが解けて顕現したドライグとも同時に戦うことになり、赤龍帝2体からの総攻撃を受けて敗北。消滅することはなかったが、体長は5メートルほどまで縮小し、行動不能となる。
- エレボス
- ギリシャ神話における原初の神の1柱。ニュクスの兄神にあたる暗黒神。暗黒に満ちたドス黒いオーラを放つ、黒い髪に黒い軽鎧、黒いマントをつけた20代中ごろの青年の姿をしている[128]。
- 戦闘はさほど得意ではないと語るが、イッセーが疑似龍神化しなければ戦いにならないほどの実力者で、圧縮した暗黒にして神のオーラを放ち、並みの悪魔なら数十から百は吹き飛ばし、龍神化の鎧を砕くほどの威力を発揮するなど、神クラスとしてかなりの強さを持つ。また、戦闘以上に「手品」と称する暗黒の呪術を得意とし、闇のオーラをぶつけてドライグ顕現化をしばらく封じている。
- タルタロスの勧誘でハーデスの計画に手を貸しており、神滅具を脅威と捉えて滅ぼさなければならないと考えている。ニュクスが敗れてからは姿を隠しており、大会で敗退したグレシルとソネイロンに甘言を弄して配下に引き込み、地獄の盟主連合に加わらなかった閻魔を邪魔しつつ日本と「D×D」に大打撃を与えるため、京都一帯の閻魔大王を祀っている寺に術を仕掛け、術式都市京都を動力源にレイラインを通して邪な力を流し、全国に祀られる無数の地蔵菩薩を破壊することで、日本のあらゆる場所で「地獄の気」を地上に溢れ出させ、日本に住む動植物や住人といったあらゆる生に悪影響を与えようとする。配下と共に裏京都を襲撃して「霧の中の理想郷」の疑似空間に隔離された際には、疑似龍神化のイッセーと劇戦を繰り広げ、「透過」を付与された「∞・ブラスター」によって敗北したものの、最後の力でドライグ顕現化を封印する。
- ニュクス
- ギリシャ神話における原初の神の1柱。夜の女神でエレボスの妹神にあたる。黒髪ロングで、守ってあげたくなるような幼い顔立ちをした女性。彫像のようなプロポーションで胸が大きい。最上級死神タナトス、眠りの神ヒュプノス、夢の神オネイロスを作り出した存在。
- 暗黒の莫大なオーラをまとい、手から黒々した波動を放ち、一帯を夜の闇で覆うことができる。イッセーへの対策として、「童貞を殺す神衣(ふく)」と名付けたフリフリした可愛らしいコルセットジャンパースカートを作成している。相手の貞操事情に左右されるという制限はあるが、神が作ったものだけあって効果は絶大で、童貞が触れれば呪いで死亡し、童貞の攻撃は全て無効化するようになっている。実際、余波の衝撃までは消せなかったが疑似龍神化のドラゴンショットさえ消し去り、「透過」を付与した疑似龍神化の「乳語翻訳」も通じない。
- タルタロスの勧誘でハーデスの計画に手を貸しており、神滅具使いに人間界を混乱させるのもいいと考えている。ドラゴンを使役できる神滅具「終わる翠緑海の詠」で龍神を操れるかに興味を持ち、所有者であるイングヴィルドを誘拐して遠隔操作できるように術で洗脳する。ちょっかいを出せば神に届く実力で挑んできてくれるのが楽しいという理由から独断でグレモリー眷属へ宣戦布告し、「童貞を殺す神衣」の効果で初戦では女性経験のないグレモリー男子を完封する。だが、迷惑な理由でイングヴィルドを利用したことがイッセーたちの逆鱗に触れ、エーゲ海の島に作った自身の拠点での戦いでは、龍神化の「譲渡」を介した「終わる翠緑海の詠」で増幅された「洋服破壊・龍神式」で「童貞を殺す神衣」を破壊され、顕現化したドライグの「ウェルシュドラゴン・フレア」とイッセーの「∞・ブラスター」を受けて、恐々としながらもどこか満足そうに敗北。その後はアポロンに身柄を引き渡され、封印を待つ身となる。
- エロス
- 性と愛を司るギリシア神話の原初の神の1柱。乳尻太ももを、世界の3大要素、基本概念と考えている。イッセーに協力する可能性があるとしてハーデスから警戒されている。
- アザゼルが提案した、イッセーの「A×A」を補助する「エロス・エンジン」の制作に協力要請を受けている。本人も当初は乗り気であったが、「深潭の蓋世王冠」によりイッセーの性欲が封じられたせいで、「乳尻太ももが理解できない男は男じゃない」と、性癖の不一致から一度は協力を拒む。
その他のギリシア勢力
- テュポーン
- 魔物の王と呼ばれる存在で、台風の語源となったギリシア神話勢力に属する伝説の怪物。地母神ガイアの息子で、妻は怪物たちの母エキドナ。地獄の番犬ケルベロス、オルトロス、邪毒蛇ヒュドラ、邪龍ラードゥンの父とされる。背中に翼を生やし蛇の下半身を持った、青い肌の全長30メートルはある巨人。
- 天候を操作し異常気象を起こして雷雨や強風を支配する能力を持ち、容赦がない分同種の能力を持つデュリオより1枚も2枚も上手。口から吐く炎も凶悪な威力を誇る。全勢力でもトップ10に入る実力者と言われ、魔物の中では本気のフェンリルと互角かそれ以上とされる。
- むかしから戦闘狂で有名。長年オリュンポスの神々と戦ってきたが、最近ようやく和平を結ぶ。
- 「邪龍戦役」直前にアザゼルから契約を結ばせてほしいと頼まれ、無理難題な条件を呑んだ彼と一度限りの契約を結ぶ。そして、30年後の未来から襲撃してきたロキとの戦闘でアザゼルに召喚され、鬼手「破壊獣の王鎧」に至らせてフェンリルULの全身鎧を着た未来のロキを撃破する[19]。
- 「アザゼル杯」にはギリシア・北欧連合の「王たちの戯れ」チームのメンバーとして参戦、他の若手の神々に対してわがままを言ってチームの「王」になる。赤龍帝チームとの試合では、ロイガン、エルメンヒルデ、ボーヴァを圧倒してヴィーザルのもとへ駆けつけたが、ドライグの復活を見て嬉々として彼と戦い、相手もかなりボロボロにしたが力およばず敗れ、リタイアする。
- 「宝樹の護封龍(インソムニアック・ドラゴン)」ラードゥン
- →詳細は「§ ラードゥン」を参照
- クロノス[129]
- ギリシア方面で時間を司る神。農耕の神クロノスとは同名なだけで同一の存在ではなく、その後輩にあたる。
- オーフィスを連れたアザゼルから、オカ研の皆に子ども扱いされるオーフィスが皆の子供の頃が見たいということで、彼らの過去の出来事を見せてほしいと頼まれる。過去の出来事を映像として投影し、幼リアス、幼レイヴェル、数年前の木場、幼イッセー、幼イリナの映像をアザゼルとオーフィスに見せる。
- オルトロス、スフィンクス、ヒュドラ
- ギリシア神話の魔物たち。アザゼル杯に「王たちの戯れ」チームの「兵士」枠のメンバーとして参加する。
須弥山
- 帝釈天(たいしゃくてん)/ インドラ
- 声 - 小野友樹
- 身長:195cm
- 須弥山の主神。又の名を「天帝」。インド神話と仏教の双方に影響力を持つ神仏であり、戦いの神「阿修羅」に勝利した全勢力でもトップクラスの実力を持つ武神。五分刈りの頭に、丸レンズのサングラス、アロハシャツ、首には数珠というラフな格好をしている。
- 戦の神と称されるだけあって本気で戦えるなら負けることすら楽しみにできる筋金入りの戦闘狂。性格はフランクだがプライドが高く、「天」を名乗る者として二天龍に並々ならぬ対抗意識を抱いているが、明確に敵対しているわけでもない。自身の神話勢力を第一に考えているため和平にはあまり積極的ではなく、テロ行為に対してはある程度の対策を講じて状況次第で協力もしているが、英雄派には裏で便宜を図っていた。
- 雷を操る伝説の神の武器ヴァジュラを所有し、魔王から神クラスでもまともに食らえば致命傷は免れないほどの極大の雷で攻撃する。
- 「禍の団」の曹操とは彼が少年の頃から繋がりがあるが、情報を隠匿し三大勢力をはじめ他の勢力に対しては一切通知していなかった。曹操がイッセーに敗れた際には、曹操とゲオルク、レオナルドの3人から神滅具を没収した上で冥府送りに処す。自力で這い上がって来られたなら神滅具を返却すると約し、曹操には16巻のエピローグで、ゲオルクにはDX.4でその約束を果たす。また旧「英雄派」を「天帝の先兵」として自らの監視下に置き、自分のために活動させている。
- 戦いに対しての素直さやテロリストへの関与から、ハーデスと同じく他勢力からは警戒対象として特に危険視されている。ただし、アザゼルはシヴァ相手の戦争を見据えているだけで三大勢力の敵にはならないだろうと考えており、シヴァも自分に信者を取られたことが悔しかったために神話体系の外から「駒」を求めているのではないかと推測している。
- 「邪龍戦役」により各勢力の首脳陣が一斉に姿を消したことで、新たな戦いをはじめようとすると予測されていたとおり、「アザゼル杯」では配下の四天王を率い「ヴァジュラ」チームの「王」として自ら参戦。目的は明言されていないが、優勝した暁には正々堂々シヴァに戦いを挑むことを願うだろうとみられており、現状では大会に夢中なので差し迫った危険性はハーデスほど高くはないとされ、次回以降の開催にも協力的。本戦をより楽しむためにイッセーの龍神化強化に協力することを決め、簡易版アムリタを飲ませてパワーアップの「切っ掛け」を与える。予選では無敗のまま本戦トーナメントへ進出する。本戦からはいつものアロハシャツではなく仏の鎧を身につけている。
- 闘戦勝仏(とうせんしょうぶつ) / 孫悟空(そんごくう)
- 声 - 麦人
- 「西遊記」に登場する斉天大聖こと初代孫悟空が神格化し仏になった存在。外見は金色に輝く体毛で、背丈が幼稚園の年長児ほどしかない黒い肌の老猿。伸縮自在の長い棍のような得物「如意棒」を手に戦い、球のひとつひとつが大きな数珠を首に掛け、サイバーなデザインのサングラスをしている。
- 仙術と妖術を極めており、須弥山の中でも屈指の実力者。伝承に語られる実力は今でも衰えておらず、攻撃力だけなら二天龍に劣るが、上位神滅具をあっさり無効化してしまうほどの卓越した技量を持ち、玄奘三蔵法師の供をした初代三弟子が全員揃えば19巻時点での「D×D」を総動員してようやく互角だとされる。現在は落ち着いた性格だが、若い頃は伝承の通り今の美猴と同じくかなり荒っぽい気性だったらしい。
- 帝釈天の先兵ではあるが、彼のような野望は持ち合わせていない。子孫の美猴がテロリストになって暴れていることもあり、玉龍と協力して「禍の団」によるテロに対処している。妖怪との会談と英雄派の京都襲撃が重なったため、玉龍とともにゲオルグが張った結界を破って異空間に突入し、グレモリー眷属を圧倒した英雄派幹部メンバーを1人で一網打尽にする。彼らの撤退後はイッセーを手助けし、英雄派に暴走させられたために昏睡していた八坂の覚醒に協力して立ち去る。「魔獣騒動」時にはサマエルの猛毒に倒れたヴァーリを救うため、今まで逃げ回っていた美猴から助けを求められその治療を行う。また「おっぱいドラゴン」で心を病むアルビオンに、カウンセラーとして師匠の栴檀功徳仏を紹介している。
- クリフォトの台頭後、アザゼルから「D×D」のサブリーダーを依頼され、現役復帰して「孫悟空」に名前を戻すこととなる。イッセーとヴァーリをイチから鍛えなおす約束をしていたが、他の仕事で忙しかったため実質数回ほどしか教えられなかった[130]。「邪龍戦役」終盤ではかつての仲間を伴い来日、トライヘキサを迎え撃つ。
- 「アザゼル杯」には「西遊記」チームの「王」として参戦し、連携プレイで神も最上級悪魔も降して本戦トーナメントに進出する。本戦1回戦の「明星の白龍皇」チームとの試合では、ヴァーリチームの前衛である子孫の美猴やアーサーを神業で圧倒、初代三弟子のコンビネーションで黒歌をリタイアさせる。彼女がリタイア間際に発動させた対孫悟空専用の毒霧に蝕まれ、身体の自由を奪われながらも新生「西遊記」を相手に奮戦するが、自分の想定以上に成長していた3名に討ち取られ、満足そうな笑みを浮かべながらリタイアする。
- 哪吒太子(なたたいし)
- 「西遊記」「封神演義」に記された神仏で、須弥山の主戦力。蓮の意匠を持つ服を身に纏う少年。
- 単純な戦闘力では、初代孫悟空と同格、あるいはそれ以上とも称される猛者。風火二輪、火尖槍、乾坤圏、混天綾といった神の武具を多く身に着け、あらゆる闘争を制していく戦闘の雄。仮に武器を失っても、魔王化ヴァーリの飛龍を一撃で破壊する威力の闘気の玉を撃って攻撃できる。曹操と同じ相手の僅かな所作で先を読むタイプだが、文字通り神がかり的な読みと体捌きで天才であるヴァーリの認識の範疇すら超えて回避行動を行う。それは彼自身が超越した存在であることを意味している。
- 牛魔王の復活を案じて時々妖怪仙人の隠れ里に近い渓谷にある蓮の群生地へ下りてきているらしく、ヴァーリチームは「禍の団」から追放された頃に行方を追っていた。
- 「邪龍戦役」終盤では帝釈天に派遣されて来日、悟空たちと共にトライヘキサを迎え撃つ。
- 「アザゼル杯」には「西遊記」チームの「女王」枠で参戦、チームのエースとして活躍し、予選の間はほぼ無傷のまま勝ち進む。予選でザトゥージのチームと試合した際、同じチームの玉龍が「ファミリアボックス」でザトゥージにゲットされて洗脳されてしまったことで、極大の一撃を相手チーム(玉龍含む)に向かって撃ち放ち、情けない玉龍ごとザトゥージのチームを吹き飛ばして勝利する。本戦1回戦では相手の「王」であるヴァーリと一進一退の激戦を繰り広げ、武具を全て使い、顔と服装がボロボロになりながらもヴァーリの魔王化の鎧を砕きスタミナを消費させるものの、自陣の「王」悟空がリタイアしたため、勝負がつかないまま敗退となる。試合後は世代交代の時が来たことを感じ、お互いの健闘を称え合いヴァーリからの握手に応じる。
- 曹操(そうそう)
- 元「禍の団」英雄派のリーダー。16巻以降は帝釈天の裏の先兵。→「§ 曹操」を参照
- 関聖帝君(かんせいていくん)
- 須弥山に属する神。三国志の英雄関羽雲長が、死後に神格化された存在。劉備玄徳に仕えた武人として知られる緑色の戦袍を着た長い髭の巨漢で、赤毛の巨馬にまたがり得物の青龍偃月刀を振るう。世界中の「関帝廟」で商業の神としても祀られているため、普段から非常に多忙。曹操の先祖である「三国時代の曹操孟徳」とも因縁がある。
- 帝釈天からの指示で曹操ら元英雄派メンバーの監督役(兼、いざという時の処刑人)として、「天帝の槍」チームに「女王」枠で参加する。神クラスとしてチームの主力を担い、「紫金の獅子王」チームとの試合では、ゲオルクと共に相手の「女王」であるクイーシャと戦う。
- 四天王(してんのう)
- 武神と崇められる帝釈天の配下。持国天、広目天、多聞天、増長天の4柱の守護神。4柱ともすさまじい実力者。
- 「アザゼル杯」には「ヴァジュラ」チームの固定メンバーとして参戦している。
- アルジュナ
- インドラの息子の1柱とされる大英雄。見た目は20代前半ほどで、帝釈天とは似ても似つかない爽やかそうな好青年。
- 「アザゼル杯」には「ヴァジュラ」チームの一員として、本戦トーナメントから予選の自由枠に入る形で参戦する。
仏教勢力
- 釈迦如来(しゃかにょらい)
- 仏教の神仏。タナトスによる暗殺計画の際に十蔵からの頼みを聞き、オーフィスと協力して彼の意識を「赤龍帝の籠手」に送り届ける。
- 観音菩薩(かんのんぼさつ)
- 仏教の神仏。「おっぱいドラゴンの歌」で極楽浄土の人々が笑顔になったため、イッセーに感謝している。タナトス襲来時には十蔵の頼みでイッセーのもとへ駆け付け、彼を援護する。
- 閻魔大王(えんまだいおう)/ヤマ
- 仏教における地獄の支配者で、仏教とインド神話双方に影響力を持つ神。あらゆる不吉から人々と土地を守るための道祖神「地蔵菩薩」とも同一視される[131]。
- 地獄の主の中では厳格な性格で知られており、ハーデスの計画にも賛同していない。そのためにエレボスからの報復を受け、術式都市である京都のレイラインを利用され日本各地のお地蔵様を破壊されそうになり、敵の撲滅を「D×D」に命じる。
西遊記
- 旃檀功徳仏(せんだんくどくぶつ)/玄奘三蔵法師(げんじょうさんぞうほうし)
- 「西遊記」に記された高名な法師。経典を求め、初代孫悟空、玉龍、弟子たちを率いて天竺に至った高僧。その後、見事に経典を持ち帰り、さまざまな功績を成して、仏となった伝説の存在。現在は通常の世界と妖怪仙人が住む隠れ里の狭間で独りひっそりと住んでいる。人間だった頃は孫悟空(初代)が悪さをするたび緊箍児で懲らしめていたが、仏になってからはかなり寛容な性格に落ち着いている。
- 闘戦勝仏からの紹介で中国へ向かったヴァーリチームを待ち受け、おっぱいドラゴンで心を病むアルビオンのカウンセリングを請け負う。投薬治療を行うとともに、同じ悩みを抱えているはずのドライグと苦しみを分かち合うべきだとアドバイスする。
- 闘戦勝仏(とうせんしょうぶつ)/ 孫悟空(そんごくう)
- 「西遊記」チームの「王」。
- →詳細は「§ 闘戦勝仏」を参照
- 浄壇使者(じょうだんししゃ)/ 猪八戒(ちょはっかい)
- 玄奘三蔵の弟子の1人、初代猪八戒。でっぷりしつつも筋肉質な豚の獣人の老人。
- 三蔵法師の供をした初代三弟子が全員揃えば、19巻時点でのチーム「D×D」を総動員してようやく勝負できるくらいの強さだといわれている。口から濃密な妖力がこもった莫大な炎を吐くことができる。腹部が10倍に膨れあがるまで息を吸い込んでから放つ炎は、ドライグを思わせるほどの質量と規模で一帯を飲み込む。
- 第4章の中盤で、襲名した子孫の現「猪八戒」を美猴がいるヴァーリチームに預ける。引退気味だったが、「邪龍戦役」終盤では悟空からの要請で来日、トライヘキサを迎え撃つ。最終章ではテロが続いていることや暴れ回っている内に現役時代の勘が戻って来たことで戦線に復帰、「D×D」のメンバーになる。
- 「アザゼル杯」には「西遊記」チームの「戦車(2)」枠として参戦する。本戦1回戦では子孫の現猪八戒とルフェイの猛攻が決定打にならない頑丈さと圧倒的な火力を見せるが、敵の策で不調になった悟空への援護をアーサーに妨害されてしまい敗退となる。
- 金身羅漢(こんしんらかん)/ 沙悟浄(さごじょう)
- 玄奘三蔵の弟子の1人、初代沙悟浄。髑髏の数珠を首に掛けた髭ぼうぼうの老人。
- 三蔵法師の供をした初代三弟子が全員揃えば、19巻時点でのチーム「D×D」総動員してようやく勝負できるくらいの強さだといわれている。妖術で水を自在に操る能力を持ち、規模も精度も当代の沙悟浄より遥か上で、水で作る防御障壁はかなり強力な術を持ってしても打ち破れない。また、打撃の威力だけでなく魔法や術さえ飲み込んで消滅させる効果を持つ、2メートルほどの真円の水を無数に生み出す術を使う。この水はゴム毬のような弾力のためにコールブランドでも切断できず、全身を捕われてしまえば脱出はきわめて困難。
- 自身の種族はあくまで妖怪仙人であり、日本で「カッパ」扱いされていることを非常に嫌がっている。そのため、特に日本人から河童扱いされると一族全員が激怒する傾向にある。
- 第4章の中盤で、襲名した子孫の現「沙悟浄」を美猴がいるヴァーリチームに預ける。引退気味だったが、「邪龍戦役」終盤では悟空からの要請で来日、トライヘキサを迎え撃つ。最終章ではテロが続いていることや暴れ回っている内に現役時代の勘が戻って来たことで戦線に復帰、「D×D」のメンバーになる。なお、ラヴィニアとの邂逅もあってヴァーリを「ヴァーくん」と呼んでいる。
- 「アザゼル杯」には「西遊記」チームの「僧侶(2)」枠として参戦する。本戦1回戦では子孫の現沙悟浄と黒歌を相手に術勝負で優位に立つも、試合や「D×D」としての活動による連戦続きで老体に鞭打ちすぎたせいで腰を痛めてしまい、ルフェイの拘束魔法で悟空への援護を妨害されて敗北する。
- 「西海龍童(ミスチバス・ドラゴン)」玉龍(ウーロン)
- →詳細は「§ 玉龍」を参照
- 金角大王(きんかくだいおう)と銀角大王(ぎんかくだいおう)
- 「西遊記」に登場する兄弟の妖怪。古代中国の武将が身に付けている甲冑を着た2体の人型妖怪。どちらも同じ顔と姿をして、どちらの頭部にも角が生えており、爪は鋭く伸び、ぎょろっとした双眸と牙むき出しの大きな口をしている。背は人間男性の平均的なものと変わらない。言動は剽軽だが、太上老君から盗んだ5つの宝具を使いこなす実力者。
- 暇潰しとしてたびたび玄奘三蔵の庵を訪れており、カウンセリングのために訪問していたヴァーリチームと出会う。ひょうたんの紅葫蘆で、油断した美猴と黒歌を吸いこんでしまうものの、禁手化したヴァーリには歯が立たずに敗北する。
- 哪吒太子(なたたいし)
- →詳細は「§ 哪吒太子」を参照
- 牛魔王(ぎゅうまおう)
- かつて、三蔵法師一行と死闘を演じた中国妖怪の王。すでに滅んだとされている。
- 本人が復活したかは不明だが、最終章では仲間が中国の奥地で大暴れしだしたため、鎮圧という名目で殴り込みをかけてきたヴァーリチームと激戦を繰り広げることになる。
天帝の先兵
- →「§ 英雄派」を参照
インド神話
- シヴァ
- インド神話の破壊神で三柱神の一角。外見は青光りする黒髪の持ち主で、歳は14、5ほどに見える端正な顔立ちの美少年。
- アザゼルの要請を承諾し「D×D」の後ろ盾として、トライヘキサがグレートレッドを倒し、異世界に行こうとする場合のみ、それを阻むと約束する[注 80]。
- グレートレッドが倒された際に異世界に行って破壊と再生をしようと考えていたりといろいろと思惑が有ったが、各勢力首脳陣の覚悟を目の当たりにしたことや、「邪龍戦役」終盤に「隔離結界領域」へ向かったヴィシュヌ神・ブラフマー神から抑止力としての役目を託されたこともあり、この世界を守る決意をする。異世界からの使者が現れる30年後までのあいだで帝釈天が必ず何か事を起こすという確信のもとで警戒を深めており、自身も主導する「アザゼル杯」は戦乱を引き起こしかねない彼に対する牽制の意味もある。その一環で阿修羅神族を味方に引き入れ、イッセーにも勧誘を行っている。
- ハヌマーン
- インド神話の猿の神。「邪龍戦役」時には配下を引き連れ北欧の世界の救援に向かう。
- ガネーシャ
- インド神話の象頭の神。「邪龍戦役」時には配下を引き連れ北欧の世界の救援に向かう。
- 閻魔大王(えんまだいおう)
- →詳細は「§ 閻魔大王」を参照
阿修羅神族
- ヴァルナ
- かつて帝釈天と戦いを繰り広げた阿修羅王。戦後は公の場から姿を消していたが、「邪龍戦役」時に配下を引き連れ北欧の世界の救援に向かう。
- マハーバリ
- 阿修羅神族の王子。サリーを纏った長身の男性で、長い黒髪、立派なガタイの割に透き通るほどに白い肌を持つ美丈夫。戦闘モードでは腕を6本にして、すべての手に強力な神の武具を持つ。
- 父のヴィローシャナ神をインドラに殺害されており、彼に激しい恨みを抱いている。
- ロキとアポプスを倒したイッセーに一目置いており、彼と握手を交わす。
- 「アザゼル杯」では戦いに秀でた阿修羅神族を率いて「アスラ」チームとして参加。優勝候補として無敗の快進撃を続け、「ブラックサタン・オブ・ダークネス・ドラゴンキング」チームに思わぬ敗北を喫するものの、それ以外は無敗のまま本戦トーナメント進出を決める。本戦トーナメントでは、1回戦第1試合でいきなり「ヴァジュラ」チームと戦うことになる。神剣をはじめとする神の武具を6つ装備して帝釈天と激しく戦い、相手の左腕を斬り落とすほどの奮闘を見せたが、力およばず敗北する。しかし、宿敵であるはずの帝釈天からは「次やるときがあれば結果は分からない」と実力を認められ、満足そうな笑みを浮かべながらリタイアする。
- プラフラーダ
- マハーバリの祖父。「アザゼル杯」では「アスラ」チームの中心メンバーとして参戦している。
ケルト神話
- バロール
- ケルト神話の魔神。邪眼の持ち主で一番有名な神で、クロウ・クルワッハを操ったとされる。
- ルー神との戦いでタスラムに撃たれて死亡している。死後に神性は失われたが、魔の力の一部が神滅具「幽世の聖杯」に導かれて胎児のギャスパー・ヴラディに宿り、「ギャスパー・バロール」という別人格となった。
- 「三日月の暗黒龍(クレッセント・サークル・ドラゴン)」クロウ・クルワッハ
- →詳細は「§ クロウ・クルワッハ」を参照
ゾロアスター
- アンラ・マンユ
- ゾロアスター最大の悪神。アジ・ダハーカを作り出したとされる神。揺らめく闇の集合体で、暗黒のオーラが霧のような人型を形成する。
- ハーデスには劣るが神クラスとして高い実力を持ち、ゾロアスター式の魔法陣を無数に展開し、濃縮され神のオーラで高められた属性魔法のフルバーストを放つほか、直接攻撃はかき消えるように霧散することで無効化できる。
- 最終章ではタルタロスからの招集に応じ、ハーデスの計画に協力する。自分たちの策謀に対して正面から宣戦布告を行ったイッセーに興味を抱く。同盟に参加していた原初の神々が次々とイッセーに敗北し、ハーデスが直接表に出ることを決めた時は最後まで彼に付き合うことを宣言する。
- 「地獄事変」では戦力として偽物の二天龍と2代目アジ・ダハーカを創造し、偽二天龍をプロパガンダに用いて「D×D」をイギリスに招き寄せる。最終局面ではイッセーとゴグマゴグのコンビと交戦。相手の実力を感じてこのままでは負けると判断し、全裸の女性に化けることでメレディスに性欲を封じられて卑猥なことが苦手になっていたイッセーを追い詰め、ゴグマゴグを大破寸前にまで破壊する。だが、メレディスが敗れた瞬間、おっぱいのありがたさを再認識して真の龍神化が使えるようになったイッセーに土壇場で逆転され、あまりの理不尽さに狼狽しながら「ロンギヌス・スマッシャー」と「∞・ブラスター」の波状攻撃を受けて敗北。その後はハーデスと共に封印される予定だったが、護送中に「五邪」により拉致され、ルガティムのもとで解析されることになる。
- 「魔源の禁龍(ディアボリズム・サウザンド・ドラゴン)」アジ・ダハーカ
- →詳細は「§ アジ・ダハーカ」を参照
- アカ・マナフ
- アンラ・マンユ神に仕える悪神。どす黒い神のオーラを滲ませる顔のような形の黒いもやという姿をしている。名前はゾロアスターの古い言葉で「悪しき思考」を意味する。戦闘タイプの神ではないが、取り憑いた者の善悪の区別を失わせる能力を持つ。アジ・ダハーカとの内輪もめの際に打ち倒されるも、善神サイドによる封印を免れている。
- メレディスに憑依して善悪の判断を狂わせていたが、彼女が対神滅具所有者用のリングで神器を封じられて体から追い出されたところで、アーサーにコールブランドで斬りつけられ、しばらく現世に出てこられないほどのダメージを負う。
禍の団(カオス・ブリゲード)
旧魔王派
- シャルバ・ベルゼブブ
- 声 - 成田剣
- 初代魔王ベルゼブブの血統で、旧魔王派の筆頭格である男性悪魔。茶色の長髪をしていて、軽鎧(ライト・アーマー)にマントを着用している。
- 「禍の団(カオス・ブリゲード)」の首謀者のひとりであり、組織のトップであるオーフィスから「蛇」を与えられているため、初代ベルゼブブに匹敵する力を宿している。攻撃時は大量の蠅を操り、幾恵もの円陣を組ませてそこから極大の魔力の波動を無数に撃ちだす。そのほか、悪魔でも光力を使うための機械を所持している。
- 仲間意識は希薄で、再構築した新世界には真なるベルゼブブである自分さえいれば十分だと考えている。現四大魔王だけでなく、初代ルシファーの子孫であるヴァーリにも恨みを抱いており、冥界を滅ぼして新しい悪魔の世界を創造しようと暗躍している。また、現魔王の血族に「旧」呼ばわりされることを不愉快に思い、世界転覆の前哨戦として彼らを皆殺しにしようとする。
