「ドラえもん (星野源の曲)」の版間の差分
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表題曲である「ドラえもん」は『映画 [[ドラえもん のび太の宝島]]』の主題歌として、B面の曲である「ここにいないあなたへ」は同作の挿入歌としてそれぞれ書き下ろされた<ref>{{Cite web|url=https://natalie.mu/eiga/news/258991|title=「映画ドラえもん」星野源が主題歌&挿入歌書き下ろし、特報も到着|publisher=映画ナタリー|date=2017-12-01|accessdate=2018-01-16}}</ref>。 |
表題曲である「ドラえもん」は『映画 [[ドラえもん のび太の宝島]]』の主題歌として、B面の曲である「ここにいないあなたへ」は同作の挿入歌としてそれぞれ書き下ろされた<ref>{{Cite web|url=https://natalie.mu/eiga/news/258991|title=「映画ドラえもん」星野源が主題歌&挿入歌書き下ろし、特報も到着|publisher=映画ナタリー|date=2017-12-01|accessdate=2018-01-16}}</ref>。 |
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また、「ドラえもん」はTVシリーズ版『[[ドラえもん (2005年のテレビアニメ)|ドラえもん]]』の放送時間帯変更に合わせ、2019年10月5日放送分からオープニング曲として採用されている<ref name="mantan20190906"/>。 |
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== 背景とリリース == |
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[[ファイル:Gen Hoshino cropped 2 Gen Hoshino 20160228.jpg|thumb|left|180px|本作を手掛けた星野源]] |
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星野は2016年ごろにドラえもんの映画の主題歌と挿入歌のオファーをもらった<ref name="official_1_1"/>。オファーしてすぐに制作に取り掛かると、映画が公開した時にアイデアの鮮度が失われるという考えから、星野が楽曲の製作に取り掛かったのは脚本を受け取った後である<ref name="official_1_1">{{Cite web|url=https://dora-world.com/2018movie_hoshino/001_01|title=「映画ドラえもん のび太の宝島」公開記念インタビュー(パート1、1ページ目)|website=ドラえもんチャンネル|publisher=小学館・藤子プロ|date=2018-03-03|archiveurl=https://web.archive.org/web/20180320101045/https://dora-world.com/2018movie_hoshino/001_01|archivedate=2018-05-20|accessdate=2019-12-04}}</ref>。 |
星野は2016年ごろにドラえもんの映画の主題歌と挿入歌のオファーをもらった<ref name="official_1_1"/>。オファーしてすぐに制作に取り掛かると、映画が公開した時にアイデアの鮮度が失われるという考えから、星野が楽曲の製作に取り掛かったのは脚本を受け取った後である<ref name="official_1_1">{{Cite web|url=https://dora-world.com/2018movie_hoshino/001_01|title=「映画ドラえもん のび太の宝島」公開記念インタビュー(パート1、1ページ目)|website=ドラえもんチャンネル|publisher=小学館・藤子プロ|date=2018-03-03|archiveurl=https://web.archive.org/web/20180320101045/https://dora-world.com/2018movie_hoshino/001_01|archivedate=2018-05-20|accessdate=2019-12-04}}</ref>。 |
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当初は異なる方向性で構想を練っていたものの、なかなかうまくいかず、時間を置いたうえで、素直に『ドラえもん』を作ることにした<ref name="official_1_2"/>。すると、イントロのメロディが思い浮かび、次いで歌詞も出来上がり、数週間ほどで完成した<ref name="official_1_2">{{Cite web|url=http://dora-world.com/2018movie_hoshino/001_02|title=「映画ドラえもん のび太の宝島」公開記念インタビュー(パート1、2ページ目)|website=ドラえもんチャンネル|publisher=小学館・藤子プロ|date=2018-03-03|archiveurl=https://web.archive.org/web/20180320101155/http://dora-world.com/2018movie_hoshino/001_02|archivedate=2018-05-20|accessdate=2019-12-04}}</ref>。 |
当初は異なる方向性で構想を練っていたものの、なかなかうまくいかず、時間を置いたうえで、素直に『ドラえもん』を作ることにした<ref name="official_1_2"/>。すると、イントロのメロディが思い浮かび、次いで歌詞も出来上がり、数週間ほどで完成した<ref name="official_1_2">{{Cite web|url=http://dora-world.com/2018movie_hoshino/001_02|title=「映画ドラえもん のび太の宝島」公開記念インタビュー(パート1、2ページ目)|website=ドラえもんチャンネル|publisher=小学館・藤子プロ|date=2018-03-03|archiveurl=https://web.archive.org/web/20180320101155/http://dora-world.com/2018movie_hoshino/001_02|archivedate=2018-05-20|accessdate=2019-12-04}}</ref>。 |
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2017年(平成29年)12月1日に、星野源が『映画 [[ドラえもん のび太の宝島]]』の主題歌と挿入歌を担当する事が発表された<ref>{{Cite web|url=https://www.barks.jp/news/?id=1000149500|title=星野源、『映画ドラえもん』主題歌・挿入歌を書き下ろし|publisher=BARKS|date=2017-12-01|accessdate=2018-01-16}}</ref>。2018年1月15日に主題歌のタイトルが「ドラえもん」で、11枚目のシングルとして2018年2月28日にリリースされる事が発表された<ref>{{Cite web|url=https://www.cinematoday.jp/news/N0097643|title=星野源、新曲タイトルは「ドラえもん」!愛を込めた映画主題歌!|publisher=シネマトゥデイ|date=2018-01-15|accessdate=2018-01-16}}</ref>。 |
