「津軽海峡・冬景色」の版間の差分
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| Certification = *[[第19回日本レコード大賞]]・歌唱賞 |
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*第6回[[FNS歌謡祭]]・グランプリ、最優秀歌唱賞 |
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*1977年度年間16位(オリコン) |
*1977年度年間16位(オリコン) |
2019年5月18日 (土) 04:54時点における版
「津軽海峡・冬景色」 | ||||
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石川さゆり の シングル | ||||
A面 | 津軽海峡・冬景色 | |||
B面 | 野の花のように | |||
リリース | ||||
規格 |
シングルレコード 8cmシングル マキシシングル | |||
ジャンル | 演歌・歌謡曲 | |||
時間 | ||||
レーベル | 日本コロムビア | |||
ゴールドディスク | ||||
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チャート最高順位 | ||||
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石川さゆり シングル 年表 | ||||
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「津軽海峡・冬景色」(つがるかいきょう・ふゆげしき)は、東京を発って本州最北端の青森県にたどり着き、津軽海峡をこえて北海道に渡る人々を描いた阿久悠作詞の叙事詩に、三木たかしが作曲・編曲(新録音版の編曲は今泉敏郎)して生まれた歌謡曲。これを日本の演歌歌手の石川さゆりが歌った。
この楽曲は石川15作目のシングルとして、1977年(昭和52年)1月1日に日本コロムビアより発売された。当曲の大ヒットにより、石川は同年末の第19回日本レコード大賞・歌唱賞、第6回FNS歌謡祭グランプリ・最優秀歌唱賞などの音楽賞を獲得した。
概要
高度経済成長期の1960年代以降、東京都と札幌市との間の移動は、従前の国鉄(日本国有鉄道)と青函連絡船の乗り継ぎから、飛行機の時代に次第に移行していく。1970年代には東京国際空港と千歳空港の間にジャンボジェット機(ボーイング747)の運航が始まり、1974年以後は青函連絡船の利用が減少傾向に転じるなど、本州と北海道との間の移動の障壁の象徴である津軽海峡は次第に存在感を失っていくことになる。
この曲は当時、東京都にとって北日本(や北陸地方)への玄関口であった上野駅から夜行列車に乗り、雪が降る青森県・青森駅で降りて、黙ったままボーディング・ブリッジを渡って本州から津軽海峡を隔てた北海道・函館駅に向かう青函連絡船へと乗り継いで行く人々の描写がある。すなわち、北海道に縁がある人々の移動を表現したものである。歌詞には青森県の風景が織り込まれているが、青森県民の日常的行為ではない。
発売当時、首都圏と北海道との間の交通手段は(旅客機やフェリーの他に)、青函連絡船を介した日本国有鉄道の列車があった。この頃は東北本線経由の「はくつる」、常磐線経由「ゆうづる」などの夜行列車があり、青函連絡船への接続を前提に多数運転されていた。歌詞は竜飛崎の回想までで、青函連絡船上の津軽海峡で北海道に帰る女性の心情を吐露させて終わる。
この曲は三木たかしが作曲だけでなく、編曲も手掛けている。「イメージの中の“荒波”がどこかにあったので、イントロから作りだした」と、NHKスペシャル「三木たかし~時代を彩った作曲家~」(2009年放送)で語っている。イントロのテナーサックス演奏は佐野正明[1]。
歌のタイトルの「津軽海峡」の後に中黒(「・」)を入れた理由を阿久自身は覚えておらず、後には「津軽海峡冬景色」という一つの象徴語なので、中黒は不要だと考えるようになったという[2][3]。
- 累計売上はミリオンセラー[4]。
- 本曲は、元々1976年に発売された『365日恋もよう』というLPレコード(アルバム)に収録された1曲だった。
- 青森商工会議所の関係者が「あの歌のおかげで青森は暗いというイメージができて困る」と作詞者の阿久に苦言を呈したことがある[5]。
- 本曲が歌われた当時は、上野発青森行きの夜行列車は「八甲田」、「十和田」、「津軽」、「ゆうづる」、「はくつる」、「あけぼの」などが存在したが、2014年3月15日の「あけぼの」の定期運転終了をもって全廃となった[6]。そして2015年3月14日ダイヤ改正をもって上野・札幌間の「北斗星」の定期運転が終了し、同年8月22日札幌発をもって臨時列車としても廃止。最後の上野・札幌間の夜行列車となった「カシオペア」も2016年3月20日札幌発をもって運転終了となった。また、翌日21日には青森・札幌間、いわゆる青函トンネルを通過する最終夜行列車かつ最終在来線列車となった「はまなす」が始発駅の青森駅で発車メロディが鳴った数十秒後、この曲のインストゥルメンタルのみがフルコーラスで流れ、曲の最中に汽笛を鳴らして札幌駅へと走って行った。