- 当初は、元72柱の悪魔であるディオドラに「蛇」の能力や情報を与えて暗躍させていたが、イッセーに敗北した彼を光力で消滅させ、自らイッセーと対決することになるが、アーシアを次元の狭間に放りこんだことでイッセーの逆鱗に触れ、「覇龍」の力に覚醒したイッセーの「ロンギヌス・スマッシャー」をうけて瀕死の重傷を負う。この戦いでオーフィスの「蛇」を失い大きく弱体化してしまう。
- そのあとは精神の均衡を大きく欠き、自らを拒絶した冥界を完全に滅ぼすことに固執する。そして、一応は協力関係にあった英雄派を襲撃してレオナルドを誘拐し、グレモリー眷属たちと死神や英雄派が争う疑似空間フィールドに侵入して戦線布告、強制的に禁手化させて生みだした13体の巨大魔獣を冥界へ送り込んで「魔獣騒動」を引き起こし、再び「蛇」を求めてオーフィスをさらって逃走を図る。だが、追ってきた「真紅の赫龍帝」のイッセーに圧倒され、切り札のサマエルの血を浴びた激痛にも一切ひるまないその姿に恐怖しながら、最期は「クリムゾン・ブラスター」によって消滅する。
- 「シャルバ」という名前は、シャギア・フロストとオルバ・フロストに由来している[132]。
- クルゼレイ・アスモデウス
- 声 - 手塚ヒロミチ
- 初代魔王アスモデウスの血統であり、「禍の団」の首謀者のひとりである男性悪魔。黒色の長髪に、貴族風の衣装を着用している。
- 「禍の団」のトップであるオーフィスから「蛇」を与えられている。魔王が支配する新世界の創造を目指し、悪魔以外の存在はいずれ滅ぼすべきと考えており、サーゼクスの説得にも耳を貸さなかった。
- シャルバとともにグレモリー眷属とアスタロト眷属のゲームを襲撃し、観戦中のVIPの暗殺を目論むと同時にカテレアの敵を討つためアザゼルに決闘を挑む。説得しようとするサーゼクスを無視して悪魔という種の存続すら顧みない態度を示し、アザゼルの前にサーゼクスを殺そうとしたが、自分の攻撃を「滅殺の魔弾」で全て迎撃され、体内に侵入した魔弾にオーフィスの「蛇」を消滅させられて力を失い、まともな勝負をすることもできず、無念の血涙を流しながら滅びの球体に身体を消し去られて死亡する。
- 「クルゼレイ」という名前は、ラウ・ル・クルーゼとレイ・ザ・バレルに由来している[132]。
- カテレア・レヴィアタン
- 声 - 櫻井浩美
- 初代魔王レヴィアタンの血統であり、「禍の団」に所属する眼鏡をかけた女性悪魔。
- レヴィアタンの座を奪ったセラフォルーを怨んでおり、彼女からの好意的な態度を拒絶し、彼女を殺害して新世界では自分が魔王レヴィアタンになろうと企んでいた。
- 素の実力では生身のアザゼルに劣るが、「禍の団」のトップであるオーフィスから「蛇」を与えられている。ヴァーリの手引きを受け、駒王学園で行われた天使・悪魔・堕天使の首脳会談を襲撃しアザゼルと交戦、「蛇」を取り込んで劣勢をひっくり返したかに見えたが、擬似禁手「堕天龍の鎧」を発動したアザゼルに圧倒されて一撃で致命傷を負い敗北する。最後の手段でアザゼルの左腕と自身を一体化させ自爆して道連れにしようするが、アザゼルが自分の腕を切り落として逃れたことで失敗し光の槍で貫かれて死亡する。
- 「カテレア」という名前は、カテジナ・ルースとレディ・アンに由来している[132]。
- フリード・セルゼン[113]
- →詳細は「§ フリード・セルゼン」を参照
英雄派
- 曹操(そうそう)
- 声 - 鳥海浩輔[133]
- 誕生日:12月24日[67][134][135][136]
- 身長:177cm
- 体重:71kg
- 種族:人間
- 元英雄派の首魁にして、現「天帝の先兵」のリーダー。中国・三国時代の曹操孟徳の子孫である黒髪の青年。制服の上から漢服を羽織り、18巻以降は右目に眼帯をつけている。「曹操」は偽名で、本名は不明(曹操とは類似点に乏しい名前とのこと[137])。
- 先祖と同じく人材の発掘能力に長けるが、必要とあらば拉致洗脳や死ぬ可能性の高い実戦実験を行うなどえげつない面もある。攻撃力・防御力・魔法力のどれをとっても極めて優れているというわけではないが、その戦闘技術においてヴァーリから「至高のテクニックタイプ」と称されるほどのずば抜けた天賦の才を持つ。肉体は普通の人間でしかないので攻撃が当たりさえすれば一撃で致命傷になりかねないが、敵の攻撃を完全に見切って的確に回避するためそもそも当てること自体が至難の業。自分が「弱っちぃ人間」であることを自覚しているため非常に用意周到で、敵の戦力と弱点を恐ろしいほど徹底的に分析し、対策を練った上で挑んでくるため、相手をするにも一筋縄ではいかない。テロリスト時代は肝心なところで慢心し油断してしまう悪癖があったが、それが原因で2回もイッセーに痛い目に遭わされたことを反省してか、冥府から帰ってからはドラゴン相手に二度と油断しないと話しており、以前以上の不気味さが感じ取れるようになる。
- 神滅具の代名詞とも言える最強の神滅具「黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)」を所有する。先端を開くことで光の切っ先が出現し、さらにそれを伸ばすことで遠距離にも対応できる。たとえ独りになっても複数の超常の存在と渡り合えるために研究に研究を重ねて、「極夜なる天輪聖王の輝廻槍(ポーラーナイト・ロンギヌス・チャクラヴァルティン)」という神器を8つ所持しているに等しい力を持つ禁手の亜種を発現させている。ある程度の実力者なら対抗できるらしいが、少なくとも第3章時点でのグレモリー眷属クラスでもそれは不可能。隙と言える隙がなく、その力量から最強の人間候補の1人に挙げられている。
- 聖槍の柄で自分の肩をトントンと叩く癖がある。意外にも「口がお子さま」と自称しており、砂糖を入れたホットミルクやチーズハンバーグを好む。
- 生まれは中国の山奥にある農村で、自分たちが曹氏の末裔であることすら知らない[注 81]ようなごく一般的な農家の息子であったが、神器が覚醒したことで人生が一変する。金に目が眩んだ両親によって神滅具を欲する組織に売り飛ばされそうになったため家出をし、それからは追手との戦いに明け暮れる日々を送る。その身に宿る聖槍だけを頼りに戦いの才能を開花させていったが、ふと実家に帰還した際に贅沢の味を知った両親が次第に借金苦にあえぐようになって最後には自殺し、自分がいつの間にか天涯孤独になっていたことを知る。自分が選択を誤ったせいで両親を死なせてしまったのではないかと自問自答した末に、弱っちい人間として異形の存在にどこまで挑戦できるか知りたいと考えるようになり、「異形は人間の敵であり、人間の手で討たなければならない」として、自分と似たような境遇の者たちを集めてテロリストに荷担する。
- 血筋と聖槍に選ばれたために「英雄であらねばならない」という一種の固定観念にとらわれていたが、二天龍(特にイッセー)に関わり完膚なきまでに敗北したことで自身を省みられるようになる。後にイタリアを訪問し、ストラーダとの「英雄」についての問答の末に、自分たちのこれまでの行動が「英雄ごっこ」に過ぎなかったこと、英雄は自分でなるものではなく民に認められるものだということを指摘され、自分の力が超常の存在にどこまで通用するのか試したいと純粋な思いを抱けるようになった。また、自分には聖槍しかないと考えていたが、イッセーに「誰かを守れる力」があるのはすごいことだと諭されて認識を改めている。
- グレートレッドの召喚を目的とした9巻の京都襲撃ではイッセーを相手に禁手を見せることなく圧倒、虚を突かれて腕を切断されるも闇ルートで入手したフェニックスの涙で治療し彼を追い詰めたが、「赤龍帝の三叉成駒」の発現や闘勝戦仏の乱入といった想定外の事態で撤退を決断。去り際にイッセーの攻撃を右目に受けて負傷したため、ペルセウスから贈られたメデューサが持つ石化の「邪視(イーヴィル・アイ)」を移植してこれを補っている。11巻ではグレモリー眷属のもとに身を寄せるオーフィスを追って冥界に侵入し、サマエルがオーフィスの力を奪っている間の時間稼ぎのため、禁手状態で黒歌、アザゼル、グレモリー眷属を単独で戦闘不能にするなど圧倒的な力を見せ付ける。12巻でイッセーが復活した後に再戦したときにも、本来なら当時の「真紅の赫龍帝」ではまず勝てないほどの力量差があったため、彼を難なく圧倒するが、油断が祟ってサマエルの血を浴びてしまい致命傷を負う[注 82]。その後、ゲオルクと共に逃げ延びるも、帝釈天によって「黄昏の聖槍」を没収されたうえ、冥府送りとなる。
- その後、16巻の最後で冥府から帰還して「黄昏の聖槍」を返還され、その後は「D×D」に参加した初代孫悟空に代わる対クリフォトの(裏の)先兵となり、帝釈天のお膝元(日本の関東なら柴又帝釈天のある柴又)を中心に活動しており、「刃狗」チームとも密に情報交換を行なっている。その裏ではビル清掃などのバイトを行い、自分たちのテロによる被害の復興支援金として金銭を送っている。17巻では聖槍を投擲してアウロスを囲んでいた結界を外部から破壊し、姿を見せることなくその場を去る。18巻では天界がクリフォトに侵攻された際、グレモリー眷属の前に再び姿を現し、対峙していたラードゥンと3匹の量産型グレンデルの戦闘を支援。事が終わった去り際に、いつか自分を倒したイッセーと再戦することを望み、「邪眼」や「魔人化」に頼らないありのままの自身の力で倒すとライバル宣言する。「邪龍戦役」ではクロウ・クルワッハとともに来日し、「覇輝(トゥルース・イデア)」で邪龍軍団を退ける活躍を見せる。
- 作中でイッセーと幾度となく対峙し、奇跡を連発する彼を見て天才などということがどうでもよく思えてくるようになる。最初の仲間で友人だったジークフリートを「魔獣騒動」で死なせてしまったことを後悔しており、「D×D」への協力でイッセーと関わる機会が増えたことで、自分やジークフリートがもっと早く彼に出会えていたなら少しは違っていたのかもしれないと考えるようになり、裏京都を襲撃から1年後に訪問した時にイッセーに友達になってくれないかと頼み、了承されている。
- 「アザゼル杯」では、「英雄の血や魂を継いだ者として超常の存在に真正面から挑戦したい」という純粋な目標を立て、かつての仲間たちを再び呼び集め、須弥山代表の一角「天帝の槍」チームの「王」として参戦する。「紫金の獅子王」チームとの試合ではサイラオーグがいわれのない悪評に苦しめられているのを見かねてそれを払拭する機会を与え、最後の「王」同士の一騎打ちではスタミナが切れて追い詰められたものの、ギリギリのところで「ライトニング・ファスト」のルールのタイムアップに救われ辛勝する。その後、相性差で何度か敗れながらも本戦トーナメントへの進出を決める。
- 大会期間中にも帝釈天から色々な要件を任されており、イッセーの強化目的の疑似乳海攪拌にも協力している。「地獄事変」の初戦では「霧の中の理想郷」の疑似空間でソネイロンを迎え撃ち、全ての攻撃を見切るという才能の差を見せつけて傷一つ負わないまま相手を消滅させる。
- 三国志の曹操、ローマ帝国のロンギヌス、ギリシャ伝承のメデューサ、インド思想の転輪聖王と、「神話のごった煮」と言われるこの作品を象徴するかのような存在。
- ジークフリート
- 声 - 福島潤
- 英雄派の副リーダーであり、最初に曹操の仲間になった戦友。英雄シグルドの末裔で、状態変化系神器「龍の手(トゥワイス・クリティカル)」(亜種)の所有者にして、「魔帝剣グラム」「バルムンク」「ノートゥング」「ディルヴィング」「ダインスレイブ」の5本の伝説の魔剣を所有する白髪の優男。
- 戦士養成機関「シグルド機関」の長年の宿願であった「魔帝剣グラムを扱える真の英雄シグルドの末裔」の完成形であり、以前は教会の戦士の1人であった。だが、組織を出奔しテロリストになった。フリードやリントとは同じ施設出身の同胞。
- 上述の5本の魔剣と1本の光の剣を所有しており、「魔帝(カオスエッジ)ジーク」という異名を持つ。戦闘では「龍の手」を用いた三刀流で戦い、亜種の禁手「阿修羅と魔龍の宴(カオスエッジ・アスラ・レヴィッジ)」で腕を4本増やして六刀流となることもできる。グラムに愛されながらその身に宿すドラゴンの神器のために全力を出せない[注 83]というジレンマを抱えているものの、組織内ではアーサーと並び称されるほどの実力を持つ剣士である。「魔人化(カオス・ブレイク)」状態では毛むくじゃらの蜘蛛のような姿に変化し、創造能力による龍殺しの剣では体に傷を負わせることすらできないほど頑丈になり、グラムが所有者に向ける呪いにも耐性が得られ、桁違いに強化されたパワーで腕と一体化した剣を振るう。
- 作中では木場と幾度も対峙し、京都での初戦こそ圧倒していたが、厳しい訓練や激戦で急成長を遂げた彼に差を詰められていき、冥界での再戦では彼が龍殺しの属性を創造できるようになっていたことで不意を突かれ、撤退に追い込まれてしまう。最後となった人間界での対戦では「魔人化」を使って木場を圧倒し、彼の左腕を切断して戦闘不能寸前まで追い詰めたものの、サマエルの呪いを受けて消息不明となったイッセーを「無駄死に」と馬鹿にしたことで彼の怒りを買い、それまで消沈していたグレモリー眷属まで奮起させてしまい総攻撃を受け、グラムからも拒絶される。最期はイッセーの「悪魔の駒」が変化した聖剣「アスカロン」と自分を見限った「魔帝剣グラム」の2振りを身体に突き刺され、龍殺しの呪いを直接体内に注がれて致命傷を負い、魔人化のために回復することができずそのまま消滅。英雄派主要メンバーでは唯一の戦死者となる。死亡時に所持していた残る4本の魔剣も木場が継承することとなる。
- ゲオルク
- 声 - 野上翔
- 英雄派の幹部の1人。伝説の悪魔メフィスト・フェレスと契約したゲオルク・ファウスト博士の子孫。制服にローブを羽織った魔法使い風の青年。上位神滅具「絶霧(ディメンション・ロスト)」の所有者。
- 「絶霧」の力に加え、あらゆる陣営の魔術を使いこなし、黒歌とルフェイで2人掛かりで発動させた入替転移を一目見ただけで単独でやってのける、ヴリトラの呪いを解呪する、「ミスティルティンの杖」を使ったロスヴァイセを超える数の魔法陣を展開するなど、人間の魔術師としてはトップクラスの実力者。禁手は「霧の中の理想郷(ディメンション・クリエイト)」で、組織の計画の際には創造した結界空間に目標を転移させる。
- 6巻ではグレモリー眷属とアスタロト眷属のゲームを観戦するVIPを暗殺するため、アーシアの力を「反転」させるための結界装置をディオドラに提供する。9巻では「絶霧」で八坂を誘拐し、レーティングゲームのフィールドを模して作り出した空間に捕らえてグレートレッド召喚の儀式を行うが、闘戦勝仏の介入で失敗し術者としての技量でも敗北する。11巻ではグレモリー眷属やオーフィスをフィールドに閉じ込め、サマエルを操ってオーフィスから力を奪い取り、その後は「ドラゴンブラスター」の連射から結界装置を守っていたが、シャルバに利用されたレオナルドを保護して一時撤退する。「魔獣騒動」ではジャンヌやヘラクレスとともに行動しヴリトラの力を無効化してシトリー眷属を苦しめたが、ギャスパーと対峙した際にイッセーの死を告げてギャスパー・バロールを目覚めさせてしまい、彼の「全てを闇に染める」力を前に絶霧の力もあらゆる魔術も無効化され敗北。匙の妨害で逃亡に失敗し片目と片腕を闇に喰われて失ったものの、かろうじて生き延びて曹操と共に冥界から脱出するが、帝釈天によって「絶霧」を没収されて冥府送りとなる。
- 冥府で出会った有力な魔術師らの魂と意気投合して死神や魔法の研究を行っており、いつでも脱出できる状態ではあったものの、当面帰るつもりはなかった。しかし「アザゼル杯」開催に際して曹操から招集を受け、ハーデスの不在が多くなっていたこともあり、冥府から帰還して制限付きとはいえ神滅具を取り戻し、「紫金の獅子王」チームとの試合から「天帝の槍」チームの「僧侶」枠で参加する。
- 真3巻で裏京都の防衛にあたったときには、試合以外で久々に制限なしでの「絶霧」の使用を許可され、エレボス一派を閉じこめるための結界空間を創造する。
- ジャンヌ
- 声 - 朝井彩加
- 英雄派の幹部の1人。フランスの聖女ジャンヌ・ダルクの魂を受け継ぐ金髪の女性で、創造系神器「聖剣創造(ブレード・ブラックスミス)」の所有者。禁手は亜種で「断罪の聖龍(ステイク・ビクティム・ドラグーン)」、「魔人化」状態では聖剣でできた蛇の胴体を下半身とするラミアのような姿になる。
- 京都ではイリナを圧倒するほどの力を見せ、「魔獣騒動」の際には「魔人化」してゲオルクやヘラクレスと共にシトリー眷属を襲撃する。グレモリー眷属が救援に駆けつけたことで禁手を発動し、朱乃、ゼノヴィア、イリナの3人に押し込まれるも、避難中の子供を躊躇なく人質にとって攻撃を避けるなど、ヘラクレス同様に外道な性格を見せる。しかし、復活したイッセーの登場で動揺した隙に木場によって人質を奪還されたうえ、エロ技のコンビネーションの前にあっさり敗れ、ヘラクレスと共に冥界に捕縛される。
- その後は聖人の魂を持つことから冥界からヴァチカンへ身柄を移されて罪を問われ、法王の指示で戦士育成機関の見習いコックとして働いている。料理の腕はまだまだ発展途上のようだが、職場ではなかなか人気があるらしく、以前より毒気が抜けている。BLにも理解があり、再版された「プリンス×ビースト」を手に入れて読んでいる。「アザゼル杯」の開催時に曹操に招集され、「天帝の槍」チームの「騎士」枠で参加する。
- ヘラクレス
- 声 - 笠間淳
- 英雄派の幹部の1人。ギリシア神話のヘラクレスの魂を受け継ぐ身長2メートルを超える巨漢で、属性系神器「巨人の悪戯(バリアント・デトネイション)」の所有者。
- 人間離れした頑強な肉体が持ち味で、ロスヴァイセの魔法フルバーストを喰らってもほとんどダメージを受けないほどのタフネス。神器を使用して打撃を強化し、禁手「超人による悪意の波動(デトネイション・マイティ・コメット)」により遠距離攻撃も可能。
- 京都ではロスヴァイセと対戦し、持ち前の耐久力で彼女を圧倒する。「魔獣騒動」では冥界首都で子供の避難誘導を行うシトリー眷属を奇襲し、子供たちの乗ったバスを守るために本来の実力を出し切れないソーナと匙を痛めつけるなど外道な性格を見せる。シトリー眷属に代わって、元祖ヘラクレスと縁のある神滅具「獅子王の戦斧」の所有者であるサイラオーグと対決。サイラオーグを散々馬鹿にするも、圧倒的な実力差から攻撃は一切通じず、神滅具を使わせることすらできないまま追い詰められ、最後は英雄としての気概を取り戻して魔人化せず人の身で挑み掛かるも敗北し、ジャンヌとともに冥界に捕縛される。
- 捕縛後は、サーゼクスの意向で問題行動を起こした場合その身を焼くという呪術を何重にも施された上で、首都リリスにある幼稚園の用務員兼守衛として働いている。園児たちから「おじちゃん」呼びされることには慣れていないが大分心境も変化しており、真面目な仕事ぶりから子供たちからも慕われるようになっている。サイラオーグとの一戦は強く心に残っており、その愚直さや強さを身をもって理解しているため、彼が根も葉もない噂で中傷されていることに憤慨する。「アザゼル杯」では曹操に誘われて「天帝の槍」チームの「戦車」枠で参加。「紫金の獅子王」チームとの試合では独断で禁手の鎧を纏ったサイラオーグにリベンジを挑み、最終的に敗れたものの子供たちの声援を背に何度も立ち上がるというその精神的な成長から英雄の魂を継ぐに相応しいと認められ、そのことに満足しながらリタイアする。京都襲撃から1年後に京都の警備を担当したときは妖怪の子供たちの遊び相手になり、彼らの楽しみを奪おうとする人工悪魔たちに怒りを見せ、ソネイロンが魔力爆弾で裏京都を破壊しようとしたときには身を挺して爆発を相殺する。
- レオナルド
- 声 - 大津愛理
- 英雄派構成員で、上位神滅具「魔獣創造(アナイアレイション・メーカー)」を持つ少年。
- まだ未熟だが、相手の能力に対応した「アンチモンスター」を創り出すことに秀でている。そのため、禁手化目的で派兵される構成員に自身が生み出した魔獣を同行させることで、異形の者たちのデータを収集し最適なアンチモンスターを生み出す研究をしていた。
- 旧魔王派のシャルバ・ベルゼブブによって拉致され、強引に禁手化させられ「破滅の覇獣鬼(バンダースナッチ・アンド・ジャバウォッキー)」を発動。その結果、強大な魔獣を生み出し冥界を危機に陥れるが、自身は強引な禁手化によって廃人化し、もう再起不能だと思われていた。
- その後、ゲオルクに回収されて逃げ延びるも帝釈天によって「魔獣創造」を没収され冥府送りとなる。その後冥府より帰還した曹操の話によるとどうやら症状は回復している雰囲気があるが、ゲオルクに付き合って冥府に留まっていた。ゲオルクの帰還に同行したもののアザゼル杯には「魔獣騒動」の責任を問われたため不参加となり、能力が未だ不安定なこともあり、帝釈天の差配で神器をほぼ封印された状態のまま「神の子を見張る者」のもとに身柄を預けられる。
- コンラ
- 声 - 熊谷健太郎
- 英雄派構成員で、防御系神器「闇夜の大盾(ナイト・リフレクション)」の所有者。
- 影を操る力を身に宿していたために、幼少期から気味悪がられ迫害された過去を持つ。自分のような者でも英雄になれると保証してくれた曹操を深く尊敬しており、人体実験の被験者として扱われているもののその忠誠心から洗脳は受けていない。
- 当初は英雄派のいち構成員に過ぎず、禁手に至る方法を確立するための実験体として駒王町に派遣され、グレモリー眷属に敗れるも、その際にイレギュラーな禁手「闇夜の獣皮(ナイト・リフレクション・デス・クロス)」を発現したため転移で回収される。その後の京都襲撃時にイッセーにリベンジするべく襲い掛かり、物理攻撃の無効化で優位に立つも超高熱の息を浴びせられて敗北する。
- それ以降も所属や所在を転々とする曹操に付き従い続け、「アザゼル杯」では「天帝の槍」チームの「戦車」枠として参戦する。
- マルシリオ
- 英雄派構成員で、時間、空間系神器「幻影映写(ドリームライク・カース)」の所有者。
- 「魔獣騒動」後、幹部が捕縛されても逃げ延びながら一矢報いる機会を待っており、リアスの一瞬の隙をついて彼女を禁手「永久に包まれた理想郷(パラセレネ・ユートピア)」で作った世界の中へ誘拐し、体感で数日に渡りその精神を苦しめる。しかし現実の時間で数時間後に所在を割り出したイッセーたちによって禁手を破壊され、冥界政府に捕縛される。その際、リアスから英雄派幹部に匹敵する強敵として認められたことで満足し、そのためなのか禁手の能力を喪失する。
- それ以降はヘラクレスと同様の処分を下されていたが、「アザゼル杯」への参加が認められたことで曹操からの協力要請を受け、「天帝の槍」チームの「僧侶」枠で参加を決める。
- 桃野 吉備津彦(ももの きびつひこ)
- 英雄派の新構成員。桃太郎こと吉備津彦命の魂を受け継ぐ、陣羽織とハチマキの若い日本人男性。
- 見事な剣捌きが持ち味。さらに身長3メートルはある年経た大猿の妖怪、巨大な犬の妖怪・犬神、雉の代わりの中国由来の巨鳥の、3匹のお供を使役する。
- 入団試験では筆記を突破し、実技でヘラクレス相手に見事な戦いを見せて合格を果たす。
- 諸葛亮
- 英雄派の新構成員。諸葛亮の末裔の現諸葛亮。中国の武侠衣装に身を包む可愛い幼女で、羽扇を手にしている。創造系神器「孔と明と罠(ストラテジー・トラップ)」の所有者。
- 入団試験では筆記を突破し、実技では神器の力で油断していたペルセウスを翻弄し合格を勝ち取る。
英雄派離脱
- アーサー・ペンドラゴン
- ヴァーリチームに移籍。→詳細は「アーサー・ペンドラゴン」を参照
- ペルセウス
- 元英雄派幹部。ブラウンの髪の男性で、長剣と盾を装備したナイト然とした容姿の持ち主。英雄ペルセウスの魂を持つと同時に、元祖ペルセウスに由来する状態変化系神器「蛇の王妃による死の勅令(イージス・ミネラリゼーション)」の所有者でもあるという珍しい存在。禁手は「彷徨う蛇の王妃と蛇の騎士による死の舞踊(カプトメデューサ・アンド・ミネラリゼーションナイト)」。
- 曹操の考え方についていけなくなって京都襲撃の直前に袂を分かち、京都で失明した彼に「メデューサの眼」を渡してからは一切の連絡を絶っていた。曹操が純粋な目標を立てて「アザゼル杯」へ参加したことをきっかけに和解を果たし、「天帝の槍」チームの「騎士」枠での参加を決める。「紫金の獅子王」チームとのゲームでは、ベルーガと「騎士」同士で激戦を繰り広げる。
クリフォト
- リゼヴィム・リヴァン・ルシファー
- 身長:176cm
- 体重:66kg
- 種族:純血悪魔
- クリフォトのトップ。ヴァーリの実の祖父にして、初代魔王ルシファーと「リリス」の間に生まれた息子で、両親が直接交わって産まれた唯一の子。「リリン」という名で聖書に刻まれている。リリスから実験的に誕生した「初代」上級悪魔とは兄弟に近い関係。
- 外見は銀髪の中年男性で、サーゼクス同様の魔王の衣装を着ている。非常に軽い口調で物騒なことを口走り、とても正気とは思えないほど危険でわがままな思考をする、当人曰く「中二病こじらせた精神お子さまなおじさん」。後述の天界戦以降は魔王然とした姿も見せているが、これは父の真似をしているだけで、あくまで本質はふざけた態度の方である。「悪魔は『悪』であるべき」と主張し、現在の冥界ならびに悪魔の在り方を強く否定している。
- 悪魔の中に存在する3人の「超越者」の1人。能力は神器の特性、高められた力を全て無効化する「神器無効化(セイクリッド・ギア・キャンセラー)」で、神滅具を含む神器所有者に対してはほぼ無敵。禁手化したヴァーリを圧倒するほどの体術の心得もあり、鎧などの具現型神器に対してはその防御を貫通して攻撃できるため神器所有者にとって最悪の相性を持つ。しかし、相手の能力すらすり抜ける「赤龍帝の籠手」の「透過」だけは無効化できない、無効化には一応上限が存在しているためそれを上回る力は防げない、などの弱点もあることから完璧な能力というわけではない。攻撃面でも、魔力弾の威力は建物を吹き飛ばして巨大なクレーターを作り出し、神の攻撃さえ生半可なものなら防ぐファーブニルに重傷を負わせるほどで、全力で放てば周囲一帯を消し飛ばしてしまう規模の巨大な魔力弾を6つ作り出すこともできる。神器以外の攻撃は無効化できないものの、背中に生えている12枚の黒翼はミカエルの巨大な光の槍を耐えきるほどの防御力を誇り、護衛として龍神の片割れであるリリスが控えているためほとんど隙がない。ただし、ほかの超越者に比べれば1枚も2枚も劣ると評されており、龍神化の鎧を壊せなかったことから能力抜きの力では戦闘系の神クラスにはおよばない模様。
- 実力面もさることながら、ルシファーの直系という血筋から悪魔に対する強い影響力を持ち、組織の長を勤められるだけのカリスマ性もある。各勢力や現体制に不満を持つ者たちを煽りたて、各所で騒動を起こすその姿はアザゼルに「扇動の奇才」と評され、大衆を惹きつけ愛されるイッセーとはまさに対極に位置する存在である。