2017年(平成29年)12月1日に、星野源が『映画 [[ドラえもん のび太の宝島]]』の主題歌と挿入歌を担当する事が発表された<ref>{{Cite web|url=https://www.barks.jp/news/?id=1000149500|title=星野源、『映画ドラえもん』主題歌・挿入歌を書き下ろし|publisher=BARKS|date=2017-12-01|accessdate=2018-01-16}}</ref>。2018年1月15日に主題歌のタイトルが「ドラえもん」で、11枚目のシングルとして2018年2月28日にリリースされる事が発表された<ref>{{Cite web|url=https://www.cinematoday.jp/news/N0097643|title=星野源、新曲タイトルは「ドラえもん」!愛を込めた映画主題歌!|publisher=シネマトゥデイ|date=2018-01-15|accessdate=2018-01-16}}</ref>。また、2018年1月16日に放送されたラジオ番組『[[星野源のオールナイトニッポン]]』にて、初めて同楽曲のフルコーラスが公開された<ref name="official_1_2" />。 |
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2019年10月5日からはTVシリーズ版『[[ドラえもん (2005年のテレビアニメ)|ドラえもん]]』の放送時間帯変更に伴い、「ドラえもん」がオープニング曲として採用された<ref name="mantan20190906"/>。映画主題歌からオープニング曲への逆輸入(採用)は『ドラえもん』では史上初となる<ref name="mantan20190906">{{Cite web|url=https://mantan-web.jp/article/20190905dog00m200085000c.html|title=ドラえもん:“引っ越し”後の新OPは星野源! 劇場版主題歌が初めてTVアニメのOPに|publisher=[[まんたんウェブ]]|date=2019-09-06|accessdate=2019-09-06}}</ref>。 |
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2018年12月19日発売のアルバム『[[POP VIRUS]]』には収録されていない。 |
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TVシリーズのオープニング映像の監督は、『のび太の宝島』なども予告を手掛けた依田伸隆(10GAUGE)が務めており、過去1年間の番組映像を加工して再編集したものが使われた<ref name="mantanweb20191130"/>。 |
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シングル表題曲がアルバムに収録されないのは「[[ギャグ (曲)|ギャグ]]」以来となる。 |
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== 歌詞と音楽性 == |
== 歌詞と音楽性 == |
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=== 歌詞と音楽性(ドラえもん) === |
=== 歌詞と音楽性(ドラえもん) === |
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表題曲「ドラえもん」は原作者である[[藤子・F・不二雄]]の言葉や登場人物の名前をもじった言葉が歌詞に織り込まれており、たとえば「指先と机の間 二次元」というフレーズは「<指先と机の間>にはペンと原稿用紙があり、その中に<二次元>の漫画が描かれていくーーキャラクターが暮らす三次元の世界、ドラえもんのもつ四次元ポケットなど、1枚の紙の中に色々な次元が同時に混在していることを曲の中で表現したかったのだ」と1月23日に放送された『[[星野源のオールナイトニッポン]]』にて星野自身が解説している<ref name="realsound20180202"/><ref name="realsound20180228">{{Cite web|title=星野源「ドラえもん」は全世代を魅了するパーフェクトなポップソングだ 柴 那典がその仕掛けに迫る|url=https://realsound.jp/2018/02/post-163881.html|website=Real Sound|author=柴那典|accessdate=2019-12-08|date=2018-02-28}}</ref>。 |
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また、楽曲終盤の「いつか 時が流れて 必ず辿(たど)り着くから 君をつくるよ どどどどどどどどど ドラえもん」というフレーズが[[ドラえもんの最終回#ドラえもんの開発者はのび太説|ドラえもんの「幻の最終回」とされた二次創作]]を想起させるとファンや評論家の間で話題となり<ref name="rockingon20180223"/>、TVシリーズ版のオープニングを手掛けた依田も同じようなことを考えたと、まんたんウェブとのインタビューの中で話している<ref name="mantanweb20191130">{{Cite web|title=ドラえもん:「エモい」と話題の新OP制作秘話 とにかく突き抜ける 過去の膨大な素材を再構築|url=https://mantan-web.jp/article/20191129dog00m200029000c.html|website=まんたんウェブ|accessdate=2019-12-07|date=2019年11月30日|publisher=[[毎日新聞]]}}</ref>。 |
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星野は制作に当たり「『ドラえもん』は『藤子先生という影みたいなものが楽曲の中にフワッと表現できたら』」という意図があったことを『オールナイトニッポン』の1月23日放送分の中で明かしている<ref name="realsound20180202">{{Cite web|title=星野源が「ドラえもん」で表現した、藤子・F・不二雄の影 歌詞に込めた思いとは?|url=https://realsound.jp/2018/02/post-154330.html|website=リアルサウンド|accessdate=2019-12-07|date2018-02-02|author=村上夏菜}}</ref>。星野は歌詞の内容について、「日常に軸足が置かれた作品なので、〈ドラえもん〉を歌う歌詞は、今を生きる人たちに向けた歌詞にもなるんじゃないかなって。(中略)〈何者でもなくても/世界を救おう〉という歌詞が書けた時に、どんな人でも世界を救ったり、未来を作れたりできるんだという思いが表現できたような気がしました」とmikikiの門間雄介とのインタビューの中で説明する一方、「すごく遊んでる感覚になれたんですよね、作ってる最中に。(中略)遊んでるんだけど、真剣にやらないとこの遊びから振り落とされるというか。この曲をきっかけに、これから作る自分の音楽は、もっと遊べるんじゃないかっていう感覚になれた気がします」とも話している<ref name="mikiki20180227"/>。 |