- 1995年(平成7年)7月には青森市の青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸横、1996年(平成8年)7月には竜飛岬と、歌詞に登場するゆかりの地にそれぞれ歌碑が建立されている[2]。
- カラオケチェーン・ビッグエコーやJOYSOUNDでこの曲をリクエストすると石川本人も出演するPVの中で、青函連絡船現役時代の風景を一瞬であるが見ることができる。
- マツダスタジアムの広島東洋カープ戦で、相手ピッチャーが降りる時にオフコースの「さよなら」と交互に流れる。
- 2016年2月から放送の、トミー・リー・ジョーンズ主演のサントリーBOSSのCM「北海道新幹線編」に、石川が喫茶店の店主役で出演、ジョーンズの前で青函連絡船の時代を懐古しながら、同曲をアカペラにて披露している。
収録曲
NHK紅白歌合戦
- 石川はNHK『NHK紅白歌合戦』で、紅白初出場となった1977年(第28回)をはじめ、1982年(第33回)、1993年(第44回)、2000年(第51回)、2007年(第58回)、2009年(第60回)、2011年(第62回)、2013年(第64回)、2015年(第66回)、2017年(第68回)と10回歌唱している。1993年、2007年、2011年、2017年と4回紅組トリで披露したが、紅組における同一曲でのトリ回数では、同じく石川が歌唱する「天城越え」と並んで史上最多記録である(白組を含めたものでは北島三郎の「まつり」の5回に次ぐ歴代2位タイ)。また同一曲10回歌唱というのは、「天城越え」の通算11回(2018年・第69回まで)に次いで歴代2位の歌唱回数である。さらに2007年(第58回)以降の石川は、隔年で「天城越え」と交互に歌うようになっている。
- 上述にもあるが、2007年の『第58回NHK紅白歌合戦』では阿久の追悼として、石川が紅組トリで同曲を歌唱した(白組トリおよび大トリも同じく阿久が作詞の「契り」を、五木ひろしが歌った)。また、2009年の『第60回NHK紅白歌合戦』でも三木を追悼し同曲を歌唱した。
- 2005年(平成17年)にNHKが実施した「スキウタ〜紅白みんなでアンケート〜」では、紅組39位にランクインされた(但し、同年の紅白歌合戦で石川が歌唱したのは「スキウタ」で紅組16位だった「天城越え」)。
カバー・トリビュート
- 1979年に小林幸子がカバー。アルバム『おもいで酒』に収録。
- 1979年にテレサ・テンが北京語(普通話)による『一片落葉』としてカバー。アルバム『島國之情歌第六集』に収録。
- 1979年にバンドネオン奏者、ホセ・リベルテーラがカバー。(アルバム『タンゴ・ミーツ・ジャパン』)
- 1983年に台湾の蔡幸娟が日本語と北京語(標準中国語)による『黄昏的海辺』としてカバー。アルバム『夏威夷航路』に収録。
- 1995年に台湾の黃乙玲が台湾語による『咱的一生咱的愛』としてカバー。アルバム『紅的演歌1』に収録。
- 2003年に台湾の蔡小虎が台湾語による『最痴情的人』としてカバー。アルバム『虎之演歌・貳』に収録。
- 2007年(平成19年)1月18日にはバンダイナムコゲームスのゲーム『THE IDOLM@STER』のオフィシャルグッズとして、ネット通販限定で販売されたカバー曲CD『Your Song』にキャラクターの1人「萩原雪歩(落合祐里香)」のカバー曲として収録された(2007年10月3日発売の「MASTER ARTIST 09」に再収録)。
- 2009年(平成21年)に、あがた森魚がカバーした(アルバム『歌鬼2~阿久悠 vs. フォーク~』収録)。
- 2010年(平成22年)に、小野大輔(平和島静雄 役) がテレビアニメ『デュラララ!!』DVD3巻完全生産限定版の付属CDでカバーした。
- 2011年(平成23年)に、アンジェラ・アキがカバーした(アルバム『WHITE』収録)。こちらはアンジェラが出演するユニクロのCMでも歌われている。
- 2011年(平成23年)に、山崎まさよしがカバーした(アルバム『Concert at SUNTORY HALL』収録)。映像ソフト化もされている。
- 2013年(平成25年)に、岩佐美咲がカバーした(シングル「もしも私が空に住んでいたら」収録)。
脚注
- ^ 第10回インタビュー 箱崎晋一郎「抱擁」京 建輔 Fan Site
- ^ a b 阿久悠 『愛すべき名歌たち -私的歌謡曲史-』(岩波書店 1999年7月19日) ISBN 978-4004306252
- ^ 初版レコード盤(日本コロムビア AK-43、600円)のジャケットでは「津軽海峡 冬景色」は左上に縦2行に書かれ、中黒はない。
- ^ 『精選盤 昭和の流行歌 流行歌物語』日本音楽教育センター、26頁。
- ^ 「メロディーとともに (43) 津軽海峡冬景色」『神戸新聞』2000年3月3日付夕刊、3面。
- ^ なお、「あけぼの」はその後も臨時列車として運行されていたが、2015年冬季以降は運行されなくなった。