- 孫のヴァーリに怯える息子ラゼヴァンを唆して虐待を行わせたため、ヴァーリからは殺意と憎悪を向けられる。そのあまりにも下種な性格と底なしの悪意から、敵対関係にある者たちはもちろんのこと、協力関係にあった邪龍たちからも激しく嫌悪されており、特に天龍クラスの筆頭格邪龍を長期間御するのは能力的にも不可能だったこともあって、最後には3体全員に見限られて離反されている。目的の遂行だけに集中せず面白半分で余計な物に手を出してしまう癖があり、この行為で散々恨みを買ったことが後述の末路に繋がる。
- 初代魔王が亡くなった後、魔王筆頭のルシファーの王子でありながらルシファーの息子として立つことを拒絶し、政治、軍事の両面で直接の指揮を執らず、政治を他の魔王の一族に、公務をルキフグス家当主に任せたまま隠棲生活を送り続けてた。魔王軍と反政府軍の内戦のときも戦争関与の姿勢は微塵もなく、ルシファードにある魔王ルシファーの居城でビドレイドと最後の会話を交わし、サーゼクスたち反政府軍が攻めてくる前に、息子のラゼヴァンと共にルシファードを去った[108]。
- 今まで生きる目的を見出せず、永遠に近い生に飽きており、大戦以降は自堕落に生ける屍同然の暮らしを送っていた。だが、第3章で発覚した乳神がいる未知の異世界「E×E」の存在をユーグリットから教えられ、異世界へ侵攻して唯一絶対の大魔王となり、ユートピアを築くことを目標に活動を開始、その障害となるグレートレッドを排除するための戦力として最強の魔獣であるトライヘキサを利用しようと考える。
- 発見したトライヘキサに対して聖書の神が施していた封印を解除するために聖杯を求め、吸血鬼に接触を図り、ツェペシュ派のクーデターに協力して秘密裏にヴァレリーに宿っていた「幽世の聖杯」の1つを強奪。聖杯の力で過去に滅ぼされた邪龍たちを復活させたうえ、吸血鬼を改造して生み出した量産型邪龍を使ってツェペシュとカーミラの城下町を攻撃する。冥界ではアグレアスを強奪すると共に隣接するアウロスでも破壊活動を行い、煉獄で母リリスが隠した生命の実と知恵の実を盗み出したついでに天界に攻撃を仕掛ける。
- 天界に攻め込んだ折、アーシアに危害を加えたことでファーブニルの逆鱗に触れて傷を負い、さらに今まで小馬鹿にしてきたイッセーに手痛い反撃を受けたことで認識を改めるが、その際にファーブニルから「毎晩ファーブニルに殺される夢を見る」という呪いを掛けられ、夜な夜な魘され精神的に追い詰められていく。ファーブニルに備えてリリスを強化するために、誘拐したイッセーの両親を人質にして兵藤家にいた彼女の素体であるオーフィスを襲撃したが、焦って杜撰な計画を実行したことでヴァーリにアグレアスを見つけられてしまう。「D×D」の奇襲を察知し、ディハウザーと共にアグレアス最上層でイッセーを待ち受け、息子が悪魔に転生した事実を両親へ暴露し、更に強制的にドラゴン化した姿を見せることで親子の絆を叩き壊し、彼を絶望させようとする。しかし、2人がイッセーが悪魔と知っても息子だと信じたことで目論見を打ち砕かれてしまい、自分が全く理解できない「家族の絆」を突きつけられて錯乱する。両親に支えられて龍神化したイッセーに重傷を負わされたうえにディハウザーに裏切られ、再起を図って逃亡するもアジ・ダハーカとアポプスに離反された挙句、自分の護衛でもあるリリスにも職務放棄されてしまう。アザゼルたちに無様な命乞いをしたが当然聞き入れられず、「神器無効化」の対策を講じてきたヴァーリに追い詰められ、さらに自分を追って現れた逆鱗状態のファーブニルに両足を潰され、身動きが取れなくなった状態で全身を噛み潰される。
- しかし、自身の死すらも想定の範囲内で、死後に自らの魂のエネルギーを用いて量産しておいた偽赤龍帝軍団を起動するとともにトライヘキサの封印を強制的に解除するよう細工を施し、「邪龍戦役」を引き起こすことになる。また、生前には「E×E」へ各勢力の転送術式の情報に挑発的な文言を添えて送っていたことが明らかになっており、死してなおその悪意は世界に新たな禍根を生み出している。加えて、自身が隠していた研究施設と母リリスを、ハーデスら地獄の盟主同盟に利用されてしまう。
- ユーグリット・ルキフグス
- 「番外の悪魔」ルキフグス家の出身の青年。グレイフィアの40年以上年下の実弟で、同じ色の銀髪を持つ。実力でも魔王クラスを自負しており、姉にも劣っていないと語っている。
- 度を超えたシスコンで、魔王軍と反政府軍との内戦では、旧ヴァレフォールでダマイドスの陣地に向かうサーゼクスの前に立ちはだかり、好戦的なオーラと敵意と殺意を向けた瞳を向け強大な魔力砲弾を繰り出すが、サーゼクスには何なく打ち消され首筋に手刀を当てられて気絶した。グレイフィアがサーゼクスと結婚したことで心の均衡を崩し、姉の処女を奪ったサーゼクスを「薄汚いグレモリー」と激しく嫌悪し、肖像画のサーゼクスの顔を何度も短刀で突いていた[108]。トライヘキサに関する論文を書いていたロスヴァイセを、容姿が姉に似ている所があるから自分の姉になってくれる存在だと考えて付け狙うなど、行動も思考ももはや常軌を逸している。
- 戦争後は行方をくらまし、生死不明であったが、冥界で人気になったイッセーの活躍を知って自分の好きなように生きたいと考えるようになり、隠棲していたリゼヴィムに接触し、英雄派が入手したオーフィスの力と異世界「E×E」・聖杯・トライヘキサについての情報を提供する。邪悪な存在である「悪魔」を世界に知らしめるためにリゼヴィムに協力している。学校教育が必要なのは上級悪魔だけだという価値観を持つため、せいぜい中の下程度の仕事にしか就けない下級悪魔のために学校を作ることを疑問視している。
- サマエルの呪いで消滅したと思われていたイッセーの元の肉体の極一部を次元の狭間から回収。この肉片から聖杯の力で情報を抽出することで製作したレプリカ「赤龍帝の籠手[注 84]」を所有しており、禁手化して「赤龍帝の鎧」になることもできる。自らが戦闘時に利用するだけでなく、「譲渡」で邪龍たちの能力を強化してテロに利用する。このレプリカはオリジナルに性能が大きく劣るものの、持ち主のスペックが16巻時点のイッセーを圧倒的に上回っていたため、ルーマニアにおける初戦では魔王クラスとしての全力を出すことなく通常の鎧で「真紅の赫龍帝」を圧倒してみせる。
- 初登場時の14巻では、ニルレムを率いて駒王学園を襲撃、レイヴェルたちを誘拐しグレンデルを呼び寄せて一戦交えて撤退している。16巻にて吸血鬼の街でイッセーと交戦した際にはレプリカの鎧を操り前述の通り圧倒していたが、彼の新能力「白龍皇の妖精達」に翻弄され、本気を出そうとしたところでリゼヴィムの指示を受けて撤退。17巻では隔離されたアウロスを襲い、アウロス学園に捕縛されていた魔法使いたちを自爆させることで自らの思想にそぐわない学校を破壊、ロスヴァイセを誘拐して逃走を図り、追ってきたイッセーと再戦する。だが、飛龍に赤龍帝の力まで対応させたイッセーに追い詰められ、ロスヴァイセに反撃されて動きが鈍ったところで、「ロンギヌス・スマッシャー」の直撃を受け戦闘不能になり、レプリカ「赤龍帝の籠手」を失って冥界政府に捕縛される。
- 捕縛されてから尋問官に姉であるグレイフィアを指名し、彼女から苛烈な尋問を受けているが姉と一緒に過ごせるのが嬉しいのか終始ご機嫌であるらしい。その後は服役中で、おそらくは今後も外には出られないだろうと言われている[138]。大変な迷惑を被ったロスヴァイセにはその後も嫌悪感を持たれており、酒に酔った彼女に「クソシスコン野郎」と罵られている。
- 作者の石踏は、ユーグリットのシスコンぶりについて「自分でも書いていて若干引いた」と感想を漏らしている[139]。
- 「大罪の暴龍(クライム・フォース・ドラゴン)」グレンデル
- デンマークの伝承に登場する、黒い鱗に銀色の双眸を持つ巨人型の邪龍。頭のネジが外れているため戦うことと殺すことにしか興味がなく、自分が死ぬことすら嬉々として楽しむ。かつて暴虐の果てに初代ベオウルフに滅ぼされたが、聖杯の力によって現世に蘇った。特徴を象徴する色は深緑。
- 高い攻撃力と防御力を誇り、特に鱗はドラゴンの中でも最硬クラス。復活前から龍王クラスの実力者だったが、聖杯の力でさらにパワーアップしており、各種魔法への耐性のみならず龍殺しへの耐性も非常に高くなっている。特殊な能力は持たないが、強力な火炎と巨体に似合わぬ素早い動きを生かした肉弾戦を得意とする。頭部半分を残してほぼ全身が消滅しても生存する驚異的なしぶとさや、その状態でも戦闘を続行しようとする異常なまでの戦意を持つ。
- 初登場時は「ニルレム」による駒王学園襲撃に協力し、「真紅の赫龍帝」のイッセーと1対1の肉弾戦を繰り広げ、自分で課したルールを勝手に破ってその場にいた全員に戦いを挑むが制限時間が来たため撤退、そのままヴァーリチームとの交戦権をかけて味方であるはずのアジ・ダハーカと戦う。2度目はツェペシュ城でオカルト研究部と戦い、リアスの新技「消滅の魔星」を受けて肉体の大半を失ってなお戦意を見せたが、クロウ・クルワッハに言い含められ退散する。3度目のアウロスでは学院への襲撃を担当しヴリトラの不在で力を発揮できない匙を痛めつけ、助けに入った生徒の親たちを蹴散らしていたが、駆けつけたサイラオーグに妨害される。禁手化したサイラオーグや真「女王」化したイッセーと戦い、ヴァルブルガの奇襲で重傷を負ったサイラオーグを嬲るが瀕死でも戦意の衰えない彼に恐怖を抱く。逃亡を図るも2人の猛攻で逃げる隙すら与えられず致命傷を負い、小猫によって赤龍帝の宝玉に魂を封印される。
- 後に量産型グレンデルが生み出される。通常の量産型邪龍に比べれば数段強力だが、意思を持たずオリジナルよりは遥かに弱い。
- 「宝樹の護封龍(インソムニアック・ドラゴン)」ラードゥン
- ギリシア神話に登場する魔物の王テュポーンの子の1体で、巨大な木の姿に赤い双眸の邪龍。結界や障壁を得意とする。元は黄金の果実の守護者で、初代ヘラクレスの試練で邪毒蛇ヒュドラの毒を口に投げ込まれて殺されたが、聖杯の力によって現世に蘇る。
- 展開する防御障壁は通常の禁手のイッセーでは破壊できないほどの強度を持ち、しかも本体も硬く、障壁込みならグレンデルよりも硬いと自称する。障壁は同時に複数を何度でも張り直すことができ、力を高めようとする前に攻撃を封じられるためパワータイプにとっての相性は最悪である。
- 17巻のアウロス襲撃では、レプリカ「赤龍帝の籠手」で増幅した力でアウロスとアグレアスを丸ごと覆う巨大な結界を張り、さらに学園前にグレンデルと組んで現れイッセーと戦うが、ユーグリットに呼ばれて撤退。18巻の天界攻撃で、イッセー、ゼノヴィア、アーシアを除いたグレモリー眷属と突如として乱入してきた曹操との戦闘を行う。途中、グレンデルを基にした新型の邪龍を3体召喚するがそれも殲滅され、曹操の技術で翻弄された末に結界を張りなおした一瞬の隙をつかれて、自分がすっぽり入る大きさの穴の中へ「馬宝」で転移させられ、身動きが取れなくなったところでリアスの「消滅の魔星」で結界ごと滅ぼされ、魂はグレンデル同様、小猫により宝玉に封印される。その後は量産個体が開発されている。
- 「霊妙を喰らう狂龍(ヴェノム・ブラッド・ドラゴン)」八岐大蛇(やまたのおろち)
- その尻尾から聖剣「天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)」を生み出したといわれる日本神話の邪龍。8本の首だけでも十数メートルと大型のドラゴンに匹敵する巨体を誇り、それぞれの目からは血の涙を流している。
- 牙や血液に対象の魂まで汚染する猛毒を持ち、体からも毒の瘴気を放つ。その毒はサマエルほどの毒性はないが、危険であることには変わりない。高い再生能力により頭部を破壊されても短時間で元通りになるうえ、8本それぞれが個別の強い意思を持つため頭部を失ったままでも行動できる。
- 過去に既に討伐されているが、クリフォトの手で復活して魂を2つに分けられ、片方は強奪してきた天叢雲剣を改造する形でその剣に宿り、残り半分は神滅具「紫炎祭主による磔台(インシネレート・アンセム)」に取り込まれる。剣に宿ったものは、最終的に八重垣の身体や心を乗っ取るかのごとく漆黒のオーラを放つ魔人と化すも、最終的にエクス・デュランダルとアスカロンの相乗効果を得たオートクレールにより浄化される。神滅具に宿った方は禁手化により200メートルにまで巨大化し、邪龍でありながら聖遺物の炎を上げる代物と化すが、グレモリー眷属の猛攻によって消滅する。
- 「外法の死龍(アビス・レイジ・ドラゴン)」ニーズヘッグ
- 北欧の世界の最下層にある氷の国ニヴルヘイムに生息していた伝説の邪龍。黒い鱗と黄土色の蛇の腹をした長細い蛇タイプのドラゴンで、口からは異臭を放つ唾液を垂れ流し、激昂すると体から瘴気を発生させる。討伐しても何度も蘇る非常に厄介なドラゴンで、あまりに執念深いためラグナロクが来ても生き残るだろうとも言われており、記録では最後に討伐されたのが数百年前で、自力で蘇ったのか聖杯の力によって蘇ったのかどちらなのかは不明。貪欲な性格で、かなりの悪食。
- 釣りをしていたイッセーの両親を襲い、彼らを人質にして無抵抗のオーフィスに重傷を負わせるが、唐突にクロウ・クルワッハが兵藤邸を訪れたため撤退。アグレアスでグレモリー眷属と戦うこととなり、逆鱗状態の「真紅の赫龍帝」のイッセーと「深紅の滅殺龍姫」のリアスの攻撃で一時重傷を負うものの、密造されたフェニックスの涙で回復して有利に戦況を進めようとしたが、再び現れたクロウの怒りに触れたため叩きのめされ、終始戦慄したまま始末される。
- 八重垣 正臣(やえがき まさおみ)
- 紫藤トウジの部下だった元「教会の戦士」。人間の男性で、長い黒髪が特徴。名うての剣士であり、ゼノヴィアと互角以上の斬り合いをしながら他の敵を牽制するなど優れた技能を持っている。
- 10年ほど前、駒王町でクレーリア・ベリアルと恋に落ちてしまう。だが当時の状況で悪魔との恋愛が許されるわけはなく、仲を引き裂こうと説得する教会や悪魔側と対立することになり、どちらが先に手を出したかは定かではないものの、最終的に粛清され命を落とした。
- しかし、時を経て聖杯の力により復活、修復中だった聖剣「天叢雲剣」を強奪し、その剣に改造を施して「霊妙を喰らう狂龍」八岐大蛇を宿らせ、当時の関係者に復讐を果たすべく駒王町の教会やバアル家の者を次々に襲撃する。最後の1人となったトウジに八岐大蛇の毒で重傷を負わせ、天界に搬送され治療を受ける彼の命を狙ってクリフォトと共に天界に攻め込み、魔人と化した状態でイッセーたちと戦うが、オートクレールの浄化の力を受けて敗れる。クレーリアの幻影と邂逅したことで彼らと和解し、同時にトウジへの復讐心も消えたが、その矢先にリゼヴィムに胸を貫かれて消滅してしまう。
クリフォト離脱
- リリス
- →詳細は「§ リリス(ドラゴン)」を参照
- 「三日月の暗黒龍(クレッセント・サークル・ドラゴン)」クロウ・クルワッハ
- →詳細は「§ クロウ・クルワッハ」を参照
- 「魔源の禁龍(ディアボリズム・サウザンド・ドラゴン)」アジ・ダハーカ
- →詳細は「§ アジ・ダハーカ」を参照
- 「原初なる晦冥龍(エクリプス・ドラゴン)」アポプス
- →詳細は「§ アポプス」を参照
隠れ禍の団
- 「ネビロス」
- サタナエルによる「禍の団」結成最初期から組織に関わっていた正体不明の存在。内戦時代の「ネビロス家」当主で現在まで行方不明のザオロマ・ネビロスであるとも、研究と頭脳を受け継いだ子供か弟子だとも言われているが、ネビロス家は情報をほとんど外に出さないため、詳細は分かっていないに等しい。
- 極めて優秀な技術力を持ち、アースガルズの魔術研究、アジュカ・ベルゼブブの頭脳、グリゴリの技術力を駆使した結界を出し抜くだけのアンチ結界技術を提供したほか、旧魔王派幹部と交渉してフリードに用いられた合成獣技術をもたらしたものの破談、その後はクリフォトでリゼヴィムだけに接触し、異世界の扉を開くためのアドバイスをしたとされる。「禍の団」「クリフォト」の崩壊後は、「隠れ禍の団」としてハーデスら地獄の盟主連合に接触して技術を流している。己の研究を突き詰めただけで、「D×D」と敵対しているつもりも正面から戦うつもりもなく、捕まったなら欲しい情報を渡すことで戦いを回避したいと思っている。
ドラゴン
二天龍
- 「赤い龍(ウェルシュ・ドラゴン)」ア・ドライグ・ゴッホ
- 声 - 立木文彦
- 二天龍のうちの1匹で、「赤龍帝」の二つ名を持つドラゴン。現在は神滅具「赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア」に魂を封印されており、神器の宿主のことも赤龍帝と呼ばれている(現在の宿主はイッセー)。特徴を象徴する色は赤。
- 「倍増」「譲渡」「透過」の能力を持ち、あらゆるものを焼き尽くす「燚焱の炎火(いつえきのえんか)」という絶技を有している。口から吐き出す大質量の火炎には、今の相棒の影響で「ウェルシュドラゴン・フレア」と名付けている。ただのオーラ砲撃1発でも上級悪魔クラスが束で吹き飛ぶほどの威力があり、強敵相手の戦闘では一部に「透過」を付与したオーラ連弾で隙を突きながらダメージを与えていく。なお、正面から堂々とやり合ってくる相手の場合や、後始末が大変になる市街戦の際には必殺技の「燚焱の炎火」は使わないことに決めている。
- 登場当初は厳格なイメージがあったが、次第にイッセーの影響で「乳龍帝」「おっぱいドラゴン」と呼ばれるようになり、さらにロキ戦ではイッセーと共に乳神の声を聞いてしまったことで正気を疑われる、歴代赤龍帝に「おっぱいドラゴン」の件についてからかわれる、宿主のパワーアップがすべて乳関連で起こるなどの苦難が続き、そのプライドの高さ故に心労から精神的に不安定になり、定期的にドラゴン専門のカウンセリングと投薬治療を受けることとなる。「魔獣騒動」の際にイッセーの肉体を作り直したことで消耗して眠りについた後、グレンデルとの初戦で目覚めた際には心労が極地に至って一時的に幼児退行を起こし、記憶を失っていたにもかかわらずおっぱいへの恐怖を見せる。しかし、16巻ではアルビオンと意気投合した結果苦しみを分かち合い、遂におっぱいに対する恐怖を克服する。偽物の赤龍帝の鎧が登場した際は「乳や尻での悩みを理解できない二天龍は存在してはならない」と少し変な怒り方をする。とはいえ、イッセー自身のこともさることながら、変態化したファーブニルのことなどもあって、何かと心労は絶えない。
- 精神に多大なダメージを与えられたものの、現在の宿主であるイッセーのことは自分を1つの存在として扱ってくれることから基本的に気に入っており、イッセーがサマエルの血を浴びてしまい肉体が滅んでしまったときには、イッセーのことを「最高の赤龍帝だった男」と称える発言をし、17巻でユーグリットに自分に鞍替えしないかと誘われた際は、ここぞとばかりにイッセーへの不満を赤裸々に語るが、「それでもお前よりも、歴代の誰よりもずっといい」と評すなど、その信頼関係は揺らぐことはない。16巻で宿主と共に「D×D」にメンバー入りしている。
- 往年の誇り高さは今でも健在で、18巻でイッセーがリゼヴィムに「透過」の力で一矢報いた際に、自分たちはその気になればただの暴力で世界を滅ぼすことができ、それをしないのは今の生き方を楽しんでるからだと述べたうえで、「神如きが、魔王如きが、俺たちの楽しみの邪魔をしてくれるなよ」と、かつて二天龍が三大陣営の戦争のさなかに放った言葉を投げかける。
- 生前にティアマットから借りたアイテムを封印された際に散逸させてしまっており、そのことに負い目を感じているため彼女には頭が上がらず、封印されてからも宿主に頼んでずっと逃げ回っていた。しかし現代で遂に見つかってしまい、イッセーにその補償を押しつけることになってしまったため申し訳なく思っている。
- 「アザゼル杯」予選終盤でイッセーが簡易版アムリタを飲んだことで、一時的に封印された力を開放し制限時間付きで実体を持って復活できるようになる。全身から放たれるオーラは寒気がするほど濃密かつ凶悪なもので、疑似龍神化のイッセーと同等以上である。「アザゼル杯」のルールではイッセーと同一個体で、彼の能力の1つとして扱われ、生身での試合参加が認められている。「王たちの戯れ」チームとの一戦が復活後の初戦となり、目から透過や倍増を込めたドラゴンのオーラを放ち、羽ばたき1つでアポロンの神のオーラを逸らし、テュポーンの極大の稲妻さえもほぼノーダメージで受けきるほどの力を見せ、神話レベルの激戦を繰り広げ「王」をリタイアに追い込み「燚誠の赤龍帝」チームを勝利に導く。「地獄の盟主連合」との戦いでは、ニュクス、タルタロス、偽アルビオンを倒しており、「アザゼル杯」本戦ではクロウ・クルワッハと戦う。
- 「赤龍帝」は、エンテイ(炎帝)に由来している[140]。
- 「白い龍(バニシング・ドラゴン)」アルビオン・グウィバー
- 声 - 竹内良太
- 二天龍のうちの1匹で、「白龍皇」の二つ名を持つドラゴン。現在は神滅具「白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)」に魂を封印されており、神器の宿主のことも白龍皇と呼ばれている(現在の宿主はヴァーリ)。特徴を象徴する色は白。
- 「半減」「吸収」「反射」「減少」の能力を持ち、神すら怖れる猛毒をその身に宿している。睨むだけで相手の攻撃を「半減」して勢いを殺すことが可能。しかし、自身の「毒龍皇」としての性質を嫌悪しており、ヴァーリの覚悟に触れるまで実に2000年以上、毒蛇を意味する「グウィバー」の名と猛毒の力を封じていた。
- かつての宿敵であったドライグの「乳龍帝」騒動に加え、自身も宿主のヴァーリの不用意な発言が原因でオーディンに「ケツ龍皇」というあだ名をつけられてしまうなど心労が絶えず、一時は失語症にまで陥っていた。そのため、歴代の白龍皇が「赤龍帝被害者の会」の設立を唱える事態となっている。
- 15巻ではドライグと同じくカウンセリングを受けており、玄奘三蔵に悩みを打ち明ける。相談を聞いた玄奘三蔵からドライグと語り合うことを提案され、16巻でドライグとお互い心が癒えるまで話し合い和解、ドライグと共に乳と尻を克服する。宿主と共に「D×D」に入っている。
- 「邪龍戦役」ではアジ・ダハーカが展開した幻術を討ち破ったヴァーリの覚悟に触発され、自身がかつて捨てた名を受け入れ、共に魔王化に至る。さらに魔王化に覚醒した影響により、「地獄事変」の頃にはドライグと同じく復活を遂げ、顕現化が可能になる。復活初戦では偽ドライグと戦い、強大な火炎の球を「半減」で松明の明かりまで弱体化させ、オーラ砲撃で土手っ腹に大穴を開けるなど圧倒的な差を見せつける。
- 『堕天の狗神 -SLASHDØG-』にも登場。ヴァーリがまだ幼く未熟だったため、アザゼルが用意した白いドラゴンのぬいぐるみ状のデバイスを利用して周囲と意思疎通を行なっていた。なお、このぬいぐるみは5年後、ヴァーリの引っ越しの手伝いを悪魔の初仕事として担当したイングヴィルドに報酬として渡される。
- 「白龍皇」は、ライコウ(雷皇)に由来している[140]。
五大龍王
- 「黒邪の龍王(プリズン・ドラゴン)」ヴリトラ
- 声 - 岩澤俊樹
- 五大龍王の1匹。かつて須弥山の帝釈天と戦い、ヴァジュラの雷に焼かれて一度倒されている。特徴を象徴する色は黒。
- 龍王の中ではパワーは弱いほうだが、直接的な攻撃よりも特異な炎の能力を多く持ち、技の多彩さや異質さでは随一とされ、捕らえる力に長けており、黒炎を身に受ければ命を吸いとり燃え尽きるまで絡みつくと言われている。赤い瞳の黒い蛇の姿を持つ東洋タイプのドラゴンで、普段は人間大で匙の影から現れて意思疎通を行うほか、「龍王変化」状態では黒炎の肉体を持つ大きなドラゴンの姿となる。邪龍でもあり、あまり良い伝説を遺しておらず、口調も冷徹で怖しい印象を与えるが、現在のところ龍王の中ではまともな性格の持ち主として描かれており、14巻での幼児退行したドライグの覚醒や17巻での歴代白龍皇の説得にも協力している。
- 魂を分割された上、複数のヴリトラ系神器に封印されていたが、7巻にて匙が所有していた「黒い龍脈」を核に「邪龍の黒炎」「漆黒の領域」「龍の牢獄」を統合した結果、邪龍特有のしぶとさによって奇跡的に意識が目覚める。自身の意識が表に出ている間は匙の左目が赤く変化する。
- 意識の覚醒後は宿主である匙を「我が分身」と呼んでおり、宿主との関係は良好。16巻で宿主と共に「D×D」に入り、17巻では匙の決意を見届けて共に禁手に至る。「アザゼル杯」で「燚誠の赤龍帝」チームと対戦することになったときには匙と共にドライグに決闘を申し込み、全力の戦いの末に宿主が力を使い果たしてなお立ち向かおうとする姿に涙を流し、イッセーに宿主の友人として介錯するよう頼む。
- 「黄金龍君(ギガンティス・ドラゴン)」ファーブニル
- 五大龍王の1匹。北欧出身のドラゴン。司る色は金。かつて魔帝剣グラムで滅ぼされ、北欧の神々の手で復活している。西洋タイプのドラゴンでありながら翼を持たないため飛行能力はないが、身体能力は高く、口から黄金のオーラをはいて攻撃する。
- 自分にとって最高の宝を死守する気質を持ち、世界中の秘宝を集めていたコレクター。宝物庫のひとつは幻の山とされる「龍の山脈」に存在する。アザゼルとの契約時などに伝説のアイテム(レプリカも存在する)を大量に要求しており、自分も戦闘時に使用するほか契約者も要請と対価があればそれらを使用することができる。比較的おとなしい温厚な性格で、ドラゴンとしては珍しく戦闘には興味を示さず、アーシアが「悪い方」と判断するような外道が相手でもない限り全力を出すことはない。
- アザゼルとの「契約」によって人工神器「墮天龍の閃光槍(ダウン・フォール・ドラゴン・スピア)」に魂を封じられていたが、アザゼルが「神の子を見張る者」の総督を辞任したことを受け、新たにアーシアとパンツを対価に契約する[注 85]。数多くの変態が登場する作中でも飛び抜けた変態で、性欲の塊であるイッセーですらあまりに変態すぎると酷評し、今では「誰かこいつを確実に倒せるドラゴンスレイヤーを持ってきて」と願うほど。その言動から付いた新たな別名は「パンツ龍王」。尻へのトラウマを抱えていた頃のアルビオンにとっては、ドライグが思わず奴の言葉を聞いたら心が死ぬと警告するほどの危険物。17巻においては、アーシアのパンツを用いて歴代白龍皇を説得して別の道に引き込み、パンツ料理で量産型邪龍を号泣させる、25巻ではパンツを食べて謎の発光現象を起こし、パンツを食べて口から小型ファーブニルを100単位で生み出してアルテミスのパンツを狙う(真2巻ではミニアーシアを背中に乗せたバージョンが登場)など、色々と不可思議かつ酷い現象を引き起こしている。
- ドライグによれば、昔は現在のような変態ではなかったらしく、かつてのファーブニルを知る者たちからも変わったと口を揃えて言われている。事実、アザゼルと契約した頃はまだ普通に宝物を要求しており、なぜ変態化したのかは不明。ただ、アザゼルとの契約中に頑丈な龍王相手なら大丈夫だろうと無茶な実験が行われた事実が判明しており、リアスたちからはそれが原因ではないかと推測されているが、アザゼルは復活時に何らかのミスがあったに違いないと主張し否認している[141]。