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挿入歌である「ここにいないあなたへ」は、星野が幼少期に観たドラえもんの映画作品の中で流れていた[[武田鉄矢]]や[[西田敏行]]の歌を意識して作られており、歌詞の内容は物語の場面に合わせたものとなっている<ref name="official_1_1"/>。 |
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星野は同楽曲の音楽性について「[[ニューオーリンズ]]と『[[笑点]]』のハイブリッド」とラジオやインタビューの中で話しており、たとえばイントロのフレーズは[[セカンド・ライン]]のリズムとコミカルな旋律で構成されている<ref name="mikiki20180227"/><ref>{{Cite web|title=星野源さんが新曲『ドラえもん』で取り入れたニューオーリンズサウンドとは?|url=https://www.tbsradio.jp/232636|publisher=[[TBSラジオ]]|author=ジェーン・スー|accessdate=2019-12-07|date=2018-03-09 }}</ref><ref name="realsound20180228"/>。 |
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星野はこれらの要素を取り入れた理由について、「ニューオーリンズのサウンドを、前からずっと自分の音楽として消化したかったんですよね。だからイントロのフレーズを思い付いた時、〈お、来た!〉って。ニューオーリンズと『笑点』の間くらいな感じがしたんです(笑)。(中略)考えてみれば、〈笑点〉も〈ドラえもん〉と同じように日本人に根付いたものだし、あのイントロのポップさは〈ドラえもん〉にぴったりだなと思ったので、ゲラゲラ笑いながら作りました」と門間のとのインタビューの中で話している<ref name="mikiki20180227">{{Cite web|title=星野源“ドラえもん” 真剣に遊ぶことで完成した最高のポップソング|url=https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/16990|website=Mikiki|accessdate=2019-12-07|date=2018-02-27|author=門間雄介}}</ref>。 |
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⚫ | 2018年2月27日付のオリコンデイリーランキングでは9.4万枚を売り上げ1位にランクインし、その後も6日連続で1位をキープした。3月12日付のオリコン週間ランキングでは、14.4万枚を売上げ1位にランクイン |
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⚫ | また、間奏に「[[ぼくドラえもん]]」の旋律が引用されており<ref>{{Cite web|url=https://www.oricon.co.jp/special/50674/|title=星野源の「ドラえもん」が提示した“オリジナル”アニソンへの原点回帰|publisher=ORICON NEWS|date=2018-02-01|accessdate=2018-02-08}}</ref><ref name="rockingon20180121">{{Cite web|title=【名曲探検】星野源は“ドラえもん”に日常を通して伝えたいメッセージのすべてを託した|url=https://rockinon.com/news/detail/172329|publisher=[[ROCKIN'ON JAPAN]]|website=rockinon.com|accessdate=2019-12-07|date=2018-01-21|author=杉浦美恵}}</ref><ref name="realsound20180228"/>、2018年2月2日放送分の[[テレビ朝日]]系アニメ『[[ドラえもん (2005年のテレビアニメ)|ドラえもん]]』エンディングに表題曲「ドラえもん」が使用された際には間奏作曲として[[菊池俊輔]]の名が併せてクレジットされていた。 |
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⚫ | [[ビルボード]]においてもHot 100・Top Singles Sales・Hot Animationの3部門全てで1位を獲得した<ref> |
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2曲目の「ここにいないあなたへ」は星野が幼少期に観たドラえもんの映画作品の中で流れていた[[武田鉄矢]]や[[西田敏行]]の歌を意識して作られており、歌詞の内容は物語の場面に合わせたものとなっている<ref name="official_1_1"/>。星野はオファーをもらった際に浮かんだイメージが『[[エピソード (星野源のアルバム)|エピソード]]』の頃のサウンドのイメージと重なったとmikikiとのインタビューで話しており、ドラえもんに頼んでタイムマシンで2011年の自分にオファーしたとも話している<ref name="realsound20180228"/><ref name="mikiki20180227"/>。同楽曲では[[本澤尚之]]が[[オンド・マルトノ]]で参加している<ref name="rockingon20180227"/>。 |
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3曲目の「The Shower」の歌詞は「ママ」と「シャワー」のニ語以外はすべてひらがなで構成されており、ニュースサイト・ナタリーの紹介記事では思春期の少女を連想させる内容とされている<ref name="natalie20180217"/>一方、一部の音楽評論家は『ドラえもん』の登場人物の一人である[[源静香]]のことではないかと指摘している<ref name="rockingon20180227"/>。 |
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また、同楽曲では[[STUTS]]がサンプラーマシン{{仮リンク|アカイ・MPC|label=MPC|en|Akai MPC}}で<ref name="natalie20180217">{{cite web|url=https://natalie.mu/music/news/270010|title=星野源ニューシングルにSTUTSが参加、MPCを生演奏|publisher=[[ナタリー]]|date=2018-02-17|accessdate=2018-04-02}}</ref>、櫻田泰啓が[[ハモンドオルガン]]でそれぞれ参加している<ref name="rockingon20180227"/>。 |
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== ミュージックビデオ == |