- 恐ろしげな見た目の自分に対しても優しく接してくれるアーシアのことを大層気に入っており、「アーシアたん」と呼んでいる。アーシアからの信頼も厚く護衛として頼りにされているものの、対価があまりに酷いため彼女の精神に多大な負荷を掛けている。だがアーシアを守りたい気持ちは本物で、アーシアを傷つける行為それ自体が「逆鱗」に触れることを意味し、その状態になると身にまとうオーラは龍王クラスを超え、体内に収納してある伝説のアイテムの効果などを惜しげもなく使いながら、自らの負傷も顧みず戦闘を行う。16巻では「D×D」のメンバーになる。レーティングゲームのルールでは強力すぎて長時間の召喚ができないが、強烈な保護の意志によって自身が消えた後も能力と加護が呪いのように残ってアーシアを守り、神の攻撃だろうと生半可なものなら弾いてしまい全く通らない。
- アーシアを傷つけたリゼヴィムにはすさまじい殺意を向けており、天界での戦闘で彼に重傷を負わせたうえに悪夢を見せる呪いをかける。激戦の後遺症で意識の覚醒までしばらくかかるほどの重態ながら、リゼヴィムとの最終決戦ではオーラとなってアーシアの禁手化を促す。そして満身創痍の状態にもかかわらず執念だけで目を覚まし、逃亡したリゼヴィムの前に転移し追い詰め、その全身を噛み潰してとどめを刺す。その後は順調に回復し、「アザゼル杯」予選の頃にはもうすっかり元気になっている。
- 「アザゼル杯」にはアーシアの使い魔枠として出場する。予選の「王たちの戯れ」チームとの試合では、執拗にパンツを狙うことでアルテミスを苦しめる。本戦1回戦の「リアス・グレモリー」チームとの試合では、アーシアを狙ったクロウ・クルワッハと戦う。逆鱗を発動してもなおクロウには力およばなかったが、退場する瞬間までアーシアを守り抜き、最後の執念でクロウの左腕を噛み折る。
- 「黄金龍君」は、スイクン(水君)に由来している[140]。イメージはガメラのバルゴン+ゴジラのアンギラス[142]。
- 「天魔の業龍(カオス・カルマ・ドラゴン)」ティアマット
- 五大龍王の1匹で、龍王の中で唯一の女性のドラゴン。蒼穹のごとき鱗を持つ巨龍で、人間体は蒼い長髪に藍色の瞳の美女の姿を取る。司る色は青。
- 五大龍王最強と名高く、その強さは魔王と同等だと言われている。物語開始時点では唯一現役の龍王で、時折現れては好き勝手暴れているようだが、機転がきき討滅されずにいる。
- 150年ほど前から「盟友」アジュカ・ベルゼブブの各種ゲームにおいて重要なポストについており、レーティングゲームでは強制転移が起こらないようなイレギュラーに対処することになっている。「アザゼル杯」にも運営側として関わっている。
- 封印前のドライグに自分が収集していた伝説のアイテムの類を貸したことがあるのだが、ドライグが滅ぼされたために貸していた宝の数々も人間の盗賊に奪われて世界中に散らばってしまった。ドライグから返してもらえないなら「赤龍帝の籠手」の宿主を連帯保証人として肩代わりしてもらおうと考え、歴代の赤龍帝を追い続けていた。知り合いの黄龍の仲介で駒王学園を訪問して現赤龍帝のイッセーに接触を図り、ドライグを許す条件として、イッセーたちが大会で優勝した暁には各勢力に散らばったコレクションを取り返せるよう願うよう確約させる。運営側である自分はイッセーたちを直接手助けできないため代わりに黄龍を新メンバー候補として勧め、ドライグに今度逃げたら宿主ごと焼くと釘を刺す。
- 「西海龍童(ミスチバス・ドラゴン)」玉龍(ウーロン)
- 声 - 荒井勇樹
- 五大龍王の1匹で、「西遊記」に登場する玉龍。須弥山勢力に所属する。特徴を象徴する色は緑。細長い東洋タイプのドラゴンで、馬に姿を変え、その背に玄奘三蔵法師を乗せて天竺まで運んだことで知られる。テンションが高く愚痴が多い。口からは巨大な火炎や莫大なオーラの塊を吐いて攻撃する。
- 龍王の中では一番の若手であるが、大きな戦が起こらなくなった頃、他の龍王に先駆けて早々に隠居を決め込んでいた。しかし、「禍の団」のテロが活発化してきたため、それに対処するべく強制的に現役復帰させられ、かつての仲間である闘戦勝仏と共にテロに対処している。「D×D」にも参加し、「邪龍戦役」では仲間たちと日本の戦場に駆けつける。
- 「アザゼル杯」には「西遊記」チームの「兵士(5)」枠として嫌々参戦する。ザトゥージのチームと試合した際、「ファミリアボックス」でザトゥージにゲットされて洗脳されてしまい、同じチームの哪吒太子によって吹き飛ばされる。本戦1回戦の「明星の白龍皇」チームとの試合では、ジャンケンに負けて敵陣へ単騎で突貫する役目を負わされ、フェンリルとゴグマゴグから必死で逃走する羽目になり、涙目で鼻水を流しながら粘ったものの追い詰められてリタイアする。
- 「終末の大龍(スリーピング・ドラゴン)」ミドガルズオルム
- 五大龍王の1匹。アースガルズの悪神・ロキによって生み出されたドラゴンで、最強の魔獣フェンリルやニヴルヘイムの女王ヘルの兄弟。特徴を象徴する色は灰色。ドラゴンの頭部と長大な蛇の胴体を持ち、全長500〜600メートルにも達する、世界最大のドラゴンとされている。
- 世界の終末に動きだすものの1体であり、強大な力を持っているが、巨体と怠け癖のために使い勝手が悪く、北欧の神々に勧められるまま大半の時間を海で眠って過ごしており、稀に地上に出てくることがあってもほとんど寝ているだけだったという。数百年前に終末の時まで北欧の深海で過ごすことを宣言し表舞台から姿を消したため、同格のタンニーンですら2、3度ほどしか会ったことがない。惰眠をむさぼっている割には、なかなかの事情通でもある。
- 神々の会談襲撃の際には相手の親族ということで意識だけがイッセーたちの前に召喚され、寝ぼけながらも貴重な情報をいくつも齎し再び眠りにつく。襲撃本番では本体ではなく、ロキによって模造品が製造され、使役される。
- 「アザゼル杯」の際に強制的に現役復帰させられ、北欧の新主神ヴィーザルと契約して「王たちの戯れ」チームの「騎士」あるいは「兵士(5)」枠で参加。試合中はほぼ寝ているだけだが、巨体ゆえに居座るだけでも相手の障害物となり、「終末大帝の龍装(ラグナロク・アース・ベルセルク)」に力を貸すこともある。
邪龍
- 「三日月の暗黒龍(クレッセント・サークル・ドラゴン)」クロウ・クルワッハ
- ケルト神話の戦いと死を司るドラゴン。かつてアジ・ダハーカやアポプスとともに邪龍の筆頭格に挙げられていた存在で、「邪龍最凶」と謳われる。魔神バロールの元眷属。
- マイペースで好戦的な性格だが、依頼された仕事を果たすとそれ以上の手出しをしてこないなど、グレンデルと同じ邪龍とは思えないほど冷静で理知的な性格を見せている。基本的に単独での戦闘を好み、ヴァルブルガに少し軽口を叩かれただけで「ドラゴンを舐める者と戦えぬ」と言って戦意を喪失するなどプライドが非常に高い。義理堅いところもあり、後述の経緯で親交を得たタンニーンとは馬が合う。バロールの魂の一部を宿すギャスパーには、若干の興味を抱いている。実はオーフィス同様意外に食い意地が張っており、アーシアからバナナを貰ってからはそれが好物になる。
- キリスト教の介入により滅ぼされたとも、逃げ延びて深い眠りについているとも伝えられていたため、この真偽を確かめるためにヴァーリチームがグレモリー領の辺境を訪れたこともある。実は現代まで一度も滅ぼされることなく存在しており、元居た地を去った理由は単にキリスト教の介入が煩わしかったからというだけのもの。その後、永い期間に渡って人間界と冥界を修行と見聞を兼ねて巡っていたため、ドライグですらその強さが計れないほどに力量を高めており、現在の実力は天龍と同等クラスどころか完全に生前の二天龍を超えている。時間制限がある擬似龍神化のイッセーや「白銀の極覇龍」のヴァーリでは絶対に勝てないとされ、放たれる一発はイッセーの龍神化の攻撃すら上回る。戦いにのみ特化しすぎたとも言われ、アルビオンによれば技と術、速度では魔王化ヴァーリの方が上だが、攻撃や防御、単純な破壊力ならクロウのほうが上とのこと。狂えるグレンデルとニーズヘッグでさえ怖れるほどの存在で、「クロウの旦那」と呼ばれている。また、タンニーン曰く「人間を見すぎた」とのことで、昔とは大きく価値観が変わっているとされる。
- 本来の姿は王道ともいえるフォルムをした巨大な漆黒のドラゴンで、黒と金色のオーラを全身から放っており、両翼を広げた姿は威風堂々たる見惚れるほどの見事なもの。人型時の外見は、金色と黒色が入り乱れた髪で、双眸は右が金で左が黒という特徴的なヘテロクロミアを持つ、黒いコートに身を包んだ長身の男性。しかし、その力はどちらの姿でも全く変わらないため、当人は小回りの利く人型の方を好んで常時人間の姿でいる[注 86]。
- 特殊能力の有無は不明だが、近接戦闘・オーラ・炎というドラゴンとしての基本的な能力を極限まで高めている。肉弾戦を得意とする邪龍筆頭格一のパワータイプであり、パンチ1発で巨大なトライヘキサをよろめかせるという桁違いの怪力を持ち、膂力と炎の威力では「倍加」済みのドライグを超えている。膨大な戦闘経験の賜物で姿どころかオーラすら捉えられないほどのスピードの相手であっても、勘だけで攻撃を当てられる。莫大なまでのオーラを滾らせたドラゴンの右腕を横薙ぎに振るっただけで量産型邪龍や偽赤龍帝を1000単位で消し去り、濃縮したオーラの砲撃はレーティングゲームのフィールドを破壊して次元の狭間に亀裂を入れるほどの威力。炎も神を殺せる「白銀の極覇龍」の圧縮領域すら逆に破壊してしまうほどの出力を誇る。聖杯の強化を受けていないため「龍殺し」には弱いままだが、強化したアスカロンの力を持ってしても翼と皮膚の一部を吹き飛ばすのが限界という耐久力を誇る。
- 「ドラゴンの行く末を見たい」というのが主な行動理念で、そのためクリフォトに協力していたが、天界での戦いでそのやり口に嫌気が差したため真っ先に脱退する。戦闘後に天界より去り、多くのドラゴンを保護するタンニーンのもとに身を寄せしばらく食客となる。オーフィスを通してドラゴンの姿を見ようと兵藤邸をしばしば訪れるようになるが、クリフォトの小賢しい策謀でオーフィスが重傷を負い自分の目的を邪魔されたことに怒り、グレモリー眷属に協力してニーズヘッグを叩きのめす。その際に背中から感じる巨大なまでの勇姿を見たイッセーは認識を改めざるを得ず、見倣わなければならないドラゴンの一体として見なされるようになる。「邪龍戦役」終盤ではタンニーンへの義理から名のある存命の邪龍では唯一「D×D」側に協力することに決め、日本で曹操と共にトライヘキサの迎撃に参戦して多くの量産型邪龍と偽赤龍帝を屠る。
- 「アザゼル杯」では、強敵と戦わせることとバナナを定期的に貰うことを条件に「リアス・グレモリー」チームの「兵士」ミスター・ブラックとして参戦する。「アザゼル杯」基準での駒価値で「8」であり、通常の「悪魔の駒」換算なら「変異の駒」でもない限り眷属になんてできないほどだと予想されている。神クラスとも思うままに戦えるため、大会についてはルールがあることを除けば満足している。試合ではフィールドを破壊しかねないほどの圧倒的なパワーで並いる対戦相手を蹂躙し、「明星の白龍皇」チームとの試合では後衛のオフェンスとしてリアスの護衛を務め、プロモーションすることなく拳とオーラと炎というドラゴンの通常攻撃のみで魔王化したヴァーリと戦う。全身から血を流しながらも戦意が薄れず、ヴァーリも最大限に敬意を払うようになったが、「王」のリアスがリタイアしたことで肝心の決着はつかなかった。その後、「燚誠の赤龍帝」チームと「王たちの戯れ」チームの試合でドライグが顕現したのを目の当たりにしたことで、赤龍帝たちを倒すためにメンバーとの連絡を絶って修練を積む。本戦1回戦の「燚誠の赤龍帝」チームとの戦いでは、アーシアを倒すようにリアスから指示され、本気のファーブニルと戦うためにあえてリアスからの指示を宣告する。アーシアの回復をものともせずに逆鱗を発動させたファーブニルを圧倒し、戦闘不能にさせたものの、執念ともいえる意地で食らいつかれて左腕を骨折する。負傷が残ったまま顕現化したドライグと戦うが、リアスがイッセーに敗れたことで決着を付ける前に試合が終了する。大会が終わったのでチームからは離れたが、タンニーン、リアス、アーシアには借りがあるとして呼ばれればまた現れると約束し、高難度の任務か強敵が相手の場合に限り素直に協力する姿勢を取っていて、「地獄事変」ではロンドンで(2代目)アジ・ダハーカを相手にする。また、ボーヴァから弟子入りを請われ、タンニーンの息子を鍛えることに興味を持ってその頼みを聞き入れて[72]、「龍の山脈」に送り込んで修行させている。
- 「魔源の禁龍(ディアボリズム・サウザンド・ドラゴン)」アジ・ダハーカ
- ゾロアスター教最大の悪神アンラ・マンユによって産み出された、邪龍の筆頭格に数えられる3つ首で6枚の翼を持つ黒いドラゴン。ゾロアスターの善神の軍勢に牙を剥き、英雄スラエータオナによって封印に近い形で滅ぼされたと言われているが、聖杯の力で復活する。
- 首それぞれに意思があるようで、内2人はかなり口が悪く、リゼヴィムを口汚く罵ったり煽るような言動をしている。普段はリゼヴィムのように人を小馬鹿にした態度が目立つが、幻術で生み出した甘美な世界の誘惑を断ち切った者は好敵手として認め真摯に向き合う。また、クロウ・クルワッハと同様、シンプルに強敵とケンカすることだけを望んでおり、自分の戦いを邪魔されることを嫌い、敵よりも水を差してきた味方の方に怒りを覚える性格である。
- 千の魔法を操ったと伝えられる通り、魔法力については神の領域に達しているほどで、数にして5桁におよぶ空一面を覆い尽くすほどの魔法陣を同時に生み出し、そこから禁術をも織り交ぜた多種多様な魔法を放出できる。炎、氷、百雷、暴風、闇、光といったあらゆる属性の攻撃魔術、ドクロを形作る紫色の炎、呪詛にまみれた突風、暗黒色の雷、血の涙を流す呪われた聖母、見つめられるだけで命を奪われかねない1つ目の巨人などの召喚、といったこの世の全ての不吉を体現した禁止級の魔法は、どれも直撃すれば骨も残らないような威力を誇る。さらに、攻撃魔法以外でも時間や空間の魔術[注 87]、欠損部位すら治す再生魔術[注 88]、極めて現実に近い精巧な幻術といった様々な禁術に精通する。世界中の強者と戦ってきたヴァーリチームの面々からも「今まで戦ってきた中で一番強い」と評され、20巻時点の実力は天龍に匹敵するほどで、リゼヴィムより遥かに強い。全身から血を流していても笑っているなど、グレンデルと同様のしぶとさと狂気を持つ。
- 聖杯の力によって現世に蘇りヴァーリチームを襲うが、駒王町での一戦を終えたグレンデルが横槍を入れてきたため、交戦権をかけて仲間割れしている間に逃げられてしまう。17巻ではレプリカの「赤龍帝の籠手」で底上げされた力を使い、アウロスに集まった魔法使いたち全員の魔法力を封じたうえに、ラードゥンの結界に包まれたアグレアスとアウロスの時間を隔絶することで外界と遮断し、18巻の天界襲撃では魔法で外部からの侵入や階層間の自由な移動を妨害する。その後はアポプスとともにリゼヴィムを見限り、彼が異空間に隠していた聖杯を盗み出す。
- 「邪龍戦役」では偽赤龍帝に増幅された魔法力を利用して結界をも素通りできる転移魔法を使い、トライヘキサらと共に様々な勢力の世界を襲撃、終盤は分裂したトライヘキサの1体と共にヨーロッパへ向かう。「白銀の極覇龍」を発動したヴァーリをも圧倒し、幻術で強烈なまでに待ち望んだ「平凡な家族と暮らす世界」を見せて陥れようとする。しかし幻術を破ったヴァーリを最大の好敵手と認識したことで自身の行動を詫びて本気で迎え撃ち、魔王化に成功した彼と死闘を繰り広げるうちに次第に劣勢に立たされ、魔法力が尽きてからも肉弾戦を挑むが、「サタン・ルシファー・スマッシャー」で肉体の大半を吹き飛ばされ敗北。戦いの中でヴァーリからも好敵手として認められ、数千年後に復活してヴァーリに再戦を挑むことを誓いながら消滅する。
- モチーフはキングギドラ[143][142]。
- 「原初なる晦冥龍(エクリプス・ドラゴン)」アポプス
- かつて滅んだ邪龍の1体で、その筆頭格に数えられる、地獄に深い関わりを持つドラゴン。真の姿は銀色の3つ目を持つ体長100メートル超の暗黒の大蛇で、人間体は黒い祭服を着た褐色の肌の美青年。強い闘争心の持ち主だが他の邪龍たちに比べればかなりクールな性格で、粗暴なだけの者と一緒に扱われるのを嫌う。クロウ・クルワッハと同じく、どれだけ危険な思想を持ち、危険な行動をしてきても、ドラゴンの誇りだけは決して捨てていない。
- 触れた物を溶かして消し去る闇を操る。天候を操作し、天空に作り出す闇の球体で太陽を覆うことで、すべてを飲み込む暗黒の大河を生み出す禁術「原初の水」を発動できる。この闇は非常に強力で、リゼヴィムでは無効化しきれなかった龍神の鎧を一部だが溶かしてしまっている。直接的な攻撃力は高くないと自称しているが、龍神化状態のイッセーの魔力砲撃と撃ちあえるほどのパワーも持っている。その正体はおぼろげな闇そのものであり、たとえ「龍殺し」の力を乗せた物であっても物理攻撃の効果は乏しく、超攻撃力で吹き飛ばすか太陽を冠する神の力を借りるかしなければ倒すことは困難[144]。実力は天龍クラスであり、リゼヴィムよりも遥かに強い。
- 聖杯の力によって蘇るが、リゼヴィムの制御から解放されつつあった。自由を得る対価として自身と関係のある冥府に降ってハーデスと契約し、冥府経由で煉獄へ侵入する手段をクリフォトへ伝える。さらにリゼヴィムへの嫌悪心からクリフォトを裏切り、彼が厳重に隠していたリリスの保管場所を探し出し、異世界「E×E」の情報と合わせてハーデスに密告する。「邪龍戦役」終盤では聖杯を手に分裂したトライヘキサの1体と日本へ向かうが、曹操やヴァレリーの活躍で聖杯を奪われる。真の姿を顕してイッセーとの一騎討ちに臨み、闇の領域による搦め手で「真紅の赫龍帝」のイッセーを圧倒して龍神化を使わざるを得ない状況まで追い詰め、無限の鎧とも互角の激闘を繰り広げるが、口から吐いた4つの闇の球体が「インフィニティ・ブラスター」と「ロンギヌス・スマッシャー」との波状攻撃に押し負けて敗北。邪龍として英雄に討たれたことに満足感を覚えながら、いつか再びイッセーと闘うことを望んで消滅する。
- 「大罪の暴龍(クライム・フォース・ドラゴン)」グレンデル
- デンマークの伝承に登場する邪龍。→詳細は「§ グレンデル」を参照
- 「宝樹の護封龍(インソムニアック・ドラゴン)」ラードゥン
- ギリシャ神話に登場する邪龍。→詳細は「§ ラードゥン」を参照
- 「霊妙を喰らう狂龍(ヴェノム・ブラッド・ドラゴン)」八岐大蛇(やまたのおろち)
- 日本神話に登場する邪龍。→詳細は「§ 八岐大蛇」を参照
- 「外法の死龍(アビス・レイジ・ドラゴン)」ニーズヘッグ
- ニヴルヘイムに住む邪龍。→詳細は「§ ニーズヘッグ」を参照
- アンセルムス、キュリロス、グレゴリオス、シメオン
- 通称「邪龍四兄弟」。4体とも黒いドラゴンで、アウロス学園防衛戦の時にファーブニルの「ディアボラ風アーシアたんのおパンティー揚げ」により改心したと思われる量産型邪龍。防衛戦後にアーシアと契約して使い魔になり、その時点では邪気が抜けていたという。名前はアーシアがキリスト教の歴代の聖人アンセルムス、キュリロス[要曖昧さ回避]、グレゴリオス[要曖昧さ回避]、シメオン[要曖昧さ回避]からとったもの。彼らからデータを取ることにより、ロスヴァイセは量産型邪龍を停止させる術式を完成させる。
- 偽者の二天龍
- アンラ・マンユ神が、戦力増強とプロパガンダに使うために二天龍を模して生み出したドラゴン。外見や体に流れるオーラと波動は生前の二天龍に近いが、その内側には邪龍のものが宿る。悪神としてのオーラがドラゴンの形をしただけの力の塊で、意思や感情のようなものは感じられない。龍王クラス以上の性能を与えられているが、急場しのぎすぎて二天龍としての特性は再現できておらず、強さでは二天龍の半分にも満たない。しかし、大本のアンラ・マンユが倒れない限り何度でも復活するという、本物には存在しない強力な再生力を有する。
- ロンドンで本物の二天龍を相手に戦うも力およばず、アンラ・マンユの敗北後に消滅した模様。
- 2代目アジ・ダハーカ
- 偽者の二天龍同様、「地獄事変」の終盤でアンラ・マンユ神が生み出した「魔源の禁龍」アジ・ダハーカの2代目であり、意思や感情を持たない力の塊。初代と同じく様々な属性魔法や禁術を使うことができるが、精度と威力は大幅に下がっている。ただし、偽者の二天龍と同じく強力な再生力を有している。
- ロンドンでクロウ・クルワッハと戦うも圧倒され、アンラ・マンユの敗北後に消滅した模様。
龍神
- 「無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)」オーフィス
- →詳細は「§ オーフィス」を参照
- 「真なる赤龍神帝(アポカリュプス・ドラゴン)」グレートレッド
- 『黙示録』に記された、夢幻の幻想から生じたとされる「夢幻」を司るドラゴンで、次元の狭間を統べている。「真龍」「D×D(ドラゴン・オブ・ドラゴン)」とも称される。全長100メートルほどの赤い巨体を持つ。作中では「E×E」を除いたあらゆる勢力で最強クラスの存在とされ、この世界では全盛期のオーフィスかトライヘキサでなければ戦いにならないと言われている。
- 普段は次元の狭間に棲んでおり、たまに実相世界に姿を現すことはあるが、基本的にはただ泳ぎ続けているだけで実相世界の生物や事柄には関心を示さないとされている。しかし、イッセーやオーフィスと共に訪れた冥界で超獣鬼に睨まれた時には「ガンをつけられたので気にいらない」と好戦的な意思を示していたため、イッセーからは「バイクを飛ばしている不良」に近い性格なのではないかと疑われている。
- シャルバの襲撃を受けたイッセーとオーフィスを疑似空間フィールドから助け、自身の肉体の一部を用いて、サマエルの呪いで滅んでしまったイッセーの肉体を新生させる。そのため、イッセーにとっては第二の父ともいえる存在である。
- 実相世界のことには無関心だったはずだが、イッセーに協力するなど僅かばかり変化が見られるようになっている。子供たちの夢を通じておっぱいドラゴンのことを知っており、イッセーを冥界に送り届けた後で「ずむずむいや〜ん」を連呼しながら次元の狭間へ去っていったため、ドライグの精神状態にさらなるダメージを与える。
- 最終章にて、次元の狭間に現れた異世界「E×E」の覇邪鬼神レガルゼーヴァに襲撃され、敗北して命を落とす。
悪魔
- 「魔龍聖(ブレイズ・ミーティア・ドラゴン)」タンニーン
- 声 - 山口太郎
- 元ドラゴンの転生悪魔。聖書に記された龍。「番外の悪魔」メフィスト・フェレスの「女王」であり、最上級悪魔の1人。特徴を象徴する色は紫。本編開始時点で現役を続けていた数少ない伝説のドラゴンの1体。
- ドラゴンだったころは現在の五大龍王とともに「六大龍王」と称さる龍王の一角だったが、地上では絶滅してしまい、冥界にしか現存していない「ドラゴンアップル」という果実を主食とするドラゴンたちを救うため、悪魔に転生する。最上級悪魔となった現在では、ドラゴンアップルの群生地を丸ごと領土にしており、加えてドラゴンアップルを人工的に栽培する技術の研究を進めている。
- 隕石の衝撃に匹敵する火の息を有し、力だけなら魔王級と称される。本気を出すと周囲一帯が吹き飛んでしまうため普段は周りに配慮しながら戦っているが、手加減していても空一面が炎で染まってしまうほど。
- グレモリー眷属の夏合宿の折、アザゼルからの依頼でイッセーの教育係を任されている。イッセーからは「タンニーンのおっさん」と呼ばれ、目標とするべき「ドラゴンの王様」として尊敬されている。
- いかにも怪獣といった外見とは裏腹に気さくかつ紳士的な性格で、配下のドラゴンたちからの人望も厚い。イッセーの修行以外にも、ライザーのドラゴン克服修業や、三大陣営の運動会での障害物競走のラスボス役、「アザゼルクエスト」のリザードマン役などを快く引き受けている。作中では数少ない常識家で、イッセーの乳による謎パワーアップが起きたときには毎度律儀に突っ込みを入れている。自身が参加するレーティングゲームは見た目が派手になる傾向があるため、冥界の子供たちからも高い人気を誇っているという。
- ロキ戦などにも協力したことでグレモリー眷属との関わりが深くなっており、オーフィスやリリスが兵藤邸で保護されていることなどの魔王クラスの機密事項をいくつか知らされている。クロウ・クルワッハとは気が合うため、クリフォトを見限った彼を食客として自身の領地で面倒を見ている。
- 「邪龍戦役」終盤では自分の眷属を連れてヨーロッパ方面へ向かい、量産型邪龍と偽赤龍帝を撃ち落としていく。その際、アジ・ダハーカとの戦いに向かうヴァーリへ、相手の魔術に気を付けるように忠告する。
- 最終章にて妻子持ちであることが明らかになる。
- ラードラ・ブネ
- 元72柱ブネ家の末裔で、ドラゴンへの変身能力を持つ。→詳細は「§ ラードラ・ブネ」を参照
- 兵藤 一誠(ひょうどう いっせい)[注 89]
- 元人型ドラゴンの転生悪魔。→詳細は「§ 兵藤一誠」を参照
- アリヴィアン
- ズメイというドラゴンの転生悪魔。→詳細は「§ アリヴィアン」を参照
- ツファーメ・テレアク・レヴィアタン[108]
- 初代魔王レヴィアタンの娘で、ドラゴンへの変身能力を持つ。→詳細は「§ ツファーメ」を参照
その他のドラゴン
- 「龍喰者(ドラゴン・イーター)」サマエル
- 「神の悪意」「神の毒」と称され、「最強の龍殺し」とも呼ばれる堕天使ドラゴン。上半身が堕天使、下半身が東洋のドラゴンのような細長い姿。「龍喰者」は英雄派によって付けられたコードネーム。
- 元天使であり、アダムとイブに知恵の実を食べさせた「エデンの蛇」の正体。その行為が「聖書の神」の怒りに触れた結果、堕天され存在を抹消された[145]うえ、蛇とドラゴンに対する本来存在しないはずの神の悪意・毒・呪いを一身に受けることとなり、これによって強力な「龍殺し(ドラゴン・スレイヤー)」の力をその身に宿す、龍の属性を持つ者たちの天敵となる。「聖書の神」が死んでからも原初の罪を生み出した科により十字架に磔にされ、太い釘を身体中に打ち付けられ拘束具で全身を封じられている。
- その「龍殺し」の呪いは、聖剣「アスカロン」とは比較にならないほど強力。特に血液は対象の肉体と魂を短時間で汚染する猛毒で、少量でも「ドラゴン」と「蛇」に属する者を死に至らしめる力があり[注 90]、ドラゴン以外にとっても有毒。黒い触手状の舌で相手の力を奪うことができ、この部分は物理攻撃を完全に無効化し、滅びの魔力ですら打ち消してしまう。決して最強の存在ではないがドラゴンたちからすれば相性が最悪の相手で、対ドラゴンに関してだけならまさに無敵。
- ドラゴンを絶滅させかねないだけでなく世界に悪影響を与えかねないため、冥府の最深部であるコキュートスに封印されている。しかし、「魔獣騒動」直前に曹操とハーデスの交渉によって何重にも制限をかけられた上で一時的に冥界に召喚され、オーフィスの力を奪い、ヴァーリを一時戦闘不能に追い込み、残された血だけでイッセーの肉体を消滅させるなど猛威を振るう。
- あまりに凶悪なので、「地獄事変」で劣勢になっていたハーデスたちでさえ最後の良心ゆえか戦線に投入することはなかった[146]。
- リリス
- オーフィスの力の一部から生まれた分身の少女。→詳細は「§ リリス(ドラゴン)」を参照
- ボーヴァ・タンニーン
- タンニーンの三男。→詳細は「§ ボーヴァ・タンニーン」を参照
- ヴァースキ
- インド神話で乳海攪拌の儀式を手伝ったとされる大蛇型の東洋ドラゴン。イッセーが簡易版のアムリタを作るときにはその子孫が協力する。
妖怪
- 九重(くのう)
- 声 - 徳井青空[147]
- 3サイズ:69/54/74
- 身長:142cm
- 体重:34kg
- 誕生日:9月9日[33][148][149][150][151]
- 種族:狐の妖怪
- 京都を取り仕切る大妖怪・八坂の娘。まだ子供なため小学生低学年のように幼い外見で、狐の耳と尻尾が生えている金髪美少女。
- 須弥山の神々との会談に向かう途上で「禍の団」英雄派に攫われた母を憂い、修学旅行で京都へやってきたイッセーのことを犯人と勘違いして襲撃する。誤解が解けた後はイッセーたちと行動を共にし、母を救い出してくれたイッセーに好意を抱くようになる。
- その後の「魔獣騒動」時には、母や仲間の妖怪とともに、豪獣鬼の対処に追われる冥界の助っ人として再登場する。イッセーの家に匿われたオーフィスのお社を作ったことが縁で友達になり[152]、後にその妹分であるリリスとも仲良くなる。また、将来イッセーの嫁になることを目標にする一方で、兄弟が欲しいと母にせがんでいるらしい。
- 和平を渋る東の頭目のぬらりひょんに誘拐された際、神獣の片鱗を覚醒させる。この状態では髪が白く変わり、オーフィスの加護によるものか「狐龍」となった政木狐にも似た気を放つようになる。母と共闘する際には、体にまとった力強いオーラを母に重ねて妖気を底上げさせるというコンビネーションが可能。
- 最終章で駒王学園初等部へ入学、親元を離れて兵藤邸で下宿し始める。高等部のオカルト研究部では予備部員として扱われているほか、初等部で学友もできたらしい。また、京都でのエレボス一派やタルタロスとの戦いでオーフィスとリリスが「無限の龍神」であることを知るが、固い友情は変わらないまま。
- 八坂(やさか)
- 声 - 大地葉
- 京都を取り仕切る妖怪たちの統領で、九重の母。普段は9本の尾を生やした巨乳の金髪美女の姿で過ごしているが、本当の姿は力を失う前のフェンリルと同等以上に巨大な九尾の狐。ぬらりひょんと並び称される西の大妖怪であり、妖怪の中では最高クラスの力を持つ実力者。裏京都の屋敷で娘と暮らしているが、表京都にも影響力を持ち、一部の老舗とは昔から顔なじみである。
- その力は龍王クラスに匹敵するとされ、口から吐く強力な炎と長い尾が最大の武器。さらに古の陰陽師たちが作り上げた術式発生装置である京都の中であれば、パワースポットから霊力を受け取ることで力を散らされたとしても即座に補修することが可能となるため、結界で力を発揮しきれなかったとはいえ龍王であるヴリトラと玉龍(ウーロン)を同時に相手取って圧倒するほどの力を見せる。また、「狐の嫁入り」とも呼ばれる異能の天気雨を降らせて対象を異空間へ転移させ、いわゆる神隠しを起こすこともできる[153]。ただし、急造の空間では、疑似龍神化や魔帝剣グラムほどの破壊力を使われると維持が難しくなる。
- 須弥山の神々との会談に向かう途上で「禍の団」の英雄派の奇襲を受け、「絶霧」の結界に捕えられて洗脳を施されてしまう。複数の龍王を使ってグレートレッドをおびき出す儀式にその代理として都市と九尾の力を用いる実験に利用され、暴走状態で匙と玉龍を苦戦させたがイッセーや初代孫悟空の尽力によって解放される。それから1年後に裏京都で旧英雄派の面々から謝罪を受け、迷惑をかけられたとはいえ、その後で闘戦勝仏らと共に「クリフォト」のテロに立ち向かったこと、「邪龍戦役」で共闘したことで謝罪が本物であると認め、罪を許す[154]。
- 第4章の初詣の折に九重とともにイッセーと再会。九重と仲良くしてもらっていることに感謝し、九重を将来イッセーの嫁にしようと目論んでいる。また、弟妹がほしいとせがむ九重の望みとは別に、助けられた恩からイッセーに好意を抱き、京都を訪問した彼にかんざしをプレゼントされて以来、暇を見つけて兵藤邸を訪問しては大胆かつ積極的に誘惑しているが、「赤龍帝の正妻」であるリアスやほかの嫁候補には一応遠慮している。
- 三大勢力とは友好関係を築いているため、「魔獣騒動」の際は九重や配下の妖怪軍団を引き連れて冥界へ救援に駆けつけ、豪獣鬼を圧倒した。「邪龍戦役」では日本を防衛する妖怪陣営として出陣、その中央で本来の姿となり、口から巨大な火炎を吐いて量産型邪龍の群れを一気に焼き尽くす。京都をエレボス一派が襲撃した際は、グレモリー眷属と共に人工悪魔たちを迎え撃つ。
- サラマンダー・富田(サラマンダー・とみた)
- 駒王町のはずれにある沼に住んでいた河童で、情報通として知られる。口から盛大な水流を吐き出して攻撃する。東の妖怪たちの中でも有数の強者で、その筋ではかなりの有名人らしい。小猫の友達で、彼女に好きな男ができたと知ったときは泣いていた。
- 実家は昔ながらの妖怪式農法を続けるキュウリ農家だが、家業を継ぐことを嫌って家出しラッパーを目指していた。持ち歌は「尻子玉ラプソディー」。詳細は不明だが彼にまつわる「河川敷頂上決戦」なる暑い夏の出来事は、小猫をはじめ当時のオカ研メンバーたちにとって忘れられない出来事らしい。
- 田舎の父が「皿縮小病」という病気に罹って倒れ、家業を継ぐため田舎に帰ったはずだったが、なぜかグリゴリの改造手術を受けグリゴリ怪人となり、腹部に「G」の文字を刻まれている。アルマロスと共に百地丹紋の屋敷に現れ、最上級悪魔クラスの黒歌と超絶バトルを繰り広げる。
- 最終章では、キュウリ1億本分の価値がある「河童のなかの河童」と称される「最上級河童」に昇格。「アザゼル杯」予選後からは、「明星の白龍皇」チームの補欠要員としてヴァーリチームに所属することになる。
- ぬらりひょん
- 関東一帯を束ねる東の大妖怪。後頭部の長い禿頭の老人。いつの間にか家に上がって生活に溶け込み、いつの間にかいなくなっているという性質を持ち、精神に働きかけ相手との親密さを操作する幻術を得意とする。
- 約定を破った「五大宗家」との抗争で自陣が被害を受けたため、神器所有者や五大宗家の関係者が籍を置く三大勢力との和平に渋っており、「D×D」を通して見定めようと考える。兵藤邸に遊びに来ていた九重を攫い本拠地にイッセーたちを招き、和平反対派の手下たちを納得させるために戦わせる。その後は九重を誘拐したことに怒ってやってきたオーフィスに尻を思い切り叩かれるという何とも言えない結果に終わるが、「D×D」に悪意がないことから和平に踏み切る。
- 烈座(れつざ)
- 鎌鼬。腕から刃を生やすことのできる人間大のイタチの化け物。
- ぬらりひょんの側近で、東の妖怪でも有数の実力者。和平反対派の筆頭だったが、朱乃と刃と戦い、悪意がないことを知ったことで考えを改める。
- 雲辺(くもわたり)
- 雷獣。雲を纏い全身から電気をほとばしらせる犬の化け物。
- ぬらりひょんの側近で、東の妖怪でも有数の実力者。和平反対派の筆頭だったが、朱乃と刃と戦い、悪意がないことを知ったことで考えを改める。
- 参曲(まがり)
- 800年以上生きる猫妖怪の長老。七尾の三毛猫。素行の良くない悪猫たちからは「三毛ばあさん」の通称で呼ばれる。他者を意のままに操る能力を持つほか、猫又の死を司る力の関係で閻魔大王とも縁がある。
- ぬらりひょんの屋敷で黒歌と小猫の姉妹を相手取り圧倒し、一方的に操る。東の妖怪陣営と三大勢力との和平が成ったのを見届け、姉妹に修行をつけることを決め、定期的に山籠りさせている。姉妹がタナトスに狙われている理由をイッセーたちが探っていた時には彼らに協力し、雲外鏡と閻魔大王の説得を請け負う。
- 山本 五郎左衛門(さんもと ごろうざえもん)
- 日本の大妖怪の1体。三大勢力と和平を結ぶ。
- 神野 悪五郎(じんの あくごろう)
- 日本の大妖怪の1体。三大勢力と和平を結ぶ。
- 雲外鏡(うんがいきょう)
- 照魔鏡と呼ばれる鏡の妖怪の一族。
- 鏡に映した者の関係者を映し出すという能力を持つ。生きていようが死んでいようが魂があれば映すことができるという破格の力だが、死者と生者が接触するのは本来望ましいことではなく、死後に消滅してしまう悪魔や妖怪は映せないことがある、属する勢力が違うと制限が大きくなる、同じ人物を再び映すのには時間がかかる、力を使いすぎると閻魔大王や釈迦如来に睨まれてしまうなど、制約も大きい。また、雲外鏡が死ぬと依頼した者と話を聞かされた第三者はその記憶を忘れてしまうが、次代の雲外鏡に会うことができればその記憶を取り戻せる。
- 先代が「禍の団」のテロで死亡してしまったため、東北地方I県にいる者が力を受け継いだ。先代より要領がよくないことから「D×D」への協力を渋っていたが、参曲からも諭されたことで小猫たちの父を映し出す。
- 藤舞(ふじまい)
- 黒歌と小猫の母である猫又。故人。仙術の使い手として優秀だったが、優しく戦いには向かない性格だった。ナベリウス家に協力する人間の研究者に惚れこみ、彼の研究を手伝ううちに2人の娘を儲ける。娘たちを認知させるため説得を続けていたが、実験が失敗した際の事故に巻き込まれて命を落とす。
- クリスティの妹<仮称>
- 雪女の幼年体。16歳くらいの青い髪をした美少女で、その年代では珍しくまだゴリラ化していない。眷属悪魔採用試験に出場する姉の応援で冥界に来た時にライザーから勧誘を受け、現在は「僧侶」候補としてフェニックス領に住んでいる。
- 温羅(うら)
- →詳細は「堕天の狗神 -SLASHDØG- § 温羅」を参照
- 茨木童子(いばらきどうじ)
- →詳細は「§ 茨木童子」を参照
吸血鬼
ツェペシュ派
- ヴァレリー・ツェペシュ
- ギャスパーの幼馴染で、ツェペシュ王家のハーフヴァンパイア。ギャスパーと同じくデイライトウォーカーである。端整な顔立ちをした赤い双眸の美女。外見はイッセーよりも3つぐらい歳上に見える模様。
- 吸血鬼の二大派閥「ツェペシュ派」に属しており、クーデターの末に新たなトップに就いたがそれは表向きのことに過ぎなかった。男尊主義のツェペシュ派では初の女性君主で、かつハーフであるという異例の存在。
- かつてギャスパーが「忌み子」として城に幽閉されていたときに生活を共にし、着せ替え人形にして遊んだのがギャスパーの女装趣味の切っ掛け。後にギャスパーを外に逃がすのに尽力した恩人のような存在だが、ギャスパー・バロールにとっても意識覚醒の恩人であったことが語られる。
- ギャスパーが出奔した後に神滅具「幽世の聖杯(セフィロト・グラール)」の力に目覚める。その力を兄マリウスによってツェペシュ派吸血鬼の強化に利用され、カーミラ派からは討伐の対象とされていた。聖杯の乱用の影響でもはや正気を失いつつあり、深刻な精神汚染によって「見てはいけないモノ=亡者」が見え始めていた。
- マリウスの手によって聖杯を抜かれたことで一度は死亡したかと思われたが、身に宿していた聖杯が3個ワンセットの亜種だったために一命を取り留めていた。しかし、マリウスだけでなくリゼヴィムにも聖杯を抜かれていたため、マリウスから取り返した聖杯を戻しただけでは意識が戻らず、アザゼルの見立てでは意識を取り戻すには3個全てを揃える必要があるとされていた。意識不明の状態でグリゴリの研究施設に保護されていたが、ストラーダから渡された「本物の聖杯」のかけらを利用して意識の覚醒に成功する。それ以降は神器の使用をやめたこともあって亡者の声は聞こえなくなり、精神の安定を取り戻している。回復後も安静を強いられ、特定の領域内から出ることはできずにいたが「邪龍戦役」では聖十字架を貸与され、敵に悪用される聖杯を取り戻すためギャスパーの護衛付きで出陣し見事にその役目を成し遂げる。それ以降はすべての聖杯が体内に戻ったことと本物の聖杯の補助も得たことで生命の危機を脱し、さらに無理をしなければ安定して聖杯の力を使えるようになる。
- 「アザゼル杯」では「リアス・グレモリー」チームの「僧侶」枠として出場。聖杯の力を応用した回復役として活躍する。
- マリウス・ツェペシュ
- ツェペシュ王家王位継承権第5位。クーデター後は暫定政府の宰相兼神器研究最高顧問。ヴァレリーの兄に当たる存在でもあるが、彼女のことは妹ではなく道具程度にしか考えていない。誇りや血筋より自分の欲求を優先する吸血鬼としては異端の存在。
- 聖杯を利用して研究がしたいと考えていたためクーデターを首謀。クリフォトと共謀して父である先王を追放し、ヴァレリーをお飾りのトップに据えた。後に用済みとなった彼女から聖杯を抜き取り、上半身が消し飛んでも瞬時に再生できるほどの超回復能力を得たが、ヴァレリーに対する数々の仕打ちからギャスパー(特にバロール)の怒りを買い、聖杯によって強化された他のツェペシュ派の上役諸共にギャスパー・バロールの操る闇によって喰らい尽くされ跡形もなく消滅する。
- 聖杯研究の第一人者を自負していたが、実際にはヴァレリーの物は3つで1セットであることにもそのうちの1つをリゼヴィムに先に奪われていたことにも気づいていなかった。そのためリゼヴィムからは嘲笑されていたが、自身が発見した「幽世の聖杯」を聖釘(聖遺物)で制御する技術は後に聖杯を奪還する際に「D×D」によって「紫炎祭主による磔台」を利用する形で有効活用される。
- ヴラディ家当主
- ギャスパーの父で、彼の他にも純血の子供を持つ。息子同様の金髪、外見年齢は30代ほど。
- 黒く蠢く物体として生まれ落ち、生後間もない頃に生母や周囲の者たちを次々と呪殺したギャスパーを畏れ、彼を名前ではなく「アレ」と呼んで露骨に忌避している。量産型邪龍の襲撃後、ギャスパーから決別の言葉を告げられ、瞑目したまま無言で見送る。
- マインスター家出身の吸血鬼<仮称>
- ツェペシュ派のマインスター家から追放された吸血鬼。純血種であり、吸血鬼としての力は上級クラス。
- 本編から3年前に、流れ着いたI国T市の町で民をアンデッド化させて暴れまわるという事件を起こす。派遣された教会のエージェントを3人殺害したため、Sクラスの任務としてイリナとゼノヴィアが担当することとなった。アンデッドや異形の配下を操り2人を苦しめたがデュランダルで斬り伏せられ、純血である自分が人間に討たれたことに驚愕しながらも、いずれ宗家の者たちが雑種の力で倒されることを確信しつつ消滅した。
カーミラ派
- エルメンヒルデ・カルンスタイン
- 3サイズ:75/56/80
- 身長:150cm
- 体重:42kg
- 誕生日:8月28日[67][155][156]
- 種族:吸血鬼
- 吸血鬼の二大派閥「カーミラ派」の幹部カルンスタイン家の女性吸血鬼。ウェーブさせた長い金髪と真っ赤な双眸に、西洋人形かと思えるほどの人間味が感じられない美貌を持つ。
- 当初は純血の吸血鬼としての価値観に凝り固まっており、「吸血鬼」か「それ以外」かで物事を判断し、地位のない者の意見は端から受けつけない傲慢さを示す。しかし、カーミラ派の吸血鬼にもツェペシュ派に通じていた裏切り者が多数潜んでいたことや、その者たちが変化した邪龍によってカーミラ派の城下町にも壊滅的な被害が出たことを知り立ち上がれないほどの衝撃を受ける。さらに地元へ帰還した際、反逆者たちの中には自分の家族の男性や女尊社会に耐えられなかった同性の友人たちまでもが含まれていたことを知り、そのショック[注 91]から自身の価値観が瓦解して地元にいるのが耐えられなくなって逃げるように国外へ飛び出し、人手不足ということもあってエージェントとして活動するようになる。この経験を経てだいぶ性格が丸くなり、価値観にも大きな変化が生じている。
- 貴族社会で育ったために家事が一切できないが、知り合いの上級悪魔のお嬢様がほとんど料理が得意だということもあって家事を覚えようと努力を始めている。魔法陣で移動する際に毎回着地に失敗して尻餅をつく、割れ物を運んでいる時に何もない所で躓くなど、尊大な言動とは裏腹にアーシア以上にうっかり屋なところがある。
- 任務でシーグヴァイラと共にイッセーの祖母が暮らす田舎を訪れた際に、はぐれ悪魔が改良したエクソシストの道具で放った光の柱からイッセーに助けられたことがきっかけで彼に惹かれている模様。この仕事の時からシーグヴァイラによる機動騎士ダンガムシリーズの布教を受けており、BDを返却する度に新しいシリーズを渡され、徐々にマニアの道へ引き込まれつつある。
- 「アザゼル杯」では自国の復興という夢を叶えるため、「燚誠の赤龍帝」チームへの参加を申し出る。チームワークへの影響なども考慮したことで当初は補欠扱いでチームメンバー入りし、訓練を積んだことで「兵士(「2」)」枠として試合に参加するようになる。
- 上級吸血鬼としては能力が平凡だが、吸血鬼の能力の1つである「取り込んだ相手の血からその者の力を顕現させる」という一点に関しては傑出しており、イッセーとレイヴェルの血を飲んだ際には不死身の業火と赤龍帝の力を同時に発現させる。また、シーグヴァイラ直伝の人形の遠隔操作術も習得しており、この技術を使うことで吸血鬼を含めた多くの異形の弱点でもある銀人形を攻撃に利用できる。チーム戦では使役するコウモリで索敵と偵察を担当する。
- 生粋のお嬢さまなので体力が無く、筋トレならまだしも、走り込みが大の苦手。ただ、気が強く、負けず嫌いなので、過酷な訓練にもめげずに取り組んでおり、その成果で徐々に体力も付いてきている。
- ミラーカ・ヴォルデンベルグ
- →詳細は「§ ミラーカ・ヴォルデンベルグ」を参照
歴代二天龍
歴代赤龍帝
イッセーによると赤龍帝になる人は変な人が多いらしい。
- エルシャ
- 声 - 田中理恵
- 女性の中で歴代最強の赤龍帝。残留思念であっても意識を保っており、イッセーが新しい力を解放する手助けをした。乳力に目覚めた他の赤龍帝とは違っておっぱいに興味は無い。
- 「赤龍帝の三叉成駒」が発現した際にベルザードと共に消滅する。
- ベルザード
- 声 - 青山穣
- 男性の中で歴代最強の赤龍帝[注 92]であり、白龍皇を二度も倒している。イッセーと会った時は意識を失いつつあった。
- 「赤龍帝の三叉成駒」が発現した際にエルシャと共に「ポチっと、ポチっと、ずむずむいやーん」と言い残して消滅する。
- 赤龍帝の先輩たち
- 声 - 相馬康一、杉崎亮、内野孝聡、佐々木義人、西谷修一
- 「真紅の赫龍帝」発現後に「覇龍」を卒業し「乳力(にゅうパワー)」に目覚めたが、サマエルの呪いに侵されたイッセーを護って消滅する。最後に彼らの残した言葉は「ポチっとポチっと、ずむずむいやーん!」だった。
歴代白龍皇
イッセーが「おっぱいドラゴン」と呼ばれることによるアルビオンの心労を見かねて「赤龍帝被害者の会」を設立する。 ドライグとアルビオンの和解後もドライグやアルビオンが説得に苦戦するほどイッセーを嫌悪していたが、ファーブニルによる説得でおパンティーの素晴らしさと自らの臀部への並々ならぬ関心に気づき、「アーシアたんのおパンティー、くんかくんか」という宣言と共に和解に至る。
- 白龍皇の先輩
- 声 - 石谷春貴
- 歴代白龍皇の1人でイッセーが「白龍皇の光翼」の宝玉を取り込んだ結果、意識の一部が「赤龍帝の籠手」に宿っている。温和な性格。サイラオーグとの戦いで「覇龍」の克服に協力し、その後はサマエルの呪いに侵されたイッセーを救い「おケツもいいものだよ」と言い残して消滅する。
人間界
魔法使い
灰色の魔術師(グラウ・ツァオベラー)
- メフィスト・フェレス
- 理事を務める「番外の悪魔」。
- →詳細は「§ メフィスト・フェレス」を参照
- ラヴィニア・レーニ
- 構成員の1人で神滅具「永遠の氷姫」の所有者。「刃狗」チームにも出向する。
- →詳細は「堕天の狗神 -SLASHDØG- § ラヴィニア・レーニ」を参照
- 桐生 藍華(きりゅう あいか)
- →詳細は「§ 桐生藍華」を参照
- ミルたん
- 声 - 三宅健太
- イッセーの悪魔稼業における「お得意様」の1人で、世紀末覇者のごとき肉体に魔女っ子に憧れる乙女心を宿した「漢の娘」。ゴスロリ衣装(ネコミミ付き)に身を固め、語尾には「にょ」と付ける口癖がある。森沢に引き続きイッセーの2人目の依頼者であり、「自分を魔法少女にしてほしいにょ」と頼む[注 93]。困惑しながらも夜明けまで一緒に「魔法少女」アニメを見るのに付き合ってくれたイッセーと仲良くなり、またしても悪魔稼業で契約こそ取れなかったものの、親身になって語り合ってくれたイッセーを高評価してくれた2人目の人物になる。
- 6巻ではイッセーに会いに来たヴァーリと美猴に遭遇。イッセーに挨拶しただけで通り過ぎていったが、二天龍どころか、生命力の感知に長ける仙術使いの美猴ですら近づかれるまで気配に気付かないという規格外ぶりを見せたため、ヴァーリから「仙術か?」と真剣に驚かれる。その際、ヴァーリに猫又と、美猴にトロルの類(猫トロル)と間違えられる[注 94]。
- また、風邪をひいたイッセーのもとへナース姿で見舞いに訪れた際は、居合わせたゼノヴィアとイリナから「信じられないほどのプレッシャーを感じる。さぞ名のある戦士と見た」「幾多もの戦地を渡り歩いたナースって感じよ」と戦慄され、同じ女装男のギャスパーはミルたんの姿を見ただけで戦意喪失し「死にたくないです死にたくないです」と泣きながら恐怖に震えていた。
- セラフォルーがグレモリー眷属とシトリー眷属を巻き込んで参加した「魔法少女ミルキー」の実写映画版のオーディションにも当然のごとく参加。途中、セラフォルーの命を狙う「禍の団」ニルレムの魔女たちに襲撃されたが、セラフォルーは戦闘に巻き込まないよう、一般人に眠りの魔法をかけたはずなのに何故かミルたんにはまったく効かず、おもちゃのスティックで魔法を打ち消したりドラム缶を投げつけるなどして応戦する。魔女たちからは「新手の冥界生物か?」と驚愕された上、決着が付いたときにはいつの間にか姿を消していたなど非常に謎の多い人物である。また、面識がないはずのオーフィスからは「男子力」の参考としてなぜか名が挙げられている。
- イッセーに紹介された(ハメられた)松田、元浜の弁によると「同好の士」も結構な数らしい。
- 最終章では「灰色の魔術師」に入会し、ラヴィニアを先生として魔法を習っており、僅差で姉弟子になった桐生と一緒に練習に励んでいる。丸太を箒代わりに宙に浮く魔法を覚えたらしい。
黄金の夜明け団(ゴールデン・ドーン)
- マグレガー・メイザース
- 創設者の1人で、魔王サーゼクス・ルシファー眷属の「僧侶」に転生する。
- →詳細は「§ マグレガー・メイザース」を参照
- ルフェイ・ペンドラゴン
- 兄を追ってヴァーリチームに入った元構成員。
- →詳細は「§ ルフェイ・ペンドラゴン」を参照
- エレイン・ウェストコット
- ペンドラゴン家に仕えるメイドで、主にルフェイの従者をしている。生真面目そうな長い黒髪の英国女性で、歳は見た目から20代前半。立ち振る舞いも端正で、淑女といった風体。ただし、かなり天然なうえに少々毒舌気味で、赤龍帝のイッセーを普通のドラゴンと勘違いする、「神喰狼」フェンリルを大型犬だと思ってお手をせがんで「ジョン」と名付けようとする、美猴に「お下品な面構え」とうっかり直接告げるなどの行動により彼らの精神に地味にダメージを与える。
- 「黄金の夜明け団」を発足した魔法使いウェストコットの系譜であり、自身も相当な魔法の使い手で、ルフェイが「黄金の夜明け団」に入るきっかけを作った。アーサーとは相思相愛。
- 年明けごろに、ルフェイとアーサーの日本での生活を確認するため兵藤邸を訪問し、妹に制服をプレゼントしたいアーサーのために採寸を任される。数日間の滞在でルフェイの契約者であるイッセーを「己の欲に忠実だが、気遣いができて優しい」と評し、兄妹が家に戻れるようにこれからも頑張って欲しいとお願いする。
- メレディス・オールディントン
- 当代の新規神滅具「深潭の蓋世王冠(アルフェッカ・タイラント)」の所有者。整った美しい顔立ちに、赤みのある鳶色の髪と碧眼の美少女。年齢はイッセーよりひとつかふたつほど下[157]。
- 直系ではないがイギリス王室の関係者と、その愛人だったボディーガード役の専属魔女との間にできた隠し子で、魔法使いの才能があると判断されて信頼の置ける魔法使いの夫婦のもとに里子に出された。「MI6」の監視をかいくぐった実母が一度だけ接触した時に自分の出自を知るが、王家の血が流れているのに王族として認知されないことに不満を抱き、「才能」「捨てる」といったことに強く執着するようになった。
- 元「黄金の夜明け団」所属の魔法使いで、攻撃や防御の魔法の才能は並程度だが、セキュリティー系統の魔法が得意だったため、協会で保管される魔術価値の高い財宝などの施錠や解錠のチェックを担当していた。上からの指示で年齢の近いルフェイとコンビを組まされて勉強や作業、任務を共にしたが、ルフェイが自分に相談もせず兄を追って組織を出奔したため、1年にも満たない間でコンビは解消された。
- ある時、「深潭の蓋世王冠」の新たな所有者に選ばれ、神滅具所有者ですら操れるアンチ神器の能力を発現したために、「地獄の盟主連合」から目をつけられる。アカ・マナフ神に憑依された影響で善悪の判断を狂わされ、「才能」があれば「捨てられる」こともなかったという恨みから、幻術や支配系の神器の所有者を操ることでイギリスの権力者の半分ほどを支配するという暴挙に出る。作戦の障害となるイッセーを冥界で襲撃し、奇跡を呼ぶ「乳力」を封じるため彼の根底に存在する性欲を封じることで絶不調にする。しかし、ロンドン地下に作られた本拠地に攻め込んできたルフェイとの戦いの中で、隙をつかれて対神滅具所有者用のリングで神器を封じられ、アカ・マナフ神が体から抜けた後も戦おうとしたが、イッセーにかけていた術の大本をルフェイの魔法で解錠され捕縛される。その後はイギリス側では能力を制御できず持て余すと、グリゴリの神器研究施設に送られて監視下に置かれることが決定する[158]。
薔薇十字団(ローゼン・クロイツァー)
- リュディガー・ローゼンクロイツ
- 創設者一族の末裔。「番外の悪魔」マモン家前当主の「僧侶」に転生した最上級悪魔。
- →詳細は「§ リュディガー・ローゼンクロイツ」を参照
魔女の夜(ヘクセン・ナハト)
- ヴァルブルガ
- 「魔女の夜(ヘクセン・ナハト)」の幹部。「紫炎のヴァルブルガ」の異名を持つ、神滅具「紫炎祭主による磔台(インシネレート・アンセム)」の所有者。
- 服装も所持品も紫色で、ゴシック調の日傘とゴスロリ衣装を着た見た目20代前半ほどの人形のような風体の女性で、悪意にまみれたオーラを放ち怪しい美しさを醸している。「燃える」「萌える」という単語を多用し、リゼヴィムのように相手を小馬鹿にしたような喋り方をするが、イッセーは口調とは裏腹にキツい性格をしてそうだと考えている。ゼノヴィアの見立てでは殺す相手の顔を見ておいて喜ぶタイプの外道との事。自分が勝てる確信がなければまともに戦おうとはせず、不意打ちを行ったりしてただ戦場をかき回して楽しむだけで、拮抗状態や劣勢の状況ではすぐに撤退しようとする。イッセーがパイリンガルを使用した際、その声は戦国武将の如き野太いおっさんのような口調と声音だったらしく、イッセーは地味にショックを受ける。禁手は亜種で「最終審判者による覇焔の裁き(インシネレート・アンティフォナ・カルヴァリオ)」。