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「ドラえもん」のミュージックビデオには、『[[恋 (星野源の曲)|恋]]』(2016年10月5日発売)にも出演したダンスカンパニー[[ELEVENPLAY]]が参加しており、振り付けは同カンパニー代表の[[MIKIKO]]が手掛けた<ref name="mon20180219">{{Cite web|title=星野 源、新曲「ドラえもん」MVで「恋」以来となるMIKIKO振り付けによる“ELEVENPLAY”との再タッグが実現|url=https://www.m-on-music.jp/0000255042/|website=[[M-ON! MUSIC]]|accessdate=2019-12-08|publisher=[[MUSIC ON! TV]]|date=2018-02-19}}</ref><ref name="oricon20180306"/>。 |
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星野が企画・プロデュースしたこのュージックビデオは、土管の置かれた空き地などを背景に、[[ELEVENPLAY]]のメンバーが青いワンピースを着て踊ったり、メガネ姿の星野が歌う内容である<ref name="mon20180219"/><ref name="rockingon20180223">{{cite web|url=https://rockinon.com/news/detail/173490|title=星野源の“ドラえもん”MVからは「ドラえもんに育まれた星野源」が伝わってくる|date=2019-02-23|accessdate=2019-12-05|author=小池宏和|publisher=[[ROCKIN'ON JAPAN]]}}</ref>。 |
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また、監督の[[関和亮]]や美術の[[吉田ユニ]]など、『恋』の時のスタッフが「ドラえもん」のミュージックビデオの制作にも参加している<ref name="mon20180219"/>。 |
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== 収録曲と規格 == |
== 収録曲と規格 == |
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=== 初回限定盤特典DVD === |
=== 初回限定盤特典DVD === |
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初回限定盤の特典DVD「ViVi Video」には、下記の作品が収録されている。 |
初回限定盤の特典DVD「ViVi Video」には、下記の作品が収録されている<ref name="mon20180219"/>。 |
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* ニセ明をスキーに連れてって |
* ニセ明をスキーに連れてって |
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* 星野源と友人によるコメンタリー |
* 星野源と友人によるコメンタリー |
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== 参加ミュージシャン == |
== 参加ミュージシャン == |
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*星野源:Vocal, Guitar, Piano, Chorus |
*星野源:Vocal, Guitar, Piano, Chorus |
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*[[河村智康|河村"カースケ"智康]]:Drums, [[タンブリン|Tambourine]] |
*[[河村智康|河村"カースケ"智康]]:Drums, [[タンブリン|Tambourine]] |
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*[[伊藤大地]]:Drums |
*[[伊藤大地]]:Drums |
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*[[STUTS]]:MPC |
*[[STUTS]]:MPC<ref name="natalie20180217"/> |
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*[[ハマ・オカモト]]([[OKAMOTO'S]]):Bass |
*[[ハマ・オカモト]]([[OKAMOTO'S]]):Bass |
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*伊賀航:Bass |
*伊賀航:Bass |
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*小林創:[[ローズ・ピアノ|Fender Rhodes]] |
*小林創:[[ローズ・ピアノ|Fender Rhodes]] |
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*野村卓史:Piano |
*野村卓史:Piano |
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*櫻田泰啓:Wurlitzer, [[ハモンドオルガン|Hammond Organ]] |
*櫻田泰啓:Wurlitzer, [[ハモンドオルガン|Hammond Organ]]<ref name="rockingon20180227"/> |
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*[[長岡亮介 (ギタリスト)|長岡亮介]]([[ペトロールズ]],ex.[[東京事変]]):Guitar, Chorus |
*[[長岡亮介 (ギタリスト)|長岡亮介]]([[ペトロールズ]],ex.[[東京事変]]):Guitar, Chorus |
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*[[石橋英子]]: Chorus |
*[[石橋英子]]: Chorus |
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*菊地幹代・舘泉礼一:[[ヴィオラ|Viola]] |
*菊地幹代・舘泉礼一:[[ヴィオラ|Viola]] |
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*笠原あやの・[[村中俊之]]:[[チェロ|Cello]] |
*笠原あやの・[[村中俊之]]:[[チェロ|Cello]] |
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*本澤尚之:[[オンド・マルトノ|Ondes Martenot]]<ref name="rockingon20180227">{{Cite web|title=今週の一枚 星野源『ドラえもん』|url=https://rockinon.com/news/detail/173587| |
*本澤尚之:[[オンド・マルトノ|Ondes Martenot]]<ref name="rockingon20180227">{{Cite web|title=今週の一枚 星野源『ドラえもん』|url=https://rockinon.com/news/detail/173587|publisher=[[ROCKIN'ON JAPAN]]|accessdate=2019-12-05|author=小池宏和|date=2018-02-27}}</ref> |
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*[[武嶋聡]]:[[クラリネット|Clarinet]] |
*[[武嶋聡]]:[[クラリネット|Clarinet]] |
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*福士マリ子:[[バスーン|Bassoon]] |
*福士マリ子:[[バスーン|Bassoon]] |
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|video1=[https://www.youtube.com/watch?v=I_Na3ZUUooM 星野源 - ドラえもん(Live at Tokyo Dome 2019)] - 『POP VIRUS』でのパフォーマンス}} |
|video1=[https://www.youtube.com/watch?v=I_Na3ZUUooM 星野源 - ドラえもん(Live at Tokyo Dome 2019)] - 『POP VIRUS』でのパフォーマンス}} |
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⚫ | 「ドラえもん」は2018年12月19日発売のアルバム『[[POP VIRUS]]』には収録されていないものの、「星野源 DOME TOUR 2019『POP VIRUS』」にて披露された<ref>{{cite web|url=https://rockinon.com/live/detail/184586|title=星野源/東京ドーム|publisher=Rockin'on|date=2019.02.28|accessdate=2019-12-05|author=杉浦美恵}}</ref>ほか、同年行われた「POP VIRUS World Tour」の上海公演<ref>{{cite web|url=https://www.cdjournal.com/main/news/hoshino-gen/84270|title=星野 源のワールド・ツアー〈POP VIRUS World Tour〉上海で開幕|date=2019-11-25|accessdate=2019-12-03}}</ref>においても披露された。 |
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「ドラえもん」はラジオ番組『[[星野源のオールナイトニッポン]]』の2018年1月16日放送分にて初めてフルコーラスが公開された<ref name="official_1_2" /></ref>。 |
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== 反響 == |
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[[ビルボード]]によると、「ドラえもん」は楽曲が公開された直後からラジオの再生回数が上がり、Twitterでのツイートランキングで1位を獲得しただけでなく、後から公開されたミュージックビデオも再生回数ランキングにおいて1位を獲得したとされている<ref name="billboard20180307"/>。 |
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⚫ | 2018年2月27日付のオリコンデイリーランキングでは9.4万枚を売り上げ1位にランクインし、その後も6日連続で1位をキープした。3月12日付のオリコン週間ランキングでは、発売初週の時点で14.4万枚を売上げ1位にランクインし、前作「[[Family Song]]」に引き続き2作連続で1位を獲得した<ref name="oricon20180306">{{cite web|url=https://www.oricon.co.jp/news/2106935/full/|title=【オリコン】星野源、「ドラえもん」で2作連続1位 ソロ歌手首位は今年初|publisher=オリコン|date=2018年3月6日|accessdate=2019-12-08}}</ref><ref>{{Cite web|title=星野源、最新シングル『ドラえもん』が初週14.4万枚売り上げ週間ランキング1位獲得|url=https://rockinon.com/news/detail/173880|website=rockinon.com|accessdate=2019-12-08|date=2018-03-06}}</ref>。『ドラえもん』の主題歌がオリコンデイリーランキングで1位を獲得するのは[[Kis-My-Ft2]]の「[[光のシグナル]]」以来、4年ぶりの快挙となった。また、アニメ週間チャートにおいても星野源にとって初の1位を獲得した。 |
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⚫ | [[ビルボード]]においてもHot 100・Top Singles Sales・Hot Animationの3部門全てで1位を獲得した<ref>{{cite web|url=http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/60883/2|title=【ビルボード】星野源「ドラえもん」4冠で総合首位獲得 米津玄師「Lemon」は3週連続で総合2位|publisher=Billboard JAPAN|date=2018年3月7日|accessdate=2019-12-08}}</ref><ref>[http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/60810/2 【ビルボード】星野源『ドラえもん』が140,318枚を売り上げシングル・セールス首位獲得],Billboard JAPAN,2018年3月5日</ref><ref name="billboard20180307">{{cite web|url=http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/60888/2|title=【ビルボード】星野源「ドラえもん」、アニメ・チャートで断トツ1位! 2位争いは接戦|publisher=Billboard JAPAN|date=2018年3月7日|accessdate=2019-12-08}}</ref>。