- クリフォトと手を結び、アウロスや天界では戦場を飛び回ってことごとく戦況をかき乱すが、同時に戦闘を好む邪龍たちの邪魔をしては反感を買う。教会の戦士たちのクーデターが終結した直後に無数の量産型邪龍を引き連れ戦闘フィールドを襲撃するが、ロスヴァイセの魔法で邪龍を無力化され自身の転移魔法も「刃狗」に封じられてしまう。禁手化して戦いを挑むも、ゼノヴィアの「クロス・クライシス」に紫炎を破壊され自身も「真紅の赫龍帝」のイッセーの「クリムゾンブラスター」を喰らって敗北。魔法で負傷は避けたものの失神し、神滅具を失い冥界に移送される。
- 『堕天の狗神 -SLASHDØG-』にも登場する。当時の所属は「オズの魔法使い」で、「紫炎祭主による磔台」の先代所有者である「東の魔女」アウグスタの弟子だった。鳶雄たちとの交戦で師匠が死んだタイミングで神滅具を継承し、組織のもとへ合流した。師弟愛は希薄で、アウグスタが死んでもあまりショックは受けていなかった。
五大宗家
百鬼
姫島
- 姫島 朱雀(ひめじま すざく)
- 五大宗家に連なる姫島宗家の現当主。→詳細は「堕天の狗神 -SLASHDØG- § 姫島朱雀」を参照
- 姫島 朱凰(ひめじま すおう)
- 姫島本家の元当主。→詳細は「堕天の狗神 -SLASHDØG- § 姫島朱凰」を参照
- 姫島 朱璃(ひめじま しゅり)
- 声 - 伊藤静
- 朱乃の母で、バラキエルの今は亡き妻。日本のとある有名な神社の巫女だった。黒髪つやつやの優しそうな女性。現・朱雀の母は実姉にあたる関係である。火の異能と鬼に好かれる体質を持っていた。
- 重傷を負ったバラキエルを救い、手厚く看病した。それから2人は親しい関係になり、朱乃を産んだが、姫島本家の親類からは堕天使の幹部に娘が洗脳されて手籠めにされたと勘違いされ、高名な術者たちをけしかけられた。術者たちはバラキエルが撃退したが、敗れた者が堕天使に恨みを持つ別の術者へ一家の情報を流したことにより、バラキエルが仕事で留守にしているときに自宅を襲撃され、娘の朱乃を庇って命を落とす。朱雀の懇願で、遺体は姫島の私有地の一角に埋葬されている。
- 生前はバラキエルと夜な夜なSMプレイに興じていた事実が発覚し、朱乃のドSは母から受け継いだ素質であることもついでに判明した。
- 姫島 朱乃(ひめじま あけの)
- 現姫島当主の従姉妹。→詳細は「§ 姫島朱乃」を参照
- 幾瀬 鳶雄(いくせ とびお)
- 現姫島当主のはとこ。→詳細は「堕天の狗神 -SLASHDØG- § 幾瀬鳶雄」を参照
真羅
櫛橋
- 櫛橋 青龍(くしはし せいりゅう)
- 櫛橋家の現当主。→詳細は「堕天の狗神 -SLASHDØG- § 櫛橋青龍」を参照
童門
- 童門 玄武(どうもん げんぶ)
- 童門家の現当主。→詳細は「堕天の狗神 -SLASHDØG- § 童門玄武」を参照
主要人物の親族
- イッセーの両親
- イッセーの父・五郎と母・三希。異能や三大勢力とは全く関わりの無いごく普通の一般人。イッセーを性欲に溺れたバカ息子として見ていたが、最近ではまともになったと思っている。ただし、当人たちも若い頃は裸エプロンをやっていたというから、イッセーから見てこの両親にしてこの息子といった感じだった。父方の祖母もこういった傾向があることから、イッセーの気質(性癖)は代々の遺伝である模様。
- 孫の顔を一生見ることはないと諦めていたらしいが、リアスたちの登場により孫を見られることに涙を流すくらい喜んでいる。人間界にやって来たグレモリー親子とは意気投合していた。また、2人ともアーシアのことを実の娘のように(非常に)可愛がっている。
- イッセーの約束事を守る性格と悪いことしたら直ぐに謝るクセは両親の影響によるものであり、このことで結果的にイッセーが両親を救う決め手となる。
- イッセーが転生悪魔になっていることを長らく知らなかったが、リゼヴィムに拉致された時に彼から息子が人間でなくなったことを聞かされる。突拍子なリゼヴィムの発言を理解できず困惑し、イッセーが異形と化した姿に混乱して怯えながらも、異形と化してなお家族のもとへ帰ってきて自分たちのために戦っている姿を見て「自分の子供だ」と断言し、リゼヴィムの囁きを跳ね除ける。この一件で異形の世界の関係者たちの正体を知ることとなるが、それまでと変わらない交流を行っている。息子の上級悪魔昇格の儀式の時は、冥界まで観に来て感動する。
- 兵藤 五郎(ひょうどう ごろう)
- 声 - 小形満
- イッセーの父。眼鏡をかけた短髪が特徴。イッセーのエロバカぶりには呆れていたものの、リアスを初めとした女子たちと友好的になってからは見直し、娶ることを激励する。リアスによる兵藤家のリフォームにより豪邸に近いものに変わってからは野菜栽培が趣味になった。かつては釣りが趣味だったが、ある一件以降釣りに出ることがなくなっている。
- 生まれてくる子供と高齢出産に臨む妻を心配して御百度参りに励むなど、非常に家族想い。息子に「一番、誠実に生きてほしい」という願いを込めて「一誠(イッセー)」と名付けた。息子がしっかり将来のことを考えていると知ったときは、感激して男泣きしている。ヴァーリのこともイッセーの友達として受け入れており、彼を釣りに誘ったりもしている。
- イッセーが悪魔になったことは今ではかなり受け入れており、「アザゼル杯」で息子の試合があるときは冥界まで応援に来ることもある。死神から狙われたりと怖い目に遭っても、すべてが終われば笑顔を子供たちに届けようと決めている。光也からも良いお父上だと評されている。
- 兵藤 三希(ひょうどう みき)
- 声 - 小島幸子
- イッセーの母。ロングストレートヘアを束ねた容貌が特徴。イッセーに対してはけじめある教育をしていたものの、エロバカぶりには挫折していった。後にリアスやアーシアが同居してからはイッセーを見直すようになり、イッセーとくっつくことを後押しするようになる。上記の経緯から、2人に裸エプロンに賛成したり、イッセーとアーシアが裸で鉢合わせしているのを見て「孫ができる」と言って夫と深夜営業のベビーストアに行ったり、イッセーがリアスを名前で呼ぶようになったのを知って「孫はいつできるの?」と問いかけたりするなど、母として俗なところがある。イッセーが女の子の友達を自宅に連れてきたらイッセーの幼少時代の写真が入ったアルバムを見せようと思っていたらしく、リアスらオカ研のメンバーが集まったことでその願いが叶った(特にリアスには好評だった)。実は不妊の体質で、結婚後の8年間、イッセーが生まれる前に2度の流産を経験している。
- ディハウザーの行動のために息子たちが危険にさらされたことに対して、彼の頬をビンタし説教するような肝の太さを見せる。一方で、息子が殴り合う様を直視できない繊細さも持ち、予選までは試合の応援に行けなかったが、本戦トーナメントからは夫と一緒に観戦しに冥界へ行っている。
- イッセーの祖母
- 五郎の母。S県の田舎町の古い一軒家で暮らしている。十蔵によると若いころはかなりの巨乳だったとのこと。イッセーが心配になるほど善良な人物だが、兵藤家の人間らしく結構スケベ。正月に家に来たアーシアを気に入り曽孫ができると喜んでいる。
- 兵藤 十蔵(ひょうどう じゅうぞう)
- イッセーの父方の祖父(五郎の父)。故人であり、イッセーの独白に登場する「天国のじいちゃん」。ハイテンションで大雑把な性格。第一印象が「エロい」というほどスケベな人物で、イッセーの性癖の根幹を作り上げたともいえる存在。かなり高齢になっても若い女性をよく目で追っていたらしく、五郎は隠し子が出てくるのではないかと心配していた時期があったほど。幼いイッセーが遊びに来た時はプラモやエロフィギュアで相手をしていた。
- 仏教徒だったため死後は極楽へ迎え入れられ、現在では「赤龍帝の祖父」ということで一躍有名人になっている。雲外鏡の力でイッセーと再会を果たした後、タナトス戦でオーフィスと釈迦如来の力を借りて神器の中からイッセーをサポートし2つの新たな乳技を開眼させる。勝手に神器に侵入して好きにシステムを組み替えるというフリーダムさにより、ドライグを泣きが入るほどに混乱させる。
- イリナの母
- トウジの妻。現在はイギリスのウェスト・アクトンで日本料理専門の小料理屋「紫藤」を営んでいる。イリナに似た顔立ちの黒髪の女性で、娘同様ハイテンションな性格。イッセーに対して好印象を持っており、冗談半分ではあったが幼いイッセーに対して娘を将来嫁にしてもいいような発言をする。
- 「地獄事変」でロンドンが戦いの中心になった際には、「D×D」の拠点として店の地下を解放する。
- ヴァーリの母
- 現在の歳は40代の黒髪の美しい女性。本名不詳。
- ヴァーリと暮らしていた当時は夫・ラゼヴァンから苛烈な虐待を受けていた息子を何度も庇おうとしていたが、超常の力を持つ魔王の血族である夫や義父には逆らうことができなかったため、彼らの目を盗みつつ息子の傷の手当をしたり、味の薄いパスタを振る舞うことしかできないことを不甲斐なく思ってことあるごとに謝り続けていた。
- ヴァーリの逐電後は夫から当時の記憶を消された状態で捨てられ、現在は欧州の都市部から離れた山間にある静かな田舎町で暮らしており、人間の男性と再婚して男の子と女の子を産み、幸せな家庭を築いている。
- 匙 華穂(さじ かほ)
- 中学生になる元士郎の妹。兄が悪魔に転生していることを知っており、シトリー眷属をファンとして応援している。親族の大人が全員他界していることもあってか、大人びた性格でかなりのしっかり者。
- 匙 元悟(さじ げんご)
- 幼稚園に通う元士郎の弟。生後間もない頃に両親を亡くしているため、父母の思い出がない。まだ幼いため兄が悪魔に転生していることはまだ知らない。
- 曹操の両親
- 中国の山奥にある農村で暮らしていた。自分たちが曹家の末裔であることは一切知らず、普通の貧しい農民として生活していた。しかし息子に最強の神滅具が宿っていることを知ったとある組織から大金を提示され、それに目が眩んで彼を売り渡してしまう。その後は家出した息子を顧みることなく贅沢な暮らしを続けていたがいつしか資金が底をつき、借金まみれになったことに苦しんで首を吊って自殺した。
- ユーサー・ペンドラゴン
- ペンドラゴン家現当主であり、アーサーとルフェイの父。立ち居振る舞いや着衣から上流階級の気品があふれる中年の英国人男性。コールブランドの先代所有者だが、息子にはとうの昔に剣技で追い抜かれている。
- アーサーとの仲は微妙で、武者修行と称してテロリストになったことをよく思っていなかったが、結果的に家が「D×D」とのパイプを手に入れて高い権威を有するようになったことで許している。
- 「アザゼル杯」予選直後、久々に帰省したアーサーと対面し、人生に対して余裕を持つよう助言する。「地獄の盟主連合」に支援されメレディスがイギリスで騒動を起こした際には、事態が人類の手には負えないと判断した王室関係者を含むイギリス政財界の重鎮に泣きつかれ、その対応を「D×D」に依頼し、解決した暁にはアーサーとエレインとの交際を認めると約束する。また、ウェールズに縁のある「赤い龍」を宿すイッセーの将来性に関心を持っており、ルフェイと結婚させられないかと考えている。
悪魔稼業の依頼者とその関係者
- 森沢(もりさわ)
- 声 - 青木強
- 小説1巻から登場。小猫およびイッセーの「お得意様」の1人で、筋金入りのコスプレ&アニメオタク。職業は公務員。体型は痩せ型で、不健康そうな外見が特徴(イッセー談)。勤務態度は真面目だが、人との触れ合いに飢えており、繁華街で配られた魔法陣のビラを使い召喚した小猫に一目惚れをする。小猫にコスプレの衣装を着させた上で、小猫にお姫様抱っこ「される」のが好き。さらに「ドラグ・ソボール」の初版本を全巻を持つほどの大ファンでもある。貧乳派。
- 小猫の代理として悪魔稼業の初依頼を受けた当時まだ魔力が弱かったイッセーを門前払いするなど邪険に扱っていた(普通は魔法陣から現れるはずの悪魔が玄関のチャイムを鳴らして訪問して来たのも原因)が、イッセーの事情を知って和解。人間としての価値がかなり低い[注 95]ことにショックを受けるが、イッセーと趣味を通して親しくなり「ドラグ・ソボール」について(ゴッコ遊びも交えて)夜明けまで熱く語り合う。イッセーにとっては小猫の代役とはいえ、悪魔稼業の初の相手で契約が取れなかったもののイッセーを高評価してくれた初の人物(人間)でもある。
- スケベそうに見えて紳士なのだが、モテない。イッセーの昇格を心から祝福するなど関係は良好だが、8人も恋人がいることには嫉妬を隠せていない。かわいくて怪力の人外の女の子を紹介してほしいとイッセーに依頼し、雪女の姿が雪ゴリラだと知らずにクリスティを召喚、案の定恋人にはならなかったが案外気はあって友達になる。
- アニメ版では第1期の第14話で再登場する。
- スーザン
- 声 - 川澄綾子
- イッセーの悪魔稼業における「お得意様」の1人で、戦国グッズのオタク。日本の文化に憧れて来日した留学生(大学生)で、武者鎧に身を固めた金髪少女[注 96]。外見とは裏腹に暗い場所や深夜の街や学校などが大の苦手で、ちょっとした音でも剣を抜いてしまうほど臆病である。また、恋愛に対しても奥手で、相手に想いを伝えられず悩んでいたことを2つ目の依頼としてリアスに相談した。そして、イッセーのラブレターを出すというアドバイスにより、堀井と晴れて恋人同士となる。
- 堀井(ほりい)
- 声 - 松本忍
- 騎士鎧に身を固めた少年[注 97]で、スーザンの恋の相手。スーザンから心をこめた矢文を受け取り(この矢は彼の兜に突き立っていた)、自身の思いを打ち明けて結ばれる。
- 美加(みか)
- 声 - 櫻井浩美
- アニメ第14話に登場。木場の「お得意様」の1人で、OL風スーツの格好の年上の美人のお姉さん。大きなプロジェクトに入ると生活や食事がままならなくなり、よく木場を呼んで夜食をお願いしている。
- 社長(しゃちょう)
- 声 - 竹内良太
- アニメ第14話に登場。本名不詳。朱乃の「お得意様」の1人で、威厳のありそうな中年男性。仕事でのストレスが最大まで溜まると朱乃を呼んで、足つぼマッサージをお願いしている。朱乃にマッサージされることで普段の鬱憤を発散している。
- 西浦(にしうら)
- 声 - 佐々健太
- アニメ第14話に登場。白髪混じりで眼鏡という出で立ちで、物腰が柔らかそうな雰囲気の中年男性。世界各地の古代文明について研究しており、悪魔にも詳しい。石棺の調査をリアスに依頼する。
- 清芽の父<仮称>
- 安倍清芽の父で、世紀末拳王的な外見の男性。世界を飛び回って活動する名うての魔物使いであり、巨馬にまたがり雪女のステファニー、鮫型人魚、火を噴く怪鳥を従える。
- 2学期開始後、久々に帰国した際に娘へ縁談を持ってくる。しかし、婚約に反発した清芽が恋人の代役で連れてきたイッセーとの魔物バトルに敗北し、縁談を白紙に戻すことを決める。
- ステファニー
- 清芽の父が使役する雪女。クリスティの姉。厳しく訓練されており、好物であるバナナへの欲を抑えることができる。
「シューティング・スター」チーム
- シューティング・スター
- 新規上位神滅具「星砕剣と星穿銃(スター・バスター・スター・ブラスター)」を所有する人間の青年。悪魔を遠い祖に持つ魔法使いの家系の出身。テンガロンハットを被り、カウボーイの格好をした、20代後半ほどの男性。本名不明。正体も不明だが、光也たちとは関係があるらしく、彼らには「星砕き」と呼ばれ問題児扱いされている。
- 数年前に神器に目覚め、最近になってようやく能力を扱えるようになってきた。能力は攻撃力の一芸特化。
- 「食べ物に困らない生活」という願いを掲げ、一芸に秀でたものの、各勢力でくすぶっていたヒトたちを口説き落として、自分のチームに引き入れて、「アザゼル杯」に「シューティング・スター」チームを率いて参加している。当初は神器を使いこなせず暴発やミスで敗戦が多く各勢力からも全く注目されていなかったが、予選中盤から徐々に力を制御できるようになり、そのまま一気にレートを上げて本戦トーナメントまで進出する。才能も、身分も、後ろ盾もないため、一芸だけでのし上がらなければならないと考え、背水の陣で「アザゼル杯」に挑んでいた。本戦トーナメント1回戦では第2試合で「紫金の獅子王」チームと戦い、島を消し飛ばす威力の砲撃で「僧侶」「兵士」を1人ずつ倒し、「王」のサイラオーグと一騎打ちする。だが、予選から蓄積していたダメージを解消しきれないまま戦っていたこともあって徐々に劣勢となり、スタミナ切れとなっても正面から向かっていったが遂に限界を迎え、最後はサイラオーグが自分を認めてくれたことに満足してリタイアする。
- 「シューティング・スター」チームの「戦車」<仮称>
- 3メートルはある巨体の悪魔。下級悪魔だが、小山を持ち上げて投げつけられるほどの怪力を持ち、最上級悪魔と比べても遜色がないほどの実力者。しかし、生まれのせいでまともな学校にも通えず、荒れ地の岩を片付ける仕事に従事していた。
- 「シューティング・スター」チームの「僧侶」<仮称>
- 魔法使いの協会では代々さほど有名ではない家の出身で、突然変異的に突出した才能を持って生まれた。技能に関する才能には恵まれず、基礎の魔法しか使うことができないが、魔法力の質量が桁違いであり、基本的な属性魔法であっても異様な規模で繰り出せる。
- 「シューティング・スター」チームの「騎士」<仮称>
- 細身の男性。神速を超えた速度を使いこなし、音もなく消えては、かなり離れた位置に一瞬で現れるという高速移動を得意とする。
「魔法少女ミルキー」の関係者
- 酒井(さかい)
- 「劇場版魔法少女ミルキー」のプロデューサー。肩にセーターを羽織った業界人風の男性。
- 遠山(とおやま)
- 「劇場版魔法少女ミルキー」の監督。帽子、サングラス、ちょびヒゲという出で立ちのちょっと怖そうな男性。「いいね」が口癖。
- ゼノヴィア、イリナのアピール(一般人に内緒にしなければならない事実)を真面目に受け止めている。
- 東海林(しょうじ)
- 「劇場版魔法少女ミルキー」の脚本家。ロン毛で線の細い男性。
織田信奈の野望 全国版
ドラゴンマガジン2014年11月号「戦国☆ブラジャー」にのみ登場した人物。ヒロインは『織田信奈の野望 全国版』のキャラ本人ではなく、その子孫という設定である。彼女たちが登場した時系列は原作小説18巻終盤。
- 相良 良晴(さがら よしはる)
- イッセーがコンビニの雑誌コーナーでエッチな本を物色中に出くわした他校の男子生徒。イッセーとエロトークを繰り広げる。イッセーからは盟友として見られるようになる。
- イッセーに名乗ったとき、その横を大型の車両が通ってしまい、「さがらよしはる」の頭と終わりの「さ」と「る」という言葉しか聞き取れなかった。
- 織田からは、一番のパートナーで、ちょっとスケベだけどいい奴と評されている。
- 織田(おだ)
- 茶色がかった髪の女子高生。織田信奈の子孫で、先祖と同じく「デアルカ」が口癖。
- 家にあった古い文献を調べて、戦国時代の先祖が黒いブラジャーを黒い天狗から譲ってもらったものとあり、黒いブラジャーの真実を調べてほしいとリアスに依頼する。
- その黒い天狗の正体は、当時日本でも活動していたアザゼルだと判明する。
- 翌年開催された英雄派新構成員入団試験にも参加していた[159]。
- 柴田(しばた)
- 織田と同じ高校に通う女子高生で、織田を「姫」と呼んでいる。ポニーテールで巨乳。
- 柴田勝家の子孫で、織田からは「六(りく)」と呼ばれている。
- 丹羽(にわ)
- 女子大生。教師を目指して奮闘中。丹羽長秀の子孫で、織田からは「万千代(まんちよ)」と呼ばれている。
- 前田(まえだ)
- 女子小学生。小猫と同じくらい小柄で、虎柄のニット帽を被っている。前田利家の子孫で、織田からは「犬千代(いぬちよ)」と呼ばれている。
- 明智(あけち)
- 長い黒髪の女子高生。イッセーの顔をスケベと看破する。口癖は「〜です」だが、その前の言葉が汚い。英雄派の残党の男たちを鹿島新党流免許皆伝の技でぶっとばす。
- 明智光秀の子孫で、織田からは「十兵衛(じゅうべえ)」と呼ばれている。
- 英雄派新構成員入団試験には織田の付き添いで参加していた。
- 竹中(たけなか)
- 女子中学生。初期のギャスパーと同じくらい人見知り。
- 竹中重虎の子孫で、織田からは「半兵衛(はんべえ)」と呼ばれている。
- 陰陽師の家系で、異形の存在は生まれたときから知っていた。ルイズとは知り合い。
- ルイズ
- 金髪で美人でスタイル抜群のシスター。駒王町で働いており、日本語ペラペラ。ルイズ・フロイスの子孫。
- 武田(たけだ)
- 英雄派の残党を率いる勇ましい女性。歳は20前後くらいで、物凄くグラマーな肢体をした魅惑のお姉さんだが、その眼光は鋭く、戦意に満ち溢れている。手には軍配が握られている。織田とは因縁があり、相良を欲しがっている。武田信玄の子孫。
- 梵天丸(ぼんてんまる)
- 金髪に眼帯という少女。自称「黙示録のびぃすと」にして天下不滅のアンチ・クライスト「邪気眼龍政宗(じゃきがんりゅうまさむね)」とのこと。
- 中二病にかかっており、アザゼルから人工神器「閃光と暗黒の龍絶刀・参式(ブレイザー・シャイニング・オア・ダークネス・サムライソード・サードステージ)」を賜り、目を輝かせながら「黒歴史ソード」を振るう。伊達政宗の子孫。
その他の人間
- 桃園 モモ(ももぞの モモ) / 花弁ライダーピンキー
- 声 - 椿理沙
- 劇中の特撮TV番組の美少女ヒーロー。イッセーは彼女のファンで、桃園モモの音声の入った目覚まし時計(別の女性(声:能登有沙)も含む)を愛用している。なお直接の登場はなく、本人がストーリーに絡むことはない。
- 紙芝居屋のおっちゃん
- 8巻収録番外編『メモリー・オブ・おっぱい』に登場。イッセーが7歳のころ、近所の公園で風変わりな紙芝居をしていた中年男性。その紙芝居の内容が「おっぱい」を織り交ぜた日本昔話であり、イッセーを含めた子供たちにも受けがよかったが、ある日その内容を問題視され警察に連行されてしまった。10年後、イッセーの下校中に近所の公園で思い掛けない再会を果たし、10年前に見られなかった紙芝居の続きをイッセーに公演した。幼少時代のイッセーにとって尊敬の対象であった人物にして、イッセーが「おっぱいフェチ」になる大きなきっかけをつくったキーパーソン的な存在でもある。
- アニメ第2期のBD/DVD第3巻付属のドラマCDで声のみ登場していた。
- 冶虎武(やこぶ)
- 「天使の悩み相談室」で、赤ん坊連れの若い夫婦から名付けを頼まれたイリナが、赤ん坊につけた名前。聖人から名前をお拝借したとのこと。
- 百地 丹紋(ももち たんもん)
- 駒王町に住む伊賀流の忍者。和服を着た初老の男性。町外れの廃墟の中に日本家屋を構えてメタトロン、黒歌、ルフェイ、オーフィスに忍術を教えていた。オカ研メンバーやセラフ、グリゴリ幹部、魔王からも「本物のNINJA」として興味を持たれるようになる。
- その後、天界、冥界にVIP扱いで招待を受け、冥界では大人気のタレントになる。冥界で開いた忍者道場も大盛況。
- 爆散 梅子(ばくさん うめこ)
- 爆閃(ブラスト)流の家元。着物を着た中年女性で、頭部に色彩鮮やかな花々を生けた花瓶を載せている。一般常識とかけ離れた華道の教室を開いている。
- トレビアン鈴本
- 爆閃流四天王の1人。両肩に剣山がついている着物を着た強面の女性。リアスと生け花対決をして敗北する。自らを四天王の中では最弱と評している。
- 春波 打明(はるは だあく)[160]
- 京都市街に小型冷蔵庫付きの茶室を構える、茶道「堕悪理波(ダークフォース)」流の家元。和服を着た威厳ある初老の男性。
- 茶の湯としての「理波(フォース)」流を正しき方向に感じることができず、界隈からも追い出された身で、茶の湯の暗黒面に墜ちたせいか、本格的に魔の力に魅了され、もはや茶の道を悪魔か妖怪にすがるしかないという状況に追い込まれた中で、リアスに声をかけられてご贔屓にして貰っているところ、という茶道の話かファンタジーの話かわからない意味不明な経歴を持つ。
- エレボス一派との戦いを終えたイッセーたち新旧オカ研メンバーが「茶道教室」に訪れた際は、茶入から取り出した抹茶をボル◯ィックのお湯で点て、スチーミングされたミルクを使ったラテアートで人数分それぞれの顔を描いた抹茶ラテを振るまう(小猫には特別に流行りのタピオカ抹茶ラテを振るまった)。味は申し分なかったが、イッセーからは、茶道教室というより喫茶店という印象を受ける。
- 「深潭の蓋世王冠」の前所有者〈仮称〉
- 新規神滅具「深潭の蓋世王冠」の力で北欧にある町一つの町民すべてを支配下に置いた人物。発現した能力が会話を聞かせた相手を洗脳する能力だったため、講演会を開くことで条件を満たした。未発見の神器を所有していたということで、研究者が慎重に接触を試みたが、暴走して抗争に発展してしまい、その末に命を絶った。
E×E(エヴィー・エトゥルデ)
高位精霊界(エトゥルデ・サイド)
- レセトラス
- 異世界「E×E(エヴィー・エトゥルデ)」の善神で、精霊を司る。「E×E」を二分して高位精霊界(エトゥルデ・サイド)を支配している。
- チムネ・チパオーツィ
- 高位精霊神(エトゥルデ)陣営最高神の1柱。「聖母神チチ」の異名を持ち、地球では「乳神(ちちがみ)」と呼ばれる。
- イッセーの乳を思う気持ちと「乳語翻訳」によって存在が明らかになった異世界の神。眷属を介してイッセーと交信し、朱乃の本音を引き出したことでイッセーに加護を与え、一度だけミョルニルを扱えるようにする。その後、簡易版アムリタを飲んでイッセーの乳に対する力が神性を帯びたことで直接声を届けられるようになり、邪悪な存在と戦うために「選ばれし天乳」をおよそ12対集めるよう助言し、「おっぱいドラゴンの歌」を称賛して消えていく。
- 乳神の存在で異世界の存在を証明してしまったことがリゼヴィムが動き出す原因となる。
- おっぱいの精霊
- 乳神に仕える精霊。イッセーの「乳語翻訳」で呼び出され、朱乃のおっぱいを介してイッセーと会話する。イッセーを「乳龍帝」と呼んでいる。
- 朱乃の想いと朱乃のおっぱいを救ったことで、イッセーに乳神の加護を与える。
機械生命界(エヴィーズ・サイド)
メルヴァゾアサイド
- メルヴァゾア[19]
- 異世界「E×E」の邪神で、機械生命体(エヴィーズ)を司る。「E×E」を二分して機械生命界(エヴィーズ・サイド)を支配している。
- 戦闘力はオーフィス(完全)又はグレートレッドを遥かに超える。さらに、「羅睺七曜」と呼ばれる7体の凶悪無比な眷属を持つ。不死身、死を超越している(転生術および存在の概念を操作できる、平行世界の自身に干渉できる、時間を操るなど、「自分」をいくらでも存続できる)ため、レセトラスも一向に倒すことができない。