特にHot Animationは初の首位獲得となり、翌週以降も6週連続で1位にとどまっていた<ref>{{cite web|url=http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/61146/2|title=【ビルボード】星野源「ドラえもん」アニメ・チャート連覇、ユニゾン「春が来てぼくら」は初登場3位|publisher=Billboard JAPAN|date=2018年3月14日|accessdate=2019-12-08}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/61385/2|title= 【ビルボード】星野源「ドラえもん」3週連続でアニメ・チャートを制す|publisher=Billboard JAPAN|date=2018年3月21日|accessdate=2019-12-08}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/61647/2|title=【ビルボード】星野源「ドラえもん」4週連続アニメ・チャート首位 「リメンバー・ミー」が初登場|publisher=Billboard JAPAN|date=2018年3月28日|accessdate=2019-12-08}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/61910/2|title= 【ビルボード】星野源「ドラえもん」、アニメ・チャート5週目の首位をマーク BiSH「PAiNT it BLACK」初登場2位|publisher=Billboard JAPAN|date=2018年4月4日|accessdate=2019-12-08}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/62157/2|title=【ビルボード】星野源×『ドラえもん』vs福山雅治×『名探偵コナン』、劇場版の主題歌争いを制するのは?|publisher=Billboard JAPAN|date=2018年4月11日|accessdate=2019-12-08}}</ref>。 |
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=== 批評家による批評 === |
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同じくROCKIN'ON JAPANの杉浦美恵も「ドラえもん」について、「曲が生まれた背景も含め、今回の楽曲によって、『ドラえもん』という存在の強さや幸福感を、改めて感じている。」と述べており、「作品への理解と自己表現とが、何ひとつ矛盾することなく共存する、究極に幸せなタイアップ曲なんじゃないかと思う。」と評価している<ref name="rockingon20180121"/>。 |
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== 脚注 == |
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2020年2月2日 (日) 17:35時点における版
「ドラえもん」 | ||||
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星野源 の シングル | ||||
B面 |
ここにいないあなたへ The Shower ドラえもんのうた(House Ver.) | |||
リリース | ||||
規格 |
マキシシングル デジタル・ダウンロード | |||
ジャンル | J-POP | |||
レーベル |
SPEEDSTAR RECORDS(JVCKENWOOD Victor Entertainment) | |||
作詞・作曲 | 星野源 | |||
プロデュース | 星野源 | |||
ゴールドディスク | ||||
チャート最高順位 | ||||
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星野源 シングル 年表 | ||||
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「ドラえもん」は、日本のシンガーソングライター星野源の楽曲。2018年(平成30年)2月28日に11枚目のシングルとしてJVCケンウッド・ビクターエンタテインメントの社内カンパニーであるSPEEDSTAR RECORDSより発売された[1]。
表題曲である「ドラえもん」は『映画 ドラえもん のび太の宝島』の主題歌として、B面の曲である「ここにいないあなたへ」は同作の挿入歌としてそれぞれ書き下ろされた[2]。
また、「ドラえもん」はTVシリーズ版『ドラえもん』の放送時間帯変更に合わせ、2019年10月5日放送分からオープニング曲として採用されている[3]。
背景とリリース
星野は2016年ごろにドラえもんの映画の主題歌と挿入歌のオファーをもらった[4]。オファーしてすぐに制作に取り掛かると、映画が公開した時にアイデアの鮮度が失われるという考えから、星野が楽曲の製作に取り掛かったのは脚本を受け取った後である[4]。
星野は大長編シリーズに共通する要素を歌で表現したいと考え、曲の題名を「ドラえもん」に決めた[4]。 星野は作品名を曲の名前にすると世界観を狭めるおそれがあるとしつつも、「ドラえもん」という言葉は誰もが知っているため、今しかないと思ったとドラえもんチャンネルの特設サイトのインタビューの中で振り返っている[4]。
当初は異なる方向性で構想を練っていたものの、なかなかうまくいかず、時間を置いたうえで、素直に『ドラえもん』を作ることにした[5]。すると、イントロのメロディが思い浮かび、次いで歌詞も出来上がり、数週間ほどで完成した[5]。
2017年(平成29年)12月1日に、星野源が『映画 ドラえもん のび太の宝島』の主題歌と挿入歌を担当する事が発表された[6]。2018年1月15日に主題歌のタイトルが「ドラえもん」で、11枚目のシングルとして2018年2月28日にリリースされる事が発表された[7]。また、2018年1月16日に放送されたラジオ番組『星野源のオールナイトニッポン』にて、初めて同楽曲のフルコーラスが公開された[5]。
2019年10月5日からはTVシリーズ版『ドラえもん』の放送時間帯変更に伴い、「ドラえもん」がオープニング曲として採用された[3]。映画主題歌からオープニング曲への逆輸入(採用)は『ドラえもん』では史上初となる[3]。 TVシリーズのオープニング映像の監督は、『のび太の宝島』なども予告を手掛けた依田伸隆(10GAUGE)が務めており、過去1年間の番組映像を加工して再編集したものが使われた[8]。 また、2019年11月29日にお台場に設置された「ドラえもん タイムスクエア」のからくり時計のメロディーには「ドラえもん」の器楽アレンジ版が用いられている[9]。
歌詞と音楽性
歌詞と音楽性(ドラえもん)
表題曲「ドラえもん」は原作者である藤子・F・不二雄の言葉や登場人物の名前をもじった言葉が歌詞に織り込まれており、たとえば「指先と机の間 二次元」というフレーズは「<指先と机の間>にはペンと原稿用紙があり、その中に<二次元>の漫画が描かれていくーーキャラクターが暮らす三次元の世界、ドラえもんのもつ四次元ポケットなど、1枚の紙の中に色々な次元が同時に混在していることを曲の中で表現したかったのだ」と1月23日に放送された『星野源のオールナイトニッポン』にて星野自身が解説している[10][11]。 また、楽曲終盤の「いつか 時が流れて 必ず辿(たど)り着くから 君をつくるよ どどどどどどどどど ドラえもん」というフレーズがドラえもんの「幻の最終回」とされた二次創作を想起させるとファンや評論家の間で話題となり[12]、TVシリーズ版のオープニングを手掛けた依田も同じようなことを考えたと、まんたんウェブとのインタビューの中で話している[8]。
星野は制作に当たり「『ドラえもん』は『藤子先生という影みたいなものが楽曲の中にフワッと表現できたら』」という意図があったことを『オールナイトニッポン』の1月23日放送分の中で明かしている[10]。星野は歌詞の内容について、「日常に軸足が置かれた作品なので、〈ドラえもん〉を歌う歌詞は、今を生きる人たちに向けた歌詞にもなるんじゃないかなって。(中略)〈何者でもなくても/世界を救おう〉という歌詞が書けた時に、どんな人でも世界を救ったり、未来を作れたりできるんだという思いが表現できたような気がしました」とmikikiの門間雄介とのインタビューの中で説明する一方、「すごく遊んでる感覚になれたんですよね、作ってる最中に。(中略)遊んでるんだけど、真剣にやらないとこの遊びから振り落とされるというか。この曲をきっかけに、これから作る自分の音楽は、もっと遊べるんじゃないかっていう感覚になれた気がします」とも話している[13]。
星野は同楽曲の音楽性について「ニューオーリンズと『笑点』のハイブリッド」とラジオやインタビューの中で話しており、たとえばイントロのフレーズはセカンド・ラインのリズムとコミカルな旋律で構成されている[13][14][11]。 星野はこれらの要素を取り入れた理由について、「ニューオーリンズのサウンドを、前からずっと自分の音楽として消化したかったんですよね。だからイントロのフレーズを思い付いた時、〈お、来た!〉って。ニューオーリンズと『笑点』の間くらいな感じがしたんです(笑)。(中略)考えてみれば、〈笑点〉も〈ドラえもん〉と同じように日本人に根付いたものだし、あのイントロのポップさは〈ドラえもん〉にぴったりだなと思ったので、ゲラゲラ笑いながら作りました」と門間のとのインタビューの中で話している[13]。 また、間奏に「ぼくドラえもん」の旋律が引用されており[15][16][11]、2018年2月2日放送分のテレビ朝日系アニメ『ドラえもん』エンディングに表題曲「ドラえもん」が使用された際には間奏作曲として菊池俊輔の名が併せてクレジットされていた。
歌詞と音楽性(カップリング曲)
2曲目の「ここにいないあなたへ」は星野が幼少期に観たドラえもんの映画作品の中で流れていた武田鉄矢や西田敏行の歌を意識して作られており、歌詞の内容は物語の場面に合わせたものとなっている[4]。星野はオファーをもらった際に浮かんだイメージが『エピソード』の頃のサウンドのイメージと重なったとmikikiとのインタビューで話しており、ドラえもんに頼んでタイムマシンで2011年の自分にオファーしたとも話している[11][13]。同楽曲では本澤尚之がオンド・マルトノで参加している[17]。
3曲目の「The Shower」の歌詞は「ママ」と「シャワー」のニ語以外はすべてひらがなで構成されており、ニュースサイト・ナタリーの紹介記事では思春期の少女を連想させる内容とされている[18]一方、一部の音楽評論家は『ドラえもん』の登場人物の一人である源静香のことではないかと指摘している[17]。 また、同楽曲ではSTUTSがサンプラーマシンMPCで[18]、櫻田泰啓がハモンドオルガンでそれぞれ参加している[17]。
ミュージックビデオ
「ドラえもん」のミュージックビデオには、『恋』(2016年10月5日発売)にも出演したダンスカンパニーELEVENPLAYが参加しており、振り付けは同カンパニー代表のMIKIKOが手掛けた[19][20]。 星野が企画・プロデュースしたこのュージックビデオは、土管の置かれた空き地などを背景に、ELEVENPLAYのメンバーが青いワンピースを着て踊ったり、メガネ姿の星野が歌う内容である[19][12]。 また、監督の関和亮や美術の吉田ユニなど、『恋』の時のスタッフが「ドラえもん」のミュージックビデオの制作にも参加している[19]。
収録曲と規格
全曲作詞・作曲・編曲:星野源(#4のみ作詞:楠部工・ばばすすむ、作曲:菊池俊輔、編曲:星野源) | ||
# | タイトル | 時間 |
---|---|---|
1. | 「ドラえもん」 | |
2. | 「ここにいないあなたへ」 | |
3. | 「The Shower」 | |
4. | 「ドラえもんのうた(House Ver.)」 | |
合計時間: |
初回限定盤特典DVD
初回限定盤の特典DVD「ViVi Video」には、下記の作品が収録されている[19]。
- ニセ明をスキーに連れてって
- 星野源と友人によるコメンタリー
厳選弾き語りライブ映像(テレビ朝日ドリームフェスティバル)
- 地獄でなぜ悪い
- 化物
- SUN
- 恋
参加ミュージシャン
- 星野源:Vocal, Guitar, Piano, Chorus
- 河村"カースケ"智康:Drums, Tambourine
- 伊藤大地:Drums
- STUTS:MPC[18]
- ハマ・オカモト(OKAMOTO'S):Bass
- 伊賀航:Bass
- 小林創:Fender Rhodes
- 野村卓史:Piano
- 櫻田泰啓:Wurlitzer, Hammond Organ[17]
- 長岡亮介(ペトロールズ,ex.東京事変):Guitar, Chorus
- 石橋英子: Chorus
- 美央・城戸喜代・入江茜・黒木薫・加藤玲名:1st Violin
- 伊能修・下川美帆・村井俊朗・小寺里奈:2nd Violin
- 菊地幹代・舘泉礼一:Viola
- 笠原あやの・村中俊之:Cello
- 本澤尚之:Ondes Martenot[17]
- 武嶋聡:Clarinet
- 福士マリ子:Bassoon
- 庄司知世・竹内由佳:Horn
- 東條あづさ・榎本裕介:Trombone
- 木村仁哉:Tuba
- 水田わさび:Doraemon
パフォーマンス
映像外部リンク | |
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星野源 - ドラえもん(Live at Tokyo Dome 2019) - 『POP VIRUS』でのパフォーマンス |
「ドラえもん」は2018年12月19日発売のアルバム『POP VIRUS』には収録されていないものの、「星野源 DOME TOUR 2019『POP VIRUS』」にて披露された[21]ほか、同年行われた「POP VIRUS World Tour」の上海公演[22]においても披露された。
反響
ビルボードによると、「ドラえもん」は楽曲が公開された直後からラジオの再生回数が上がり、Twitterでのツイートランキングで1位を獲得しただけでなく、後から公開されたミュージックビデオも再生回数ランキングにおいて1位を獲得したとされている[23]。
チャート成績
2018年2月27日付のオリコンデイリーランキングでは9.4万枚を売り上げ1位にランクインし、その後も6日連続で1位をキープした。3月12日付のオリコン週間ランキングでは、発売初週の時点で14.4万枚を売上げ1位にランクインし、前作「Family Song」に引き続き2作連続で1位を獲得した[20][24]。『ドラえもん』の主題歌がオリコンデイリーランキングで1位を獲得するのはKis-My-Ft2の「光のシグナル」以来、4年ぶりの快挙となった。また、アニメ週間チャートにおいても星野源にとって初の1位を獲得した。
ビルボードにおいてもHot 100・Top Singles Sales・Hot Animationの3部門全てで1位を獲得した[25][26][23]。特にHot Animationは初の首位獲得となり、翌週以降も6週連続で1位にとどまっていた[27][28][29][30][31]。
批評家による批評
ROCKIN'ON JAPANの小池宏和は「ドラえもん」のミュージックビデオについて『ドラえもん』の世界観がよく表れているとしつつも、星野源の作家性が強く表れていると述べている[12]。 また、小池は「ここにいないあなたへ」について、過去の星野の作風を連想させると同時に、ブラスアレンジや間奏のオンド・マルトノの音色が星野のサウンドの新しい形態を感じさせると評価している[17]。 同じくROCKIN'ON JAPANの杉浦美恵も「ドラえもん」について、「曲が生まれた背景も含め、今回の楽曲によって、『ドラえもん』という存在の強さや幸福感を、改めて感じている。」と述べており、「作品への理解と自己表現とが、何ひとつ矛盾することなく共存する、究極に幸せなタイアップ曲なんじゃないかと思う。」と評価している[16]。