- メルヴァゾア側の本隊がこちらの世界に干渉した場合の被害想定は、邪神単体でも未曾有のものになるとすでに結論づけており、7柱の眷属全てと敵対した場合の必要戦力の用意は現代の時点で絶望的、兄妹の鬼神や魔神、その眷属に同時に攻め込まれた場合、間違いなく地球は破壊される。光也からは30年後に訪れる「絶対の絶望」として警戒されている。
- 兄神である鬼神レガルゼーヴァサイドの勝手なやり方に内心では憤慨している。
- 30年後の未来では「UL(ウル)」を作り出し、「邪神戦争」に関わる魔神や悪神を背後から支援している。
- ハズ・イリュウス
- 邪神メルヴァゾア眷属「羅睺七曜」の第2位、「月王(サテライト・プライム・ワイズマン)」。体長は約2メートルで、幹部クラスとしては一回り小柄。
- 実力と権限を同時に持つため、メルヴァゾアサイドから凶暴なレガルゼーヴァ一派の仲裁役、諫める者として「覇邪鬼神船団」に派遣されている。リゼヴィムを明らかな愚者だとし、「E×E」への宣戦布告は真に受けていない。
- 本隊が到着する30年後まで地球が保ってさえいれば生物の大規模絶滅が起きても構わないと考えており、鬼神レガルゼーヴァの地球侵略に際し、参謀次長を勤めつつ情報を主人に送っている。自分たちの目的のため、超常生命体の有益な識者との接触、セラセルベスの巫女の捕縛、聖母神との交信者の捜索を開始する。
- レッズォ・ロアド[19]
- 邪神メルヴァゾア眷属「羅睺七曜」の第5位[161]。各神話の主神クラスの強さを持つ。
- 元の時代(30年後の未来)から「邪龍戦役」直前の時代に転移しようとしイッセー(30年後)と全面戦争するが、巨大な紅いドラゴンとなったイッセー(30年後)には敵わず、腕をちぎられて撤退する。
レッズォ・ロアド四将
- ルマ・イドゥラ[19]
- レッズォ・ロアドに仕える「四将」の筆頭。レッズォ・ロアドの「四将」の中では最強で、分身体でも「堕天龍の鎧」のアザゼルと同等以上とされている。
- 巨大な本体を核として、普段は人型サイズの分身体で活動するタイプの「UL」。本体は少なくとも300メートルはある青色の巨大な飛行戦艦。本体の発射口から放たれる砲撃は、次元、時空すらも超えて目標を破壊する。本体が壊されない限り何度でも人型のボディが供給され、船体からは同一の人型機械生命体を複数射出する。何度破壊されても同一の「UL」が転移してくるため、復活の仕組みがわからなかった頃は「超越者」のギャスパー(30年後)でも手こずっていた。
- 分身体の外見は機械めいた人型で、青色を基調とした光沢のある機械の全身。頭部には3本の角があり、目はバイザー形。全体的に鋭角なフォルムを持ち、背中には右側に翼のような遠隔操作型の兵器群が3枚生えていて、左側は翼ではなくキャノンらしき砲身が伸びている。
- 30年後の未来からロキと共に「邪龍戦役」直前の時代に転移する。分身体を使って駒王町でグレモリー眷属を攻撃するが、未来のロスヴァイセが作った結界に捕縛される。拘束を解きギャスパー(30年後)やヘルムヴィーゲ、ロベルティナと戦うも劣勢に陥ったため、空間の裂け目から本体を呼び寄せ、あらゆる過去の事象に向けて砲撃を放とうとするが、ギャスパー(30年後)に発射口の時間を停止させられる。その間に巨大な紅いドラゴンと化して主を撃退したイッセー(30年後)の時間転移を許してしまい、彼が放った火炎を浴びて本体が半壊し、機能停止寸前まで追いつめられる。アザゼルが作り出した捕縛結界によって撤退を妨害され、未来で裁くために元の時代へ移送される。
- ガルヴァルダン[19]
- レッズォ・ロアドに仕える「四将」の一角。ドラゴン型機械生命体で、圧倒的な重圧感は龍王クラス以上。
- 外見は光沢を放つ緑色の機械めいた生物で、フィルムはドラゴンのもの。両腕の前腕が太く、盾の役割も持っていそうな形をしている。15メートルもの巨体には似つかわしくない機敏さを持ち、背に翼は無いが、腰の両サイドについたロケットエンジンを使い高速で飛びかかる。口からは極太の光線を放ち、太い腕の中に仕込まれた砲身からは巨大な光弾を発射する。過去に来る前に右肩にはスピーカーユニットが内蔵され、不協和音を放って敵の動きを封じる。タフなだけではなく闘争心も強く、ただのドラゴンならお陀仏になるほど濃密な力を込めた光の槍でも両腕の盾だけではじいてしまい、邪神の配下でありながら邪なものを浄化する火車も通じない。
- 30年後の未来から、駒王町から駅4つ離れた町の森へ転移する。転移直後でパワーが下がった状態のまま戦い、紅が放った雷光や漸のデュランダル砲を受けて左腕を破壊され、撤退する。 その後、裏京都に通じる門の近くに転送されたアッドーザのドリルとミサイル入りのバックパックを確保してイクスを追い詰めるが、鬼手化した彼に四肢を切断されて地面に倒れ伏し、アザゼルが放った特大の光の槍でロケットエンジンを破壊されて逃げる手段を全て失う。その隙にギャスパー(30年後)、ロベルティナ、ヘルムヴィーゲが同時に展開した時間転移の魔法陣で、30年後の未来へ送り返される。
- ベゥバ・レコルグ[19]
- レッズォ・ロアドに仕える「四将」の一角。分離、合体の特性を持つ「UL」。
- 全身像は不明だが、もとが巨大で、その能力は戦略兵器と言っても過言ではない。巨体ゆえに膨らんでしまう時間転移に要するエネルギーを削減するため、体をいくつもの黒光りする極太の円柱に分けて、ひとつひとつ小出しに転移することで解決している。個々の円柱は変形能力を持ち、砲口やミサイル、剣などの武器にもなる。身体すべてが転移してきて合体を果たしていたら、「邪龍戦役」直前の時代は危なかったと考えられている。
- 山奥の採石場跡地に向けて転送を行うも、転移直後でパワーが低下している時に転移場所をイクスに察知されてしまう。転移された5つの円柱が機械の人型、4本足の獣、宙を飛ぶ巨鳥に変形し、兵隊「UL」ごとイッセーの子供たち4人とアザゼルに攻撃を放つが、鬼手化したアイリと、漸、真、イクスの同時波状攻撃を浴びてオーラの光の中に消え、残りの部分の転移にも失敗する。
- アッドーザ[19]
- レッズォ・ロアドに仕える「四将」の一角。
- 未来の戦士たちの活躍のせいで本人は30年前に転移できず、仲間に追加の武器を転送するだけで精いっぱい。過去に向かったガルヴァルダンから武装の追加要請を受け、自分の装備である巨大ドリルとミサイル入りバックパックを転移させる。
レガルゼーヴァサイド
- レガルゼーヴァ[19]
- 「覇邪鬼神(インビンシブル・デバステイター)」。邪神メルヴァゾアの兄神。
- 7メートルほどの機械の巨人で、黒と紫の色合いを基調としたボディ、金色に輝く5つの眼が額と左右に2つずつついている。単体でもメルヴァゾアに劣らぬ力を持つとされる。一派全体が荒々しく好戦的な戦闘タイプであり、侵略を行うときは分析をしながら攻め込むという手段を好み、メルヴァゾアサイドはたびたび後処理と損害を被っている。眷属に「計都天海」の2柱を有している。
- 「覇邪鬼神船団(デバステイター・オーダー)」全軍を率いて「F×F」の完全制圧および生物の絶滅を行っていたが、30年後の未来からやって来たイッセーの子供たちとメルヴァゾアサイドの戦いが原因で生じた「バタフライ効果」によって、アザゼルやアジュカが知る未来とは異なる歴史が発生し、たまたま偶然地球にたどり着いたため、先遣隊として調査と攻撃を同時に開始し地球制圧の準備に入る。「アザゼル杯」本戦トーナメント1回戦第4試合とほぼ同時期に人間界へ「UL」を送り込み、大型戦艦で向かった次元の狭間でグレートレッドを討ち取り、次の相手をオーフィスに定める。
- ルガティム
- 鬼神レガルゼーヴァ眷属「計都天海」の1柱、「天王(スカイ・プライム・ルーラー)」。5メートルほどの人型タイプの機械生命体で、核となる本体をベースにいくつかの外部装甲を持つ。
- 月の裏側に駐機させた大型戦艦を拠点に、ベベヴ・スたちが捕らえてきたハーデスとアンラ・マンユの解析を行う。
- ドゥルマード
- 鬼神レガルゼーヴァ眷属「計都天海」の1柱、「海王(シー・プライム・ダイナスト)」。核となる本体をベースにいくつかの外部装甲を持つ。
- 太平洋の深海に大型戦艦を駐機させ、手始めに100メートル級の巨大海洋生物のような外部装甲を装着し太平洋でアメリカの巡洋艦を沈める。
ルガティム五邪
- ベベヴ・ス
- 天王ルガティムに仕える「五邪」の一角で、「賢天将(けんてんしょう)」の異名を持つ。青紫色で光沢のある3メートルほどの細長い人型で、4本の腕が生え、2本の足からジェット噴射をして宙に浮かぶ。肩、胸部、太ももの各部から無数の小型ミサイルを放つ。
- 突如として大西洋上空に出現、ヴァーリチームが護送していたハーデスとアンラ・マンユを拉致する。
- グヴァルドラ
- 天王ルガティムに仕える「五邪」の一角で、「剛天将(ごうてんしょう)」の異名を持つ。蛍光色の緑色をして楕円形に横に丸みを帯びた体は亀のようで、脚部よりも太い両腕が特徴。有線式の巨大な両前腕をジェット噴射で飛ばし、手のひらの穴からは高圧電流が流れる編み目状のエネルギー体を投射する。手足と頭部を収納しバーニアで高速に横回転しながら繰り出す体当たりは、「白銀の極覇龍」の鎧を完全に破壊するほどの威力がある。また、前腕の甲からはビーム兵器の砲口が出現する。
- 突如として大西洋上空に出現し、護送任務中のヴァーリチームと交戦する。
セラセルベスサイド
その他登場人物
- 「黙示録の皇獣(アポカリプティック・ビースト)」666(トライヘキサ)
- グレートレッドと並んで黙示録で語られる、獣の数字の大元となった伝説の生物。グレートレッドを上回る巨体に、獅子、熊、豹、龍などに似た7本の首と10本の角、あらゆる生物の特徴を有する体を持つ獣。人型というよりは霊長類のような前のめりの姿勢で、極太の腕を4本生やし、2本の足は腕以上に太い。翼は無いが空を飛ぶことは可能。体表を黒い毛が覆っており、ところどころ血のような赤色をした鱗状の硬質化している部分も覗かせ、全身のあらゆるところから赤い角のようなものが生えている。臀部からは長く太い、それぞれ形状の違うあらゆる獣(蠍やドラゴンなど)の特徴を有する7本の尾を生やしている。
- 禁手化したヴァーリの攻撃でも皮膚すら傷つけられぬ防御力、軽く火炎を噴いただけで地形を変えるほどの攻撃力、様々な世界を瘴気で汚染できる影響力など桁違いの力を持っている。最強の魔獣に相違ない力を持ち、完全に滅ぼすことのできる存在は全盛期のオーフィスかグレートレッドのみとされている。「聖書の神」でも命を懸けてようやく封印できたほどであり、自分専用に開発された強力な束縛結界ですら一時的に動きを止めるので精一杯で、しかも術式への耐性が生じるため2度は通用しなくなる。最大で頭の数=7体まで分裂することも可能であり、首は1つずつで尾も1本になっている。分裂した1体でも、神クラスを遥かに上回る。ただし、活動限界が存在していると推測されており、北欧世界では戦闘3日目に急に撤退している。
- 存在はするものの居場所は謎とされていたが、「聖書の神」によって禁呪の術式を含めた何千もの封印を施された状態で忘れられた世界の果てで眠りについており、リゼヴィムたちの探索によって発見される。クリフォトが異世界侵略のためにその封印を解除してトライヘキサでグレートレッドを倒そうと目論んだことで、世界の果てから秘密裏にアグレアスへ移送され、聖杯と聖十字架を用いる、獣の数字について研究している魔法使いの中で異説である「616」の方で研究している者たちを誘拐して利用する、生命の実を使って活性化させる、アグレアスの動力源であり「悪魔の駒」の原料を生み出す巨大結晶体と融合させるなど、あらゆる手段でアザゼルの目から見ても異常なスピードで封印解呪が進められていた。
- 最後は死亡したリゼヴィムの魂をエネルギー源として一気に封印を解いて復活、クリフォトが用意した偽赤龍帝軍団とともにあらゆる勢力に対して攻撃を仕掛け、「邪龍戦役」が始まる。グリゴリ・天界・北欧勢力への襲撃を終えると、7体に分裂して同時攻撃を行なう。各神話の領域に現れた個体ごとに頭部と尾の形が異なり、日本近海に現れたトライヘキサは頭がドラゴンの形をしている。ロスヴァイセが発動させたトライヘキサ専用の束縛結界で7体同時に本体の動きを停止させられ、他の場所でも神クラスで対応に当たったものの倒しきることができなかったため、「隔離結界領域」に封印され各勢力の首脳陣と永きにわたる戦いを始めることとなる。
- トライヘキサの核(コア)
- トライヘキサの意識、その集合体が形を成したもの。頭部に10本の角を持った白く光り輝く少年の姿をしている。背中には、鳥やドラゴン、コウモリなど、あらゆる獣の翼を6枚生やす。特筆すべきは異常なまでの再生力で、肉体を粉砕されても肉片さえ残っていれば全身元通りになるほど。
- 結界で本体の動きを封じられたことで、体から分離する形で出現する。日本を襲撃した個体の核はオーフィスとグレートレッドの力に引き寄せられるようにしてイッセーの前に現れ、驚異的な再生力によりドライグの絶技である「燚焱の炎火」や救援に来たサーゼクスの滅びの魔力ですら決定打とはなりえない。さらに各勢力の領域に現れたどのトライヘキサも核が大暴れしていて、本体も動き出しそうになる。そのため、日本近海ではサーゼクスが束縛術で核の動きを封じ、ヨーロッパ方面ではアザゼルがセフィロトの樹のような形となった11個の魔法陣で核を完全に停止させられ、本体とともに「隔離結界領域」に封印される。
- 火雷神(ほのいかずちのかみ)[17]
- 外見は歴史の書物にイラスト付きで出てきそうな古い衣装をきた中年男性。ある神社の神で全国に数ある雷神の1人。姿形に特に意味もなく、それっぽい格好で現世(うつしよ)に現れる。
- ウナス
- 声 - 川田紳司
- アニメ第14話に登場。古代の石棺に封じられていたミイラの呪術師。大公家アガレス縁者の女悪魔の呪いによって封じられていた。イッセーの身体をのっとり3つの呪いを解き復活する。包帯を使いリアスらを拘束するが、返り討ちにあう。
X×X
- 神崎 光也(かんざき みつや)
- 「始まりの闇(ファースト・ダーク)」「神を騙る者」と呼ばれている人間。両腕に籠手が付いたSF映画のような青いボディースーツを着た、容姿端麗な青年。『電蜂 DENPACHI』では主人公[162]で、ケータイを利用して現実で戦うゲーム『Innovate(イノベート)』(通称『電蜂(でんぱち)』)のプレイヤーだが、「電蜂」世界の光也とは似て非なる別人[163]。
- 「X×X(クロス・タイムズ・キス)」という抹消された集団の一員。独自の道を歩みだしているという、「あちら」と呼ばれる世界を守ることを使命としている。
- 所有者かは不明だが、神滅具「蒼き革新の箱庭(イノベート・クリア)」と「究極の羯磨(テロス・カルマ)」に関係しており、左籠手に装備した青色の携帯端末で簡易版「蒼き革新の箱庭」を操って小規模な世界を作り出し、その内部で右籠手に装備した漆黒の携帯端末で簡易版「究極の羯磨」を操り、あらゆる選択肢を付与することができる。さらに、近未来的なパワードスーツを着装する「人工的な禁手」、「嵌手(トランセンデンタル・アライヴァー)」という技術を使う。相手の攻撃を無効化し複数の死神を瞬殺するというチートのような戦闘能力を発揮し、最強の人間候補の1人に挙げられるほどだが、本人曰く「バグ」とのこと。世界の理の外を行き来する能力を持つが、携帯端末を破壊されると「こちら」の世界に留まれなくなるらしい。
- 通常の手段では影さえ捉えることができず、グリゴリ謹製のフィルターを通してようやく姿をつかむことができたなど謎が多く、詳細は不明ながら、アジュカは「存在そのものを抹消され、理外に堕ちた」「イッセーの真逆にいる存在」、鳶雄は「名を封じられた者」、ハーデスは「亡者の類」「人間の業、怨嗟の集合体」と評しており、直接話した五郎もその声音に深い闇を感じ取っている。「究極の羯磨」の本来の所有者であるカエデ(百鬼黄葉)の関係者であることから、彼女の従弟である勾陳黄龍とは因縁があり、誰よりもこの世を儚み妬んでいる危険人物として敵視されている。「あちら」では鳶雄と面識があるらしい。
- アジュカとは敵対関係にあり、「神の子を見張る者」からも非常に危険視され、人の世を変革させかねないことからタルタロスにも注意を向けられている。ハーデスたち地獄の王が神滅具持ちを狙っていることもあって、アジュカと一時的な協力体制を結び、「E×E」の情報を得る代わりにイッセーの両親を「アザゼル杯」期間中だけ警護する依頼を受けている。
- 霧乃 静香(きりの しずか)
- 『電蜂 DENPACHI』の登場人物で、光也の同僚。青いドレスや緑色のブレザーを身に着けた容姿端麗な少女で、光也から「エイブル」と呼ばれている。30年後に「成果(ボーナス)」を得ることが目的で、何らかの収穫を持って「蒼き箱庭(ゲーム)」に帰りたいと考えている。
- カエデ / 百鬼 黄葉(なきり もみじ)
- 神滅具「究極の羯磨」の所有者。百鬼家の出身で、勾陳黄龍の従姉。現在は「あちら」の世界にいる。→詳細は「堕天の狗神 -SLASHDØG- § 百鬼黄葉」を参照
渦の団(ヴォルテックス・バンチ)
- カイザー・ヴォルテックス
- 「渦の団(ヴォルテックス・バンチ)」首領。ドラゴンの兜を被った初老の男。世界中から悪人を集め、改造手術を行った怪人を仕立て上げていた。「禍の団」壊滅に乗じて日本征服計画を実行するが、部下が次々とグレモリー眷属に撃破されてしまい、業を煮やして自ら沖縄に上陸するも「赤龍帝の鎧」を纏ったイッセーに敗れてしまった。その後は刃狗チームに身柄を引き渡される。
- ペンタグラム伯爵
- 「四覇将」の1人。顔面に五芒星を付けた褐色肌の陰陽師というツッコミどころの多い男。京都中の寺社で悪質な嫌がらせを行いその全てで出禁になった経歴を持つが、犯行の規模が微妙な物ばかりなため寺社関係者からは「有名な変人」程度にしか思われていない。京都侵略を任され清水寺で言いがかりを付けていたが、九重が通報したことで警察に逮捕され事情聴取を受けることになり、計画に失敗する。
- タイガー監督
- 「四覇将」の1人。プロ野球チーム「大阪タイガース」のユニフォームを着た虎の獣人。コテコテの関西弁で話す鋼の肉体を持つ身長2メートル超の巨漢。大阪侵略に名乗りを上げ、関東人にご飯とお好み焼きを一緒に食べさせようとする。食い倒れツアー中の小猫に戦いを挑むもタイガースの優勝を待つことなく侵略が開始されたことが仇となって敗北し全治2ヶ月の重傷を負う。
- 豚丸骨大将(げんこつたいしょう)
- 「四覇将」の1人。ラーメン屋の格好をした豚頭の怪人。自身が経営するラーメン屋でマニアを洗脳し、ステマで店を繁盛させることによって「渦の団」の資金源となっていた。福岡侵略のために博多へ進出、地元のラーメン屋と諍いを起こしていたところをグレモリー眷属に目撃されてしまい、戦闘の末に敗北する。
- ファイナル・デスシーサー
- 「四覇将」の1人。
- →詳細は「§ ファイナル・デスシーサー」を参照
- サーモン・キング
- 帰巣本能に反逆し続け30年以上海を泳ぎ続けた鮭をカイザーが改造して怪人と化した魚類。通称「反逆の鮭王(リミットオーバー・サーモン)」。プライドが高く、鮭児を「本能に負けた早漏野郎」と見下し、「キング・サーモン」と呼ばれると激怒する。侵略の先兵として北海道に派遣され、レジャー会場で肉を奪い鮭の切り身の押し売りをしていたところでグレモリー眷属に遭遇、銛を手にして彼らに襲いかかるが返り討ちに遭い戦死する。
F×F(ファディル・フェルドラ)
- セファイラ・セラセルベス
- 異世界「F×F(ファディル・フェルドラ)」で巫女をしている少女。謎の発光現象と共にヨーロッパ某国へ転移してきたところをヴェリネに保護され、「地獄の盟主連合」の監視下に置かれる。
30年後の未来
アニメ第3期『ハイスクールD×D BorN』BD/DVD初回生産書き下ろし小説および『ハイスクールD×D ハーレム王メモリアル』特別小説『ハイスクールD×D EX』にのみ登場した人物である。彼らが現れた時系列は「邪龍戦役」直前(原作小説19巻終盤)であり、この時代に来た人物のみ挙げる。
- 兵藤 一誠(30年後)
- 神滅具「赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)」の所有者で赤龍帝。「ヒョウドウ・イッセー・グレモリー」などいろいろな名前で呼ばれるようになっており、たまに現在の自分の呼ばれ方が分からなくなると語っているらしい。
- ハーレムを実現させており、(子供ができた順に)朱乃、アーシア、ゼノヴィア、イリナ、ロスヴァイセ、リアス、レイヴェル、小猫、黒歌、エルメンヒルデ、ルフェイといった女性たちとの間に10人を超える子供をもうけている。スケベなのは相変わらずで、複数の奥さんから尻に敷かれている。
- 200年先までスケジュールが埋まっていて、各地を引っ張りだこで、冥界のみならず他の神話体系のところにも助っ人に行ったり、講演、興業に行ったりで、赤龍帝としても、おっぱいドラゴンとしても各地を飛び回っているという非常に多忙な生活を送っている。妻たちや子供たちともほとんど会えずじまいで、逆に妻たちがローテーションで付き添っているぐらい。子供と接する時間が少ないせいで、長男の紅や長女のアイリからは慕われているが、漸の後に生まれた息子、娘はイッセーよりもヴァーリに懐いている傾向がある。忙しすぎてレーティングゲームのプレイヤーとしてはあまり試合をこなせていない。
- 30年で主神クラスを圧倒するほどの実力者になっている。100メートルはある真紅の鱗の巨大なドラゴンに変身する能力を得ており、大がかりな移動の時はこの形態を使っている。その姿を見ただけでロキとルマ・イドゥラを戦慄させ、レッズォ・ロアドのちぎられた腕を見たルマ・イドゥラからは「紅いバケモノ」と恐れられる。
- アーシアに呪いをかけたロキには激しい怒りを抱いていたが、「羅睺七曜」レッズォ・ロアドとの全面戦争を控えていたためアーシアのそばにいられなかった。レッズォ・ロアドの腕をちぎって撃退すると、エルネスティーネと一緒に「邪龍戦役」直前の時代に急行し、あり得ない規模、極大な火炎の球で「四将」最強のルマ・イドゥラを機能停止寸前まで追いつめる。
- ロキとルマ・イドゥラを捕縛した後、ドラゴンの姿のままアザゼルと一言別れの言葉を交わし「オッパイイイイィィィィン」と咆哮をあげて子供たちと共に元の時代(30年後の未来)へ帰って行く。
- ギャスパー・ヴラディ(30年後)
- 神滅具「時空を支配する邪眼王(アイオーン・バロール)」の所有者で現役のリアス・グレモリー眷属。
- 外見は黒いローブを身に纏い、赤い双眸で非常に体格が良く、金髪をオールバックにしていて、精悍な顔つきをしている。弱々しい少年時代があったとは思えないほど雄々しく、女装男子の面影は全く残っていない。オーラが威圧的だからなのか、イッセーの子供たちからはかなり怖がられている。
- 「超越者」の1人に正式認定されており、「時と空間の覇者(アイオーン・タイクーン)」の異名を持つ。雄々しいオーラだけでもアザゼルを潜在能力で超えていることが察せられる。「時空を支配する邪眼王」もパワーアップしており、ギャスパー(30年後)の許しもなしに停止した世界で動ける者がいるとしたら、神格や「超越者」、新世代の魔王クラス、二天龍くらいなものである。
- 時間転移の一件では赤龍帝一家の上司としてタイムスリップし、30年後の未来からロキと「四将」を追って「邪龍戦役」直前の時代にやってきて、歴史への干渉度が極めて低いアザゼルに、タイムパラドックスが起こらない最低限の情報を与える。
- 過去での戦いの最終局面では「四将」ルマ・イドゥラの人型と対峙し、何度も人型を破壊しても転移してくる同一の「UL」に手こずるが、劣勢に追い込む。ロキと合流して本体を呼び寄せあらゆる過去へ砲撃を行おうとしたルマ・イドゥラに対して、グレモリー眷属や赤龍帝一家の平和を踏みにじる者がどうなるかその身でもって学んで欲しかったという理由で、砲身の時間だけを停止させることで攻撃を封じ、未来から転移して来たイッセーをサポートする。
- ロキとルマ・イドゥラを捕縛した後、タイムパラドックスを防ぐため「邪龍戦役」直前の時代のイッセーたちの記憶を改ざんするが、アザゼルや信頼を寄せるVIPの記憶は改ざんせずに、元の時代(30年後の未来)へ帰って行く。
- ロキ(30年後)
- 第3章以来、数十年間に渡って投獄されていたが、「邪神戦争」の最中に牢獄から脱走し、異世界「E×E」の邪神たちと手を結ぶ。
- 30年前にはあった悪の神なりの「正義」が感じられず、昔は考えもしなかった「北欧神話以外のものを取り込む」という柔軟な発想を得て、神器や機械生命体などから有益な技術を採用できるようになっている。
- 自分を捕らえたグレモリー眷属やヴァーリの一派への恨みを晴らすべく仕返しを企て、牢獄の中で独自に考察した凶悪な術式を無数に重ねた深い眠りの呪いを、ちょうど警備が手薄だったアーシアへかけて、彼女を目覚めることのない深い眠りに落とす。その後、あらゆる世界線の歴史をねじ曲げて世界と各神話体系の歴史を改変し、同時に未来の仇敵の存在を無かったことにしようと30年後の未来から「UL」を引き連れて「邪龍戦役」直前の時代にタイムスリップし、時間転移のブレ幅を小さくするため、その時代を軸に数週間から数ヶ月の範囲で何度も歴史を操作しようと目論んでいた。
- 過去の世界でイクスに見つかった際には準備不足で撤退したが、数日後にルマ・イドゥラを伴い駒王町でグレモリー眷属を襲撃する。未来のロスヴァイセの結界で動きを封じられる直前にメタルフェンリルを召喚してグレモリー眷属たちを苦戦させ、結界を解呪するとフェンリルと融合して増援に来た未来の子供たちも始末しようとする。だが、鬼手「破壊獣の王鎧」のアザゼル、「真紅の赫龍帝」のイッセー(現代)、イクスの連携攻撃により鎧を幾度となく破壊されて徐々に疲弊し、最も恐れていた未来のイッセーまで現れて敗色濃厚になり、撤退を試みるが、イクスの真紅剣で鎧を完全に破壊され、アイリの怒りの拳を腹部にぶち込まれ海に落下し、気を失い捕縛される。
- フェンリルUL
- 未来のロキが異世界の技術を盛り込んで新しく作り出した、フェンリルの形をした機械生命体。アザゼルには「メタルフェンリル」と呼ばれる。銀色の巨大な狼で、灰色の毛並はなく、表面は硬質そうで金属のような光沢を放っている。フェンリルよりも若干大きくなっており、10メートルは超えている。
- 最強の魔物の改良型だけあって単独でも非常に強力だが、神器の真似でロキがその身に纏う銀色の耀きを放ち続ける全身鎧(プレート・アーマー)に姿を変えることも可能。その意匠は狼の意向が強く、胸部には狼の頭部を形作ったものが突き出ている。その時の力は恐ろしいほどに強大で、魔法力のこもった腕を薙ぐだけで宙に強大な魔法のうねりが生じて相手を容易に吹き飛ばし、極大の魔法力を繰り返し圧縮して濃密で凶悪なオーラの塊を作る。ただのオーラの波動ですら海を割り、近隣の山を粉砕し、魔法となれば夜空一面に灼熱の炎が乱れ舞い、海面を広範囲に凍り付かせる。損傷した部分はロキの魔法力で修復する。