リアルサウンドの柴那典は「ドラえもん」について、様々な仕掛けと大胆な挑戦に満ちた曲でありながら、一度聴いたら忘れられない曲に仕上がっていることに衝撃を受けたと評価している[11]。また、柴は「The Shower」について、ブラックミュージックを独自に解釈した彼のやり方を示すような曲だと評価している[11]。
脚注
- ^ “星野源、2・28に11枚目シングル タイトルは「ドラえもん」”. ORICON NEWS (2018年1月15日). 2018年1月16日閲覧。
- ^ “「映画ドラえもん」星野源が主題歌&挿入歌書き下ろし、特報も到着”. 映画ナタリー (2017年12月1日). 2018年1月16日閲覧。
- ^ a b c “ドラえもん:“引っ越し”後の新OPは星野源! 劇場版主題歌が初めてTVアニメのOPに”. まんたんウェブ (2019年9月6日). 2019年9月6日閲覧。
- ^ a b c d e “「映画ドラえもん のび太の宝島」公開記念インタビュー(パート1、1ページ目)”. ドラえもんチャンネル. 小学館・藤子プロ (2018年3月3日). 2018年5月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年12月4日閲覧。
- ^ a b c “「映画ドラえもん のび太の宝島」公開記念インタビュー(パート1、2ページ目)”. ドラえもんチャンネル. 小学館・藤子プロ (2018年3月3日). 2018年5月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年12月4日閲覧。
- ^ “星野源、『映画ドラえもん』主題歌・挿入歌を書き下ろし”. BARKS (2017年12月1日). 2018年1月16日閲覧。
- ^ “星野源、新曲タイトルは「ドラえもん」!愛を込めた映画主題歌!”. シネマトゥデイ (2018年1月15日). 2018年1月16日閲覧。
- ^ a b “ドラえもん:「エモい」と話題の新OP制作秘話 とにかく突き抜ける 過去の膨大な素材を再構築”. まんたんウェブ. 毎日新聞 (2019年11月30日). 2019年12月7日閲覧。
- ^ “『ドラえもん』カラクリ時計、お台場に設置 星野源のアニメ曲流れる”. ORICON NEWS. 2019年12月5日閲覧。
- ^ a b 村上夏菜. “星野源が「ドラえもん」で表現した、藤子・F・不二雄の影 歌詞に込めた思いとは?”. リアルサウンド. 2019年12月7日閲覧。
- ^ a b c d e f 柴那典 (2018年2月28日). “星野源「ドラえもん」は全世代を魅了するパーフェクトなポップソングだ 柴 那典がその仕掛けに迫る”. Real Sound. 2019年12月8日閲覧。
- ^ a b c 小池宏和 (2019年2月23日). “星野源の“ドラえもん”MVからは「ドラえもんに育まれた星野源」が伝わってくる”. ROCKIN'ON JAPAN. 2019年12月5日閲覧。
- ^ a b c d 門間雄介 (2018年2月27日). “星野源“ドラえもん” 真剣に遊ぶことで完成した最高のポップソング”. Mikiki. 2019年12月7日閲覧。
- ^ ジェーン・スー (2018年3月9日). “星野源さんが新曲『ドラえもん』で取り入れたニューオーリンズサウンドとは?”. TBSラジオ. 2019年12月7日閲覧。
- ^ “星野源の「ドラえもん」が提示した“オリジナル”アニソンへの原点回帰”. ORICON NEWS (2018年2月1日). 2018年2月8日閲覧。
- ^ a b 杉浦美恵 (2018年1月21日). “【名曲探検】星野源は“ドラえもん”に日常を通して伝えたいメッセージのすべてを託した”. rockinon.com. ROCKIN'ON JAPAN. 2019年12月7日閲覧。
- ^ a b c d e f 小池宏和 (2018年2月27日). “今週の一枚 星野源『ドラえもん』”. ROCKIN'ON JAPAN. 2019年12月5日閲覧。
- ^ a b c “星野源ニューシングルにSTUTSが参加、MPCを生演奏”. ナタリー (2018年2月17日). 2018年4月2日閲覧。
- ^ a b c d “星野 源、新曲「ドラえもん」MVで「恋」以来となるMIKIKO振り付けによる“ELEVENPLAY”との再タッグが実現”. M-ON! MUSIC. MUSIC ON! TV (2018年2月19日). 2019年12月8日閲覧。
- ^ a b “【オリコン】星野源、「ドラえもん」で2作連続1位 ソロ歌手首位は今年初”. オリコン (2018年3月6日). 2019年12月8日閲覧。
- ^ 杉浦美恵 (2019年2月28日). “星野源/東京ドーム”. Rockin'on. 2019年12月5日閲覧。
- ^ “星野 源のワールド・ツアー〈POP VIRUS World Tour〉上海で開幕” (2019年11月25日). 2019年12月3日閲覧。
- ^ a b “【ビルボード】星野源「ドラえもん」、アニメ・チャートで断トツ1位! 2位争いは接戦”. Billboard JAPAN (2018年3月7日). 2019年12月8日閲覧。
- ^ “星野源、最新シングル『ドラえもん』が初週14.4万枚売り上げ週間ランキング1位獲得”. rockinon.com (2018年3月6日). 2019年12月8日閲覧。
- ^ “【ビルボード】星野源「ドラえもん」4冠で総合首位獲得 米津玄師「Lemon」は3週連続で総合2位”. Billboard JAPAN (2018年3月7日). 2019年12月8日閲覧。
- ^ 【ビルボード】星野源『ドラえもん』が140,318枚を売り上げシングル・セールス首位獲得,Billboard JAPAN,2018年3月5日
- ^ “【ビルボード】星野源「ドラえもん」アニメ・チャート連覇、ユニゾン「春が来てぼくら」は初登場3位”. Billboard JAPAN (2018年3月14日). 2019年12月8日閲覧。
- ^ “【ビルボード】星野源「ドラえもん」3週連続でアニメ・チャートを制す”. Billboard JAPAN (2018年3月21日). 2019年12月8日閲覧。
- ^ “【ビルボード】星野源「ドラえもん」4週連続アニメ・チャート首位 「リメンバー・ミー」が初登場”. Billboard JAPAN (2018年3月28日). 2019年12月8日閲覧。
- ^ “【ビルボード】星野源「ドラえもん」、アニメ・チャート5週目の首位をマーク BiSH「PAiNT it BLACK」初登場2位”. Billboard JAPAN (2018年4月4日). 2019年12月8日閲覧。
- ^ “【ビルボード】星野源×『ドラえもん』vs福山雅治×『名探偵コナン』、劇場版の主題歌争いを制するのは?”. Billboard JAPAN (2018年4月11日). 2019年12月8日閲覧。
外部リンク
- 漫 - 原作漫画、大長編漫画等の執筆者の頭の1文字または略記号。藤=藤子不二雄。F=藤子・F・不二雄。1987年の独立前のみ「藤」と記載した(ただし『ドラえもん』は連載開始時から藤本単独作)。FP=藤子プロ。それ以外は作画者を記載。括弧付きは藤本以外が執筆した外伝、短編など。詳細は大長編ドラえもん#作品一覧(併映作品は各作品のページ)を参照。