- ファーブニル(30年後)
- 30年後の未来では、アーシアの娘のアイリへ契約を引き継いでいる。アイリからは「ファブちゃん」と呼ばれており、人工神滅具「黄金龍君の羽衣」に力を貸している。
- アイリたちが過去に向かった際には未来から龍門を介して召喚される。アーシアに呪いをかけたロキには激しい怒りを抱き、アイリと共にロキに怒りの拳をぶち込む。
イッセーの子供たち
皆、顔つきは母似で真面目な性格。皆、アーシアを慕っており、ロキ(30年後)に呪いをかけられたアーシアを救うため、モルドレッドを除く10人で「邪龍戦役」直前の時代にやってくる。「邪神戦争」で神クラスとも戦っている年長組たちは、19巻時点での親より総合的な実力は上である。現代の親と共闘した際にはタイムパラドックスを避けるため、正体がばれないように専用のヘルメットを装着する。
- 姫島 紅(ひめじま くれない)
- イッセーと姫島朱乃との間に生まれた息子で、赤龍帝一家の長男。18歳。
- 黒髪で細身の美少年で顔つきが母・朱乃に似ている。翼は父譲りでドラゴンのもの。
- 「隔離結界領域」に旅立ったアザゼルの研究を引き継ぐ形で、グリゴリに研究者として列席している。人工神滅具の研究を行っており、イクスの「赤龍王太子の籠手」の開発にもかかわった。
- 母方の「姫島」の血を濃く引いており、朱雀と同じ火の霊獣「鳳凰」を操り、祖父バラキエルから受け継いだ雷光を放って攻撃する。研究者でありながら戦闘でも龍王クラスと渡り合える実力があり、霊獣使役の技術も悪戯に熱を振りまくことなく目標の敵だけを焼けるほどに卓越している。
- イッセーの子供の中では、アザゼルが最初に出会った人物であり、アザゼルを「初代総督」と呼ぶ。歴史の干渉度が極めて低いアザゼルへ、異世界からの来訪者や「邪神戦争」について説明し、過去からタイムスリップしてきた敵への対処に関して協力を仰ぐ。「UL」の脅威についてだけでなく、30年後の未来では母・朱乃がグリゴリの幹部に在籍しており、母からアザゼルに対して感謝や敬意の言葉ばかり聞かされていること、七大魔王制度が適用されてアジュカ以外の魔王が全て変わっていることなどをアザゼルに伝える。この時、30年後の未来にアザゼルはいないことをはっきりとは言わなかったが、「初代総督」や「継ぐ」という言葉でアザゼルは何となく察する。
- 兵藤 愛理(ひょうどう アイリ)
- イッセーと兵藤アーシア(旧姓:アルジェント)との間に生まれた娘で、赤龍帝一家の長女。18歳。
- 外見は金髪で、顔立ちから瞳の色、髪の毛の長さまで母・アーシアと瓜二つだが、のほほんと天然な母を守ろうとしてきた結果、剛胆かつハキハキした正反対の性格に育った。弟の漸、真、イクスもアイリには頭が上がらない。母同士が親友だったことから、漸や真とは「新・教会トリオ」としてしばしば行動を共にしている。父・イッセーのことを「尊敬する大好きな人」として慕っており、性格も若い頃の彼に似ている。
- イッセーの子供たちの中ではイクスと並んで接近戦闘最強。戦闘スタイルでは父・イッセーの影響が一番強く、見事な体捌きと洗練された動きは格闘技を幼い頃から習っている者のそれであり、インパクトの瞬間にオーラを瞬時に高めることで、細腕からは想像できないパワーを発揮する。さらに、母からファーブニルの契約を引き継いでおり、人工神滅具「黄金龍君の羽衣(ギガンティス・メイデン・ローブ)」を所有し、接近戦に向いた全身鎧型の鬼手「黄金龍君の鎧(ギガンティス・ブラッド・スケイルメイル)」となって戦う。
- 名前の由来は、アーシア、イッセー、リアスの頭文字から取り、「愛」と「理」を持って欲しいから込めたとのこと。
- アザゼルとは真と共に4番目に接触。母譲りの優しさで、他人との接触を避けるべき過去の世界で歴史改変を気にせずつい人助けしてしまっている。ベゥバ・レコルグ戦やロキ戦では先頭に立って戦い、実母を呪ったロキにはトドメの鉄拳を叩き込んで捕縛する。
- 漸・クァルタ(ゼン・クァルタ)
- イッセーとゼノヴィア・クァルタとの間に生まれた息子で、赤龍帝一家の次男。17歳。
- 顔立ちは母・ゼノヴィアに似た美少年。翼は父譲りでドラゴンのもの。母の武器を発展させた未来の聖剣であるデュランダルIVを所有している。
- 剣の師匠は木場であり、木場のことを第2の父として尊敬している。剣戟は、ゼノヴィアの豪快さと木場の華麗さが合わさったもので、剣士としては理想的な形だったため、アザゼルは現代の木場が見れば泣いて喜ぶだろうと評している。デュランダルが纏うオーラは荒々しくも静かで、動きの速度も転移の影響でパワーが下がっていたとはいえガルヴァルダンより圧倒的に上手。
- 紅と共に子供たちの中ではアザゼルに最初に接触しており、彼を駒王町の地下空間まで呼び出す。現代でのガルヴァルダンとの初戦では、母譲りのデュランダル砲で敵の左腕を丸ごと吹き飛ばして撤退させている。未来のロキとの決戦では若い頃の母と共闘するが、当時の猪突猛進な親とは息が合わず、将来の師匠である木場の方が話が合う。
- 紫藤 真(しどう シン)
- イッセーと紫藤イリナとの間に生まれた息子で、赤龍帝一家の三男。17歳。
- 天使と悪魔の間に生まれた「奇跡の子」で、背中には純白の天使の片翼と、ドラゴンの片翼を生やす。外見は栗毛の少年で、十字架を首にかけている。戦い方と台詞にイリナの息子らしさを感じさせる。
- 戦闘時は加州清光と大和守安定による霊刀の二刀流を使い、十文字に切り払って攻撃する。
- アザゼルとはアイリと共に接触したが、過去の世界でも姉に振り回されていた。未来のロキとの決戦では若い頃の母と見事なコンビネーションを発揮して戦う。
- ヘルムヴィーゲ
- イッセーとロスヴァイセとの間に生まれた娘で、赤龍帝一家の次女。17歳。
- 長い銀髪を1本の三つ編みにしているが、顔立ちはロスヴァイセに酷似している。名前は母の昔の同僚に由来する。ヴァルキリーの鎧(赤龍帝の鎧の趣向も取り入れた形)を着ている。
- 無数の魔法陣から各属性の魔法を帯びた数え切れないほどの槍を射出する。複数の「UL」を貫いた瞬間に燃え上がったり、凍りついたりと付与された魔法の効果が現れる。
- 上官のギャスパーとロベルティナと共に5番目にアザゼルに接触し、ガルヴァルダンの未来への移送や、ルマ・イドゥラを閉じ込める結界の維持などを担当する。
- イクス・グレモリー
- イッセーとリアス・グレモリーとの間に生まれた息子で、赤龍帝一家の四男。歳は15か16。
- 外見は紅髪の少年。普段は素直だが、大切な者を傷つけられると無鉄砲になる向こう見ずなところは両親そっくり。スケベすぎる父とは対照的に、真面目で純真な性格。敵に対しては大胆不敵。伯父サーゼクスの面影もあり、勇猛さのなかに高貴な雰囲気を漂わせる。ミリキャスは従兄だが、「叔父」と呼んでいる。
- 人工神滅具「赤龍王太子の籠手(ブーステッド・ギア・ディアボロス)」を所有者にして、聖剣真紅剣ガラティンⅢ改(スカーレット・ブレード ガラティンスリーかい)の使い手。各神話体系の連合軍の若きエースにして、グレモリー一族きっての最強の剣士であり、「真紅剣の神滅龍子(しんくけんのゴッド・スレイヤー)」の異名を持つ。剣の師匠が聖魔剣の木場で、ドラゴンとしての師匠は白龍皇ヴァーリなので、ヴァーリそっくりの体捌きで、木場と同じ剣技を見せる。母・リアス以上の「滅び」の魔力を有しており、滅びの力を聖剣の刀身に纏わせる技が得意なので、攻撃は斬るというよりも削り取ると表現したほうが正しい。鬼手「紅龍の斬滅剣(スカーレット・ザ・エクスティンクト・ブレード)」を使うことで、龍王クラス以上とされる「四将」ガルヴァルダンに何もさせずに圧倒して行動不能に陥れるほどの力を発揮する。しかし、まだ修行不足ゆえに鬼手化は不安定で、間を置かず連続で使うこともできない。
- アザゼルと2番目に接触しているが、過去に来た当初は他の兄弟たちとは別れて単独行動を取っていた。
- 父・イッセーに対しては、子守唄代わりに「おっぱいドラゴンの歌」を聞かされていたことや、民衆の英雄であり続ける反面、隙だらけなこと、家族になかなか会わないことに不満を抱き、思春期の少年らしい父への愛憎めいた葛藤を抱えていた。剣の選定でアスカロンの新型を選ばなかったのも、父との確執が原因。エロすぎる父が胸の大きな女性ばかりと結婚した影響で、幼少期は女性は胸が大きいものだと思い込み、母の親友であるソーナのことを男性だと思っていた。アーシアが倒れたときも姿を見せなかったことで対抗心が増しており、過去の世界ではベゥバ・レコルグ撃破後に父に対する評価を聞こうとアザゼルを呼び出す。しかし、若い頃のイッセーがロキの攻撃から家族や仲間を全力で守ろうとするのを見て父への認識を改め、滅びの力でフェンリルの鎧を砕いてロキに勝利した後は、世話になったアザゼルに礼を言ってから和解した父と未来へ帰っていく。
- ロベルティナ・ヒョウドウ
- イッセーとレイヴェル・ヒョウドウ(旧姓:フェニックス)との間に生まれた娘で、赤龍帝一家の三女。イクスと同い年で、歳は15か16。
- 金髪で縦ロールは母の倍の4つ。母譲りの人一倍真面目な性格で、親たちには敬意を払っている。イクスからは「ルーティ」と愛称で呼ばれており、無鉄砲な彼を心配して説教することもある。
- 母・レイヴェル同様、不死身の特性を持っており、巨大な炎の翼を背に生やして、その羽ばたきにより兵隊「UL」の一団を一気に燃やし尽くす。
- ギャスパーやヘルムヴィーゲとともにアザゼルに接触し、ガルヴァルダンの未来への移送や、ルマ・イドゥラを閉じ込める結界の維持などを担当する。
- 白雪(しらゆき)
- イッセーと白音(小猫)との間に生まれた娘で、赤龍帝一家の四女。黒茨とはほぼ同時期に生まれた。歳は12か13。
- 白い猫耳を生やしており、白い着物を着ている。名前の由来は「白雪姫」からきている。黒茨とは姿形と顔がそっくりの外見で、精悍な顔つき。
- 白い炎の火車を無数に生み出して攻撃する。
- アザゼルとはガルヴァルダンとの初戦の直前、3番目に接触している。
- 黒茨(くろばら)
- イッセーと黒歌との間に生まれた娘で、赤龍帝一家の五女。白雪とはほぼ同時期に生まれた。歳は12か13。
- 黒い猫耳を生やしており、黒い着物を着ている。母・黒歌と同じく語尾に「にゃん」を付けている。名前の由来は「黒茨(=「眠れる森の美女」の別名)」からきている。陽気な母とは対照的に若干落ち着いた雰囲気を放っている。
- 黒い炎の火車を無数に生み出して攻撃する。
- アザゼルとはガルヴァルダンとの初戦の直前、3番目に接触している。
- エルネスティーネ
- イッセーとエルメンヒルデとの間に生まれた娘で、赤龍帝一家の六女。
- 金髪で、赤い双眸と、独特の雰囲気はギャスパー同様の吸血鬼を感じさせる。カルンスタイン家の血筋であり、ギャスパー(30年後)の一番弟子でもあり、ギャスパー(30年後)を「ヴラディ先生」と呼ぶ。
- 戦いの最終盤、レッズォ・ロアドを退けた父・イッセー(30年後)を無事に「邪龍戦役」直前の時代まで送り届ける。
- モルドレッド・ヒョウドウ
- イッセーとルフェイとの間に生まれた子供。男か女かは明らかにされていない。
- 聖王剣コールブランドに選ばれたが、剣士ではなく魔法使いになる道を選んだ。イクスよりも自由気ままとのこと。
- 過去の世界には向かわず、元の時代(30年後の未来)で時間転移の調整を担当する。
脚注
注釈
- ^ 実際、夏休みの終わりに行われていたシトリー戦では、順当に行けば問題なく勝てると評されていたが、「建物への過度の破壊行為の禁止」という制限が課せられたことでイッセーやゼノヴィアが全力を発揮しきれず、8人中4名をリタイアに追い込まれてしまう。
- ^ 14巻179ページによれば、「自分が松田と元浜と違う生物になった」ことや、悪魔は長生きで外見も自分次第であることから、「2人が歳をとれば自分も2人に歳相応の姿に合わせなければ付き合いが厳しくなりそうだ」と漏らしている。
- ^ そのため、増築に伴ってキングサイズとなったベッドでも手狭で、「魔獣騒動」以降は寝ている間に自分の寝床から蹴り落とされ、床で目を覚ますことも珍しくなくなっている。
- ^ その他にも、「先輩」付けで呼んでいた初対面前後を除き、リアスをなかなか名前で呼べず「部長」の呼称で通し続け、さらにオカ研女子部員全員を無意識に怯えるような視線を向けてしまっている。また、リアスから向けられる好意に関しては情が深いだけだと思い込んでいた。
- ^ ゼノヴィアとイリナからは逆プロポーズされている。
- ^ 誠(まこと)の燚(ほのお)を胸に秘める悪魔にしてドラゴンという意味。
- ^ ただし、バアル戦ではサイラオーグがギャスパーの神器「停止世界の邪眼」も含めて許容しているため、使用していた。
- ^ アザゼルによれば、タンニーンが手加減していたとはいえ普通なら死んでいるレベルだったとのこと。アザゼルとしてはまさか着の身着のままで攫われてから山中で生活し続けるとは思っておらず、途中で音を上げると考えていた。
- ^ 例として、「白龍皇の鎧」の過剰な力を排出する機構を阻害してダメージを与える(4巻)、猛毒のサマエルの血を詰めた弾丸を「譲渡」で強化したスイッチ姫の玩具で発射する(12巻)など。
- ^ ただし、通常の聖剣使いのように因子を持っているわけではなく、アスカロンの方を調整することで使用可能になっているという特殊な事例である。
- ^ 駒の1つ1つが「龍牙の僧侶」「龍星の騎士」「龍剛の戦車」「真紅の赫龍帝」に相当する。
- ^ リリスが兵藤邸に居候し始めてから、より送られてくる力が強まっているとのこと。
- ^ 冥界での絶大な人気に比べて契約数が伸び悩んだのは、使うのがエロ技ばかりで魔法使いからのウケがあまりよくなかったからだとされている。
- ^ イッセー本人には芝居気などないため、本人も含めてオカルト研メンバーは代役の顔をCG合成している。
- ^ 純血の上級悪魔なので本来であれば冥界の学校に通うことになっているが、特待生待遇で駒王学園に進学している。
- ^ 親同士によって決められた、本人の望まない婚約である。
- ^ このとき、ファーストキスをイッセーに捧げている。
- ^ アザゼルからは、「紅髪の滅殺姫」を捩って「紅髪の魔乳姫(クリムゾン・バスト・プリンセス)」と呼ばれたこともある。それまでは悪魔たちから憧れを抱かれるような扱いが主だったが、おっぱいドラゴンのヒットで子供たちからの人気が急上昇している。また、スイッチ姫と呼ばれるきっかけを作った美猴に対しては過剰なまでに敵対心を抱いて接しているため、イッセーからは「犬猿の仲ならぬ姫猿の仲」と見られている。
- ^ 使用するたびに乳がサイズダウンしていき、限界まで消費すると小猫並みのサイズまで縮小するが、一晩寝れば元通りになる。
- ^ 魔法を例に挙げると、回復魔法というものは最高難度の技術であり、必然的にその使用者は非常に稀少。後に、三大勢力合同の調査で世界中を探した際に同じ神器の所有者が他にも数名いることが分かり、敵対勢力に悪用されないよう即座に保護された。
- ^ ただし、グレモリー家と姫島の間で結ばれた約定により、命を狙わない代わり姫島家とは無関係という扱いを受けている。
- ^ ただし、物語序盤では堕天使の力を封印しており、そのときは「雷の巫女」と呼ばれていた。
- ^ 4巻でのイッセーをめぐるリアスとの喧嘩においては、売り言葉に対して「イッセーのような可愛いと思えるようになった男に出会えた」と発言したことから、リアス同様、一目惚れであったことが示唆されている。
- ^ 実は、父がネビロスの指示で行なっていた研究の証拠を消すための過剰な措置であった可能性があることが判明している。
- ^ 成長した姿は黒歌に似ており、胸も大きくなる。
- ^ その場に居合わせなかった場合でも幻聴という形で小猫のツッコミが入る。
- ^ 手加減しないように頼んだうえで禁手化したイッセーを相手に、「聖剣創造」のみで立ち向かうというもの。
- ^ クァルタ姓を名乗り始めるのは19巻より。
- ^ 幼少期は長髪だったが、イリナと共に行った吸血鬼討伐の時に髪を掴まれて隙を生じてしまったことがきっかけで髪を切った。メッシュは、女の子らしい装いに慣れていなかった当時の自分にできた精一杯の努力の名残である。
- ^ イッセーにプールの倉庫内で実行しようとしたが、後に練習が必要だと知った翌日に松田と元浜、桐生、アーシアのいる前で避妊具を差し出してイッセーに提案しに来る。その場の空気は泥沼化し、イッセーが松田と元浜からとばっちりを受ける原因を作る。
- ^ しかし17巻時点でも、最も長くオーディンの護衛を務めたという記録を保持し続けていることから能力(と忍耐強さ)はかなりのものだった模様。
- ^ 修学旅行先の京都で「洋服崩壊」を喰らった際、裸にされたことよりもセールで購入した服をバラバラにされたことを怒ったため、イッセーを逆に困惑させる。イッセーとの初デートでも100円ショップで大はしゃぎし、1万円分の買い物をしている。セールでは木場の剣速を超える動きを見せる。
- ^ アザゼルの素性を知る前のイッセーに「木場よりイケメン」と評されている。
- ^ 作中ではイッセーたちからその日頃の行動にちなみ、「トラブルメーカー先生」「世界にとって一番の脅威」「ラスボス先生」「サマエル級の封印対象」「悪の親玉」「悪いおっさん」などと呼ばれている。それらの実験や発明の資金はグリゴリの資金を勝手に使い込んだものが多く、総督辞任後に人間の主婦に実演販売で人工神器の類を売りつけて資金を回収していたところをリアスたちに目撃され、シェムハザに報告されて取り押さえられたこともあった。
- ^ 作中で明確に敗北したのは、自身を徹底的に研究して対策を練ってきた2度目の曹操戦のみ。曹操も互いに思考が近いことを自覚しているため、3度目の戦いがあれば勝敗はわからないと考えている。
- ^ 堕天使陣営が三大勢力で最も縮小していることもあり、自陣からは唯一の参戦となる。
- ^ 潤んだ瞳でイッセーを見るようになり、急に料理の勉強を始めたり(それまではゼノヴィアと同様の腕前で、劇物のような料理しか作れなかった)、お風呂に一緒に入ってこようとしたり、隙あらば夜のベッドにも侵入してこようとするなど。
- ^ 作中では小猫の姉の黒歌に対し、「小猫さんに手を出したらクラスメートとして許さない」と言い放ったこともある。
- ^ ダメージは受けるが気に留めなくていいほどのものでしかないので回避も防御もせず、攻撃すればいつでも殺せるという判断をするため、反撃さえしない。
- ^ 年齢の割に知識量は少なく、伝説の魔獣トライヘキサの存在はまるで認知しておらず、自分もドラゴンでありながら同族の誕生にも興味を持っていなかった。
- ^ ただし、元の幼女姿には変化の術を使うことで戻ることが可能。
- ^ レイヴェルも、戦術家としては遥かにおよばないと、自身の負けを認めている。
- ^ 姉の支援を受けなかったのは、癒着が生じているという批判を避けるため。
- ^ 第2期でも、イッセーに頼まれごとをされる前までは、勝ち組オーラ出しまくりのキザ男を演じていた。
- ^ どういう意味でライバル視しているのかは言及がないが、イッセーは「(BL的な意味で)恋敵として見られている」と解釈しており、イッセーはこのことに迷惑を被っている。
- ^ 当初はシトリーの「騎士」は別の人物が受け持つはずだったが、連絡がつかなくなっていた。
- ^ 最上級悪魔の魔力攻撃でも傷一つつかない「赤龍帝の鎧」を、純粋な身体能力だけで、なおかつ四肢に封印を施した状態の素手で粉砕できる純血の上級悪魔は、サイラオーグだけだとされる。
- ^ 仙術の鍛錬で獲得したものではないため、術の使用はできない。
- ^ イッセーは禁手が解除され、生身の最後の力で向かうほどギリギリだった。また、サイラオーグも意識を失いながらも笑ったままで、瞳も戦意を失っておらずまだ前に進もうとしていた。
- ^ イレギュラーすぎる存在であるため、「アザゼル杯」の規定では正確な駒価値が判定できず、便宜的に「兵士」5駒分という評価が下されている。
- ^ 実際に胸の大きい女性は普段下着を着ける際にはブラジャーから着け、脱ぐ際にはショーツから脱ぐようで、ブラジャーから脱ぐのは「人に見せることを目的」として行うストリップの手法。
- ^ 21巻表紙とアニメ第4期では瞳の色は金色になっている。
- ^ イッセーが神滅具に目覚めたばかりの頃には、すでに1か月は禁手状態を保持できていた(4巻)。単純な力と直線での速度を除くすべての能力でイッセーを数段上回り(17巻)、お互いの最強形態でもヴァーリの方が総合力で優勢である(24巻)。
- ^ 18巻でその悪辣さを目の当たりにしたイッセーからも、ヴァーリのその気持ちが理解されるようになる。
- ^ 駒価値の観点から見れば「兵士」で自身を上回るのは神滅具持ち・天龍クラス・魔王クラスのみで、百鬼家次期当主の黄龍や龍王の神器を持つ匙と同格、元龍王の息子ボーヴァや半神ロスヴァイセよりも高い潜在能力を持つ。
- ^ 第15巻の短編で金角大王、銀角大王と対峙した際、初代の逸話で有名な紅瓢箪のことを失念していたために黒歌共々吸い込まれてしまった。
- ^ ただし、特殊ルールにより駒は「僧侶」1つ分という扱いになっている。
- ^ 出会ったばかりの黒歌にいきなり罵ってもらうように頼んだうえ、彼女の蔑むような視線を受けて興奮していた。
- ^ 互角なのは、孫悟空の末裔である美猴、龍王クラスの匙、ミドガルズオルム、玉龍、神滅具そのもののレグルス。
- ^ 上を歩いている者はその足音から強さなどを把握できる。地中を掘り進む敵も感知できるが、死神のように空中を浮いて移動できる者は捜索の対象外になるのが欠点。
- ^ 清芽の父といとこも魔獣使いである。
- ^ 皆でボーリングやカラオケに行く予定を作った際、松田が来る予定の女子の名を挙げて狂喜しているところを自分の名前がないことに怒って殴ったり、修学旅行では軽率な言動を取った松田を諌めたり、松田が女子の集合写真を撮った際に桐生自身が写っていないことに疑問を突きつけたりしている。
- ^ ギャスパー、ヴァレリー、エルメンヒルデ、ミラーカの4人の吸血鬼が段ボール箱に入りながら、吸血鬼の今後を語る会を開いていたところ。
- ^ 子供の頃は音楽家になりたかったようで、夢のひとつが叶って嬉しいと言っていた。
- ^ ノリがあまりにも軽すぎるため、作中ではグレイフィアからたびたび折檻されており、アザゼルが作ったゲームに公務をサボってセラフォルーと参加したときはグレイフィアに言い訳も不可能なほどの怒りを買ったこともある。
- ^ コカビエルが駒王学園を襲撃してきた際、サーゼクスかセラフォルーのどちらを呼ぶべきとなったときには、ソーナが穢されると知ったら、セラフォルーが即時に堕天使に戦争を仕掛けかねないと思われていた。
- ^ つまり、それ以外の悪魔ではファルビウムに傷ひとつダメージを与えられないという意味。
- ^ 作中では、総司の晩年の逸話に登場する黒猫こそが変身したサーゼクスだったとされる。
- ^ 劇中では触れられていないが、史実の沖田は、剣術の稽古になると「短気で粗暴だった」という風に伝わっている。また、悪魔に転生した当初の木場(イザイヤ)を鍛えることにした際には、自身が悪魔に転生してから取ってきた年の功からか、その時の木場(イザイヤ)の心情を理解したうえで、剣術の基礎を一から判りやすく丁寧に教えていた。
- ^ こちらも史実では「冗談を言っては、よく笑っていた」と現代にまで語り継がれている。
- ^ 娘のリアスの二つ名もここから由来しているが、当時のヴェネラナの武勇伝を知る夫のジオティクスに「当時のヴェネラナに比べればリアスはまだ、可愛いもの」と言わしめている。
- ^ サタンレッドよりもおっぱいドラゴンの方が好きと言った際には、危うく両者の決闘になりかけた。
- ^ この状況は眷属たちにとっても不本意だったらしく、主の再起を願って見送っていた。
- ^ 堕とした女性に真実を告げ、絶望に苦しむ様子を見ながら犯して悦に入るなどと、悪趣味極まりない性的嗜好を持つ。
- ^ この戦いを関係者たちが見ており、魔王ベルゼブブの息子を一方的に蹂躙していると、サーゼクスの力に畏敬の念を抱いていた。
- ^ 「聖剣計画」の時に木場の同胞から奪った因子を集めたもの。他に2人の被験者がいたが、フリード以外は体が耐えられずに死亡した。
- ^ ディオドラの眷属を捕食し、その性的嗜好を揶揄するなど忠誠心はなかった模様。
- ^ 天使と人間のハーフもいるが、複雑な儀式が必要であるうえに「一切の劣情を起こしてはいけない」ことから数は極端に少なく、そうして生まれた子供は「奇跡の子」と呼ばれる。
- ^ イッセーは長身と相まって巨人のように見え、手にもつデュランダルのレプリカが小さく見えると評した。
- ^ 逆にそれ以外は一切干渉せず、リゼヴィムや邪龍が暴れようとも一切関わらないと告げる。
- ^ 自身も幼少期に闘戦勝仏から聞かされるまで、その事実を知らなかった。
- ^ 「蛇」の髪を持つメデューサの眼を移植したことにより、「龍殺し」の力が弱点になっていたことが原因。
- ^ 禁手化してドラゴンの力を高めつつグラムの真価を発揮しようとすると、所有者であるにもかかわらず「龍殺し」の呪いで致命傷を負ってしまう。そのため、基本的な戦闘スタイルは「禁手化しないでグラムを全力で振るう三刀流」か「禁手化してグラムの力を抑えただの切れ味のいい剣として振るう六刀流」かの2択になる。
- ^ イッセーの物とは違って右腕用。
- ^ アーシアが着用した物ならなんでもいいらしく、スクール水着を要求したこともある。
- ^ 人型の際に翼や腕など、体の一部をドラゴンのものに変化できる。
- ^ 魔神バロールの邪眼を体現するような魔法。
- ^ 使い手が限られており、最上級の魔法に属し、失った体の一部を再生する魔法とまでになると、異常なまでの魔法力か禁術でも使わない限り、まず無理とされている。
- ^ 12巻以降。
- ^ その力には二天龍や龍神ですら抗うことができず、歴代最強とされるヴァーリでも莫大な魔力のおかげで命は助かったものの立ち上がるだけで精一杯で、魔力に乏しいイッセーは魂こそ歴代赤龍帝が庇ったことで助かったが、肉体は呪いで消滅してしまう。
- ^ 友人たちから相談されなかったこともショックだったが、当時の自分では悩みを打ち明けられても解決するどころか突き放してしまっただろうということを自覚してしまったため。
- ^ 原作小説19巻時点まで。
- ^ 頼みを聞いた当初、イッセーは半ば自棄で「異世界にでも転移してください」と言ったが、「既に実行」していた。その際に訪れた世界には魔法が無かったらしい。
- ^ 天界製自転車の力で天使化して天界に昇ったとき、天使たちにもトロルと認識された。
- ^ 大金を得ようとすれば札に触れることなく死に、ハーレムを望めば美女・美少女が視界に入った瞬間に死ぬ。
- ^ ただし、兜で隠れているため、素顔については不明である。
- ^ 前述のスーザン同様、兜で隠れているため、素顔については不明である。
出典
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